こたつねこカフェ

癖のある俳優さん、悪役さんが大好きです。時代劇、ドラマ、映画、俳優さんのことを好きに書いています。
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美しい隣人との、怖ろしい季節だった

「美しい隣人」が最終回でした。
ドラマの話で、少しは気分が明るくなりますか?


沙希の思い通りに、絵里子の心と家庭は壊れかけている。
夫は夫で、どうやったら絵里子の気持ちが収まるのかわからない。
こんなに謝っているのに、やり直そうと思っているのに、これ以上どうしろというのか。
もう別れた方が良いんじゃないか。

しかし、絵里子はそれだけは嫌だという。
それは沙希の前に、敗北することだから。
だが、沙希の誘惑に乗った夫はどうしても許せない。
今まで信じていたものが、全て信じられなくなってしまった。

絆は絶対のものではなかった。
だけど絵里子は、引越しもしない。
意地でも、実際意地で今までの生活を何一つ変えまいとしている。

壊れているのに、それを認めまいとしているだけの苦しい日々。
絵里子は人が変わって行く。
刺々しくなっていくのを、どうしても止められない。

ところが、子供に自分の実の母は沙希だ、と吹き込んだと知って、ついには我慢がならなくなった。
独自に探偵事務所に依頼もして沙希を探し始め、いつか池のほとりで会った筧に気づく。
名刺から事務所のホームページをたどり、筧に会うと、筧は沙希との生活を語り始めた。

確かに沙希は異常だが、沙希には沙希なりの理由があるのだと言う。
誰にもわからなくても、確かにあるのだ、と。
沙希は沙希で、傷ついた末に攻撃しているのだと筧は言う。
そんなに沙希を傷つけた覚えは絵里子には、ない。

沙希を見かけたという情報が入り、絵里子は沙希を探し出す。
そしてついに、あの、隣の家で、あの絵里子の家をいつも見ていた窓がある部屋で絵里子と沙希は対峙する。
沙希を刺すつもりだった絵里子。
とても良い人だったはずの絵里子に、どす黒い感情を芽生えさせ、それを指摘し、認めさせる沙希。

それは絵里子の今までの全人格の否定。
絵里子の崩壊のはずだった。
もしかしたら、自分を殺させて、絵里子を破滅に導くのが沙希の最終目的だったかもしれない。
しかし、絵里子は人を傷つけて喜ぶ沙希を憐れみ、そんな人に人生巻き込まれるのはごめんだ、と拒絶する。

絵里子を不幸にしてやったはずなのに、そうすれば自分は幸せになるはずだったのに。
どうしてだろう。
ちっとも自分は幸せになっていない。

「あなたは私」。
あの大きな鏡。
血の涙のような、沙希の血。
「あなたが愛してるのは、あなた自身よ」。

絵里子はやっぱり、絵里子だった。
自分のどす黒い感情を沙希に向ける寸前、それを沙希への理解に変えた。
それどころか、自分の中のどす黒い感情を認め、沙希がそれにずっと苦しんでいたことに思いをはせた。
沙希をかわいそうに思い、最後の最後まで、沙希を憎みきれなかった。

最後に、沙希と絵里子は、お互いを理解しあった。
悲しみを共有した表情だった。
それができた絵里子は、強い女だと思う。

沙希は最後、自分で首にナイフを押し当てながら飛び降りた。
絵里子はその瞬間、確かに沙希を止めようとした。
夜明けの新興住宅地に、絵里子の悲鳴が響いた。

それは確実に死ぬ為だったのか。
絵里子が疑われない為だったのか。
沙希は最後まで、絵里子を憎む理由を言わなかった。

ここまで絵里子を恨む理由は、「教えない。一生、考えればいいんだ」。
それは自分をいつまでも、絵里子の心の中に置いておく手段でもあったと思う。
同時に、沙希の最大の復讐だったと思う。
理由のわからないものはずっと心に残ってしまう、理解もさせられない。

探偵は沙希の行方は、突き止められなかったと言う。
事件は、あまり表沙汰になっていなかったのか。
沙希の自殺は、ニュースになっていなかったのか。
ここはちょっと、不可解。

結局、彼は沙希が行方不明のまま、絵里子は諦めて引っ越したと思っていた、ということか。
絵里子もあえて、言わなかった。
ただ、わかったのは、家庭環境も生い立ちも絵里子と沙希はそっくりだったことだった。

絵里子と沙希は、何から何まで似ていた。
しかし、沙希は絵里子のようになれなかった。
沙希は心底、絵里子のようになりたかったんだと。

絵里子の家に、差出人不明の封筒が届く。
中に入っていたのは、DVD-Rだった。
それは、あの日。
絵里子の子供が行方不明になり、無事発見されたニュースだった。

その時、沙希の子供は溺死していた。
絵里子の子供は無事見つかったのに。
何から何まで、2人は似ていたのに。
なぜ。

さらに絵里子がもらした、安堵の言葉。
「良かった」。
ああ、沙希はこれに怒っていたのか。
傷ついたのか。

それで絵里子の家庭を破壊しようと思ったのか。
でも、そんな意味じゃなかった。
「見つかって良かった」と言っただけで、「自分の子が溺死してなくて良かった」「沙希の子で良かった」という意味じゃない。

絵里子は送られてきたDVDを燃やす。
もう、持っていてもしかたがない。
だけど、自分の言葉にひどく傷ついた人がいることは、絵里子の心にずっと残っていくだろう。
友達になりたかった、魅力的な人だったのに…。

沙希は一度だけ、絵里子の夢に出てきた。
絵里子が「沙希は一度だけ、あの世から電話をかけてきた」と表現するほど、リアルに。
まるで、あの世から電話をかけてきたように。
親しげに。

好きだから憎んでいる、と言いたげに。
きっと、絵里子も同じ気持ちになったと思う。
夫には、わからないだろう。
言う気もない。

これは、女同士の物語。
沙希はいなくなった。
でも、絵里子は一生、沙希のことを考え続けるのだと思う。

ただの怖い女ではなかった。
それは美しく、怖ろしい隣人との奇妙な夏。
美しい隣人との、自分の、相手の、そして人の心の闇をのぞくような怖ろしい季節だった。


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「美しい隣人」から連想

「美しい隣人」で、出てきた「好奇心は猫を殺す」。
キュリオシティ・キルド・ザ・キャット、これをそのままバンド名にしているグループがいました。
80年代、マクセルのCMにもこの、「ミスフィット」という曲で出ました。





絵里子が窓を見ると、そこにはいつも沙希がいるみたい。
彼女に去られた男性で、彼女が降りてくるかもしれない駅の階段を、ホームからいつも見上げている人がいました。
その人、みんなが前を向いたりしている中、いつもこっちを見ているから、私でもホームを見た時、必ず目が合う。
1人だけ、顔がこっち向いてる。

彼女が出てきそうな給湯室とかから出て来ても、この人と目が合う。
いつもこっち見てる。
しまいには「トイレから廊下に出てくると、あの人がいると必ず目が合う。あの人、いつも女子トイレに出入りする人見てるわけ?何なの?」とあらぬ疑いまでかけられてました。
知らない人からは、変な人にしか見えなかったでしょうね。

いつも、いつも、彼女が現れるのを待っているから、そうなる。
…奥さんがいるんですよ、この人。
こういう人は、奥さんがきちんとしているから、こんなバカなことができるんだと思いました。
奥さんに去られたら、今度はもっと必死になって追いかけるに違いない。

「美しい隣人」か「冬のサクラ」か。
その執着と子供っぽさは、現実には気持ち悪いだけでしたけど。


好奇心は猫を殺す 「美しい隣人」第2回

「美しい隣人」、第2回。

単身赴任中の絵里子の夫・慎二が行くバーに、再び現れた沙希。
1人、静かに赤いカクテルをかたむける美しい沙希に、慎二も目を留めた。
沙希はバーテンダーに「いいお店ね」と話しかけた。
それをきっかけに、沙希は慎二と話を始める。

沙希は自分を未婚、と言った。
恋はするけど、結婚はしないだろうとも言う。
カッコよすぎるなあと慎二が笑うと、沙希は結婚は楽しい?と聞く。
バーテンダーが楽しさ半分、と答えると、慎二は「ともかく一度、してみることですよ」と言う。

「結婚を勧めるということは、幸せなのね」と沙希は言う。
沙希と慎二の話がはずんだ頃、沙希はそろそろ最終の新幹線の時間だと言って、たちあがる。
「来週の今日も、またここに来ますね」とバーテンダーにさりげなく言う沙希。

その夜、絵里子は夢を見た。
嫌な夢だった。
水の中で子供が手足をばたつかせ、そして動かなくなった。

不吉な夢に、思わず絵里子は寝室の駿の下へ急ぐ。
そして、思わず、朝に慎二に電話を入れてしまう。
何事かと思った慎二は、駿に何もないとわかると、遅刻するから、と早々に電話を切った。

翌日、沙希は絵里子の家を訪ねた。
大阪のみやげと言って、沙希はロールケーキを差し出した。
ロールケーキはこれがいい、と勧めてくれた人がいるのだ、と。
それは、絵里子も大好きな店のもので、慎二が帰って来る時、必ず持って来てくれるものだ。

沙希は絵里子に、単身赴任の夫のことは心配ではないのか、と言い、アメリカにいる夫に付き合っている女性がいると打ち明ける。
だから夫は、日本に戻ってくる気はないのかもしれない、距離にはやはり意味があると沙希は言う。
「同じ町内に住む恋人同士と、北海道と沖縄にいる恋人同士と、どちらが浮気しやすいと思う?」と沙希は言った。
沙希の問いに、絵里子は内心、不安になる。

義母の美津子のを見舞いに病院へ出かけた絵里子は、美津子の「駿に会いたい、自分にはもう時間がない」という言葉を誤解してしまう。
美津子の具合のことだと思った絵里子だが、美津子は絵里子と駿が大阪に行くまで時間がないという意味で言葉を使ったのだった。
あわてて謝る絵里子だったが、美津子は気分を害してしまった。
義父の敏郎は気にしないように、「すぐに元に戻れる、なぜなら家族だから」と言ってくれた。

駿を迎えに行った幼稚園で、絵里子は真由美と会う。
真由美は未央と一緒に駿をスイミングスクールに連れて行く、帰りは自分のところで待っていれば良いと言うが、絵里子は今日はスクールを休ませると言った。
何故、と言う真由美に絵里子は、今朝の悪夢を話した。

真由美は憤慨して、経営する喫茶店にやってきた。
悪夢を見たぐらいで怯えるなんて、あんな風では駿も神経質になってしまうと言う真由美。
その話をしている時、真由美たちに背を向けて長い髪の女性が座っていた。

真由美の娘の未央の髪留めが、壊れてしまった。
すぐには直せず、未央がむくれた時だった。
座っていた女性が振り向いた。
沙希だった。

自分にはかわいらしすぎたから、と沙希は髪留めを差し出した。
恐縮する真由美に、沙希は未央の髪をまとめる。
笑顔になり、「ありがとう」と言う未央。
沙希は真由美たちに、絵里子の隣人と名乗り、自己紹介をした。

この店も今度、絵里子と一緒に来る予定だったが、通りかかったので1人で来てしまった。
とてもおいしいし、いい店だと絵里子が言っていたと沙希は言う。
その言葉に喜んだ真由美と和史の夫婦は、今度、絵里子にも何かしなくちゃと顔を見合わせる。

理生だけはその様子をじっと、見ていた。
沙希と理生の視線が合う。
笑顔だったが、沙希の理生を見る視線は鋭かった。

次の日、「ホタルの会」にいた絵里子のもとに、真由美と沙希が現れた。
真由美に誘われたという沙希を見た絵里子は、「すごく感じのいい人でしょ?」と言い、真由美も同意する。
順調にホタルは育っていた。
ホタルのいる水辺の水源を尋ねた沙希に、この先の池…と言って、絵里子も真由美も押し黙った。

真由美が小声で沙希に、1年前の話をする。
ちょうど1年前の今頃、絵里子の子供が行方不明になり、誰もが事故に遭ったのではと思い始めた。
その時、喫茶店にいたあの、理生という青年が駿が木の上で下りられなくなっているのを発見した。
「理生くんって、あの男の子でしょう?」と沙希は言った。

真由美の夫が、面倒を見ると言っているし、動物や子供には優しいし、笑顔を見せる。
だが、真由美は理生を暗い子だと言う。
そして、駿が行方不明になっていたのと同じ時間、この水源となっている池で、子供が溺死していたのだ、と真由美は話した。
詳しいことは、後で絵里子に聞いてみて、と言う。

理生は野良猫に餌をやりに、あの木の下の草原にやってきていた。
猫と理生の背後から、沙希が近づく。
沙希を見た理生は、「あんた、池で死んだ子の母親だろ?」と言った。
返事の代わりに、「君って、本当に失礼ね」と沙希は言った。

そして餌を食べている猫を見下ろして、言った。
猫は井戸の中が気になって仕方なく、結局、溺れて死んでしまうのだ、と。
好奇心が猫を殺す。
「バカよね」と言った沙希は、猫が食べている餌をひっくり返した。

絵里子は美津子の見舞いに駿を連れて行き、美津子の機嫌は直った。
敏郎は絵里子に、美津子が退院するまでは大阪に越さないで欲しいと頼む。
その夜、駿の乳歯が、初めて抜けた。
駿はもう、赤ちゃんじゃないよと絵里子が言うと、駿自身も自分は赤ちゃんではないと言った。

そして、ホタルの幼虫を駿が怪獣と言った。
絵里子は、「美しいものが良いものとは限らない。醜いものが悪いものとは限らない」と駿に話した。
駿はまだ良くわからないながらも、話を聞いていた。
そして絵里子が、幼稚園の友達とも別れて、大阪のパパのところに行く?と聞くと、「えー」と言って考えていた。

駿の言葉をブログに載せていた絵里子も、考える。
その時、マリネを作りすぎてしまったと言って、沙希が訪ねて来る。
絵里子は沙希にあがっていかない?と言うと、沙希はもう遅いのに、と躊躇した。

だが、自分たちは夫が遠くにいるのだから、何時にお茶しようと構わないでしょ?と絵里子は言う。
沙希とも親しくなった。
今までここで培ってきた人間関係を思い、絵里子は改めて、大阪行きを取り止めた。

慎二は会社で仕事をしながら、今夜が沙希がバーに来ると言った日であることにこだわっていた。
得意先との打ち合わせが8時過ぎになると言われた慎二は、ふっと笑って諦めた。
だが、部下の真下亜美が打ち合わせのキャンセルの連絡を告げると、すぐに立ち上がった。
亜美が見つめるのに目もくれず、慎二はタクシーを走らせる。

バーに着いた慎二だが、誰もいない。
ドアが開き、女性が座ったのを見て、思わずそちらを振り返るが、沙希ではなかった。
時間が経ち、慎二は自分に苦笑し、立ち上がって帰ろうとした。

その時、沙希が入ってきた。
「また、お会いしましたね」と沙希が慎二に笑いかける。
「もう、お帰りですか?」と言われ、慎二は「いえ」と座りなおす。
沙希は大阪での仕事が終わるので、バーに来るのも今夜が最後、と言う。

だから、今夜は飲み明かすつもりだと言って、膝を密着させる沙希。
内心の動揺を隠しながら、慎二は「酔っているんですね」と言った。
打ち上げでちょっと飲んだ、と沙希は言う。
「いろんな顔を持ってるんですね」と言った慎二に、沙希は「そうね…」と相槌を打つ。

慎二は、この前、沙希に勧めた大阪のみやげだが、相手を女性と設定して勧めてしまったと詫びた。
男性だと、ちょっとはずしたのではないか。
慎二の、沙希の相手は男性かどうかのさりげない探りに、沙希は相手は女性だと言った。
「大好きな人なの。良い人で1人、男の子がいて」。

沙希の言葉に、思わず慎二は駿を思い出してしまうが、慎二は沙希に「名前、聞いていいですか」と言う。
その問いに、沙希は黙って自分の携帯の電話番号を書いたメモを渡した。
翌日、真由美の喫茶店で喋っている絵里子と真由美のもとに、沙希がやってくる。
未央はすっかり、沙希になついていたが、駿はやっぱりよそよそしい。

「おばちゃん」と駆け寄る未央だったが、「いけない」と言って「お姉ちゃん」と言いなおした。
「沙希さんは子供がいないんだから、おばちゃんではなくて、お姉ちゃんと呼ばなければいけないのよ」。
真由美の言葉に、沙希が一瞬、動きを止めた。
沙希の表情は、光に遮られてわからない。

絵里子は、1年前の明日という日だ、と言った。
駿が行方不明になった日。
「何もなかったんだから、もう良いじゃない」と言う真由美に、絵里子は「良くないわ」と言った。
「1人、違う子が死んだわ」。

しかし、真由美は池に花やお菓子が供えられたが、それが全部、めちゃくちゃになっていた…という話をした。
「悪戯かしら?」と絵里子が顔を曇らせた時、「母親かもしれないわ」と沙希がつぶやいた。
「どうして?母親が?」
「わからないけど…、その立場にならないとわからないことってあると思う」。

沙希はそう言うと、仕事で疲れたから、と席を立った。
絵里子はふと、その母親とは沙希ではないかと思った。
その翌日、花を持って池に絵里子は向かった。
池のほとりには、喪服姿の男女がいた。

絵里子を見た男性(高知東生)は、隼人を知っているのですか、と聞いた。
「そうではないんですが、同じ年齢の子供がいるのでたまらなくて」と絵里子が言うと、男性は頭を下げた。
駿と同じ年齢の子だったと思うと、絵里子はたまらなくなった。

「これから法事がありますので」と礼を言って、男性は座り込んでいる妻をうながす。
立ち上がり、女性が振り向く。
それは、当たり前?だが、沙希ではなかった。

その夜、12時近く。
絵里子が窓辺に立つと、隣の家の窓から沙希が手を振っていた。
奇異に思った絵里子だが、手を振り返す。
しかし、沙希はそのまま、手招きしていた。

沙希の顔は見えない。
見えるのは、沙希の手だけだ。
手招きしている部屋は、真っ暗だ。

あんな中、何をしているのだろう。
こんな夜中に、何だろう?
いぶかしげに思いながら、絵里子は家の外に出た。
沙希は窓の向こうで、道路に出てきた絵里子を見下ろしていた。



「好奇心は猫を殺す」。
Curiosity Killed The Cat(キュリオシティ・キルド・ザ・キャット)というグループが「ミスフィット」という曲で、マクセルのCMに出てました。
「好奇心は猫を殺す」って、すごいグループ名。
沙希が理生に言ってた言葉ですね。

しかし、これ、ジワジワ心理的に怖くなる演出がいっぱい。
絵里子の家から、隣の家の窓が見える。
いつも、いつも見ているのじゃないかと思う。
それで、ラスト、絵里子が窓を見ると、いつもいるんじゃないかという感じに沙希がいる。

最後の、暗い部屋から顔も見せずに手だけでおいで、おいでしているのって怖かった。
あれ、知っている人が相手でも怖い。
こういうところから、「素敵なお隣さんだけど、でもなんかちょっと変」って思い始めるんでしょうね。

さて、第1話で、沙希は溺死した子供の母親で、絵里子の家族と駿には復讐の為、近づいているんじゃないか…と思いました。
理生も沙希に「あんた、母親だろう」って言ってました。
でも、池にいた溺死した子供、隼人くんって言うのでしょうか、隼人君の両親はマイヤー夫妻ではありませんでした。

池に向かってうつむいていた後姿の女性、髪の長さや身長、予告では「沙希」と思わせるほど、そっくり。
でも沙希じゃなかった。
隼人君の母親は、沙希じゃないの?
それとも、離婚したとか、実の母だけど母として名乗っていなかったとか、そんな事情があって、やっぱり母親?

あの両親は、本当の隼人君の両親なのだろうか?
「あなたの隣に誰かいる」で北村一輝さんの妻役を演じた白石美帆さんのように、偽物じゃないんだろうか?
ふと思ったのは、沙希は実は復讐とかではなくて、単に幸せそうな家族を壊していきたい異常者じゃないか、ということ。
これまで生きてきた過程で、絵里子みたいな家族に対して憎悪を持っている。

それで、まず、夫に近づき、最終的に子供をどうにかして家庭を崩壊させて終わらせる。
…書いていて、あんまりだ、と思いましたけど。
もし、そうだったら、このドラマのコピーが「女は、苦しむ女を見るのが好き」なのが納得なんですよね。

すると、もしかしたら、あの、溺死した隼人君は沙希がやったのではないか?
そして、次に目をつけたのが、絵里子家族。
来週、出てくるみたいですけど、マイヤーさんは夫ではないとか。

一応、夫婦を名乗っているが、実は沙希の主治医とか、沙希の行動を監視する為に病院から来た人。
沙希は実は病院内で監視が必要とされるほど、危険な患者。
または、マイヤーさんは沙希の犯罪を追っている誰か。
以前にも同じような事件を起こしたが、証拠がない為、追っている。

彼が現れた時、彼を遠ざけられるように、沙希はあらかじめ浮気しているとか、不仲の伏線を張っていた…とか。
沙希は入院していた、あるいは事件を起こしたが、うまく日本に帰ってきてしまった。
関彰宏・加奈(小林正寛・鈴木砂羽)夫婦が、「そんな人に家、貸してない」って言って、家に入っていったら、壁一面に絵里子家族の写真が張ってあって、それがグサグサ刺されていたり、殺害方法で塗りつぶされたいたら怖い。

理生だけが、沙希の本性に気づいているから、沙希の計略で理生は追い出されそう。
でも、頑張って真由美夫婦と未央をを助けるのは、真由美にイマイチ信用がないみたいな理生じゃないかな。
野良猫にご飯をあげていたら、その器をひっくり返すって、野良猫ちゃんは食事続行してましたけど、ヒドイ。
「井戸に落ちた猫、好奇心が猫を殺す」って話は、理生に対して「これ以上、詮索するな」という圧力と脅しでしょうね。

あの程度の行為が脅しになるのかって話ですけど、人が、いや、猫だけど、食べてるところをひっくり返すって悪意でしょう。
だって、何かしているところをひっくり返されたら、嫌でしょう。
つまり、「私には悪意があって、あなたのかわいがっている猫や、子供に何かしてやる気、十分よ」ということ。
「感じの良い」沙希がやりそうもないことをしてるって、理生は十分「仮面」を感じましたよね。

でも猫のご飯蹴っ飛ばしたりしないところが、品があって良い。
あくまで、美しく。
まあ、猫に何かしたら、もう沙希、嫌いになる!って私のようなしょうもない視聴者がいますしね。

真由美の何気ない無神経さも見ていて、ハラハラします。
子供がいないから「お姉ちゃん」、と言われたというところ、沙希の表情は見えないから余計怖い。
これ、沙希に何か事情があって子供が現在、いないんだったら、こんな無神経はない。

でも、指摘されても、真由美にはわかんないんでしょうね。
真由美はスイミングスクールを休ませる理由を、神経質すぎるって文句言ってたような性格。
だから、自分の思い通りにならないことは、ヒガミだの妄想だのって、相手の心が悪いって判断下しちゃうんでしょうね。
こういう人、いるなあ…。

無事だったんだから、いいじゃなーい、って言っちゃうし。
そんな真由美より、絵里子の方がずっとずっと良心的。
もしかしたらあの時、安心のあまり「良かった」とつぶやいてしまったかもしれないけど、それは我が子が無事であったことに対して。
決して、「うちの子じゃなくて良かった」って意味じゃない。

それどころか、「あの時の心労を考えたら、とても他人事じゃない」って思ってる。
だけど、そこがまた、沙希が絵里子が憎いところなのかも。
これ、沙希視線だと、さりげなくみんな、イライラさせる人間に描いてる。

そして、沙希の罠にかかった慎二。
ミステリアスな、そしてさりげなく、スマートな関係が築けるわよアピールの沙希に、惹かれていく。
気になってしょうがない、亜美なんて眼中にないぐらい、気になってる。
諦めかけたけど、やっぱり行ける!となって駆けつけ、来ない沙希を俺ってバカだな、と自嘲して去ろうとした時、現れる。

ちらっと自分の家庭を思い出させ、それでも携帯番号を渡して惑わせる。
しかし、携帯番号だけで、名前は教えないところが、お隣さんの罠。
何と言う駆け引き上手。
沙希の計略に、こちらも引っかかって夢中で、また来週。


揺れるカーテン、暗い部屋、手招き 「美しい隣人」、コワイ

「美しい隣人」、第2回、ちらっと最後しか見られないで録画しましたが、怖い~。

あの揺れるカーテン、その背後からゆらり、と映る影。
暗い部屋で、顔も見せずに手だけ動かしてこちらを見ている。
これだけで怖い、よくこんな怖い演出を考えましたね。

これ、もしかして沙希は純粋に悪意で、幸せそうな家族を壊す人なのかなと思いました。
元からそういう人。
もしくは、まったく個人的なトラウマで他人に悪意をぶつけているだけ。

あの、溺死した子供は、もしかして沙希がやった?
そして、沙希は絵里子の前に、あの溺死した子供のいる家庭を壊したんだろうか。
池のほとりにいた夫に近づいて、最終的に子供を溺死させた…とか。

いつも最終的には沙希は子供をどうにかして、幸せを完全崩壊させる。
そしてマイヤーさんは夫ではなく、沙希の主治医とか、監視の人、または沙希のやったことに疑いを持って追っている誰か。
沙希は実は病院内で一番、危険な患者、もしくは疑惑の容疑者。
うまく日本に帰ってきていしまったから、またやらかなさいか、証拠をつかめないか見張っている。

そんな展開だったら、怖い。
あの部屋の中、壁中にあの家族の写真が張ってあって、全部グサグサ刺されていたり、赤いペンで殺害方法が塗られていたりしたら怖い。
それで最後は、マイヤーさんとか高知さんから壇さんに「今すぐその女性のいる家から離れなさい!」なんて連絡が来たら怖い。

いえ、今まで書いた展開は年末にそんな展開の映画、見たからふと思ったんですけど。
映画の題名は、ネタバレになっちゃうので言えないんですけど。
沙希が「理由なき壊し屋」だったらこのドラマのコピーが、「女は、苦しむ女を見るのが好き」で納得なんですよね。

それとも、やっぱり沙希が溺死した子供の母親で、「あなたの隣に誰かいる」みたいに池のほとりの夫婦は沙希に雇われた擬似夫婦?
もしくはあの夫婦の子供は、実は離婚した沙希の子供とか。
…わかりませーん!
読めませーん!

「JOKER」の犯人さえわからなかった私では、到底たどり着けません。
だからこそ、引き込まれるんですけど。
しかも、ちょっと見で、ここまで引き込まれてるんですけど。
本編全部、さっさと明日見なきゃ。


惨劇を思わせる赤い服 「美しい隣人」第1回

7月のある日、東京郊外の新興住宅地。
まだ、ところどころ、造成されていない土地があり、公園には緑の池があった。
その日は夏祭りが行われた。
暑い日だった。

その日、矢野絵里子(壇れい)の息子で、幼稚園に通う駿(青山和也)は庭でプール遊びをしたがった。
だが夏祭りに夫・矢野慎二(渡部篤郎)の母・矢野美津子(草笛光子)と行くことになっていたので絵里子は許可しなかった。
絵里子が洗濯物を干しに行っている間、ちょっと目を離した隙に駿がいなくなった。
庭にも、表の道路にも駿はいない。

探していた絵里子は、段々、非常事態であることに気づき始め、うろたえた。
美津子も夏祭りに行くどころではなく、夫の敏郎(左右田一平)に駿がいないことを告げ、探し始めた。
絵里子の隣の住人、関彰宏(小林正寛)と加奈(鈴木砂羽)の夫婦と、友人夫妻の相田和史(森山栄治)と真由美(三浦理恵子)も駿を探し始めた。

自転車の前に飛び出し、ぶつかりそうになりながら、絵里子は駿と思われる子供に駆け寄ろうとした。
だがそれは駿ではなかった。
会社にいた夫の慎二も帰宅してきた。

その時、池の周りではざわめきが起きていた。
池に浮かぶ小さな子供。
水面に浮かんだ子供には、夏の太陽が照り付けていた。

慎二が帰宅した時、刑事が2人やってきた。
小さな子供が池で見つかったので、署に来てほしいと刑事は告げた。
「何故、署なんですか、病院じゃないんですか」。

慎二の問いに刑事は答えず、「署の方へ」と言った。
その言葉の意味がわかった絵里子は、慎二の胸で泣き崩れていた。
高台にある大きな木、その下に野良猫に餌をやりに松井理生(南 圭介)という少年がやってきた。
理生はふと、木を見上げた。

警察署に向かった絵里子と慎二に、駿が見つかったという知らせが入った。
では、溺死していた子供は駿ではなかったのだ。
駿は理生が見上げた木に登って、降りられなくなっていたのだ。
安堵のあまり、絵里子が泣き出す。
絵里子も慎二も、駿を取り巻く人々はみんなホッとした。

その1年後。
慎二は大阪に単身赴任中で、つかの間の休みに戻ってきて、絵里子や駿と楽しい日々を過ごしていた。
絵里子はブログにその様子を載せていた。

ブログのタイトルは、蛍日記。
絵里子は関夫妻と相田夫妻が参加する、蛍をここに自生させる会に所属して交流していた。
理生も真由美の夫・和史に言われて、参加していた。

そんな時、隣の家に住む関夫婦が親の介護の為、大阪に引っ越すことになった。
ならばいっそ、慎二の単身赴任に寂しさを訴え、いつ戻ってくるのかと言う絵里子も大阪に行けば良い。
しかし、慎二の両親はこちらにいるので、関夫婦とは逆に絵里子たちはここから動けない。
だから慎二には、単身赴任してもらっているのだ。

では、絵里子たちが今度は、大阪に遊びに来てくれと関夫婦は言った。
身の回りのものを整理していた時、大きな鏡があった。
あまりに大きかったので、これは持ってはいけない。
だから、絵里子が貰うことにした。

大阪に帰る慎二に、絵里子は隣が空き家になる不安を訴える。
いつになったら戻れるのと聞く絵里子に、赴任してまだ1年しか経っていないよ、と慎二は言う。
すねる絵里子の機嫌をなだめて、慎二は大阪に戻った。
隣にどんな人が越してくるのかも、絵里子は不安だった。

慎二を送った絵里子が、運転して家に戻っていく。
その時、赤いワンピースの女性が理生に道を聞いていた。
あまり知らないからと言う理生だが、女性が聞いたのは絵里子の住んでいる家の辺りだった。
「知ってるじゃない」と、重々しい声で女性は言った。

絵里子の車が、赤いワンピースの女性を追い越していく。
赤いワンピースに、黒い帽子。
理生はその女性をじっと見つめる。

家に戻った絵里子に、隣に越してくるという女性が話しかける。
その女性の遠慮のない様子と押し出しの強さに、絵里子は内心うんざりした。
この隣人と、うまくやっていけるだろうか。
絵里子は本格的に大阪に行くことを考え、隣町に住む敏郎夫妻にそのことを相談し始めた。

数日後、隣に引越しのトラックがやってきた。
あの家族か、と絵里子は気が重かった。
その夜、駿と2人で夕食を食べていた絵里子の家のベルが鳴った。
夜も8時だった。

引越しの挨拶に伺いましたと言う、ドアフォン越しの声と姿に絵里子は腹立たしさを覚えながらも玄関を開けた。
だが、そこにいたのは数日前、子供の学区の為、家は持っているけど引っ越すと言った女性とは別人だった。
「マイヤーと申します」。

美しい長い黒髪。
あの、赤いワンピースの女性だった。
女性は、マイヤー沙希と名乗った。
夫はアメリカ人で、アメリカにいるという。

したがって、女性1人で当分は住むことになる。
自分も夫が単身赴任で、駿と2人だけだと絵里子は言った。
沙希は非常に感じが良く、この前の婦人とは雲泥の差だった。
もう遅いので、すみませんと言った沙希は引き上げて行ったが、絵里子は心底、ホッとした。

翌日、絵里子が駿を送りに外に出た時、絵里子がゴミ出しに現れる。
ゴミの日を聞かれた絵里子は資源ごみと不燃ごみの日をごっちゃにしてしまい、沙希と大笑いした。
後でメモを入れておくと絵里子は言う。

幼稚園に向かう駿にも、沙希に挨拶するように言うが、「おはよう」と言う沙希に駿は押し黙った。
最近、反抗期だし、人見知りするようになったと言って絵里子は詫びた。
沙希は笑った。
だが、少し先の道に顔見知りの人と犬がいるのを見た駿は、犬の頭を撫ぜて「おはよう」と言っていた。

ゴミの日を教えたメモを持った絵里子の前で、沙希の家のドアが空く。
だが、誰も出てこない。
不信に思った絵里子の前に、重いテーブルを外に出そうとしている沙希がいた。
良い素材なのだが、なかなか扱いにくいと言った沙希は、自分は内装、インテリアの仕事をしていると言う。

テーブル運びを手伝った絵里子に沙希はお礼にお茶でも、と誘ったが、引越しの荷物が落ち着かないので、コーヒーが見つかるかわからないと言った。
絵里子は笑って、また今度と別れた。
その夜、絵里子が夫に新しい隣人の報告をしていた。

良い人でよかったと言う絵里子の家の電気が、いきなり消えた。
隣は…と窓のカーテンを開けて隣の家を見ると、隣の電気も消えている。
外に出てみた絵里子は、後ろからいきなり肩を叩かれて驚いた。
沙希だった。

家が停電で真っ暗なのに、備えがない。
絵里子は家の中に、沙希を入れた。
ろうそくの明かりを前に、沙希は助かったと礼を言う。
実は1人で真っ暗な家の中で、怖かったと沙希は言い、絵里子も怖かったと言って2人は笑った。

沙希は昔、世界中を旅行して歩いたらしい。
自分には無理…と笑う絵里子に、沙希は蛍の話をした。
絵里子は、ホタルの会に入っている。
沙希に蛍の話をしただろうか?

絵里子は驚いて聞くが、沙希は聞いていないと答える。
ここに蛍の自生区を作る運動をしていると、絵里子は言った。
蛍の風景は自分にとって特別なのだ、と沙希は言った。
あれはミャンマーだったか。

沙希は美しい蛍の風景と、幻想的な光と点滅について語った。
その言葉に、絵里子はいつしか感動で涙を流していた。
沙希がふと、手を伸ばして絵里子の涙をぬぐう。

その行為に絵里子は多少、戸惑った。
「ごめんなさい、感動してしまって」。
沙希は微笑みながら、「幸せなのね」と言った。
絵里子は沙希と距離を縮めた。

数日経ち、慎二は会社で真下亜美(藤井美菜)という女子社員に呼び止められる。
単身赴任の男は、大概、結婚指輪をはずしている。
だが慎二は、はずしていない。
亜美はそれを指摘し、慎二に気のある視線を送る。

その夜、慎二はいつも行っているバーを訪れた。
予約の人間が入っているので、席を詰めて座ってくれるよう、バーテンがお願いした。
慎二が座ったスツールの隣、一番奥に長い髪の女性がいた。
それは沙希だった。

数日後、慎二の母の美津子が体調を崩し、入院することになった。
おばあちゃんが具合が悪い…ということを駿に伝えていた絵里子に、沙希が自分が幼稚園に送って行こうかと申し出る。
悪いからと断った絵里子に、沙希はそうね、私、子供もいないしと笑った。

そんなこと、と絵里子は考え直し、沙希に駿をお願いすることにした。
駿は沙希の出された手を、戸惑いながらも握った。
2人は幼稚園へ向かうが、途中の道で沙希は駿にギュッと手を握ってくれと言う。

もっと、もっと強く…と言って、沙希は突然、うずくまる。
ごめんなさいと言った駿。
沙希は駿の力が予想外に強いので、ビックリしたと言った。
「そうね。駿くんは生きているんだものね…」。
そして、沙希は駿の肩を手でたどる。

絵里子は美津子の入院の準備で、駿を迎えに行く時間にまだ、病院だった。
真由美に電話をしたが、真由美の電話は留守電になっていた。
意を決して、絵里子は沙希に電話をする。
駿を迎えに行ってくれないだろうか。

沙希は快諾した。
駿を迎えに行った沙希を見て、真由美は何故、自分に頼んでくれないのかとちょっと気分を害した。
駿と娘は同じ幼稚園なのに。

沙希に連れられた駿は、どことなくぎこちなかった。
途中、沙希は道をはずれた。
駿はどこに行くのと聞くが、沙希は駿が降りられなくなった木の前に連れて行く。
そして沙希は一緒に木に登ろうと言う。

あれ以来、木に登ることを禁じられている駿は拒否するが、沙希は大人が一緒なら大丈夫と登り始める。
木の上からの風景を語る沙希に、駿も登ってしまう。
駿は「ママには言わないで」と言い、沙希は「2人だけの秘密にしようね」とささやく。

気の上から見える風景に気を取られている駿を、沙希はじっと見詰める。
駿の小さな体、背中…。
野良猫に餌を持って来た理生が木の下から、沙希と駿を見上げる。

絵里子が戻り、沙希が預かっていた駿を呼ぶ。
もう、夕飯食べたからと、沙希は言った。
すまながる絵里子に沙希は、「今日いっぱいいろんなことして遊んだね」と駿に言う。
その言葉に駿は、「えっ…」と驚き、沙希の顔を見上げた。

絵里子は沙希に、お礼のお菓子を買っていた。
だが、駿がそれを落としてしまった。
交換すると言う絵里子だが、沙希はそれを貰うと言って貰って行った。

入院した美津子を見舞う為、慎二が帰って来た。
絵里子は慎二を沙希に会わせようと隣家を訪ねるが、誰も出ない。
留守みたいだねと慎二が言い、絵里子はあきらめた。

だが、沙希はいた。
じっとカーテンの向こうから、2人を見つめている。
そして、絵里子からもらった菓子を箱から取り出すと、乱暴にゴミ箱に叩き込んだ。
さらに何かも。

それは、いつか、沙希が絵里子のいない時に庭から家の中を覗き込んでいた時見つけた、駿の飛行機のおもちゃだった。
あの時、沙希は恵理子の家の中の、幸福そうな家族の様子を見ていた。
数日経ったある日、慎二は同僚に、気がありそうな亜美のことを気づかれ、そそのかされていた。

単身赴任はもてるだろう、遊んでしまえと言われ、慎二は笑ってやりすごした。
だが、その夜、慎二が行ったバーには、あの夜いた髪の長い女性が同じ席に座って、カクテルを飲んでいた。
慎二が女性に気づく。
沙希だった。
赤いカクテルを、沙希は飲んでいた。



…怖いよ、仲間さん。
演出が怖い。

仲間さんって、ドロドロしたものを感じさせない個性がある女優さんですよね。
この正体不明で、最初から女性に反感を買ってはいけないという、この役にあってると思いました。
舞台は夏。
冬に見る、夏のホラーっぽい、でもビジュアル的には美しい。

ああいう、造成中の住宅地の中の住宅って、結構、夜は怖いんですよね。
友人が住んだところがああいう感じで、今はもう一大住宅地になってますけど、友人が住んだ頃はまだ隣も空き地。
夜、ふと2階からそこを見たら、人が立っていた。

怖い。
人が寝静まった時間に、何にもないところに立って、用もないのにこっちを見ている人。
友人も怖くて、怖くて警察に言っちゃった…と話してました。

それで登場した沙希の赤いワンピースと黒い帽子も、不吉に見える。
飲んでるカクテルの赤も、不吉に見える。
赤が、血を連想させます。

引っ越してくるはずの人が来ないで、沙希が来たのも、もしかして?
あの家族…、無事だよね?なんて思ってしまった。
マイヤーさん、なんて本当にいる?
後々、関夫妻が「そんな人に貸してない」なんてことに、ならないよね?

慎二にちょっかいかけてきそうな亜美だけど、沙希に取られて、嫉妬のあまり沙希の余計なこと調べて殺されちゃうって展開もあり?
単身赴任の気楽さで慎二をそそのかす同僚に、神保悟志さんというキャスティングがうれしかった。
この人、後々も関わらせてくれたらいいな。

沙希は、おそらく、あの子供の溺死とつながっているんでしょう。
「生きてるんだ」と駿の肩を押さえるとか、怖い。
セリフにはないけど、「私の子供は死んでいるのにねえ」とか思っていそう。

駿を木の上から落とすかと、ハラハラしましたよ。
最初からそういうことはしないで、じわじわ行くんだろうと思ってはいましたが。
秘めた悪意みたいなのが感じられるから、いつ子供に何するかと思って、怖かった。

お菓子は受け取って、後で捨てるなとは思いましたが、子供のおもちゃまで捨てるって怖い。
あの子にも、あの家全部に恨みがあるんだろうな。
駿くんは子供の勘で、何となく恨まれているというか、悪意を感じ取って、それで沙希にイマイチ近づかないのかも。

そうそう、何となくでも、沙希に違和感を感じている人がもう1人。
理生くんですね。
沙希の何か見て、「何だろう、この人」って感じに見ていた。

違和感というほどでもないけど、絵里子が外に出ると外に出てくる沙希ちょっと変かもしれない。
突然、声もかけずに肩を押さえる、とか。
涙を手でぬぐう、とか。

身体的に近いんですよ、やることが。
アメリカ人のだんなさんとは、こうやって接してるのね、ぐらいの違和感だけど。

駿を預ける時、一度は断った絵里子に沙希が、「そうね、私、子供いないから」と言う。
すると、絵里子が「傷つけたかな?」と思ってしまう。
この辺りの沙希のやり方、上手いですね。
そういうやり方が通用するってこと自体、絵里子はいい人なんだけど、沙希目線で見るとイライラする存在なのでは。

絵里子に接近、そして真由美との仲に亀裂を入れるやり方も上手い。
ああいう感情のこじれを起こしたくないから、外に出て働く、または働いてもらうって社宅にいる人が言ってました。
何かに属して集団でいられる人にはいいけど、あてはまれない人には居心地悪いんだろうな。

絵里子たちも悪い人じゃないんだけど、溺死したのが駿じゃないってわかった途端「良かった」とつぶやいてそうでした。
関係ない子供の事故とか、そういうのに対しての第三者の冷ややかな反応はしかたないとしても、「自分の子じゃなくて良かった」って、それはとっても残酷な反応。

それで、そういうことっておそらく、無意識のうちに言っちゃう。
言った側に悪気はないし、基本、善良な人たち。
だけど、耳に入ればそれは恨まれて当然。

悪意じゃないから忘れているけど、言われた方は決して忘れない。
そんな理由があって沙希は、絵里子の前に現れた…というのは、私も考えました。
ですけど、私が考えるぐらいだから違うんだと思います。

たぶん。
いつも間違えている方へ誘導されている私ですから。