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中年女性だってハードボイルドできる 「グロリア」
2017/07/17(Mon)
ジョン・カサベティス監督「グロリア」。
主演ジーナ・ローランズ。
1980年の作品。


グロリアと言う、みるからにあばずれの中年女がアパートに住んでいる。
彼女は、隣の部屋にコーヒーを借りに行く。
隣にいるのは、グロリアの友人の一家。
会計士のジャックと言う男の一家だ。

グロリアは元・マフィアのボスの情婦だった。
ジャックは末息子・フィルに、聖書だと言って手帳を託した。
さらにグロリアの友人は、フィルをグロリアに預ける。

子供は嫌いと言うグロリア。
あんたの子供は、中でもとりわけ嫌いと言う。
だがジャック一家の部屋は爆発し、皆殺しにされてしまう。

たった一人の生存者であるフィルを連れたグロリアは、騒然とするアパートを脱出する。
フィルを狙うマフィア、警察。
四方から追われる身となったグロリアはフィルの手を引いて、実家に帰る。

全くグロリアになつかず、可愛げのないフィル。
平凡な家庭にも結婚にも子供にも縁のないグロリアは、子供だって大嫌い。
ましてや生意気なフィルなんか、もっと嫌いだ。

グロリアはフィルを見離したくなる。
しかし見離せない。
生意気な口を利くとはいえ、フィルはまだ子供。
そして家族全員を殺されているのだ。

フィルは、グロリアの家から出て行ってしまう。
しかしフィルは新聞記事で、自分の家族が殺されたことを知った。
どこにも行けないと悟ったフィルは、グロリアの元へ戻ってくる。

やがて、マフィアはグロリアの存在に気付いた。
フィルを寄こせと言う、昔の仲間に向かってグロリアは拳銃をぶっ放す。
地下鉄、バス、タクシーを駆使し、グロリアはフィルの手を引いて逃げる。
そして、グロリアとフィルに心の交流が生まれ始める。

フィルを連れてホテルを出たグロリアは、ピッツバーグに行くと言う。
その途中、墓地に寄ったグロリアは、死んだ人の魂は同じところに集うとフィルに教える。
ピッツバーグ行きの電車を待つ間、グロリアとフィルが入ったレストランにマフィアがやって来た。

グロリアはマフィアたちと渡り合い、フィルを連れて逃げる。
しかしグロリアは自分が元マフィアのボスの情婦で、前科持ちであることから警察にも頼れない。
フィルのことを考えたら、自分と一緒にはいない方が良いのではないかと思い始める。
だがもう、フィルはグロリアから離れなくなっていた。

ところがグロリアとフィルは、ケンカになってしまう。
グロリアがバーにいる間に行方不明になったフィルを探し、グロリアはタクシーを使う。
そしてフィルがマフィアに捕らえられたことを知る。
グロリアはマフィアのアジトから、フィルを奪還する。

その夜、グロリアはフィルと語る。
グロリアはフィルに託された「聖書」が手帳であり、マフィアはそれを狙っていることを知った。
翌日、グロリアはボスのタンジーニに連絡を取る。

フィルには3時間経って、自分が戻らない時はピッツバーグに行くように言ってお金を渡した。
グロリアは、タンジーニのアジトに向かう。
手帳は会計士であったジャックが、マフィアの金の流れを記してあったものだった。

ジャックはその情報を、警察に流していた。
だから家族全員、殺したのだとタンジーニは言った。
グロリアは手帳を渡すから、フィルは助けてほしいと言う。

元々フィルは何も知らないし、マフィアの殺しの現場も見ていない。
そう言ってグロリアは、手帳を置いて出て行く。
帰りのエレベーター。
上からグロリアめがけて、銃弾が降って来る。

フィルはグロリアを待っていた。
だが3時間経っても、グロリアは来なかった。
仕方なくフィルは、ピッツバーグに向かう。

途中、墓地に寄ったフィルは見知らぬ墓に向かって、グロリアのことを祈る。
そこにタクシーが到着する。
中から降りてきたのは、老婦人だった。
老婦人が近づいて来る。

フィルは気づいた。
グロリアだ!
フィルが駆け寄る。
グロリアが両手を広げ、フィルを抱きしめる。



グロリアは、ジーナ・ローランズ。
これがだらしなさそうな、しかも、中年。
スタイリッシュな女ギャングじゃないですよ。

かつては凄みのある美人だったんでしょう。
でも今は、生活が、体にも顔にも出ている。
「鬼龍院花子の生涯」で、侠客の鬼政の女房を演じる岩下志麻さんが、鬼政の仲代さんに聞いたそうです。
この鬼政の女房って、どういう女だったんでしょうね?

仲代さんは映画「用心棒」で、ヤクザの女房を演じた山田五十鈴さんのことを思い出した。
あの女房は、女郎屋の女将だった。
元は女郎だろう。
そう言うと、岩下さんは納得した。

グロリアはおそらく、元は娼婦。
そして、マフィアのボスの情婦となっていた。
タバコの吸い方が、いかにもあばずれ。

料理はまるっきり、できない。
焦がしちゃって、フライパンごと捨ててる。
しかし、これが衝撃的にカッコいい!

中村主水は、風采の上がらない中年男。
しかし、裏の仕事をする中村主水はものすごくカッコいい。
だが、だらしなさそうな中年女性がカッコいいと言う映画は、かつて見たことがなかった!
グロリアがカッコいいと言うのは、衝撃でした。

マフィアのボスの情婦であったグロリアは、どちらかというとマフィア側に立っているはず。
さらにグロリアは子供が嫌い、フィルみたいな子供はもっと嫌い。
マフィアの怖さも知っているグロリアが、子どもを連れて逃げる理由はないはず。
では、なぜ。

無残に家族を殺され、たった一人で放り出された子供。
それを寄ってたかって、マフィアの大の男たちが追って来る。
この状況がただ、グロリアの奥底にある庇護欲、正義感が許せないと言う。

正義感だなんて、グロリアは否定するだろうけど。
放置するなんて。
この子の家族を殺したマフィアに、一枚嚙むなんてできないわよ。

ショルダーバッグを肩にかけ、タイトスカートの足を広げて拳銃を構える。
昔の仲間に向けて、撃って来る。
そのまなざし、睨み。
子連れの虎が一番怖いというが、それはまさにグロリア。

グロリアにフィルを預けたいと言う、グロリアの友人の女性もおそらく元は娼婦。
しかし、生き方は全く違ったんだと思います。
マフィアのボスの情婦であったけれど、グロリアは自分の力で生きてきた女。
自分の身は自分で守ってきたと、構える拳銃、睨む目力が言っている。

「レオン」を見た時、「ああ、これは『グロリア』だ」と思いました。
フィルが女の子に、グロリアが男になった。
だけど、中年女性のハードボイルド映画ってすごい衝撃的だった。

カッコよかった。
当時の日本では、考えられないものでした。
女性、しかも中年がハードボイルドしちゃう。

ハリウッドってやっぱり、懐が深いんだなあと思いました。
本当に多種多様なんだな。
個性豊かなんだ、と感心しました。

ラスト、グロリアは生還する。
そしてフィルに微笑む。
優しい、優しい笑顔。
おそらく、グロリアの人生で初めて見せる母性の笑顔。

監督はジョン・カサヴェデス。
グロリア役のジーナ・ローランズの旦那さん。
いや~、ここまで中年女性さらけ出させてカッコよく作るって、監督、惚れぬいてるでしょ!

「グロリア」は、シャロン・ストーン主演でリメイクされています。
「氷の微笑」の悪女キャサリンが非常に魅力的だったので、期待できる映画だったんですけどね。
ジーナとは違った、カッコいいグロリアにできたと思うのに、…な映画で残念でした。

ちょっと前に放送された市原悦子さんが刑事・乙女を演じたシリーズの最終作が、グロリア風味でした。
悪くはなかったけど、グロリアが生きるような話になってなかったと思いました。
日本でグロリアをやるなら、私はぜひ、余貴美子さんにやってほしいです。


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ジュピターには何時につくんだ? 「蘇る金狼」
2013/06/23(Sun)
松田優作氏の映画、「蘇る金狼」を見ました。
気がついたんですが、スタッフで「トビー門口」さんって方の名前がクレジットされてる。
この方の名前、この前に見た「丑三つの村」にも出てきてました。

「金狼」は、角川映画。
「丑三つの村」は、松竹映画。
偶然ですね。
何の担当者かな。

以下、全部、映画のネタバレになっていますので、ご注意ください。



さてこの映画、松田優作氏じゃなかったら、できない映画でしたね。
この映画で優作氏は、男が憧れるワイルドな男を演じていた。
ところがこのワイルドさ、主人公の朝倉のタフさは優作氏じゃないと説得力が出ない。

もう、朝倉はこの時の優作氏しかできない。
優作氏の魅力炸裂の映画でしょう。
映画のラスト近くに朝倉が転ぶシーンがあるんですが、足が長いから転んでもいちいち、かっこいい。

みんな、そう思ったんでしょうね。
当時の人気ナンバーワンの方ですが、この転び方を真似たなと思うシーンを、90年代のドラマで見たことがある。
ランボルギーニを届けに来たディーラーさんに、「いいよ、帰って。帰れ」と朝倉が言うんですが、この主演の方はおそらくこの口調も真似ている。
日常的にやってる気がします。

でもこの映画で良いのは、優作氏だけじゃないんですよ。
私としては脇役の成田三樹夫さん。
岸田森さんもすばらしいと思う。

浅倉に愛人の京子を取られた成田さん演じる重役が、京子の家に男がいると思う。
家捜ししながら、へっぴり腰で叫ぶ。
「泥棒猫っ!出てきなさい!」
このセリフのおかしさ。

日本語に妙なイントネーションがある殺し屋の岸田さん。
殺しを頼まれて、「ギャラ、高いよ」。
「恨み、深いよ」。
この不気味さ、おかしさ。

浅倉に殺されるヤクザの今井健二さんの、命乞いの仕方。
奥さんと子供は?と朝倉に銃を向けられて聞かれて、「いるいる、いっぱいいる!」
千葉真一さんの、「朝倉」になれなかった男。
俳優さんたちの演技も、生かし方もすばらしい。

話自体は銃撃戦あり、殺し合いありで、朝倉が野望を達成していく話。
当然、「こんなことできるか~い!」「こんなことあるか~い!」なんだけど、この映画見てると、そういうありえない夢を見せるのも映画だよね。
夢を見せるのも、俳優の力だよねと思ってしまう。

もういいの。
これは優作氏の、優作氏を堪能するための映画だから、いいの!
カウンタックというスポーツカーを手に入れて疾走するのに、道路に人も1台の車もなくて、信号もないみたいなのもいいの!
猛スピードで走ってる途中、笑いが止まらなくて、両手を離しているみたいだけど、それもいいの!

これほどのパワーが、この映画の優作氏にはある。
今はありえない映画だけど、楽しい。
朝倉なんて男には女性の「女にできない職業はない!」なんて男と対等に張り合う女も、通用しない。
「男を利用して、最後に笑うのはワ・タ・シ」なんて、峰不二子的なものも通じない。

女性はあくまで、朝倉に食われる存在。
…というわけで、狼・朝倉に食われ尽くされるウサギさんか、鹿さんといった風情の女性が京子。
成田三樹夫さん演じる重役の愛人です。

彼女、京子は朝倉に、会社の情報を得るために麻薬を仕掛けられる。
きっかけは朝倉が京子のゴルフの練習の隣で、お茶目なことをしたこと。
朝倉はこのお茶目さで、京子の警戒心を解くのに成功。
体の大きな優作氏が、ぺこっと頭を下げて走る様子は確かに愛らしい。

このシーンで流れる音楽を聴いて、なぜかこの時代を感じました。
そして京子は麻薬と言うより、朝倉のとりことなってしまう。
何かこれって、男の夢っぽいですね。

しかし朝倉が麻薬を重役に譲ったことを知り、自分は用済みとしてを捨てる気だと確信した京子は朝倉を刺す。
演じる風吹ジュンさんが可憐で、良いです。
今でもかわいらしくて素敵で好きな女優さんですが、朝倉のことを笑う時の笑顔なんか最高に素敵です。
だから京子が、かわいそうでしょうがない。

朝倉は絶対に自分の手の内にあると思っていた相手から、思いもかけぬ逆襲を食らう。
あれほど手ごわくタフだった朝倉が、致命傷を負う。
朝倉が京子の首を絞めると、京子は弱々しくすぐに息絶える。
まるでもう、生きていることを放棄しているように見える。

京子が白い服を着てるから、血の赤が鮮やか。
2人がいる廃屋に、教会の鐘が鳴り響く。
朝倉が手を合わせる。

許しを請うかのように。
京子を生き返らせたいかのように。
もしくはただ、錯乱しているかのように。
朝倉が息絶えた京子の心臓をさすり、「死ぬな…」と聞こえないほどの声でつぶやいたように聞こえる。

死んだ京子を前に、朝倉は初めて動揺した姿を見せる。
嗚咽らしき声を漏らす。
ぐったりとして動かなくなった京子を抱きかかえ、朝倉は京子を廃屋の下の部屋に落とす。
深い奈落。

ここで、前野曜子さんのテーマ曲が流れる。
京子を見つめたまま、ポケットから航空券を2枚出す。
朝倉は京子を連れて行くつもりだったのだ…。

必要のなくなったチケットを、朝倉は京子の死体に投げる。
「お前の席だ」。
無言の言葉が聞こえてくる。

「バカな女だ」?
いや、京子との出会いで言った「かわいい女だ」だと私は思いたい。
そして、その赤いチケットを粉々にした紙ふぶきを、京子に向かって降らせる。

あれ、チケット1枚は京子に投げたとして、ちぎっちゃったらダメじゃないの?
なんて思ってんですけど、私、何か間違ってますか。
まあ、そんなことは初見の時は思わなかった。

キラキラ、紙ふぶきが舞って落ちていく。
何度もかける。
小さなチケットにしては、量が多いなあ。
しかも赤いもんね。

何か別のものを破ってるのかな。
でも絵になるから、いいや。
朝倉だけの、京子を送る儀式。

テーマ曲が流れる中、朝倉は1人、空港を行く。
この時、歩いていく朝倉の後姿を、遠く、空港の上の階からカメラが追っていくんですね。
平然と歩いているから、たいしたダメージじゃなかったのか?と思ってしまう。

いや、結構ぐっさり刺さってたぞ。
すると朝倉が、よろける。
あ、やっぱり。
突然、長い足をもつれさせて派手に転ぶ。

あ、死んだ。
そう思ったら朝倉は起き上がると、ハンカチで優雅に膝を払い、歩いていく。
余計なことを考えると、朝倉は血に染まった服や手はどうしたんだろう。
手は洗ったとして、服にも血がついてなかったか?

でも、ここは最高にかっこいいシーンだから、やっぱりどうでもいいや。
空港になぜ、誰もいないのかとかも、ちょっと思ってしまったけど、良く見ると、自動車が展示されている前のベンチに1人、座っている。
画面右上にも、足だけしか見えないけどこれは誰か立ってるのかもしれない。
そして飛行機が離陸するカット。

機内では、外国人の客室乗務員が朝倉に「ムッシュウ」「ムッシュウ」と声をかけてる。
どうも様子がおかしいといった風で、中島ゆたかさんの客室乗務員に耳打ちする。
中島ゆたかさん。
70年代から80年代初頭のアクションドラマには、いてほしい女優さん。

日本語がわかる中島ゆたかさんの乗務員が、朝倉に声をかける。
「お客様、どこかご気分でもお悪いんですか」。
朝倉が首を振る。

ゆたかさんがにっこりして「何かお飲み物でも、お持ちいたしましょうか」と言う。
すると朝倉が「ワイン」と、ぽっつりと言う。
安心したゆたかさんが「何がよろしいですか」と聞く。

「ジュブレ・シャンベルタン。2001年の。僕の友人のナポレオンが愛用してたやつ」。
「はぁ?」
「ねえ、ジュピターには何時につくんだ?木星には何時につくんだよ。木星には何時につくんだ。木星には」。

ゆたかさんが、怯えた表情で離れる。
顔色の悪い朝倉が目を見開いて、カクンと首を妙な感じに横に傾ける。
それきり朝倉が動かなくなる。

客室乗務員の2人が、後ろで話している。
画面が白くなる。
朝倉が部屋に飾っていた仮面が2つ、その白い画面の両側に浮かぶ。
その中心に「終」の文字と、じゃじゃーんと終焉の音楽。

原作は読んだことないんですが、原作だと朝倉は勝ったまま、日本から旅立つらしいんですね。
それで京子は殺されて、祈りをひとつだけされて、終わりらしい。
原作がどこにもないんで、確かめようがございません、すみません。

でも優作氏なら、この映画のラストになるだろうなあ。
いや、カウンタックで笑って調子に乗っている時点で、これは朝倉、死ぬなと思いましたけどね。
松田優作氏の美学からいっても、これは死ぬだろうと。

全てを手に入れた時、女性に刺されるっていうあっけなさ。
またその女性を、彼は利用するだけのつもりが、愛してしまっていたという悲劇。
女性は女性で、朝倉の本心を知らずに死んでいくむなしさ。

優作氏の、滅びの美学が凝縮されている。
だけど今、このラストも真似て、意味なく最後に主人公を死なせても違和感だけがあるだろうなと思ってしまう。
それほどこの映画の優作氏は、破滅する説得力を持っている。

なぜ「蘇る金狼」なのか、わかんなかったですけど…。
今の世の中に、昔はいたはずの金狼のような男がいなくなった。
そこに朝倉という男が現れ、狼のような男が蘇った、ということでしょうか。
原作読めば、わかるのかな?

しかしこれは何と言っても、優作氏を見るための映画と言ってもいい。
こういうのも含めて、本当に朝倉は当時の優作氏にしかできなかったなあと思います。
彼を好きか嫌いかは、人それぞれ。

私生活について、前夫人が書いていた著書を読んで、思うことはある。
でも優作氏について言いたいことがあってもこの映画の、この時の優作氏は輝いている。
永遠にこの姿は、スクリーンに残り、魅了される人がいるのでしょう。


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クリスマスには「ダイハード」
2010/12/24(Fri)
「今年のクリスマスは、去年より悪い!」が宣伝コピーだった。


クリスマスを舞台に繰り広げられる、なかなか死なない男VSテロリストの戦い。
飛行機をターゲットとか、ほんとにやめてと思いました。

奥さんのホリーが着陸前、十字を切って祈ってますけど、本当に心から神に祈りますよね。
神様、生かしてくれたらこれから人の為に働きます、とかね、いろいろ約束すると思います。
これで生還したら、人生変わると思いますね。

価値観、変わってしまうんじゃないかな。
今まで欲しいと思っていたものがつまらないものに思えたり、自分にとって大切なものは何かわかったりするんじゃないかと。
こうならないとわからないか!って言われそうですが。





離陸する為に走っている飛行機に乗るのも、その上で格闘するのも、落ちて無事なのもありえない。
でもおもしろい!
刑事が戦闘のプロにめちゃくちゃ勝たないところなんかのリアルさが、ありえなさと混じってるところが良いんじゃないかな。

テロリストどもが逃げていく。
そこをまるで「逃がすかあー!」と、いわんばかりに追いかけていく炎。
離陸しかけた飛行機を、「捕まえたー!」
テロに遇った人々の執念が炎の蛇となって、奴らの飛行機を捕えたよう。




こっちが原点、これも最後、テロリストと対峙する時の後姿を見た時と、流れるクリスマスの鈴の音がいかしてました。
クリスマスの包装用のテープが、あんな風に利用されてるとは。
見ていて、「上手い!」って思わず。
「1」とか「2」とか、ジョンって結構、頭脳派らしい逆転してますよね。

テロリストはジョンが追い詰められて笑っているのかと、つられて余裕で笑ってましたけど。
余裕があるっていうのは怖いもんで、油断しちゃうんですね。
最後に奥さんの手にしがみついていたテロリストが、奥さんのキャリアの象徴の時計とともに落下していくのも気が利いていた。




ジョンとホリーの夫婦はこれでやり直すわけですけど、こんな頼りになる旦那さんが嫌な奥さんの気持ちがわからない…。
なんて言われてました。
でも、非常時以外はトラブル多い刑事さん。

サバイバル能力をそんなに発揮しなくていい日常で一緒に暮らすのは、結構なエネルギーなんだろうな。
愛情一杯ですけどね。
最後にクリスマスソングで終わるのがまた、良い。

クリスマスに見る映画として、わかっていても何度でも楽しめちゃう映画ですね。
でもいろんなことを振り返って生きている喜びを感じ、お互いに感謝することができた…という意味では、クリスマスにふさわしい?映画なのかも。
やっぱり、今夜も見てしまおうかな。


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