優しい人が描く悪い女と男 「あなたのことはそれほど」

今夜見るドラマは「あなたのことはそれほど」の第5話。
いくえみ綾さんの原作です。
学生の時から読んでる作家さんですが、息の長い活躍をされてますねえ。
昔から好きな作家さんです。

この作家さん、すごく優しい。
そう思ったのは飼い猫たちを描いた「そろえてちょうだい」を読んだ時。
特に「そろえてちょうだい」「0」。

その中に「お蔵出し」マンガがありまして、世話をした元野良ネコちゃんの話があります。
病気持ちで、しばらくは太って元気だった。
でも、徐々に症状が現れた。

後ろ足が利かなくなった猫さんの後ろ足を持って歩くいくえみさん。
腰に来ると言いながら、猫さんと一緒に冬の北海道のアスファルトをてちてち歩く。
前足も立たなくなった猫さんが、表に行きたがる。

元野良さんだから、表に行きたい。
すると今度は雪の中、いくえみさんは猫さんを抱っこして外を歩く。
「散歩したね~」。

「日向ぼっこ、気持ち良かったね」。
「ここで、てちてちしたね」。
「白い猫いたね、ケンカいっぱいしたね」。

猫が「うん」「うん」と返事してる。
抱っこしているいくえみさんに頬を寄せて。
「もう帰ろっか、寒いね」。
「うん」。

後ろ足は冷たくて、前足も硬くなってきた。
『それでも頑張って生きようとした。頑張り屋さんだった』。
『えらかったねえ』。
『かわいかったねえ』。

『今度は病気を持っていない、長生き猫に生まれて来るんだよ』。
『うん』。
『頑張ったのんたん(猫さんの名前)に、百点』。

猫だけじゃなくて、6歳になった時から一緒に暮らしたワンちゃんの話も良い。
優しい人だなあ、と思います。
この「そろえてちょうだい 0」には作家の町田康さんとの対談も載っています。
パンクバンドだった頃から、ファンだったとのこと。

この町田さんも、ぶっとんだ作品を描きますが、猫を書いた著作には優しさがあふれています。
「猫にかまけて」
「猫とあほんだら」

そのいくえみさんの原作のドラマだから見始めましたが、なかなかおもしろい。
波瑠ちゃんの自覚のない悪女ぶりも「ひどいことしてるなあ…」と思いつつ、楽しんでます。
その夫の東出昌大さんが徐々に壊れていくのも、これからの見もののようです。

波瑠ちゃんの不倫相手の有島くんの、これまた自覚のないひどい男ぶり。
気づいていそうな、奥さんの複雑な心情を演じている仲里依紗さんも良い。
これ、もしかしたら全員が悪い人なのかな。
誰でも持っているかもしれないけど、良識や理性で抑えているものを抑えない人たちの話なのかな。

でも一番好きなのは、波瑠ちゃんの母親を演じている麻生祐未さん。
清濁併せ呑んできた大人の風格と味わいを、見事に出してます。
さて東出昌大さんがこれから、佐野史郎さんがかつて演じた「冬彦さん」みたいになるのか。
楽しみに見たいと思います!


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それだけが悩み 「孤独のグルメ」

「バイプレイヤーズ」の放送は終わってしまいましたけど、すごく楽しかった。
毎週金曜日、パジャマに着替えて、ベッドのそばで、お茶飲みながら見てました。
この時間にお茶飲むから、夜更かしになっちゃって。
そういうのも含めて、「バイプレイヤーズ」で楽しい金曜日の夜を過ごしました。

放送が終了した今は、「孤独のグルメ」!
松重さんが食べているドラマなんですけど、つぶやきや表情が良いんです。
グルメ番組が好きなわけじゃないのに、なぜかこれは見てしまう。

松重さんが好きというのもありますが、あれは実は難しいと思いますよ。
食べている時にセリフを言うわけじゃない。
表情と食べ方で、心の内、おいしさを表現。

そしてそれにかぶせる何気ないつぶやきには、味わいを感じさせなくてはいけない。
松重さんの名人芸を見ていると思ってます。
だから好きで、おもしろいんじゃないかな。
力のある俳優さんならではの、ドラマ。

ただ、お腹すいちゃうんだよねえ…。
あの時間に満足するほど食べたら、翌日大変なことになるし。
それだけが悩ましいかな。


50オーバーの修学旅行 「バイプレイヤーズ」

テレビ東京の金曜日24時12分から放送されていた「バイプレイヤーズ」。
この番組を作るきっかけは雑誌の「日本映画を支える俳優6人」だそうです。
2002年頃、下北沢で名バイプレイヤー6人の作品を、週替わりでオールナイト上映する企画がありました。
その時から「いつかこのメンバーでやれたらいいね」って話していたそうです。

この「バイプレイヤーズ」放送に際して、「an・an」に6人のインタビューが出ていました。
大杉漣さんはずっとその企画を暖めていたそうで、実現に向けて動いていたとか。
だからこの番組の企画を聞いた松重さんは「深夜の連ドラ。しかもテレビ東京!」
「テレビ東京、挑戦してきたな」と語っていました。

ほんとにテレビ東京は、攻めてますよね。
何でも鑑定団もおもしろかったですけど、おもしろい番組が多い。
「空から日本を見てみよう」も好きでした。

今だったら「YOUは何しに日本へ!」も好きです。
「家ついてっていいですか?」もすごい「攻め」の番組だなあって思います。
実録ものも、テレビ東京がやるのがおもしろい。

さてこの番組に出演する遠藤憲一さん「ごまんといる俳優の中で、選んでいただいて光栄です」。
この番組に出ない人にも納得してもらえるように、と考えていたそうです。
田口トモロヲさんは意外にも人見知りだそうで、とにかくこの5人と話せるのが楽しいと。
残りの人生に良い思い出ができました、生きてて良かった、ってまだまだですよ、田口さん。

最後に6人が飲んで話してるコーナーがあります。
あれは撮影現場をのぞき見しているみたいで、おもしろいでしょ、と寺島さん。
「バイブレトーク」ですが、自然と役割ができていたとか。
松重さんが理路整然とした知性担当だったそうです。

実はこれまで一番冷静と思われていた光石研さんの知られざる面が見られたと言うのは、大杉漣さん。
みなさん、温度差を感じることなく、熟知した信じられる者同士で撮影はスムーズに楽しかったようです。
他の若い俳優さんたちもとても良くて、ジャスミン役の北香那さんは「僕らの介護女優」と呼ばれていました。
31歳の松居大悟監督も、ベテラン6人の意見を聞いてがんばってくれたとか。

大人の男性が見られる素敵な番組でしたが、松重さんは「男の子スピリットも感じてもらえる」と発言。
「もうみんな、それぞれ家庭もあって、俳優としてのポジションもある」。
「でもそこからこの作品は離れて、映画小僧、演劇少年だった頃に戻っているところを見てもらえるんじゃないか」。

そう言ってます。
まさに!
大杉さんが「おじさんたちの修学旅行みたいな撮影」。
これもまた、まさに!

はい、いくつになってもそういうことができると楽しいなと思います。
そういう仲間がいるのって、良いなあと思いますし。
寺島さんが「30代なんて、自分のことしか考えられなかったよ。これからは50オーバーの時代だよ!」と発言。
これにもうなづけます。

そして「かみさん、家庭を大切にしている男が集まったってところも素晴らしいんだよ」。
すると大杉さん「家庭は原点で『行ってらっしゃい』『お帰りなさい』という普通のことが大切」。
下積みが長く、悪役も多く演じ、今は渋い魅力で輝いているみなさんの言葉。
きっと家族が支えていたんだろうなあ、と思えます。

蟹江敬三さんや、石橋蓮司さんだって70年代は強烈な悪役を演じていましたが、渋くて良い味を出す俳優さんですもんね。
こういう話になると、ほんと、岸田森さんや成田三樹夫さん、管貫太郎さんにいてほしかったです。
「バイプレイヤーズ」のみなさんは、末永く活躍してください!

しかし大杉漣さん、小学校の時の通信簿に「とにかく落ち着きましょう」って書かれていたそう。
自分も思いますが、小学校の時の通信簿に書かれていたことって、結構、自分の性格を表していると思います。
大杉さんは「落ち着こう」ですか、そうですか。
すると大杉さん「今でも最年長の自分の落ち着きが…」。

そこで松重さん「俳優として安定に走らず、これだけはっちゃけた姿を見せてくれる大杉さんはやはり、僕らのリーダー」。
「精神的な支えです」。
さすが知性派。
インタビュー、決まりました。


W主演ドラマ「相方」 バイプレイヤーズ

バイプレイヤーズの第2回。
もう、もう、堪能しました。
遠藤憲一さんと松重豊さん(表記はアイウエオ順)がメインの回ですよー。

2人が主演の刑事ドラマ「相方」!
松重さんが長い、難しい言葉の羅列のセリフを、見事に、よどみなく言っていました。
ベテラン2人の演技は、やっぱりさすが。
本当に作ってくれないかなあ、「相方」!

前回も笑いましたけど、今回も笑った笑った。
右京違いとか、紅茶飲んでる方だとか。
「かぶってる」が最後までキーワードでした。

テレビ東京ってすごい、器が大きなドラマ班がいるんだなあと思いました。
これをこなす俳優さん6人がまた、器が大きいというか、懐が深いというか。
誰も、埋没していかない。
さすが。

そして、目立とうとしなくても、発揮される存在感。
人生経験から大人の余裕や渋みを、ちゃんと身につけているからできる。
もちろん、実力があってのこと。

魅力的でないはずがない。
悪役や強烈な個性を持った役が多い人たちが見せる、ゆる~い日常が良い。
みなさん、すごくかわいらしい。

寝床の近くで、すぐに眠れる用意だけはして。
でも金曜日だし、、夜中だけどエスプレッソや濃い紅茶、そして甘いものを用意して見る。
冗談ではなく、本当に至福の時間となっています。
本当はビールとか、ワインとか、お酒とおつまみを用意して見るのが渋いのかもしれませんが…、飲めないもので。
  
ドラマが終わった後、出演者全員が揃って飲んでいるコタツトークがあるんですが、これがまた楽しい。
DVD、ブルーレイ発売時には特典でこのトーク、ロングバージョンでつけてください。
絶対買いますから。


う、嘘みたい

テレビ東京で本日24時15分より放送の「バイプレーヤーズ」。
信じられない…。
自分には信じられない豪華なキャスト。
この俳優さんたちが同じシーンに集まってるとか、クラクラしそう。

テレビ東京さん、ありがとう!
いやー、濃い。
北村一輝さんと猫、時代劇と聞いた時以来の衝撃でした。

金曜日の夜の和みだ。
すんごい濃いエスプレッソに、甘いもの食べながら、待ちました。
…この時間に。
この俳優さんたち、ほんとにみんな良い俳優さんですねえ。

役所広司さんがここで脇役って、マジですか…。
すばらしい俳優さんたち、すばらしい企画!
このシェアハウスで働きたい。

そして「ぷっすま」に移動。
良い金曜日の夜だ。
何だか、誰かに「お疲れさま」と言ってもらってる気がする。

プロフィール

ちゃーすけ

Author:ちゃーすけ
癖の強い俳優さんや悪役さん大好き。
俳優さん、ドラマ、映画、CMその他、懐かしいもの、気になるものについて、長々と語っております。

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