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こたつねこカフェ

癖のある俳優さん、悪役さんが大好きです。時代劇、ドラマ、映画、俳優さんのことを好きに書いています。
2019年11月 ≪  12345678910111213141516171819202122232425262728293031 ≫ 2020年01月

薔薇の花、お好きでしたよね?

再び、沙粧妙子。

池波の破壊されたラボに、高坂警部と矢田刑事がやってくる。
何だこりゃ。
その破壊された室内に、高坂が思わず声を出す。

ラボに座り込んでいる沙粧妙子。
「池波宗一が犯人」。
ギョッとする高坂。

「お前、確信があって言ってんのか」。
「本人がそう言いました」。
池波を逮捕するには、いろんなところに根回しが必要だ。
証拠も固めなければいけない。

池波のことだ。
上層部にも守られているはずだ。
困難を極めるだろう。

混乱する高坂に、矢田刑事が「これ!」と駆け寄って来る。
それを見た高坂が「沙粧!」と叫ぶ。
松岡が言う。
「美代子さんのタイムスケジュール…」。

美代子を狙っているのだ。
防げるだろうか。
沙粧の自宅へ急ぐ高坂と矢田、松岡、沙粧。

電話には出ない。
家には誰もいない。
「美代子…」。
妙子は魂が抜けたように、座り込んでしまう。

手配しようと高坂が言った時、美代子が帰って来た。
何事かとビックリしている。
全員がため息をついた時だった。

「彼を変えるのは簡単だよ」。
池波の声。
沙粧妙子はハッとする。
松岡に「あなた、理恵さんは」と聞く。

妙子が「こちら側」に来るためには、一番大切な人が殺されれば良いんだ。
それも、目の前で。
映画「セブン」で取られた手段。

残酷な。
その頃、松岡のアパートにいた理恵。
池波を信用しきっていた松岡の婚約者・理恵に無表情で近づく池波がいた。
「大学生にラブレターもらって、うれしかった?」

理恵は前日、勤務先の大学で、大学生からラブレターをもらったと松岡に話していたのだ。
それは池波の書いたものだったのだろう。
理恵がそれで、心を弾ませることも承知だった。
心の内を見抜かれた、この屈辱。

理恵が殺された。
ウエディングドレスを着せられていた。
口にはバラの花。

一度は自殺を図った松岡だが、復讐を誓った。
だが松岡の行動は、すべて池波に予測されてしまっている。
松岡は、妙子の妹を使う。
妙子の妹の信頼を利用し、連れ出した。

しかしそれさえも、池波は予測していた。
老婆の姿をしていた池波は、ホテルのラウンジで不倫カップルの会話を聞いていた。
女性が、死んでしまいたいと言った。

ここで死ねば、男は女性のことを一生、忘れることはできなくなる。
その女性がトイレに入った。
池波が続いて入る。

鏡の中で、池波が女性に微笑みかけた時、老婆だと思った女性も笑いかけた。
次の瞬間、池波は持っていたステッキで女性を打ち据えた。
執拗に何度も何度も。

女性は水道から水を出したまま、目を開いたまま、座り込むようにして絶命する。
ホテルは大騒ぎになった。
騒ぎで、松岡と妙子の妹の美代子の動きは、見逃されていた。
2人が荷物用エレベーターに乗った時、老婆に化けていた池波が襲う。

松岡はなすすべもなく、池波にステッキで打たれ続ける。
拳銃もはじかれ、床に落ちる。
松岡が伸ばした手を、池波が踏みつける。

美代子は「やめて!」「やめて!」と鳴きながら叫ぶ。
それを妙子は、通じている携帯で聞いている。
どこだ。
どこで。

ぽーん。
エレベーターが止まる音がした。
妙子がハッとする。

掃除の人たちが、池波が乗った止まったエレベーターの扉の向こうにいる。
「後にしてください」。
池波はそう言うと、ドアの「閉」ボタンをステッキの先で押す。
エレベーターが下降していく。

「松岡君、妙子へのプレゼントは君じゃない。君は生きていれば良い」。
そう言って、松岡の髪をつかむと後ろに叩きつける。
美代子は泣きじゃくっている。

「死ぬの、あたし」と子供のように問う。
ゴムマスクの下の、こもった声で池波が言う。
「うん」。
まるで、遊びの同意のように、罪の意識も感情も込めずに。

そう言った池波がポケットから出すのはバラの花。
ステッキの先を美代子の口に、ねじこむ。
美代子の口に、バラの花を押し込む。
泣き続ける美代子。

シャキン。
ステッキの先から、鋭い錐が出る。
池波が構え、突いた途端、松岡が美代子の上に覆い被さる。
錐は松岡の脇の下を貫く。

池波は冷酷に、錐をかき回すように刺す。
松岡が苦痛の声を上げた。
池波は、邪険に松岡をのける。
錐を構え、美代子に狙いを定める。

もう、松岡は動けない。
池波は、美代子にゆっくりと近づいていく。
エレベーターが止まった。
ガクンと音を立てて、扉が開く。

妙子が立っていた。
拳銃を構えている。
池波が振り向く。
笑う。

「素敵なスーツね」。
妙子が言った。
池波はゆっくりと、床に散ったバラの花を錐で刺す。
妙子に見えるように、ステッキを上げていく。

「バラの花。お好きでしたよね?」
笑う。
その途端、妙子は発砲した。

池波が壁まで弾き飛ぶ。
妙子にも感情はない。
松岡が必死に、池波のポケットをさぐる。
拳銃をポケットから、出す。

「殺してやる」。
妙子の目が、松岡を見る。
ギョッとしたように、祈るように見る。

ゴムマスクの下から、池波が声を出す。
わずかに、痛みのためか、声が震えている。
「復讐か。それだって悪意の一つなんだ」。
「覚えているだろう?」

松岡が、くそうと言う。
目を閉じる。
そして、拳銃を下ろす。
美代子の嗚咽がずっと響いている。

足音がして、高坂たちが走ってくる。
「池波です。やむなく発砲しました。致命傷ではありません」。
「救急車!」と高坂が叫び、警官が走って行く。
「池波だ」。

高坂が池波の、マスクをはぎ取る。
倒れたままの池波が、じっと妙子を見ている。
何の感情もない、魚のような黒目だった。
周りの騒ぎを全く別世界のように、池波はただ、妙子を見ていた。

美代子を囮にしたことを、松岡は許してもらおうと思っていないと言った。
そして妙子の横を通りかかった時、松岡は倒れた。
妙子が支える。
今までにない優しい顔で、妙子は言った。

「あなたが撃たなくて良かった…」。
「その方が、あなたらしい…」。
松岡は目を閉じる。
理恵が笑いかけているように感じた。


最初からこのドラマを見ている人は、池波がバラの花を出した時、「うわあああ」と思ったはず。
連続で見ていると、こういう楽しみがありますね。
松岡も美代子を「殺す…」と、わかったはず。
いつもこうして、殺していたのだから。

ぽーん。
この音で、沙粧妙子がハッとする。
その時、BGMが止まるんです。

下降していくエレベーター。
中では惨劇が始まっている。
その時、扉が開く。
立っているのは、拳銃を手にした沙粧妙子。

メインテーマが流れる。
クライマックスです。
カッコいい!

「沙粧妙子」はこういう盛り上がりがありました。
ここで池波が、かすかに笑う。
錐で、ぐっさりとバラの花を刺す。

バラの花、お好きでしたよね?
ニッコリ。
ゴムマスク越しでも十分、怖かった。
でもその下の池波の顔を感じるのは、もっと怖かったです。



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山の怪

山ガールという、登山好きの女性たちが増えているそうですね。
自分に登山はできないと思う。
小学校の頃の遠足はまだしも、中学の時の遠足の登山辺りから薄々気が付いていました。
自分は、登山やキャンプに向いていないと。

それなのに、社会人になってすぐの頃、キャンプについていったことがあります。
トイレが遠いとか、暗いとか、怖いとか思いました。
シャワーも水でした。

お風呂はあるけど、昨夜浮いていた虫が今日も浮いてる。
つまり、お湯が替えられてない。
当たり前なんでしょうか。
今はそんなことないのかな。

水で髪の毛洗うって、寒いんですねえ。
真夏でも、寒い。
つらいな。

そんなこと言ってる人間は、ホテルにでも泊まってろ!って自分で思いました。
何より、虫がダメ。
もうこれ、致命的です。

そんな人間が登山なんてしたら、周りに迷惑かけるだけ。
さらに、この本を読んだらもう、私は山には登れないかもしれません。
安曇潤平さんの著書「赤いヤッケの男」。

山、登山家、アルピニスト、クライマーと山に登る人たちの体験した不思議な話、怖い話を集めた本。
私は登山をしないのでわからないですが、アルファベットで示された山や施設、場所は経験者ならわかるんでしょう。
山を、山に登ることが大好きな人たちでなければできない山の描写がすばらしい。
このすばらしさが体験できないって、かわいそうな人だな、って思われてもしかたないくらい、イキイキと描かれる山の風景。

雪、冷たい風。
さわやかな風、小川のせせらぎ。
穏やかな日差し、照りつける太陽。

そして、張り詰めた気配。
漆黒の闇。
虫の声。
静寂。

自分以外、絶対に誰もいない場所。
本当に自分しか頼れない状況。
ひしひしと迫ってくる孤独。
その空気を自分も吸っているような、臨場感。

この経験談は怖い。
多くは誰もいない、自分一人の時に遭遇しているので、発狂しそうなくらい怖いと思いますね。
こんなことありえない!
そう言い切れないのは、経験している場所が山であることが大きいと思います。

山や海では、ひとつの行動が命に関わって来る。
たったこれだけの行動で、判断で、一瞬で人は遭難し、死に至る。
この本でも一瞬、見失っただけなのにということが出て来る。
山とか海は、そういうところ。

ここに書かれているような不思議なことは、都会で生活しているからなかなかキャッチできないと思います。
だが少しのことが人の命の危険に繋がり、実際に命を落としている人が大勢いる自然の中ならば。
普段こういった経験はしないような人でも、感じてしまうのではないか。

そんな気持ちになって読めます。
さらにこの本がすごいのは、怖いだけじゃないこと。
ここに書かれている話は、確かに怖い。
でも、それだけじゃない。

人の悔恨や哀しみ、さらに温かさが感じられる怪異談がある。
途中まではものすごく怖い。
でも最後の理由が、それを受け入れる人の言葉がとても温かい。
そういう怪異談がある。

肉体がなくなっても、残るものってあるんじゃないか。
念とか、思いとか、あるんじゃないか。
普段なら「ないよ」と断言されてしまうようなことだけど、確かにある。

そう思わせてくれる怖い本です。
登山が好きな人、やろうと思ってる人にこの本を勧めるのは親切になるだろうか。
嫌がらせになるだろうか…。


俺はな、はずさねえんだよ!

93年の夏は、異様な冷夏でした。
8月に寒くて長袖を着ました。
デニーズが江口寿史氏のマンガで「暑いなあ」「そうだ、デニーズに行こう」というCMをやっていましたが、やめました。
全く暑くなかったからです。

雨ばかりで、天気予報に太陽が出るのを待っていましたが、それは1日1日、先に延びて行きました。
そしてついに8月、全く晴れず、暑くならず、梅雨明けはありませんでした。
数日、夏らしく暑くなった日があったと思ったら、台風が来ました。
確か、関東に直撃でした。

会社の前の道路は冠水。
つくづく、異様な冷夏でした。
昔の日本なら飢饉が起きたんじゃないでしょうか。
平成のあの時代でも、米騒動が起きましたから。

今年もそんな冷夏になるかと、7月の時は思ったんですけどね。
普通に夏らしい夏になってくれました。
それはよかった。

93年の翌年94年。
2年分暑くなったのか?と思うような猛暑でした。
この年から夏が今のように暑くなった記憶があります。
95年の夏も、ものすごく暑かった。

その暑い夏に、このドラマは放送されました。
沙粧妙子 最後の事件。
この暑い中、浅野さんが汗も見せず、長袖のスーツを着ていました。

実際は大変だったと思いますが、浅野さんの周りの温度が低いように感じました。
去年、佐野史郎さんの「限界団地」を見ていたので、このドラマを良く思い出しました。
以下は途中まで、以前の記事を読まれると話が通じると思います。

あたし、沙粧妙子。よろしくね。

スキニナッタライノチガケーッ!

心理分析だけじゃ語れないものってないですか

それが妙子の答え!


全部、ネタバレしてますので、ご注意を。
今見ると、佐野史郎さんの池波宗一は本当にすごい。
佐野さんしかできませんね、これ。
原作者にとって、池波は最初は妙子のサポートでしかなかったようです。
それが佐野さんを見ていて、考えが変わったそうですから。


以下、ほんとに全部、ネタバレしてますので、ご注意を。


佐野史郎さんの池波宗一の圧巻なシーンは、妙子との電話です。
完全なる2人芝居。
2人の会話だけで、話が進む。

全ての連続殺人事件は池波宗一が仕組んだものだったと、妙子は知った。
皆、池波の洗脳によって連続殺人犯になったのだった。
池波の姿はもう、ラボにはなかった。
ラボは破壊され、池波は逃走していた。

雑踏の中、妙子の電話が鳴る。
「もしもし」。
「妙子?」
池波からだった。

「姿見せてくれない?」
「こんなことでは、僕たちの関係は壊れないだろう?」
「あたしを説得してくれるんじゃないの?」

2人の会話にはまったく関係なく、人々が行きかう。
「僕は思った。プロファイリングチームで君と知り合ってから何度も」。
「何?」
「君が女でなければ、良かったのにって」。

そう言いながら、池波の表情は変わらない。
「僕たちの関係は、恋愛感情なんて安っぽいものじゃない」。
「もう2人だけだ。この人類の中で、同じ感覚を共有できるのは僕と妙子の2人だけなんだ、そうだろう」。
たたみ掛けるように言う池波。

妙子は池波に尋ねる。
「どうして向山にマニュアルを提供していたの。あれは精巧な洗脳のマニュアルでしょう」。
「サンプルがほしかった。新しいプロファイリングチームのために、もっと多くの」。
「データをたくさん、集めることが必要だった。サンプルが欲しかった」。

「それを向山に悪用された、ってこと?」
「そうさ」。
「向山は日置武雄があまりにも自分の思う通りに変わっていくので、おもしろくなってしまったんだ」。
「わかってほしい」。

妙子は、辺りを見回す。
大きなショッピングモールの中。
人々が右に左に、歩いていく。
だが、池波はどこにもいない。

しかし、本当は池波は妙子の後ろにいる。
少し離れたところで、壁にもたれかかるようにして妙子を見ながら電話している。
妙子は階段を上っていく。

「あなたは向山を殺した。どうして」。
「どうしても」。
妙子は階下を見下ろす。
いない。

「妙子だったらわかるだろう」。
妙子の顔がゆがむ。
「あたしが言ったこと、覚えてる?」
「何?」

妙子は携帯に話しかける。
「心理学に長けていて、犯罪に対して計算高い。これだけ大胆な行動を取れる人間が、2人だけいる」。
「梶浦と、…あなた」。
池波は無言だ。

妙子が言う。
「質問に答えてくれる?」
「何」。

「梶浦どこにいるの」。
池波は応えない。
妙子の声が高く、鋭くなる。
「どこ!」

「梶浦は今頃は全く別の犯罪の準備を始めているよ。妙子のために」。
その言葉に、妙子の顔が苦痛にゆがむ。
池波が言う。

「妙子。僕を理解できるのは君だけだ」。
「君を理解できるのも、僕だけなんだ」。
「恋愛感情なんて問題じゃない」。
「そのことに早く気づいてもらいたくて、僕は梶浦を使った」。

「梶浦を使った…?」
妙子の言葉に、池波が抑揚のない声で言う。
「ここだよ」。

その声で妙子が正面を見る。
正面は、離れた、吹き抜けを挟んだ向かい側の通路だった。
そこに池波がいる。
こちらを見ている。

「もう僕たちは2人っきりなんだ」。
「そうね」。
「良いこと教えてあげる。梶浦に会いたいんだったら方法が一つだけあるよ」。

「どうすれば良いの」。
妙子のすがるような声。
「僕があげた薬を飲めば良いんだ。そうすれば妙子の思い通りの梶浦に会える」。
それは、つまり…。

池波が梶浦を殺害している、ということだ。
妙子の顔が、ゆがむ。
「池波さん…!」

「一緒にやってこ。これからも」。
妙子が目を閉じる。
泣きそうになる。

哀しそうな沙粧妙子。
池波が、妙子を見つめている。
妙子が目を開けた瞬間。
拳銃を池波に向ける。

池波の声が、多少鋭くなる。
「それが妙子の答え!」
妙子は黙っていた。

据わった目を、池波に向けたまま。
拳銃も向けたまま。
「撃ちたいんだろう?」

池波が周りを見る。
吐き捨てるように言う。
「誰に当たったって、かまやしない」。

「あなたまで失いたくなかった…」。
妙子の声は悲壮だった。
「松岡君は良いパートナーみたいだ。君が留まっていられるのは、彼の影響かもしれない」。
「だけど彼を変えるのは簡単だよ」。

妙子の目には、池波が梶浦に見える。
目の焦点が合わなくなる。
池波が笑う。

妙子の呼吸が、荒くなっていく。
池波が真っ赤なバラの花束を持っているのが、妙子には見える。
いや、梶浦が持っている。

妙子の呼吸が過呼吸の発作のように、苦しくなっていく。
目が彷徨う。
もう、妙子には池波を撃つことはできない。

目の焦点が合わず、フラフラになる。
それを見た池波が笑う。
悠々と、携帯電話のイヤホンを外し、池波は人混みの中に消えた。



圧巻の2人芝居。
池波は妙子に何を求めていたのか。
これの前、日置の護送後、妙子が梶浦の幻を見るシーンがありました。
倒れた妙子が目を覚ますと、自分のベッドの横で池波と梶浦が話しているのが見える。

「目が覚めた?」
優しく言って、近寄って来る梶浦。
妙子が手を伸ばす。
その手を梶浦が取る。

妙子が梶浦の首に手をまわし、抱擁する。
微笑む。
その顔は、幸せに輝いている。
刑事の時には見せたことがないような、幸せな優しい女の顔。

妙子が抱きついていたのは、松岡だった。
「沙粧さん…」。
松岡の妙子を見る目には、痛々しさと哀しみがあった。
心から沙粧を可愛そうに思っている目だった。

2人を見ている池波の目は、冷たかった。
何も言わず、池波は出て行く。
きっと、妙子と梶浦を池波はこうして見ていたのだろう。
ずっとずっと。

梶浦、池波、どちらも天才だった。
それと対等に付き合える女性は、妙子だけだった。
しかしプロファイラーではなく、女性として妙子は梶浦を選んだ。
池波は妙子への恋愛感情を、こじらせた男だったのか。

…私は、池波は妙子に恋愛を求めていたわけじゃないと思いました。
自分と妙子の関係は恋愛なんて、浅いものではない。
恋愛なら、いつかは冷める。
でも自分と妙子の関係は、冷めるようなものではない。

自分と妙子はもっと、深いところで理解し合っているのだ。
世界中で妙子を理解できるのは、自分しかいない。
自分を理解できるのも、妙子しかいない。
恋愛など、そのような崇高な関係には及ばない。

池波は、こうも思ったかもしれません。
自分のような存在に必要な相手は、恋人などではない。
必要なのは、自分を理解できる存在。
人類の中で唯一無二の存在だ。

それができるのは、妙子だけだ。
だが妙子は女性だ。
そのために、突き詰めると恋愛にしか行かなくなってしまう。
だから、妙子が女でなければ良かったのに、と池波は言ったのだ。

そして自分がそう思っていたのに、あっさり妙子と梶村は恋愛関係になった。
崇高になれた3人の関係を、梶浦が壊した。
池波は同じ崇高な仲間ではあるが、この時、梶浦をどこかで憎んだ。

池波の気持ちって、そんな感じでしょうかね。
そんな想像をさせるような、佐野さんの池波ってそう言う存在だったんです。
最初に書きましたが、池波宗一は当初の設定では妙子のサポートだけだったそうです。
でも佐野さんを見ていたら、こうなった。

結果として、大正解です。
それほどの存在感が、佐野さんにはあったということです。
「沙粧妙子」は、サイコサスペンスとして名作です。
その理由は佐野史郎という類稀な個性の俳優がいたということが、大きいでしょう。

逮捕された池波宗一。
だが妙子の危惧する通り、警察の上層部は池波をなぜか、守ろうとする。
心神喪失で、収監されるだけになるかもしれない。

梶浦と同じだ。
そうして、梶浦は脱走した。
池波がバラの花を口にして、死んでいる。

飛んでくる医師と看護師、刑事。
だが池波は彼らを殺して、悠々と脱走。
この辺りは「羊たちの沈黙」のレクター博士ばりのシーンになります。

部下を殺され、怒りで震える高坂。
若い刑事の田辺の携帯電話が鳴る。
無表情に田辺は、高坂に携帯電話を渡す。

池波からの電話だった。
「いけなみぃい~!」
さらに池波は田辺のことを「僕が彼をゲームマニアにしただけで返すと思う~?」と言う。

高坂に言われて池波のラボに忍び込んだ田辺は、池波に見つかっていた。
「何してるんだ?ここ、君が入れる場所じゃないだろう?」
不貞腐れたように田辺は去ろうとした。
そして、しばらく、田辺は行方が分からなくなっていた。

見つかったのは、通りかかった警官にゲームをやるコインがない。
100円を懇願する姿で、田辺は見つかったのだった。
「僕が彼をゲームマニアにしただけで返すと思う~?」
「死ねって言ってやったんだ」。

振り向くと田辺刑事は、拳銃を手にしている。
ついっと、それを高坂に向けた。
だが次にフッと笑うと、フラフラと廊下を歩いて行き、田辺刑事は自分を撃った。

妙子には脱走した池波が向かった先が、わかった。
プロファイリングチームがあったラボの跡地。
最後の対決。

池波と対峙した妙子だが、池波はすでに妙子の癖を見抜いていた。
妙子は拳銃を発砲する時、頬に力を入れるのだ。
だから、池波は今度は妙子の発砲を避けることができた。
この後、妙子と拳銃を取り合った池波は、思わず、妙子の太ももを撃ってしまった。

その時の池波、佐野史郎さん。
拳銃を見つめて、「ああ~、あぶない」。
笑っちゃうような、おかしいような、怖いような。
池波の異常さが感じられるこの一言、忘れられません。

「そんなにわからないなら、梶浦のところへ行けばいい」。
妙子を池波が絞殺しようとした時、飛び込んできて池波を蹴ったのは松岡。
池波にやられた腕を、まだ吊っていた。
どうしてここがわかったのか。

妙子の問いに松岡は言う。
沙粧さん、電話で過去、って言ったから。
松岡にもプロファイリングが少しできるようになっていた!

だが松岡が取り上げた拳銃は、偽物の方だった。
本物は池波が持っていた。
「人を拳銃で殺すのは、初めてだ」。

銃を向けられ、目を閉じる松岡。
その時、近づく足音。
思わず、銃を部屋の外に向ける池波。
だが弾丸が池波に命中した。

1発。
2発。
池波がよろける。
とどめの1発。

池波は周囲を血に染めて、倒れた。
カーテンの向こうでは、高坂警部と矢田刑事が拳銃を構えていた。
2人が入ってくる。

池波の首筋に、矢田刑事が手を触れる。
「終わりましたね」。
高坂警部が沙粧を振り返る。

一言。
「俺はな!」
「はずさねえんだよ!」


高坂警部を演じるのは、蟹江敬三さん。
叩き上げの警部で、沙粧妙子にはバカにされている。
いうことを聞かず、単独行動を取るかわいげない沙粧妙子を高坂警部も嫌っている。

谷口に死なれ、北村麻美には自殺される。
だから日置を捕らえた時は、「逮捕だな!逮捕、したな!」と言う。
しかし、その日置は全くまともに受け答えをしない。

日置の取り調べにイラつき、「もうすぐ机をたたく」。
「怒鳴る」と見抜かれる。
その通りになったのを見た松岡は、わーとビックリしている。
沙粧妙子は冷たく、「進歩のない奴」とぼそりとつぶやくのみ。

バカにされるばかりの高坂警部。
でも高坂は「バカ野郎!」と鉄拳制裁する怖い上司でもあるけど、部下を誰よりも大切にもしている。
最後にちゃんと見せ場が来ます。
蟹江さん、良いです。

知性だ、頭脳だ。
それに振り回されては来た。
だが、刑事は最終的には力なんだよ!

そのプライドと自信が感じられる一言。
最後に勝った。
カッコいい見せ場でした。
替えがいない俳優さんだったな…。


なつのうた

てんてこ舞いしているうち、8月になってました。
梅雨明けして、お天気になったのは、すごくうれしい。
気温上がらないといろいろ、大変なんですが…。
あつい。

今朝、天気予報で「晴れていますが、今日はエアコンのきいた室内で過ごすのが一番良いかもしれません」と言ってました。
なつのうた
すごい今の気分です。
みんなで、「エアコン切るタイミングがない」と言い合ってます。

しかし、夕暮れが早くなってのが苦手な自分は、今、夏を満喫するべきなんだろうな。
4時半ぐらいに真っ暗になる季節が一番、苦手です。
来週はセミの声を聞きながら、神社でラムネを飲もう。

と思ったら、雨予報!
いやー!
お願いしますよ!



なぜ

もう、こんなひどい事件を見ることになるなんて…。
信じられない。
人に楽しくなってもらいたい。
世の中には、すばらしいことがある。

被害に遭われた会社は、そういうことを伝える作品を作っていました。
そんな作品を作っていた方たちに起きた、この痛ましい事件。
言葉が出ません。







干したい

雨の季節。
とはいえ、本当に晴れませんねー。
去年が空梅雨だったせいか、梅雨が堪えます。

毎日、雨、曇。
お日様が見たい。
布団干したい。
洗濯物干したいー!

でもこのブログ始めた頃の梅雨も、じとじと、じとじと。
1カ月以上、太陽を見ないような陰性の梅雨が数年続いた記憶があります。
街中がカビて来そうな。
いつだったか8月1日にカラッと晴れて、あーこれは梅雨明けたなと思ったら8月はほとんど雨が降らなかった年も。

5月のGW明けから仕事のことで考えることがあって、ずーっとサッパリしない気持ちでいました。
それはますます増大していき、ついに5月の最終週、ある行動に出ました。
6月は海の上で、陸地を目指してどちらに船をこいでいけば良いのか、みたいな状況。
半ばに突然、光が見えて来て、そこから急転直下で状況が良くなりました。

7月1日から新たな気持ちで過ごしていましたが、忙しいことは忙しい。
でもあのまま、落ち着かなかったら、この天気は心にもかなり堪えたことでしょう。
晴れろ晴れろ。
雨の中、ワンちゃんのお散歩をしているご近所さん、えらい。


豆腐グラタンから見つけた

何か、食べるもの、作ろう。
でも何作ったら良いかわからない。
Youtubeをそんな感じで見ていたら…。

草なぎ剛さんの「豆腐のグラタン」を発見!
えー!
ええー!
いろんなのある!

Youtubeってこういうのを見つけちゃうと、長時間見てしまうんですよね~。
そして、見ていくと、クルミちゃんまで。
あれあれあれ、かわいいなあ。
クルミちゃんの唄、なんてある。

お散歩する草なぎさんとクルミちゃん、緑色でカラーがお揃い。
強い信頼関係で結ばれているのが、わかります。
こういうの見ると、悲しいんじゃなくて、愛しい気持ちで泣けてきますね。
素敵なパートナー。

「一緒にいてくれてありがとう」。
これは、本当に心から思ってることでしょう。
2人の幸せを願って、やみません。
ギターがギブソンJ45とか、さりげなくすごいんじゃないでしょうか。