佳那晃子さん 天女

先週、あるテレビで佳那晃子さんの現在を放送していました。
ニュースとして聞いていました。
でも、美しい佳那さんを知っている私には、見るのがつらい姿でした。

「三つ首塔」のいかがわしいショーでの、妖しい美しさ。
鞭を持ち、黒い下着姿となった佳那さんのロングブーツの足に、小池朝雄さんがひざまづく。
背徳の香りが、プンプン。
佳那さんは、片足で立っている。

持ち上げた足は綺麗に直角。
実はかなり、安定するのが難しいポーズだと思います。
この由香利は最終回では本性をあらわにし、ヒロイン・真野響子さん演じる音禰の髪をつかむ。
「やっておしまい!」と男たちに命令し、突き落とされた音禰を見て狂ったように高笑いしてました。

今、見ている「大都会 闘いの日々」の14話では大関優子名でご出演。
この話は、巨大な悪の組織の男の娘役。
結婚間近な娘を思う一人の父親と、清楚な大関さん。

番組では、ご主人の4億円と言う借金を背負った佳那さんが語っていました。
とってもサバサバした口調でした。
学生さんより低い金額で、たぶん生活してるじゃないかな、と思いますけど。
洋服買ってないし。

きっぱり、でもしっかりした口調でした。
だからいわゆる、生きてくことに必要じゃないものは全部なし。
ここでスタジオの、おそらくテリー伊藤氏の小さな「かっこいい」という声が聞こえました。

ほんとなんですよ。
すごく、男前だった。
中村敦夫さんが、「女優は肉体労働。中身は男」と言いました。
その中村さんが推薦した佳那さんは、まさにその女優、そのものでした。

離婚は?と聞かれた時、もっとはっきり。
「ありません」。
「周りは離婚したほうが良いと言いました」。

…だと思います。
でも佳那さんは、言いました。
「たまたま一緒にいて、楽な人なんでね」。
「そのことさえ(借金さえ)クリアできれば後は何の問題もないというのが、正直なことなんでね」。

実際、佳那さんは何の役でも引き受けて、借金を完済しました。
すごい。
ものすごい漢だと思います。

そんな2005年、佳那さんは、ネフローゼ症候群になりました。
以来、佳那さんは次々、悪くなる体を治療していたらしい。
どれほどのストレスと闘い、仕事をしていたかが、うかがえます。
でも当時の佳那さんが自分を語る口調はさっぱりしていて、誰にも恨みはなく、自分の経験を売り物にしている様子もなかった。

そして2009年、舞台復帰。
このときの佳那さんの姿を見て、私は「ああ、素敵だな」と思いました。
修羅場を越えて、すごくこなれた良い女優になるんだなと思いました。
いろんなことを芸に反映させて成長する、佳那さんはこれからだと。

ジュディ・オングさんや、西崎みどりさんも、「必殺シリーズ」の女神だった。
「新・仕置人」で鉄ちゃんと巳代松の、両方のマドンナやった佳那さんも、「必殺」には欠かせない女優さんだった。
何考えているのか、悪女なのか聖女なのか、流されているのか自分の意思なのか、わからないまま、流れ弾に当たったような死んでいく女性を演じた時も見事だった。
良い女優だと思いました。

それが去年、佳那さんが倒れたニュースを聞きました。
佳那さんは、幸せにならなきゃいけない。
だから、悲しかった。
つらかった。

去年、倒れた時、佳那さんは、7年前になくなったかわいがっていた猫のサクラちゃんと、神様に会ったのだと旦那さんは言った。
かわいがっていたサクラちゃんと、佳那さんの写真。
手のひらにすっぽり入ってしまうサイズの猫に口づけしている佳那さんの姿を見て、この人は天女だと思いました。

妖しい悪女役なんかやると、もう、すごく素敵だった佳那さん。
演じた悪女役の半分の半分のしたたかさがあっても、良かった。
そうしたって、誰も責めなかった。

だけど実際の彼女は、ものすごく慈悲深い女性だった。
強く、優しい、天女のような、戦士のような女性だった。
佳那さんを不幸だと言って、それだけで終わらせたくない。
そんなこと言いたくない。

佳那さんに失礼だよね、と思いました。
きっと、佳那さんは今、サクラちゃんに会ってるんだ。
大変なのは今まで佳那さんに支えてもらっていた旦那さんだけど、佳那さんは今、きっと幸せな中にいるんだ。
私の中には男前の笑顔の、見事な女優の佳那晃子さんがいます。

復帰した佳那さんが、想像できる。
でもやっぱり、今の年齢で、いろんな役を演じる佳那さんが見たい。
だから奇跡が起きてほしい。
涙流しながら、私はそう思ったのでした。


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追悼・蟹江さんの小房の粂八

蟹江敬三さん演じる、密偵・小房の粂八。
盗賊の知恵袋と呼ばれた彼が、鬼平の密偵となる話です。
まだ若い粂八は、押し込んだ先で女性をてごめにしようとしてお頭の血頭の丹兵衛に追放される。

犯さず、殺さず、貧しき者から奪わず。
これが盗人の掟だ。
以来、粂八はこれを守ってきた。

自分にこれを教えたのは、丹兵衛だ。
今、急ぎ働きの外道働きをしている盗賊が血頭の丹兵衛を名乗っているが、絶対に違う。
粂八は自分の正体を明かし、鬼平にその偽者を捕らえる手伝いを名乗り出る。

そのために牢から開放される粂八。
ふと、自分がこのまま逃げたらどうするのかと聞いてみる。
しかし粂八は「お頭はお前はそんな奴ではない」と、鬼平が言ったと聞かされた。

そんな時、江戸に奇妙な盗賊が出た。
家人の誰も気づかないうちに大金を奪い、丹兵衛の名札を残していった。
さらにはその翌日、またまた誰も気づかないうちに奪われたはずの金は元に戻されていた。

それこそが、丹兵衛の仕事だ。
こういう仕事が、お頭の仕事なのだと粂八は言う。
やがて、島田宿で逗留する粂八に丹兵衛一味が接触してくる。

丹兵衛との再会。
だが粂八が心酔する丹兵衛は、人が変わってしまっていた。
あの急ぎ働きの外道は、確かに丹兵衛率いる一味がやったことだった。
粂八の働きで、丹兵衛たちはお縄になる。

鬼平は粂八に自分のところで働かないか、と打診される。
密偵は犬と蔑まれ、正体がわかったら殺される危険な仕事だ。
だが、粂八がためらうのはそんな理由じゃない。
粂八は、人間に絶望しかかっているのだ。

自分が信じてきたことが、崩れ去ろうとしている。
再び、人を信じてやっていけるだろうか…?
こんな気持ちで、密偵と言う仕事ができるのだろうか。
蟹江さんの苦悩の表情。

鬼平は密偵にならないのなら、このままどこかに消えちまえ。
二度と自分のために、面を見せるなと言って、粂八を放免する意思を伝える。
その時、旅人が立ち寄る茶店に、一人の老人が入ってくる。
蓑火のお頭と、粂八は呼んだ。

お頭は先ごろ、丹兵衛を名乗って外道働きをする盗賊が許せなかったと言う。
だから、本当の盗賊の仕事を見せてやったと言う。
先ごろ、江戸に出現した奇妙な盗賊は、このお頭の仕事だったのだ。

冥土のみやげに、一仕事。
今、江戸には鬼の長谷川平蔵という火盗改めがいるが、まだまだ。
お頭はそう言って、笑った。

犯さず。殺さず。
貧しき者から奪わず。
守れよ。
粂八の顔が、晴れやかになっていく。

お頭は去っていく。
鬼平は、すべてを聞いていた。
お縄にしないのですか…。
鬼平は笑って、良いみやげだろうと言う。

お頭の後姿を見送った粂八は、長谷川さまー!と叫び、鬼平の後を追ってきた。
鬼平の器の大きさ。
暖かさ。
情け深さ。

自分が仕えるべきは、この人だ。
この人に必要とされ、認められることが喜びだ。
粂八の吹っ切った表情。

蓑火のお頭は、名優・島田正吾さん。
短い出番ながら、さすがです。
鬼平のすばらしい人間ドラマがしっかり描き出されるのは、この俳優さんたちの演技があるからだと改めて思いました。
この回でいえば、鬼平、粂八、蓑火のお頭が織り成す人間模様。

名優の演技を、がっちり受け止め、応える蟹江さん。
ああ、本当にこれからが楽しみの俳優さんでした。
でも蟹江さんの演技は、しっかり残っていて、これからも楽しめます。
本当にすばらしい俳優さんです。


悪役お2人のさすがの演技

「必殺仕事人V」、第3話「加代、ゴリムリンを売る」。
これ、ゴリムリンってなんだろうと思ってました。
ルービックキューブなんですね。

仕事人にはたまに「何だろう?」ってタイトルがあるんですが、これもそのひとつ。
「主水、犬にナメられる」とか。
「主水、うなぎにナメられる」って何!って。

しかしタイトルこそ「何?」なんですが、これは「必殺」ではいつも良い味出してる悪役を演じる戸浦六宏さんが被害者を演じた話。
ルービックキューブ、要するにゴリムリンができた人には、千両の賞金が出るということで、加代が売るゴリムリンは江戸中の大評判。
江戸で評判になった玩具を見れば、生き別れた娘と再会できるのではないか。
これは実はもうすぐ病で先がない父親の、そんな願いから生まれた玩具だった。

ゴリムリンを見た娘は父親に気づくが、それは父親を追う悪党たちをも引きつけた。
再会した父親と娘だが、悪党たちの手にかかって殺されてしまう。
千両を目にしていた加代が仕事料を支払うと言って、仕事人たちが動く。

戸浦さんの悪役ではない役で印象的な役と言えば、「子連れ狼3」の「香りを着て」で、拝一刀の死に装束を作る役です。
「お断りします!」と一度は断るご主人。
「お子様の死に装束を作る腕は持っておりません!」
きっぱり。

しかし拝一刀親子の悲願を知ると、驚異的なスピードで仕上げてくれる。
さらに手に取った一刀は、装束からほのかに香る伽羅の香りに気づく。
香まで炊き込めてくれたのだ…。
戸浦さんの真心が伝わってくる、実直な演技。

悪役ができるだけあって、実力は抜群。
だから今回も見ていて切なくなるような、哀しい演技を見せてくれました。
娘を思う気持ちが、伝わってくる。

いつもなら、斬殺する側なんですけどね。
だから余計、哀しかった。
戸浦さんを追う悪党の一人に、福本清三さん。
私には見所ある話でした。


そして「吉宗評判記 暴れん坊将軍」、第33話「天下御免の大名じるこ」。
石高よりも実際ははるかに貧しい小藩の明石藩。
さらに飢饉が重なり、参勤交代で江戸を目指さなくてはならないのに、従者の食事代もままならない状態。

まだ幼い殿は食事を要らないと言う。
みなも食べてないのだろう、と言って、自分の刀さえ売りに出す。
家来はお汁粉まで作って売って、働く。

だがそうまでして作った金を、江戸留守居役が使って豪遊する。
大目付と組み、自分だけは出世の道を作り、参勤交代を失敗させてこの明石藩を取り潰す算段だった。
上様、激怒。
大目付と留守居役を成敗。

明石藩の留守居役は、参勤交代の不備はすべて自分に責任があると言い、自分を成敗して明石藩の存続を、と懇願する。
しかし上様、やっとたどり着いた明石藩の幼君に、自らの刀を差し出す。
ボロボロになった家来たちを見て、「小藩ながら、良い家来に恵まれておるな。吉宗、うらやましく思うぞ」と声をかける。

大目付は神田隆さん。
こちらはいつもどおりの、貫禄ある悪。
明石藩の留守居役が、いつも悪役で活躍している浜田寅彦さん。

「仕置人」で鉄たちに佐渡金山に送り込まれる豪商の役などが、印象深いですね。
でも「新・仕置人」では娘の大関優子こと佳那晃子さんの父親役で、理不尽な扱いを受ける商人を演じてました。
(佳那晃子さん、好きな女優さんだったけど、素顔も男前で素敵な人。絶対、元気になってくださいね)。

今回書いたは、お2人が味のある良い家来なんです。
幼君を守り、藩をまとめようと必死。
けなげさに、上様じゃなくてもホロリ。

戸浦さん、浜田さんは、出るとドラマを盛り上げてくれる、欠かせない俳優さんのお2人。
悪役でおなじみの俳優さんの良い役を、続けて見ました。
お2人の演技でしんみりする、良い話になりました。
さすがです。


NHK検証 魔のトンネル伝説

NHKが放送する怪奇現象を検証する番組、本日は魔のトンネル伝説!
ありますよ~、私も知ってる。
怪奇現象が起きると言われている、トンネル。

学生の時、夏に肝試しに連れて行かれそうになった私は泣いた。
行かないと粘った。
結果、私とあと1人は行かなかった。

行ったけど、怖いから手前で待っていたという人もいた。
するとこっちに来たトラックの運転席からおっちゃんが顔を出して、「何だお前ら!また肝試しに来たのか!しょうがねえ奴らだな」と言ったらしい。
そんなこと言われても、おじさんと会うのは初めてだ。
落ち着いてくれ、おじさん。

そう思ったが、それほど、肝試しに来る人が多かったんでしょう。
おじさんはそう言って、他のスポットを教えてくれたらしい。
…邪魔だったんじゃないですかね?

トンネルが怖いって言うのは、わかりますよ。
地下鉄もなんだかんだ言っても、怖いんじゃないですか。
それは地下だとか閉ざされた空間が人間の本能に関わる感覚と関係してるから…というのは、私にもわかる。
今回はあんまり、納得できる検証がなかったです。

理性とか、合理的に考えるとそうなんだろうなというのはわかる。
先入観による想像。
噂が尾ひれをつけて広まる、変化していく。
不確かな情報に惑わされないように、というメッセージはわかる。

でも理屈じゃない。
トンネルの中は、コワイヨ。
地下鉄で地震で止まった時も、コワカッタヨ。
古い、仕事で行く昭和初期の建物で、外が暗い中、一人で廊下にいたらやっぱりコワイノヨ。

理性で考えろって言われても闇だったり、逃げ場がないようなところは怖いよ。
大人だって、科学信じてたって、小心者の私は怖いよ。
も~、理屈じゃないもん。
あそこで置き去りにされたら、キョーフで泣き叫ぶよ。

そうだ、今回の検証もスタッフさんが怖いからやらなかったんだ。
きっとそうだ!
NHKさんも、トンネルが怖いという気持ちは未来も変わらないのでは?とおっしゃってました。
…ということで、今回は普通に怖かったです、はい。

文豪・川端康成氏のトンネル怪談話は、おもしろかったです。
次はUFO!
一度は見てみたい、あれは何?という飛行物体でございます。
だけど6月まで待たなきゃ。


そう言ったほうが、良いような気がして 「大都会」

第2話、「直子」。


関西から進出してくる暴力団の尖兵である山形という男を、警察は指名手配した。
表向きの商売はゴルフ場の売買をしている久光という男は、関西と関東を行き来している。
この男が、山形との連絡係であろう。
久光には恋人がいて、その女性はバー「ムンク」のママ・三浦直子であった。

直子を知っている黒岩は、署でのレクチャーで直子の写真を見て密かに驚く。
「ムンク」では久光は堅気で通っており、直子は久光の正体を知らなかった。
直子は久光の名前で、ホテルに呼び出された。
部屋のドアを開けると、そこには数人の暴力団風の男たちがいた。

あわてて帰ろうとした直子だが、男たちは直子を引き戻した。
引き倒された部屋にはベッドがあり、山形は背中の刺青をあらわに直子を待っていた。
悲鳴を上げる直子。
フィルム撮影のカメラが回る。


…という、とっても不愉快なシーンがある第2回。
直子をかばって、城西署に訴え出た友人も拉致されるはめになる。
彼女は後に彼らの隙を見て直子に逃げろと電話をかけて来るんですが、「私、奴らに…」と言った後、ぷつりと電話は切れました。
これも何が起きたのか想像できるだけに、とーっても嫌な気持ちです。

しかし、随所に良いシーンがあります。
捜査会議で冷たい目で、チョコレート食べながら話を聞いている深町課長の佐藤慶さん。
被害者にも仲間にも、何の感情も持たない。
ただ、自分の任務と立場のみといった感じの冷酷さがにじみ出てます。

直子は久光に、惚れきっている。
久光はかつて、甲子園にもピッチャーとして出場したことがあり、直子はその当時から久光にあこがれていた。
しかしその時は久光に会っても、直子は子供らしい淡いデートを数回しただけだった。
やがて久光にはプロからスカウトが来て、直子との淡い付き合いは終わった。

つまり、直子にとって久光は、あの頃の輝きを持った男だった。
今はバーのママをしている自分が、熱い目で憧れの先輩を見ていた高校生の頃の自分を思い出す存在。
久光は直子の夢。
いつか自分も、あの頃思い描いた幸せになれるという夢を投影する存在だったんだと思います。

ところが、久光は直子を山形に提供した。
ブルーフィルムという、ポルノフィルムを撮影されている直子は怯える。
ところが久光はそのフィルムを取り返すために金を出した振りをして、直子を売り飛ばすことにしていた。

客を装い、黒岩は直子の店に行き、直子と会う。
久光の球児時代を覚えていると話しかけると、直子は黒岩に親近感を持つ。
黒岩はゴルフ場の話を持ちかけ、久光との接触を図った。

だが、東京新聞の新人記者・九条は直子に会い、一体黒岩とどういう接触をしているのか聞いてしまう。
九条から黒岩が刑事であること、久光が暴力団であることを知らされた直子は呆然。
ほんとに、ここでの九条はセリフは下手だわ、演技はぎこちない、それでいて余計なことするわ…。

見ていて腹が立つばっかりで、今のところは良いとこありません。
このどこか、エリート意識が抜けないお坊ちゃま記者がいずれ、現実にぶちあたるところも描かれるのでしょう。
神田さん、待ってますからねっ!

直子は、篠ひろ子さん。
この時は篠ヒロコとなっていますが、ものすごく綺麗。
色っぽいです。
美しいです。

30代ぐらいで大ブレイクした女優さんですが、この頃の篠ひろ子さんのファッションに影響されて、後にはお手本にしたりしたそうです。
大人の女性が、ロングフレアスカートを着こなしていたのが、とても素敵だったと。
現在40~50代の女優さんで、篠さんに憧れていた女優さんも結構いたのでは?

こんな人をひどい目に遇わせるなんて、考えられないことをする久光は、伊吹吾郎さん。
悪役も、ヒーロー役もこなす俳優さんです。
去年かな、バラエティー番組で猫が一杯の車を送迎に用意されて、猫たちにメロメロになってました。

さて、久光にも黒岩にも利用され、裏切られた思いの直子。
そこに久光から、あのフィルムをばら撒くと言われ、金を用意したが足りない。
今夜、話にマンションに行くと電話が来る。
すると、マンションで久光を待つ直子の下に、友人からの「逃げろ」という電話が来る。

完全に、騙されていたことがわかった直子。
久光が来て、翌日、あのフィルムを買い取る話をつけるから、ホテルのラウンジで3時に山形と会うと伝える。
直子も一緒に行くのだ。
それはフィルムを取り返す話ではなく、直子を騙して売り飛ばすための顔合わせになるのだろう。

翌日、「北海道に帰らなくてはいけないから、その前に商売の話がしたい、久光に会わせてくれ」と黒岩は直子に言う。
直子は、今日は自分と久光は一緒に、大事な客に会うから無理だと告げる。
しかし直子は、会うホテルと時間をさりげなくも教えた。

ずっと下を向いて、落書きをしていた直子の手元を見た黒岩は、直子が牡丹の花の模様を描いているのに気づく。
その牡丹の花の真ん中を、くっきりと遮断する線が入る。
城西署に訴え出てきた直子の友人が、直子が見た男の背中には牡丹の刺青があったと話していた。
その刺青の真ん中にスッパリと、刀傷があったことも…。

直子さん、絵、うますぎです。
さらにこれ、コースターかなんかに短時間で描いてるんですよね。
絵心あるなあ。
これ、下手な人だったら何描いているかわかんなくなっちゃうかも。

約束の場所に久光と直子は向かったが、久光の前に客は現れない。
電話でトイレに呼び出された久光は、山形の使いから山形は現れないと言われる。
これだけ刑事がいたら…。
刑事がたくさんいると教えられ、ビックリする久光だが、次の瞬間、裏切り者として刺殺される。

席に戻ってこない久光。
直子は何の表情も変えず、戻ってこない久光を待たずに立ち上がり、レジで勘定を済ませて立ち去る。
何が起きたのか、わかっている。

自分がしたことで、警察が山形を捕まえようと張り込みをすることも。
それに気づいた相手が、久光をどう扱うかも。
立ち去る直子の後姿を、車から黒岩が見る。
黒岩には、妹の恵子と同じ目に遇った直子もまた、恵子と重なる、放置できない存在なんでしょう。

パトカーが、何台も走ってくる。
サイレンが、鳴り響く。
直子は、振り返らない。

久光への思いも、淡い思い出も、夢も、自分から断ち切った直子。
トレンチコート姿が美しいですねえ。
後姿なのに、きっぱりとした直子の決意が伝わってきます。
みんな、味のある演技してます。

その夜、店に来た黒岩に、個人的に会いたいと直子は言う。
黒岩に会った直子は、久光との高校生の時の思い出を語る。
直子は久光と、江戸時代に建てられたお城を見た。
久光はとても、照れ屋だった。

やがて久光は、ピッチャーとして甲子園で脚光を浴びた。
だんだん、会える時間が少なくなっていった。
久光には、東京からスカウトが来た。
自分も、東京に出た。

そして東京で久光で再会した。
あの頃の輝きはなかったけど、久光は相変わらず、照れたように直子と話した。
そして、直子に「変わらないね」と言った。

直子は、言う。
「あなたもって私、言ってあげた」。
「そう言ったほうが、良いような気がして…」。

直子は、ハンカチを落とした。
黒岩が直子を見て、ハンカチを拾う。
「今度はいつ、東京に来るの?北海道は寒いんでしょう?」
自分がまだ、警察官だと知らないと思った黒岩は、直子の言葉に表情を硬くする。

黒岩の正体を知っていることも、久光の正体を知ったことも直子は言わない。
知っているのに言わない直子も、騙している黒岩も切ない。
いろいろと、切ない。
久光、そして直子がこうなるまでに、一体何があったんだろう?という想像もまた、切ないものがあります。

そして、当たり前なんだけど、みんなすごい大人だなあ…と思いました。
今、こんな大人の演技ができる同世代の俳優さん、いや、こういうドラマがないかも、なんて思いました。
いや、全体的にみんなが若くなってるということもありますし、時代もありますから、それが悪いって言ってるんじゃないんですが。
ただ、それほど、しっとりとして、切なく、秘めた感情が2人のシーンにはありました。

嫌な話ではありますが、それをじっくり描くことで久光を、というより、過去の自分を断ち切る直子と、黒岩に向き合う直子を描いています。
悪女としていくのか、黒岩には純な気持ちを持つのか。
直子が黒岩に対して、どういう気持ちで行くのかはまだ、はっきりとはわからないんですが。
直子というキャラクターが参加し、「大都会」に深みが出ました。


ネッシー好きが叫ぶ、「ゴジラー!」

ゴジラーッ!
ネッシーの話が好きな私が、ゴジラ嫌いなわけがない。
ハリウッドが再び、ゴジラを映画化したとか。

前回、ハリウッド版ゴジラを見た時、「あ~、アメリカ人にはゴジラは作れないかなあ」と正直思いました。
走るゴジラ。
跳んで、ヘリをかじるゴジラ。
ゴジラというより、ジェラシックパークみたいでした。

よし、ゴジラ見に行く!
そう思ったら、ゴジラ、7月公開なんですってね。
2ヵ月待つのか~。

「アバター」見た時、「ラドン作ってほしいなあ…」と思いました。
空の大怪獣ラドン、3Dで見たい。
モスラも。
ハリウッド映画もだけど、日本映画でも見たい。

しかし、やっぱり、キングギドラ見たい!
見たいよね?!
まだゴジラも見てないうちから、何言ってんだか。
とほほ。


信じたいものを信じるとネッシー

珍しいことに、土曜日の夜、NHKで超常現象を扱う番組をやっていました。
私が見たのは、ネッシーを扱う回から。
番組では科学的に検証して、結論としてはネス湖の特殊な現象から巨大生物はいないんじゃないかということでした。

ネス湖で「ディープスキャン作戦」までやって、ネッシー研究をしていた学者さんもそういう結論に達したらしい。
でもこの学者さんは、ネス湖の自然に魅せられて、ネス湖にネッシーはいなくても魅力的な湖だと言ってました。
確かに神秘的な雰囲気で、不思議なことも信じられるような場所ですね。

ネス湖の温度差から、特殊な水流が生まれ、流木があると、水の流れと反対側に流れているような錯覚が起きるそうです。
だから湖に浮かんだ流木が、まるで蛇が泳いでいるような映像に見えるとか。
さらに鳥の群れが巨大な生物の一部分に見えたり、そういう不思議な映像に見えるらしい。

確かに見える。
楽しい!
これはおもしろいな~。

でも、わからない映像もあるんですよね…。
アメリカのクルーだかが、ネス湖を中継していた時。
船の近くに何か大きな生物が現れ、船の下を通過して去っていった映像があるんです。

あれは…、番組で言っているような流木やら鳥やら、魚の群れのようには見えなかった。
何か、大きなものが泳いでいったように見えた。
ああいうの見ちゃうと、やっぱりネス湖にネッシーがいるという噂が絶えない理由が判る。

ネス湖にネッシーはいてくれたほうが楽しいと私は思ってて、だけど湖で巨大生物が生存できない説を言われた時は、あ~、いないのか…とガックリしてました。
しかしそこにまた、ネス湖が他の湖とは違うわけを言う人がいて、おっ、そうなのか!と思いなおしたのでした。
た~んじゅん。

物を知らないって、ほんと、単純だよね。
ば…、ばか?なんだろうな。
個体は20以下になると絶滅の危機だとか、寿命はどのぐらいなんだとか、そういうことはあるけど、いたほうが楽しい。
そんなこと、考えてるから。

…というか、人は結局、信じたいものを信じるんだなと我ながら思う。
向きたいほうを向いて、見たいものを見てるんだな。
言ったって無駄!という愚かさを、自分自身が感じる。
ネッシーでそれなんだから、もっと重大な問題を説得するのは至難の業だと思ったのだった。


なんでまた

電車のトラブルを目撃して、翌日。
最寄り駅から朝、通勤のために乗り込んだ車両。
乗るなり、隣の男性と女性に不穏な雰囲気。
カップルというわけではないみたい。

女性は男子というか、入り口に背を向けてつり革に両手でつかまって立っている。
男性は入り口側を向いて、女性と背中合わせに立っている。
しかし男性の顔が怒っている。
確かに、女性のバッグは大きくて、人に当たっている感じはする。

すると男性が、まるで乗り込んでくる人に押されたかのように、背中から女性に向かってバン!と当たった。
えっ?!
その後も何度も、男性は女性の方を振り向いて見てる。
見ているというより、にらんでいるのか。

この後も何度も男性は、女性に向かって背中をぶつける。
女性は嫌な顔をして振り向く。
バッグをずらそうとして、私にも、男性にもバッグを当てる。
やがてあきらめたように、バッグをそのままにする。

男性が女性の顔を見る。
そして「おかしいんじゃねえの」と言う!
すると女性も何か、男性に言い返す。
男性が「はあ?頭おかしいんじゃねえの」と言う。

つかみあいとかにはならないと思うけど、不穏な雰囲気が一気に高まる。
隣でドキドキしてしまう。
でも次の駅で、私も、その男性も降りて何事もなく終わる。

電車を乗り換える。
座ってしばらくすると、今度は反対側から男の人の大きな声が聞こえる。
周りの人もみんな、声のしたほうを見てる。
「注意されたのが、そんなに気に食わないのか!」

あれ?!
またケンカ?!
どうして!

友人に、3回もケンカに遭遇しちゃったよと言うと友人が、「私の家の前の道路で、車に乗った男の人同士が怒鳴りあってたよ」と言う。
怒鳴りあっている男性の声は、なかなか怖かったらしい。
「最近、みんな、イライラしてるのかな?」
「ゴールデンウィークも終わったからねえ」。

6月は、祝日が1日もないし。
体が暑さに慣れてない状態で暑くなってくるし。
湿度が高くなってくるし。

電車で「どうして寄りかかってくるの!」「何、どけって言いたいの?」って思うことがあっても、「そんなことでイライラしない!」と自分に言い聞かせよう。
「すみません」の一言は結構大事だから、ちゃんと言うようにしよう。
元気で通勤できることをありがたいと思って、感謝しよう。
そうしよう。


今朝の電車

朝、通勤中の電車。
地下鉄に乗り換えたところ。
電車が発車しない。

気がつかなかったんですが、地震があったというアナウンス。
東京では場所によるみたいですが、震度4も記録したらしい。
安全点検のため、停車してるとのこと。

地下鉄で地震は、すごく怖い。
考えただけで怖い。
地震もだけど、パニックも怖い。

しばらくして、電車は動きました。
今度は私の背後で、何やら大きな声がする。
降りろ!って言ってる。
「何だよ、何にもしてねえだろう!」

ケンカだ。
ひゃ~、後ろで殴りあいになったらどうしよう。
結局、1人が降りて行きました。

すると、座ってた方の男性が降りて行く人に向かって「ボケッ!」と言った。
そうしたら降りた男性が振り向き、「ば~か!」と言った。
大人げないけど、頭来てると、ああなっちゃう。

しかし、ケンカなんかあると、ますます電車遅れる。
今朝はぬれた傘持ってる人もいたから、傘が当たったり、トラブルにもなりやすかったと思う。
それに加えて、地震で電車が止まった。

イライラもしたでしょう。
大概は普通の、常識的な人なんですけどね…。
ただでさえパーソナルスペースに侵入しあってるからか、満員電車って、敵意持ちやすいのかもしれない。
でも今朝の電車は、怖かったな。


御家人残酷物語 「吉宗評判記 暴れん坊将軍」

長寿シリーズ作品「暴れん坊将軍」の第1シーズン、「吉宗評判記 暴れん坊将軍」の第19話「纏持おとこの詩」。

もと、町火消しめ組の子頭だった弥八郎は、頭の辰五郎と懇意にしていた御家人・戸田家から養子に望まれた。
辰五郎が断りづらいと思った弥八郎は、自らすすんで養子となった。
ところが元町人であることから、御家人たちからは蔑まれ、いじめにあう。

その様子を目撃した吉宗だが、御家人たちの鬱屈とした気持ちを聞かされる。
将軍にお目見得がかなう旗本と違い、御家人は将軍に会えることはない。
武士とはいえ、その身分は低く、町人と変わらない生活だ。

さらに将軍は側用人たちと政を進めるため、自分たちには一生、チャンスは巡って来ない。
その鬱屈とした気持ちが、元町人の弥八郎への風当たりの強さとなっているのだろう、と。
家では義母の厳格で冷たい態度に、弥八郎の安らぎの場はどこにもない。

御家人たちの弥八郎への行動は剣術の稽古と称して、辻斬りの現場にまで連れて行かれるまでエスカレート。
最後には放火の罪まで着せられる。
武士ならこういう時、切腹をする。
言われて切腹の体勢となり、早くやれとはやし立てられた弥八郎。

初めて「黙って見てろぃ!」と啖呵を切って、御家人たちを黙らせる。
駆けつけた吉宗と辰五郎だが、瞬間、間に合わなかった。
切腹して果てている弥八郎に吉宗は、「見事である。立派な武士である」と声をかける。

卑怯な御家人たちに激怒し、弥八郎に免じて戸田家には親戚から世継ぎを迎えることを許した。
だがすべては、弥八郎が犠牲になった後のこと。
吉宗の心には、哀しみだけが残ったのだった。



悪が成敗され、大概はすっきりとした結末になる「暴れん坊将軍」。
ところがこの「吉宗評判記」の「暴れん坊将軍」には、いろんなパターンがあって、これは養子残酷物語みたいな趣の話でした。
弥八郎に森次晃嗣さん。

戸田家の、弥八郎に冷たい義母は、菅井きんさん。
「婿殿!」どころではない、冗談の隙もない冷たさ。
無体な御家人に、亀石征一郎さん。

みんな自分の不満を、弥八郎にぶつけている。
でもそんなことしても、本当の問題は全然解決してない。
ただその場で気を晴らしているだけで、全然幸せにならない。

しかしやられる弥八郎は、たまらないはず。
それでも弥八郎は、耐えている。
耐えることが、町人だった自分の意地のように。

纏持ちで、子頭だった時は、威勢の良いしゃきしゃきの江戸っ子であっただろう。
本来の自分でいられないところにいる悲劇。
ほとんど感情を出すことができない弥八郎の、耐え忍び、爆発する様子を演じて、涙を誘います。
最後、間に合わなかったけど、上様の声は弥八郎に聞こえていたと思う。

ウルトラセブンこと、諸星ダンだった森次晃嗣さん。
森次さんの周囲の無理解と理不尽に耐える演技は、秀逸です。
最近、「眠狂四郎」でも正義感から堕ちてしまって苦しむ武士の演技を見ました。

「新・仕置人」のお船番の婿養子になった男の、妻への愛憎入り混じった演技も良かった。
こういう鬱屈を抱えた森次さんの演技は、良いですね。
複雑な内面を持つ武士の演技が良いのは、ヒーローを演じていた反動なのでしょうか。




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癖の強い俳優さんや悪役さん大好き。
俳優さん、ドラマ、映画、CMその他、懐かしいもの、気になるものについて、長々と語っております。

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