こたつねこカフェ

癖のある俳優さん、悪役さんが大好きです。時代劇、ドラマ、映画、俳優さんのことを好きに書いています。
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夜光の階段 最終回

自殺をほのめかす手紙を置いてフジ子がいなくなり、房江はフジ子を警察に捜させる。
手紙には枝村幸子を殺したのは自分だ、と書いてあった。
そして、桑山が、フジ子の女性としての隠しておきたい過去を追及した時に、房江が猛然とフジ子をかばってくれたことがとてもうれしかった、と書いてあった。

佐山もフジ子の置手紙を見る。
フジ子は、幸子殺しの罪を背負って死ぬかもしれない。
佐山は動揺するが、その時、新宿で女が飛び降り自殺したニュースが入る。
フジ子と思い、警察に走る佐山だが、遺体はフジ子ではなかった。
佐山が安堵したのもつかの間、槙子の危篤の報せが入った。

佐山は病院に駆けつけるが、病院では桜田が見張っていた。
槙子は佐山に、フジ子と死ぬまで一緒にいるように言う。
その時、フジ子から電話が来た。
佐山はフジ子の声を槙子に聞かせる。
フジ子は槙子に持たせたお地蔵様を、佐山から貰った話をする。
槙子はうれしそうにして、息を引き取った。

フジ子は山中湖にいると言う。
佐山は桜田を振り切って、山中湖に向かう。

フジ子の自白の手紙が出てきたこと、岡野が心神喪失状態であることで、裁判は続けられないかもしれない。
そのことで、桑山は房江と会っていた。
房江も公判の中止に反対することもできず、自分はこの件が終わり次第、地方に飛ばされるだろうと言う。
だが房江も確信があっての起訴だった。

桜田が、佐山に逃げられたと言う。
フジ子を殺しに行ったに違いないと言う桜田だが、房江は佐山がフジ子を殺すだろうか?と疑問を呈する。
あの公判でフジ子が桑山に過去を追及された時の告白、あの時、佐山は涙を流していた。
佐山はフジ子は殺せないのではないか…。

佐山はフジ子がいる山中湖へ向かう。
フジ子を見つけると、佐山は抱きしめた。
ボートで湖に出た2人。
湖を見つめるフジ子に、佐山は裁判で全てを告白すると告げる。

村岡トモ子殺しはもう結審している。
一事不再理で、罪には問われない。
雅子は言われたとおり首を絞めた、明確な殺意があったのは幸子だけだと。
フジ子は言う。
「あなたが綺麗なのは、仕事をしている時ね。波多野さんも幸子も私も、みんな、あなたの野望の光に吸い寄せられた蝶のようなものだった」。
そして、「どんなことをしてもあなたを守ってみせる」と言うと、立ち上がる。

ボートが揺れ、「危ない」と言った佐山の前で、フジ子は自ら湖に落ちる。
「フジ子!」
佐山は叫ぶと、フジ子を助けようと湖に飛び込む。

目が覚めた時、佐山は病院のベッドの上だった。
「フジ子は…」と言う佐山に告げられたのは、フジ子が溺死したという話だった。
愕然とする佐山に警察が来て、聞きたいことがあると言う。

偶然、山中湖を撮っていた人の写真に落ちる寸前の佐山とフジ子が写っていた。
その写真は立ちあがったフジ子の肩を佐山が押さえていたが、佐山がフジ子を突き飛ばす寸前に見えた。
フジ子殺害の疑いが、佐山にかかる。
フジ子に会いたいと願う佐山だったが、フジ子の遺体は司法解剖されると言う。

桑山はフジ子は自殺だと言った。
しいて言えば、自分が殺したのだろう、と。
桑山の事務所に、娘の亜紀が岡野の妻で失踪していた和子を連れてきた。
和子は岡野に愛想を尽かし、今は好きな人がいると言ったが、桑山の説得で岡野に接見することになった。

心神喪失状態でまともに話もできなくなった岡野だが、和子を見ると「和ちゃん!」と顔を輝かせた。
そんな岡野に和子は心を痛め、「しっかりしてよ!」と、恋人とは別れる、戻ってくる、だからしっかりして!と言う。
和子の声に岡野は反応し、改めて岡野が行った時には、幸子はもう死んでいたのだ、幸子は殺していないと訴える。
岡野が持ち直したことで、裁判は続けられることとなった

フジ子、そして槙子の葬儀、並んだ2人の遺影。
葬儀は身内だけで、ひっそりと執り行われた。
焼香にやって来た桑山に佐山は怒りを込めて、「フジ子はあんたが殺したんだ」と言う。
桑山はその言葉を否定はしなかったが、桑山は改めて佐山の罪を暴く決心を伝える。

桑山の元に、第7回公判を前にした幸子の両親から醤油が届く。
幸子の実家からだった。
そして、届けられた品の中に幸子のパソコンがあった。

みな子は佐山に、NY行きの航空チケットを手渡す。
それは正式にビューティ・ナカヤマの後継者として、会長とNYのスタッフに挨拶に行くということだった。
その日は5月19日。
幸子の第7回の公判の日で、佐山が証人として呼ばれていた。

NY行きの飛行機は夜。
「必ず間に合う」と言う佐山。
佐山はみな子に、フジ子の「あなたが綺麗なのは、仕事をしている時ね。波多野さんも幸子も私も、みんな、あなたの野望の光に吸い寄せられた蝶のようなものだった」という言葉を伝える。
みな子はその通りだ、怖い怖いと言いながらも笑った。
佐山はフジ子の想いに応える為にも、自分は美容界の頂点に立つと言う。
それを聞いたみな子は、満足そうだった。

公判当日。
青山店の従業員たちも、やってきていた。
待ち受ける桑山、そして房江。
法廷に入った佐山は、正面に大きく雅子の写真が映されているのを見た。
そして、これは自分の弾劾裁判なのだと悟った。

桑山が佐山に尋問をする。
やきそばを食べた店の駐車場で、トラック運転手とトラブルになったこと。
そして、そのことを幸子が調べていたこと。
被害者の幸子は、もしかしたら雅子を殺したのは佐山だと思っていたのではないか?
だが佐山は全く乱れることなく、やきそばを食べた後、雅子を送っていって別れたと言う。

佐山は雅子には1億の借金があったが、雅子にとっては大した金額ではない。
確かに雅子が幸子との事を知ってトラブルになりかけたが、雅子の死後、返済していることは夫の伍一郎も知っている。
自分が成功することは、出資者の雅子の願いでもあった。
よどみなく証言する佐山。

次に房江の尋問が始まった。
房江は、フジ子の手紙を読み上げる。
フジ子は手紙の中で、「枝村幸子を殺したのは私です」と告白していた。
フジ子の手紙によると、自分が行った時、幸子は岡野に殺されかけていたが、まだ生きていた。
だがフジ子を見た幸子は、フジ子が佐山を好きなことで自分から奪うつもりなんだろうと罵られ、そのまま幸子の首にかかったスカーフを締めてしまった、と。

しかし佐山はフジ子は人殺しではないと言った。
フジ子は自分を助ける為に嘘をついている。
フジ子が犯人でなくて、何故佐山をかばうのか…、「犯人はあなたですか?」と聞く房江。
「佐山さんなんですか?!」と顔を上げる岡野。
「嘘をつくと偽証罪になりますよ」と詰め寄る房江だが、佐山はそれには答えなかった。

そして佐山は「私を助けようとしたのは、この桑山のせいです」と言う。
女性として悲しすぎる過去まで暴いた桑山のせいだ。
桑山がそこまでして佐山を犯人扱いするので、このままではまた佐山に幸子殺しの嫌疑をかけられるとフジ子は危惧したのだと。
「枝村幸子は、お前が殺したんだよ!」と叫ぶ桑山、止める房江。
もはや裁判は岡野を裁く場ではなく、佐山と桑山の対決の場と化していた。

その時、桜田が法廷に入ってきて、桑山に何か渡した。
佐山は、幸子は自分を世界一のアーティストにしてみせると言ったと話す。
自分を応援してくれていた幸子に報いる為にも、自分は今日、NYに行かなければならない。
佐山がそう言ったその時、「村岡トモ子さんを殺したのは僕だ」という佐山の声が法廷中に響く。

それは、まだ幸子と愛し合っていた時、佐山が苦しい心情を打ち明けた、あの時の告白だった。
「嘘でしょう?あなた、私の気持ちを確かめようとしてるんでしょう?」と答える幸子の声、続いて佐山が「僕は悪魔だ。だけど悪魔だって人を好きになる」と、告白する声…。
フジ子が録音し、幸子が持っていたレコーダーの声。
レコーダーは燃やしたが、幸子はこれをパソコンに保存していたのだった。

一瞬、動揺した佐山だったが、これは彼女を楽しませる為にやった作り話だと言い張る。
再び法廷を去ろうとした佐山に、桑山は佐山が6歳の時に出奔した母が会いに来たことを話した。
「なぜ母親が会いに来たんだろう?詫びに来たのか、一人で死ぬのが嫌だったのか…」
自分の出世した姿を見に来たのだ、と言う佐山に、桑山は違うと言った。

親が子に求めること、それはかわいいわが子が悪いことしないで生きてくれること。
桑山は「あんた、やっただろう」と言った。
「お前の母親は仏を握り締めて死んだっていうじゃないか…」。
そして母の言葉、「あなた、やったよね」と言う母の言葉と表情が蘇る。
母が「あっちゃん、かわいいあっちゃん」と呼びかけ、幼い頃、髪を切ってくれた母の思い出が蘇る。
「貧乏でも悪いことしないで生きてね」と言った母親の姿。

佐山の手には、フジ子に自分が与え、ずっとフジ子が持ち続けていたお地蔵様が握られていた。
佐山は証人席に戻ると、「フジ子は殺していません。3人の女性は私が殺しました」と言った。
傍聴人席がどよめく。
岡野が「ありがとう、正直に言ってくれてありがとう」と涙する。

佐山の脳裏に蘇る、村岡トモ子殺害の状況。
去ろうとする佐山に「絶対逃がさない、許さない。どこまでも追いかけて、邪魔してやる」と言ったトモ子と、「こんな何もない町で、お前に付きまとわれて一生を終わってたまるか!」と言った佐山。
東京に行く列車を待ちながら、何か悪いことが起きると思っていたあの時。

波多野雅子が佐山の手を首に導き、「私文書偽造だって、詐欺だって!訴えてやる。殺して。殺さないとそう言ってしまう」と切羽詰った口調で哀願する光景。
「枝村さんだけは、僕の意思で殺しました」。
幸子をスカーフで絞め殺した時の光景。
傍聴人席で、みな子が肩を落とす。

「奥さんだけは殺していないんだね」と言う桑山に、佐山が「フジ子は自殺です」と言う。
桜田が「お前が殺したんだよ!」と怒鳴る。
佐山は猛然と、「母の魂に誓ってフジ子は殺していません」と答える。
「わかるものか」と言う桜田に佐山は、「僕はフジ子を愛していた。信じていた」と言って涙を流した。
桑山は佐山に「お前とは長い付き合いだったな」と言った。
傍聴人も全て去っていく中、房江が佐山に近づく。
そして、「証人。福知フジ子さんを愛していると言った言葉。私はとてもうれしかった」と言った。

暗くなる法廷。
トモ子、雅子、幸子、そしてフジ子。
4人の女性の姿が佐山の前に浮かび上がる。
「殺されたのは僕だったかもしれない…」とつぶやく佐山。
炎と、そしてその光りに吸い寄せられて燃える蝶。
「波多野さんも幸子も私も、みんな、あなたの野望の光に吸い寄せられた蝶のようなものだった」。
フジ子の声が響く。

「会長…、ダメでした…。逮捕されると思います」と、廊下で電話をしているみな子。
そのみな子の前に、法廷から出てきた佐山が現われる。
桜田が「どこへ行くんだ!」と呼び止めると佐山は、「青山の店へ」と言った。
「それはできない」。
佐山の前に刑事たちがやってきた。

パトカーが待っていた。
外はひどい雨だった。
乗り込もうとする佐山に雨が降り注ぐ。
それは佐山の野望の炎を消すように降り注いだ。


前半でフジ子だけが死んじゃって、「そういう展開にするか」と。
フジ子も生きていた方が佐山を守れた感じがするんですけど、やっぱり親友の幸子殺しのアリバイ作りに加担して、自分は幸せに…っていうのが耐えられなかったんでしょうか?

パソコンが出てきた時に「あ~、この中に告白が入ってるでしょ」と思いましたが、警察、これは初動捜査で普通見るでしょ!と、ちょっと突っ込み。
それでもまだ、追い詰められたとは言えない。
グレーだけど、黒とは言えない。
逃げ切れるぞ~!というところで、桑山に母親の心情を語られて、母親の子供を思う気持ちにフジ子への愛が重なり、フジ子に殺人の汚名も着せられず、佐山、陥落。

「人間の証明」ですね。
物的証拠がなく逃げ切れるのに人間としての情から逃れられなくて、いわば人間であることの証明と引き換えに自白して罪に問われる。
佐山は、最後に女性不信の根源であった母親への恨みも消え、フジ子を愛した。
魔性の男から、愛を知った普通の男になっちゃったんですね。
フジ子への愛ゆえに最後は破滅する。
でも佐山は不信と憎悪の人生から逃れられて、ホッとしたんでしょうか?
このラストだから、藤木さんが「この話はラブストーリー」って言っていたんでしょうか。

佐山が普通の男になって罪を認めちゃって破滅するラストと、魔性の非情の男のまま破滅を迎えるラストと、どっちが良かったか。
評価が分かれそうです。
私は野望を胸に旅立つラストも良かったかな~、と思いましたが。

いや、悪が勝つのが良いわけじゃなくて、何か爽快感がなかったんですね。
フジ子の想いに応えるのはともかく、母親への愛情に勝てなかったというのが、イマイチ、槙子との関係が希薄で胸に迫ってこなかったんですね。
フジ子への想いに応える方法として、このまま階段を駆け上るというのも迫力あったんじゃないかという気持ちもして、魔性の男の最後としては物足りなかった。
同じ破滅なら、あんな形の自白ではなく、思わぬところで足をすくわれて逃げ切れなかった…、の方が納得いきました。
最終回のタイトルが「英断」って、勇気を持って罪を認める決断ってことなんでしょうね。

村岡トモ子殺しは一事不再理として、雅子は自殺幇助?
でも幇助って罪重いですよね。
幸子は殺人罪。

女優が豪華で、何かやらかしてくれそうな人ばっかりで、いちいち、「もしかしてこの人が?」って期待してました。
でもほとんど悪いことしなかったし、ちょっと暴れた人は佐山に殺されちゃってましたね。
荻野目さんが再登場した時は何かあるかな~?と思ったんですが。
荻野目さん、旦那さんの渡辺いっけいさんは、どうしたんでしょうね?
再登場した時は、美容室経営の旦那さんが全然出てこなくて、中山会長に仕えている人みたいな感じでしたが。

南野さんが全然、触れられてないのがかわいそーです。
本筋に関係ないから、と言えばしかたないんですが、華を添えてくれたので。
南野さん、お綺麗でしたね。

余さんの役は動き出すのが遅くて、出番がほとんどないのかと途中、危惧しましたが、やっぱり余さんは良かったですね。
疑惑を持ちながらも、じわじわと責めて行く様子、フジ子との対決、そして同じ女性としての労わり。
私としては、夏川さんと握手して、「プライドを持ちましょうよ」がこのドラマのベストシーンです。
最後に佐山に呼びかけた言葉も、人間味溢れていて良かった。

主人公についてほとんど書いてないんですけど、藤木さんも良かったです。
この役はイケメンじゃないとダメなんですが、藤木さんは合ってましたし。
しかし、私はこれは女優を楽しんだドラマでしたね。
前半は室井滋さんが引っ張ってくれて、中盤から公判は夏川さん、後半は夏川さんと余さんが引っ張ってくれました。

第1回から最終回まで見るドラマって、最近少なくなってきたんですけど、これは毎週欠かさず見て、最終回まで見ました。
俳優さんたちからナレーションまで、すご~く楽しませてもらったドラマです。
ラストシーンで「これで終わりか~」と、しみじみ、寂しくなりました。

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夜光の階段 第8回目

以前勤めていた美容室のオーナー夫人のみな子(荻野目慶子)が突然、佐山に会いにやってきた。
みな子は佐山を、日本最大の美容チェーンの会長「ビューティ・ナカヤマ」の中山早苗に会わせた。

みな子に、「女を食い物にして登っていく男」と紹介された佐山に中山会長は「女を踏み台にするぐらいでなければビューティ・ナカヤマを任せることはできない」と言い、興味を示す。
中山会長が佐山にキスをするよう命じると、佐山は言われたとおりにキスをする。

中山会長はそのキスを契約の印として、佐山をビューティ・ナカヤマの後継者に指名する。
みな子は驚くが、部屋に戻ると佐山に「殺して」と意味深な言葉を言うが、佐山に冷たくあしらわれると笑いながら去っていった。
そして桑山弁護士は幸子の事件に残る疑惑を、雑誌「女性回廊」に掲載することを考えた。

中山会長はやってきたフジ子を見ると、そこにある教会で結婚することを勧める。
フジ子はためらうが、佐山はあっさり承諾。
ウェディングドレスを選びながら、介添え人にチップを渡すことを佐山に諭されたフジ子は「幸子ならすんなり渡したわね」と複雑な胸の内を吐露する。

ホテルに戻ったフジ子は佐山と結婚するつもりはないと言うが、佐山はフジ子に「殺されるか、結婚するか選べ」と言い放つ。
翌日、教会でフジ子は佐山と式を挙げる。
その頃、佐山の美容室の前にみすぼらしい初老の女性が現われ、佐山に会わせて欲しいと言って追い返されていた。

婚約者を殺された悲劇の男と、殺された婚約者の親友が支えあっての末のゴールインだと、2人の結婚はトップニュースとなった。
さらにビューティ・ナカヤマの後継者として佐山の名前が挙がったことによって、「女性回廊」の佐山の疑惑に関する記事は売れるには売れたが、この華やかなニュースの陰に隠れてしまう形となった。

佐山が美容室にいると、表にいつかのみすぼらしい女性が現われる。
その女性を見た佐山の顔色が変わる。
それは佐山が6歳の時、家を出た母親の槙子(柏木由紀子)だったのだ。
フジ子が居合わせる前で、佐山と槙子は再会を果たす。
佐山は槙子を店に招き入れ、髪をカットする。
佐山の家でフジ子は、服を用意され、すっかり髪を綺麗にしてもらった槙子をもてなす。

槙子は余命わずかと知り、佐山に会いに来たのだが、槙子は幸子殺害のことを佐山に対して「あんた、やったよね」と言う。
長い間会わなかったとはいえ、母親の鋭い指摘に佐山は「勝手に捨てておいて、何だ!」と怒る。
槙子は謝りながら出て行くが、フジ子は「送っていく」と槙子の後を追う。

幸子の事件の公判が始まった。
桑山は裁判所で佐山を、挑戦的な目つきで見つめる。
岡野は無罪を主張していたが、検事の房江(余貴美子)は岡野の妻・和子を証人として召喚していた。
岡野は和子が幸子の香水の香りについて証言するのを聞いた途端、取り乱す。

公判後、桜田(高知東生)は、フジ子を見て大胆に笑う。
桜田は、佐山とフジ子の佐賀での哀しい過去と、その時に佐山と接点があったことを突き止めていた。
桑山の娘はその報告を耳にすると、自分がフジ子なら佐山に恋焦がれ、彼の為なら何でもするだろうと言う。

フジ子の過去を聞いた桑山は、フジ子を「攻めてみるか」と言い、弁護側の証人として出廷させることにした。
召還されたフジ子は不安を覚え、更に槙子の病室にまで来ていた桑山を見て動揺し始める。
佐山は房江に銀座のバーに呼び出されて行くと、その店には房江の他に雅子の夫の伍一郎がいた。
その店は伍一郎の愛人で、近々再婚する女性がやっていたのだ。
社会的な立場がある身としては、今さら雅子のことや再婚のことで騒がれるのは避けたい伍一郎は、「雅子は自殺だ」と言って話をさっさと切り上げる。

その帰り、房江は佐山に対して雅子が自殺したことは伍一郎には都合がよかったなら、騒ぎ立てなかったのではないかと言った。
だが、殺された幸子が雅子の自殺に疑念を持っていたなら、どうだっただろう?
「あなたは検事なのに、私を疑うのですか?」と言う佐山に房江はあらゆる可能性を考える、これは職業柄の癖だと言ってはいたが、房江が佐山に対して疑惑を抱いているのは間違いなかった。
不安になった佐山はフジ子の家に行くが、フジ子もまた不安から、「私、死んじゃおうかな」とつぶやく。

第5回公判で証言台に立ったフジ子は、桑山から佐賀にいた頃の、佐山との接点について聞かれる。
女性としての余りに哀しいフジ子の過去に、房江はこの証言をやめさせるように言い、更に議事録からも抹消するように訴える。
しかしその時、フジ子は房江の言葉を遮り、自ら佐山と会った時の事を話し始めた。

心も体も傷ついた自分を救ってくれた佐山、その佐山への愛と献身が込められた心からのフジ子の言葉。
桑山の意図はフジ子の佐山への忠誠心から、証言の信憑性を疑わせることだった。
だが、それとは別に、傍聴席で佐山は、初めてフジ子を心からいとおしいと思った。

公判終了後、佐山はフジ子の肩を抱き、「服でも買ってやろう」と言うが、フジ子は佐山からそっと離れる。
その時、佐山に中山会長から呼び出しがかかる。
フジ子はすぐ行くよう勧め、振り帰る佐山に笑顔で手を振るが…。

中山会長は佐山が呼び出されたホテルに行くと、横柄に指図をし、車椅子を佐山に押させる。
機嫌が悪いように見えた中山会長の言うままに車椅子を進める佐山、中山会長にかしずく人々。
その時、フジ子は長い手紙を房江宛に書いていた。

ホテルの会場の扉が開けられ、中山会長を連れた佐山の前に照明が集まる。
一瞬、目をくらませた佐山だが、中山会長は車椅子を降りて杖をついて人々の前に歩み出ると、佐山を正式にビューティ・ナカヤマの後継者に指名した。
「この世界に必要なのは大勢の雑魚より、1人の天才」と言う中山会長の後、佐山は挨拶をするよう言われる。
佐山が栄光の輝きの中、挨拶をしていると、みな子が駆け寄り、耳元に何か囁く。

その頃、房江は大急ぎでフジ子の家に駆けつけ、管理人に鍵を開けさせていた。
中は無人で、房江はフジ子の自分宛の手紙を見つける。
手紙を読んだ房江はすぐに警察に連絡を取る。
自殺の恐れがある女性を保護して欲しい…、房江はそう言っていた。
同じ頃、フジ子は橋の上から、どんよりと濁った水面を見つめていた…。


フジ子さーん、死んだらダメー!
フジ子はいつも佐山に対して愛される資格がないとか、引け目を感じてるけれど、もはやフジ子は幸子以上の存在。
佐山はわかってないけれど、精神的にも実はかなりフジ子に寄りかかっているし、実際フジ子がいなければ佐山はどうしようもなかったと思うんですよね。

桑山や桜田にとって、フジ子はとんでもない男に協力する共犯者。
だからああいう攻め方しましたが、一人の女性としてみると、とても哀しい存在。
桑山の娘はそういう風な理解が、及んでました。

今回の見せ場は、法廷で佐山へのけなげな思いを吐露するフジ子でした。
哀しいし、健気だし…。
それと同時に、まるで母虎が子供を守るようなフジ子の思い。
フジ子の気迫と決意が、感じられた夏川さんが良かった。

それと同時に、幸子も好きで、その幸子を殺した佐山に協力して、結局は自分だけが佐山と幸せになろうとしているなんて…と自分を責めている。
それでも佐山のことは、好きでどうしようもない。
もう疲れた、終わりにしたい。
そんな気持ちもあったのかも。
法廷の時からフジ子の死を賭けた決意が見えて…、手を振るフジ子は佐山にさよならをしているようでした。

女性として、こんな証言は許せないと言う房江も良かった。
フジ子の献身をわからせて、アリバイの証言の信憑性を問うつもりだったんでしょうが、フジ子は自分が自殺することで女性としてつらい証言をさせた桑山に非難を集中させる。
桑山の佐山への追及をこれで諦めさせ、場合によっては弁護士生命を脅かそうというつもりでは。
自分の死をもって、佐山を守ってみせる。
強い、そして怖い。
でも、フジ子がいなければこの先、佐山を守れる人はいないですよー、フジ子、死なないでー。

たぶん、深読みでしょうが、フジ子と房江は強くて、だけど人の痛みを知る女性同士として、どこかで理解しあっている。
だからフジ子は自分の最後の賭けを房江に託した、そんな風に見えました。

そして、佐山が真に女性を愛せず、信じることができない原因と思われる母親が登場。
勝手といえば勝手な理由で会いに来て、それで「あんた、やったよね」ってひどいですけどね。
自分がやったことを思えば、息子がそうなるのは当然…って自覚があるんでしょうか。

母親と再会して、フジ子の証言を聞いて、佐山は初めてフジ子に愛情を感じる。
佐山は美しさゆえに彼を独占することを考えてしまう女性たちに囲まれて来た、だから佐山は彼女たちを利用してきた。
結局は幸子さえ、佐山を救ってはくれなかった。
だけど、フジ子だけは違う。
「服でも買ってやろうか」という表現で愛情を示す佐山も、哀しい人なのかもしれませんね。

登場は終わったと思った荻野目さんが、キレ気味の演技で再登場してくれました。
この人は、最後にビューティ・ナカヤマをさらっていくような展開を見せてくれるのだろうか…。
それとも本筋には、関係ないのだろうか…。

次回、最終回!

↓は予想ですが、東山版のネタバレをしているので、今回は違う結末が用意されてるという話ではありますが、知らない方、楽しみにしている方は開かないでくださいね。
 

夜光の階段 第7回目

第7回。

幸子の遺体が管理人によって発見された。
管理人は警察に、幸子が殺害された時刻、階段であわてていた小柄な男とすれ違ったことを話す。

佐山はフジ子に自分との接点を消すように指示した。
フジ子は佐山の言うとおり、佐山の大量の写真もはがす。

佐山に、幸子が殺害されたという報せが入る。
岡野は幸子の死に顔が忘れられず、布団の中で震えていた。
岡野の妻・和子はその岡野から漂う香水に、「この匂い…!」とつぶやき、岡野が女性と会っていたことを確信する。

佐山の元に警察がやってきたが、佐山は幸子の部屋にあったというイラストを見せられる。
警察が岡野の特長を聞くと、佐山は岡野は小柄だということを話し、更にそのイラストは岡野のもので、岡野は幸子に憧れていたことを話す。
警察が岡野のアパートに行くと、岡野は怯えきって幸子を殺したのは自分ではないと叫ぶ。
部屋に残ったイラストや指紋、目撃証言から岡野は逮捕される。

桑山検事は雅子が死んだのも、幸子が殺されたのも、全て佐山をあの時に逮捕できなかった自分のせいだと検事を辞職する決意だった。
東京地方検察庁に異動した房江は、佐山に事情を聞く。
房江に岡野は幸子に憧れるあまり、半ばストーカーと化していたと話すが、房江は「そんな男に何故、大きな仕事を紹介したのか」といぶかる。
仕事に熱中すれば幸子のことを忘れるかもしれないと思ったと言う佐山だが、房江は次にフジ子を呼び出していた。

佐山とフジ子は検察で顔をあわせる。
それは房江の、微妙な計算の上でのことだと佐山は察した。
幸子が話していた鋭い目つきの検察官が房江と確信した佐山は、警戒する。
房江は、岡野は起訴されると桑山に告げる。
検事を辞職した後は岡野の弁護をすると言う桑山に従って、桜田も辞職する。

佐山の美容室に、房江がやってくる。
房江は幸子殺害日に佐山に声をかけたという美容師2人に事情を聞き、2人はフジ子の声で佐山がいることを確認しただけで、姿を見ていないことに目をつける。
そこに、フジ子がやって来た。
佐山が幸子殺害の時に、髪を切ってやると約束されたからだったが、佐山はフジ子との接点を知られるのを恐れる。

フジ子との距離を置こうとする佐山だが、フジ子は佐山に、全身全霊をかけて佐山に膝まづいてみせると言う。
幸子は全身全霊をかけて佐山を愛せなかった、弱い女だったのだ。
だが自分は違う。
「私は、死んでもあなたを守ってみせる」と言う。

警察の取調べで和子が「岡野に愛想を尽かしている」と聞かされた岡野は、和子と会いたいばかりに自供してしまった。
房江に対しても、岡野は都合よく嘘の供述をする。
岡野の自供を聞いて、佐山とフジ子は安堵した。
フジ子の家にやってきた佐山は、フジ子が言われたとおりに自分の写真をはがしているのを見た。
岡野が自供したならはがすまでもなかったと言うフジ子だったが、佐山に今一緒に死ねば、2人は一緒と一度は佐山の首を絞める。
払いのけられたフジ子は、佐山が死ねといえば自分は死ぬと決心する。
婚約者を友人に殺された佐山は、世間の同情を一身にかう。
自分が優勝できなかったビューティーコンテストの審査員になった佐山は、自分は階段をかけのぼっていると実感していた。

しかし、佐山に雅子と立ち寄った店の駐車場でトラブルとなった、トラック運転手の黒原から手紙が届いた。
黒原は今はタクシー運転手になっており、幸子殺害の夜、幸子のマンション前から佐山を乗せていたと書いていた。
更に雅子のことも覚えており、雅子のことを聞きに来た幸子が殺されて驚いたと書いてあり、そのことで佐山に会いたいと書いてあった。
佐山からそれを聞いたフジ子は、それはおかしい、会ってはいけないと言うが、佐山は黒原に会う。

黒原は、待ち合わせの喫茶店で待っていた。
佐山はタクシーに乗ったのは人違いで自分ではないと言ったが、黒原は確かに佐山だったと言い張った。
そこにフジ子が現われ、毅然とした口調で一体誰に頼まれたのかと詰問した。
その様子に気圧された黒原の手にある腕時計を、フジ子はボイスレコーダーだと見抜く。
黒原はフジ子を突き飛ばしたが、佐山は黒原から腕時計を奪う。

桑山は桜田と共に、小さなビルで弁護士事務所を開き、岡野に接見する。
和子が失踪した事を知った岡野は、何の為に自供したのかと錯乱。
自分は無実だと叫ぶ。

桑山はそのまま桜田と共に佐山の美容院に向かい、検察官を辞めたこと、今度は岡野の弁護にあたると言う。
黒原の腕時計を返すように言う桑山は、ボイスレコーダーを見抜いたフジ子にも、こういうものを使い慣れているのではないかと言った。
平然としているフジ子、その後を追って見せに入ろうとする佐山に桑山は、佐山の罪を全て暴くと言い放った。
トモ子、雅子、幸子…、それぞれの最期が佐山の脳裏に蘇る。
桜田は佐山の後姿に向かって、フジ子まで殺すなよ、と言った。

夜の美容室で佐山とフジ子は向き合い、佐山がトモ子殺しを告白した幸子のボイスレコーダーを取り出す。
フジ子はそれにライターのガソリンをかけ、火をつける。
幸子の声も消えていく…、「これで本当にさようならだね、幸子」と炎に向かってつぶやく佐山。
店の中で何かが燃えているのに気づいた桑山と桜田が駆けつけるが、事務室には鍵がかかっていた。
「必ず、守る」と佐山が命令すれば死んでもいいという決意のフジ子に抱きしめられながら佐山は、自分はやがてフジ子も殺すのだろうかと思うのだった。


いよいよ、余貴美子さんが始動。
最初は検察で夏川さんが「私と同じね。男を蹴散らして生きている。握手しましょう」と言うのに対して、手を握らず、軽く拒否。
その後、美容院で夏川さんに再び握手を求められると、気のない握手。
しかし、美容室の外で今度は余さんからきっちりと夏川さんを握手。
そして、「プライドを持ちましょうよ」の一言。
これは宣戦布告ですね!

フジ子は愛を得て佐山の為に戦っていると思っているし、実は房江も桑山への愛を胸に秘めて戦っている。
2人の女性同士が、それぞれの正義と信念をかけての勝負。
女優の魅力が、ぶつかり合う対決でもあります。
「ブラックウィドー」のような展開を期待してしまいます。
火花散る女同士の戦いになるか?!

フジ子はまるで虎が我が子を守るが如く、佐山に罠を仕掛ける人間に対しては大胆かつ強気。
その迫力と冷たい追求に、黒原は歯が立たない。
愛する男性というよりも、鬼子母神のようなイメージです。
佐山もフジ子を疎ましく思いながらも、頼る…、フジ子が母親みたいです。
佐山は幸子は愛してはいたんだなあと思いました。
幸子に、もう少し、寛容さがあれば、この2人は上手くいった…かもしれない。

これを観ると、フジ子が言うように、確かに幸子はフジ子より弱かった。
佐山を愛しきれてなかった。
幸子は佐山に愛されている確信が、ほしかった。
対してフジ子は佐山に対して、見返りは求めない。
あるのは盲目的な愛だけ…。
でも一番、怖いのはこの人かもしれない。

この大きな愛に、佐山がどれだけ耐えられるか。
どれだけフジ子を信じられるか。

アリキリの石井君の岡野、混乱して、和子を求めて、錯乱して…、うまいです。
和子はものすごく傷ついて失踪してしまったみたいですが、無事だといいなあ。
女性陣が迫力あって、肝心の佐山が私としては脇に追いやられている感じがありますが、佐山が基本的に暴れてくれないと女性も動けない。
だから、この後の佐山にも期待です。
 

夜光の階段 第6回目

第6回。

佐山は、青山に新しい会員制の美容院をオープン、女優はもちろん、政財界の有力者の妻や娘、文化人などが競って会員になり、マスコミは佐山を取り上げた。。
佐山は店の外で桑山検事と桜田が自分を見張っているのに気づくが、幸子は桑山と桜田に不敵に笑いかける。
その笑みを見た桜田は幸子は自分たちをバカにしていると言うが、桑山は「彼女が危険だ」と言う。

幸子に桑山検事が話しかけてきた。
桑山は、幸子が雅子と佐山の青梅での行動を調べたことを知っていた。
しかし幸子は佐山は雅子を青梅駅まで車で送っただけだと言い、佐山を侮辱するなら告訴すると言い放つ。
物陰から2人の会話を聞いていた佐山は、幸子が何も言わなかったことにホッとするが、幸子は佐山に「あなたの首には私の縄がかかっている。何かあればギューッと締めるわよ」と言う。

幸子はふんぞり返って店の売り上げ金を数え、従業員に裏金は作っていないのか聞いた。
幸子はこれだけの売り上げがあって、裏金一つ作れないような無能は首だと言い渡す。
従業員は幸子に反発し、第一、その席は佐山の席だと怒ったが、幸子は全ての経営は自分がやると言った。
札束をぶちまけた幸子に、稼いだ金を撒き散らすことは許さない、拾え!と怒る佐山。
ずっと一緒にやってきた従業員を首にすることは許さないと佐山がきつく言うと、幸子は手がつけられなくなった。

佐山は沖縄での仕事に、幸子に内緒と言ってフジ子を呼ぶ。
佐山は幸子と別れたいと訴え、フジ子を抱きしめキスをする。
その頃、幸子は弓子の料亭で弓子と対峙していた。
幸子が弓子のパトロンに弓子と佐山の仲をリークした為、弓子のパトロンがやってくる。
パトロンに今すぐ、料亭から出て行くよう言われた弓子は泣き崩れ、幸子は部屋の外で笑った。
数日後、弓子は鉄道自殺する。

弓子の自殺でマスコミは佐山の元へ殺到した。
従業員は佐山を避難させ、フジ子は佐山に電話をしてきて、自分がマスコミは抑えると言う。
佐山の部屋で佐山とフジ子を前に、幸子は従業員たちの対応を非難。
幸子は自分が手を回してマスコミを抑えたと言うが、さすがにフジ子はそれは自分のやったことだと反発。
幸子は弓子の死を平然と貶め、従業員たちも同じだとバカにする。
そして佐山の収入をこれからは歩合ではなく、月80万の給料制とし、全てのお金は自分が握ると宣言した。

佐山に幸子は「言う事を聞かないと、暗い、くら~い刑務所に入れるわよ」と言う。
さすがに不愉快そうなフジ子と、佐山の間に連帯感のようなものが流れる。
幸子は2人の間に流れる空気を微妙に感じ取り、佐山にフジ子にまで手を出したのかと責める。
フジ子はバカバカしいと出て行った。

その夜、佐山に幸子から電話がかかってきた。
電話に出た佐山は、自分がかつて、幸子に村岡トモ子を殺した事を自白した自分の声を聞く。
幸子は笑い声を聞いた佐山は「誰にも邪魔はさせない…」と幸子を殺すことを決意。

フジ子は佐山の依頼で、佐山の昔からの友人のデザイナー・岡野を取材する。
フジ子の雑誌がとりあげたことにより、岡野に食品会社から大きな仕事が舞い込む。
しかし、まだ大した実績もない岡野は次第に自分の手に余る大きな仕事に行き詰まり始める。

佐山を岡野に探らせていた幸子は、そんなプレッシャーに苦しむ岡野を呼び出す。
岡野には、幸子の香水の香りがうつっていた。
和子はその香りに気がつき、佐山に、岡野がプレッシャーで少しおかしくなっていること、女性に逃避しかねないことを打ち明けた。

フジ子の家を訪ねた佐山は、幸子に別の男性がいるようだと嘘をつく。
幸子と別れる為、幸子が男と会っている時に踏み込みたいと言った佐山は、10月8日にフジ子に事務所に来てもらい、佐山がそこにいるように振舞ってアリバイを作ってほしいと言った。

佐山は幸子に、10月8日の8時、岡野に出来上がったポスターを持って幸子のマンションに来るようにして欲しいと言う。
佐山と幸子と岡野の3人で祝杯をあげたいと言う佐山に幸子は優しさを感じ、自分が意地悪だったことを反省し、これからはできるだけ優しくしようと決心した。
遠ざかる幸子を車のサイドミラーで見ながら、佐山は「さよなら。愛していた」とつぶやく。

10月8日。
佐山はフジ子が事務所に来るのを待って、幸子のマンションへ行った。
幸子の為に買った靴を見せ、佐山は「これが最後のプレゼントだ」と言った。
佐山が事務所を出た直後、佐山を待っている幸子から電話が入る。
フジ子はその電話に出た時、佐山の怖ろしい計画に気がついたが、ショックを受けながらも佐山は今、店の資金の事で人に会いに行ったと告げた。
そして、佐山に退社の挨拶をする従業員の声がすると、いかにも佐山が奥にいるようにアリバイを作った。

佐山は幸子のマンションに到着すると、誰にも見られないよう幸子の部屋の階に向かう。
幸子に靴のプレゼントを見せると、幸子は喜んだ。
クローゼットの中で手袋をはめた佐山は、真っ赤な大きな帽子とブルーのスカーフを取り出す。

そして幸子の元へ戻ると、はしゃいでいる幸子に帽子をかぶせ、楽しそうに笑う幸子の首にスカーフを巻きつける。
佐山はそのスカーフから手を離さずに締め付けた。
幸子を絞め殺しながら、殺したくて殺す相手は君が初めてだ…と、心の中でつぶやく佐山。
締められながら、幸子は「アイシテル」「アイシテル」とつぶやいていた。

幸子が絶命すると佐山はレコーダーを探し、大急ぎで指紋を拭き取り、部屋を出る。
岡野はタクシーでマンションの下に到着し、エレベーターを使って上がってきていた。
岡野が乗っているエレベーターの前を通り過ぎる佐山。
幸子の部屋に向かう岡野の背後で、佐山は階段を降りた。

岡野は幸子の部屋に来たが返事がなく、ドアに鍵がかかっていないことに気づき、部屋に入る。
幸子の顔には、赤い帽子が置かれている。
岡野が帽子を取ると、口から白い泡を吹き、幸子は目を見開き、涙を流していた。
パニックを起こした岡野は、悲鳴を上げながら部屋の外に転がり出て、男性とぶつかった。

1人、事務所に座って待っていたフジ子の背後からレコーダーが近づき、佐山の告白が流れる。
フジ子が振り返ると、佐山がいた。
恐怖に佐山に抱きついたフジ子。
その時、佐山の携帯が鳴る。
岡野だとわかった佐山はフジ子に携帯を持たせ、喋らせる。
佐山はフジ子に優しく膝枕されながら、殺してきた幸子の事を想うのだった。


木村佳乃さん、キレてましたね~。
木村さんの悪役って「相棒」の雛子を初めて見た時は違和感あったんですが、段々似合って来た!
幸子役は、ハマっていました。
よくここまで嫌らしく演じてくれました!

一見、有頂天で調子に乗っているように見えるけど、自分から佐山の心が離れているのを知っている。
ただ、脅迫して繋ぎとめているだけ。
頭の良い女性だから、その辺はわかっているはず。
だから佐山にも周りにもものすごく意地悪になるし、幸せで満ち足りてるわけじゃない。
真に欲しいもの、佐山の心が手に入っていない。
だから、あのハイテンションはヒステリーに見えました。

幸子は最後、佐山に殺されかけながら、「愛してる」と心の中で何度もつぶやく。
検事に「危ない」「彼女は佐山を甘く見ている」と指摘されるまでもなく、どーして、こういう男に自分だけは殺されないと思って危ない橋を渡るような真似をするのかと思いますが、どこかで自分だけは違うと信じてた、信じたかったんでしょうね。
あの横暴さは不安と不幸と、佐山の愛情を試す為と思うと、この人も不幸な人だったなあ。
あれだけの知性と美貌があれば、いろんな可能性があったのに。

佐山は幸子のことが本当に好きだったけれど、ああなったらもう、上手くはいかない。
好きな人を不安な状態にしておかないというのは、思いやりだと思うけど、佐山は女性を不安定な状態にしてひきつけておく男。
女性に満足感を与えると同時に、飢餓感も感じさせる。

フジ子が「あなたは幸子を幸せにできないみたいね」と言ったけれど、佐山は女性を幸せにはしない人でしょう~。
こういう人にかかると、頭がよくて美しい幸子は嫌な女になっちゃう、地位も名誉もある男の妻でそれなりの女性のはずの雅子も変になっちゃう、したたかなはずの弓子も破滅しちゃう。
ついにフジ子も。

フジ子の場合は佐山の悪魔性もわかっていたし、わかっていた上で理解していたけれど、自分は女性としての幸せを捨てていたから一歩引いていられた。
幸子も好きだった。

それが女性として認められちゃって、頼られちゃうし、幸子は嫌な女になっているしで、もう歯止めがない。
フジ子は母性に近い愛を佐山に示しているみたいなので、本当なら一番上手く行くはずなんですが…。
佐山の、人を信じない性格が破綻になりそうですね、やっぱり。
東山版のフジ子とはかけ離れていてどう収束をつけるのかわからなかったのですが、なるほど、ここに来てフジ子と佐山の関係がどうなるか、ちょっと見えてきました。
このフジ子だと最後、幸子以上の見せ場になりそう。

岡野は災難。
しかし、佐山は岡野が幸子に協力した時点できっと、見限っていたんでしょうね。

幸子がいなくなってしまった穴は、次回から検事の房子で余貴美子さんが活躍してくれそうです。
余さんと夏川さんの戦いになるとしたら、余さんの起用もわかる!
これは女の戦い、そして佐山を巡る愛の物語だとすると、男性の桑山検事はやっぱり、ただ、物語に結末をつけるだけの存在になりそうです。

今回は木村さんが、頑張ってくれたせいで、すごくおもしろかった!
幸子役、お疲れ様でした!
 
 

夜光の階段 第5回目

第5回。

桑山検事の疑惑をよそに、波多野雅子の首吊りは自殺と断定された。
佐山は幸子と婚約。
盛大に婚約発表が行われ、売れっ子の佐山の婚約にはフジ子を始めとして取材が殺到する。
その華やかな場の中、雅子の夫の伍一郎から電話があり、佐山は伍一郎に会いに行った。

佐山に名義書換による私文書偽造の疑惑を向ける伍一郎に、佐山は雅子が自由が丘の店を担保に大きな出資を申し出ていたこと、その場合、名義が自分では不可能になるので名義を書き換えることを承知していたことを話す。
更に佐山は、伍一郎が銀座に店を持たせた愛人に夢中で、雅子は離婚されるのではないかと不安がっていたことを話す。
愛人の話を持ち出された伍一郎は、証券会社の社長の自分の信用にも関わる話だと激昂。
「お前のようなチンピラと、私は違う!」
そして佐山が持ち出した、まだ残っている5千万円の負債のことを「手切れ金だ!」と言い放つ。
雅子のことは全て忘れ、今後一切、関わらないことを互いに約束し、伍一郎は佐山の追及をやめる。

フジ子に桑山の部下の事務官の桜田(高知東生)が、接近。
桜田の佐山への雅子殺しの説を録音したフジ子だが、桜田の説は間違っていると主張。
なぜなら、その雅子が死んだ日には、自分が佐山と会っていたと言う。
雅子が佐山のアリバイを証明したことにより、桜田の説は崩壊。
何故、フジ子が佐山の偽証に加担するのか…、立ち去ろうとするフジ子の腕を取った桜田に、フジ子はとまどいと嫌悪の表情を見せる。

その晩、新店舗の出資の為、料亭の女将の弓子と会っていた佐山にフジ子から電話が入る。
雅子に関する話と言われた佐山は、フジ子の自宅に向かう。
フジ子の自宅に入った佐山は、凍りつく。
豪奢なリビングの突き当たりの壁には、一面に佐山の写真が貼られていた。
最近のものもあり、古いものもある。
一体何故…。

立ちつくす佐山にフジ子は、今日、桜田に会ったこと、桜田に佐山のアリバイを証明したことを話す。
そしてフジ子は、自分のつらい過去を話し始めた。
佐賀にいた頃、フジ子は妻子ある男性と付き合って子供ができた。
フジ子は産もうとして5ヶ月まで頑張ったが、結局は手術を受けさせられてしまい、その結果、フジ子の手術は失敗した。
フジ子を妊娠させた男は、手術中に姿を消し、戻ってこなかった。

手術の失敗、心の傷でズタズタになっていたフジ子の病室に見知らぬ男性が入ってきて、泣いていたフジ子の手にお地蔵様を握らせた。
「元気を出して」と言うその言葉は、死を考えていたフジ子を思いとどまらせた。
回復したフジ子は、その男性が佐山であることを知り、村岡トモ子と楽しそうに話している佐山を見た。
そしてその後、村岡トモ子が殺されたことを知ったフジ子は、直感で佐山がやったと確信したと言う。
それからずっとフジ子は佐山のことを追っていたのだ。
「私は幸子も好き」と言うフジ子は、佐山が幸子と一緒になることを勧める。
衝撃の告白に帰りかける佐山が履いた靴にフジ子の手が伸び、佐山の靴を拭く。
「こういうことを一度、やってみたかった」と言うフジ子。

その頃、幸子は佐山を待っていた。
男を見下して生きてきた幸子が、帰らない男を料理を作りながら待つ。
幸子にとってそれは屈辱だった。
佐山はこれからも華やかなスポットライトを浴び、階段を駆け上っていく。
しかし、自分は会社を辞め、フリーとして行き詰まり、佐山のお荷物になっていく…、このままでは必ず、佐山に捨てられる。
そう思った幸子は、佐山のアパートの隣の部屋に住んでいた岡野を呼び出す。

幸子に憧れている岡野は、刺激的な服装と佐山の浮気に苦しんでいるという幸子に頼られ、雅子が死んだ6月10日の佐山の行動を浮気調査だと思って調べ始める。
佐山がガソリンスタンドで給油したことから、遠くにドライブに行ったこと、タイヤに泥がついていたことから、田舎をドライブしたことを突き止めた岡野は幸子に報告。
岡野の行動を知った佐山は、岡野も幸子も忌々しく思ったが、逆に岡野を呼び出したホテルに弓子も呼び出す。
うろたえる岡野に釘を刺しつつ、佐山は弓子と堂々と付き合っている事を見せ付ける。
岡野はこの事を幸子に報告すれば、幸子は怒る。
佐山は幸子を捨てるつもりだった。

岡野から佐山が6月10日に遠出をした事を聞いた幸子は、佐山の当日の行動を調べ始める。
雅子が発見された場所で、木の位置から、自殺に見せかけて首を締めることができる事を確認。
解剖結果でわかったが、雅子は当日、やきそばを食べていた。
幸子は山からの帰り道沿いに、中華料理店を発見。

そこの従業員に佐山の写真を見せると、従業員は佐山を覚えていた。
従業員の話から、駐車場でトラブルがあり、地元のトラック運転手ともめていた佐山を止めた和服の女性が雅子だということもわかった。
そして、佐山とやきそばを食べていた雅子に元気がなかった事も…。
更に幸子は、佐山ともめた運転手を探し、日付の確認も取った。
調べてきたことを幸子はフジ子に報告した。

その夜、引越しのパーティでモデルやカメラマンたちと騒ぎ、酔った佐山は幸子の部屋を訪ねてきた。
最近の佐山の態度から、もう自分を用済みの女として捨てる気なのだと責める幸子。
佐山は幸子に「別れる」と宣告、幸子は自分が佐山の出世のきっかけを作ってやったのにと逆上。
その時、フジ子から電話が入るが、幸子は「ケンカ中!」と叫ぶ。
それを聞いたフジ子は、幸子が調べた6月10日のことは佐山に話してはいけないと叫ぶ。

だが幸子は、冷たい佐山に向かって、雅子を殺したことをつかんでいると言う。
呆然とする佐山は力なく座り込み、雅子が「殺して」と願ったと打ち明ける。
涙を流す佐山に幸子は佐山の手を優しく包み、「このことは誰にも言わない。警察にも言ってない。これからは私があなたを守る」と言う。
ついに佐山を独占できる。
有頂天にワインをつぐ幸子。
「これで僕は、一生、君の奴隷だな」とつぶやく佐山。
抱き合いながら、佐山はきっと、自分は幸子を殺すだろうと予感する。


今回は「汚い男!」「汚いだと~?!」が、ありませんでした。
従って、つっこみどころはなかったんですが、迫力が出てきました!
真面目におもしろかった!
これは、幸子とフジ子に迫力が出てきたせいですね。

佐山を愛するあまり、つまらない女となっていく自分を嫌悪し、佐山が彼の世界からも、自分からも気持ちが離れていくのがわかる。
それでも佐山が好きで、佐山にしがみつくしかない幸子。
その哀しい感情の爆発っぷりが、すごかったです。
「私を軽蔑してる!私の体も軽蔑してる!」

そして哀しい感情の爆発といえば、佐山に捨てられ、夫にも興味を持たれなくなった雅子の「殺して!」もすごかった。
佐山って、女性に満足感を与えない、ジゴロとしては上手いんですけど、追い込んで不幸にしますね。

でも順調に?幸子が佐山を支配し始めました!
黒木さんの時は、佐山に対して愛情もあったが野心もあった感じでしたが、木村さんの場合は佐山を独占したいがため、という感じです。
しかし佐山は自分を支配しようとする女は、許しません。
高まっていく不気味な緊張感。

だけど今回は、フジ子のキャラクターをずいぶん、膨らませてあるので一筋縄では終わらなさそうです。
佐山の靴をそっと拭くフジ子。
「こういうこと、してみたかった」。
怖いです。
冷や~っとしますね。

自分は佐山を愛しているが、女性としてはもう自分はダメなので、代わりにそこは幸子で満たしてくれたら自分は幸せ。
この屈折した愛情。
これはこれで、冷静なだけにヒシヒシと迫る、一途な怖さがあります。
幸子と良い対比が出てました。
フジ子は、東山版より一途で怖くなりそうです。

佐山は基本的に人を信じていないので、愛情を持って自分に接してくれていても、それは彼にとって愛じゃなくて借りのようなもの。
徹底して、人に借りを作るのは嫌うだけに、この2人、いや、3人、これからどう関係が変わっていくんでしょう。
ちょっと原作とも、東山版とも違うけど、フジ子が幸子と佐山のどちらにつくかで、だいぶ結末が変わりそうです。

みんな、嫌な奴で、それでいて何だか哀しい。
欲を言えば、余貴美子さんがまだ全然生かされてない!
脇が贅沢なドラマなのかも…。