こたつねこカフェ

癖のある俳優さん、悪役さんが大好きです。時代劇、ドラマ、映画、俳優さんのことを好きに書いています。
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2010年も、あと少しとなりました

2010年も、残り1時間となりました。
このブログに来て、読んでくださった方、本当にありがとうございました。

今年は、いろいろありました。
平穏無事に年を越せるありがたみを知った年でもあります。
来年1年が平穏で、皆様にとって、良い年になりますように。

2011年もよろしければ、お付き合いください。
ありがとうございました。

良いお年をお迎えください。


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2人の龍馬

見てないんですけど、今夜は「龍馬伝」の総集編を放送しているのでしょうか?

昨夜の「仁」は、大沢たかおさん、中谷美紀さん、綾瀬はるかさん、みなさん、見直すほどナイスキャスティングでしたね。
しかし、中村敦夫さんが火消しの新門辰五郎を演じた回は好きですねえ。
仁と辰五郎のそれぞれの心意気がぶつかり、相手を認め合う。
トリアージ、漢方医の協力。

炎が迫る中、逃げない仁。
守る辰五郎。
夜明け、仁がいた小屋だけが立っている。
向かいには煤だらけの火消したち。

そして、その影になった野風花魁の切なさ。
仁との絆を求めた野風の振るまいもまた、男前。
野風と未来の重なる様子と、それに揺れ動いた仁だった。

一瞬の野風の幸福感。
花魁のプライドで乗り切ろうとしている野風を抱きしめる龍馬の男前ぶりも、「雪になりとうありんす…」の野風も切なくて一途で。
緒方先生との別れと、この回は個人的に大好きです。

長屋に住む未亡人・妙さんが治療費が払えないと治療を拒否し、これで死ぬならそれが自分の運命だと言う。
そして辻斬りであっさり死んでしまう。
夕霧花魁は、泣いても笑っても同じ一生、ならば泣かずに生きていこうと、病と自分の置かれた境遇の中、手を合わせて微笑んで死んでいく。

見ていて、江戸の人は確かに、今よりはるかに命が危ない毎日だったなと思います。
だけどその分、運命を受け入れる強さがあるなと思いました。
達観、とか、諦念、というとちょっと違うんですけど、自分の運命を受け入れる覚悟みたいなのが武士から町人まであるんだなあと。
そうならざるを得ない時代だったんでしょうが、寿命が短い分、その強さにも感動しました。

別に現代を嘆いたりはしませんが。
今は今で、こういう時代だから、それぞれに変わって試練というものはあるんだろうと。
江戸の人の生き様に感じ入りながら、寒いとかヘタレながら、贅沢なこと言いながら掃除している自分の言い訳です。
はい。


しかし、「龍馬伝」の龍馬は弥太郎が嫉妬する、天性の人たらし。
対して、「仁」の龍馬は悲しいほどモテない。
いや、仁や勝を魅了してはいるんですけど、花魁や咲には全然モテてない。

しかも、「龍馬伝」の龍馬はお金に困ってないこともあるけど、非常に欲がない。
儲けとか、名声を得るとか全く眼中にない。
対して、「仁」の龍馬は、まったく欲のない仁先生に、人間の欲について説く。

人間は欲深い生き物で、国の為に死ぬという志士も、名を残したいという欲望で一杯だと言う。
自分だって、生まれてきたからには何かやりたいという欲がある。
でも欲望は悪いことばかりじゃない、欲があるから前進できる、それがない仁先生はまるで死人だ、と言う。

非常に人間らしい龍馬ですね。
こんなこと言う自体、ただもんじゃないし、欲望を良い方向にコントロールしているすごい人なんですが、まったくの欲がない「龍馬伝」の龍馬とは正反対。


夕べは「仁」で、内野聖陽さんの龍馬を見て、今日は「龍馬伝」で福山雅治さんの龍馬。
去年も年はまたぎましたが、またもや2人の龍馬を続けて見てしまうんですね。
でも、同じ人物でも、表現するところが違うというか。

内野さんの龍馬は、一般的に持たれている龍馬を忠実に映像化したような感じじゃないでしょうか。
対して福山さんの龍馬は、まだ半熟の龍馬も表現しているということもあって、一般的な龍馬のイメージとは違った部分を出してみた。
内野さんはまさに、私がイメージとして持っていた龍馬。

だから福山さんの龍馬に違和感を持つかなあと思っていましたが、同じ路線じゃなかったですからね。
大丈夫だった。
どっちも自分の龍馬を、ちゃんと演じていたと思います。


「おさらばえ」 再放送のドラマにハマる

「任侠ヘルパー」が再放送されてました。
だいぶ、「カットされてる!」ってシーンがありましたけど、やっぱり何度見てもいい!
再放送なのに、どういう展開か場面か、知っているのに見てしまった。

しかし!
ドラマの合間に1月のスペシャルの予告が入ってました。
よかった~。

りこちゃんの四方木連合が、やっぱり鷲津組ともめてるの?
彦一はあれからずっと羽鳥晶の面倒を見ていたけど、今回りこちゃんの為に任侠復帰しちゃうのでしょうか?
りこちゃんは彦一を好きだったけど、吹っ切って生きていくと決めた。
だから、自分とはずっと一緒にいてくれないなら、弱さと迷いが出るから関わらないでくれと言いたいかも。

でも彦一にとって、りこちゃんは戦友。
彦一は戦友が困っていたら、助けに行かざるを得ない性格だと思うんですよね。
事前にあんまり情報を入れないで見ようとは思っているんですが、気になる。

しかし、改めて見て、彦一のどこに、あの、アルパカと一緒に寝てる草なぎさんがいるというのだ?!と思いましたよ。
刺青を見た晶は、そのことを記憶していなかったんですが、黙っている晶に彦一がすごむところ。
テーブルを蹴飛ばしたところなんか、ドキッとする迫力でしたよ。
うわ、こわい、どう見ても怖い人にしか見えない。

さらに再放送には「任侠ヘルパー」のスペシャルの予告の他、「僕と妻の1778の物語」の予告が入ってるんです。
するともう、全然、草なぎさんが別人!
どれが本来の草なぎさんに近いのか、見ているとどれも違うように見えてくる。

演じる草なぎさんにとってはこんなことが当たり前で、ビックリしていること自体、自分がダメなのかもしれないですが…、役の幅の広さにビックリしちゃうんですよ。
「99年の愛」もですけど、この方はいくつの顔を見せてくれるんでしょう。
それで「任侠ヘルパー」を楽しみにしていたら、他局で草なぎさんの新しいドラマのCMまで放送してました。

ついつい、気になって公式まで見に行きました。
また新しい草なぎさんの顔が見られそうだと楽しみになってしまった。
他の俳優さん、女優さんもそれぞれ持ち味を発揮してくれそうな予感。

そして「仁 -JIN-」の再放送を見てしまった。
何で見たのに、再放送見るんだろう。
「任侠ヘルパー」といい、どうして再放送にハマるんだろう。

しかし今見ると、本当にすごいセリフがたくさん。
「神は乗り越えられる試練しか、与えない」。
そう言って手術に臨む仁。
それほど大きくはないが、人が手を差し伸べたくなる美しい器の持ち主、仁。

女として栄耀栄華を極めて、最後は1人、膿みだらけの体で痛みと孤独と戦った花魁。
言いたいことは、山ほどあっただろうに。
泣いても笑っても同じ一生、ならば泣くまいぞと言って「おさらばえ」と手を合わせ、息を引き取っていく。
必死に痛みに耐え、病を乗り越えた親子をあっさり引き裂く辻斬り。

運命に立ち向かい、そして受け入れる江戸の人々。
あの時より、もっと心に響いたりしましたね。
ほんの1年とはいえ、人生を重ねた方が、より、味わい深くなるドラマなのかもしれません。
しかし、抗生物質と麻酔って人類の生命を格段に延ばし、苦痛を和らげた、すごいものだと改めて思いました。

再放送でもハマる。
それだけ魅力がある良いドラマなんでしょうね。
おかげで翌日は眠い…。


1億円当たったらどうする?! ココだけの話 「ロト」#108

さて、今年も、3億円の当選番号が、そろそろ発表になります。
宝くじを部署全員でお金を出し合って、大量に購入していたことがありました。

1億円当たったら1人…、5百万円!
同僚「5百万!会社辞めます!」
課長「ばかっ!」


以下、ちょっと、いや、おトイレのネタがありますので、ご注意を。


「ロト買っちゃった~」と、はしゃぐ主婦。
もし1億円当たったらマンションのローン完済して、海外旅行行って、車をベンツに買い換える。
「…あたりっこないけど」。
急に冷静になる主婦。

1人、小料理屋で酒をすすっているお客・田中が1人。
今夜は大晦日、誰も他に客はいない。
50代半ばの求職活動はつらく、ローンの返済などを考えると暗い。
こうなってみるとわかるが、家族の絆なんて案外もろいものだな、と田中は春ちゃん、と呼ばれた女将相手に愚痴を言う。

金を運んでこなくなったら手のひらを返したように不満ばかり述べる。
最近、妻は高級ランジェリーのセールスを始めた。
スタイルが良くなる…、良く見えるという理由で下着1枚に何万もかける女の神経はわからない。
上の息子は大学に入ったばかりだが、学費ぐらい自分で稼ぐと言い出してホストのバイトを始めた。
情けないよと田中は、愚痴る。

下の娘は高校生だが、盛り場で補導され、停学中だ。
「顔はヤマンバみたいだし」。
女将が「ガン黒なんだ」と返す。
「髪の毛は外人みたいだし」。
「茶髪なんだ」。

「それに、月に1万しか小遣いをもらっていないはずなのに、10万も20万もするようなバッグ持ってたりする」。
「バイトしてんじゃないの?」
高校生の健全なバイトでそんなもの、買えるだろうか?
手塩にかけて育ててきたのに、自分と大して年も変わらないスケベ親父に…?
田中は情けなくて、涙が出てくる。

女将は「だぁいじょうぶよ!男親って娘のことになると、変な想像するんだから!」と言って、明るく親戚から送ってきたと牡蠣を持って来た。
「これはあたしからの、おごりじゃけえ!」
「ほお…」。
思わず笑みがこぼれる。

牡蠣なんて、今年初めてだ。
新鮮だと言う女将の言葉に、田中は一気に腹に流し込む。
途端に田中は勢いづいて、「春ちゃん!俺も一家の大黒柱だ!負けていられるか。そのうち、家族をあっと言わせて見せる」と言った。
そして、財布から1枚の紙を取り出して見せる。

「何これ?馬券?」
「あ、知らないの?ロトセブンって宝くじ。ほら、コマーシャルでやってたでしょ。毎週1億円のチャンスって」。
「あの、自分で数字を選べるってやつ?」

0から45までの数を7つ選ぶのだと、田中は教えた。
00、01、02、03、05、09、21。
「これね、俺の誕生日、げんかつぎ」。

1952年10月23日。
1952、1023を01、09、05、そして02、03と分けて余った2と1を一緒にして選んだ。
どのぐらいの確率で当たるのかと女将の質問に、田中は急に声を落として、天文学的な確率であることには違いないと答えた。

「でもなあ…俺だって」。
ガックリした田中の様子を見ていた女将は、言う。
「田中ちゃん、さっきから聞いてりゃあなた少し贅沢よ。学があるんだから、高望みさえしなけりゃ再就職先なんて、いくらだってあるじゃない」。

「それに家族の心が離れたっていうけど、子供なんて思春期になったらそんなもの。とにかく家族みんなが元気で働けるうちが花!」
そう言うと女将は元気良く、「地道にやんなさい、地道に!」と言う。
時間が経ち、今度はカウンターに田中、女将が席で飲んでいる。

女将に「そろそろ帰りなさい」と言われて、田中は自分のことなんて誰も待っていないという。
お勘定は女将に持つと言われた田中は、払う!と胸を張る。
「じゃ、1億円~」と女将は財布の中のロトくじを取り上げるが、「嘘~」と言ってすぐに戻し、代わりに千円札を取る。

その頃、田中の家ではロトの当たり番号の発表がされていた。
「1億円か…」。
家計簿をつけていた妻が、ため息をついている。
テレビの中で、アナウンサーが当選番号を読み上げる。

「00、01、02、03、05、09、21」。
妻の手が止まる。
夫のロトナンバーが書きとめられている雑誌を取り出し、ページを開いて確認する。
アナウンサーが、「メモのご用意を」と言う

「もう一度、ご確認ください。00、01、02、03、05、09、21」。
テレビの画面に、当選番号が出る。
画面を見る妻が、数字を指でなぞっていく。
「00、01、02、03、05、09、21…。うそおおおーっ!」
妻が絶叫した。

帰り道、途中で田中は自動販売機に寄りかかる。
買った缶コーヒーがこぼれる。
「あの生牡蠣が、良くなかったのかな…」。
田中が腹を押さえて、体を2つに折る。

初詣に行く途中の晴れ着の女性や男性が、田中をいぶかしげに見る。
田中は腹を押さえて走り出す。
その頃、妻は電話で「そうなのよ、1億円なのよ、1億円」と電話をしながら、腰を抜かしそうだった。
田中は道をひた走る。

「鮮度抜群だなんて…」。
その頃、女将は冷蔵庫から出した2つの牡蠣を見比べていた。
「え?」と首をかしげる。

「嘘っぱちじゃない!」
田中は公衆トイレに走る。
公園の銅像が笑っている。
トイレの中で、田中は気づいた。

紙がない。
自分も持っていない。
しかたなく、田中は財布の中のロトを取り出す。
当たりっこないよなあ…。

帰宅した田中を、家族が揃って迎える。
ずっと顔を合わせていなかった息子、そして娘が父を歓迎する。
しばらく笑顔を見せていなかった妻が笑顔だ。

「おかえりなさい!」
「寒かったでしょ」。
「おとおさんーっ♪」

久しぶりの家族、久しぶりの暖かい言葉、久しぶりの笑顔。
田中は思わず、涙ぐむ。
これだ、これが家族なんだよ。
春ちゃんの言う通りだ。

家族は俺を、うとんじてなんてなかった。
田中は、リビングに迎え入れられる。
暖かい家族の絆。
俺、がんばるぞ。

歓声。
ドアが閉まる。
そして…。
沈黙。

田中が後ずさりしながら、よろよろと出てくる。
顔が引きつっている。
先ほどのにぎやかさは、どこへやら。
田中家は沈黙していた。



1億円当たったら1人…、5百万円で同僚は会社辞めると言いましたが、課長は辞めないそうです。
その代わり、気に入らない仕事はぜーんぶ、断る。
だって出世なんてもう、関係ないもんねーと。
「転勤?お断りします」。
言ってみて、「くーっ!気持ちいいだろーなーっ!」

1億円当たったら、どうする?
マンション買う!
宝石!
株買う。

まず、一晩で百万使う。
みんな連れてったげるからねー!
わー!
…世界一、どーでもいい話。

当たらないわよ、絶対当たらないと言う経理の先輩は、じゃあ買わないのかといったら、しっかり出資。
そう、万が一、当たってみんなが喜んでいる時、自分が買ってなかったら…。
考えたくない!

でもね、当たらないのよ、絶対。
じゃあ、買わないんですね。
ううん、買うわ。

くじって、こんなもんですよね。
悲劇喜劇を巻き起こす。
銀行では高額当選者に、「心得」のような小冊子を渡すとか。
妙な団体から寄付だの何だのって、いーっぱいやってくると聞いた。

人生狂う人、いますよねえ…。
2億円当たって、殺されちゃった人もいるし。
人生の運、使い果たしたのかなあって言ったけど、これはもう、あんまりだって。

でもね、田中さん。
牡蠣に、貝類に当たったら、命にかかわるって聞きましたけど。
そうか、田中さん。
とにかく、「当たる」運命にあったんだ。

で…。
これからの田中さんは、大丈夫なんだろうか。
家族は田中さんを許すだろうか。
これを知った女将は…。

うーん、ありえそうな、悪夢な話だった。
ばっちい系の話は苦手なんですが、うまいところ突いてた!
しかも、田中さんがおもしろいから、そんなに悲壮感はなくて笑っちゃった。
キャスト、田中さんは田山涼成さん、女将は山口美也子さんでした。


「目指すのは全員生還」 坂の上の雲 第9話

第9話、「広瀬死す」。



軍艦三笠は命令を受け、東郷平八郎を司令長官として、真之も参謀として参加。
旅順から日本居留民が去って行く。
それを奇異の目で見ながら、極東総督アレクセイエフは動かない。

連合艦隊は佐世保港から出撃し、季子はそれをじっと見守る。
ロシア大使館駐在武官の明石元二郎は、あまり関心を示さない大使らに対し、革命への工作にさらなる資金を要求していた。
日本の奇襲攻撃が始まった。

その夜、ロシアの司令官らはマリア祭という、聖母と同じ名の女性を祝福する祭りでダンスに興じていた。
広瀬とアリアズナを巡って戦い、友情で結ばれた軍人・ボリスは不穏なものを感じていた。
部下が日本から攻撃を受けているのに、提督たちはパーティをやめない。

貴婦人は砲撃の光を、自分たちへの祝砲と思っていた。
甲板に出たボリスは、海に投げ出された。
砲撃と魚雷攻撃。

奇襲攻撃は一応の成功はしたが、水雷部隊も極めて不手際であり、戦果は乏しかった。
皇帝・ニコライは自分の寛大なる譲歩を日本が跳ね返してきたと怒る。
しかし、外務大臣はニコライの言葉が日本側に伝えられていない、アレクセイエフで止まっていると言う。

アレクセイエフは日本との戦争で一山当てようと考えているだけである、とも。
だが、日本が国交断絶を突きつけてきたからには、御前会議を開かねばならない。
ニコライは極東の猿が帝国ロシアと戦争などできるわけがない、とあくまで現実を見ていなかった。
結局、ニコライが御前会議を開いたのは、それから2日後だった。

アレクセイエフは兵士を見殺しにし、これは宣戦布告なしで攻撃した日本を卑怯と、孤立するように世界の論調を誘導する方法にかかった。
だが、この時代、戦争に必ずしも宣戦布告は必要でなく、この作戦は日英同盟を結んでいるイギリスや、伊藤博文の金子を使ったアメリカへの訴えかけなどで失敗する。

ニコライは宣戦布告、日本とロシアは戦争に入った。
日本では号外が配られ、国威は掲揚するが、号外を受け取った律は「ついに戦争が始まってしもうた」と季子の元へ走る。
すると、真之と季子の家の玄関に男物の革靴があった。

律は驚くが、季子の父親が来ていたのだった。
温厚な父親もまた、号外を手にしており、真之たち連合艦隊を誇りに思うと胸を張った。
季子は自分は大丈夫だと笑うが、律は季子の気丈な態度に愛する者が戦争に行く苦しみと不安を述べる。

すると、季子は律に自分の本当の心情を打ち明けた。
季子のその不安に対し、律は季子の用心棒を引き受けると言った。
律の頼もしさと明るさに季子は笑い、よろしくお願いしますと頭を下げた。

そして、ロシアの旅順艦隊は港に引きこもる消極作戦に出た。
こうなっては日本は動けない。
バルチック艦隊が来て、旅順艦隊と一緒になれば、とうてい日本は勝てないだろう。

今、旅順艦隊を壊滅に追い込むしかない。
旅順のロシア艦隊を攻撃するに当たって、有馬良橘(加藤雅也)は旅順港を封鎖する閉塞作戦を提案。
真之は兵の犠牲が多すぎる、と反対する。

最初からたくさんの兵を死なせるのを前提にするならば、作戦参謀など要らない。
しかし、かつて真之がアメリカで米西戦争の、対スペイン艦隊に勝利した作戦としてこの閉塞作戦に感心した事実を有馬は持ち出し、真之の意見を封じようとする。

これは日本とは違いアメリカが圧倒的な火力を持ってこその差と真之は言うが、有馬の作戦が採用される。
有馬は昼間の攻撃を主張したが、これには東郷は真之のせめて夜に紛れて…という意見を採用する。
自ら死ぬつもりで最前線に行くなら良いだろうと有馬は言い、実行隊の部隊長に戦艦朝日の水雷長の広瀬を任命した。

広瀬と真之は再会し、真之は「わしが目指すのは兵士全員生還の作戦じゃ」と言う。
「全員生還できる作戦など、ありえんき」と広瀬は覚悟していた。
生きては帰れない作戦なのに、志願する兵は多かった。

血書を書く者までいた。
有馬は、兵を奮い立たせる作戦ほど良い作戦だと言う。
しかし、真之は兵を生かして返してこそ作戦だという意見だった。

広瀬はロシア軍に対し、自分の名と、例え戦っても友人であること、戦争が終わったらまた一杯飲もうというメッセージを船に掲げる。
それを通訳してもらい、見つめる真之。
後日、海に浮かんだ広瀬のメッセージを読んだボリスは「タケオ…、ここに来ているのか」と言う。

一度目の閉塞は上手くいかず、広瀬も足を負傷して帰ってきた。
次は失敗せん!と言う広瀬に真之は夜間の攻撃を主張した自分が誤っていたのではと悩む。
しかし広瀬は、次も夜間の攻撃を決意する。

出撃を前に、広瀬は、アリアズナからの手紙を読み返していた。
そこに来た真之に広瀬は、もう一度、好古が見ている縁側で、真之と餅食い競争がしたいなと言う。
平和だった時のロシア、アリアズナと手を取り、湖の日差しを見ていた広瀬。
アリアズナへ手紙を書いた広瀬は、真之に手紙を託す。

新しく旅順艦隊の司令に、その名が轟くマカロフ中将がついた。
マカロフを迎え、旅順艦隊の士気はあがる。
広瀬も何か作戦を考えているだろう、とマカロフは言う。

ロシアにいるアリアズナは、広瀬の国・日本と戦わなければならないことを知り、雪の中走り、教会で神に祈り、涙をこぼす。
マカロフは汽船をあらかじめ沈めておいて航路を塞ぎ、そこで航路をそらしたところを駆逐艦で攻撃する案を立案。

やがて福井丸に広瀬、千代丸に有馬が乗った閉塞作戦が始まる。
だが、この作戦は待ち受けていたロシアから、激しい砲撃を受けた。
福井丸も、果敢に応戦する。

碇を入れ、港を塞ごうとして福井丸は魚雷を受けた。
船は轟音と火炎をあげて燃え上がり、広瀬は全員に退却命令を出す。
脱出の小船に乗組員が乗り、点呼する。

だが、1人いない。
杉野という兵士がいない。
「海に落ちたかもしれない」と部下がいうが、「お前はそれを見たのか?臆測で言うな!」と広瀬は言い、艦に戻る。
「杉野はどこだ」と叫びながら、広瀬は艦内を探し回る。

1人も死なせはしない、全員で生還する作戦を立てる、と言った真之。
必死で杉野を探し回る広瀬。
燃え上がる艦隊。
広瀬は杉野、すまないと言って戻る。

降り注ぐ砲弾、広瀬は乗組員たちにオールをこがせる。
1人の乗組員が撃たれる。
乗組員がパニックに陥らないよう、広瀬は落ち着かせ、「そーれ」と声をあげて、乗組員たちは再びオールをこぐ。

指揮をとる広瀬に、ロシア軍のサーチライトが当たった。
走馬灯のように、広瀬にロシアのアリアズナとの日々が蘇る。
美しいアリアズナ、美しいロシアの風景。

兵士の1人が、呆然としている。
顔に血が飛び散っている。
船にも。
広瀬が、広瀬少佐がいない。

少佐!と叫ぶ乗組員。
広瀬の持っていたアリアズナから渡された、ペンダントロケットの蓋が開いて海底に沈んでいく。
懐中時計とアリアズナの肖像が、海の外からの光に照らされて海底に沈む。
「少佐がやられました!少佐あー!」と乗組員が絶叫する。

広瀬をはじめ、有馬は戦死者の報告をする。
全責任は自分にある、と有馬は言う。
自分にも責任があると真之は言おうとするが、有馬は真之を抑えた。

ロシアの海軍は、旅順沖で将校らしい遺体を引き上げた。
それは広瀬と思われた。
ロシア軍は、丁重に埋葬する。

第2の故郷、ロシアと兵士への思いが書かれた布に包まれた広瀬の棺。
ボリスは花を捧げた。
さよなら、タケオ…。
ロシアの新聞も、広瀬の死を報じていた。

真之が預かった手紙は中立国を経て、アリアズナに届いた。
ロシア将校の娘でもあるアリアズナだが、広瀬は未来の夫と定めていた。
悲しみのアリアズナは喪に服した。

真之は思い出す。
広瀬と過ごした、海軍学校の日々。
餅を食う競争、柔道。

制海権をとろうとした海軍。
その窮状に、陸軍が要塞を破壊することが要求される。
世界最強と呼ばれるコサック兵を相手にしなければならない好古の陸軍にもまた、出撃の要請が来る。

日本が初めて迎える近代戦争。
要塞、というのは、まさにその象徴だった。
日本は近代というものを、血をもって知ることになる。



ロシアより愛を込めて。
ええ、ニコライの戦争を避ける為の譲歩案を握りつぶし、部下が砲撃をくわえられているのにダンスに興じている司令官。
どーしようもないのが、上にいますね。

人の命が危ないわけでしょう。
なのに、全然平気。
人を数とみなしてますけど、人の代わりっているようでいないですよね。

一人前に兵隊というか、人間を育てるのにどれだけ時間かかると思ってんでしょう。
人材って、一番大事じゃないですか。
それがわからない人の下って、軍隊じゃなくても嫌ですね。

ニコライ皇帝は、ロシアの頭の部分が腐っていることを直視してません。
ここのところ、フランス革命のマリー・アントワネットと似ていますね。
お気に入りの臣下とお気に入りの場所で、ひたすら現実を見ないで楽しく過ごす。
「わたくしは退屈するのが怖かったのです」。

ニコライはそんなこと言わなかったですけど、見たくないものを見るって、ほんと、勇気がいるんですね。
まあ、この時のロシアは頭から腐ってるっていうか、明石元二郎の工作が生きる下地は十分というか。
それに対して、部下の命を最優先にする真之。
対照的です。

この明石元二郎さんね、工作の為の資金を要求してましたけど、この方、ちゃんと明細書出してたらしい。
あまった資金は着服などせず、ちゃんと返してたそうですよ。
不動産購入なんかしなかったんですね。

この方の働きって、この方が革命起こしたわけじゃないけど、「戦艦ポチョムキン」事件とか起きたのは、この方の動きの為らしく、実際レーニンが感謝したらしい。
…全然、話がずれました。

ずれたついでに?もうちょっと。
「戦艦ポチョムキン」って白黒のふる~い映画を、新宿で見たことがあります。
「怪人マブゼ」とか「カリガリ博士」とか、「フリークス」「ピンクフラミンゴ」なんかを上映していた映画館です。

…すごいラインナップ。
今でもあるんでしょうか、この映画館。
「戦艦ポチョムキン」は戦艦ポチョムキンの、水兵の反乱を描いた映画。

この中に「オデッサの階段」という場面があって、乳母車が階段を落ちていくんですね。
銃弾飛び交う中、階段を落ちていく乳母車。
後にブライアン・デ・パルマ監督の「アンタッチャブル」がこの場面を採用したんですが、「あっ、ここが戦艦ポチョムキンなんだな!」と。
実際にはコサック兵による「オデッサの階段虐殺事件」って、なかったらしいですけど。

戦艦ポチョムキンの「ポチョムキン」は、ロシア帝国の軍人、グリゴリー・アレクサンドロヴィチ・ポチョムキンのこと。
女帝エカテリーナの愛人だった人ですね。
池田理代子さんは「オルフェウスの窓」でロシア革命も描きましたが、「女帝エカテリーナ」も描いてます。

この中でポチョムキンは、どちらもどんな愛人をもっても2人の絆を確信していました。
でもエカテリーナの心が若い愛人に向いてしまったことをポチョムキンは嘆き、やがて病死。
しかしポチョムキンが心離れたと思っていたエカテリーナは、ポチョムキンの死をパニックのようになって嘆きました。

もう、何か「坂の上の雲」から脱線してばっかり。
すみません。
さて、日本の連合艦隊でも有馬が「人を高揚させる作戦が一番いい」と言います。
精神は、ものすごく大切だと思います。
でもこういう精神論が、戦いを悲惨にさせるんだなとも思いました。

人を大切にする司令官というのは、広瀬でも思います。
広瀬は部下を探して逃げなくて、それで直撃をくらって死んだというので、軍神として祀られたんでしたっけか。
東京のどこかに銅像もあったんですが、GHQが撤去しちゃったんですよね、確か。
「杉野はどこだ!」が出てきます。

これ、探して全員を危険にさらす方がまずいんじゃないか、という意見もありますね。
確かに、どれだけの人間にどんな犠牲を強いるか、それを納得させるか。
そしてどれだけの者を救うか、の決断が迫られるのが司令官とか、政治家だと思います。
こういう時、見捨てるのも司令官の仕事で、だからものすごく司令官の責任って重いんだとも思います。

決して、安易に権力に憧れてなるもんじゃない、って思いますよ。
大きな権力には、大きな責任と決断が伴う。
今の与党にはその責任も、覚悟もないみたいですけど。

律と季子、同じ不安を抱えるもの同士、心が休まる。
季子を守ることで、律は不安を和らげられる。
彼女を支えることで、律は強くいられるんでしょうね。
一方、好古も覚悟は決めている。

わかってないのは、戦争に沸く市民かも。
近代戦争とは関が原で兵士がやるもんじゃない。
日本人は血を持ってそれを知らなければならない。
これから、つらい時代が来ますね。

広瀬の死は、綺麗に演出されていました。
美しいロシア、美しいアリアズナ。
広瀬は相当凄惨な状態で発見されたと聞きましたが、それを描写するより、美しい過去を見せた方が残酷さが増しました。

海面から光。
その中をゆっくりと沈んでいくアリアズナの肖像、懐中時計。
愛された広瀬はロシア軍によって、手厚く葬られました。

こういうことしなくなったのは、革命後、スターリンの軍隊になってからですか?
古きよき軍人のボリスは革命後、どうなったんでしょうね。
来年、ロシア革命も描かれるのかな?

しかし、本木さんって良い俳優さんになりましたね。
ショーケンや三浦友和さんが出た映画「226」の時なんて、映画評で「こんな顔つきの軍人はいない!」なんて言われていたのが嘘のよう。
こういう経験が、今の本木さんを作ってきたんだと思いました。


さて、2年目の「坂の上の雲」。
最終章は来年です。
1年って短いようで、結構、いろんな変化があったりもしますね…。

去年の今頃、かわいがっていた猫がいないなんて思ってなかったですし。
来年、何事もなく、また「坂の上の雲」を楽しみたいものです。
ほんとに。


筆を紛失…大掃除しろと?

白鳳堂の筆が1本、見当たらない。
捨てるはずはないので、どこかにあるはず。
しかし、見つからない。

肌触り良い質のもので、持ち歩きに便利なサイズの1本。
1本で広い範囲も、アクセントもつけられたんで良かったのに。
いい道具だから大事にしていたのに。

悲しい。
でも諦めないで探そう。
…それともこれは、とっとと大掃除しろというメッセージですか?
はい、わかりましたよ。

明日は月曜で27日。
だいたいの会社は28日で仕事納めみたいですから、月曜といえどピンと来ない。
まあ、明日あさっては開店休業状態かな。

でも全然気が休まらないというか、落ち着かない。
だからこの時期って苦手なんですよねー。


スックのクリスマスコフレ

イブの夜、残業している人ってほんとーに!いませんでしたね。
それに今日だけは、何も予定がなくても残っていてはいけないと言われました。
予定がある人も、ファミリークリスマスの人も帰ります。
特に今年のイブは金曜日ですから。

この前、シュウウエムラのアイシャドウパレットについて書いたのですが、スックのクリスマスコフレも良い色でした。
今年は2種類の色がありましたが、パレットの右上に位置するアクセントカラー、これをぼかす役目がある色は2種類、どちらもグレー。
一見、2つのパレットに入っているのは同じ色に見えますが、片方のパレットにはピンクの粒子が入ってるんですね。

パレットの右下に入っているベースにするカラーは2種類どちらも白ですが、こちらもやはり片方はわずかにピンクがかってます。
いやー、絶妙です。
この色の違いは今年と去年にもいきていて、今年のコフレ2色のうち1色は、去年と同じ構成に見えますが、去年はブラウンぽい発色なのに対し、今年の発色はグレーになります。

そして、パレットの左上に位置するまぶた全体につけるカラー。
ラメが入っているのですが、このラメが非常に綺麗。
ギラギラじゃなく、キラキラしています。

2種類あるうち片方の色は透明感があるラメが、もう片方はピンクがうっすらとニュアンスのように乗ります。
どちらもメタリックで質が良いので、目の上がやたら光っている…ということにならない。
このラメだけはブラシではなく、手で入れないとラメが散ってしまうとか。

さらに肌色や髪の色、瞳の色によって人それぞれ違う色に発色するようですが、目を大きく見せる効果と白目が綺麗に見える効果があるみたいです。
しかし順番に使って行くと、ひとつのメイクが完成することは同じ。
うまい!
良いアイシャドウですね。

私はシュウウエムラを選びましたが、こちらもやっぱり好評で、どこでも売り切れているようです。



クリスマスには「ダイハード」

「今年のクリスマスは、去年より悪い!」が宣伝コピーだった。


クリスマスを舞台に繰り広げられる、なかなか死なない男VSテロリストの戦い。
飛行機をターゲットとか、ほんとにやめてと思いました。

奥さんのホリーが着陸前、十字を切って祈ってますけど、本当に心から神に祈りますよね。
神様、生かしてくれたらこれから人の為に働きます、とかね、いろいろ約束すると思います。
これで生還したら、人生変わると思いますね。

価値観、変わってしまうんじゃないかな。
今まで欲しいと思っていたものがつまらないものに思えたり、自分にとって大切なものは何かわかったりするんじゃないかと。
こうならないとわからないか!って言われそうですが。





離陸する為に走っている飛行機に乗るのも、その上で格闘するのも、落ちて無事なのもありえない。
でもおもしろい!
刑事が戦闘のプロにめちゃくちゃ勝たないところなんかのリアルさが、ありえなさと混じってるところが良いんじゃないかな。

テロリストどもが逃げていく。
そこをまるで「逃がすかあー!」と、いわんばかりに追いかけていく炎。
離陸しかけた飛行機を、「捕まえたー!」
テロに遇った人々の執念が炎の蛇となって、奴らの飛行機を捕えたよう。




こっちが原点、これも最後、テロリストと対峙する時の後姿を見た時と、流れるクリスマスの鈴の音がいかしてました。
クリスマスの包装用のテープが、あんな風に利用されてるとは。
見ていて、「上手い!」って思わず。
「1」とか「2」とか、ジョンって結構、頭脳派らしい逆転してますよね。

テロリストはジョンが追い詰められて笑っているのかと、つられて余裕で笑ってましたけど。
余裕があるっていうのは怖いもんで、油断しちゃうんですね。
最後に奥さんの手にしがみついていたテロリストが、奥さんのキャリアの象徴の時計とともに落下していくのも気が利いていた。




ジョンとホリーの夫婦はこれでやり直すわけですけど、こんな頼りになる旦那さんが嫌な奥さんの気持ちがわからない…。
なんて言われてました。
でも、非常時以外はトラブル多い刑事さん。

サバイバル能力をそんなに発揮しなくていい日常で一緒に暮らすのは、結構なエネルギーなんだろうな。
愛情一杯ですけどね。
最後にクリスマスソングで終わるのがまた、良い。

クリスマスに見る映画として、わかっていても何度でも楽しめちゃう映画ですね。
でもいろんなことを振り返って生きている喜びを感じ、お互いに感謝することができた…という意味では、クリスマスにふさわしい?映画なのかも。
やっぱり、今夜も見てしまおうかな。


認められ、必要とされて働く幸福 「フリーター、家を買う。」 最終回

知り合いの話なんですが…。

兄の方が誰でも名前を知っているような、海外でも知られているような企業の本社勤務だったんですよ。
だけど、自分の希望と違う仕事だったのか、数年前からウツを発症。
弟は兄と同じような企業にいたけど、同じような意にそぐわない仕事をすることをこれからもずっと続けるか考え、その会社を辞めた。
「肩書きじゃない。自分の人生、大事にしたいと思った」と弟。

一方、会社にコネ入社して3年目の女性が、この会社、自分に合ってないと言って辞めたいと言いました。
上司は、「もうこんな会社は入れないよ。良く考えなさい」と引き止めた。
それを聞いた同僚も本人も、「企業の肩書きで幸せを決めるなんて、ばかばかしい」「考えが狭い」と言う。
「肩書きじゃなくて、大事なのは自分」と彼女は言う。

しかし、そこにいる他の社員は彼女を見て、「あんなの、どこに行っても上手く行かなくて、へたすりゃいびられて終わりだよ」と言いました。
同じような企業で、同じように辞めようとしているけど、あの弟さんと彼女とは「肩書きじゃない」と同じ言葉を言っても重みが違うんですね。
そんなのをふと思い出すこともあった「フリーター、家を買う。」も、今週の火曜日で最終回。

前回、母の霊感商法の件で面接をすっぽかした誠治に、同じ会社から面接の通知が来る。
それで面接に行って、正直に母親のうつ病とその発作のせいと打ち明けたらその場で採用。
よっぽど仕事を任してみたいと思わせる何かが、誠治から漂っていたんですね。

しかも今までバイトしていた大悦土木の社長からも、将来のパートナーになって欲しいから正社員の話を持って来たなんて言われて。
どっちにするか悩んで、父親と対立。
そりゃ父親は大手の方へ行け、と言いますね。

でも大悦土木で誠治の代わりは、いない。
技術を持っている人間はいるだろうけど、そこまで信頼される人間は募集かけてもいるか、わからない。
「確かにあの人はできるけど、この人でいい。この人の代わりにあの人がここに座っててみなさい、やりにくいよ~。
仕事できる人間はいるところにはいるけど、人柄っていうのは難しいよ」と人事に関して部長が発言したと、聞いたことがあります。

能力を優先するか、人柄を優先するか、それはその時の事情と考えだし、それがまた悲喜劇を生むんでしょうが。
結局、人間的に自分を成長させて、信頼してくれる大悦土木に誠治は就職。
信頼されて仕事任される充実感と、大手の安定感。
どっちをとるか、これがまた時の事情と考えは人それぞれ。

でも、どちらでも、仕事において幸せなのは、尊敬している人に大事な1人として認められ、必要とされることだと思う。
これが、仕事をしている上でどれほどの幸福感をもたらすか。
お金の為、と望まない仕事でも割り切ってやれるのが大人ってもんでしょうが、人間の心って案外正直。

お金の為と割り切って仕事していると、心ってすさんでくるんですね。
以前、会社で、全然別の業種の仕事をやっていた人が、事情あって事務職になったんです。
ピアノとかそんな音楽関係の仕事から、事務職って感じの、大きな転職でした。
そうしたら、仕事はできるけど、生気がないというか、やっぱり向いてない。

向いているいない、希望と全く違うって、影響大きいなあと見ていて思いました。
本人も言ってたんですが、仕事って普通は1日のほとんどを費やすでしょう。
しかも、週5日ほどはいる。

金曜日に、仕事から解放されてホッとする。
でも、日曜日の夜にはユウウツになって、月曜日からはまたその生活が始まる。
そうなると、休息なんてつかの間。
考えたら、人生の大半、意にそぐわないことをしていることになる。

そうなると家族を支えるとか目的があるならともかく、ただ仕事をするだけでは人生何の為にあるのか、わからなくなってしまった。
結局、そう言って、その人は元のような仕事に戻りました。
給料は半分になっても、こっちの方がいいと。

それで元のような仕事に戻ったら、やっぱりイキイキしてるんですね。
これはまあ、極端な例かもしれませんし、まだ余裕のある生活だからできることかもしれませんが、人間の心って誤魔化せないなあと思いました。
自分の心にだけは、嘘つけない。

それでこの最終回。
結局、誠治は自分を必要としてくれているところを見つけられたんですね。
目的と、居場所と、尊敬できる人間関係を得た。

それがなかったから職を転々とする、それがいいこととは思いませんが、その辺は描いてた。
苦労もがまんもできない、それでいて自分の希望だけは高いから、どこにも必要とされなかった。
その誠治が、成長できた。

今の誠治なら、最初の妙な職場でも違う立ち向かい方ができるかもしれません。
結局、尊敬できるひとに必要とされる、って、時として環境に立ち向かえるぐらい、大きな力になる。
誠治の父親と大悦土木の社長の、父親としての語り合いも、お姉ちゃんの家庭問題も後味良かった。
母親のウツも。

不幸を他人にぶつけていた隣の奥さんは、これからどうするのかと思いますが、少なくとも息子の立場からの誠治の言葉を聞いて、何とかなっていくんじゃないかな。
自分の家族には、感謝の言葉が、ごめんなさいが言えないのは、武家もお姉さんのだんなさんも、隣の家も、そして大悦土木の社長も同じ。

家族っていなくなることを前提に付き合ってなんかいないから、つい後回しになる。
けれど、これほど欠かせない存在もないと認識する。
いや、認識できてよかった。

甘いおとぎ話で、今の情勢は先週の「相棒」のエピソードの方がリアルなのかもしれません。
就職できなかったことから、婚約者にも去られ、兄には拒否され、生活保護も申請できなかった。
やがてついに名義貸しの犯罪に手を染め、あげく「お前の名前にもう価値はない」と犯罪者にまで見捨てられ、住む場も失った揚句、他殺を装って自殺した青年。
その人生を、右京さんがたどっていく。

良く出来ていると思いますが、これ、何度も繰り返し見たいとは思わなかった。
これは、「フリーター、家を買う。」
そんな気分にさせる、人に絶望を味あわせるドラマじゃないんだと思います。
「相棒」の先週のエピソードが、社会に必要とされる抹殺された人間の話なら、「フリーター、家を買う。」は居場所を見つけられた話。

絶望を見せるだけが、ドラマや映画じゃない。
見ている方を突き落とすのは、主人公を最後の1分で不幸に突き落とすのは、簡単。
アンハッピーエンドなら、寝ていてもできる。

でも自分は、見てくれた人に後味悪くなってほしくない。
自分の作るものは、そういうものと「VOGUE」の巻末の半ページのインタビューで、1年ほど前に語ったのは西川美和監督。
このドラマも、そういうドラマだったと思います。
誠治の成長と家族の再生。

二宮さんは相変わらず上手い。
竹中さんはこんなに良いとは思わなかったし、井川さんはすごく女優として綺麗になって、成長したと思いました。
ハウンドドッグの大友さんも、なかなか良かった。
来年もまた、おもしろいドラマをお願いします。


菅野ちゃん絶叫「あなたの命で償いなさい」 ギルティ 悪魔と契約した女 最終回

追記:後で見返して見たら、文章がおかしい部分がありました。
下書きしてコピーしてアップする際に、おかしくなっていたようです。
訂正いたします、妙な文章ですみませんでした。



「ギルティ 悪魔と契約した女」最終回。
クライマックス。

芽衣子を撃とうとする準、芽衣子が思わず発砲されて立ち止まる。
追い詰めた…と思った準。
その途端、準が落下する。
「何だ?!」

準は隠しておいた落とし穴、何かの水を貯める為に掘った四角い穴に落下したのだった。
見上げてたから結構な高さがあると思う。
そのコンクリートに落下したから、足もやられてないかな。

芽衣子、鉄柵の蓋をして、引き手を木の棒でかんぬきのように止める。
ホースから水を流しながら、叫ぶ。
「おいっ、何をする」と準は叫ぶが、芽衣子の目的は明白。

芽衣子が叫ぶ。
「他人の人生を弄んだ罪は死に値する!あなたの命で償いなさいー!」
容赦なく流し込まれる、水。

水はやがて、鉄柵から溢れる。
駆けつけた真島は、芽衣子の自殺を阻止する。
死なせてほしいと嘆く芽衣子を真島は押さえつけ、手錠をかける。

「それでも生きていて欲しい。待っているから。いつまでも待っているから」。
絶対に死なせない。
手錠は真島の、芽衣子への生への拘束のようだった。

連行される芽衣子に、土下座するペットショップのオーナー夫人・琴美。
琴美は、母を捨てた三沢代議士をなんとしても失脚させたかった。
三沢に捨てられた時、母のお腹には自分がいた。

だから「あなたは父親の力がなければ、何もできないんでしょ?」と準に無差別殺人を煽った。
結果、芽衣子の義兄と甥っ子は毒入りケーキを食べて、死んでしまい、姉は自殺をし、芽衣子は冤罪で捕えられた。
芽衣子の家族の人生が狂った。

そこで本当は、琴美は三沢を失脚させるつもりでいた。
でも芽衣子が逮捕され、濡れ衣を着せられてそれで事件は終わってしまった。
土下座して謝る琴美。
芽衣子は「嘘おおお!」と叫ぶ。

真島は芽衣子を芽衣子の母がいる病院へ連れて行く。
残された琴美に、万理が言う。
堂島の文書を、自分は託された。
それを大きな力に握りつぶされる前に、マスコミに発表しようと思う、と。

病院では、母親が芽衣子を姉と思って話をする。
姉と思って接しているから、いつも母はほがらかで優しい…。
芽衣子が去ろうとした時だった。

母が芽衣子に謝ってくれ、と言う。
何故、自分はあの時、あんなことをしたのか、何故、あんなにもあの子を憎んだりしたのか。
「あなたから謝ってちょうだい」と言われ、芽衣子は母親が初めて、自分に愛情を持っていることを知る。

泣きながら承知して去ろうとした時、母親ははっきり、芽衣子を認識した。
「め、いこ?」
そして、芽衣子を連れてきた真島の服をつかむと、芽衣子のことを頼むと託した。

しかし…。
芽衣子は高台で、ペンダントに仕込んであった毒を飲んでいた。
真島の目の前で倒れた芽衣子は、震える手を間島に伸ばし、ペンダントを見せる。
そして、声にならない声で「あ。い。し。て。る」と言う。

万理がパソコンで文書を開いた時、芽衣子が託したメッセージが流れる。
真島に出会う前は、芽衣子には憎悪しかなかった。
それでいいと思っていた。
でも真島に出会ってしまった。

本当は芽衣子は真島に愛しているとは言わないつもりだった。
しかし、死にぎわにどうしても愛する人の目を見たら、言わずにいられなかった。
芽衣子に、「生きろ!」と叫ぶ真島。
だが芽衣子の目は閉じられた。

芽衣子を抱きしめ、真島は毒を飲んだ唇にキスをする。
やがて、真島の姿勢が崩れる。
それは芽衣子を失った絶望か、それとも…。



まず、芽衣子というか、菅野ちゃんかっこいい!
まず、自分を追ってくる真犯人、三沢の息子・準から逃げる時の全力疾走がかっこいい。
フォーム、すごくしっかりしているんじゃないでしょうか。

その途端、準の姿が消えた…というか、落ちた。
「何だ?!」
いや、見ているこちらも「どした?!」と思いましたよ。
だけど、これ、自分なら走って追いかけていたら、落ちる自信があります…。

そして、その落とし穴は準の墓となる。
準はここで、生きたまま水葬される。
芽衣子が「あなたの命で償いなさい」と叫ぶ、絶叫する。
ついに復讐を果たし、声が裏返るのが、心からの叫びであると感じる。

しかし、事件は、自分を信じてくれていると思っていた琴美が発端だった。
芽衣子を雇ってくれたのも、かばってくれたのも、信じたのではなく贖罪だった。
誰にも信じてもらえなかった芽衣子を、支えてくれた琴美だったのに。
そこに姉のような、母のような、自分を信じてくれるものはなかったと知った芽衣子は「嘘おおお!」と叫ぶ。

全て自分が狂わせた。
自分が罪もない人の命を奪わせた。
そして、芽衣子を復讐の鬼にした。

こちらも琴美はただのオーナーとは感じていなかったが、盛り上がったところを脇道にそらしてくれたような気がしないでもない。
しかも、芽衣子の復讐は、芽衣子を使った琴美の復讐でもあった。
芽衣子は復讐の為、悪魔と契約したのか。
復讐の為、殺され、自殺し、人生が狂わされたのか。

いや、でも、これ、復讐というのはしょせんは空しい…ということの表現だったんでしょうか。
琴美さん、今度は芽衣子の母親の面倒をきちんと見てください。

だけど、水葬されている準はみなさん、放置でしょうか。
放置ですね。
いいんだな、これで。
水が上がってくる恐怖と寒さの中、準は葬られて。
準の罪に、ふさわしい刑罰だったかもしれないです。

真島の待っている…が芽衣子を一時は思いとどまらせたけど、やっぱり芽衣子は命を絶ってしまった。
当初は予定どおり、復讐を終えたら死ぬつもりだった。
でも今は、万理に告白したとおり、真島に元に戻ってほしかったからではないかと。

最後、真島が死んだのかどうかがわからなかったです。
でもこれ、真島は生きていたとして、心の傷をかかえ、もう誰も愛さないで生きていくんでしょうね。
うーん、やっぱり悲しい結末で、でも綺麗に終わってました。

玉木さん、こういう挫折した役が似合っていました。
吉瀬さんは綺麗だったし。
唐沢さんは、やっぱり上手い、人の目を引っ張るな~と思いました。

そして、菅野ちゃん。
悪魔なニヤリと、冷酷なまなざし。
そして打って変わって、優しくされるのに慣れていないと震えるいたいけな女性の顔。

もう、このいたいけさで引っ張られちゃった感じがするぐらい、彼女の演技は切なかった。
「坂の上の雲」でも子規の後を埋めるように菅野ちゃんが良いけど、ここでも良かった。
菅野ちゃんって、いい女優さんですよね。

いろいろとツッコミとか、穴のあるストーリーではあったかもしれませんが、全体に勢いがあった。
何より、菅野ちゃんに勢いがあった、菅野ちゃん見てしまう。
やっぱり、菅野ちゃんは、魅力的だと確認したドラマでした。
これからもがんばってほしいです。