CM
偶然、エレベーターに前の彼女が乗ってきたという、シチュエーションでしょうか。
前の彼女は、お仕事中?
しかし、「クロレッツ取ってよ」は、まずい。
ついついやってしまう彼はもっと、まずい!





波乱の種をまいて、涼やかに降りていく彼女。
洞口さんに小悪魔的なイメージを持っていたのは、このCMが印象に残っていたからかも。
この後のCMで、洞口さんといっけいさんは、恋人になっていた。

洞口さんが、かわいらしかった。
よりを戻したということなのでしょうか。
それとも、このCMの設定は関係ない?


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2014.06.30 / Top↑
森村誠一シリーズ、確か第1弾「腐食の構造」。
途中から松田優作氏が出てくるので、当時、ファンだった友達は喜んで見てました。
小説まで読んでました。

しかし、この小説はまだお子さまには難しかった。
私もちょこっと読んでみましたが、飛行機事故の現場の描写の凄惨さが子供には衝撃でした。
後に現実で、もっと衝撃の事故を知ることになりますが(合掌)。





正直、子供にはなかなか難しいドラマで、わかんないわぁ…と思っていたところに松田優作氏が登場。
突き飛ばされたヒロイン・島田陽子さんのピンチを救います。
ここで確かに、空気が変わりました。
子供も集中させる魅力があった。

小説と合わせて覚えているんですが、島田陽子さんの旦那さん役が、「ウルトラマンタロウ」こと、篠田三郎さん。
なんかの研究員だった。
実は彼には島田さんではなくて、好きな女性がいて、島田さんを酔っ払って間違ってその女性の名前「冬子」と呼んだりしてしまう。
彼の完成した発明が悪用されると、大変なことになるらしい。

そして彼はその、冬子という女性と飛行機に乗っていて、その飛行機が自衛隊機と衝突。
飛行機は、大破してしまう。
今考えたら、何て設定なの!

しかし研究が悪用されることを恐れていた彼は、死んだことにして生きていると妻の島田さんは確信。
夫を探すことにするが、彼の研究を狙った人たちによって島田さんは家捜しされたり、突き飛ばされたりと大変な目にあう。
小説では家捜しがプロによって徹底していて、冷凍庫の中まで暴かれてた。
ドラマではアルミフォイルに包んで冷凍庫に入れてた研究資料は、無事でした。

そして島田さんを救う、松田優作氏演じる大町という男が登場。
頼もしい彼に、島田さんは惹かれていく。
夫が冬子を好きなら、もうそれでいい。
島田さんは夫に再会したら別れを告げ、大町と一緒になる決意をする。

だけど、よくわかんないけど、理由は覚えてないけど。
大町は最終回に、冬子を助けて雪山で遭難するハメになる。
穴掘ってか、洞窟でか、わからないけど冬子と並んで吹雪をしのいでいた大町。

だが彼は救助の幻覚を見て、雪山にダイビング。
あんなにかっこよく、頼もしかった大町さんが、「奥さ~ん!」とか絶叫してあっさり雪山で死んじゃうのにはビックリ。
「どうしたの~?!」と目が開けられず、叫んでいる冬子。

梶芽衣子さんだった。
島田さんは清楚な感じで、梶さんは妖艶だった。
小説では、2人はとてもよく似ていて、どちらかというと島田さんの奥さんのほうがオリジナルで、冬子がコピーみたいな印象さえあったはず。

だから、旦那さんは自分と結婚したんだ、と小説で奥さんはショックを受けていた。
ドラマでは2人は、似てない。
それで篠田三郎さんも、結局、飛行機には乗っていなかったけど亡くなっていた。

やがてわかったのは大町の正体。
大町は、偽名だった。
彼は、あの飛行機と衝突した自衛隊機のパイロット・町田龍一だった。

罪滅ぼしにまだ遺体が見つからない島田さんの旦那さんを探そうとしていた。
そこで、この陰謀に巻き込まれたのでした。
ほら、友達が松田優作氏のファンだったせいか、こういうところはすごい覚えている。

小説では確か、冬子から謝罪の手紙が来る。
でも旦那さんのことについて謝っているけど、大町のことには全然触れてなくて、旦那さんより大町がかわいそうで奥さんは泣く。
一体、大町って何のために!みたいな感じで。

小説のラストはヒロインが、大町の死んだ山に一人登る。
あそこに大町が待っているとか、書いてあった気がする。
ということはこの人大町の後を追っちゃうのかなあ、と思いました。

ドラマのラストは、島田さんが梶さんに会いに行って、非難する。
旦那さんについて妻として怒ったというより、多くの人を狂わせた陰謀を冬子が黙認し、その結果、大町まで死なせたことにだった。
梶さんは遭難の後遺症で、ほとんど目が見えなくなっている設定だった。
非難された梶さんは、静かに反論してくる。

梶さんの冬子も、徹底して権力の道具扱いされていた女性。
いろいろとしょうがない事情があって、しょうがない事情というか、巨大な権力の前にはどうしようもないというか。
淡々と語る梶さんは、迫力があった。

巨大な悪、権力の中枢は、腐食している。
腐食の構造。
警察の捜査も、権力の中枢には及ばない。
真相が闇に葬られ、刑事は島田さんに詫びる。

この話は主要な登場人物は島田さんと梶さん以外がみんな死んじゃったり、殺されちゃったりして、それで巨大な悪はなんともないんです。
さらには小説もドラマも、必死に悪用されまいと守った研究も、すぐに別の人によって完成させられ、実用化されちゃう。
結局、篠田さんの必死の努力も何にもならなかったのである…と結んで、小説は終わっていたはず。
ドラマは、これ、動画見て思い出したけど、島田さんのアップで終わっていたんですね。

毎回、毎回、重い、爽快感はまったくないエンディング。
これに重なる、これまた憂鬱な切ないメロディーと歌詞の曲。
歌うのは、小椋桂さん。

曲は「心のひだ」。
最終回は「げっ、これで終わり?!」という救いのなさと驚きでビックリしていると、間髪いれずにこれが流れた。
暗い。
正直、明るい気持ちの時に見たほうが良いと思うような、救いのなさ。

でも、わからないながらも、良くできたドラマだったような気がする。
あれから一度も再放送見ていないけど、今見たら感動するのだろうか。
キャスティング見ると、私にはすごい豪華な出演者。
もう一度見たいと思ってしまっても無理はない。

藤あや子さんがこの「心のひだ」を歌っていました。
しっとりした恋の歌。
しかし聴きながら、いやいや、これ暗くて後味悪くてね…と思ってしまったのは「腐食の構造」のテーマ曲だったからです。
70年代だから作った、作れた、救いのないドラマだったかもしれません。



2014.06.29 / Top↑
サッカーワールドカップ開催中。
日本の一次リーグ突破はなりませんでしたが、にわか観戦者の私が見ても劇的な試合ってありますね。
日本の前の監督、オシムさん。
オシムの国のワールドカップという番組を見ました。

改めて書きたいですが、あんなの見たら、ねえ。
ボスニア・ヘルツェゴビナの応援したくなっちゃうじゃないですか。
ボンヤリ見始めた番組ですが、重いものを背負ってるなあ…。
ボスニア・ヘルツェゴビナ、勝ちましたね。


2014.06.26 / Top↑
第5話、「めぐりあい」。


まだ駆け出しのヤクザ、小野田が逮捕された。
それも、おでん屋の皿を1枚割ったことでだ。
別件逮捕だ。

小野田の女に取材をした九条は、彼女の部屋が仕事中に家宅捜査された様子を見る。
アパートの管理人に胡散臭い目で見られ、荒らされた部屋の中で「どうしてこんなことされなきゃいけないの」と彼女が泣くのを見た九条は、「人権無視」だと怒る。
そんなことは警視総監に言えと、松川たちは笑う。
こういうことを非難するのが新聞の役目だと言う九条に、そういうことは新聞社の社長に言えと、また松川たちは笑う。

九条を笑いながら松川たちは、小野田の彼女が普通のデパートガールであることを聞き、笑いながらも目を光らせる。
翌朝の毎朝新聞には、九条が話したことを元に、潮会が進出することが書かれていた。
つまり、九条は特ダネを、毎朝新聞に教えてやったようなものだったのだ。
バクさんにそれを指摘され、九条は松川と大久保をにらみつけるが、もうどうにもならない。

小野田の隠した拳銃は見つからず、小野田も口を割らなかった。
夜打ちと言って、刑事の家に夜、訪ねていくことをバクさんから聞いた九条は、早速夜打ちに出る。
だが黒岩の部屋の扉の前にはすでに大久保がカップラーメンをすすりながら待っていて、黒岩は留守だと笑った。

その頃、黒岩は「ムンク」にいた。
直子は黒岩にもう、妻がいるものだと思っていたと言う。
「いつもハンカチが綺麗だから…」。
妹の恵子が、黒岩の身の回りの世話をしっかりしているのだ。

あんまり良い妹を持っていて、いつまでたっても妻をもらわない男を、もう一人、知っていると直子は言う。
妹が旅行である黒岩に、「明日もいらっしゃる?」と聞いた直子は「たぶん」と答えられて微笑む。
丸山たちは、小野田の部屋の畳まではがしたが、拳銃は見つからなかった。
どうやら小野田はずっと、部屋には戻っていないようだった。

小野田を拘留できる時間は、あと2時間。
現在、小野田には、わかっているだけで情婦が2人いる。
だが深町は、小野田には2人しか女がいないはずはないと言う。
まして片方のデパートガールはまだ、手なずけている最中だ。

取調べ中に小野田に、豪華な重箱に入った弁当が届く。
どこの女かと丸山刑事に聞かれるが、小野田は「さあ…、教えてくださいよ」と言う。
重箱を開いた小野田は、ちらりと丸山のラーメンを見る。
小野田の弁当を前に、丸山刑事はラーメンをすする。

それを見た小野田は、「刑事さんも大変だねえ、あんたも高卒だろう?」と言う。
「俺たちは頭が悪いと、なかなかえらくなれなくてねえ」と言って小野田は、箸で頭の方を示す。
ふてぶてしく弁当を食べ、えびをほおばる。

もうすぐ小野田の拘留期限が切れる。
小野田から何も聞き出せない丸山刑事は、加賀見に叱咤される。
このままでは警察の失態と、マスコミに書きたてられる。

結局、小野田は釈放されてしまった。
黒岩は、小野田を尾行する。
一方、九条は町で、白いコートを着た女性の後をつけていく。

九条が後をつけた女性は、つまらなさそうに映画館の前を通り過ぎ、町を歩いていく。
彼女はあるクラブで半裸で、扇情的なダンスを踊るストリッパーだった。
酔っ払った男たちが、いいぞー!と声をかける。
九条は目を丸くして、ステージから目が離せなくなっている。

小野田を尾行していた黒岩は直子と約束をしていたが、ムンクに行けなくなった。
黒岩のために料理を用意していた直子は、落胆する。
小野田が花を買うのを見て、黒岩は小野田に女性がいると確信した。

ショーで踊っていた女性は、アパートに帰ってきた。
灯りがついているのを見た女性は、「お兄ちゃん、帰ってるの?」と聞いた。
タクシーでつけてきた九条は、黒岩がアパートを張っているのを見た。

次の日、署へ電話した黒岩はうっかり道路に出て、タクシーと接触しそうになる。
膝を突いた黒岩に「大丈夫?怪我しなかった?」と声をかけてきたのは、九条が尾行していた女性だった。
「急に腹が痛くなった」と言う黒岩に明るく彼女は、「送ってってあげる」と言って、タクシーに乗ることを勧めた。
だが乗ろうとしない黒岩を見て、「車、ダメなの?うちのお兄ちゃんも自動車乗れなかったしねえ…」と言った。

タクシーの運転手が「早くしてくださいよ」と、イライラしはじめた。
彼女はタクシーを断ると、錦糸町まで行くはずだったのにと言う運転手に「これで勘弁して」と札を渡した。
「困るなあ」と言いながらも、タクシーは発車した。

それを見た黒岩は「すみません」と謝ったが、「ううん」と言って女性は「あそこにお薬屋さんがあるわ」と黒岩を連れて行った。
黒岩があわてて「もう、腹痛は治った」と言うと、彼女は急に笑い出した。
「お腹痛いだなんて嘘ついて、ほんとはお腹すいてたんでしょ!」
彼女はそう言って笑うと、黒岩の胸をぽんぽんと叩いた。

黒岩を食堂に連れて行った彼女は、「同じもので良い」と言う黒岩に笑って、お金は持っていると言う。
ビールを頼んだ彼女は黒岩と乾杯しながら、「東京?」と聞いた。
「さっき、道がわからなくなって」。

「どこ?」と、彼女は黒岩の出身を聞いた。
「三原、知らないだろう。群馬県」。
「その三原から、何しに出てきたの?」

答えない黒岩に「いいわよ、誰だって人に話したくないことってあるもんね」と言った。
「実は妹が家を飛び出して、東京で一人で住んでるらしいんで」。
「どこに」。
「それがわかんないんですよ」。

「いくつ?」
「私?」
「妹さんのほう」。

「24…、25になったかな」。
「ふうん、それで東京に探しに来たんだ。私は長崎、それも上のほう。平戸知ってる?」
そう言うと彼女は鉄板で、注文した焼きそばを焼きだした。

彼女は、3日目に東京で金がなくなった時、お兄ちゃんが焼肉を食べさしてくれたのだと言う。
お兄ちゃんと言うが、本当の兄ではない。
その男は「君これからどうする」と聞いたので、彼女は「来た来た」と思った。
「女一人どうやってでも食べていける」と言うと、お兄ちゃんはいきなり「バカ」と言って、彼女をひっぱたいたのだと言う。

「そういう風にして田舎から出てきた女がダメになっていくのを、俺はこの目で何人も見ている」と言ったお兄ちゃんは、彼女のアパートの頭金まで払い、勤め口まで紹介してくれた。
彼女はそこまで話すと、もうひとつ、注文を追加した。

「ねえ、君、どうしてそんなに親切なの?」と、黒岩は聞いた。
「うちのお兄ちゃんに似てるからよ、お兄ちゃん」。
彼女は、兄は山で死んでしまったと言う。

「君のお兄ちゃん、登山家だったの?」
「登山家だって、うちのお兄ちゃんが」。
彼女は笑った。

「だって山で死んだって」。
「お兄ちゃん山知らないの」。
「知ってますよ、群馬県だって谷川岳って」。
「その谷川だけで石炭掘れる?」

「山って炭鉱ですか」。
彼女は晴れやかに笑った。
黒岩は戸惑いながらも、彼女の明るい笑いに引きずられていく。

店を出て「送っていく」と言う彼女に黒岩は遠慮するが、彼女はもう、仕事には間に合わないと言った。
「今から行ったら叱られる」。
「すっぽかすと、もっと叱られるでしょ」。
「それは明日のこと。今日は叱られないもん」。

彼女は映画に行こうという。
お兄ちゃんは仕事でいないと言って彼女は「ねっ、行こうよ」と、黒岩と腕を組んで歩き出す。
2人の後姿を見て、九条は首をかしげた。

映画を見終わった彼女は、「あの女優さん綺麗だったわね」と言って、女優の名を尋ねた。
しほみえつこと言った黒岩に、「お兄ちゃん、スミにおけないわね!」と笑い、自分のお兄ちゃんが山口百恵のファンであることを話した。
自分の部屋に山口百恵の大きな写真を飾り、朝、行くときに挨拶していくのだと言って、彼女は「あったまきちゃう」と言った。
黒岩は下を向いて笑った。

「そうだ、記念写真を撮っていこう!」
「いいですよ」と照れる黒岩を彼女は、証明写真のブースの中に入れた。
肩を組む彼女に「4回あるのよ」と言って、「ねえ、お兄ちゃん、笑って」と言う。

「2分でできちゃうの、便利でしょ。一度東京に住むと、よそに住めなくなっちゃうわね」と言った。
「ほら、出てきた」。
できあがった写真を見て彼女は、「指名手配中の凶悪犯、若い情婦と逃走中」と笑った。

2枚ずつ分けると、突然、小野田が「何やってんだ!」と彼女につかみかかってきた。
「何で店行かなかったんだ!」
「だって行けなくなっちゃったんだ」。

ごめんなさいと謝る彼女を、小野田はひっぱたいた。
「あんた!」と止めに入った黒岩に小野田は「てめえは引っ込んでろよ」と殴りかかる。
だが黒岩は小野田のパンチをかわすと、逆に殴ってしまう。

「やめて、やめてよ、やめてええ」。
そう言うと彼女は、黒岩にしがみつき、腕に噛み付いた。
「痛い、いたたたたっ、わかった、わかった!」
彼女は黒岩にしがみついて「ごめんなさい」と言って、泣き出した。

小野田を背負った黒岩は、彼女と一緒に彼女のアパートに向かうことになった。
それを変なことになったと、バクさんに九条は報告する。
彼女の部屋には、言ったとおり、山口百恵の大きなパネル写真があった。

小野田は鼻血を止めながら黒岩に「相手が自分だから良かったんだよ、東京は怖い町だから、田舎者は気をつけたほうが良い」と言った。
「お布団出そうか」と言って、押入れを開けた彼女をあわてて小野田が止めた。
「ばかやろう、お客さんに押入れ見せる奴があるか!」

小野田はそう言ったが、黒岩は見逃さなかった。
「じゃあ、わたくし、失礼します」と黒岩は頭を下げて、部屋を出た。
まっすぐ公衆電話に向かい、城西署に連絡をする。
その様子を、ジッと九条が見ていた。

黒岩は彼女の部屋の家宅捜査を丸山に頼むと、電話ボックスを出る。
そして「おい、電話空いたよ!おい!」と叫ぶ。
黒岩に呼ばれて九条がしょんぼり、姿を現した。

その時、「お兄ちゃん!」と彼女が走ってきた。
「やっぱり!思ったとおり!駅あっちよ」。
彼女は黒岩が向かおうとしていた方向と逆を、指差した。

黒岩が目を丸くして、「旦那さんは?」と聞く。
「旦那さん?あ、お兄ちゃん?私がお兄ちゃんのこと心配だって言ったら、行ってこいってお金くれたの」。
そう言って彼女は、黒岩を駅に連れて行った。

2人で歩きながら黒岩は、「僕、死んだ君の兄さんにそんなに似てる?」と聞いた。
すると彼女は「ごめんなさい。あたし、嘘ついてたの。お兄ちゃん、あたしの言うこと、みんな信じちゃうのね」と言った。
「お兄ちゃんはね、あたしが3つの時死んじゃったから、顔知らないんだ」。
黒岩は、「ねえ、もうほんとにいいよ。僕、帰れるから。帰んな」と優しく言った。

「送ってくわよ。送ってく」。
その時、パトカーが走ってくる。
パトカーに気づいた黒岩は「やっぱり送ってもらおうか」と言った。
「行こう」と、彼女は黒岩の腕を取った。

「ねえ、お兄ちゃんが言ってた。もたもたしてると最終に乗り遅れちゃうって」。
「そう、あの人だな?東京に出てきた時に、君に焼肉食べさせてくれたの」。
「いっけない。そんなことまで言っちゃったの?時々、あたしのこと、ぶったりすることあるけど、良い人なんだ。あたしの稼ぎ、みんな持ってっちゃうから、頭にきちゃうけどさ、しかたないじゃん。惚れてるってかさ、どうしようもないんだよね、人間って」。

彼女の声は明るかった。
「でも今日はどうして君、僕なんかと」。
黒岩がそう言って、ふっと横を見ると、彼女がいない。

彼女は野良猫を抱いて、戻ってきた。
「かわいいでしょ」。
黒岩が笑う。
パトカーの音がする。

丸山たちが彼女の部屋で小野田を押さえつけ、押入れを開ける。
小野田が、ジタバタする。
拳銃と弾丸が見つかり、小野田が逮捕される。
九条が走っていく。
拳銃15丁、実弾250点が見つかったと、九条がバクさんに報告する。

駅の階段で彼女は「おばあちゃん、大丈夫?荷物持ってあげる」と、階段を下りる老婆の荷物を持ってやる。
黒岩が、列車に乗った。
彼女は黒岩が座った座席の窓を叩くと、「お兄ちゃん、開けて」と言った。

「ほんとにいいですよ、帰ってください」。
黒岩の言葉に彼女が言った。
「お兄ちゃんがね、いつも言ってる。面倒見なきゃいけない時はとことん、見なきゃって。だからあたしと一緒にいてくれるんだって」。
「お兄ちゃん、あんまり人信じちゃダメだよ。だまされちゃうから」。

発車のベルが鳴った。
「元気でね。今日の映画でも言ってたじゃない。人生悪いことばっかりじゃないって」。
黒岩から、笑みが消えた。
彼女からも、笑みが消えた。

「お兄ちゃんの妹さんだってきっと、あたしみたいにどっかで元気でやってるわよ」。
「じゃ」。
「お兄ちゃん、あたし、嘘ばっかり言ってごめんね」。
彼女が謝った。

「ねえ、ちょっと笑いなよ」。
黒岩が「君の名前、まだ聞いてなかったな」と言う。
「いいじゃない、そんなこと。またどっかで会えるわよ」。

列車が走り出した。
「ね、えほんとに元気でね」。
彼女が追ってくる。

黒岩が手を振る。
ホームに残った彼女も、手を振る。
どんどん、ホームの彼女が小さくなっていく。

黒岩は夜、タクシーで自宅に戻ってきた。
タクシーを降りると、肩をすぼめて歩く。
アパートに入る。
数日分の、新聞が落ちている。

真っ暗な部屋の、電気をつける。
こたつに入る。
タバコを取り出したポケットから、彼女と撮った証明写真が落ちる。
黒岩がタバコの煙を吐く。

宙を見つめ、彼女の言葉を思い出す。
「お兄ちゃん、あんまり人信じちゃダメだよ、だまされちゃうから」。
「お兄ちゃん、ちょっと笑いなよ」。
黒岩は黙って、タバコの煙を吐き出した。



松川は、宍戸錠さん。
大久保は、平泉征さん。
とっても世話好きで、優しいストリッパーは宮下順子さん。
これが、かわいい。

小野田は、先月おなくなりになった蟹江敬三さん。
狡猾な男を演じてます。
いずれあのデパートガールも、水商売やらされるんでしょう。

凶悪犯じゃなくて、女がよろめくような残酷な優しさを持つ男。
女に罪な夢を見せる男。
でもほんとはどこか、優しいのかもしれない。

深町の佐藤慶さんなんか見ると、彼よりは優しいよなあ…って思っちゃう。
鼻血を止めながら逮捕されるところも、なかなかコミカル。
やっぱり、良い俳優さんだなあ…。
すごく残念。

九条の家は、なかなか豪華。
お母様がお見合いを勧めたり、お坊ちゃまであることがわかりました。
もう、ストリップを見る目がまん丸。
目が釘付けで、ホステスさんに笑われる。

なのにまた、直子の時みたいに、九条がまた、黒岩の正体をバラすような余計な真似をするんじゃないかと、ハラハラしました。
直子はというと、野菜が足りないであろう黒岩のためにサラダを作って待っているのに、黒岩が来なくてがっかりする。
黒岩への気持ちが、わかります。

さて、黒岩をつけ回す九条坊ちゃま。
黒岩は自分は尾行しても、坊ちゃまには気がつかないのかと思いました。
そうしたら、ちゃんと気づいていた。

電話ボックスから出て、「おい!」と言う時の顔と声は、さっきまでの純朴な田舎青年じゃありません。
鬼刑事・黒岩です。
それが追いかけてきた彼女を見て、またまた一瞬で変わる。

今回は渡哲也さんが、二つの顔をさりげなく演じてます。
彼女と一緒の時は、本当に純朴な田舎から出てきた青年に見えます。
小野田も黒岩の顔を知らないとはいえ、完全にだまされてる。

でも一人になると、たちまち、刑事・黒岩に戻ってる。
渡さんの達者な演技にも、驚かされます。
やっぱり、うまいなあと感心しました。

結果として彼女をだました黒岩は一人になって、罪悪感で一杯になる。
一人の部屋、落ちる新聞。
このわびしさが、都会で生きる彼女の寂しさを連想させる。

だましてたってことになるけど黒岩だって、彼女と一緒の時は純粋だったと思う。
渡さんは達者な演技していたけど、黒岩は演技してただけじゃない。
あどけない、まるで少女のような彼女に、黒岩の純粋な面が引き出されている。
黒岩も、一人の純朴な青年に戻ってたんだと。

黒岩刑事が「痛い」と噛み付かれて、わかったわかったと言う言葉なんか、本当に優しい。
パトカーに気づいて小野田の逮捕を見せまいと、「やっぱり送ってもらう」と言う。
優しい彼女に対しては、黒岩も優しいんです。

彼女はおばあちゃんの荷物を持ったり、本当に何でそんなに優しいの?って思うぐらい、優しい。
だからこそ、哀しい。
それほど、宮下順子さん演じる彼女は、純朴。

本当にかわいらしい。
いじらしい。
宮下さんの演技に、ホロリとしてしまいます。

小野田はきっと、彼女を金づるとしか見ていない。
他に女性だっている。
彼女はもしかしたら、それをわかってるかもしれない。
いや、きっとわかってる。

時々、ぶったりする。
お金を全部、持って行っちゃう。
でも、しょうがない。
好きなんだ。

人間って、しょうがないよねと言う彼女が、最後まで明るいのが救い。
わかってるけど、でも、小野田の優しさが彼女には必要なんだ。
彼女は人に優しいのは、彼女も優しくしてもらいたいからかもしれない。

悪いことばかりじゃないって、彼女が言ったことは自分に言ってるんだ。
黒岩に「だまされちゃうよ」って言ったのは、自分がそうだからだ。
九条が尾行しているときは、つまらなさそうに映画館の前を通るだけの彼女が黒岩を映画に誘う。

彼女は誰かと一緒に、この映画見たかったんだ。
それで、悪いことばっかりじゃないよ、ってセリフを言ってみたかったんだ。
言ってわかる人が、ほしかったんだ。

最後まで、彼女の名前がわからない。
そういえば彼女は、小野田のことも、黒岩のことも「お兄ちゃん」と呼んだ。
黒岩の名前も、聞かなかった。

名前を聞かれて「いいじゃない」と言う彼女に、とても切ないものを感じる。
「ねえ、笑って」と言う彼女の言葉も、切ない。
そうだ、「大都会Part2」で良かったのは、黒岩も大声で笑うことかもしれない。

でもね、きっと、良いことがある。
彼女には良いことがある、絶対に。
だって彼女は明るいもの。
明るいところには、明るいものが寄ってくるもの。

1本の映画になりそうな今回の話。
いや、映画で見たくなるような話。
映画で見たくなるような宮下さんと渡さんと、蟹江さんの演技。
良い話、見せてもらいました。


2014.06.23 / Top↑
いや~、朝、駅に着いたら、みんな、スマホ見てるんです。
いつもそうだけど、今日は特に。
電車の中もそう。
ええ、W杯の日本の試合見てるんですね。
ため息ついてる人はいるし。

会社入って、みんなと「残念だったね~」。
朝礼でも「気分変えてがんばりましょう」。
昨日、脱線事故で止まってた路線の人はなおさら、ヘロヘロになってました。
オリンピック見てるような気分、って。

毎日、暑いです。
出勤すると、もうシャワー浴びたい。
帰ったらまず、シャワー。

それでも日が長くて気温高いと、洗濯ものは良く乾く。
夏の良いところは、洗濯ものが良く乾くところですかね。
冬は日が短くて、気温低いから。
しかし、汗をかくから、洗濯は頻繁になる。

だけどやっぱり日が短いと、ペットに留守番させてる人は、早く帰ってやらなきゃ!って感じになる。
ただ、湿度が高いのは、つらい。
ペットの熱中症には気をつけなければならない。
こんな どうでも良いようなことを考えていられる休みの前の日は、季節問わず良いもの。



2014.06.20 / Top↑
サッカーW杯試合後の、日本人サポーターの行動がすばらしいと、世界のあちこちで話題になっているとか。
昨夜、ニュースで知りました。
それで思い出したこと。

ヨーロッパのある国に旅行した時、道がわからなかったので地元の人らしきお年寄りに聞いたんですね。
お年寄りなら良く知ってるかな?とか、あんまり早口でしゃべらないだろうとか、そんな理由なんですけど。
快く教えてもらったので、お礼を言って歩こうとした時。

あなたは日本人でしょ。
そのお年寄りが、そう言ったんです。
?と思いながらも「イエス」と答えました。
何でわかったんだろう?
おのぼりさんっぽい?

何か変?
やらかしましたかね?
あ、英語がなっちゃないか。
一瞬の間にいろいろ考えました。

そうしたら。
教えてもらって、お礼言って、頭下げるのは日本人だもの。
○○とか○○の国の人は、やらないの。

そう言ったんですね。
すごい、好意的な笑顔で。
ビックリしましたよ。

普通だと思うというか、意識もしたことなかった。
この時、ぼんやりとですが、日本、日本人を、自分が見たことない目線で見るとこうなんだな、って感じました。
外から見た視線というか。

日本人全部が良いとは限らない。
どんな国にも、眉をひそめたくなる人はいる。
逆にどんな国でも、悪い人だけじゃない。

その場合、良い人の割合が多いのか。
割合は少なくても、良い人のレベルが印象に残るほど高いのか。
悪いと思っても、相対的に見たらレベルは高いのか。
わかんないですけど、自分の前に良い印象をつけてくれたであろう日本人に感謝したことを、昨夜のニュースで思い出したのでした。


2014.06.18 / Top↑
「暴れん坊将軍」の最初のシーズンを見ていたら、蟹江敬三さんが登場!
悪役です。
偽小判を作る一味の一人。

今は街角で飴屋になっている昔の兄貴分に、言葉巧みに偽小判を作らせてしまう。
最後は結構、逃げ回ってました。
でも、ちゃんと斬られてました。

あ~、蟹江さんだ~!って思わず言ってしまいました。
最後の「成敗」では、蟹江さんどこ?蟹江さん斬られた?って蟹江さん探してましたし。
蟹江さんも出演作がたくさんあるので、良く見ることができます。

悪役の蟹江さんの、目付きの危険さは普通じゃない!
良い仕事してるなあ~。
こういう仕事の積み重ねが、後の蟹江さんの活躍に繋がるんだと思うと、自分も誠実にやっていかないと、と思ってしまう。
思ったことを実行するのは、難しいんだけど。



2014.06.18 / Top↑
「隠し目付け参上」の13話に、佳那晃子さん、当時は大関優子さんが出てました。
殿山泰司さんの悪徳検校に、麻薬取引に使う船のために乗っ取りを謀られる商人の妹役。
この殿山泰司さんも、癖のある、良い俳優さんでしたね。

気の弱い兄と違って、佳那さん演じるのは気丈な妹。
悪人たちに、食ってかかり、必死に店と兄を守る。
見てて、いつ、ひどい目にあわされるか、ハラハラしてしまいました。

検校側につくと見せかけて、兄妹を巧みに守るのが、隠し目付けの沖雅也さん。
気を失った佳那さんの目を覚まさせて、一緒に脱出。
佳那さんとのツーショットは、美しい~。

危ういところを助けられて、佳那さんも無事。
いや、ちょっと大変だったけど。
過去のドラマや映画の綺麗な佳那さん見られるのは、うれしい。
悲しいけど、林さんが魅力的な「仕事屋稼業」も見直そう。

2014.06.16 / Top↑
前から迷惑メールっていうのは来ていたんですが、最近のは悪質だなあと思う。
日本でたぶん、1番か2番に使われている宅急便の名前で「○○(その宅急便の頭の文字)不在通知」ってメールが来てました。
これは、荷物か何かだと思って開く人がいるはず。

前から、人気グループや俳優さんを連想する名前の差出人のメールとか来てましたけどね。
そのマネージャーだとか。
後は、すごい額のお金を受け取ってくださいとか。
それで支援金を受け取れない場合は、連絡くださいとか。

お金はあるんだけど病気で使えないからという場合、これは失礼だ。
病気を語るのやめなさいよって言いたくなる。
仮登録が完了しましたとかも、前からありましたけどね。

「今日はハンバーグです」というタイトルのもありました。
「待ってるんだけど。約束今日だよね?」とか。
「高橋です。先日の件で変更がありました」とか、あの手この手ですね。

まず、ここ2週間ぐらい来ていたのは、「財産差押えの連絡」というもの。
「本通知を持ちまして、財産差押えの執行を通知させていただきます」と書いてある。
「登録料金および退会料の未払い、遅延損害金が発生している代金を未払いとして複数サイトさまより譲り受けし、債権を回収するため財産差押えの法的許可を得た上で通知している」んですと。

利用件数は8件。
未納額合計は、355万円。
すごいな、どんな高級サービスなんだろう。
それで、「本日より3日以内に財産差押えを持って、回収させていただきます」とある。

「私どもの会社が電子メールでの通達を承っており、これは勇壮資源の削減、および郵便未確認によるトラブルを防ぐためで、コスト削減で確実な通達だから行っております」って。
「これは、電子メールによる通達はありえないという事象ではございませんので、ご理解ください」って書いてある。
かえって、「こういうことは電子メールではありえないんです」ってネタバレになりませんか、これ。
そして、裁判所の通知も電子メールで通達しているし、それに対して返事がなかったから財産差し押さえを執行させていただくことになったとある。

すでにこちらの情報を元に身辺調査は完了しているとかで、まー、勝手に。
身辺調査なんて、お金のかかることを。
「自宅、実家、職場すべての関係先へお伺いさせていただきますことをご報告いたします」って。
で、3日後に執行することは決まっている、どんなことがあろうと必ず行われます、って。

それでそのすべての原因は、貴方!
貴方が悪いのよという文がある。
「これについてのお問い合わせは一切受付できません」と結んで、債権回収株式会社と担当者の名前で締めている。

その数分後。
個人情報の流出および悪用という問題が、現在発生していますというメールが来ている。
その結果、債権が生まれてしまったと書いている。

これを元にした財産差押えが3日後に迫っていて、早急な解決が必要。
「貴方様をお救いするため、ご連絡しております」って書いてあり、「調査結果を上記に書かれたURLから確認し、折り返し連絡ください」って書いてある。
この繰り返しで1日3百件ぐらい、メールが来る。

さらにこのあとから言って来たメールに、「大量の迷惑メールが来ている場合、大至急」って、あなたも大量に送ってるでしょうが!
「大量の迷惑メールが来ているということは貴方のメールアドレスだけではなく、個人情報が反社会的組織に流出している証拠です」。
「このまま放置していますと、ご家族、ご親戚、職場の同僚にまで迷惑がかかり、会社もやめざるを得なくなり、多額の借金を背負うことになった全国2万人の被害者と同じになってしまいます」とある。

「こちらで貴方に送られてくる迷惑メールの配信停止と悪徳サイトの退会、個人情報の流出を防ぐことができます」。
ところどころの文字の間に妙な「.」とか、記号が入っている。
ああ、迷惑メールではじかれないために、はじかれそうなワードに入れてるってことですか?
もう、これだけで胡散臭い。

「配信停止」なんて、「配♪信/停^止」になっている。
深刻なはずが、何だか楽しそうになってしまってる。
大失敗ですよ。

前日からはこの手のメールは、「明日差し押さえします!」ってメールになりました。
それで、その差し押さえの日からはパッタリ来なくなりました。
お救いメールとペアで。

すると今度は、夜中に「ご注文確認メール」ってメールが入っていました。
「このたびはお買い上げいただき、まことにありがとうございます」。
受注番号、注文日時が書いてある。
これはネットで買い物をした時に来るものと、とてもよく似ている。

ふうん、夜中の2時に注文してるんだ。
注文者名は「ゲスト様」。
代金は165万9千円。
支払方法は、代金引換。

そんな額を?
ああ、何て嘘臭い。
ポイント利用は無し。
商品は、「シャ○ル クロ○グラフ ブラックセラミック ブラックダイヤ」だそうです。

そんなの、あるんだ。
本日中に賞品を発送いたします、とある。
さらに「身に覚えないのない場合、その他お問い合わせにつきましてはこちらからご連絡ください」と書いてあって、サイトが載っている。
これもところどころに、妙な空白や「.」が入っている。

子供とか、悩んでしまいそうなメールじゃないか。
悪質だなあと思います。
私の友人は、何だか複雑なメールアドレスに変えてました。
アドレス変えましたメールの、何も書いていない行間から怒りが感じられました。

こういうメールは、開くのもやめたほうが良いんですよね。
ううむ、自分も考えてしまうな。
むむむ。


2014.06.14 / Top↑
北村一輝さんが、出てる番組があったんですね。
全くの不意打ち。
見てないというより、帰宅できてませんでした。
が~っくり。

しかも、すごく好評らしいんですよ。
が~っくり。
も~、なんてことなんでしょう。

昨日「木曜だ」って思っちゃって、昨日は水曜なのよ。
が~っくり。
今週は、がっくりだわ。
でも今夜は久々に綺麗な月の、穏やかな夜ですね。


2014.06.12 / Top↑