明日は味方だから 春は必ず来るから 「冬のサクラ」最終回

先週は放送中止。
大震災でしたからね。
今回、最終回は拡大の2時間スペシャル。
ラストを今回の震災で、だいぶ書き直して撮り直したとは本当でしょうか。


倒れて生死の境をさまよう萌奈美を前に、祐は可能性があるならと航一に手術を頼みに行く。
土下座して。
肇には冷静にと言われたけど、こういう時に土下座できるってすごいよ。
航一に頭を下げるプライドなんて、どこかに置いておける。

「とにかく、生きてて欲しいんだよ」。
しかし、航一は冷たく「もう助からない」と言い、突き放す。
自分の手を離れて行った萌奈美のことなど、知るもんか、って感じですね。
絶望する祐にさらに担当医は、春を迎えるのは難しいと言うし。

やがて、章子と琴音が見舞いに来るけど、萌奈美は琴音の言葉が理解できない。
すっと感じ取った章子はさりげなく、琴音に席を外させる。
いいおばあちゃんだ、りっぱな院長夫人だ。
章子は今までのこと、航一のことを詫びる。

もうちょっと、早く仲良くできていれば…。
こんな、頼りになるおばあちゃん…。
でも琴音と一緒のところを見て、この人がついていれば大丈夫!って思えた。
いろいろと、まとめに入ってますね。

「ママね、具合があんまり良くないの。だからこそ、私たちが強い気持ちでママを支えてあげなきゃね」って。
「うん」と言う琴音に章子、「人生ってね、思い通りに進まないことがあるのよ。おばあちゃんも昔、とっても大切な人に裏切られたの。つらい経験をしたわ」って言い始める。
つらい経験…、もしかして夫の浮気ですか…。

「でもね、人はね、苦しいことはバネに出来る力を持ってるの。あなたの中にも絶対に、その力があるはずだから」。
すごい、人生の大先輩の、深い言葉だ。
今、日本がこんな状況だからこそ、心に響く。

萌奈美は目も見えなくなっていくし、そんな萌奈美に祐は付きっ切りになる。
疲れている祐を見て、自分も疲れましたと優しく笑って帰るように言う萌奈美。
病状が進んできているのがわかって、見ていてとてもつらい。
「いつかあの桜を見てみたい。祐さんと一緒に」と言った言葉が、祐の支え。

病室のコルクボードに祐は、写真を貼っていく。
春を見つけると撮る。
調べたんだけど、文字で見た方がわかるからと、自分の言葉をホワイトボードに書く。
「昨日、ふきのとうも見つけました。春はすぐそこですよ」。

春を一緒に迎えたい。
こんなに春を待ちわびることは、今までなかった。
疲れている祐を見た萌奈美は、祐が帰った後、病室の窓から身を乗り出そうとする。
夕焼け。

飛び降りたい…。
不自由になっていく手で萌奈美が書いた「悔しい。私は何の為に生きて…」と書いた文字が祐の脳裏に蘇る。
何かを察した祐が、走って戻ってくる。
しかしもう、飛び降りる力さえ、萌奈美には残っていなかった。

足がきかず、床へ座り込んだ萌奈美の目に入ったのはイスの上のデジカメ。
祐が忘れていったもの。
それを手にし、見ると、祐が見つけて撮ったという「春」は東京で撮ったものだった。
山形に春はまだ来ない。

祐は詫びる。
「嘘ついてすいませんでした。だけど俺は、どうしても萌奈美さんに希望を持って欲しくて。あの桜の咲く姿を見たいと、思い続けて欲しかったんです」。
これを怒れるか、って。
怒れませんよね。

「俺には、こんなことしか出来なくて。だけど、どうしてもあなたに生きていて欲しくて」。
ああ、これは愛してますと言っているのも同じだ。
萌奈美を抱きしめ、「生きて下さい!萌奈美さん。お願いですから。誰の為でもない。あなたの為でさえなくていい。俺の為に生きて下さい」。
何の為になんて、苦しまないでと訴える祐、こんなこと言ってくれる人がいるって、苦しい中でもそれは一筋の光。

その頃、院長室の航一のイスに座っている理恵。
もう萌奈美には完全に切られたんだから、あなたを愛してるのは私だけ…と言われても、航一、嫌悪するだけ。
また暴言を吐いて、追い出そうとした瞬間だった。

ぎゃー、刺したよ!
何かしでかすと思っていたけど、航一を刺したよ!
航一、呆然としながら、倒れる。
「いつか、愛してくれると思っていたのに…」と刺した理恵が涙ぐんでる。

航一は緊急に手術が必要となるけど、血液型がとてもめずらしいものだった。
日本に数10名しかいなくて、今手配ができるのは山形にいる人だけ。
どうしたらいいんだ。
琴音はママだけじゃなくて、パパも失いそうで、章子は「助けてください」と頭を下げる。

医師たちはどうしようもない…と思った時、ふと職員名簿を確認する。
いたんですね、もう1人。
この特殊な血液型の人間が、身近に!
それは肇だった。

院長は嫌い、と言う肇。
しかし肇だって人の命を救う為、医者になった人、その志は生きている。
石川病院を辞めた後、再就職に苦労していても。
あれだけ患者に頼りにされ、辣腕を振るってきた一面も、人の命を救ってきたことも確か。

肇は輸血に同意、そのおかげで航一は助かった。
頭を深く下げる章子。
そう、章子も昔、ひどい裏切りにあったことがあると話してたけど、それはもしかして…。
夫の裏切り?

まさか、肇と航一は異母兄弟?
「稲葉さん。ありがとうございました」と言った章子に肇は「俺は院長が嫌いです」と。
「だけど、良かったです。役に立てて。院長のことを必要としてる、たくさんの患者さんたちの為にも」。
おお、立派な医者だ。

すると章子は「あなたたちにお会いできて、良かった。きっとお母様は、愛情深い方だったんでしょうね」と言う。
そして、「夫は、航一の父親は、山形出身なんです」と…。
「え?」
「何か、ご縁があったのかもしれませんね」。

日本に数10人しかいない血液型が一致し、出身が同じだと…。
しかし、これ以上は追求しない章子が粋というか、何と言うか。
そして肇も「俺の家族は、兄ちゃんと母ちゃんだけだから。今までも、これからも」と揺るがない絆を強調。

さらに「俺が院長に素直に輸血できたのはさ、いつも自分のことより人のことばっか考えてる兄ちゃんのこと、見て来たからだよ」と肇。
肇の兄は、血の繋がりがどうであれ、祐だけ。
これでいいんだ!
引き伸ばすのもありだったけど、いい収束のさせ方でした。

助かった航一に章子は「あなたを助けてくれた人たちに、感謝しなさい。せっかく救われた命。誰かを恨み続けても、悲しいだけよ。萌奈美さんを、許してあげたら?」と言う。
この人、ほんとはすごく出来た人なんだなと。
「求めるだけじゃなく、許すのも夫婦です」。
こんなすごい母に育てられたのに、何で息子はあんな接し方を妻にしたんでしょうね。

祐は担当医に、在宅医療を願い出る。
退院した航一は萌奈美を見舞う。
眠っている萌奈美に、大きな花束を持った航一が話しかける。
「萌奈美。君を苦しめてすまなかった」と詫びる。

幸せな家庭を築くのが夢だった萌奈美が、航一にはまぶしかった。
なぜなら、自分は医者になるという道を、自らが選んだわけでもない道を歩んできただけだったから。
だから変に虚勢を張って、萌奈美の上に君臨しようとしていたのかもしれない。
結果、萌奈美を失ってしまった。

これからは人の痛みがわかる、少しはマシな医者になれるかもしれない。
「琴音のことは心配しなくていい。僕が君の分まで愛していくから」。
一番心配で、心残りだった琴音のこと。
航一、いい夫だ、どうしてそれをもっと早く…。

「萌奈美、初めて会った時から、僕は君の笑顔が好きだった」。
何と言う別れの言葉。
萌奈美も背を向けてはいたものの、涙を流していた。
「航一さん」。

「さようなら」と言う萌奈美。
さようなら。
航一が今までのことが嘘のように、憑き物が落ちたようになってる。
やっぱり異常なだけじゃなくて、良いところも持ってたんだなと思う。

そして萌奈美は、「萌奈美さんが望むなら、俺はそうしたい」と言う祐の家へ。
琴音、肇、安奈もやってくる。
母の介護をしていたベッドを掃除し、萌奈美を迎える。
「萌奈美さんの為に何かできる時間が、俺には一番大切なんです」って…。

純愛っていうか、何も求めない愛っていうのを描いているんだなと。
萌奈美の残したレシピで、今日は琴音が食事を作る。
「今まで、感謝なんてしたことなかった。ママが料理作ってくれるのは、当たり前だって思ってたから。これからも、ずっと作ってくれるって。ママは、ずっと一緒にいるって思ってたから。ママがいなくなるなんて、考えたこともなかったから」。

そうなんだよね、空気と同じでいなくなるなんて考えてもいないから。
中学生でこの状況って、ものすごくつらいことだよね。
琴音についている安奈がまた、いい感じ。
そして、琴音は安奈や肇と一緒に帰っていった。

できた子だ。
祐と萌奈美の時間を作ってあげるとは。
その夜、ソファに行きたい、あの手をつないで夜をすごしたソファに行きたいと言う萌奈美。
萌奈美は祐の肩に頭をもたれかけて、そのまま意識を失った。

号泣する祐。
医師はもう、意識が戻らないかもしれないと言う。
だが、萌奈美はふと意識を取り戻した。
萌奈美が見たのは、頭の上に広がるサクラ。

部屋中に咲いているかのような、花瓶のサクラ。
「桜…」。
ずっとずっと、萌奈美の手を握り締めていた祐。
「咲きましたよ。約束しましたよね。一緒に見るって。待ちわびた春が来たんです」。

ぎゃー、涙腺決壊しちゃった。
「祐さん…、ありがとう」。
萌奈美は目を閉じた。
そして、もう2度と動かなかった。

萌奈美の目から、一筋の涙が。
祐は号泣する。
「萌奈美さん、あなたの笑顔をもっと見たかった。あなたの声も、もっと聞きたかった。もっとずっと一緒に生きたかったよ。萌奈美さん」。

これね、この時、もうあたりをはばからず、というか、カッコも何も気にしないで泣いている草なぎさんの泣きがすごい。
人がどう思おうと、祐はああやって泣くんだと思う。
祐の泣き方ですよ、あれは。

「俺、あなたを愛してます。ずっと愛してる」。
萌奈美の葬儀。
琴音も、章子も、そして航一もやってくる。
静かに、祐と対面する。

琴音は「母に、桜、見せてくれたんですね。最後まで母を、ありがとうございました」と言う。
航一は「萌奈美の顔、微笑んでた」と言う。
「幸せな最期だったと思う。…ありがとう」。

最期に微笑ませたのが、自分ではなかったことを、航一もつらいと思ってるだろうな。
そして、これからはそれを糧に、良い医者になって人の命を救っていくに違いない。
そして肇は安奈に、航一からお詫びと誘いがあって迷っていた石川病院に戻る、と言う。

「俺やっぱ石川病院に戻るわ。さっき兄ちゃんに頭下げる院長見て、そう思った。きっとあの人も苦しんだんだろうなって」。
肇は良い子だなあ。
安奈も「うん、いいと思う」と言う。
「で、ついでって言っちゃ何なんだけどさ」と肇。

「うん、何?」
「結婚しねえ?」
「うん。…え?」
このプロポーズ、良かったなあ。

祐を見ていて、わかったんだと思う。
安奈と一緒にいられるって、幸せなことなんだって。
このカップルはほんと、癒しだったなあ。

佐藤健さんは、兄に時にはイライラし、反発しても結局は兄の為に動いて、絆を確かめる。
目がキラキラしていて、とっても良かった。
安奈も「間違ってないよ」って言ってくれたり、肇を支えていた。

理恵に面会した航一は、萌奈美の死を告げる。
何もかもなくした、と言う理恵。
もう航一は、理恵を恨んでもうっとうしくも思っていない。
この人も、自分が狂わせてしまった女性だった…。

しかし、1人になった祐の家が片付いていて、祐がいないことを不安に思った幼馴染の駐在さん。
思わず東京の肇に電話。
肇が祐の携帯に連絡をするも、祐は携帯を置いて出ている。
不安な肇は、山形へ向かう。

だけど、祐は平然と帰宅。
萌奈美と一緒に見るはずだった、あのサクラを見に行っていたらしい。
拍子抜けするやら、安堵するやら。

ホッとした肇が見た、サクラの写真。
肇が目を見張る。
「兄ちゃん、これ!」

何のことかわからない祐に、肇は写真を見せる。
写真の裏には…。
きかなくなった手で、懸命に書いたと思われる萌奈美の文字。
「祐さん 私はあなたを愛しています」。

祐の目から涙が溢れる。
愛してるって、言わなかったけど。
自分の分まで、幸せに生きてね。
それが萌奈美の願い。

「兄ちゃんは一人じゃないんだもんな」と言う肇。
「大丈夫。俺、大丈夫だから」と泣き笑いの祐。
これから航一は、医者として人を助けていくだろう。
肇も医者として、そして安奈と一緒に歩んでいく。

祐はひとりだけど、ひとりじゃない。
菜の花畑の中、祐は歩く。
途中で、おばあちゃんが転びそうになったのを助けながら。
「大丈夫、明日は味方だから。春は必ず来るから」。


最後に奇跡は起こって、祐と萌奈美が一緒になって…ではなかったけど、このラストでよかったと思えました。
好きだったのに、素直に接することが出来なかった心情を、初めて萌奈美に打ち明ける航一。
自分のこだわりを認めた途端、虚勢を張る必要がなくなって憑き物が落ちたように、良い人になってしまった。
いや、怖かったもの。
でも楽しかった。

派手さはないものの、しっかり作品を支えていたのは祐。
祐のイマイチ、手が届かない感じの純愛を上手く表現していたと思います。
肇の兄弟の絆といい、全部、うまくまとめましたね。
あれはあれでいいんじゃないかな。

祐も前に進めた感じだし。
彼に幸福感が残ってよかった。
好き嫌いが別れる役だったと思いますが、草なぎさんは上手く演じてました。
これはこれでよかったな~、と思います。

「大丈夫、明日は味方だから。春は必ず来るから」。
祐の心の中のつぶやきは、まるで、それは、今の日本へのメッセージのようでした。
もどかしい思いをした人もいるかもしれませんが、静かな、良いドラマだったと思います。
草なぎさんも、静かだけど、芯の強い男だったと思います。


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…(肉じゃが)うまいです 「冬のサクラ」第8回

冬のサクラ、第8回。

いや、良かった、いろいろと溜飲が下がった回。


山形で萌奈美は倒れてしまい、琴音ちゃんは萌奈美の手を握り締め、回復を祈る。
その頃、航一は山形に向かうところ。
愛人の理恵が、「もういいじゃない」と航一を引きとめようとする。
すると!

理恵を振り返った航一、理恵に向かって頬を張る。
ロビー中が静まり返り、2人を注視。
「お前なんか最初から、相手にしてなかったんだよ!」と怒鳴る航一。

理恵、わなわな…。
姑息なことして、萌奈美を影で嘲笑ってましたからねー。
いい気味だけど、この人も怖い。

安奈も呆然、帰ってから肇ちゃんに報告。
人の目なんて、人格者の院長としての体裁なんてどうでもいい。
もう、病院中の噂…、でも肇は別のことが気になる。
あの院長、とんでもないことをしでかしそうだ…。

意外にも萌奈美の味方になってくれた、章子。
航一をたしなめると、興奮した航一は怒鳴る。
息子のそんな姿に、章子もビックリ。
不穏なものを感じる。

自分に何ができるだろう。
琴音は萌奈美を前に、思案。
その時、萌奈美が意識を回復。

萌奈美があの桜が咲くのを見たいと言うと、なんと琴音の方からここに入院したらいいよ、って言う。
自分ならここに毎週、お見舞いに来るから、って。
一番理解して欲しかった琴音の、「ここにいればいいよ」って言葉。

だから祐も言える。
「よかったら、ここで春を待ちませんか」って。
しかし、来ました!

まるでホラー映画のごとく、病室にやってきた航一。
もう、「来たあ!」って言っちゃいますよ、ほんと。
病室で暴れるのか…?と思った時、突然の土下座。
まあ、娘の前じゃあんな風には暴れないか。

「頼む、帰ってきてくれ!」
父親のこんな姿に、娘は弱いよなあ…と思ったら琴音が「ママはここに入院するんだよ」と一言。
何て心強い味方。

萌奈美にとって、ここには特別な桜がある。
琴音の一言に、萌奈美も言える。
「家には帰りません」とキッパリ!

そう宣言する萌奈美。
祐も航一の前に立ちはだかる。
男らしい!

すると、諦めたように「そうか…」と航一は立ち上がる。
う、不気味。
まあ、娘が目の前にいますからね…。

祐は医師から、今後いろんな症状が出てくると言われる。
失語症とか…。
つらいな。

萌奈美は病室で医師に「娘さんはおいくつですか?」と聞かれて、愕然とする。
「おいくつですか?」
「私…、先生の言うことが…、理解できません…」。
ああ、失語症が…。

肇は医者らしく、いろいろ調べて兄の祐に知らせる。
失語症が出てくるかもしれない。
こちらの言ってることが、理解できなくなる。

だから、その前にきちんと気持ちを伝えた方がいい。
自分は後悔していることがある。
いつも巻いている、青い、母の編んだ網目の揃わないマフラー。

葬儀の席で、母への恨み言を言った。
「俺の気持ち、ほんとにわかります?どんな思いをしたか」。
どうして、あんなこと言ってしまったんだろう。

母親に「ありがとう」と言えば良かった。
祐には、そんな気持ちを味わわせたくない。
だから、ちゃんと「愛してる」って伝えて欲しい。

この肇ちゃん、とってもすがすがしい目をしてる。
佐藤健さん、良いよね。
安奈に愛してるって伝えて、って言われて、目を閉じられて、戸惑ってはぐらかすのもかわいい。

琴音は琴音で、「山形の人、とっても優しそうだね」と言う。
そして、あの人の前でママ、綺麗だったよ、って。
溢れる愛情、言葉にしなくても伝わるものを琴音も感じたんですね…。

萌奈美も医師に「やりたいことは、今のうちにやっておいた方がいい」と言われる。
ああ、リミット切られるって、とてつもなくつらいな。
今までたくさんあると思っていた時間に、期限切られるってとんでもなくつらい。
気がおかしくなりそう。

肇の言葉や萌奈美の病状に、祐は明日、萌奈美と一緒に外出しようと言う。
医師の許可も取ってきた。
公衆電話で、足がもつれはじめた萌奈美は看護師に心配されるけど、行くと宣言。
もう、時間がない。

その頃、祐の家の前をうろうろしている男がいた。
航一か?と思ったらそうではない。
なんと、祐の父親だと名乗る。

駐在所の次郎から、父と名乗る人が来ていると、連絡を受けた祐。
車の中で、どうしていいかわからないと苦悩していた祐、ここ、地味だけど祐の苦悩が伝わってきましたよ。
「つらいだろうなあ」って、思いましたもん。
そこにこの連絡、頭に来ただろうなあ。

お線香をあげに来たと言う父に、「今さらそんなこと言われたって!」と珍しく声を荒げる。
「会わない!」と次郎に宣言、「わかった、わかった」と返事した次郎、察する父親。
しかし、自分は会いたくなくても、母はどうだろう…?

思いとどまった祐は、父を家に上げ、母に会わせることにする。
お線香を上げながら、父が口にした言葉。
自分には家庭があり、不倫という関係だったけど、祐の母を心から愛していた。

仕事が終わって東京に戻り、一度だけ母が会いに来たこと。
その時、祐がいたことは知らなかった。
母も、そして父も、大切な人だからこそ、伝えられない想いがあった。
「言葉にすれば、陳腐なものになってしまう気がして、言えなかった」。

翌朝、祐がソファで目覚めた時、父はもういなかった。
きちんとたたんだ布団の上には、預金通帳と印鑑が置いてあった。
祐が見ると、「ありがとう。お元気で」という書置きがあった。

おそらく、家族に気づかれない額を、コツコツと貯めた預金通帳。
側にはいなかったけど、この人の心にはずっとずっと、母と祐がいたのだと思う。
祐は見つめる。

そして、祐は肇に、萌奈美に気持ちを伝えることを辞めると言う。
自分と父は似ている。
祐には、父の気持ちがよくわかった。
理解できない肇に祐は、「言葉にすれば、陳腐なものになってしまう気がして」と言う。

一方、東京では手術を前に、航一が失踪。
あわてる医師たち。
頭を下げる章子。
病院は騒然。

章子の気苦労。
それを見た理恵、章子に近づく。
しかし、この前までの親密さはどこへやら、章子は冷たい目を理恵に向ける。

「気苦労が絶えませんことねえ」と、半分、ざまーみろな理恵。
章子は毅然と、厳しい目で「2度とこの病院へは来ないで」と「あなたは首だ」宣言。
「え?」と驚く理恵に一言。
「私は、ずる賢い人間が大嫌いなのよ!」

ムチのような鋭い一言。
私は被害者です、と叫ぶ理恵だが、章子は無視。
いや、今回は気持ち良いね。
だが、このままでは収まらないわよ…と言った感じの理恵、怖い。

醜態をさらし続ける航一に章子は「これ以上失望させないで」と言う。
だが、航一は「今さら、僕を見捨てるんですか」と言われる。
厳しい章子に従って、医者になった。
期待通りの息子だった。

なのに、「ここで見捨てるんですかあ!」と。
章子も絶句。
航一は全ての人間に去られそうで、絶望。
言うと思ったセリフだけど、この人、この状態で山形に向かったぞ、危ないぞ。

1日だけもらった外出許可の日。
萌奈美には、うんと楽しんでもらおう。
祐は萌奈美を、山形案内。

木を叩いて、雪をかぶる祐。
笑いながら、萌奈美さんにかかるはずだったのにーと言う。
最初から自分がかぶって、笑わせるつもりだったんですよね。

このドラマの草なぎさん、全身から優しさがあふれるよう。
すごくいいと思います。
萌奈美が、本当に楽しそうに見える。

最後にどうしても萌奈美がしたかったこと、祐に料理を作ること。
ままならない手で、にんじんの皮をむく。
心配する祐に、祐さんは来ないでくださいと言い、必死に料理を作る。

萌奈美の後姿を、見守る祐。
あんなに得意だった料理なのに…。
悲しい。

時間がかかってしまって、すみませんと言って萌奈美が作った料理、それは肉じゃが。
いつか、萌奈美が出かけていく祐に「何がいいですか?」と聞いた。
祐は「じゃあ…、肉じゃが」と言って笑った。

しかし、その後、航一が迎えに来て、肉じゃがの約束は果たせなかった。
萌奈美は悲しそうだった。
にこやかに送り出した祐だが、1人残るとじゃがいもを手に、寂しさをかみしめた。

「覚えていてくれたんだ…」。
祐は肉じゃがを口に運ぶ。
「どうですか?」と心配そうな萌奈美。
祐がすぐには答えられないところが、うまかった!

胸が詰まってるんだ。
涙をこらえてる。
うれしい。
でも、最後かもしれない。

やっと、しぼりだすように「うまいです」と言うところ。
いいよ、グッときましたよ。
この草なぎさん、地味だとか言われても、すごくいいですよ。

祐の為に何ができるか考えたら、これくらいしか思いつかなかったと萌奈美は笑う。
「これが私の、祐さんへの精一杯の気持ちです」。
「ありがとう、俺忘れません」。
こんな時間が持てて、本当に良かった。

萌奈美が病院へ帰る前、祐は桜を取りに行った。
幼馴染が、本当に大切な人なんだね、と理解を示して笑ってくれた。
だが!

昼間っから来て、戸を開けようとしたり、窓の桟にしがみついていた航一がやってきた!
来たよ、来ました。
祐が戻ってきたと思った時、萌奈美が見たのは航一。
しかも靴はいたまま!

こらあ、靴脱げ!
というか、航一の異常な心理状態、もう靴なんか脱いでられないわけね。
「愛しているのに、なぜ愛してくれないのかー!」と叫ぶ。
「あの男に会うまでは、何事もなく一緒にいられたじゃないか!」

「違う!」と萌奈美も叫ぶ。
「今までは、自分の気持ちに蓋をしていたんです!」
祐が、蓋を開ける勇気をくれた。

どうしても、萌奈美は帰ってこない。
ならば…。
航一が取り出したのは、医者らしく?メス!
うわ、怖い。

萌奈美に航一が襲いかかった時、祐が帰ってくる。
もみ合う2人。
ついに彦一、じゃなかった、祐が航一をぶん殴る。
航一、吹っ飛ぶ。

「萌奈美さんを愛しているなら、なぜ、最後に彼女がやりたいことを理解してやれないんですか!」
みんな、何をしてほしかったか考えて、自分の気持ちを押し殺している時がある。
しかし、航一がしているのは、自分が満たされる為のこと。

そうなんだよね。
愛する人の幸せの為なら、時には側から去ること、黙って見ているしかない時ってある。
本当に愛しているなら、やれなきゃダメ、つらいけど。
ぼーぜんとしている航一。

この人、本当に子供なんだよね…。
キッパリとした、強い祐を前に引き下がるしかない。
今回は祐が男っぽいなあ。
いろいろと溜飲が下がる回だなあ。

だが祐が家に戻ると、萌奈美が意識を失って倒れている。
搬送された病院で、萌奈美は意識不明。
モニターの鼓動は、ゼロ。
危険を知らせるアラームが鳴る。

処置室の前で祐は何もできない。
連絡を受けた肇が駆けつける。
琴音にも知らせてあげて!

愛する人の、生命の灯火が消えてしまう。
弱気になった祐は「院長なら助けられるんだろう?」と聞いてしまう。
やっぱり、耐えられない。
愛する人が、いなくなるなんて耐えられない。

航一に手術を頼んでみる。
祐の言葉に、仰天する肇。
いや、現実を前にしたら、動転すると思うよ。
萌奈美はいやだろうけど、祐にしたらそうなると思う。

次回、理恵がとんでもない行為に出る可能性。
ここに来て、めまぐるしい展開。
でも今回は航一が完璧におかしくなるし、琴音は理解するし、章子までが理恵にビシッと言うし、祐は男らしい。

草なぎさんの演技が、抑え目でもとっても良かった。
車の中で苦悩するところ、そしてなんと言っても2人の外出中の優しさ。
肉じゃがを食べながら、言葉も出ないところ。
航一を今回は撃退した男らしさ。

自分としては、おもしろかったです。
あと2回ですか。
祐に幸福感が残りますように!


それは患者が決めることです! 「冬のサクラ」第7回

萌奈美は祐と出て行った。
それを目撃した琴音はショックだった。
「あれが山形で一緒だった男なのね」と航一の母・章子は憤り、航一にあんな嫁は追い出そうと言う。
だが、航一は意外にもそれだけはダメだと言う。

家族写真を手に、「萌奈美は僕の妻なんだ~!」と叫ぶ航一。
異様な執着心を見て、不穏なものを感じる章子。
「必ず連れ戻してやる!」

あ、航一は航一なりに萌奈美を愛してるのか。
人に奪われそうになって、初めて不安を覚え、執着し始めたのか。
だから、だったらもっと話を聞いてやればよかったでしょう。

萌奈美は滞在先のホテルでも、頭痛と戦いながら娘へ残すレシピ本を書いている。
祐が心配しても、「大丈夫」と言う。
萌奈美の側で、眠ってしまった祐。
目が覚めると萌奈美は、一度家に戻ると言う。

いずれ話すつもりだったと萌奈美だが、琴音は聞きたくないと言って部屋に戻ってしまう。
学校も行けなくなった、と章子は萌奈美を責めるが、萌奈美ははっきりと言う。
手術すれば記憶を失うかもしれないということ。

琴音のことは忘れたくない。
だから手術は受けない。
そして、それを誤魔化していた夫ももう、信用できない。
こんなことは聞いていなかった章子は、愕然とする。

航一は航一で、萌奈美の行方を突き止めるので頭がいっぱい。
オペも忘れてる。
こんな人にオペされて、大丈夫なの?!

その夜、章子は航一に事の次第を聞きただす。
だけど意外だったのは、章子は母親として娘を忘れたくないという萌奈美の気持ちを尊重したこと。
当たり前だと言った。

あ、やっぱり母親だったんだ。
気持ちをわかってくれた。
そして、ダメだ!と言う航一に「それは患者が決めることです!」と言った。
患者が決めたら、もう医者はそれに従うしかない。

さすが、院長夫人として病院を支え、医者の夫を支えてきただけのことはある。
患者が決めたら、医者はもう何も言えないんだって。
でもね、航一は全然ダメ。
聞いちゃいません。

そして決心した肇は安奈に送り出され、院長室へ。
尊大な態度で接する航一に肇が出したのは、退職願だった。
何とか繕って、お前もバカな兄のせいで大変だなと言ってみたら、困るはずの肇は逆に軽蔑しきった目で「誤解しないでください。あなたの下で働きたくないからです」と言う。

さらに自分は、航一より確かに頭は悪いかもしれない。
でも、あなたより幸せですと言いきって、出て行く。
今まで見下してきた人間が、自分を見下して出て行く。
自分を支えていた権力とか、金の力が通用しない。

一方、萌奈美は携帯電話を置いてきてしまった。
その携帯が鳴っているのをキッチンで見つけた琴音は、「祐さん」という表示が出ていたのに、思わず出てしまう。
「萌奈美さん?」
「山形の人?」

心の準備が出来ていない祐に琴音、「ママを返して!」
そう叫んでしまう。
ああ、これは厳しい。
航一の責めなんてどうってことないけど、罪もない娘の叫びには心が痛む。

その萌奈美は、理恵に呼ばれて理恵の家。
大丈夫なの?といかにも友達らしく、心配してみせる理恵だけど、なんと人が来て応対して戻ってくると航一がいる。
してやったりの顔の理恵。
そう、萌奈美を家に呼び、航一と鉢合わせさせたんですね。

航一も「どういうことだ?」と驚き。
「もう私、面倒になっちゃった」。
理恵と航一の浮気も、ぶちまけてやったんですね。
この前の仕打ちに対しての、理恵の復讐。

理恵にまで裏切られていたたと知った萌奈美は、今度こそ、航一に愛想を尽かした。
航一に対して感情をぶちまけることもなく、ただ手を振り払って出て行こうとする。
それに対して「こんな女はどうでもいい」と、理恵を無視。
ひたすら萌奈美を引きとめようとする。

「これ以上あの男を頼っても、苦しめるだけだ!」
叫ぶのが精一杯。
「もういいじゃない」と航一に諦めさせようとした、すがる理恵に対して航一が言った言葉。
「君はもっと利口な女だと思ってたよ…」という、軽蔑と別れの言葉。

所詮、理恵は萌奈美という存在あっての愛人だった。
えーい、航一も理恵もプライドずたずた。
優越感を感じていた理恵が、あっさり萌奈美の前に敗北した。
理恵の目が、憎悪に変わる。

そりゃそうだと思うよ。
本気だったら愛人になんかしないで、ちゃんと萌奈美と理恵と3人で話し合うとか、そういうことすると思う。
安定した家庭あってのことで、たまに外でお食事するのと感覚としては変わらない。
航一のことだもの、その程度だって理解してなかったのか、理恵。

パニック状態の航一は、またもや肇の部屋にいる祐を訪ねたりする。
肇ちゃんが後で、不法侵入だって言うけど、まさにそう。
怖いよ、刺されそうだよ。

しかし、祐も強い意志を持って航一に屈しない。
まっすぐ目を見返す。
ちょっと狂気入っている航一にも、ひるまない。

この時の祐の目は、確かにあの彦一に通じる強いまなざしでしたよ。
あんなに凶暴な光は目に宿ってないけど、その演じ分けがまた、良かったですね。
細かい演じ分けしてると思いました。

航一相手に一歩もひるまない祐にいらだった航一。
人の首を絞めるクセは、やめなさい。
乱暴に祐の首に手をかけ、突き飛ばして出て行く。
捨てゼリフを吐こうが、乱暴に扱おうが、敗北はぬぐえない事実。

萌奈美は学校の帰り、琴音を待っていて、話をしようとした。
もう、パパとは一緒にいられない。
でもそれは祐という人のせいではない。

確かに夕べ、鳥かごをゆすりながら、萌奈美は自分のものだと異様な航一を見てるから、何だかわかる気もする。
でもね、自分を捨てたと思ってる琴音は許せない。
自分より、あの人を取ったんでしょうと。

「パパもママも大嫌い!」
もう、そう言うしかないよね。
走る琴音を追おうとした萌奈美だけど、頭痛の為、萌奈美はうずくまってしまう。

そして、肇に「好き」って言ったの?と聞かれる祐。
まだ言ってないの?と肇も安奈もビックリ。
言葉なんかより、態度でわかりますけどね、もう。

萌奈美が一番大切にしている娘の琴音。
その気持ちを傷つけるから、好きと言えない。
「愛してると言えなくても♪」なんですね!

だけど、肇ちゃんじゃないけど、ホテルで倒れそうになった萌奈美を後ろから抱きしめたら、もう、「愛してます」なんですよね。
萌奈美だって振り返った時、言わなくてもわかりましたよね。
祐の「好きです」か「愛してます」を待っていたかもしれないですが。

さらに夜、航一と話し合っていた章子は、萌奈美の体を心配しろと言う。
あ、この人、悪い人じゃない。
息子を奪った女に、嫉妬していただけなんじゃ。

だけど言うことを聞かない航一に、萌奈美さんはもう長くないんだから…と琴音の前でつい、口走ってしまう。
うわ、そんな!
愕然とする琴音。
そして、萌奈美が置いて行ったレシピ本を見つける。

今までの琴音との思い出も語られた、レシピ本。
いつでも琴音を見守っているというメッセージ。
琴音、号泣、あの年齢でこんな状況ってすごくかわいそう。
関係ないけど、レシピ本に並んでいた「クイーンアリスのレシピ本」、私も持ってるー!と喜んだ。

萌奈美を心配した祐だけど、萌奈美は既にホテルをチェックアウトしてしまっていた。
フロントに祐宛ての手紙を残して。
これ以上、迷惑をかけたくない。

しかし、その時、山形の駐在の次郎から電話。
あの人を見かけたんだけど…、と。
次郎、久しぶりですね!
祐は、山形に萌奈美がいることを知る。

あの桜だ。
萌奈美はあの木を見に、山形へ行った。
祐は琴音に携帯電話をかける。
そして、萌奈美が山形へ行ったことを伝える。

レシピ本を見ていた琴音、病気を知った琴音は今度は素直に祐と会う。
祐は萌奈美の病気を伝える。
そして、萌奈美は何より琴音を思っていることを。
萌奈美の行き先を渡した祐、祐の人柄にも触れた琴音は、一緒に山形へ向かう。

萌奈美はサクラにたどり着く前に、雪の中で倒れてしまっていた。
ああ、もう体力が…。
駆けつけた祐。
萌奈美を背負って、木まで連れて行く。

大丈夫です、と。
琴音ちゃんは、萌奈美の気持ちをわかってくれるはずだと。
祐の言葉に、微笑む萌奈美。
すると、「ママ!」と言う声がする。

琴音が立っている。
ドラマだ。
でもいい。

琴音に「最後まで、自分の道を信じて、まっすぐ進んで欲しい」と伝える萌奈美。
それが願いだと言って、抱きしめる。
見守る祐。

しかし、萌奈美にはもう、時間はそんなに残っていない。
医師会のつながりか、別の病院には入院拒否されちゃったしね。
搬送された病院から、航一へ連絡が入ってしまう。

琴音にもわかってもらったし、言うべきことは伝えた。
もう、あとは最期まで祐と静かにすごすだけだと萌奈美は思った。
だけど!

日に日に衰え、衰弱していく好きな人の姿を見た祐の心は揺れるのでしょうか。
助かるなら、何でもいいと思ってしまうのは、人情。
そうならない航一は、おかしいの。
となると、航一に別れを約束し、頭を下げて助けてもらうのか。

一瞬、萌奈美との第1章、そして成長した琴音との第2章があるのか、って思っちゃいましたよ。
それじゃ「青い鳥」ですか。
ちょっと、刑務所の門が閉ざされ、その中に消えていく祐っていうのも、想像しちゃったんですけどね。
その後、琴音と追われながら旅をするっていうのも。

どうなるのか、ちょっと読めなくなってきました!
意外にも章子が萌奈美の行動に理解を示した、ということが今回、一番ビックリしました。
案外、この後、うまくやっていけるかも。

ますます壊れてきた航一、もう院長のお仕事なんてそっちのけなんじゃないか。
いつここに現れるか、ドキドキしてしまう。
そして、このままでは航一を刺しかねないような理恵の動き。
派手じゃないけど、草なぎさんは繊細に演技してますね。


俺、間違ってないよな 「冬のサクラ」第6回

祐は航一に、萌奈美には2度と会わない約束をして、手術をしてもらうことになった。
だけど、3日後の手術までは見守りたくて、東京にいることにした。
肇ちゃんの恋人の安奈ちゃんは、そんな条件を出す医者なんて最低だ!と怒り、会えなければ手紙を書いたらどうでしょう?と便箋を差し出す。

しかし肇は食堂で、他の医者が萌奈美の手術について、「4cmもあるんだよな」「しかもあんな深いところに」「いくら石川先生でも無理だ。記憶障害が残るか、意識障害で寝たきりになる可能性が」って話しているのを聞いてしまう。
一方の航一は、「手術さえしてしまえば全て終わる…」ってニヤリしてますから、あなた、何をする気なんです。

祐の記憶を消せるなら、萌奈美は死んでもかまわないってわけですか。
娘のことも考えてませんね。
肇ちゃんは研修医とはいえ、医者の良心から黙っていられず、安奈にうながされて祐にお話を。
話が違うじゃないか…と、驚愕の祐。

娘へのレシピを書きながらも、頭痛と戦う萌奈美。
夫の性格を知っている上、手術前で不安でしょうがないよね。
かわいそうだ。
それでももう、祐は萌奈美からの電話に出ることが出来ない。

不安な萌奈美。
わかっている祐。
こんな大手術を控えた人の言うことは、ワガママでも大概のことは聞いてやって欲しい。
少しでも不安っていうのを、和らげてやりたいと思うのが家族じゃないのかと。

公衆電話から戻った萌奈美を待っているのは、いつも意外なところにいる航一。
いないと思っているのに、いきなり病室で「どこへ行っていたんだ?」って待ってる。
この人、ほんとーに怖い。

愛人の理恵は航一が萌奈美の手術で頭がいっぱいで、自分を冷たくあしらったことにムカムカ。
前回の首絞めもあるし、腹いせに姑に萌奈美が山形で祐の家にいたことを喋ってやりました。
…やな女だなあ。

すると大人気ない姑は、それを責めに萌奈美のところにやってきました。
しかし、心配する姑にも、「手術で全て終わる…」とニヤリする息子は異様に映りましたね。
あなたが作ってしまった怪物ですよ。

さらに今回、来ましたよ、肇への航一の攻撃。
期待されていたのに、担当医を替えられてしまった。
みんな、院長を怒らせた…という噂で持ちきり、誰も院長を恐れて肇に近寄らず、院内で肇は居場所がなくなる。
病院、勤め先が航一の独裁政権下にあるようなものですから。

何の為に頑張ってきたんだ、苦労して大学にやってくれた兄ちゃんの為にも立派な医者にならなきゃいけないのに!
「たまたま出会った人に、オレの人生邪魔されなきゃなんねえんだよ!」と思わず声を荒げてしまう肇。
もっともかもしれない。
それでも萌奈美のことが心配だと、祐は頭を下げるしかない。

ああ、自分の器の小ささにも頭に来る…という感じの肇に、「大丈夫よ」といわんばかりに安奈が後ろから抱きつく。
この世で誰が敵であろうと、1人味方がいる。
そう思えることが「恋」なんだな、と、ふと思いましたね。
肇も祐も、萌奈美も安奈もその中にいるわけで。

手術も明日に迫った日、屋上にいた安奈と萌奈美が再会。
「あなた、確か」。
安奈は萌奈美に、祐の弟でここに勤めている肇と付き合っていると自己紹介。
すると、萌奈美は祐への感謝のメッセージを安奈に託すんですね。

一方、祐は航一本人に手術について確かめに会いに行く。
記憶がなくなるなら、萌奈美の希望とは違うじゃないか、と。
しかし、航一、「君の存在が私の家族も、君の弟も不幸にしている」と言う。
祐は「萌奈美さんの命はあなたのものじゃない!」と叫ぶ。
でも警備員を呼ばれ、連行されてしまう。

肇の部屋に買い物をして帰宅した安奈はゴミ箱を倒し、丸めて捨てられていた祐の書いた手紙を見つけてしまう。
「この手紙を読む頃は、手術が終わっていると思います」で始まった文面は「誰のものでもない、あなただけの人生を歩んでください」で終わっていた。
安奈が肇に手紙を読ませた。

「俺、間違ってないよな」と言う肇。
抱きしめる安奈。
ああ、いい2人だ…。
こっちも幸せになってほしい。

祐は病院の外から、明日、手術と言う萌奈美を見守るしかできないでいた。
「そこで何している!」という声に祐が振り向くと、そこには肇がいた。
部外者は立ち入り禁止、「このパスがないと入れないの」という肇。

パスを使って、祐を病院内に入れてくれる。
寒そうな兄に巻いてやったのは、あの、母の編んだマフラーだった。
兄弟の絆。

病院に入った兄を置いて出て行く肇に、今度は兄が巻いてやる。
言葉はないけど、「ありがとう」「がんばれば」という会話があるのと同じ。
微笑んで病院を出た肇は、自分がいた病院を見上げる。

そうか、辞める決心がついたんだ…。
「医者の世界は意外とせまい。この病院を辞めたからって、別の病院に勤められるなんて思うなよ」。
航一にそう言われたけど、もうそんなことはどうでもいいんだ。

教えてもらった萌奈美の病室にかけつける祐、祐を見てびっくりする萌奈美。
そりゃ、ビックリもしますよね。
でも、祐は手術によって萌奈美は記憶をなくす…ということを伝える。
これだけは伝えておかなきゃ!

やっぱり、夫は、航一はそういう人だと思う萌奈美。
「ここを出ましょう。今すぐに」と言う祐。
おおっ!

明日は手術なのに、いや、明日が手術だからこそ?!
まさかの駆け落ち展開。
こりゃ盛り上がる。

2人で病院を抜け出そうとした時、出ました!
航一!
いつもいつも、見張ってるんですかね、この人は。
「俺より、こいつを信じるのか!」と言う航一に対し、萌奈美は猛反撃。

自分の一番の願いは、娘の琴音のこと。
だから、琴音を忘れるぐらいなら、死んでもいい。
記憶をなくしたくないと言ったはず。

「私は幸せな家庭を築くことが夢でした。なのに、あなたはいつも自分の気持ちだけを優先して、少しもわかろうとしてくれなかった!」
ぼーぜんとしている航一。
琴音には説明するつもりでいる。
「最後くらい、私は私でありたいんです」。

生かすも殺すも手の中にあったはずの妻からの、全人格否定の言葉。
「勝手は許さない」と萌奈美を連れ戻そうとした時、その前に祐が立ちはだかる。
妻が、何にも出来ないと思っていた妻が、自分がバカにしていた男を選んで、その男と出て行く。

今、航一の中でプライドとか、いろーんなものが崩壊していく。
「絶対、後悔させてやるぞ!」と捨てゼリフ。
冬彦さんは泣き喚いたけど、院長はさすがに病院でそれはしない。

タクシーを拾い、病院を後にする2人。
しかし、それを見ていたのがお見舞いの手作りのお守りを持って、姑の章子と来ていた琴音。
そうと走らず、タクシーは走っていった。

「何で」と立ち尽くす琴音。
今日でなければ絶対にダメ、と章子を振り切って作っていたお守りなのに…。
そしてそれを見送る章子。
航一と章子のコンビを組んだ攻撃が、予想されます。

心の中で見下していた萌奈美あっての存在だと思い知らされた理恵の、陰険な仕返しもまだまだこれから。
でもこの人、どんどんドツボにはまると思う。
しかし、病気の人を前にして、航一の周りは誰も彼も自分のことしか考えてないんだなあ…。
心が弱くなったところを、萌奈美が祐にすがっちゃっても、しょうがないかも。

琴音の手から落ちたお守りは、萌奈美の心のよりどころだった琴音との絆がゆらいだということか。
この子を利用して、航一と章子は、祐と萌奈美にうんと罪悪感を植えつけて、攻撃してくることでしょう。
琴音と肇が、かわいそうだなあ…。

兄に苛立ちながらも、結局は兄に協力してしまう弟に心温まった。
佐藤健さん、いいですね。
支える安奈ちゃんもいい。

草なぎくんは抑えた演技してましたが、ここに来てカッコイイ見せ場が来ました。
萌奈美を連れ出す時、航一の前に立ちはだかった時の目は決意みなぎってましたよ。
昼間、前半のダイジェストやってましたけど、後半は動きが出てきそうですね。

というか、戦わざるを得ないのでは。
ツッコミどころはたくさんあると思いますけど、私はそれも含めて楽しんでます。
演技力はあって真面目な人だから、彼を見ているだけでも楽しめるんだと思います。


生きて欲しい 「冬のサクラ」第5回

「冬のサクラ」第5回。

今度は航一は打って変わって、何が何でも萌奈美に手術を受けさせようとしている。
祐との記憶をなくさせようとしているみたいで、怖い。
医者だっていうのが、とっても怖い。

萌奈美の命とか、体に直接害を与えられるから怖い。
ああいう人を医者にしないでください…、って腕はすごいらしい。
人格と技術が一致しない悲劇。

検査に来なかった萌奈美は、夫に言う。
「あなたはいつだって、そうじゃありませんか」と。
体裁ばかり気にして、萌奈美の体を気遣うことは一切しない。
おお、萌奈美、逆襲の一言。

「私は私の生きたいように生きます」。
そして、航一の病院ではなくて、大学病院で検査を受けたと言ったら、航一は激怒。
何でも自分が一番優先されなきゃ許せないのに、検査は別の病院で受けるわ、報告はしないわ。

だけど、萌奈美の様子が明らかにおかしいのに、何か言いたいのに、冷たく拒絶していたのは自分でしょう。
言えない空気作っておいて、何を怒ってるんだか。
それを、「どうして一番に俺のところに来なかった!」って言われてもね。

さてさて、祐は東京に出て来ました。
そして弟の肇の部屋へ居候。
人望ある院長が祐に金を投げるという行為をしたことが、信じられない肇。

そんなことするなんて、ろくでもない人格だと安奈ちゃん。
君は正しい。
肩書きとか、技術とか、そういうところを見てないから評価がまっすぐだと思う。

しかし、ここに航一が来る。
うわー、ドア開けたらいるんですよ。
何もかも調べて突き止めて、この瞬間だけでも普通の人なら「とんでもない夫がいる、関わっちゃいけない女性に関わった」と引くところ。
それで祐に何を言うかっていうと、「妻の命なんてどうでもいい。大事なのは娘だから」。

お前、そんなこと言いに来たのかよっ!って脅しに来たんですね。
萌奈美なんかどうでもいいから、何でもできるって。
だから「妻の命を握っているのは、君のモラルなんだ」。

何でもかんでも、祐のせいですしね、この人は。
「君が萌奈美のことを、記憶から消し去ってくれるなら手術をしてやってもいいよ」みたいな言葉を残して去る。
祐に言うなら、自分がもっと萌奈美と話し合うべきなんですけど…。
萌奈美と肝心の会話をしなくて、あっちこっち出没して脅しをかけるとか、人格壊れてるなあ。

それだけでは終わらない、今回の航一。
エレベーターで肇と一緒になる。
張り付いたような笑顔で、祐にお世話になったと言う。
緊張する肇が、航一が降りてくれてホッとした時。

エレベーターの戸を、外から指が押さえている。
ここ、ほんとに怖かった。
ぎゃああ、怖い。

「殺しのドレス」じゃないけど、エレベーターが怖いと思いました。
思わず、「怖いっ!」と。
にっこり笑顔で、「つまらないことで足を取られるなよ」と。
つまり、祐に萌奈美と関わるなと言っておけ、と。

だから肇は最初から、祐兄ちゃんにまずい、って言ってたんですよ。
この時はまだ、院長が人格者だと思っていたんですけどね。
萌奈美はもう、娘の為に最後の人生を送りたいと思っている。
それで祐は、彼女の選択を全力で支える決意。

次の日。
航一は打って変わって、萌奈美を気遣う。
何だ、そのネコナデ声。
しかも航一は萌奈美に、記憶を失わずに治せるかもしれないと言い出す。

大学病院でも、航一なら…と言われる。
娘の為にも生きて欲しいと言われると、弱い。
鳥をスケッチしている娘に、美大に行けばと言ってしまう萌奈美。
既に遺言のような言葉に、娘の為にレシピも作っておこうかと言う。

何もかもわかった時、悲しいよ、これは。
娘の琴音も事実を知った時、悲しくてつらくて耐え切れないと思う。
そしてそこにつけ込んで来た航一。
何か、人間として最低ですわ。

萌奈美は航一の愛人の理恵にも、病気のことを打ち明ける。
そうしたらこの理恵がまた、航一に対して挑発的なことを言う。
自信満々に。

これは本気。
厄介かもしれない。
そして「あなたは勝てないかもしれないわね」と言うと、航一は理恵の首を絞める。
ギリギリ締め上げる。

愛人だって、自分のプライドと優越感の道具ですからね。
道具が余計な指摘するから、立場をわからせてやりました。
手を離した愛人が床に崩れ落ち、咳き込む。
それを見下ろして「冗談だよ」。

理恵は頭に来たでしょうね。
航一に、というより、萌奈美に。
自分が優位と思っていたのに。

でも十分、心が揺らいだ萌奈美は祐に電話。
何かあると祐にすがりたくなるんですね。
記憶をなくす可能性もまだ、残っているんですから。

初めて手を繋いで、デート。
そんな、子供のようなことが楽しい。
これね、こういう付き合いだから航一は、2人が本当に精神的に繋がっているのがわかって、許せないんだと思う。
理恵みたいな間柄なら、バカに出来たんだと思う。

東京タワーに来たことがないと言う萌奈美。
迷う萌奈美に祐は「迷って当たり前です」と言う。
「祐さんがいてくれるだけで、心強いです」。
2人でいる幸福感。

だからこそ、祐は言う。
手術を受けるべきだ、と。
「あなたは娘さんの為にも、生きていなくてはいけないから」。

祐の言葉で、萌奈美は決心がついた。
「私、手術受けます」。
微笑みながら、祐は「大丈夫です。きっと成功します」と言ってくれる。

この「大丈夫です」はすごく心強い。
もし、手術が済んだら、また冬のサクラを見に行きましょう。
約束する2人。

「また連絡します」と萌奈美。
「待ってます」と祐。
しかし、祐は自分が萌奈美を忘れると言えば良いんだと思う。
航一を訪ねる祐。

「決心はつきましたか」と笑う航一。
「萌奈美さんを助けてください、お願いします」。
頭を下げる祐、笑う航一。

でも航一は記憶はなくなる、いや、なくすつもりなんでしょうね。
それでも愛する人には生きていてほしいと思う祐。
萌奈美にはもう、会わない決意か。
手術は来週?

そして、肇との仲にも亀裂が入りそう。
だけど肇は、きっと大丈夫。
祐兄ちゃんに育てられて、祐兄ちゃんに夜食のうどんを作ってもらった子だもの!

やっぱり、最終的には好きな人には幸せでいてほしいと思うと思うの。
だからそこに至る祐は萌奈美が本当に好きなんだし、大人なんだと思う。
祐の周りの人は、みんなそうだと思う。
逆に自己愛の強い愛し方しかできないのが、航一。

ということで日曜夜、楽しいですよ。
高嶋さん怖いし、草なぎさんは和みます。
この「大丈夫です」が日曜夜の安眠の秘訣です。


プロフィール

ちゃーすけ

Author:ちゃーすけ
癖の強い俳優さんや悪役さん大好き。
俳優さん、ドラマ、映画、CMその他、懐かしいもの、気になるものについて、長々と語っております。

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