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こたつねこカフェ

癖のある俳優さん、悪役さんが大好きです。時代劇、ドラマ、映画、俳優さんのことを好きに書いています。
2018年07月 ≪  12345678910111213141516171819202122232425262728293031 ≫ 2018年09月

津川雅彦さん

先週末に、私には一大事!ということが起きまして。
いや、バルコニーの外壁が崩落したんです。
何とか台風が来る前にどうにかならないかと気をもんでおりました。

そんな中、津川雅彦さんの訃報。
朝丘雪路さんの訃報の時に、津川さん、体調が悪いのではないかと心配していたのですが…。
津川さんにはほんとに、「必殺」シリーズで楽しませてもらいました。

緒形拳さんが亡くなる直前のお話をされていて、思わず「緒形あっ!出番だ!」と叫んだとか。
その瞬間、緒形拳さんがカッと目を開いた。
この後すぐにお亡くなりになった。
「見事だった」とおっしゃってました。

俳優としての最期の迎え方を、あの時から考えていらっしゃったと思います。
まるで、緒形さんの不在を埋めるように、一層、精力的に活躍されていたと思います。
津川さんの話なのに、ごめんなさい。
今度の週末は、津川さんの出演作を見よう。

自分の当たり前が、当たり前でなくなって行く。
こんなに寂しく悲しいこととは、昔は思いもしませんでした。
津川雅彦さんのご冥福をお祈りいたします。
長い間、楽しませてくださって、ありがとうございました…。

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楽しめるでしょうか

なーんなんでしょうね、この暑さは。
私は夏は好きなんです。
明るくて、昼が長くて、好きなんです。
でもね、ものには限度というものがあるじゃないですかー。

夏を楽しむ。
暑さを楽しむ。
私が夏好きなの、知っている人は「楽しいでしょ?」って言います。

イジワル言うなー!
これ、楽しいですか。
楽しめる気温じゃないでしょー。
危険は感じますけど。

7月2日にセミが鳴いてるのを聞いて、「せ、み…?」
セミだよね?
早いなあ、って思いました。

5月の連休明けに「今年は空梅雨だよ」って言った人がいました。
まさか、って思いました。
そのうち、雨の日が続きだして、「ちゃんと梅雨来てる」。

「ちゃんと降るよ」って思ったんです。
でもそのうち、今日も降らない、すごい良い天気って日が続いて。
冗談で「梅雨明けてないか~?」って言ってたら、本当に明けた。

私なんか、7月の三連休ごろから、家のエアコンほとんどつけっぱなしなんです。
年取った親がいる家は、みんなそんなこと言ってます。
家の場合は、後でつけるようにしても、つけるように言っても、あの年代の人の特徴として、つけない可能性が高いからです!
帰宅してグッタリしている姿を見るぐらいなら、つけっぱなしにして家を出た方が後悔しない。

働き続けのエアコンに、がんばれ、がんばれ!と言い続けてあと少しで1ヵ月ですよ。
電気代、大変ですよ…。
親世代だけじゃない。
自分がもう、消したら眠れない。

割れていた高気圧がまた、合体するんですね。
さらに、7月の熱波がまた8月下旬から9月上旬に来るかもしれないんですね?
今年の夏は長く、過酷です。

気を付けて過ごしましょう、って近所のケーキ屋さんは、かき氷始めましたよ。
ワンちゃんは早朝か、夜にお散歩してます。
甲子園、高校野球、大丈夫~?!
もう、地球が悲鳴を上げているような印象を受けます…。



ずっと一緒だ、ずっと 「限界団地」

楽しませてもらいました、佐野史郎さん主演の「限界団地」。
ネタバレします。
以下、まだご覧になってない方はご注意ください。
実は最初に書いたのが消えてしまって、くじけて寝ましたよ。


佐野史郎さんありき、佐野史郎さんじゃないと成立しないドラマでした。
すばらしいですね。
理想的なドラマの形では。
佐野史郎さんが出るドラマって、そういうのが多いですけど。

このドラマ、始まる時に、昭和の名優へのリスペクトも込められてると言ってました。
実際に、小松政夫さん、山谷初男さんといった名優が、それぞれ、現在の高齢者のひとつの姿を演じてました。
妻に先立たれ、高齢者には決して楽な環境ではないはずの団地に一人、住み続ける小松政夫さんは見事でした。
おそらく、現役で働いていた時は実直で、良い人だったことが伺えました。

それが、自分が知っている青年だった佐野史郎に孤独・哀しみを訴える。
普段、しっかりした人だけに孤独のつらさが胸を打つ。
さすがでした。
あの第1回で、団地が抱える問題が浮き出ましたから。

ここはいろんな意味で「限界」団地なのだと。
元気なころの住宅であり、今老いた自分には肉体的にとてもキツイという面。
でも、どんなに不便でも越していけない経済的な面。
孤独という精神的な面。

そしてこのドラマのスタッフは、佐野史郎さんの出演作を良く見てますね。
佐野史郎さんに愛があります。
ところどころに、「これはあのドラマだ」と思うことが。
しかし最後の結末が「沙粧妙子 最後の事件」だったとは!

「沙粧妙子 最後の事件」で佐野史郎さんが演じたのは、池波宗一。
主人公・妙子をサポートする池波宗一は、元は妙子と同じ、選抜された集団であったプロファイリングチームの一員。
しかし、物語の終盤、池波は本当の姿を表します。

これまで起きていた、連続猟奇殺人。
連続快楽殺人。
犯人たちは、元は心に傷を抱えていたが、殺人なんてできるような人間ではなかった。

むしろ、おとなしい方の人間だった。
彼らは誰かに操られていた。
その真の犯人であったのが、佐野史郎さんの池波宗一だったのです。
終盤に本来の姿を見せてからの佐野史郎さんは静かな、だが確実な狂気と冷酷かつ、残酷さで視聴者を恐怖させました。

そしてこの「限界団地」。
佐野史郎さんの寺内さんは、池波宗一並みに自分の論理で人を殺して行きました。
私が「沙粧妙子」のことを思い出して書いてしまったのは、この為です。

しかし!
「限界団地」の最後は、寺内さんは操られていた?!と思える最後でした。
このドラマ、本当に佐野史郎さんを良くご存知ですね!
寺内さんは池波宗一だったのか?!

しかもこのドラマでは、寺内さんが操られて「直接」「連続殺人」に手を下した側。
そしてその最後も、池波宗一。
池波宗一は刑務所に入りはしませんでしたが。
寺内さんを操って、殺人をさせて、自分にとって障害となる人物を排除していたのは、孫のほのかちゃんだった!?

「いじわるなんだよ」。
「火事になったんだって」。
「ふうん。火はいじっちゃダメ。火事になるからね…」。

ほのかちゃんの、ニッコリ。
おじいちゃんと同じように、このママもほのかちゃんが嫌な人を排除してくれると思っているのか。
ただの微笑みなのか。
でもダンチマンを江理子さんが作っていたから、ダンチマンは江理子さんに受け継がれたことは示していた。

暗示的なドラマでした。
寺内さんが誰を、結局何人手に掛けたのか。
ほのかちゃんがやらせてたのか。
はっきりそうだと示さないで、「そう考えても成立する」ドラマにしたところも良かったです。

寺内さんは、孫のほのかちゃんを誰よりも何よりも大切だと思っていた。
だからそれを傷つけるものは、息子であろうと許せなかった。
しかしその寺内さんの気性を、ほのかちゃんが利用していたとしたら?
息子夫婦は虐待ではなく、躾けていただけだったとしたら?

でも、ほのかちゃんにはそれが自由を奪われていることだったとしたら?
だとしたら、息子のお嫁さんのお母様・朝加真由美さんの嘆き・怒り・憎しみは当然のものだった。
お嫁さんは純粋に被害者だったかもしれないと考えると、非常に怖い。

また、息子さんは寺内さんみたいな、自分なりの基準でほのかちゃんに対処する怖い父親だったとした?
ほのかちゃんは寺内さんの性格を凝縮した子供だったとしたら?
そうならば、これから、ほのかちゃんと、ほのかちゃんの「母親」が行く道は…?

寺内さんは青年の時、愛する女性にDVをふるっていた旦那さんを殺してしまっていた。
しかし、寺内さんの殺人を父親は、知っていた。
今また、寺内さんが殺人を始めたことを父親は、知っていた。
きっかけは、孫のほのかちゃんを虐待する息子夫婦から守ることだった。

寺内さんが人を手に掛けるのは、愛する人を守るためというのが大きいのかも。
愛する人を守るためなら、何をやっても良いというのが寺内さんの基準。
それがある時、殺人は寺内さんの中で正当化され、次々と実行していく。

正義漢から来る殺人。
しかもその正義の基準は、自分の独特な基準であること。
さらに正義の遂行に、手段を択ばないこと。

あと、最初は嫌な仕事を押し付けられても、旦那さんにバカにされても何一つ言えず肯定するだけだった江理子さん。
その江理子さんが最後、強かった。
人は自分が守るべきもの、自分の中で正当化できるものを得た時に今までは考えられないようなこともできる。

それが狂気であったとしても…。
正当化された狂気は、受け継がれていく。
このドラマは佐野さんを通して、そういう恐怖を表したドラマだったのかもしれません。

だけど、寺内さん。
刑務所の中でも、結構楽しく君臨していそうで怖い。
どれだけ犯行が立証できて、どれだけの刑になるかわからない感じがします。
裁判やら何やらで、もう出て来ないとは思いますが。

あと、自治会長。
演じた山崎さんが最初に「クズ」と言っていましたが、確かにクズかもしれない。
だけど、「俺にも良心というものがあるんですよ!」と次第にエスカレートしていく寺内さんに怒りを覚えていた。

その点で、ドラマとしては生き残れたのかもしれませんね。
最後に、第1回でぶっ殺したいほど頭に来ていた騒音お姉さんと仲良くなっていたのもほのぼの。
あと、なぜか寺内さん、自治会長のことは本気で殺そうとは考えていなかった感じがします。

利用価値もありましたけど、どこか憎めなかったのかも。
寺内さんが本気なら、いなくなっちゃいましたよね…。
最終的に寺内さんも江理子さんも、ほのかちゃんも、自治会長もそれなりに幸せに落ち着いた感じがします。

おもしろいドラマでした。
リアリティも必要だけど、ドラマだからこれぐらい吹っ切った展開はやっぱりおもしろい。
だからこれ、ゴールデンタイムにできるかと言ったら、いろいろと無理だと思いますけどね。

本編放送後の佐野さんの一言もいつも、楽しみでした。
今回の「おじいちゃんはずっと一緒だ」は、狂気を感じてほしいのと、このドラマを見ていた人への感謝のメッセージかな。
ずっと一緒、DVD買ったら一緒ですよね?!
あっ、そういう意味?!

最後、ドアがバン!と閉まって、ダンチマンの仮面が光ったラスト。
良かったですね。
ああ、「限界団地」「あやめ町団地」が終わりなんだと思ったら、寂しくなりました。

佐野史郎さん、お見事!
最後に逮捕される時、思いっ切りもがいてみせてくれました。
あの辺りの佐野さんのサービス精神、好きです。

他の出演者の肩も、良かった!
楽しませてもらいました、ありがとう!
出演者の個性を生かしたオリジナル脚本の、こういうドラマをまた見たいです。
寺内さんリターンズ!も、ちょっと見てみたい。


僕が壊してあげよう 「限界団地」

毎週土曜日夜11時40分から放送の大人の土ドラ。
佐野史郎さん主演の「限界団地」。
何と、佐野さんは連続ドラマ初主演なのだそうです。

言われてみると、主役は確かに佐野さん以外にいた。
しかし、佐野さんの出るドラマは、じゃなかったら成立しないストーリーばかり。
なので、主役じゃないと思わなかった。

息子夫婦が火事で焼死したため、孫のほのかと青年時代に住んでいた団地に引っ越してきた寺内。
昔は近代的な住居として、憧れの対象だった団地。
だが、今はすっかり古びていた。

そこに住む住人たちにも団地への愛情などなく、希薄な人間関係の中、孤独に住んでいる。
寺内は青年時代に住んだ幸せな団地の姿、住民同士がつながっている団地を再建しようとする。
だがそのやり方は…。

寺内が引っ越した隣の家では、桜井江理子という主婦が息子と夫の3人で暮らしていた。
息子がちょうど、孫のほのかと同じ年齢だった。
団地に住んでいるのは、問題がありそうな人が多かった。

ルールを守らない暴力的で酒浸りの老人。
ほのかの挨拶に、怒鳴り声と暴力的な仕草で怯えさせるような老人だった。
騒音公害を出す女性。

日本語が良くわからない中国人女性。
やる気のない自治会長。
江理子を小バカにして面倒な仕事を押し付ける、PTA会長の女性。

寺内が学生の頃から住んでいる、加代子もまだ住んでいた。
しかし、加代子は今はゴミ屋敷と化した部屋に住む、ちょっと変な老女という認識をされていた。
美しかった加代子の今の様子を見た寺内は、放置しておけない。

そしてもう一人。
寺内が青年の頃から住んでいる老人が、いた。
彼は今は妻を亡くし、独居老人となっていた。

寺内との再会を喜んでくれたが、ふと、寺内に感情を吐露する。
寂しい。
妻に会いたい。
もう、妻のところに行きたい…。

団地で事故が起きる。
あのルールを守らない老人が、風呂場で倒れていたのだ。
酔って風呂場で転んだらしい。
すでに亡くなっていた。

そして、あの独居老人が妻の後を追って自殺していた。
2人が亡くなったことで、団地の住人に問題意識が持ち上がる。
寺内は誠意をもってみんなをまとめる。
そんな寺内を江理子は、信頼していく。

明るい笑顔の寺内は言う。
「あの2人が死んでくれたおかげです」。
その言葉の怖ろしさをまだ、誰も知らない…。

江理子をバカにしていたPTA会長は、スーパーの配達員と不倫関係にあった。。
その密会の様子が、回覧板に仕組まれた盗聴器によって、団地中に流れた。
PTA会長の一家は、団地からいなくなった。
そして、ほのかに暴言をはいた親子の家が、火事になった。

火事で亡くなった息子の妻の母は、夫婦は寺内が殺したのだと言う。
江理子の夫の高志は浮気をしていたのを目撃した寺内は、家庭を大切にしてくれと言う。
だが団地など、一時的な仮住まいと思っている高志は江理子に寺内と関わるなと言うようになる。

寺内を人殺しと言う、嫁の母親が病院で死亡する。
以前から具合は悪かったが…。
そんな時、高志の浮気相手が覚せい剤の大量摂取により死亡する。
高志にも疑いがかかり、家庭は崩壊。

今まで高志にバカにされても、口ごたえ一つしなかった江理子だが、高志に出て行ってくれと言った。
寺内のせいだと思った高志は、夜中にランニングをする寺内の前に現れた。
すると寺内は、江理子が自分の意思で物事を決められるようになったと言う。

それは高志の浮気がきっかけだ。
あなたの役目は終わった。
ご苦労さんと寺内は言う。
その翌日から、高志の姿は団地から消えた。

団地の住人を食い物にする、インチキな霊媒師も姿を消した。
自治会長は寺内の犯罪に気付き、寺内に5百万という大金を出させる。
だが逆にその金をもらったことと、借金をしていたインチキ霊媒師を始末してもらったことで、一蓮托生の関係になってしまった。

40代でフリーターの自治会長は、探偵の仕事を始めるように寺内に促され、寺内の手足となって動く。
寺内の、介護が必要な父親は寺内にもうやめるんだと言う。
加代子の部屋に、加代子の夫だった人の白骨があると、江理子の家に告発状が届いたのだ。
それは寺内の父親の仁の仕業だった。

「加代子さんの旦那さんを殺したことは、僕と父さんだけの秘密だっただろう」。
寺内は激怒する。
加代子の夫は、加代子に暴力をふるっていた。
ある夏の暑い日、寺内は加代子の夫を殺してしまったのだった。

加代子は寺内の加代子への気持ちに感謝しながらも、言う。
夫を愛していた。
だから寺内のことを憎く思ってもいる、と。
その夜から、加代子の姿は団地から消えた。

父親の仁は、寺内に昔の闇が戻ったことを勘づき、認知症の振りをしていたのだ。
だが団地内で次々と人が消えていくことから、もう黙ってはいられないと思った。
寺内は、加代子をちゃんと、送ってやったと告げる。

さらに寺内は、自分を支えていた妻が不倫していたことを知る。
体が自由にはならない仁を、寺内は介護しながらも精神的に追い詰めていく。
やがて仁は精神の糸が切れ、完全に認知症患者となってしまった。

そして、ほのかにも変化が訪れる。
父親と母親の姿を見たほのかは、何にも反応しないようになってしまった。
口にするのは、両親に対する謝罪と良い子になるという約束。
ほのかは、虐待されていたのか。

寺内は墓に行き、中から骨壺を取り出す。
そして妻に別れを告げ、君の生んだ息子ともさよならだと叫ぶ。
寺内は、骨壺の骨を焼いてしまった。

団地の住人達に連帯感が芽生えてきた時、老朽化による団地の取り壊しが持ち上がる。
役所の担当者は、江理子の学生時代の先輩だった。
寺内の狂気は、静かに進行していく…。



かいつまんで話すと、こんな話なんですが、佐野史郎さんはすごい!
これは佐野さんでなきゃ、成立しない話。
とにかく、狂気がにじみ出てる。

「ずっとあなたが好きだった」の冬彦さんか。
いや、冬彦さんは大人になれない人だった。
エリート社員で、人知れず思っていた初恋の女性をあきらめきれずに妻にした。

しかしその極度のマザコンぶりと、執着心に恐怖を抱いた妻は逃げる。
小さい頃乗っていた木馬に乗って、生まれる子供を楽しみする冬彦さんの姿。
日本中に恐怖と爆笑を呼びました。
でも寺内さんは、冬彦さんとはちょっと違うような。

冬彦さんの大ヒットによって、作られた同じキャストによる「誰にも言えない」。
ここでは佐野さんは、賀来千香子さんを野望のためにあっさりと捨て、社長令嬢と結婚した麻利央を演じました。
しかし、もともと愛していない妻との生活にウンザリした麻利央は、再び賀来千香子さんに接近。

今は結婚して幸せになっている賀来さんの隣に引っ越し、過去を知っている男としてつきまとう。
賀来さんの夫も自分の会社に入れて、徐々に包囲していくのだった。
佐野さん自身は冬彦さんは困った人だけど、麻利央は悪人。

最後にひどい目に遭うけど、こんなもんじゃダメ。
もっともっと、罰を受けるべきと言ってました。
寺内さんは外面の良さが、この麻利央に似ているかもしれない。

しかし、私は寺内さんの狂気とシリアルキラーぶりは、「沙粧妙子最後の事件」の池波だなあと思ったのでした。
それで最近、沙粧妙子を思い出しながら書いていたんですけど。
思い出せば思い出すほど、佐野さんはすごかったなー。
あれ、佐野さんじゃなかったらプロファイリングして妙子を助ける、元の同僚で終わったんじゃないか。

次週、「限界団地」は最終回のようです。
寺内はシリアルキラーなのか、それとも偶然が重なってそう見えるだけなのか。
曖昧に進むと思っていたので、この吹っ切れたような展開は意外。

だけど、佐野さんの本領発揮。
いや、最大限に個性を生かした。
期待通りの暴れっぷりって感じです。

江理子の夫の高志は、殺されていなかった。
しかし、寺内への復讐を胸に、団地に戻って来る。
紅茶で寺内の毒殺を計ったが、江理子が紅茶を飲むのを阻止してしまって失敗に終わる。

寺内も高志のことは、全く信用していなかったと言う。
仕事も家庭も失った高志は、寺内の溺愛するほのかを誘拐。
それを知ってほのかが捕らえられている場所を突き止めた、自治会長は寺内に迫る。

自分を殺さないこと。
警察に捕まっても、自分を共犯者にしないこと。
自分に忠誠を誓うこと。
だったら、ほのかの居場所を教える。

寺内は承知した。
団地中に、大きな音が響いた。
それはほのかを捕らえている桜井家の壁をぶち破る、寺内のハンマーの音だった。

壁に開いた穴から、顔をのぞかせる寺内。
その狂気を感じた高志は、絶叫した。
ほとんど、「シャイニング」。

そう言えば豊川悦司さんと夏川結衣さんが共演したドラマ「青い鳥」。
この中で佐野さんは、夏川さんの夫でした。
「親父が買ってくれたおもちゃ」だった夏川さんは、豊川さんと惹かれ合い、ついに駆け落ち。

この後を追って来る佐野さん。
彼は地方の名士の息子なんです。
建設会社も経営していて、その社員であり、佐野さんの命令で豊川さんを探すガタイの良い社員が宇梶剛士さん。
もう1人、やっぱり冷酷そうなのが浅野和之さんでした。

この2人に捕まったら、怖そうだなって感じでした。
さて、ついに佐野さんに突き止められてしまった2人。
森の奥、断崖まで逃げていく。

2人を追う佐野さんは、手に斧。
うおーっ!と叫ぶ。
確かこの時、佐野さんは「シャイニング」を頭に置いていたとか。

でも監督は、淡々と追ってほしいという意見だったそう。
佐野さんがアドリブで、感情を爆発させて斧を手に叫んだらしいです。
結果、これで行こうとなった。
怖かったですよ~。

夏川さんは豊川さんを助けるため、崖から身を投げてしまうんですから。
それも無理はないと思える、佐野さんの熱演。
誰だって、あれでは殺されると思う。

「私が死ぬから、この人は殺さないで」と言うような哀しそうな目。
そして佐野さんは、豊川さんが夏川さんを突き落としたと訴える。
豊川さんは何一つ、抵抗せずにそれを受け入れ、刑に服すのでした。

だがその後、夏川さんの娘の鈴木杏ちゃん、10代後半からは山田麻衣子さんは気づく。
優しかった豊川さんこと「駅長さん」がママを殺すはずがない。
ママのお墓は、綿貫家の立派なお墓の裏手に小さな石。

あの人=佐野さんは、3年目にはもう命日さえ覚えていなかった。
自分のことは、邪険に遠い全寮制の学校に入れてしまった。
駅長さんはママを殺してない。

見ていればわかる。
「青い鳥」は再び、今度は豊川さんは夏川さんの娘を連れて逃げることになるのでした。
この時の佐野さんも、すごく利己的で幼稚でうまかった。

「限界団地」では自治会長の山崎樹範さんも、すごく良いです。
山崎さんいわく、「生粋のクズを演じます!」
インチキ霊媒師については、いなくなっても心が痛まないような奴だったと言う。
でも自分にも良心がある、心が痛むと自治会長は言い出した。

そこに脅しをかけた寺内さん。
だから自治会長は、ほのかちゃんの居場所を教えるに当たって条件を出した。
これで一安心…、なの?

最後に自治会長が全部罪をかぶる…なんて、ことにならない?って思ってしまう。
予告では、ずっと準備していたほのかちゃんの誕生日会が行われるみたい。
そこで最後にほのかちゃんに、佐野さんが「おじいちゃんなんて嫌い!」と言われてしまうのか。

ほのかちゃんは寺内のおじいちゃんが、自分の両親を殺したことを知っている様子。
ぽつりと「知ってるよ」って言ってましたから。
だとすると、ほのかちゃんの拒絶は最大の、寺内さんへの罰だなあ。
何といってもテーマソングが「君が世界を嫌うなら、僕が壊してあげる」と言うぐらい、溺愛してるほのかちゃんだから。

さあ、この寺内さんの狂気を、どう収めるのか!
どんな演技を見せてくれるのか!
今シーズン、最も楽しみにしていたドラマ。
最終回が寂しいけど、楽しみです。


心理分析だけじゃ計れないものってないですか

全部、ネタバレしてますので、ご注意を。

3人目の殺人者は、少年・日置武夫。
この少年を、柏原崇さんが演じています。
ドロップアウトした未成年を指導していた精神科医によって、洗脳された日置。
彼は次々、世の中のためにならないと判断した男を腕に仕込んだ鋭い刃物で殺害していく。

2人目の標的は、六本木でバーを経営する男。
若手実業家というのは表向きの顔で、裏の顔は薬物を売り、家出少女を食い物にする男だった。
男のマンションに侵入する日置。
そこには15歳の、家出してきた少女がいた。

ぽつん、と独りでテレビを見ている少女。
画面に映っているのは、おそらく、お笑い番組。
だが少女は、笑っていない。

少女の口元には黒く、あざができている。
口元に手をやると、端についている血が手についた。
殴られた跡。

この少女を演じているのが、広末涼子さんでした。
広末さんの演技がまた、とても繊細だった。
少女はガラス窓から侵入してきた日置に一瞬、驚く。

日置は口に手を当て、黙ってろというゼスチャーをする。
このシーンが、ツーショットがとても美しい。
少女がうなづくと、2階から男が降りて来る。

「なおみぃ」と声をかける。
それが少女の名前なのでしょう。
「黙ってろ」。
日置が隠れる。

男が少女の顎を手でつかみ、こちらを向かせる。
すでに足元が怪しく、薬をやっているようだった。
「痛かったか?」
少女の無言は、唯一の抵抗に見える。

「良い子にしてたらもう、殴ったりしないから」。
そう言って、男はテーブルの上の粉を吸い込む。
「すぐに気持ち良くなる」。

察するに少女は男の薬か、はたまた男そのものを拒絶して殴られたのでしょう。
男の手が少女の肩に回り、少女を包み込む。
少女の肩が、それを拒絶しているのがわかる。
その時、「後藤さん」という声がする。

日置が立っている。
男の目が狂暴な光を帯び、「なんだ、お前」とすごむ。
「すいませぇん」。

日置が袖から飛び出した鋭い刃物を、男の胸元にめり込ませる。
刃物を抜くと、血が噴き出る。
日置のジーンズでできたジャケットの袖口に、返り血が付く。
一目で、傷の深さがわかる。

男の目が虚空を見つめ、座り込むように倒れる。
少女が息をのむ。
日置が袖から、奇妙な道具をのぞかせる。
それは前に殺人をした時、一緒に居たバーのママの頭を叩いた道具だった。

この道具で頭のある個所を打撃すると、打撃された人間はその時の記憶をなくすという。
殺しはしないのだが、そんなことは少女にはわからない。
第一、たった今、目の前で日置は人を殺しているのだから。
少女が目を閉じる。

だが、日置は少女を打てない。
ドキン、ドキン、ドキン。
日置の胸の鼓動が聞こえて来る。
怪談の上からか、「アニキぃー」という声がする。

「アニキぃー、電話です」。
日置が逃げようとする。
「待って!」
少女が叫ぶ。

「私も、連れてって!」
一瞬、ためらった日置だが、少女の腕をつかむと窓から外に出る。
走る。

息が切れる。
立ち止まった日置は、少女を見ると「お前、家に帰れ!」と言う。
少女は応えない。

その様子から、おそらく、家庭環境に恵まれないことがわかる。
遊びたいから、とかではなく、居場所がないから出てきたのであろうことが。
そして、あの男に引っかかったのだと。

だが日置は「帰れ!}と言うと、ポケットから紙幣を取り出す。
くしゃくしゃの紙幣を少女の手に握らせると、「もう、ついてくんな!」と言って去って行く。
柵を飛び越え、日置は消える。

この後、日置は沙粧たちに逮捕されるわけですが、床にねじ伏せられた時に沙粧妙子を見るその目。
斜めから半ば閉じた瞼の陰から、のぞく視線。
その表情が美しい。
美しい、危険な獣のよう。

柏原崇さんを、私はこれで認識しました。
さて、日置からは全く供述が取れない。
沙粧妙子が彼の精神科医が誰なのか、追及するのに写真を見せていく。

彼の脳波は、梶浦の写真を見ても反応しない。
瞳孔も変わらない。
だが沙粧妙子が、「この娘」とあの少女の写真を見せる。

すると、日置の頭につながれた機械からつながる針が大きく動く。
高坂警部たちが、目を見張るほどに。
日置の表情自体は、変わらず無表情。
しかし、瞳孔は開き、明らかに変化が見られた。

松岡は警察の前で、たたずむ少女に気が付く。
「あの子」。
少女は、日置の事件の切り抜きを持っていた。
あの時、日置が助けた少女だった。

今は家にいると言う。
それも本当かどうかはわからなかったが。
日置に会いたい。
だが沙粧妙子は、冷たく言う。

あなたは生まれて初めて、人が殺されるところ目の前で見た。
動悸がしただろう。
その時、現れた日置にその動悸が起きたと勘違いしただけ。
動悸を恋と間違えただけ。

日置は人を殺している。
長く拘留されるだろう。
あなたのためにならない、忘れなさい。

その夜、松岡は婚約者の理恵にこの話をする。
人が人を好きになるって、どういうことだろう。
沙粧さん、クールだった。

理恵は、犯人もその子を好きになったのねと言った。
そしてそれは、つり橋の論理だと言った。
揺れるつり橋を男女が渡って行く。
その揺れと落ちるのではないかと言う不安で、ドキドキする。

するとそのドキドキは、ともに渡った相手に向かう。
相手にときめいたような気がして、2人は恋に落ちるのだと言う。
しかしそれは本当の恋ではないと。
だけどそうなのだろうか。

人を好きになるって、その時のシチュエーション、気持ち、相手が好みかどうか。
いろんな原因が混ざって、それで好きになるのはどのパターンでも同じなのではないか。
松岡は考える。
自分と理恵の時は、どうだっただろうか。

結局、日置からは何の供述も引き出せないまま、拘束期間は終わる。
日置は拘置所に移されるため、護送車に乗せられる。
沙粧妙子と、松岡と、警官が2名が乗り込む。

パトカーが先導する。
護送車の中に乗り込んだ日置は、沙粧妙子を見てうっすら笑ったようにさえ見えた。
車が走り出す。

セミが激しく鳴いている。
残暑の日差し。
その時だった。
小さな声が聞こえてきた。

声は「待ってえ!」と言っていた。
日置がハッと顔を上げる。
後部のガラス窓を見る。

うつむいた。
表情が変わる。
その変化を見た沙粧妙子も、松岡も日置を凝視する。

夏の傾いた日差しの中、少女が走って来る。
辺りは狂ったように、セミの声がこだましていた。
少女が走るアスファルトの熱が、立ち上って来るようなオレンジ色の景色。
日置は再び、ガラス窓を見る。

少女は涙を浮かべながら、ひたすらに護送車を追って来る。
信号が赤になった。
車が止まる。

必死の少女が、護送車の後ろの窓に追いすがる。
飛びつくように、金網をつかむ。
ついに日置がたまらずに、動く。
窓に駆け寄る。

手錠をつけたままの手を、金網に掛ける。
そこには、泣きじゃくっている少女の顔があった。
日置が向かい合う。

2人が見つめ合う。
日置の顔が泣きそうになった。
「おい、やめろ日置!やめろ!」

警官が日置を連れ戻そうとする。
「日置!」
「やめろ!」
「戻るんだ!」

金網と分厚いガラスに阻まれながら、2人は見つめ合う。
日置の目からも、涙がこぼれた。
「外へ回れ!」

警官が1人、外に出て行く。
しがみついている少女を引きはがそうとする。
「離れなさい!」
「いやあああ」。

少女が叫ぶ。
だが警官は、少女の手を金網からはずした。
倒れるような形になった少女を警官は、受け止める。
信号が青に変わる。

護送車が走り出す。
道路に座り込んだ少女の肩をぽん、と叩いて、警官はパトカーに戻った。
少女は子供のように座り込み、泣いている。

窓には日置が見えた。
少女は目を見開き、涙をこぼしながら日置を見つめていた。
遠ざかって行く少女を見ながら、日置は窓に貼りついていた。
2人の距離が離れていく。

護送車の中、日置が崩れ落ちた。
ひざまずき、号泣していた。
嗚咽が響く。
そこに冷酷に笑う、少年連続殺人犯・日置はいなかった。

見ていた松岡が沙粧に言う。
「人を好きになるって」。
「心理分析だけじゃ計れないものってないですか」。

だが沙粧は顔を背けると、一言。
「極限状況の出会いで生まれた恋愛は、長続きしないの」。
松岡が顔をしかめ、首をかしげる。


このシーン、沙粧妙子の中でも名シーンですね。
「待ってええ」に合わせて流れるメインテーマ。
ドラマチックな、緊張感のある切ないメロディ。
氷のように心を閉ざした日置が、人間に戻る瞬間。

鉄のように固められた日置の洗脳を崩した、たった一人の少女。
この後、日置は素直に供述を始める。
決して、自分のことは日置はしゃべらないと向山は言ったが、日置はしゃべる。

沙粧の言う、まやかしの恋愛が日置を崩した。
北村朝美に妙子は言った。
「本当にあなたを愛してくれる人に出会ってたら、あなた、こんなことにならなかった」と。

日置を本当に愛してくれる人がいたら、日置は殺人者にはならなかった。
少女との出会いが、この前にあったなら。
柏原崇さんと、広末涼子さんの世界。
素晴らしかったです。


好キニナッタラ命ガケーッ!

全部、ネタバレしてますので、未見の人は注意してくださいね。
DVDもないみたいですし、再放送はされない。
もう一度見られたら1話ごとに書きたい気持ちはありますが、何もないのでざっと書いていきます。


「沙粧妙子 最後の事件」で最初に登場する犯人は谷口光二という20歳の若い男。
何と、香取慎吾くんが演じています。
ヘリウムガスで声を変えて、風船を手に持ち、「スキニナッタラ イノチガケーッ」と叫んで走る。
「IT」という映画で邪悪なピエロが出てきますが、まさにそんな感じです。

谷口は妙子の妹に近づく。
本当は妙子にだけ、自分のことをわかってほしかったと言いながら。
妙子にこちら側に来てほしいと言う。

そのために、妙子が大切なものを失うのが良い。
しかも目の前で。
そう言う谷口の手には、ナイフが握られている。
隣に座った妙子の妹・美代子の手を抑えている。

狂気に満ち溢れています。
良くやったと思います。
実は私はこの時、香取慎吾さんをほとんど知りませんでした。
アイドルグループの一員と聞いて、信じられなかった。

大胆不敵にして、狂暴。
最終的には9人を殺害する凶悪犯。
しかし、その目の底には寂しさがある。
人恋しさがある。
一体、それは何なのか。

谷口の家は、今は無人になっている。
母親は谷口が生まれて、3年目に出て行った。
父親は76歳で亡くなった。
とても厳格なクリスチャンだったと言う。

さらに以前は、人の顔もまともに見られないような少年だったらしい。
それがどうして、女性に声をかけては殺害し、指の爪をはぐようなことをするようになったのか。
犯罪を楽しむようになってしまったのか。
「梶浦」と妙子は言う。

谷口には、15歳年上の姉がいる。
その姉を沙粧妙子と松岡が訪ねた。
姉は沙粧の顔を見ないようにして、話を早く打ち切りたがった。
弟からは2年前に「さよなら」という手紙が来たきりなので、連絡は来ないだろうと言う。

「さよなら。僕は新しい人を見つけた」。
「僕はその人を愛するため、努力する」と。
それは、妙子のことなのか。

姉は、あの子のことは、好きになれなかったと言う。
「あの子?」と沙粧妙子は聞き返す。
谷口の部屋には、6年間にわたるロスコープを記したノートがあった。
自分自身のの星座ともう一つは、ふたご座だった。

「あなた、星座は?」
ふたご座は、姉の星座だった。
そこまで姉に執着する理由。

話を聞いた池波は、ここで見抜いた。
妙子にもわかった。
やっぱりあれだ。

姉と考えるだけでは、この執着は弱すぎる。
松岡には、何のことかわからなかった。
沙粧と松岡が教える。

あれは姉ではない。
谷口の本当の母親だ。
姉と言われている女性が、15歳で生んだ子供だ。

望まれなかった子供・谷口光二。
谷口は母親に愛してもらうため、一生懸命だった。
夜、谷口が地下道を歩いていく。

そこの壁には、小さな字で何かが書かれている。
指でそれをたどった谷口は、沙粧たちが避難しているホテルに現れた。
両手に大きなバラの花束を抱えている谷口の顔は、フロントからは見えない。

谷口は客室の廊下を歩く。
ふと、何かの気配を感じ、立ち止まる。
廊下がゆがんで見える…。

谷口は、投身自殺を遂げた。
数人が、柵を声て下のプールに落ちるのを見ていた。
一体、なぜ、投身自殺などしたのか。

浮かび上がる谷口を見た妙子は、言う。
「梶浦よ」。
谷口は梶浦が投身自殺させたのだ。

死体となった谷口がプールに浮かぶシーンも、とても美しい。
口の中に赤いバラの花びら。
まるで泣いているように、目の端から水がこぼれていく。
求めて得られない母親の愛を、禁断の子であることを谷口は梶浦に利用された…。

「沙粧妙子」は殺しをまるで、美しいもののように見せる。
それは「横溝正史」のように。
この辺りも再放送できない理由なんでしょうか。

梶浦が関わった犯罪の死体は、バラの花びらをあしらった、妙子へのプレゼント。
ですから、美しく見せて当然なのかもしれません。
この9人殺害のトップバッターからバトンを受け継ぐ、次の殺人者は北村麻美と言う女性。

国生さゆりさんが演じます。
昔のドラマを見る時に、その当時のファッションがどうだったかというのも見ることができます。
「沙粧妙子」の場合は、国生さゆりさんのファッションがそうかもしれません。

沙粧妙子は、丈云々と細かいことを言わなければ、今でも通じそうなダークスーツです。
国生さんはボディコンシャスな、夏の半袖スーツで登場します。
こういう夏用のスーツ、ありました。
ちょっと、セクシー。

その通りに、この北村麻美は男性を誘惑しては、それに乗って来た男性を毒殺するのです。
初めて真剣に恋をした男性に手ひどい裏切りを受け、そのトラウマを梶浦に利用された。
彼女は「梶浦」に恋をしてしまったが、梶浦は彼女を殺人犯に仕立て上げるため、利用したということです。

松岡の尾行をまいて、陰から沙粧たちをのぞきこむ麻美。
その姿がディスプレイに映って、2重になっている。
もう一つの顔が、流れるようにゆがんで映っている。
この辺りが、麻美の病的な内面を示唆して、うまい演出です。

北村麻美の被害者となった男性に、反町隆史さんがいます。
初めて見た時、綺麗な男性だと思いました。
プレイボーイ設定がピッタリ。

この国生さんは大胆不敵であり、母親からベビーカーを奪って坂から転がすのも平気でできる。
だけど、梶浦圭吾には心酔しています。
そのため、沙粧妙子に対して嫉妬し、対抗心を燃やしている。
梶浦圭吾を理解しているのは、沙粧妙子だけだからです。

しかし、同時に同じ男性を好きになった者として、親しみを感じている。
妙子に接触したことで梶浦から別れを告げられた朝美は、暴走。
電車の中で痴漢をしてきた男を殺害。
さらにまた、男性を殺害。

やり場のない悲しみを、自分に欲望を向けて来る男への憎悪に変えています。
この様子がとても哀れ。
自ら命を絶つしかなくなり、妙子に梶浦の写真を見せてくれと懇願する様子は悲しい。

彼女が知っている梶浦は、声だけだった。
梶浦に恋をしているようでいて、彼女は梶浦のことを何一つ知らない。
妙子に追い詰められた時、朝美は「私たちは愛し合ったの」と言う。

だが妙子は、利用されただけだと言い放つ。
「本当にあなたを愛する人と出会っていたなら、あなた、こんなことにならなかった」。
麻美だけではなくて、谷口にもこれは当てはまります。
さらにこのセリフは、次の日置武夫で生きてきます。

「やっぱり、似てるよね、私たち」が麻美の最期の言葉でした。
若手の刑事の拳銃を、倒れるふりをして奪った麻美は松岡に銃を向けた。
だが麻美の殺人は、自分に対して欲望を抱いた男を毒殺するもの。
目の前にいる、自分に対して何もしていない松岡を射殺できるようなものではなかった。

この時の、懸命に殺意を向けようとする麻美の必死の呼吸。
やがて、無理だと悟って自分を撃つ麻美。
国生さんの演技が見事です。
梶浦を愛し、梶浦に振り回された人生。

それをわかってくれるのは、妙子だけ。
自分は妙子になれなかった…。
やったことは許されませんが、愛されず、振り回された挙句、利用だけされ、自ら死を選ぶしかなかった。
谷口同様、北村麻美もまた、かわいそうな犯人ではありました。


W杯とグラスとアイスティーと熱帯夜と

明日、休みで良かった。
日本は出てないけど、ここまで来たら見てしまう。
サッカーワールドカップ、決勝戦。
フランスークロアチア。

どっちも盛り上がってるに決まってる。
けど、クロアチア、良かったねと思ってしまう。
目の前に置いてあるグラスの中には、氷と琥珀色の液体。

グラスは引き出物でいただいた、ティファニーのグラス。
もう、バンバン、使わせてもらってます。
これが飲める人だと、グラスの中はウイスキーかなんかなんですね。
かーっこいい。

私の場合は、オレンジ味のアイスティー!
グラスもアイスティーやアイスコーヒーには使われるけど、シャーベットなんか入れられるとは思ってなかったでしょう。
ごめんね。

でもいい具合に冷えてるんだな、これが。
そしてこれ、口に当たるグラスの感触がすごく良い。
良いグラスだって、わかる。

だけど、おそらくこのグラスと値段の桁が一つ違う、アフタヌーンティーで買ったグラスも大好きですよ。
もう18年ぐらい使ってる。
アイスティーとかアイスコーヒーって、当たり前のようだけど、体冷えるんですよ。
暑い日に飲むだけのことはある。

去年は天候不順になってからは、ほとんど冷たくて作らなかったアイスティー。
今年は堪能してますよ。
熱帯夜ですからね、今夜も。

さっき、あんみつも食べたし、明日は休みだし、ワールドカップを堪能しよう。
そう言う家は多いらしく、あちこちでまだ電気がついてます。
…寝る場所と、タオルケットは猫に占領されてるし。