こたつねこカフェ

癖のある俳優さん、悪役さんが大好きです。時代劇、ドラマ、映画、俳優さんのことを好きに書いています。
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己に忠実なり

「その生まれいずる者、己に忠実なり」。
「生きるためには何者をも顧みず」。
…これが、かしこみの卦というものなのだわ。

名作「日出処の天子」の後日談、「馬屋古女王」(うまやこのひめみこ)のワンシーンです。
厩戸王子(うまやどのおうじ)と、狂った妻との間にできた娘、馬屋古女王。
父である厩戸王子の超能力と邪悪な面、母親の狂だったった精神を受け継いだ危険な娘。

馬屋古女王に対するこの言葉は、ギャオスにピッタリだと思う。
ギャオスも性別は関係ないと思いますが、馬屋古女王とギャオスは似ている。
どちらも放置しておくと、世界が滅びる。

馬屋古女王の場合、彼女を怯えさせ、彼女を抑える力があるのは父親である厩戸王子。
厩戸王子は絶世の美青年だったが、確かにガメラも美しい。
ガメラも、復活してくれないかな~。
お待ちしています。


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ジャミラの可能性

子供の頃見ていた番組なのに、大人になって、いろいろなことがわかるようになって見たらすごく切なかった。
そういう話は結構ありますが、これが「ウルトラマン」にあるから驚きです。
当時の製作者は子供の心に残って、考えてくれるきっかけになればいいと思って作ったんでしょうか。
子供と一緒に見ている大人に対して、作っていたんでしょうか。

以前にも書きましたが、「ジャミラ」という怪獣。
あれはほんと、大人になって、働くようになって見るとすごく切ない。
国際平和会議のために集まってきた世界のVIPが乗った飛行機が、次々襲われる。

見えない円盤による攻撃とわかった科学特捜隊によって、円盤が可視化される。
するとそこから現れたのは、ジャミラだった。
名は、国際平和会議にやってきたVIPの一人が、円盤から現れた怪獣を見て叫んだことからわかった。

ジャミラは怪獣ではなかった。
元は宇宙飛行士だったが事故により、水も空気もない惑星に放り出されたのだ。
各国による宇宙開発競争。

ジャミラは見捨てられた。
だがジャミラは生き延びた。
そのため、怪物化した。

自分を見捨てた国家に復讐するため、自分の宇宙船を改造し、地球にやってきたのだ。
ジャミラにとって、「故郷は地球」なのだ。
それを知った科学特捜隊のイデ隊員は叫ぶ。
「ジャミラは俺たちの仲間じゃないか」。

しかし「ジャミラの正体が知られないよう、怪獣として始末する」決定が下される。
ジャミラのやっていることは正当な復讐でも、巻き込まれるのは何も知らない、罪もない市民。
その市民生活が破壊され、犠牲が出る限り、ジャミラは排除されなければならない。

一般市民、それさえにも罪があると、ジャミラは言いたいかもしれない。
何も知らずに平穏に生活していることが、罪だと。
だがそれは現代の社会では、テロリストの論理に近い。

イデ隊員は叫ぶ。
人間の心を忘れたのかと。
それに反応したか、ジャミラは一度は去る。

しかし再び、国際平和会議の会場を襲う。
ウルトラマンがやって来る。
スペシウム光線ではなく、ジャミラはウルトラマンが放つ水流により倒れる。

命を育むための水は、怪物化したジャミラを溶かすものでしかなくなっていた。
水の惑星・地球。
故郷は地球なのに。
ジャミラはもう、水の惑星に住めない。

泥の中、溶けていくジャミラは泣き叫ぶ。
大地を叩き、足をばたつかせながら泣き叫ぶ。
そしてジャミラは溶けていく。
大地に拳を叩きつけ、足をバタバタさせて、溶けながら嘆き叫ぶジャミラ。

どこにも彼の行く場所はない。
ウルトラマンにも、科学特捜隊にも怪獣を倒した笑顔はなかった。
ジャミラの墓が建てられた。
墓碑には「人類の夢と科学の発展のために死んだ英雄ジャミラ」とあった。

イデ隊員は言う。
「いつでもそうだ」。
「文句だけは美しい」。

これはきつい話ですねえ…。
組織が個人を守らず、見捨てる時。
人はジャミラの気持ちがわかる。

会社のために、組織のために、やってきたのに。
いろんなものを犠牲にしてきたのに。
会社は、組織は、自分をあっさり捨てるのかと。

ジャミラは個人と国家の象徴でしたが。
誰かが泣き寝入りしなくてはならない時、それをどううまく収めるか。
納得させるか。
それが政治力だと聞きました。

自分を見捨てた国家に対する復讐、怨念でジャミラは生き延び、帰ってきた。
そして復讐を実行した。
結果、ジャミラは泥の中、泣き叫びながら溶けていった。
最期に、自分の国の国旗に手を伸ばそうとしながら。

逆らったら自分は怪獣で、ウルトラマンがやっつけに来る。
これを仕方のないことと、自分がジャミラになっても言えるだろうか。
納得できるだろうか。

自分は科学特捜隊じゃないし、ウルトラマンでもない。
ジャミラになる可能性は、誰にもある。
そう気づいた時、かつての子供はどうしたらいいか。
「子連れ狼」の拝一刀みたいに強くて、立ち向かって生き抜いていけたら良いんですけどね。


マタンゴとゴケミドロ

初めて見ました、「吸血鬼ゴケミドロ」。
1968年の作品だそうです。
これは「マタンゴ」と並ぶ子供が見たらトラウマになる昭和特撮映画では。
同時に「宇宙人東京に現わる」も見ましたが、こちらは和んだ…。

そして、私の携帯の調子が明らかにおかしい。
買い換えになるかなあ。
いろんな設定がやり直しになるのが、つらいっ。


インデペンデンス・デイを探せ

チャンネルNECOで、モスラの映画を7時間以上、放送していました。
その中の予告で知ったのですが、9月のチャンネルNECOは「特撮大国日本」特集の第1弾。
題して「日本のインデペンデンス・デイを探せ!」

9月はこの3作品を放送する予定だそうです。
「宇宙大怪獣ドゴラ」。
「宇宙人東京に現る」。
「吸血鬼ゴケミドロ」。

うわー、うれしい。
今、いろんなリメイク映画がありますが、今こそ、ドゴラを作ってほしいの。
当時はドゴラを撮影するのに限界があり、どちらかというとドゴラよりアクション映画になっていました。

でも今なら。
今の技術なら、ドゴラできるでしょ?!
ドゴラ見たい人、あんまりいないんでしょうか。
作ってください!

「宇宙人東京に現る」は、子供にはパイル星人の容姿が怖かった。
怖いんだけど、見たい。
岡本太郎さんデザインと知って、なるほどと。
ストーリーも大人に向けて作っているし、楽しみです。

「吸血鬼ゴケミドロ」。
これ、見た記憶がないんです。
あんまりにも怖いから、見せないようにしていたのでしょうか。

頭から緑の血液が流れ、ゴケミドロになる?シーンなんか見たら、子供うなされますね。
トラウマになりそう。
親はそんな面倒なことは嫌だったから、徹底して避けたのかも。
いやいや、楽しみ。

こんなこと楽しみに過ごしていると、夏が終わってしまう。
秋が来てしまう。
1年が早い…。
歳だ…。


恐怖劇場アンバランス

「恐怖劇場 アンバランス」。
初めて見ました。
第12話、墓場から呪いの手。

女性の遺体をバスルームに引きずっていく男。
シャワー。
流れる大量の血。

玄関で、ブザーが鳴った。
男は包丁を手にしたまま、出て行く。
人の気配に怯えた男は、電気を消す。

男は、応答しない。
やがて、ブザーは鳴り止んだ。
人の気配が去る。

再びシャワー。
男は包丁を手にしている。
手が動いている。
先ほどよりもっと大量に、どろどろと排水溝に向かって流れていく血。

トランクを持ってきた男は、小分けにした包みを一つ、二つとその中に放り込んでいく。
そして、トランクを玄関に引きずっていく。
ドアが閉まる。
誰もいない部屋。

シャワーから、もれた水音がする。
風呂場のタイルの床に、外から一筋、灯りがさしている。
灯りの中、手があった。
その指がゆっくりと、動く。

車を運転した男は、トランクの中の包みをひとつ、川に捨てる。
マンホールの蓋を開け、またひとつ放り込む。
すべてを捨て終わると男は、マンションに戻った。

息が荒い。
時計の音が、やけに大きく響く。
ギイイイ。
風呂場のドアが開く。

「はっ!」
男は思わず、声を上げ、ドアを閉める。
気持ちを落ち着かせるため、グラスに酒をつぎ、一気に飲み干す。
男はそのまま、ソファで寝入ってしまった。

朝日の中、男は首を押さえて起き上がる。
不愉快な目覚め。
我に返った男は、風呂場のドアに手をかける。
一瞬ためらい、だがドアを開ける。

鏡を見る。
丁寧に石鹸で手を洗う。
爪の間も、ブラシで洗う。
執拗に洗う。

顔を洗っていると、カチャン!
後ろで音がする。
男は振り返る。
冷蔵庫を開け、牛乳を飲む。

オフィスビルの中に、男はいた。
外を見ている男に、部下が近づいてくる。
「課長、やりましたね、夕べ」。

男はギョッとする。
「また、これでしょ」。
部下の手つきは、マージャンであった。

「何を言ってるんだ」。
「課長、これですが」。
男は部下の持ってきた書類に、印鑑を押した。

夜、バーが立ち並ぶ歓楽街。
「いらっしゃいませ」。
一軒のバーに、男は入った。
タバコに火をつける。

男がくわえたタバコを、やってきた女性が吹き消した。
そして自分がマッチをすり、男のタバコに火をつけた。
「麗子。お前、夕べ…」。
「店?休んだわよ」。

「どこへ行っていた。誰にも言えないところか」。
女性は笑った。
「妬ける?」

そして今度は急に、不機嫌そうになった。
「夕べ、…行ったのよ」。
「俺んとこへ?」

「そうよ。留守してたじゃない」。
女性はすねていた。
「麗子。いいか、夕べお前は俺のマンションへ来た。そして朝まで一緒に酒を飲んだ。いいな」。
「今夜も、でしょ?」

そう言うと、女性は笑った。
誰もいない部屋。
風呂場から、すすり泣く声が聞こえる…。



いやいやいや、子供の頃だったら絶対、見られませんね~!
親も見せないだろう。
トラウマになる。

「怪奇大作戦」も怖かったけど、子供に、子供と見ている大人に、訴えかけるものがあった。
考えてほしいテーマが伝わってきた。
進んでいく科学と、時代。

暴走する科学や、その犠牲になるものを描いた。
科学の裏にある人間の感情を描いていた。
近代都市となっていく日本。
戦前の面影を残している地方。

戦争を引きずっている世代と、知らない世代。
変わるもの、変わらないもの、変われないもの。
その対立とギャップ。
そこから起きる悲劇。

「怪奇大作戦」は、過渡期にある日本を映し出していた。
さらに、未来に来る日本を見せていた。
「アンバランス」はそれに対して、犯罪・心理サスペンスホラーという感じがする。

でも良くできていると思いました。
この話は朝、オフィスビルになるまで、セリフが一切ない。
音のみ。
だから水音が、かなり効果的に響く。

この緊張感。
臨場感。
暗さ。

アップになるのは、手のみ。
手が転がっているわけじゃない。
灯りに照らされて、手が映るだけ。

それでも前後の男の動きと描写で、何が起きたのかわかる。
おおお、何かが起きる。
期待を込めて、見て行きました…。

ネタバレしちゃうと、この男、桑田哲也課長は会社の金を使い込んでいた。
会社の女性、久美子はそれに気づいた。
そこで桑田は彼女に接近し、結婚を匂わせて黙らせた。

久美子は桑田が好きだったのか、好きになっちゃったのかはわからないけど、桑田が好きだった。
そこで久美子は桑田の使い込みの証拠を、隠滅した。
しかし桑田は調子に乗ったのか、久美子に別れを切り出す。

はっきり言うが、他に女性がいると言う桑田。
麗子のことなのか。
最初から麗子がいたのか、麗子と付き合うようになって久美子がうとましくなったのかはわからない。

桑田の部屋で食器を洗っているところから、久美子と桑田は親密だったことが伺える。
すると久美子は会社に辞表を提出し、桑田の罪を告発すると言う。
背後から久美子の首を絞めた桑田は、風呂場に久美子を引きずっていく。

バラバラにしたであろう描写は、流れ出す血や小さな包みをトランクに入れたりして、結構えぐいです。
包みの形態も、足首っぽい形があったりする。
しかし手首忘れるんだね。

この後、残された久美子の手は、埋められた自分の遺体を掘り起こしたりする。
線路を這う久美子の手を見て、保安員さんもビックリ。
さらには川辺に流れ着いた久美子の遺体の一部を、わからないで足で探ったアベックもいた。
この男性は久美子の手によって、死に至らしめられてしまう。

関係ない人たちを巻き込むのはちょっと、どうかと思う。
悪気はないのよ。
殺人事件に発展したため、警察が乗り出し、指紋から久美子が犯人とされる。

そこで行方不明の久美子について、妹が警察に呼び出される。
久美子の手にはまっていた指輪は、妹とおそろいで母親の形見。
妹の指輪を見た被害者の女性は、ひどく怯える。

一方、久美子の手は桑田の家に現れ、110番通報する。
警察がやってきた時、風呂場から水音が響く。
管理人が最近、桑田の部屋から水音がすると言われていたため、風呂場に入ろうとする。
異常な反応を見せる桑田に、管理人も警察官も不審な思いは抱くが、風呂場には何もなかった。

その後も久美子の手は、寝ている桑田の首を絞めたりする。
さらには自分のバラバラになった遺体を集め、桑田の部屋に持ってきたりしている。
遺体を、窓から入ってきた黒猫が食べ散らかしたりして、ぎゃー。

桑田は猫を追い出すため、ガラスに物を投げて叩き割る。
これじゃ、ご近所も夜中に何やってるんだと思うでしょう。
真夜中に久美子の手がブーブー、騒がしいブザーを鳴らしてるし。
うるさい家だな、と。

さてこの猫は、翌日も割れたガラスを覆った絵画の隙間から入ってこようとする。
見ながら、「こらっ、食べてはいけません!」と言ってしまった。
でも、えぐい。
しかし猫によって、桑田はますます恐怖に駆られる。

久美子の手は散らばった自分の遺体をどんどん、集める。
風呂場の浴槽には、遺体のパーツが浮かぶ。
これを久美子の妹がやっていると考えた桑田は、妹を呼び出す。

久美子を殺したことを口走り、妹も手にかけようとした時、久美子の手が桑田を襲う。
指輪を見た妹は、姉だとわかる。
妹は久美子の件で知り合った刑事に連絡を取る。

警察がやってくる。
手に追われ、桑田は非常階段を上へ上へと上って逃げる。
そしてついに久美子の手に捕まり、首を絞められる。

桑田は階下へ転落。
警察官がいる中、桑田はパトカーの上へ落ちた。
その表情は、恐怖にひきつっていた。

桑田の首を絞めていた久美子の手が、離れる。
驚いた妹と刑事が見守る中、久美子の手は萎れていく。
やがて、久美子の手は消滅してしまった。
「お姉さん…」と、妹はつぶやく。

出だしはなかなか、スリリング。
その後はホラーを見慣れた現代では。そんなに怖くはない。
でも子供の頃見たら、相当怖かったと思います。
何だかリアルで、えぐいですし。

全話見たわけじゃないですけど、この12話は1時間、楽しめた。
これって金曜や土曜にミッドナイトドラマとしてやっていた「幻想ミッドナイト」や「ココだけの話」の原型は、この辺りなのかも。
「怪奇大作戦」といい、時代の先駆者ですね。