デビルマン 「世界の終わりと始まりに」

アニメのデビルマンについて、何度か記事を書いていました。
原作のデビルマンには、衝撃を受けました。
やっぱりそういう人が多いらしく、「最凶トラウマ最終回」という本ではトップで扱われていました。

高校生の時の同級生がすごいファン?で、彼女が私にデビルマンを読めと言ったんです。
もしかしたら、彼女がくれた本だったかもしれません。
試験期間中に読んだもんだから、もー、テストにならなかった。

なぜ、これを読めと?!と言ったら、トラウマを共有したかったとかひどいこと言ってました。
もー。
ほんと、もー、もー言って、牛になっちゃう。
そのぐらい、もー!って言いたくなる感じでした。

さて、今、原作の「デビルマン」を扱った本で、「世界の終わりと始まりに」という本が家にあります。
これ、何で家にあるのか、ちょっと記憶がないんですが…、誰かからもらったっぽいです。
永井豪さんの作品について、本人にインタビューして語ってもらってる本です。

まず宗教学者の中沢新一さんが序文で、「デビルマン」について書いています。
それによると手塚治虫さんの「鉄腕アトム」は人間と機械の共存、民主主義の理想。
「デビルマン」は、「アトム」の対極の作品だそうです。

少年たちに初めてむき出しの暴力と、善良な民主主義の幻想を嘲笑う世界を見せた衝撃の作品。
「デビルマン」前は、邪悪な存在は正義の主人公に粉砕される存在だった。
または正義の前に改心し、ともに戦う存在だった。

しかし「デビルマン」では、悪魔は悪魔のままだった。
「デビルマン」は、邪悪を行動原理として動く存在であり続けた。
デーモン族というのは、そういう存在だった。

彼らデーモン族は、生物と合体してその特長を取り込み、変化(へんげ)していく。
常に戦い、勝利して相手を乗っ取ることでしか、存在できない。
愛とか情とか、そういうものはデーモンが生きていくうえで必要ない、関係ない。
力しか意味がない。

そう、原作のデーモンの怖いところは、まさにここだと私は思うんです。
自分を愛し、保護してくれた家族。
愛する者。

彼らが外見だけを残して、中身は違うものになっている。
それがある日、自分に対して牙をむく。
牙をむかれた方はただ、その事実を信じられず、絶望する。

そして、愛する者を自らの手で消滅させるか。
自分に対する一片の情も感じられずに、かつて愛した者に食われるか。
どちらかしか残っていない。
そのどちらにしても、自分には絶望と悲しみだけしか残らない。

だからデーモンは怖い。
この残酷な絶望の選択を突きつけて来るデーモンは、恐怖の存在です。
実際に原作の中で、ママが怖いというエピソードがあったはず。
友達がすごく後味が悪くて、嫌だと言っていた、その通りのエピソードがありました。

さて中沢先生は、「デビルマン」にはある「邪悪」への共感、理解があると思った。
ここが、非常に興味深い。
それは破壊神である「ゴジラ」が殺される時、「ゴジラ死なないで!」と思った気持ちに似ているそうです。
あれほどの破壊と恐怖をもたらしたにも関わらず。

邪悪は徹底して排除し、滅ぼすべきという西洋の思考。
「悪」と「善」。
天使と悪魔がパッキリ、分かれている西洋の思考。
それは自分たちとは、全く別の存在である。

対して、日本、アジアの思考はそうではない。
善も悪も、自分たちの中にある。
その通りに「デビルマン」には「ゴジラ」同様、西洋の正義とは異なる、日本人的な思考があると先生は主張します。

「悪」の「デーモン」は、自分たちの中にこそ存在する。
つまりデーモンと戦うことは、自分たちの中にある悪と戦うことだ。
「デビルマン」とは、壮大なドラマに見えて、実は自分たちの内なる邪悪と戦う話だった。
そう、中沢先生は書いています。

「デビルマン」ではついに自分たちの中の「デーモン」が、「美樹」を殺してしまう。
「美樹」を失ったデビルマンは、人間を焼き尽くす。
デーモンたちは殺戮をしていき、デビルマンももう、人間を守らない。
こうして、人類は滅亡する。

「美樹」とは、何だったのか。
愛、慈悲、善良さ。
その象徴が、美樹であった。

少なくとも、デビルマンにとってはそうだった。
「デビルマン」の人間たちは、自分たちの手でその、「美樹」を殺した。
世界は滅びるべくして滅びた。

現実でも、自分たちはたくさんの「美樹ちゃん」を失いかけていると中沢先生は、おっしゃいます。
「プチ・デーモン」たちがたくさん、いる。
自分が「プチ・デーモン」であるという自覚のないまま、彼らは「美樹ちゃん」を殺していく。
そうしていけばやがて、デビルマンは「プチ・デーモン」を焼き尽くすだろう。

「美樹」を殺して世界は滅びるだろう。
「デビルマン」とは、予言のような作品だとおっしゃってます。
宗教学者の中沢先生が、こんな解釈を展開する作品。
うーん、「デビルマン」って深い!


「世界の終わりと始まりに」は、東京百科出版。
2003年10月発行。
定価・税抜き1400円です。

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神様ならあたしたちの、ここに住んでるわ! 「妖獣ゴッド 神の奇跡」

魔王ゼノンから人間を滅ぼす最前線を担うため、人間界に降りたデビルマンは、不動明の体を借りる。
だがそこで牧村美樹という少女と出会ったデビルマンは一瞬で恋をし、美樹を守ることにする。
人間に味方することはデーモンを裏切ることであり、この時からデビルマンは裏切り者として孤独な戦いをするようになる。

美樹を通して、デビルマンこと不動明は人間と触れ合うようになった。
やがてデビルマンは、美樹の周りの大切な人を知り、守るようになる。
そして人の世の愛、優しさ、美しい世界を守りたいと思うようになった。
デビルマンは孤独なヒーローであり、変化するヒーローなのだった。

最終回「妖獣ゴッド 神の奇跡」。
デーモン一の猛者・デビルマン。
デビルマンは、魔王ゼノンの親衛隊だった。

親衛隊の隊長がゴッドだった。
つまり、デビルマンの上官。
ゴッドには、思考を現実にする能力がある。
その能力を使い、羽田空港にバベルの塔を、銀座にスフィンクスを登場させる。

デビルマンの前に現れたゴッドへ、美樹に正体をばらされたくなければ黙って見ていろと言う。
しかたなく、デビルマンはゴッドが世界をめちゃくちゃにするのをただ見ている。
だがゴッドのせいでタレちゃんとミヨちゃんが、火の海の中に取り残されてしまった。

どうしても火の海になった道路を渡って、こちらに来ることができない。
恐怖と絶望に抱き合って泣く、タレちゃんとミヨちゃん。
やはり、絶望する美樹の両親。

明はゴッドとの約束を破り、変身。
2人を助けて戻る。
ただ見守るしかなかった美樹の父と母に2人を渡すと、病院に急ぐように言う。
「ありがとう!」と言って、美樹の両親はタレちゃんとミヨちゃんを連れて病院に行く。

「ありがとう、明くん」。
美樹の顔には、危険を顧みずタレちゃんとミヨちゃんを助けてくれた明への感謝と愛しさがあふれている。
そこに、ゴッドの笑い声が響く。
現れたゴッドを見た美樹は「化け物!」と言う。

ゴッドは言う。
「俺は確かに化け物だ。人によっては神と呼ぶものも、いるがな」。
そう言うとゴッドは「雨よ、あれ!」と叫び、雨を呼ぶ。

「雷よ、あれ!」
今度は雷が鳴り響き、落雷する。
自分の能力を見せつけたゴッドは、「わかったか牧村美樹」と言う。

「俺は全知全能の神。心に念ずるだけで、ありとあらゆる奇跡を起こすことができるのだ」。
「じゃあ、バベルの塔もスフィンクスも!」
「その通りだ、だが驚くのはまだ早い。不動明!奴もまた、俺と同じ化け物だ!」

「ええっ」。
「デビルマンとは、彼のことだ」。
観念したように目を閉じ、美樹に背を向けて歩く明。

変身を呼ぼうとして叫ぶ声が、悲しみのあまり途切れる。
うつむいたまま、明はデビルマンに変身した。
「美樹の目の前でついに変身したか、デビルマン」。

そうデビルマンに言うとゴッドは、勝ち誇ったように今度は美樹に言う。
「これが不動明の正体だ。わかったか!」
「正体を見られてしまったな、美樹」。

デビルマンの声は、悲しく、優しかった。
だが美樹は叫ぶ。
「嘘!」

ゴッドが仰天する。
「何だと!」
「あなたなのね、また、奇跡とやらを起こしたんでしょう!」

驚いたゴッドは「今の変身は俺の仕業ではない、不動明の」と言いかけた。
「嘘つき!」
美樹は聞かない。

「あなたのせいに決まってる!明くんが化け物であるはずないわ!」
さらに美樹は叫ぶ。
「むろん、あなたは神でもない。神様があなたみたいに人間の世界に害をくわえるもんですか!」

「神様なら!」
美樹は胸に手をやる。
「あたしたちの、ここに住んでるわ!」

美樹の言葉に、ゴッドは怒り狂った。
だが美樹は、ひるまない。
「神の名を語る化け物!さあ、明くんを元の姿に戻してよ!」

ゴッドはついに、切れた。
「神を恐れぬ罰当たりめ!」
怒り狂ったゴッドは、「竜巻よ、あれ!」と叫ぶ。

竜巻が美樹に向かって、進んでくる。
「はっ!」
美樹がおののく。

デビルマンが、デビルアローで竜巻を粉砕する。
「こうなれば、神と悪魔の一戦を交えるしかないようだな」とゴッドが言う。
「望むところだ!」

ゴッドは次々、竜巻、雷を繰り出す。
デビルマンは竜巻に巻き込まれ、雷に打たれ、落下していく。
そして火を噴く怪鳥が現れ、デビルマンを追って来る。

デビルアローで怪鳥をかき消したデビルマンはゴッドに「神なら神らしく戦え」と言う。
ゴッドとデビルマンの、お互いの力を尽くした一騎打ちが始まった。
「デビルカッター!」
「ゴッドカッター!」

「デビルアロー!」
「ゴッドアロー!」
デビルマンが持つ能力は、ゴッドも持つ。

戦いは全くの互角。
2人は空中で組み合った。
「ゴッドビーム!」
「デビルビーム!」

双方がビームを放ち、どちらも落下する。
地上に落ちたゴッドは、満身創痍。
だがデビルマンもまた、満身創痍で立ち上がれない。

「明くん、負けないで」。
美樹が固唾をのんで見守り、心の中で叫ぶ。
「負けないで明くん」。

「明くん」。
「明くん」。
「…美樹」。

デビルマンが起き上がる。
ゴッドを羽交い絞めにして、飛ぶ。
「デビルビーム!」

ゴッドがデビルビームを浴び、断末魔の叫びをあげる。
地上に向かって、ゴッドは落下していく。
炎に包まれ、ゴッドは消滅した。

翌日。
明は、美樹をバイクの後ろに乗せて走っていた。
「良かったわ。元の明くんに戻って。化け物のままだったら、どうしようかと思ったわ」。
明の背に頬を寄せ、美樹が言う。

「もしそうなら、俺を嫌いになったかい」。
「そうでもないわ」。
「ふうん」。

「案外、かっこよかったわ」。
「ありがとうよ」。
「何が」。

「俺を信じてくれたことさ。目の前でデビルマンになった俺を」。
「どんな格好になったって、中身は同じ明くんじゃない」。
「そうだよ」。

明はそっと、ささやく。
「好きだぜ美樹」。
「なんか言った?」と美樹が聞く。
「何でもねえよ!」

明は乱暴にバイクを飛ばした。
「きゃあっ」と、美樹が言う。
「明くんったら」。
そう言うと、明の背に頬を寄せる。


最終回。
やっぱり美樹は「デビルマン」の女神だった。
明がどんな姿になろうとも、明は明だ。
変わらないと、美樹は信じている。

ゴッドは自分を神と称していたが、美樹の言葉はそのプライドを打ち砕いた。
神が、人間の少女に拒絶される。
美樹の前ではゴッドは神でも何でもない。
悪魔であり、化け物でしかない。

対して、悪魔に変身したのに明は悪魔ではない。
デビルマンを脅す、最強の切り札が無力になってしまった。
もうデビルマンに恐れるものはない。

神を名乗る悪魔ゴッドと、悪魔だが悪魔ではないデビルマンの対決。
今考えると、非常におもしろいです。
デビルマンは、デーモン族一の猛者。
ゴッドはその猛者のデビルマンの上官。

妖元帥とか魔将軍、妖将軍はいましたが、親衛隊というのはまた別組織なんでしょうね。
ゼノンの側近中の側近。
さらにゴッドは、思考を現実にする能力がある。

デビルマンも、その力には苦戦。
しかしそれだけでは、苦戦はしてもデビルマンを殺すには至らない。
結局最後は、力と力のぶつかり合い。

デビルマンが持つ武器は、ゴッドも持っている。
能力は互角、いや、それ以上の力を持つ上官ゴッド。
デビルマンとゴッド、どちらも能力の限りを尽くし、落下。

どちらも立ち上がれないほどの傷を負っている。
そこで勝敗を分けたのは、「明くん」「明くん」と祈る美樹の心の声だった。
目の前で変身した明を化け物呼ばわりして逃げていたら、デビルマンはゴッドに負けていたかもしれない。

「明くん」。
見守る美樹の祈りの声に、デビルマンは起き上がる。
最後の力を振り絞り、ゴッドにビームを炸裂させた。

途中、ララのけなげさに印象が薄くなった感じもした美樹。
確かに最初の頃の美樹なら、明が変身したのを見て逃げたかもしれない。
シレーヌやザンニン、誘拐されたり崖から落ちたり、アドバルーンに吊るされたり。
美樹も結構、ひどい目に遭ってるんです。

でもこのゴッドに向かって叫んだ美樹には、この時のような弱さはなかった。
美樹を通して人間を知り、デビルマンは人間界をデーモンから守る存在に変わった。
デビルマンが変わったように、美樹もまた変わった。

デビルマンは、成長していくヒーローの物語だった。
さらにヒロイン美樹も、成長していく物語だったのです。
そしてやっぱり美樹は、「デビルマン」世界の女神だった。

もしかしたら美樹とは、神が選んだ人間だったのかも。
デビルマンと美樹の出会いこそ、神の奇跡だった。
この出会いが世界を救った。

最後に美樹は「良かった、明くんが元に戻って」と言います。
美樹は明の正体を、本当はデビルマンと知った上で、知らないふりをして受け入れたのか。
それとも本当に、ゴッドの仕業と思っているのか。
ここのところは見ている方に判断させて、デビルマンは終わります。

初めて知った人の愛。
その優しさに目覚めた男。
この世界には、戦う価値がある。

アニメ版の「デビルマン」は、原作とは全く違う終わり方をした。
カリスマ的な魅力を持ち、いまだにファンが多く、いろんな人や作品に影響を与えた原作は名作。
それに対して、アニメの評価は、いまいちなのかもしれません。
でも一つのデビルマン世界の完結として、私はこのアニメ版が大好きなのです。


妖獣ドリムーン 「月は地獄だ」

最終回に向かって、デーモンの攻撃は地球規模になっていくアニメ「デビルマン」。
マグドラーの次は木という木、植物が人間に牙をむくウッドドゥが登場。
そして最後は、地球が月に吸い寄せられていく地球全体の危機。
妖獣ドリムーンです。

私が見た最終回は、このドリムーンだった。
でもこの後、妖獣ゴッドという、デビルマンの上官だった妖獣が出て来るんです。
これが本当の最終回。
知らなかった。

ドリムーンが最終回と思っていた人、多いんじゃないでしょうか。
少なくとも、家の近所(!)ではそうだったはず。
ゴッドが最終回だとすると、確かにとっても最終回らしい。
でもドリムーンも最終回らしかった。

月が地球に接近してきた。
引力のために日本では洪水が起き、今度は逆に海が干上がる。
世界中で異常事態が起きる。

ニューヨークでは、列車が片っ端から脱線した。
月の引力に引き寄せられたのだ。
誰もいなくなった学校でアルフォンヌ先生は授業をし、用務員さんは中学の生徒となって立たされる。
ポチ校長は「海ゆかば」を大声で歌っている。

あと3日。
満月の夜。
美樹は宙に浮く。
明も宙に浮く。

もう、最期なのね、あたしたち。
そうらしいな。
2人はしっかり抱き合ったまま、月に向かって行く。

今度の満月が来たら、地球のものはすべて月の引力で吸い寄せられる。
地球は滅亡する。
美樹がつぶやく。
大人はみんな、狂ってしまった。

だが明は、これはドリムーンの仕業だと気づいた。
明は、「どこにいる、妖獣ドリムーン!」と叫び、ドリムーンを探すために走っていく。
「誰か来て!明くんまで狂ってしまった」と美樹は叫ぶ。

デビルマンは、ドリムーンを探す。
満月が見えるところにドリムーンは潜み、月を吸い寄せているはずだ。
だがドリムーンは、見つからない。
デビルマンは、気が付く。

地球が、月を吸い寄せているのではない。
月が、地球を吸い寄せているのだ。
ドリムーンは、月にいる!
デビルマンは、月に向かう。

帰らない明を、洪水でソファの上に乗ったまま、美樹は待ち続ける。
タレちゃんが美樹のところに来て、眠らないの?と聞く。
眠っておかないと、洪水で眠れなくなると心配する。
だが美樹は言う。

「先におやすみなさい、タレちゃん」。
「そうやって明兄ちゃんの帰って来るの、待ってるの?」
「そうよ、どうせあたしたちみんな、満月までの命なら、一分一秒でも明くんのそばにいたいから」。

「良く言うよ」と笑ってタレちゃうんは水の中、去っていく。
だが水の中、戻ってきて「心配しなくても明兄ちゃんは帰って来るってば」と言う。
「どうもありがとう」と美樹は微笑む。
「おやすみなさい」。

そして今度は不安げに、言う。
「明日の朝は、また会えるんだよね?美樹姉ちゃん」。
「満月まではあと3日もあるのよ!」
美樹は微笑む。

タレちゃんもミヨちゃんと一緒に死ねることに気付いて、ほっとしている。
勉強一筋、東大一直線だった東大寺も、「そうさ!みんな死ぬんだ!」と言って、本を破り捨てた。
「死ぬのに試験も勉強もあるもんか!」
「こうしちゃいられない!」

東大寺は水でいっぱいになった部屋を出て行く。
そして水でいっぱいの夜道を自転車でこいでいく。
すると道の曲がり角から、チャコが走って来る。

「入郎(はいろう)さん!」
「チャコ!」
東大寺とチャコが抱き合う。

「あと3日で死んじゃうのね」。
「そうさ、まだ3日もある!」
東大寺の声は力強かった。

「今こそ、僕は青春を取り戻すんだ!」
東大寺はチャコを抱きしめる。
「うれしいわ、入郎さん」。

抱きあう2人を見た明は、「はっ、東大寺のやつ、今頃気づきやがって」と言う。
「おめでとうよ」。
心の中でつぶやく明の声は、優しかった。
明は美樹のところに戻ってきた。

大人はみんな、狂っちまった。
子供はみんな、正気に返った。
後はこの俺が、ドリムーンを倒せばいいのよ。

美樹の寝顔に明は話しかける。
ドリムーンは月にいるが、自分の力では片道飛行しかできないだろう。
明は美樹に別れを告げる。
「あばよ、美樹」。

はっと気が付いた美樹が「明くん!」と叫んで追いかけて来る。
美樹は外に出る。
外は静まり返っていた。

水が庭にも満ちていた。
「明くん」。
美樹の目に涙があふれる。

だがデビルマンは月に行かずに済んだ。
ドリムーンは月ではなく、月と同じ周期で飛ぶ人工衛星に潜んでいたのだ。
しかしドリムーンの胸にある穴は、ブラックホールと同じ力を持つ。
すべてを吸い込んでいき、吸い込まれたら二度と外には出られない。

デビルマンも吸い込まれそうになる。
このままでは、吸い込まれて終わりになる。
デビルカッター、デビルアローはドリムーンに吸い込まれ、何もダメージを与えることができない。

最後の手段と言って、デビルマンはデビルビームを放つ。
ドリムーンは一瞬、ひるんだ。
だがすぐに前を向いた。
しかし、デビルマンの姿がない。

「ドリムーン、後ろだ!」
デビルマンの声に驚いたドリムーンは、再び攻撃する。
しかしドリムーンの姿は崩れていき、やがて消滅してしまった。
「成功だ。ドリムーンのやつ、あわてて自分自身を吸い込んでしまったんだ」。

マグドラー、ウッドドゥも被害甚大でしたが、ドリムーンは冷え上がったアマゾンが出てきたり、海の底に沈んだハワイが出てきます。
列車が脱線するニューヨークなど、被害は世界規模で出ています。
誰もいなくなった学校で授業をしているアルフォンヌとポチ校長。

美樹の大人はみんな、狂ってしまったという言葉。
スケールが大きいんです。
月に吸い寄せられていく明と美樹の描写は、幻想的。

美樹はもう、明への思いを隠さない。
印象に残るのが、ガリ勉キャラの東大寺。
親が望み、東大寺が親の望みをかなえようとして偽ってきた自分を捨てる。

同じく、チャコも東大寺のもとへ走っていた。
2人が出会い、チャコがもう終わりなのだと言う。
「あと3日で死んじゃう」と言うチャコに東大寺は「まだ3日もある!」と言う。
ポジティブ!

「今こそ、僕は青春を取り戻すんだ!」
東大寺の声にはもう、迷いはない。
充実し、満足し、力強い。
何と頼りがいのある声。

「3日しかない」ではなくて「3日もある」!
東大寺の賢さが、最大限に発揮された感じがします。
抱きあう2人を見た明は、「東大寺のやつ、今頃気づきやがって」と言う。

しかし、その後に「おめでとう」と祝福する。
最初の頃の明だったら、東大寺のことなんか気にもかけなかったはず。
明の口調は、暖かった。

ここで晃は、美樹と同じ言葉を言う。
「大人はみんな、狂ってしまった」。
でも明は、重要な言葉を付け足す。
「子供はみんな、正気に返った」。

そして言う。
だから、あとは自分がドリムーンを倒せば良いだけだ。
それだけで、世界は蘇る。
明はもう、美樹だけではなくてこの世界を救いたいと思っている。

ドリムーンの回が好きなのは、ここです。
結局ドリムーンは、自分で自分を吸い込んで終わってしまう。
デビルマンって、人間界にいて、知恵をつけて一層強くなったかも。

ドリムーンを倒した後の、大人がみんな狂ってしまった世界は、どうなるのか。
牧村家の理性的で公平な父と母も、出て来ない。
あの両親までもが、おかしくなってしまったのだろうか。
気にはなりますが、この話、良い話だと思います。


世界中は夢の木が見ている夢だ 「夢の木」

手元に本がないので、うろ覚えで書きます。
睦月とみさんの作品「夢の木」。
このタイトルさえ、正確かどうか自信がありません。

ある街の丘に、立派な古い木がある。
暑い夏など、その木の下で人が休む。
その木の根元には、刃が入った跡がある。

どうして切ろうとしたのか。
なぜ、途中でやめたのか。
誰も知らない。

昔、村には芽見(めみ、この字でいいのかわかりませんが)という娘と、芽見の恋人で木こりのトム(登夢?)という青年がいた。
村の丘のてっぺんには大きな木があり、夢の木と呼ばれていた。
長老は、その木を決して、傷つけてはならないと言っていた。

芽見とトムは、その木のある丘の上で会っていた。
その時、アクシデントが起きて芽見は木の上から落ちてしまう。
下では危機一髪、トムが芽見を受け止めた。

だが…。
「トム、木が!」
芽見が捕まった木の枝が、折れて落下していた。

その夜だった。
フラフラになった女性が、村にたどり着いた。
女性は酔生子(ようこ)と言って、都に上る途中だった。

馬に水をやるために池のほとりで休んでいたところ、馬も、供も忽然と消えてしまったのだ。
酔生子の話を聞くと、馬や供が消えた時刻は、芽見が夢の木の枝を折った時刻だった。
恐怖におののく芽見だが、トムは笑い飛ばす。
酔生子は、しばらく村で休んで、体力を回復させることにした。

「笑い飛ばして。そうでなきゃ、あたし、不安で不安でしかたがない」。
そして芽見は何でもないことを証明しようと、夢の木の小さい枝をポキポキと折る。
いくつもいくつも折る。
数日たった。

すると村の人が言い始める。
「おらのところのニワトリ小屋がニワトリごと、消えちまった」。
「おらの牛が消えた」。
次々、村で何かが消えて行った。

それをトムに知らせようとした芽見の目に、トムと酔生子が入って来る。
酔生子は、トムに字を教えていた。
トムの手のひらに酔生子が字を書き、トムがそれを声に出す。
酔生子が何か書く。

トムが大声で、読む。
「す」。
「き」。
「だ」。

その言葉の意味に気付いたトムが、ハッとする。
酔生子が笑う。
「学問をなさいな、トム殿」。

2人は芽見がいるのに気づく。
微笑んで言う。
「酔生子さんに、字を教えてもらってたんだ」。
「本当ですよ、それだけです」。

「嘘だ」。
芽見は叫ぶ。
「嘘!」

そして思わず、手に握りしめていた石を投げてしまった。
石は、トムの額に当たった。
血が流れる。
「トム殿!」

「何てこと!」
「早く、こちらへ!」
トムを手当てするため、急いで連れて行く酔生子。
芽見がひとり、残った。

雨が降って来る。
雷が鳴る。
ショックで戻ってきた芽見を、父親が驚いて出迎える。

「芽見」。
その時、落雷が夢の木の枝に落ちる。
枝が燃え上がり、落ちる。

芽見の目の前にいた父親の影が、すうっと薄くなる。
「父ちゃん!」
芽見の目の前から、父親が消える。

翌朝。
カーン、カーンと音が響く。
芽見が父親の斧を持ち出し、夢の木を切っている。

父親が失踪し、芽見はおかしくなった。
村人たちはそう言った。
芽見は思った。

世界中は夢の木が見ている夢だ。
夢の木を切れば、みんな消える。
トムも消えてしまう。
自分も、自分の醜い心も消える。

全部消えて、綺麗にしたい。
トムが見ている。
酔生子がやってくる。

芽見はトムも、酔生子も恨まない。
その代わり、全部消してしまうことを選んだ。
俺は芽見の望むとおりにしてやりたい。

疲れた芽見が、へたりこんだ。
すると、トムが斧を拾った。
カーン。

今度はトムが、夢の木を切ろうとする。
「お前の望むとおりにしてやりたい」。
カーン、カーン。
芽見が叫ぶ。

「やめて」。
「やめて、トム」。
「消えないで」。
「都に行っても良い。幸せに暮らして」。

酔生子が、旅支度をしている。
2人を見ながら言う。
「夢の木を切れば、世界中が、消える…?」

「わたくし、そのような考えにはついていけません」。
「一人でまいります」。
そう言いながら、酔生子の頬を涙がつたっていた。
芽見とトムは、固く抱き合っていた。

現代。
大きな丘の上の木。
その木の根元には、刃が入った跡がある。
どうして切ろうとしたのか。

なぜ、途中でやめたのか。
誰も知らない。
だがその木の下で昼寝をした者はみんな、幸せそうに寄り添って暮らす娘と木こりの夢を見る。



酔生子のスタイルからすると、平安時代みたいなんです。
だけど名前が、芽見、トム、酔生子。
どこか異国っぽい。
この作家さん、こういう無国籍、時代不詳な雰囲気を出すのがうまい。

小さな村に、外からやってきた洗練された女性。
新鮮で刺激的で、トムもちょっと惹かれたと思います。
酔生子にも、疲れ切ったところに頼もしく優しいワイルドなトムは新鮮だったはず。
何となく、惹かれ合っちゃうんですねえ。

トムも外で学問することに憧れたでしょうし。
でも冷静に考えたら、この2人は都に一緒に出てもうまくいかなかったでしょうね。
酔生子が村で暮らせるはずもない。

だけど、芽見にはそんなこと判断できない。
結局、トムは芽見への思いを再認識。
口では付き合え切れないと言っている酔生子の頬に涙は、ジンと来ます。

世界中が本当に、夢の木が見ている夢なのかどうか。
それはわかりません。
ただ、謎の失踪と夢の木の枝が折れることはシンクロしているんです。
あのまま、芽見が木を切ったら、世界は消えたんでしょうか。

結局、2人はより強く、結びついた。
末永く、この村で幸せに暮らしたはず。
その証拠に、人はこの木の下で芽見とトムの夢を見る。
うまいラストです。


あなたを信じます 「王女アレキサンドラ」

「ガラスの仮面」が有名な美内すずえ先生ですが、他にもいろんな骨太の話を描いています。
ホラー作品だと本当に怖かった。
当時の少女マンガにしては、革命の描写など残酷な描写もありました。
王女を描いた作品の中で、自分が印象に残っている作品は「王女アレキサンドラ」です。

たぶん、長編の読み切り作品として掲載された作品だと思います。
王女アレキサンドラは、幼い頃、爆弾テロにあって失明。
目の見えないアレキサンドラに母は「あなたにできることは、人を信じること」と言い残します。

父の王の後妻は、自分が生んだ男の子に王位を継がせたい。
アレキサンドラが王位継承にふさわしくないと判断されるように、策略を巡らせます。
その一つが、反逆の疑いで父親が投獄されて死んだ、医師のアルバートをアレキサンドラの主治医にすることだった。

自分の生い立ちを知っているはずの王妃が、なぜアレキサンドラを任せるのか。
アルバート自身も不審に思う。
最初はアレキサンドラに冷たかったアルバートだが、次第に心優しいアレキサンドラを本気で心配するようになる。
晴れの挨拶の日、アレキサンドラが国民に手を振るために出て来る。

その時の衣装には、不吉にも血のシミがついていた。
しかし、自分にはそれはわからなかった。
侍女のマーゴが、王妃に言われてやったのだった。

アレキサンドラは、目を治したいと切実に思う。
だがアルバートに目はもう、治らないと言われて絶望する。
その嘆きを見たアルバートは、目が見えなければ他のやり方があるとアドバイスする。

ある日、アレキサンドラは美術館で、画家たちの作品を見ることになる。
王妃、そして王妃の子・ライラスたちが作品にいろんな意見を言う。
和やかな輪に、アレキサンドラは入れない。
目が見えない王女が、なぜ、この場にいるのか。

画家たちも困惑する。
めげそうになったアレキサンドラを励ましたのは、アルバートだった。
気を取り直したアレキサンドラは、画家たちと握手をしたいと申し出る。
画家たちと握手をしながらアレキサンドラは、「この手で傑作をお描きになるのね」と声をかける。

「抽象画でも手はそうじゃなくて良かった」と言う王女の周りに笑い声が上がる。
王女と握手した画家たちは、感激する。
継母たちの影は薄くなってしまった。

次に王妃は、国内で起きた自然災害で被害をこうむった地域の視察に、アレキサンドラを行かせた。
「目が見えない王女に何がわかるんだ」。
「うわべだけの言葉などいらない」。
そう言っていた国民たちだが、現れたアレキサンドラを見て驚く。

アレキサンドラは一人で、被災地を歩いた。
がれきの山を歩き、転倒した。
その手に、家の屋根が触れた。

こんなところに屋根が!
アレキサンドラは、身をもって、その被害のひどさを知った。
ドレスの裾が破れ、傷だらけで現れたアレキサンドラは言う。
ひどい被害だ。

しかしそれに負けずに皆さんが復興を遂げることを、私は信じます…。
アレキサンドラの言葉に励まされた人々は、次々と復興のために動き出す。
ここでも王妃の思惑は外れた。

そしてついに最大の危機がやってきた。
かつてアレキサンドラの視力を奪った爆弾犯が、コンタクトを取ってきたのだ。
犯人は隣国の支援を受けていた。

王妃はこの交渉に、アレキサンドラを行かせた。
場合によっては、もともと仲の悪かった隣国との戦争に発展するかもしれない。
犯人はアレキサンドラに自分が憎いか、と聞く。

だがアレキサンドラは、もう過ぎたことだと言う。
すると今度は犯人は、アレキサンドラに自分を許すという書類へのサインを求めた。
だがアレキサンドラには、その書類が何かはわからない。
もし、このラストニア国を譲るという書類だったら…。

ためらうアレキサンドラの頭の中に、母の声が響いた。
『信じなさい、アレキサンドラ』。
…!

『目の見えないあなたにできることは、人を信じること』。
「おお、そうだわ」。
背筋を伸ばしたアレキサンドラは、「そこにいてください。声を頼りにそちらへ行きます」と言う。
その毅然とした様子に、犯人が後ずさっていく。

まっすぐに手を伸ばし、やってくるアレキサンドラ。
アレキサンドラと犯人は、互いにサインをしあう。
サインをし終わると、犯人が人々に言う。

「安心してくれ」。
犯人が掲げた書類は、白紙だった。
アレキサンドラはサインしなければ、自分もするつもりはなかった。
改めて、犯人はアレキサンドラに深くわび、許しを乞うた。

見事に交渉をまとめ、隣国との紛争にもならずに事態を収めたアレキサンドラを国民は絶大的に支持した。
それを見守るアルバートだが、使用人はアルバートが主治医の範囲を超えているのではと心配する。
王女が心配なだけだと言うアルバートに、老人は「だと良いが。身分違いは悲劇の元」と言った。
その時、アルバートは自分が王女を愛していることに気付いた。

王妃になり、しかるべき王室と縁を結ぶ運命のアレキサンドラ。
アルバートはもう、そばにはいられない。
暇をもらいたいと言って去っていくアルバートに、アレキサンドラも泣き崩れる。
愛している。

戴冠式の日が来た。
アレキサンドラを馬車に乗せたのは、侍女のマーゴだ。
マーゴは王妃に言われた通り、アレキサンドラが戴冠式に着けないよう、馬車を郊外に走らせた。

道がごつごつしていることを不審に思いながらも、アレキサンドラは乗っている。
その時、羊飼いの少年の鳴らす鈴が耳に入って来る。
アレキサンドラが、はっとする。

マーゴも顔色を変えた。
しまった…!
気付かれた!

アレキサンドラも、自分が戴冠式の場から遠ざかっていることに気付く。
しかしニッコリ笑うと、マーゴに語り掛ける。
「今のは、どこかの教会の鐘ね」。

マーゴの胸に、その言葉は突き刺さった。
さわさわと草原を渡る風。
鐘の音。
気付かないはずはない、気付かないはずは。

アレキサンドラは言う。
「目の見えない私には、人を信じることがすべてです」。
「マーゴ。あなたを信じています」。
マーゴの心は、完全に砕けた。

アレキサンドラは来ない。
王妃が、ほくそ笑んだ時だった。
「アレキサンドラ様のお成りー!」という声が響く。

そこにはアレキサンドラがいた。
横には深く首を垂れ、うやうやしく手を取るマーゴの姿があった。
まさか、あのマーゴが私を裏切るなんて!
王妃は声も出ない。

戴冠式が始まり、アレキサンドラは無事、王妃となった。
その途端、アレキサンドラは王冠を取り、叫ぶ。
「来てください、ライラス!ラストニア次期国王は、あなたです!」

王妃も、ライラスも仰天した。
アレキサンドラは目の見えない自分には、国王としての義務が果たせない。
初めからアレキサンドラは一度王となり、ライラスに王位を譲る考えだったのだ。

戴冠する息子の姿を見た王妃は、泣いた。
「私は…、何という、何という愚かな…」。
王妃はアレキサンドラに詫びた。

アレキサンドラは言う。
「お義母様、あなたを信じています」。
そして、アレキサンドラの近くには再び、アルバートがいた。

「身分違いの、由々しき事態!」と言う側近に王妃は微笑む。
爵位がないなら与えれば良いではありませんか、と。
でももう、そんなことは問題ではない。
アレキサンドラは光の中を、歩いているのだから…。



この国、私はリトアニアだったか、ラトビアだったか、思い出しながら悩みました。
確か、ラストニア…って言ってたような、どっちだったか、わからないなあと。
それなので、バルト三国のニュースが流れると、注目して見ていたことがありました。
架空の国のお話だったみたいですね。

美内さんの王女の物語でもうひとつ、印象的なのは「ジュリエッタの嵐」です。
こちらは革命にあった王女が軟禁された城を抜け出し、最後は革命を起こした男とその村で一人の女性として生きていく話でした。
普通の少女マンガの展開なら、抜け出して苦労した後、王女に返り咲くんですけどね。

自分たちの贅沢な生活を思い知り、革命の意味を知り、自分たちを不幸にした男の生い立ちを知る。
そしていつしか惹かれ合った2人は、ただの男女として暮らしていく。
骨太のストーリーでした。

人を信じる。
これはアレキサンドラのような立場にあれば、普通の人間より困難なこと。
アレキサンドラは、人の悪意には気付いているんです。
王妃の子、娘の方は割とアレキサンドラに悪意がありましたが、弟のライラスは良い子でした。

アレキサンドラは悪意に気付いているうえで、それでも信じていると言って、相手の判断にゆだねる。
アレキサンドラの人を信じるという危ういように見えて、人の良心を揺さぶる生き方。
彼女に信じていますと言われた者は、「人間の証明」をしなくてはいけなくなる。

最後のマーゴとのシーンは、感動を呼びます。
うやうやしくアレキサンドラの手を取るマーゴの姿。
あれを見れば、彼女が今後、一生かけてアレキサンドラに尽くしたであろうことが予想できます。
そして最後にアレキサンドラによって、自分の愚かさを思い知った王妃も。

アレキサンドラの気高さ。
美内さんの画力は、それをしっかり表現してます。
やっぱりこの作家さんは、力があるなあ。
なのに、本が今は手元にないという…。

だけど、あの犯人との交渉にアレキサンドラを行かせるって、王妃も相当危ないことをする。
アルバートの出番は、それほど多くないですが、最後もハッピーエンドで良かった。
感動の話だけど、人を心底信じるって本当に難しい。

信じて、そしてうまくいくことは本当に難しいと思います。
だからこそ、アレキサンドラの姿は忘れられないのでしょうね。
良い話です。


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ちゃーすけ

Author:ちゃーすけ
癖の強い俳優さんや悪役さん大好き。
俳優さん、ドラマ、映画、CMその他、懐かしいもの、気になるものについて、長々と語っております。

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