こたつねこカフェ

癖のある俳優さん、悪役さんが大好きです。時代劇、ドラマ、映画、俳優さんのことを好きに書いています。
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世にも怖ろしい一枚 「レディ・ジェーン・グレイの処刑」

テレビ東京の土曜日、夜10時から放送されている「美の巨人たち」。
11月4日はこの番組で、「怖い絵」展で見られるドラローシュの絵が取り上げられました。
展覧会の、メインともいえるこの絵。

中央に若い女性が目隠しをされている。
白いサテン地らしきドレス。
伸ばした手。

画面の左端に嘆きのためにもう、涙も出ないと言った女性がいる。
その右には、後ろ向きの女性もいる。
その背中からは慟哭が聞こえてくるよう。

目隠しの少女の横に寄り添うのは、聖職者。
画面一番右に立っている、筋骨隆々の大きな男性。
眉をひそめた表情からは、深い悲しみと労りが伝わって来る。
下ろしている手には、大きな斧。

少女が白い手を伸ばした先にあるのは、台形の木の置物。
四方に鉄の輪がついている。
その木の下には、わらが敷いてある。

この絵は「レディ・ジェーン・グレイの処刑」
中央の目隠しされた少女は、レディ・ジェーン。
少女が手を伸ばすのは、断頭台。

斧を手にした男は、処刑人。
わらは、血を吸わせるためのもの。
処刑の執行の直前の絵。
それがわかった時、この美しい絵はぞっとする、世にも怖ろしい一枚となる。

レディ・ジェーンは、元女王。
15歳で、玉座に座らされた。
「女王ジェーン・グレイ」とサインする時、15歳の少女はその重圧に震えていたと言う。

壮絶な権力闘争に巻き込まれ、望まなかった女王にされた。
だがその後ろ盾、ジェーンを使って権力を握ろうとした者が失脚。
反逆罪で捕らえられた時から、ジェーンの運命も決まった。

ロンドン塔に幽閉となったジェーン。
ジェーンに代わって玉座についたのは、叔母でもあるメアリー。
私はお酒は飲めませんが、ブラッディマリーというカクテルは知っています。

トマトジュースとウォッカのカクテル。
このカクテルの元になったのが、このメアリー女王だということ。
血まみれメアリー。

当初、ジェーンには温情をかけていたメアリーだが、「夢よもう一度」と思ったか。
反乱軍にジェーンの父は、参加した。
ジェーンが生きている限り、こういうことが起きるのだ。
そう判断したメアリーは、ジェーンの刑の執行書にサインした。

絵の中で嘆いているのは、ジェーンの侍女2人。
ジェーンから外されたケープを手に、虚ろな目は何も見ていない。
斬首の時、ケープは邪魔だから、とらなくてはいけないのだ。

実際の処刑は、ロンドン塔の庭で行われた。
しかしこの絵は、暗い室内で刑の執行がされている。
その暗い室内、暗い壁を描くことで絶望感が増している。

ロンドン塔。
権力闘争に負けて幽閉されていた人たちが、壁に刻んだ文字がある。
壁には、ジェーンの夫が刻んだ「JANE」の文字もある。

実際のジェーンは、黒いケープ、黒いガウンというしきたり通りの服装だったらしい。
しかしドラローシュは、絵のジェーンに白いドレスを着せた。
白いドレスを着せることで、ジェーンの潔白を表した。
その白いドレスが、どうなるか。

執行を忠実に記した版画では、執行人は黒い仮面をつけている。
表情はわからない。
だがこの絵の執行人には、深い悲しみと労りが見える。

彼もまた、ジェーンの潔白を知っている。
しかし、彼にはどうすることもできない。
彼はジェーンより、やや大きく描かれている。

それは圧倒的な、もうひっくり返すことは無理な状況であることを表現しているという。
ジェーンは、執行人にささやいたと言われてる。
「早く、済ませてくださいね」と。

だが解説では、本当の怖さはジェーンの手にあると言う。
その手は自らの首を斬り落とす断頭台を探しているのだ、と。
四方の鉄の輪は、動かないように固定するためのもの。

ジェーンが膝まづくときに当てられるクッションは、その身分の高さを物語るような豪奢なもの。
この虚しさ怖ろしさ。
毅然と、伸ばされた指先。

16歳の、何の陰謀もなかった少女が処刑される。
その少女が、毅然として運命を受け入れている。
王族の血を引く者なのだから、そうしなければならない。

自分の理不尽な運命さえも、受け入れるしかない。
そう思わせるほどの、すさまじい権力闘争の日々。
王族の誇り。

わずか15,6歳の少女がそれを受け入れる時代。
状況。
人が本当に怖いと思うのは、そこなのだと解説されている。


上野の森美術館で開催中の「怖い絵」展。
この絵はこの展覧会で、メインの絵です。
展覧会は大好評の大混雑で、閉館時間が20時に延長になったとか。
チケットだけは手に入れたんですが、まだ行けていません。

この絵は普段は、ロンドン・ナショナル・ギャラリーにあります。
『怖い絵のひみつ。 「怖い絵」スペシャルブック』によると、ナショナル・ギャラリーは、こう言ったそうです。
「この絵を見るために、年間600万人もの人がここ(ロンドン・ナショナル・ギャラリー)に来ます」。

「この絵を半年、貸すと、300万人の人がこの絵を見られなくなります」。
「あなたたちはそれに代わる何かを、私たちに示せるのですか」。
「美の巨人たち」でも言っていましたが、レディ・ジェーンは悲劇的な最期を迎えました。
しかしそれをこの絵が描いたことで、彼女の存在は永遠のものとなった。

彼女の存在は人々に忘れられることなく、生き続けることとなったのだ、と。
そして遠い日本でも、この絵によって彼女の存在が知られることになるのだ、と。
これが、この絵が日本にやって来る理由になるのではないでしょうか。



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蘇った江戸城

部屋数800と言われる、失われた江戸城のCGによる復活という番組を見ました。
江戸城の廊下から、大広間。
中奥、そして大奥。

江戸城での作法。
大名たちに、幕府の権威を示すための仕掛け。
松の廊下。

大名がまず、通される広間に描かれた7頭の2mの虎の絵。
広間の客は、この虎たちに睨まれているように感じる。
ここで威圧し、廊下を通って大広間に。

段差21cmの3つの座敷。
何と、伊達家でさえ、3つ目の座敷の廊下側、後ろから2番目の列に座る。
毛利家は、1番後ろの列。
南部家は、廊下!

大広間で将軍に会う際は、頭を上げることはできない。
将軍の権威が、如何にすごいか。
直参旗本が、威張るわけだ。

も~、「余の顔を見忘れたか!」じゃないんですよ。
顔は、知らないんですよっ。
見たこと、ないんですよっ。
そんな存在であるが故に、将軍の孤独っていうのは深かったんだろうと感じました。

アニメ・将軍24時では、将軍の1日を紹介。
将軍を狙って、1日のスケジュールを調べ上げる忍びの声は、松重豊さん。
1年分のチーズで雇った相棒は、ネズミのチュー兵衛。

当たり前だけど、将軍は大変。
「暴れん坊将軍」第1シリーズには、ぎっしり詰め込まれたスケジュールで動く上様が描かれていた。
お食事も、めでたい魚だからと、毎日のようにキス(鱚、魚へんに喜ぶ)が出る。
チュー兵衛も言ってたけど、そんな理由で毎日食べさせられる将軍も大変だ。

去年の番組みたいですが、こういう知識は時代劇がもっと楽しくなる。
建築の美しさも、ほんとに素晴らしかったと思う。
しかし部屋数800って、迷子になる広さ。

今のように、電気でアカアカと照されいるわけじゃない。
あの長い長い廊下。
大きな座敷。
夜の見回りは、…怖かったと思われます~!

見つめ続ける 「新宿の目」

新宿の西口へ、高層ビルに向かって久しぶりに歩いて行って見ました。
「新宿の目」。
これは、私が新宿に買い物や遊びに行く年齢になった頃にはもう、ありました。

スバルビルというビルの、地下なんですね、これは。
1階じゃない、地下1階にある巨大なオブジェ。
西口に下りて、都庁方面に向かって歩いていくとあるんです。
見た時、あー、これ、まだあったんだ!とうれしくなりました。



1969年の作品なんですね。
宮下芳子さんという方の作品。
怪物のようなエネルギーを持つ街・新宿。
成長していく日本のエネルギーと、それを体現している新宿。

そこに作られた、時代を見つめる目。
いやー、あまだってうれしい。
実際にこの「目」は時代を、変わる新宿を見つめていた。

高校生の時、あの場所に、ああいうカッコで行く私も見ていた。
その後、あの場所に、あんなカッコで行った私も見ていた。
今、こんなカッコで歩いていく私も見ている。

そう思うと、何だか愛しい。
これからも、見ていてもらいたいものです。
どこ歩いている人も見つめられている気になる、不思議なオブジェ。
スバルビルさん、こんな芸術を見せてくれて、ありがとー!


カードギャラリー 「マウス違い」

ドイツのカード会社のカード、タイトルは「マウス違い」。
このカード見た時は、思わずクスッと笑って、「うまいっ!」とつぶやいてしまいました。
お店にあった最後の一枚。
みんなやっぱり「うまい」と思ったんですね。


マウス違い


イラストの猫、ちゃんとほっぺたが膨らんでる。
マウス、ねずみじゃないよ。
マウス違い!

梅雨で天気がじめっている感じなので、7月になって、テンプレートを青空に変えてみました。
でも変えたら勝手が違うので、自分で戸惑ってるんです。
早く梅雨明けしてほしいー!


マン・レイ展開催

マン・レイ(Man Ray)。
アメリカの画家、彫刻家、写真家。
シュルレアリストとして、シュルレアリストの作家たちと交流があり、様々な作品を作りました。
1890年生まれ、1976年没。

私は最初、ポストカードでマン・レイの作品に触れました。
「おしゃれ~」にも感じます。

なみだ


見事なまつげ。

唇モチーフもあります。

景観

カラーがついているのもありますが、モノクロというのも、時代を感じさせる雰囲気があって結構好きです。
これを見ていると、モノクロの怪奇映画が見たくなったりします。
ベティ・デイビスの「何がジェーンに起こったか?」や「震えて眠れ」、「回転」とか。
う、結局、怪奇趣味に落ち着くのか。

いやいや、マン・レイ、好きですよ。
そして、「マン・レイ展」が東京国立新美術館で開かれます。
7月14日から9月13日まで。

ぎえ~、うれしい!
行かなくては。

大阪国際美術館では、9月28日から11月14日まで。
詳細は、http://www.man-ray.com/にて見られます。