こたつねこカフェ

癖のある俳優さん、悪役さんが大好きです。時代劇、ドラマ、映画、俳優さんのことを好きに書いています。
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大河ドラマの赴き 「真田太平記」

4月に時代劇専門チャンネルで「真田太平記」を放送してくれるようです。
草刈正雄さん主演ですね。
これは徳川家康が中村梅之助さんで、私はピッタリだと思いました。

「真田太平記」には、真田の草の者が出てきます。
この中で私が好きなキャラクターは、もちろんというか、何というか、お江さま。
遥くららさんが、演じました。

たおやかで、それでいて凛として美しく、強い。
幸村もまた、そんなお江を愛す。
草の者の頭領・壺谷又五郎は夏八木勲さん。
夏八木さんが敵方のナンバー2と相打ちになった関が原以後のお江は、仲間を敵の目から逃しながら、今度は幸村の兄・信之のために働く。

お江に執拗に恨みを抱き、常にそれを晴らすチャンスを狙っている、非常に邪魔というか、うっとおしい草の者がいました。
確か、演じるのは石橋蓮司さん。
いい味、出してました。

佐藤慶さんもいて、徳川方の草の者の総大将。
真田信之は、渡瀬恒彦さんでした。
大河ドラマじゃないんですが、大河ドラマの趣きがありました。

これも再放送を見た記憶がないんです。
この年齢になって、また見られるとは思わなかった。
だから、すごく楽しみ。
いい俳優さんが適材適所で、いい仕事してた時代劇でした。


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長谷川さん発見

「暴れん坊将軍 第6シリーズ」の37話「冷や飯剣法恋囃子」に、どこかで見たお顔が。
豪商の養女から、安中藩の側室に上がり、男児を生んだことから、豪商と江戸留守居役が結託して正室暗殺の陰謀が繰り広げられる話。
この江戸留守居役に、見覚えがありました。

これは、長谷川明男さんでは?!
キャストを見て、やっぱり長谷川さんだ~!
白髪で、多少お痩せになっていましたが、眼力はご健在。

70年代に「必殺」や、数々のドラマでお見かけしていた俳優さんの元気な姿はうれしい。
特に物語を盛り上げてくれた悪役さんが、今もお元気とわかるのは、うれしい。
長谷川さん、今は、どうなされているんでしょうか。

この作品は1995年らしい。
「水戸黄門」には2004年にも一度、ご出演してらっしゃるようですが、90年代の長谷川さんが見られたのはうれしかった。
再放送には、こういう楽しみがあるから、好きです。



東映が必殺作るとこうなる? 「影同心」

「影同心」、ちょっと遅れながらも見ています。
初回から3人の影同心は組んで仕事をしていたので、結成に至った経緯は次か、その次ぐらいでやるのかな~と思っていました。
もう、5話。
…ないんですね?

結成の経緯って主人公たちに感情移入するうえで、大切なんだなあと思いました。
でもこれはそういうものだと思って、受け入れて見てます。
これはこれで、おもしろいですけど。

3人は同じ南町奉行所の仲間なんですが、最初から狙った配置だったのか。
偶然、一緒だったのが意気投合したのか。
正義感が強くて、その結果、奉行所の正義に収まれずについに仕事を放棄してしまい、昼行灯と化していた3人を集めたのか。
それとも、昼間は目立たぬよう、無能を装えと言われて昼行灯をやっているのか。

なんて言っても、元締めはお奉行さまですから。
お奉行さまがどうして、こんな組織の元締めとなったのか。
その辺り描くとおもしろいと思いますが、これまた全然わからないので、想像するしかありません。

影同心の1人、更科右近は、山口崇さん。
主人公みたいですが、5話まで見たところ、あまり出番がありません。
忙しかったんでしょうか。

被害者と関わり、激しているのは渡瀬恒彦さんが演じる高木勘平ちゃん。
外見も中身も、演じる渡瀬さんもすごくワイルド。
端整な印象の山口さんと、対照的。

柳田茂左衛門は、一番年かさで、当時としてはもうすぐ定年?って感じの年齢では。
演じるのは、金子信雄さん。
これが表情豊かで、うまいんです。
金子さんはとぼけ役から悪役、黒幕、もう、役の守備範囲が広い!

非常にとぼけた感じを出したかと思うと、したたかさを感じさせたり。
人生経験豊富そうで、包容力があります。
お奉行さまとお手洗いで隣り合って、ぼそりと標的をあらわしたメッセージを受け取るのもこの「お父さん」。

元締めのお奉行さまは、田村高廣さん。
出番が少ないですが、出る時は、さすがの存在感。
ハイカラさんで、コーヒーなんか淹れてる。
なーんと、このお奉行さまは、鳥居甲斐守さまなのであります。

お佐知は、范文雀さん。
やっぱり、すごく綺麗ですね、この女優さん。
茂左衛門お父さんの愛人で、サポート係。

菅井きんさんも、3人にお金を貸している金貸しのばあさん役で出てます。
この辺りのキャスティングで、必殺と混ざっちゃって覚えてる人もいるんじゃないかな?
奉行所の外でわめいて、3人に返済を要求もしますが、3人とはどこか信頼関係にあって、被害者を3人に言われてかくまうことなどもする。
特に高木勘平を「勘平ちゃん」と呼んで、放蕩息子としっかりばあさんみたいに見えないこともない。

やり手与力・小田頼母は勝部演之さん。
これがただの嫌な上役かと思ったら、悪の火盗改めに囲まれて刀を押し付けられている勘平ちゃんを助けたりもする。
火盗らに一発かました勘平ちゃんを大いに理解し、誉める。
普通に正義感が強い、公平な、立派な上役ってところがいい。

彼に比べると、主水にヒステリックに対応する割りに仕事はいい加減だったり、実はあんまり機能していない「仕事人」シリーズの田中さまの方が始末が悪い。
いや、田中さま、いいキャラクターで好きですけどね。
頼母が必死だからこそ、それを逃れる悪は影同心がやるしかないという説得力が出る。

茂左衛門お父さんの正妻・柳田周江は、丹阿弥谷津子さん。
のらりくらりとしている夫に、「あなたの元に嫁(か)して30年。後悔ばかりの毎日でございました」と言う。
金子さんとこの丹阿弥さんが、実際のご夫婦というところが爆笑なんです。

覚えていますが、金子さんは料理番組を持っていた。
食通だった。
その金子さんが「一番うまいものは何ですか?」と質問された。

食通の金子さんの答えだから、さぞかしうまいものを言うのだろう。
それとも、いかにもうまいという食材かな?
注目の答えだったと思います。
すると金子さん。

「そうだね、かみさんがカッカッと刻んだ大根を、熱々のご飯にかけたやつかな」。
うまーい!
グルメな凝ったお店とか、高級食材とかじゃない。
嫌味のないイカす答え。

同時に、「かみさん最高」「大好き」「感謝してる!」というメッセージも込めてる。
良いご夫婦なんだなと思いました。
これを覚えていると、2人のシーンが一層おかしい。
息もピッタリ。

影同心、最初は必殺のようで必殺じゃない。
必殺シリーズを東映が作ると、こういう血がたっぷりの、残酷物語風のちょっとグロテスクな湿った感じになるんだな、と思いました。
逆にこれを見て、必殺は残酷だけど、実は不快感を感じさせない作りになっているとわかりました。

影同心が不愉快っていうんじゃないですけどね。
残酷だな、悲惨だ、嫌だなって思ってしまう。
実際に嫌な悪党たちが働く悪なんだから、嫌な気持ちがして当然なんでしょうが。

必殺は実に、グロテスクさをあまり感じさせず、娯楽に徹底してうまく作っているんだなと思いました。
だから、子供の私でも見ていられたのかも。
同じ材料でも違う会社が作ると、こんな風に特長が出るんですね。

それでも影同心、必殺という下敷きがあるせいか、うまくエキスを抽出して作ってはいると思います。
5話ぐらいから、違和感なく話にものれてくるようになりました。
作り手もつかんできたし、見るほうも影同心に慣れてきたのか。
話の細かいところで大雑把さがあっても、そんな部分も含めて、おもしろくなってきました。


何将軍

三遊亭小朝さんの落語「紀州」。
吉宗が8代将軍に決まる日の話です。
思い込みで聞き違い、または自分の願望でそう聞こえる、というお話でもあります。

その吉宗は、何将軍と呼ばれた将軍でしょう?
学校でも、クイズ番組でも、そういう問題が出ると、9割の答えが「暴れん坊将軍」だそう。
私も学校の試験の答えが圧倒的に「暴れん坊」だったと聞きました。
答えは「米将軍」なんですけど、いや~、「暴れん坊将軍」はすごいです。


さて、「紀州」。
江戸城に向かう途中の、尾張公の耳に聞こえる鍛冶屋の音。
とんてんかん、とんてんかん。
これが、てんかーとーるー、てんかーとーるーに聞こえる。

何かの暗示か。
格からしても、尾張が御三家筆頭。
八百万石は、尾張公のもの。
これは、本当になるかもしれない。

そう思った尾張公。
だが、将軍職を打診されて、「日本人の悪いクセが出た」。
一度で受けたら、いかにも「待ってました」と言わんばかり。
飛び付いたみたいで、みっともないし。

狭い島国。
人の目が気になる日本人。
謙遜しちゃう日本人。
「余は徳薄く、将軍の任ではない」。

私のような未熟者は、将軍の器では、と尾張公が謙遜した。
尾張公の計算では、ここでもう一度、請われて、渋々引き受けることになるはずだった。
しかし、ここで紀州の吉宗に話が行っちゃった。

吉宗もまた、「余は徳薄く、将軍の任ではない」と言った。
しかし、吉宗にはその後があった。
「しかしながらかほどまでに請われて固持するのは、御三家として責任上、心苦しい」。

結果、将軍は紀州の吉宗に決まる。
一回で受けてりゃ良かった~、と思った帰りの駕篭の中、尾張公の耳に、また鍛冶屋の音が聞こえて来た。
てんかーとーるー、てんかーとーるー。

やっぱり、天下とる!と聞こえる。
そこで尾張公、はたと気づいた。
紀州の吉宗も断るんじゃないか?

一度引き受けておいて、ここはやはり尾張公が、と譲ってくれるんじゃないか?
そうだ、そうに違いない。
鍛冶屋の音の、とんてんかん、が止まる。

熱く鍛えた鉄が、水に入れられた。
その途端、鉄は今までと違う音を立てた。
「キシュ~」。
てんかーとーるー、てんかーとーるー、きしゅー。


人間、どんな人にも三回、幸運の女神さまがやって来ると言う。
しかしこの女神さま、後ろに髪の毛がない。
心にないことなど言わずに、幸運が来たらガッチリつかめ、というお話でもあるようです。



穏やかではない 「フルーティー侍」

「フルーティー侍」。

赤りんご侍との勝負に敗れた青りんご侍。
道場から人は去り、家で傷を癒す日々。
しかし、梅干しが赤りんご侍を想起させたり、春の穏やかな日のような気持ちにはなれない。



ビシッ!と、片づけを命ずる妻。
指先とともにうなる、ムチの音。
明るくかわいらしい妻の、笑いながら怒る顔に爆笑しました。

食事の音といい、このアニメの音の効果って、すごいと思います。
妻、強い。
赤りんご侍との勝負に敗れた青りんご侍の生活だけど、この妻なら大丈夫だと思う。


春一番

花粉用メガネを、今年は買いました。
視界が狭くなって、横の人も首を動かさないと見えないから、運転する人は怖いかも。
それと、混雑した駅のホームなんかも気をつけないといけないかもしれませんね。
しかしそのせいかどうかわからないですが、目のかゆみはずいぶん軽減されてます。

花粉用メガネにマスク。
もう、外気に触れてる部分のが少ない!
これでコート着てると、なんだかアヤシイ人なのだ。
それでも春が来たな、という感覚は良いもんですね。

一緒にお昼に外にご飯食べに行った人が「寒いのはもう飽きたね」って。
私の感覚では、寒いのはもう嫌だ、なんですが、「飽きた」っておもしろいなあ。
それで、昨日からはちょっと寒いんですが、窓を開けて冷たい雨の空気が入ってきた時、「うん、もう、こういうのはいいな」って思いました。
飽きた、ってこういうことか。

だんだん、日が伸びてきて、1日24時間は変わらないんだけど、昼が長くなると1日が長い気がするんですよ。
明るい間にできること、しておきたいことができる時間が短い。
洗濯物干せる時間とかも短いし。
外に出て、6時過ぎなのにもう8時?って思うような暗さだと、早く帰っていろんなことしなきゃって思ってしまう。

日が延びてくるのは、なんかうれしい。
風が強いのも、その風が生あったかいのもうれしい。
桜はもちろんのこと、街が、花屋の店先がピンク色っぽく色づいてくるのもうれしい。
あったかくなって人も動物も外に出てくるし、季節が変わったので入学やらデビューはする子供や人が多い。

そこで春の歌というと、キャンディーズの「春一番」っていうのは実に春らしさをうまく表現している曲なんですね。
どこかの子が隣の子を迎えに来ました♪
すずめの子が楽しそうです♪



この弾む感じ、すごくうまい。
明るくなってくる感じが、すごく出てる。
春っていいなと思う曲。
冬に聴くと、春を待ち焦がれてしまう曲です。



つまらんことを言うな 「眠狂四郎 円月殺法」第10話

第10話、「無頼子連れ旅必殺剣 府中の巻」。
9話が、録画が見当たらなくて、飛ばしてすみません。
見たんですけどね。
山田五十鈴さんがゲスト。

火事ではぐれた母親と、盗賊に拾われ、再会した時は役人をあやめてしまい、死罪を待つ息子。
盗賊と離れて、一人で生きて行けとの忠告も届かず、盗賊たちを斬ってやるしかなかった狂四郎。
三味線の別れの音が悲しい、親子の別れの回でした。



海が近い茶店で、休みを取っていた狂四郎。
そこに老人に連れられた幼い少女が、やってきた。
「もうじき、母ちゃんとも合えるからな。うれしいか?」
少女は狂四郎にも、笑いかけた。

狂四郎の顔にも、うっすら微笑みかける。
そこに六部姿の数人の刺客が、襲い掛かる。
「眠狂四郎、覚悟!」

あわてて少女をかばって伏せた老人の背にも、刺客の刃が浴びせられた。
驚きと怒りで、狂四郎が振り向く。
「己ら、罪もない行きずりりの人を!」

「おじいちゃん、おじいちゃん!」
少女が、すがりつく。
全員を斬り捨てた狂四郎が、老人に駆け寄る

「しっかりしろ!思わぬ巻き添えにしてしまって、許してくれ!」
「お、おねげえで、ご、ごぜえます」。
「聞こう!」

「府中の彌勒町、万亀楼という女郎屋で、この子の母親が…。名はおすみ」。
「万亀楼のおすみだな」。
「こ、この子と、この金を」と言って、老人が懐から胴巻きを出す。

「み、身請けの金でごぜえます!」
「この金と、この子を届けてくれと言うのか」。
「おじいちゃん!」

「ちよ。お、おねげえでごぜえます」。
「おじいちゃん!」
「引き受けた。安心するがいい!」

「おじいちゃん!」
ちよが叫ぶ中、老人は息絶えてしまった。
「おじいちゃん、おじいちゃん」とすがりつき、ちよは泣いた。

「オヤジ」と、狂四郎は茶店のオヤジに声をかけた。
「はい」。
「この年寄りを葬ってやりたい。手を貸してくれ」。
「へ、へい」。

号泣するちよ。
海辺の近くに、石を墓標にした墓ができた。
線香の前で、ちよは手を合わせる。
狂四郎は茶店のオヤジに金を渡し、「六部たちの死骸は、いずれ仲間たちが引き取りに来るだろう。聞かれたら見たままを話すがいい」と言った。

そして、ちよに「確か、ちよといったな。そなたの母に会いに行こう」と声をかけた。
だがちよは狂四郎を見て、後ずさりしていく。
「母に会いたくはないのか」。
ちよは答えなかった。

しかし狂四郎が歩くと、ちよは離れて後をついていく。
狂四郎がいなくなると、茶店のオヤジの顔つきが変わった。
草むらに分け入ると、手足を縛られた本物の茶店のオヤジがうめいていた。

男は籠を手に取ると、手紙を小さなこよりにしたため、駕籠の中の鳩の足に結び付けて飛ばした。
街道を狂四郎と、その後ろを小さなちよがついていく。
狂四郎が足を止めて振り返ると、ちよが空を見ている。
ちよが指差した先には、鳩が飛んでいた。

鳩は薩摩の藩士・島本、森田、松浦の下へ飛んだ。
手紙を読んだ藩士は、眠狂四郎が府中に入ってくることを知った。
幼い女の子を伴い、彌勒町の万亀楼という女郎屋に来る。

何とか手を打とうと言った時、旅の坊主姿の男が現れた。
島本、森田、松浦のたちは「聞いていたな!」と言って、男に斬りかかった。
坊主は持っていた錫杖から、仕込み杖を抜いた。

それを見て「待て!」と一人が言った。
「貴殿か。居合いにかけては関八州に向かうものなしと言われた、暗闇の重兵衛とは」。
坊主姿の男は、新たな刺客だったのだ。

府中宿についた狂四郎はちよを連れて、万亀楼に向かった。
女郎たちが誘い、子供は預かるからと言う。
その一人に、この店におすみという女はいるかと狂四郎は尋ねた。
すると声をかけた女郎が、「おすみ?墨染めさんのことかい?墨染めさんならもういないよ」と言った。

「どうした?」
「身請けされちまったのさ。代わりに、あたいじゃどうだい?」
狂四郎は、ちよを見た。
万亀楼の中に入る。

楼主は、父親が百姓をしているのは知っていたが、墨染めに子供がいたとは知らなかったと言った。
「一足違いでございました。こんなこととわかっていたら、断りようもあったのでございますが」。
狂四郎は、身請けした客の身元を教えてくれと言った。

老人の遺髪を届け、それからちよの身の振り方もつけてやらなければならぬと狂四郎は言った。
おすみを身請けしたのは、鞠子の宿で麦とろの店を開いている、和助という男だった。
以前から、墨染めのところにあがっていたと言う。

山道を、おすみを乗せた駕籠が行く。
傍らには和助が付き添っていた。
潜んでいた藩士が「おい、麦とろ屋の和助が来たぞ」と言う。
そして「バカなやつだ。我らの手立てに利用されておるとも知らずに」と笑った。

駕籠がおすみを乗せて近づいてくる。
だが駕籠の中のおすみは、笑っていなかった。
和助が「駕籠屋さん止めておくれ」と言って、和助は重兵衛さまですか?と重兵衛たちに近づいてきた。

おすみを、預かった金で身請けしてきたと言った。
「これから、どうすればよろしいので?」
「何もせんでいい」。
「え?」

「お前の役目は、これで終わったと言うことだ」。
そう言うと、重兵衛は和助を殺してしまう。
重兵衛は、逃げ出した駕篭かきも斬った。
おすみはおびえ切って、駕籠に引きこもった。

そのおすみに、重兵衛が話しかけた。
「言うとおりにすれば、命はとらん。娘に会いたければ」。
「どうして、子供のことを?!」と、おすみは驚いた。
「娘の名前はちよ。年は?」と、重兵衛が聞いた。

「いつつでございます」。
「お前に会いに、府中の城下まで来ている。会いたいか?」
おすみの顔色が変わった。

「それはもう!3年前に別れたきりでございます。もう1日だって、ちよのことを忘れたことはございません。どうぞ、ひと目なりとも会わせてくださいませ!お願いいたします」。
「指図どおりにすると言うのだな」。
「はい、いたします。ちよに会わせてくれるのなら、たとえどんなことでもいたします」。
「よし、そのまま駕籠に乗っておれ」。

重兵衛は、女を鞠子の宿まで連れて行けと言った。
万亀楼を出た狂四郎は、ちよに「そなたの母は鞠子の宿にいるそうだ。これから夜道をかけて鞠子まで行くか」と聞いた。
ちよは、こっくりとうなづいた。

狂四郎の後を、ちよがついていく様子を薩摩の藩士が見ていた。
歩き始めた狂四郎だが、ちよがうずくまる。
「どうした?疲れたのか?」と言って、狂四郎がちよの額に手をやる。
「熱がある」。

狂四郎はちよを抱きかかえると、一軒の旅籠に入った。
「世話になる」。
それを見た藩士は自分は旅籠を見張る、といって一人を伝令に行かせた。
狂四郎は医者を呼んでほしいと、仲居に頼んだ。

やってきた医者はただの風邪だと言ってて、熱さえ下がれば案ずることはないと言う。
薬を渡し、暖かくして、ゆっくり休ませるように言うと帰っていく。
その頃、伝令は狂四郎が旅籠に止まったことを知らせる。

藩士は「襲うか?」と言ったが、狂四郎はいずれ鞠子に向かう。
その時襲えばよいと言って、引き上げた。
狂四郎は、ちよの頭の手ぬぐいを絞り、冷やし続けた。

その時、隣の部屋から「もし」と女の声がかかった。
声をかけた女はおしまといい、仲居から隣の部屋の子供の具合が悪いと聞いたので、様子を伺いに来たと言った。
「かわいい顔をして。だんなのお子さんですか?」

ちよを見たおしまは、そう聞いた。
「いいや」。
「だんな、何か私にお手伝いできることがありましたら、遠慮なくおっしゃってくださいまし」。

「そうか。では悪いがこの水を取り替えてきてくれ」。
「はいはい」。
狂四郎がおしまを、じっと見送る。

おしまが井戸で水を汲んでいると藩士が来て、「女、隣の浪人の様子はどうだ?」と聞いた。
連れの子供が熱を出しているから、その看病をしている。
熱が下がるまでは出発はできないだろうとおしまが言うと、藩士は礼を言い、自分のことは黙っているように言うと引き上げていった。
「あ、あの?」と、おしまが戸惑う。

おしまが桶に水を汲んで戻ってくる。
狂四郎は「すまん」と言った。
おしまは自分が子供は見ているから、狂四郎は休んでくれと言った。

「たいそう気が利くな」。
「察しがいいでしょ。あたしもお酒は好きなほうで」。
おしまは手ぬぐいを水に浸し、絞る。

ちよの顔を見ると「よく眠って。何の夢見てるんだろう」と言った。
狂四郎は酒を飲み、「地酒にしてはなかなかいい味だ」と言う。
「一杯付き合わんか」。
「いただきます」。

狂四郎に酒を注がれて、おしまは飲んだ。
おしまもまた、狂四郎に酒を注いだ。
狂四郎は、ちよの親のことを聞うたたおしまに、和助の話をした。
すると、おしまはその麦とろの店「ひさご屋」を知っていた。

この辺りは良く商いで行き来しているからと言うおしまに狂四郎は「何の商いだ?」と聞いた。
「まあ、いろいろと」。
しかし相手がひさごやの主人なら、ちよにとっても幸せだとおしまは言う。
ひさご屋の主人に妻はないしく、子供もないので、きっとちよを引き取ってくれる。

「そうなれば、何よりだが」。
「そうなるに決まってますよ。いえ、母親がそうせずにはおきませんよ。だって自分のお腹を痛めた子供じゃありませんか!わが子の顔を見たら、手放せるもんじゃありません!母親ってそういうものです!」
おしまの激しい口調に、狂四郎はおしまの顔を見る。

はっとしたおしまは、ごまかすように笑った。
そしてまた、ちよの手ぬぐいを替えた。
ちよの額に手をやると「だんな!この子、この子、熱が下がってます」と言う。
狂四郎もちよの額に手をやり、うなづいた。

その夜、ちよの傍らで目を閉じる狂四郎に「だんな?」「だんな」と、おしまが声をかける。
「だんな」。
返事がないので、おしまはそっと部屋に入ってくる。

そして狂四郎の持っていた、ちよの母親の身請けの金が入っている胴巻きに手を伸ばした。
重みを確かめるように持ち上げた時、ちよが「おかあちゃーん」と寝言を言った。
おしまは、はっとする。

自分の手を押さえると、おしまは胴巻きを元に戻した。
おしまが戻っていく。
すると、狂四郎が口を開いた。
「おしま」。

「お前には、子があるのではないか。私を酒に酔わせ、眠らせあの胴巻きを盗もうとした。だがこの子が夢うつつに母を慕うさまを見て、お前は盗むことができなくなった、違うか」。
「だんな…、おっしゃるとおりですよ。私には生きていたらちょうど、そのこと同じ年ぐらいの女の子がありました。でも…あたしは、その子をたった一人のわが子を自分で殺してしまったんです」。
おしまは語り始めた。

子供が3つになった年だった。
おしまは乳を飲ませ、添い寝をしていた。
昼間の疲れから、おしまがうつらうつらしてハッと目を覚ましたとき、子供は冷たくなっていた。

おしまが、窒息させてしまったのだ。
「だんなに子殺しの罪にさいなまれて生きていく母親の気持ち、おわかりになりますか?」と、おしまは涙声で訴えた。
「行き着く果ては、ごらんのとおり。女だてらの道中師。私、今でも時々、死んだ子の夢を見るんですよ。夢の中の子供、だんだん大きくなって」。

「ちょうど、この、ちよちゃんぐらいになって」。
おしまは泣き崩れた。
狂四郎は黙っていた。

翌朝早く、狂四郎とちよは旅籠を出た。
仲居が見送る中、ちよがにっこり笑って、狂四郎に手を伸ばした。
狂四郎もかすかに笑い、ちよと手をつないだ。

その様子を、薩摩の藩士が見ていた。
知らせを受け、藩士は麦とろ屋に行くものと、道中待ち受けるものの二手に分かれた。
待ち受ける男が言った。

昨日、仲間が5人でかかって、一人残らず斬られた。
尋常の手段では討てまい。
鉄砲で狙い打とう、砲術にはいささかの心得があると一人が言い、一人がうなづいた。

目を覚ましたおしまは「だんな」と言って、狂四郎たちがいた部屋のふすまを明けたが、誰もいなかった。
「黙って行っちゃうなんて、薄情な人」と、おしまはためいきをついた。
狂四郎はちよの手を握り、2人は街道を歩く。

物陰から、「来たぞ」と言って藩士が狙いをつける。
狂四郎が気配を察した。
「あ、お花だ!」と、ちよが道端に走った時だった。
「危ない!」

狂四郎が駆け寄る。
駆け寄った狂四郎は、肩を撃たれた。
狂四郎が倒れた。

「おじちゃん!」
ちよが叫ぶ。
刀を抜いて、2人が近づいてくる。

突然、起き上がった狂四郎は、2人を斬り捨てた。
「おじちゃーん!」
ちよが叫ぶ。
正宗を持つ狂四郎の手元に、血が流れてくる。

街道を行くおしまは駕籠屋に、鉄砲の音がしたといって急がせた。
「止めて!」と叫ぶ。
その先の道端に、2人の藩士の死体が転がっていた。
「だんなはどこへ…」。

水車小屋で、狂四郎は火を起こし、小刀を焼いていた。
ちよに「向こうを向いていなさい」と言うと、狂四郎は熱くなった刀で肩をえぐり、弾丸を取り出した。
狂四郎の顔がゆがむ。

ちよが振り向き、じっと見つめる。
弾丸は取り出した。
狂四郎が、肩を押さえる。
ちよが近づき、狂四郎の印籠を取って渡す。

狂四郎がうなづく。
印籠から狂四郎が薬を出すと、ちよが塗った。
「痛い?」
「いや、大丈夫だ」。

ちよが薬を包んでいた油紙を当て、狂四郎が手ぬぐいで傷口を縛ろうとした。
すると、ちよが手伝って縛る。
狂四郎が、うなづく。
「ありがとう」。

狂四郎が肩を押さえ、背後の柱に寄りかかる。
ちよが額に手をやり、近くの川の流れで手ぬぐいをぬらして絞った。
通りがかったおしまが、ちよを見つける。
ちよは狂四郎に夕べ、自分がしてもらったように額に手ぬぐいを乗せる。

その時、目を閉じていた狂四郎が「誰だ」と刀を手に起き上がる。
「だんな」。
おしまが現れる。

「お前か。よくわかったなここが」。
「探してたんですよ」。
おしまは水車小屋に入ってきた。

「そしたらおちよちゃ、、見かけたもんですから。怪我してるんですか?」
「ああ、鉄砲でやられた」。
おしまは息を呑んだ。

狂四郎はおしまに「おしま、この子を少しでも早く、母親に会わせてやりたいのだが、私はしばらく動くことができん。私の代わりに連れて行ってくれ」と頼んだ。
「いいですとも。でもだんな一人で大丈夫ですか」。
「手当ては済んだ。この子が手伝ってくれてな」。
「まあ、そうですか。賢かったのね」と、おしまはちよの頭をなでた。

狂四郎は、ちよの祖父から託された胴巻きと、遺髪の束を出した。
「これはおすみの父親が身請けするつもりで作った金と、遺髪だ。頼む」。
おしまが、声を詰まらせる。

「だんな。だんなは…。私が道中師だと、泥棒だと知ってて、こんな大金預けるんですか」。
おしまがうつむく。
「つまらんことを言うな。早く行け」。
おしまは顔をあげた。

「はい!おちよちゃんと一緒にきっとお届けします!」
おしまはちよを連れて出て行く。
ちよが、狂四郎を振り返る。

狂四郎が、わずかにうなづく。
2人は出て行った。
狂四郎は、目を閉じる。

おしまは、ちよを連れてひさご屋に着いた。
麦とろを作っている男を、おすみがそっと盗み見る。
奥のとが開き、藩士が男に「おい、まだか」と声をかけた。
男は首を横に振った。

「うん。ひょっとしたら安東たちが仕留めたか?」
客が食べ終わって、帰っていく。
そこに、おしまが入ってきた。

「おいでなさいまし」。
「あの、ここひさご屋さんだね?」
「へい、さようでございますが」と男が答える。

「ならいんですが、ご主人の顔が見えないもんだから」。
一瞬顔色を変えた男が「あいにくちょっと、仕入れに出ております」と答えた。
「あの、ここに、おすみさんて女の人、来てません?」

おすみが出てきた。
ちよをみて、驚きのあまり固まる。
「おちよ、おまえ…おちよじゃないかい?!」
「かあちゃん」。

「おちよ!お前、大きくなって」。
「かあちゃん!」
ちよがおすみに、抱きついて泣いた。
おすみが、ちよを抱きしめる。

「よく来てくれたね。良く来てくれた」。
見ていたおしまも涙ぐむ。
おしまは涙をぬぐうため、背を向けて座った。
すると、男が泣いているおすみを突付き、おしまのほうをあごで示した。

おすみは「どなたか存じませんが、ご親切にありがとうございました」と頭を下げた。
「いいえ、私はあるだんなに頼まれて、お使いにきただけなんですよ」。
おすみは、上がってくれと言った。

座敷に上がったおしまは胴巻きと遺髪を渡し、これを頼んだ浪人は鉄砲で撃たれて怪我をしたので、自分が代わりに来たと話した。
「そうでございましたか」。
おしまはおすみの父親に対して悔やみの言葉を言い、ちよに母親に「会えてうらやましい」と言った。

「おちよちゃん、良かったわね」。
「うん!」
「どうぞお幸せに、私これで失礼します」。

その時、錫杖の音が響いた。
男たちが入ってくる。
「女、眠狂四郎は怪我をしていると言ったな。やつは今、どこにいる」。
「あんたたち、誰なんだい!」

「さるお方の命を受けて、眠狂四郎を探しているものだ。狂四郎はどこだ」。
おしまが、そっぽを向く。
「言え!」
「お前が言わんと、この親子が死ぬことになる」。

重兵衛が錫杖から仕込み杖を抜き、親子の前にかざす。
「かあちゃーん!」
おすみとちよの、2人が抱き合う。

「どうする、女」。
おびえるちよを見ておしまは、「まさかねえ。やっと幸せをつかんだこの2人を、見殺しにはできませんよ」と吐き捨てた。
「狂四郎のいるところに、あないすると言うんだな」。
おしまは、うなづいた。

5人の藩士に囲まれ、最後尾に重兵衛がついて、おしまは水車小屋に向かった。
水車小屋では、目を閉じていた狂四郎が気配を察し、正宗を手にしていた。
小屋を前にしたおしまは、止まった。

重兵衛を振り返り、「あそこの水車小屋ですよ」と指差した。
途端におしまは走り出し「だんなーっ!」と叫んだ。
藩士が、おしまを背後から斬る。
おしまが倒れた。

藩士と麦とろの主人に化けた男が様子を伺い、水車小屋に入ろうとするが、すぐに出てくる。
中から狂四郎が現れた。
たちまち2人が斬られる。

狂四郎は倒れたおしまを見て、「おしま!」と叫んだ。
続く3人もあっという間に斬り伏せ、狂四郎はおしまに駆け寄る。
「おしま、しっかりしろ!」

おしまが目を開けた。
手を上げながら、「だんな、堪忍してくださいな。だんなの居場所を教えないと、おちよちゃんとおっかさんを殺すと言われたんで」と声を絞り出した。
狂四郎はうなづいた。
「わかっている」。

「だんな…、あたし、だんなのことを…」。
おしまが狂四郎を見つめて、目を閉じる。
「おしま!」
狂四郎が呼びかけても、おしまは動かなかった。

重兵衛を見た狂四郎が「この女を殺さねばならぬ、いわれはあるまい!」と言う。
「ふふふ」と、重兵衛が笑う。
「その傷ついた体で、わしと勝負しようと言うのか」。

片手で狂四郎は、正宗をの切っ先を下に向けた。
ゆっくりと刃が弧を描いていく。
それを目で追っていた重兵衛が、幻惑されたような表情になる。
重兵衛が、かけていた数珠を投げる。

狂四郎が払う。
数珠は、小川に落ちた。
狂四郎は片手で、重兵衛が斬りかかってきた刃を受けると、正宗を振り払う。

重兵衛が、錫杖に仕込み杖を納める。
納めて、振り返る。
そして倒れる。

街道の地蔵の前。
母親に手を引かれたちよが、狂四郎を見送る。
「ありがとうtございます。みんな、あなたさまのおかげです。本当になんとお礼を申し上げてよいか」と、おすみが頭を下げた。
狂四郎が、「たっしゃでな」とちよに言う。

ちよが前に進み出て、狂四郎を見つめる。
狂四郎がかすかに笑い、去っていく。
おじちゃーん!とちよが叫ぶ。

「おじちゃあああん!」
ちよの声がこだまする。
だが、狂四郎は振り向かない。
印籠がゆれている。

「おじちゃあーん!」
狂四郎の姿は遠ざかっていった。
すすきの穂が揺れていた。




無頼の主人公と、子供の組み合わせは名作になります。
重兵衛は、御木本伸介さん。
関八州では並ぶものがない居合いの達人の割りに、あっさりばっさり。
いや、狂四郎が強すぎるのでしょう。

これは第1話と、ちょっと似たシチュエーションです。
狂四郎を狙った刺客により、罪もない人が巻き添えで命を落とす。
その人には、子供の連れがいた。

子供の親を探してやらなければならない。
最初は子供は狂四郎に心を閉ざすが、その暖かさを理解するとなつくようになる。
1話では無残に子供まで殺されてしまいましたが、これは親子ともども助かって良かった。

わずかだけど、微笑を交わしたちよの祖父を巻き添えにした心の痛み。
犠牲になった老人へのすまなさが、狂四郎の全身から出ます。
老人を少しでも安心させてやろうという狂四郎の気持ちが、「聞こう!」「引き受けた。安心するがいい!」という言葉に出てます。

最初はおびえ、反感を持っていたちよだけど、看病をする狂四郎に心を開く。
さらに泥棒のおしまも、ちよに自分の死んだ子供を重ねて更正する。
狂四郎を狙えば避けられると見たのか、ちよを狙う刺客。
ちよを狙えば、必ず狂四郎はちよをかばうから。

この卑怯なやり方に、狂四郎も死んだ振りで応戦。
一人で治療する狂四郎は、ちよに血を見せまいと「向こうを向いてなさい」と言う。
でももう、ずいぶん血を見ちゃってる。

そこでちよが、狂四郎の手当てを手伝うところがけなげ。
狂四郎も、素直に手伝ってもらう。
愛しさがにじみ出てくる。

そこに追ってきたおしまに、狂四郎はお金を託す。
自分が泥棒と知っていて、大金を託されたおしまとのやり取りが泣かせます。
後悔にさいなまれる、おしま。

自分が盗もうとしたのを、知っているのに…。
自分なんか信用していいのかと思う、おしま。
それに対して「つまらんことを言うな」と言う、狂四郎が良かった。
こういうのが、時代劇の良さだなあと思います。

しかたなく、薩摩の刺客を案内してきたおしまが狂四郎に危機を知らせ、斬られる。
その時、詫びるおしまにうなづき、「わかっている」と言ってやる狂四郎がまた、いい。
「だんな…、あたし、だんなのことを…」と、思慕の念を伝えるおしま。
それは好きになってしまうでしょう。

狂四郎の「この女を殺さねばならぬ、いわれはあるまい!」に、怒りが感じられる。
またしても、罪もない人を手にかけた刺客に怒りの円月殺法。
片手でも強い。

決して朗らかに笑わず、わずかに微笑むだけの狂四郎。
だからこそ、その笑顔が人をとろけさせる。
これ、ちよは忘れないですね。
大きくなっても、狂四郎のことを語るでしょうね。

自由になったおすみ。
薩摩は結局、おすみを自由にしてやって、祖父のお金は残っちゃったね。
去っていく狂四郎に、「おじちゃーん」と叫ぶちよの様子がジーンと来る。
でももう、狂四郎は二度と振り返らない。

2人は自分とはもう、関わってはいけない、平和に暮らすべき人たちだから。
ちよとの別れに振り返らない狂四郎。
おしまは哀しかったけれど、最後に救われたのだと信じたい。

そして、おすみとちよの親子は、麦とろ屋で幸せに暮らすのだと思う。
切なさと、暖かさのラスト。
好きなエピソードの回です。


姓は丹下 名は左膳

享保の頃。
幕府の政治は遠い海鳴りのような、不安と不満を天下に漂わせていた。
その巷の中に、だからこそ、生き生きとうごめく隻眼隻手のその男。
名を、丹下左膳といった。

名刀、乾雲丸・坤竜丸。
この大小の刀が離れるということは、凶の札をめくったも同然。
何人もの血が流れ、互いを求めて刀が泣くという。

この刀の持ち主、道場主の小野寺鉄斉が娘の弥生とこの刀をかけた試合を開いた日。
試合に乱入し、刀を奪ったのは丹下左膳だった。
片目、片腕の凄腕剣客の左膳はこの名刀の争奪戦に加わった、ただの無頼漢と思われた。
しかしそれは間違いで、左膳は実は、刀収集家、いや、偏執狂ともいえる主君・相馬藩主の命を受けて、乾雲丸・坤竜丸を奪おうとしている相馬藩士なのだった。

左膳に惚れ抜いている悪女・櫛巻きお藤が盗んできても、左膳は拒否する。
自分の力で敵を倒し、乾雲丸・坤竜丸をついに手に入れる。
乾雲丸・坤竜丸を手に、殿の駕籠の前に走る左膳。

「ここに持参いたすことが、かないました」。
頭を下げる左膳の前で駕籠が開き、手だけが出る。
手が、こちら、と招く。

乾雲丸・坤竜丸を差し出す左膳。
駕籠の戸が閉められた。
左膳には一言の声もかけられず、駕籠は去る。

用人たちが刀を抜いて、左膳に迫る。
屋敷の戸が閉まる。
なぜ。

うなだれていた左膳。
しかし、くくくく、ははははは。
左膳の低い笑い声が、響く。

「無礼者!」
藩士・横光が叫ぶ。
「これが武士と言うものなのか」。
左膳がそう言って、顔を上げた。

「これが1年有余、乾・坤を捜し求め、宿願を達した俺への殿の御沙汰なのか」。
「斬れ!」
横光の声が響く。
「この素浪人を斬れ!」

「俺は信じていたかった」。
左膳が言う。
「主君と家臣の道を。それがこの始末だ。笑いたくなるぜ」。

「笑わずにいられるかい!この俺をな!」
この後の左膳の剣は、もともと強いが、鬼のような剣裁きとなる。
藩士を斬り捨て、左膳は叫ぶ。
「こんなことで、丹下左膳が死ねるかよう!」

左膳は相馬6万石を一人で相手にしかねないと、お藤は危惧する。
その通り、覆面の左膳は夜な夜な、相馬藩士を襲う。
なぜ、相馬公は、左膳を斬ろうとしたのか。

相馬藩主には刀について、幕府の調べが入った。
すると相馬公は、そんなことは知らない、丹下左膳なる家臣などおらぬとあっさり左膳を捨てたのだった。
しかも、左膳から乾・坤を献上させておいて、であった。

隠密・蒲生泰軒は、この大名を取り潰す案件には事欠かなくなったと、左膳に協力しろと持ちかける。
しかし、左膳は断った。
今は左膳は、相馬藩から乾・坤を奪うことに情熱を傾けでいた。

だが蒲生さえも、一介の使い捨ての道具に過ぎなかった。
蒲生は左膳に言う。
「おめえに世の中の仕組みを語っていた俺が、おめでたい」。

相馬藩取り潰しの幕府の策が、突然変わった。
もっと大きな藩を取り潰す策に、変わったのだ。
蒲生泰軒さえも、自分が幕閣の道具であったことを思い知っていた。

お藤は左膳に奥州街道を屈強な相馬藩主が乾・坤を携えて、相馬に向かうことを聞き込んできた。
奥州街道を追う左膳、左膳についていくお藤。
そしてもともと乾・坤の持ち主だった道場主の娘・弥生と、道場の弟子・栄三郎もまた、刀を取り返すため、相馬藩士たちの後を追う。

左膳に師を倒されてた栄三郎は、当初こそ、左膳とは敵対していた。
だが、いまや乾・坤をともに奪う同士なのである。
しかし左膳と栄三郎、弥生とお藤の4人が襲った行列は、偽物であった。
乾・坤は大洗の方角へ行っていた。

舟に乗られてしまっては、どうにもならない。
いまや左膳の協力者と貸した蒲生が、彼ら藩士を足止めする。
自分ももはや、左膳と同じ。
悪党退治が大好きなのだ、と言って。

ついに左膳は横光ら、相馬藩士と対決。
相馬藩士すべて斬り捨てた左膳と、横光の対決。
左膳の左袖から、血が流れる。
だが、次の瞬間、斬られ、倒れたのは横光だった。

乾・坤を奪った左膳だが、何と乾・坤を栄三郎と弥生に返してしまう。
栄三郎に、「剣の道の勝負はこれからだな」と言う。
だが栄三郎は、「勝負はもうついている」と言う。
おぬし、すなわち左膳の勝ちだ。

左膳は去っていく。
「左膳、どこへ行く」。
栄三郎の声に、左膳は答えない。

蒲生が栄三郎に、左膳が左肩をやられているのに気づいていたのかと聞く。
うなづく栄三郎。
「さすがだ」と蒲生が言う。

それを聞いたお藤が、左膳を追おうとする。
蒲生が止める。
「あいつは今、一人になりたいんだろう」。

「あいつは利き腕をやられている。それも相当な深手だ。あの出血じゃ、助からねえかもしれねえ」。
「だがあいつは、助けは拒むだろう。ようやく手にした乾・坤を、未練気もなく残していってしまう」。
「死ぬも生きるも己の勝手。そういう奴だよ、あいつは。好きなようにさせてやるのが、人の情けだ」。

お藤にもまた、捕り方の手が迫っていた。
左膳の後を追って、駆けて行くお藤を見た蒲生は言う。
「あの女も、左膳に似ている」。

お藤を見た左膳は、「来るんじゃねえ!」と言う。
左膳はいかだに乗り、川に漕ぎ出していってしまう。
後を追おうとするお藤だが、捕り方に気づく。
後ろ髪を引かれながら、逃げていくお藤。

いかだの上の左膳に向かって叫ぶ。
「しんじゃやだよ」。
「しんじゃやだよお!」
いかだは左膳を乗せ、遠ざかって行く。

…享保の頃。
幕府の政治は遠い海鳴りのような、不安と不満を天下に漂わせていた。
その巷の中に、だからこそ、生き生きとうごめく隻眼隻手のその男。
名を、丹下左膳といった。

いかだは流れていく。
動かない左膳。
左膳の生死は、誰にもわからない。



高橋幸治さん主演の、丹下左膳。
「水をもらいたい」。
声をかけられた女性が、左膳を見て気絶してしまう。

それほど、左膳の容貌は異様。
今だったら、こういう描写、できないんでしょうかねえ。
栄三郎は浜畑賢吉さん。
美青年ぶりが、左膳と対照的です。

左膳の実戦に適した、蹴りも炸裂するような剣法とは違って、美しい剣法。
剣を左膳と交えた時は、互角。
しかし、左膳の野性的な豪快な剣裁きに、やや押され気味。

「気が強いのもほどほどにしねえと、俺はおめえを斬らなきゃならねえ」。
左膳がそう言う相手は、左膳と父の仇と思い込む小野寺鉄斉の娘、弥生。
栄三郎、弥生、栄三郎の恋人・お艶の三角関係もあり。

芸者になってまで、栄三郎の役に立とうとするお艶は鮎川いづみさん。
しかし、お藤といい、お艶といい、目の上のブルーのシャドウがすごい。
時代を感じます。

左膳を捕らえようとする筆頭与力役で、岸田森さんも出演。
隠密・蒲生役は、田村高廣さん。
貧乏旗本で、お艶に横恋慕し、騒動に首を突っ込む鈴川は清水絋治さん。
楽しいキャスト。

市川監督の監修らしく、映像が凝っている。
闇にぽつり、ぽつりと浮かぶ御用提灯。
それがひとつ、ひとつ、消えていく。

左膳の襲撃だ。
提灯だけを斬っていく。
闇が濃い。
そして、昼の光、緑が鮮やか。

左膳は、実は無頼の輩ではなく、れっきとした相馬藩士だったんですね。
主君との絆を、武士の道を信じていた。
それがあっさり裏切られ、「おめでたいぞよ、丹下左膳。その主信じ、その言信じ、一命これに殉ぜんとした。お前はよほど大馬鹿者だ」と自分をあざ笑うことになる。
以後、左膳はニヒルにグレるのであった。

相馬藩取り潰しに暗躍していたのに、アッサリ政策が変わり、自分もまた、捨てられた立場の蒲生は左膳に自分を重ねる。
所詮、左膳も自分も、上の都合で動かされる道具に過ぎない。
武家の非情さ、悲しさ。

だが、左膳は道具の反乱を起こした。
自分は飛び出してはいけない。
だからこそ、蒲生は左膳に協力する。
田村さんの好演。

そして、高橋幸治さんって、いい俳優さん。
「子連れ狼」の烈堂さまも、良かった。
この頃、まだ40代じゃなかったなんて嘘のような渋さ、貫禄。
昔の俳優さんって、ほんと、成熟してたんだなあと思ってしまう。

今はお見かけしませんが、どうしていらっしゃるのでしょう。
渋いお姿を見てみたいと思うのですが、引退されてしまったのでしょうか。
確かにこの方の信長は、すごいでしょう。

横光との対決は、左肩を斬られた左膳。
しかし、まさに肉を切らせて骨を断った勝負だった。
一人、傷を癒す野生動物のように去っていく左膳。

傷を負っていると知ったお藤が、左膳を追う。
だが蒲生が、お藤を止める。
左膳も来るなと叫ぶ。
追っ手が迫り、しかたなく、去っていくお藤。

「しんじゃやだよ!」と言う声が、けなげ。
動かず、流れていく左膳。
これ、百万両の壷の続きがなかったら、かなり切ないラストになりましたね。

享保の頃。
幕府の政治は遠い海鳴りのような、不安と不満を天下に漂わせていた。
その巷の中に、だからこそ、生き生きとうごめく隻眼隻手のその男。
名を、丹下左膳といった…。


逆さ吊りは男性でも我慢ができないですよ 谷ナオミさん

谷ナオミさん。
60~70年代の、この頃の言い方で言うピンク映画の数々にご出演。
私は谷さんの現役時代に、リアルタイムで見たことないですが、谷さんが引退直前に答えたインタビューが持っている本に収録されている。
和服が似合う、しっとりとした大人の女性だな~と思います。

DVDレコーダーの整理をしていたら、現在の谷さんを取材した番組が入っていたんですね。
それで、ああ、確か私の持っている本で、引退とおっしゃってたなあと思いました。
すると、その引退後、大変な人生を送られてきたというではありませんか。

まずは、インタビューの谷さんの言葉。
引退する理由は、結婚ということもありますが、体が持たないということ。
30ですからお肌の曲がり角というだけではなく、体の曲がり角でもあるんですよとおっしゃる。
現在の30歳と、70年代の30歳では、全然違いますもんね。

特に谷さんの場合、ジャンルがSMということでハード。
体を維持していくのが、大変だが、「縛りの後遺症」というのが出てきた。
まずは体を治したい。
谷さんのSMは、トリックなしの素っ裸。

このインタビューの1年前の撮影で、お腹が膨れ上がってしまった。
腹膜からラッパ管から内臓が炎症を起こして、ドクターストップがかかった。
夫になる人にも、反対された。
とにかく撮影を無理して進めて終えたが、体のいろんなところにシコリができていると言われた。

谷さんは上京してきたが、博多なまりがひどかった。
なので、演劇の学校に入りなさいと言われた。
芝居は好きだったが、そこで勉強しても吉永小百合さんや岩下志麻さんのようになれる保証はなかった。
生活もかかっているし、芝居もやれるということでその当時、出演できるものはピンク映画だった。

初めは普通の役をやっていたが、ある監督の「刑罰史シリーズ」に出た。
その時、縛りや吊るしに耐えるという女優が、谷さんしかいなかった。
以来、谷さんにはこの手の映画の主演の話がやってくるようになった。
するとSM小説の大家の団鬼六さんが、自分が小説を描く時に思い浮かべるイメージが谷さんだと言った。

縄や縛りが似合う女性というのは、実はいろんな条件があるらしい。
長い黒髪。
和服が似合う。
色白。

その肌が、縛れば縄がドクッと食い込むような感じでなければならない。
顔も優しいだけではダメ。
少しきつくなければダメで、谷さんはその条件にピッタリらしい。

ピンク映画、SM映画だけど、やるからには小さくても、どんなジャンルでも一番になりたい。
そう思って、がんばってきた。
谷さんはやがて、SMの女王と呼ばれるようになった。

しかし、縛られ、吊るされる毎日は、相当な肉体労働だった。
この時、インタビュアーが見た谷さんの手は、女優さんの手とは思えなかったらしい。
谷さんは撮影で、ろうそく垂らされたり、鞭で叩かれたりする痛みは、跡になることもあるが一瞬だと言う。
だが、縄は違う。

じわじわ、じわじわ来る。
全身縛られて、1ヵ所きつくなると今度は全身が締まってくる。
これで全身に、血マメができる!
普通の人間では耐えられない。

「私の後継者は、おそらく出ないでしょう」。
「肉体的にも無理だし、私と同じ目にあわせたくないです」。
「逆さ吊りっていうのは、男性でも我慢ができないですよ。柔らかい肉に縄が食い込むのは、実は見た目ほど痛くないんです」。

「でも手首とか、足首とか、関節というのはクッションがなく、じかに来るんです」。
「それでYの字に足を広げて吊るんですよ、重心が中心に来るでしょう。両足が持たないんです。縄を解いた時には、体がバラバラという感覚です」。
…すさまじい。

ピンク映画をやるようになって、肌を焼いてはいけないと思い、一度も海には行っていない。
肌の手入れも、普通の女優さんなら、出るところだけやっていればいいかもしれないが、自分は全部である。
肉体のすべてがもう、耐えていけない。

それなら、性格派女優とか、演技派に転身する方法はなかったのかというと谷さんは、自分は不器用だから結婚して家庭を持つことと、女優が両立できないとおっしゃった。
艶っぽいとか色っぽいとか言われるが、自分はとても男っぽい。
行動も思考も男だと思う。
「だから私の色気は作った色気、(今で言うニューハーフのことを言う)色気なんです」。

縄から解き放たれて、谷さんは平凡な主婦になる。
引退したら、腰まである長い髪をばっさり切る。
そして海で泳ぐんです。
谷さんはそう言って、楽しそうに笑ったらしい。


さて、谷さんの現在を取材した番組。
谷さんは現在、九州でスナックを経営していた。
やはり、あの引退する時が、幸せの絶頂だったと言う。

谷さんは主婦になってすぐ、交通事故で全治6ヶ月という重傷を負った。
そして谷さんが平凡な主婦になると言った、その相手の夫は不倫をしていた。
しかも、相手は谷さんがこの土地に来て、最初にできた、初めての友達だった。

さらに、相手に子供ができた。
子供がいなかった谷さんは、離婚された。
夫と友人、両方から捨てられたとテレビは言った。
私はそれを見て、あの幸せそうな引退記事から、いろんなことが谷さんにあったんだと思った。

谷さんは3歳の時、母親が離婚で家を出て行ったらしい。
母親は、谷さんを連れて行ってくれなかった。
さらに今度は父親が、谷さんが5歳の時、谷さんを預けて出て行ってしまった。
以来、谷さんは親戚の家を転々とし、肩身の狭い思いをした。

だから18歳になって、上京してきた。
19歳の、生活費を稼がなくてはならない娘にできる芝居といったら、脱ぐことしかなかったと言った。
恥ずかしくないわけはない、と言った。
でも谷さんは、やるからには一番になろうと思ってやってきて、一番のジャンルを作ったんだと、インタビューを読んでいた私は思った。。

離婚した谷さんは思った。
スナックをやろう。
そして、そこに来る、お客さんや従業員という家族を作ろうと思った。

谷さんは従業員にも、お客さんにも誠心誠意、接した。
やがて谷さんを中心に、家族のような絆ができていく。
谷さんのファンだと言う芸能人は、谷さんはわざわざホテルまで迎えに来てくれたと言った。

18歳で家を飛び出して谷さんの店に勤めた娘さんを、谷さんは優しく、そして彼女のためにならないことを何度も言って諭そうとした。
彼女は谷さんのことを、母親のように思っていると言う。
育ての母親だと言った。
谷さんは27年つきあったこの娘さんにスナックを譲って、自分は引退することを決意した。

番組はその、谷さんの引退、娘さんへのバトンタッチの日を取材していた。
つらいこともあった谷さんだけど、さすが、逆さ吊りにも耐えた根性。
男だという、思考、行動力。
谷さんは強かった。

ちゃんと幸せを見つけて、ちゃんと谷さんじゃなければダメだという居場所をここでも作っていた。
64歳ということだったが、十分魅力的だった。
番組に出ていた男性が、谷さんまだ脱げると言った。
復帰できる、と言った。

人生のいろんな修羅場を越えて、それに押しつぶされなかった人が持つ強さ。
柔軟性。
それを人への思いやりにできた人が持つ魅力が、谷さんから出ていた。
人がひきつけられるに十分な魅力が、今の谷さんにあったと思った。

素敵です、谷ナオミさん。
私もファンになりました。
お元気で、本当に良かったです。


高橋さん、発見

3月から日本映画専門チャンネルで始まる、「ゴジラ」特集。
公開当時の、映画の予告編が放送されました。
その中でなんと、高橋幸治さん発見。
全然、予想もしていなかったので、すごくうれしい。

何をなさっても絵になる方。
夏八木勲さんの烈堂様も良かったですが、もう一度、高橋さんの烈堂様を見たかった!
私は、高橋烈堂様と大五郎の、わずかなシーンが好きなんです。

一刀によって傷ついた目を冷やしている大五郎。
見つめる烈堂。
しかし、ラストは2人が乗る船を襲わせ、岸から2人を見る烈堂。

この烈堂の、誰にも言わない複雑な胸のうちを高橋さんは感じさせました。
あの高橋さんはまさに、烈堂そのものでしたから。
とりあえず、ゴジラの楽しみが増えました。