チャンバラジオ、何だかんだで気がついたら、ぎゃあー!
始まっているー!
あわててラジオをつけると、中尾彬さんのインタビューでした。

さすが、長く活躍している中尾さん。
時代劇についても、なるほど…とうなづけるようなお話。
俳優についても、深い話が聞けました。
時代劇、継承していってほしいですね。

そして11時5分からは、いよいよ、江幡高志さんの登場です。
小悪党と言えば、江幡さんは世界一。
江幡さん大好きという方多し。
春日さんの紹介で、江幡さん登場。

江幡さん、衣装は勝手に選んで良いと言われるとこれ、幸いと選びに行ったそうです。
派手なのを選んだり、それがピッタリだったりする時もあれば、監督には「うーん」と言う感じの時もあったそう。
ですが、自分で選べと言った手間、文句が言えないようだった。

春日太一さんが「江幡さんの悪役と言えば、途中で仲間に殺されたり、主人公やヒロインと逆襲されたりすることが多い」と言いました。
「自分はなぜなのかなと思いました。どうしてなのかな」と江幡さん。
江幡さんは、悪役さんの中で一番小さいそうです。
そういうのも、影響しているのかな。

悪役をやっていて切なかったこと。
天保水滸伝というドラマがありました。
江幡さん「大竹しのぶさんが、肥やしを頭からぶっかけるわけです」。

「あの頃、フィルムが敏感で、曇りになると撮れないんです」。
「この肥やしが、リアルなんですよね。においがないだけ、誰が見ても肥に見える」。
「小道具さんはえらい!作るんです、リアルなんです」。

「ぶっかけたら曇ってきちゃって、休憩になった。それで中止」。
「何回やっても雲が出てきちゃって」。
「それでお昼になって、弁当食べるんだけど、それが髪にくっついちゃって」。
「小道具なんだけど、臭いはないんだけど、誰も寄ってこないんです」。

「その時だけは、みんな向こう、行っちゃって。(リアルで)食欲わきませんもんね」。
「その日、終わらないんです。ついに今日は中止でございますって」。
「次にまたその衣装着て。嫌な色なんですね。それでまた、ダメなんです」。
「何遍も何遍もやって。ずっと大竹さんにかけられっぱなし」。

春日さん「うわー。きついですね」。
江幡さん「悪役ってのは、こういうもんなのかなって。…切ない。汚い話で」。
「大立ち回りをやってみたいなと思うんですけど、京都の撮影所に行ってチャンバラってどんなもんなんかなって」。
「殺陣師は殺陣をつけてくれないんですよ。僕の顔を見て『あっちいけあっちいけ』みたいに」。

「実を申しますと、ほんとの話なんですけど『江幡さんあなたは日本一、チャンバラが下手な人です』って言われたんです」。
「(立ち回り)やらしてくれないから、興味もわかなくなりますよね」。
「どこ行っても、どこの殺陣師さんも殺陣つけてくれないんです。やって終わりなんです」。

「要するに誰が見たって慎重151センチで小柄で、こんなのができるわけないだろって、やってくれないんです」。
「そういう苦労があるわけですね。」。
「それでも使っていただいてるんですから、ダメはダメなりに…」。

「チャンバラのところはダメなんだなあって。だからって、ダメにやってやろうってことはないんですけど」。
わざと目立つようなことはしなかったそうです。
春日さん「悪役の仕事って重労働だと思うんですけど、ずっと続けてこられた要因とか秘訣みたいなものは?」
江幡さん「すいません、秘訣なんてございません」。

春日さん「役者を辞めようと思われたことは?」
江幡さん(ございません!」キッパリ。
「役者辞めようとか一度も」。

「絞られたことも、いじめられたこともあんまりないですし」
「そういう点で、ご迷惑をかけたことはないです」。
「あんまり深く考えない」。

春日さん、江幡さんとのインタビューのことを「振り返ってみればま、こういう…、切ない話が多かったけど」。
「一回だけ江幡さんのパアッと顔がすごく、輝いたことがありました」。
「やりがいがあったのは、印象に残ったのは誰ですか?って聞いたんですね」。
すると江幡さん「勝新太郎さんですね」。

勝さんの撮影って、台本がない。
台本がなくて、その場でやっていく。
役者はアドリブで作っていく。
台本があると、パターンになってしまうわけです。

そうじゃなくて勝さんは「お前、じゃあ、好きにやってみろ、と」。
「演じがいがある」。
「勝さんはそれを、受け止めてくれる」。
「楽しかったなあ、と」。

やっぱり勝新太郎さんって、すごい俳優さんだったんですね。
本田博太郎さんも直次郎の殺陣は、勝さんに憧れての殺陣なんですって言っていたし。
俳優として、プロデューサーとしての勝さんの功績って、関わった人には忘れられないものなんだと思いました。

俳優になったきっかけっていうのは、「子供が好きだった」。
「幼稚園とか、児童劇団が回って行く。それで自分もやりたいな、となっていった」。
ラジオドラマで、クイズで犯人を当てるというのがあった。

江幡さんがやると、投票でみんな、江幡さんが犯人だという。
だから、悪役でいけるんじゃないかと思った。
江幡さんが犯人じゃない時も、江幡さんが犯人だという人が多かった。

時代劇に江幡さんが出てくると、不穏な雰囲気になる。
これから何かが起きるぞ、という江幡さんは合図のようなものなんですね。
春日さんは江幡さんのことを「凶悪犯じゃないんだけど」。

「競馬場とかにいそうな小悪党」。
「強い相手には下手に出て、弱い者には強く出る小悪党」。
「自分の中にもこういう面があるんじゃないかって、思わせるような悪党なんです」。

そうなんですね。
山形勲さんなんかだと、巨悪って感じです。
江幡さんの悪は、とても身近。

でもお会いした江幡さんは、恐縮しきり。
小さくなっているのが、印象的でしたね。
ラジオを聞いている人のお便りは、悪役と言えば江幡さんという声があった。
「『あの!』という感じでしたね」。

リスナーさんから好きな、悪役さんの名前で寄せられたメールでは、菅貫太郎さんの名前が多かったそうです。
管貫太郎さん、神田隆さんなどが出た。
中にはどんな悪役俳優さんが出るかで、今度の話はどんなだろうって楽しみに想像するリスナーも。

確かにそうです。
この悪役さんなら、こういう役かな。
だとすると、こんな話かも。
こういう楽しみもありますね。

江幡さんは、俺はこんな人間だって、視聴者に見せる。
名優です。
悪役俳優がわかってくると、時代劇は相当おもしろい。

切ない目にあって、殺陣師は殺陣をつけてくれなくて。
それで下手な人だと言われる。
だけどそれでも辞めようと思ったことがない、とキッパリ言える江幡さん。

いじめられなかったし、良かったと言えるポジティブさ。
心の強さ、穏やかさ。
好きだな~。

そして、名優・江幡さんが出てくる時代劇は、おもしろいはずです!
ありがとう江幡さん。
ばんざーい、江幡高志さん!
今年は自分にとって激動の年だったけど、最後に良いものが聞けました。


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2016.12.31 / Top↑
金曜日の夜8時から、テレビ東京で「やっさん」というドラマを見ています。
先週、なんと江幡高志さんが出演されていました。
良いご隠居といった感じで、何より「ああ、お元気なんだ!」と感動してしまいました。

ドラマに参加してくれる気力、意欲、体力が江幡さんにあることがうれしいです。
江幡さんに出演させてくれるスタッフさんがいることも、うれしいです。
ありがとう、江幡さん、テレビ東京さん。

2016.08.21 / Top↑
中村梅之助さんの「遠山の金さん」を見ていますが、長谷川明男さんを2回見ました。
1回目は義賊役でした。
江戸中が彼を英雄扱いする中、彼をひどく恨む家族がいた。

それは盗みを働いた屋敷で、責任を取って死んだ男の家族だった。
正しいと思ってやっていたことが、人を不幸にしていたことに衝撃を受けた義賊は家族の支えになる。
だが悪党は足を洗った義賊に、再び盗みを働かせようとする。
断る彼に、あの家族に義賊の正体をばらすと脅した。

義賊に人殺しの罪をかぶせ、始末しようとしたところに金さん登場。
悪党から家族の母親をかばった義賊は、傷を負う。
夫の仇である義賊だが、母親は彼の傷の手当てをする。
深く悔いた義賊は、お白州で何もかも白状。

それでも白を切る悪党に金さん、桜吹雪が見ていると、もろ肌脱いで啖呵。
義賊は島送りになるが、その日に遠山奉行の温情で義賊はそっと、長屋の家族を見ることができた。
すべてを越えて、この家族は義賊の帰ってくる日を待っているだろう。
頭を下げ、義賊は島送りの船へと向かう。


2回目は、けちな三下ヤクザ役。
かつて悪事を働いたという商人が、まだ取り返しがつくうちにまじめになれと諭す。
しかし彼は男らしく、悪事を働いても儲けて、太く短く名を上げて生きたいと言って聞かない。

この商人、煙草を巡っての悪事の末、1人息子を連れ去られていた。
実はその息子こそが、この三下だった。
名を上げたい彼を使って、昔の悪事の仲間が商人を殺そうとする。
ついにこの三下も、好きな娘を人質に取られ、本当の悪の怖さ、卑怯さを知った。

絶体絶命の時に、金さん登場。
三下の育ての親が無実で打ち首になるところ、疑いを晴らして救出。
お白州で悪党を葬ったが、三下は自分の本当の父親はやはり、育ての親だと言う。
息子を失うのも、悪事の報いと言って、商人は受け入れる。

遠山奉行の計らいで、三下も育ての父親も江戸ところ払いとなった。
三下は娘と父親と共に、江戸を離れていく。
育ての父親を背負って去っていく姿を、釣りをしていた金さんは微笑んで見送る。


ふてぶてしい悪役もうまいですが、善悪の狭間で揺れる役も良かった~。
義賊役では、傷の手当てを受けた時の申し訳ないという顔。
ありがたさに、涙が出そうになる表情。
家族の姿を見て、頭を下げる様子から、この男のつらさが伝わってきました。

三下役では、自分の現在の度量以上のものを見せようと強がる姿。
内心の怖れ。
最後にやはり父親は育ての親と言う、一回りも二周りも成長した様子。
とても良かったです。

今、どうされているのかな。
お元気でいてくださると、うれしいんですが。
長谷川さん、良い俳優さんです。
時代劇がおもしろくなります。

2016.02.01 / Top↑
アーノルド・シュワルツェネッガー主演の映画「コマンドー」。
シュワルツェネッガー演じるメイトリクス大佐の娘が、誘拐されるところから始まる。
娘の命を助けるには、南米のある国の大統領を暗殺しなければならない。
これは、その国の元独裁者アリエス将軍が、メイトリクス大佐にコマンドー隊を追い出された男、べネットと組んで行ったことだった。

このべネットを演じた俳優さん。
ヴァーノン・ウェルズさん。
もう、シュワルツェネッガーに負けない、筋肉モリモリ。
海外の悪役好きなら、見逃せないキャラクターでしょう。

日本人には無理な、プレデダー感満載。
アメリカのコマンドー部隊って、こんななの~?
いや~、戦うの無理ー!って言いたくなる凶悪さ、獰猛さ。

マンガ「北斗の拳」に出てくる敵みたい。
と思ったら、おそらくこれの元になったであろう映画「マッドマックス2」に敵でご出演されてるんですね。
しかも赤いモヒカン頭です。

核戦争後の無法地帯で「ヒャハハハ!」「ゾクゾクするぜえ~!」と言いながら、襲って来るモヒカン頭たち。
この人が演じたモヒカンこそ、あれのモデルと思われます。
筋肉モリモリの凶悪な役を演じて、超一流。
凶悪回路を埋め込まれた虎、マンイーター。

そういうキャラクターを充分に生かした敵役・べネット。
メイトリクスが飛行機に乗っていなかったことを知ったアリエス将軍が、娘を殺せと命じる。
間一髪、娘は小さな脱出口を作り、部屋を抜け出した。

娘が逃げる後ろ姿を見たべネット。
雄叫びを上げると、まるでゴジラが前進するように、体で壁をぶち壊して物騒なボーイナイフ片手に追ってくる。
うわ、ヤバイわ!

メインの筋肉対決。
娘を押さえ込んだべネットは、メイトリクスに銃を向ける。
そこでメイトリクス、べネットにナイフを見せる。

銃なんかやめろ。
俺の苦しむ顔を見ろ。
べネットの笑顔が消える。

来いよ、べネット!
レッツザ・パーティー。
メイトリクス大佐は、べネットの性格を知っている。

ナイフをメイトリクスに突き刺す。
メイトリクスの顔が歪むだろう。
じっくりいたぶって、殺すのだ…。
どんなに気持ちが晴れるだろうか。

その時の手の感触の誘惑に、べネットは狂った。
その誘惑にべネットは勝てない。
ナイフなんかいらねえ!
人質もだ!

そう言うとべネットは、娘を突き飛ばす。
まるで泣く寸前のような顔で、ナイフを目の前に持ちべネットは叫ぶ。
コロシテヤル~!

この辺り、べネットの性格を表して、見事。
あんなに強いメイトリクスに銃を捨てて、ナイフで向かう無謀さに至る事態。
この異常事態を「べネットの性格」「メイトリクスとのこれまでの経緯」と観客に思わせ、納得させるんですから!
ヴァーノンさん、すばらしい!

ナイフを愛撫するように扱い、踊るように切りかかる。
メイトリクスとの格闘も、リズミカル。
感電したかと思ったら、ノーダメージで殴りかかって来るから、メイトリクスも油断しますね。

メイトリクスを倒す快感に酔ったのも、つかの間。
圧倒的なメイトリクスのパワーに押され、べネットは手放した銃に頼る。
するとメイトリクス、傍らのパイプを引きちぎり、べネットに投げて突き刺す。
ガス抜きしろ!って。

いやいや、最後まで楽しませてくれる映画。
頭カラッポにして見て、ストレス0になれる映画。
お客さんの見たいものを、ちゃんと見せてくれる映画。

アマゾンによると、この映画のブルーレイが出たのかな。
べネット役のヴァーノンさんがジャケットに登場しているらしい。
メイトリクスとのダブル!
さらにヴァーノンさんからのメッセージもあった模様。

ファン多いんですね、べネット。
うれしい。
週1度飲む骨粗しょう症の薬がありますが、これ、「べネット錠」っていうんですよ。
うーん、べネットのように骨が強くなってほしい!

良いな、べネット。
ぜひ、日本に来てください
レッツザ・パーティー!ですよ。

2015.05.04 / Top↑
「必殺仕事人V」、第3話「加代、ゴリムリンを売る」。
これ、ゴリムリンってなんだろうと思ってました。
ルービックキューブなんですね。

仕事人にはたまに「何だろう?」ってタイトルがあるんですが、これもそのひとつ。
「主水、犬にナメられる」とか。
「主水、うなぎにナメられる」って何!って。

しかしタイトルこそ「何?」なんですが、これは「必殺」ではいつも良い味出してる悪役を演じる戸浦六宏さんが被害者を演じた話。
ルービックキューブ、要するにゴリムリンができた人には、千両の賞金が出るということで、加代が売るゴリムリンは江戸中の大評判。
江戸で評判になった玩具を見れば、生き別れた娘と再会できるのではないか。
これは実はもうすぐ病で先がない父親の、そんな願いから生まれた玩具だった。

ゴリムリンを見た娘は父親に気づくが、それは父親を追う悪党たちをも引きつけた。
再会した父親と娘だが、悪党たちの手にかかって殺されてしまう。
千両を目にしていた加代が仕事料を支払うと言って、仕事人たちが動く。

戸浦さんの悪役ではない役で印象的な役と言えば、「子連れ狼3」の「香りを着て」で、拝一刀の死に装束を作る役です。
「お断りします!」と一度は断るご主人。
「お子様の死に装束を作る腕は持っておりません!」
きっぱり。

しかし拝一刀親子の悲願を知ると、驚異的なスピードで仕上げてくれる。
さらに手に取った一刀は、装束からほのかに香る伽羅の香りに気づく。
香まで炊き込めてくれたのだ…。
戸浦さんの真心が伝わってくる、実直な演技。

悪役ができるだけあって、実力は抜群。
だから今回も見ていて切なくなるような、哀しい演技を見せてくれました。
娘を思う気持ちが、伝わってくる。

いつもなら、斬殺する側なんですけどね。
だから余計、哀しかった。
戸浦さんを追う悪党の一人に、福本清三さん。
私には見所ある話でした。


そして「吉宗評判記 暴れん坊将軍」、第33話「天下御免の大名じるこ」。
石高よりも実際ははるかに貧しい小藩の明石藩。
さらに飢饉が重なり、参勤交代で江戸を目指さなくてはならないのに、従者の食事代もままならない状態。

まだ幼い殿は食事を要らないと言う。
みなも食べてないのだろう、と言って、自分の刀さえ売りに出す。
家来はお汁粉まで作って売って、働く。

だがそうまでして作った金を、江戸留守居役が使って豪遊する。
大目付と組み、自分だけは出世の道を作り、参勤交代を失敗させてこの明石藩を取り潰す算段だった。
上様、激怒。
大目付と留守居役を成敗。

明石藩の留守居役は、参勤交代の不備はすべて自分に責任があると言い、自分を成敗して明石藩の存続を、と懇願する。
しかし上様、やっとたどり着いた明石藩の幼君に、自らの刀を差し出す。
ボロボロになった家来たちを見て、「小藩ながら、良い家来に恵まれておるな。吉宗、うらやましく思うぞ」と声をかける。

大目付は神田隆さん。
こちらはいつもどおりの、貫禄ある悪。
明石藩の留守居役が、いつも悪役で活躍している浜田寅彦さん。

「仕置人」で鉄たちに佐渡金山に送り込まれる豪商の役などが、印象深いですね。
でも「新・仕置人」では娘の大関優子こと佳那晃子さんの父親役で、理不尽な扱いを受ける商人を演じてました。
(佳那晃子さん、好きな女優さんだったけど、素顔も男前で素敵な人。絶対、元気になってくださいね)。

今回書いたは、お2人が味のある良い家来なんです。
幼君を守り、藩をまとめようと必死。
けなげさに、上様じゃなくてもホロリ。

戸浦さん、浜田さんは、出るとドラマを盛り上げてくれる、欠かせない俳優さんのお2人。
悪役でおなじみの俳優さんの良い役を、続けて見ました。
お2人の演技でしんみりする、良い話になりました。
さすがです。


2014.05.27 / Top↑