こたつねこカフェ

癖のある俳優さん、悪役さんが大好きです。時代劇、ドラマ、映画、俳優さんのことを好きに書いています。
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その価値が

近所の公園通ったり、駅の別の改札回ったり、桜見ながら駅に行きました。
結果、いつもより遅い電車に乗ることになりました。
桜には、その価値がある。
って、ただ、私ごときが電車遅れただけなんですけどね。

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こっ、腰

腰が痛い。
立ち上がった時が一番痛くて、ヨタヨタ歩いてます。
頼むわ、これ以上痛くならないで。

桜咲いたので、痛い腰だけど家を早く出て、見に行きます。
春だ春だ。
明るい。


ただ者ではない不吉な雰囲気 「暗闇にベルが鳴る」(3)

40年も前に作られた映画。
今のホラーを見ている自分には、もう怖くないだろうな…と思って見ました。
とんでもない。

怖い。
怖い。
怖い。

侵入場所を探す犯人目線で始まる映像。
こういう視線の映像は見慣れたはずなのに、すごく怖い。
ああ、犯人はこういう風に見ているんだ。
思わず、それを見せられて戸締りを確認しに行ってしまうような迫力がある。

場所は多少の移動はあるものの、ほとんどが寮内で繰り広げられる。
短い時間で、寮生たちの何となくな背景、性格、個性がちゃんとわかる。
今見るとこの設定、映像、俳優はすばらしかったんだなとわかります。

最初から最後まで、緊張の連続。
不吉。
途中、捜索隊の男性がフィルを窓から覗き込んで驚かせるシーンは、そんなに必要ないかなと思う程度。

ジェスはオリヴィア・ハッセー。
外国人でもゴージャス系ではなく、それでも日本人が好きな、清楚な美人ですね。
「ロミオとジュリエット」のジュリエット役ですが、ピッタリだったと思います。

「スーパーマン」で見たマーゴット・キダーが、バーバラ。
とても女子大生とは思えない、すれ方。
警部はジョン・サクソン、70年代の映画でよく見たお顔です。

かなり怖い描写があった記憶があるのですが、スプラッタな場面、残酷描写、痛いシーンがあんまりないんですね。
公園で子供が発見されるシーンなんか、かなり怖いシーンだったと思うんですが、遺体の描写は一切なかった。
発見者が悲鳴を上げたのは覚えていますが、遺体は一切映っていない。
それなのに覚えているということは、かなり不吉な雰囲気があったんですね。

犯人の名前も不明。
動機も不明。
狂気を溢れさせているのに、妙に知恵が回る。

人に見つからないで行動する力がある。
さらに、精神攻撃がうまい。
恐怖の演出に一番効果的だったのは、何と言ってもこのいたずら電話の声。

気味が悪い。
こんな電話が何度も来たら、それは危機感感じる。
それほど、この声と言葉には狂気が溢れている。

昔見たのは吹き替えですが、この吹き替えもうまかったんですねえ~。
卑猥な言葉、そこからわけのわからない複数の人間のやり取りを1人で演じる。
さらにヒロインの超個人的な話まで、知っている。
うまく人の心理を攻めてくる。

警部が「がんばって!」と言うけど、自分がこの電話を聞き続けるのは無理だと思う。
後半、ジェスが耐えている表情を見せるが、それはそうだ。
ヒロインも、見ているこちらもものすごく追い詰められてくる。

1人殺され、屋敷の中に遺体がある。
なのに、誰も気が付かない。
その遺体はわざわざ窓際に置かれる。

窓際で、外から見ると見えるのに、最後まで誰も気が付かない。
遺体はずっと外を見ている。
殺された時の表情で固まって、ビニールがかけられたまま。

寮長が殺されても、誰も気がつかない。
このシーンも残虐描写はないのに、足が物語っている。
梯子から足が上がっていき、悲鳴と閉まる出入口が怖い。
運転手が迎えに来るが、わからない。

もちろん、寮内の仲間は、人がいなくなっているのに誰もがそれに気づかない。
遺体はやはり、屋根裏に置かれている。
でも最後まで、警察も気が付かない。
この嫌さ。

公園で見つかった子供を殺した犯人と、今回の犯人は同一人物か?
子供を殺したのは、別にいたとしたら?
ピーターはこの殺人事件に、一切関係ないのか?

最後のジェスの行動。
自分なら、できるだろうか。
人を探しに、2階に上がっていけるだろうか。

さらにあの目。
私は「リング」の貞子を見た時、この映画を思い出しました。
「リング」の貞子の目が話題になりましたが、私は目といえばこの映画が怖かったなと思いましたもん。
中学生の時、友達の家の玄関で、一緒に話している友達が急に固まったことがあります。

その様子が、尋常じゃなかった。
声も出ない、と言った様子だった。
「何?」と私は聞いても、彼女は動かなかった。

ジッと、私たちが座っていた先にある、ドアを見ていた。
ドアは少し、開いていた。
この時の恐怖。

でも友達は「ああ、びっくりした」と言って笑った。
ドアが少し開いていて、その隙間から誰かの目が見えたような気がしたと言いました。
この映画とどっちが先立ったか、この映画のほうが先だったかな。

恐怖の瞬間でしたね。
忘れられない。
ジェスの恐怖といったら、なかったと思いますよ。

髪の毛を引っ張られ、それでも何とか逃げのびる。
ドア一枚、外には侠気をむき出しに殺しに来ている男がいる。
さらに表には犯人が歩いている。

ガラスに映る。
でも本人が見えるわけじゃない。
こちらを見ている。
すごい恐怖。

しかし、ラストにバトルはなく、気絶したジェスとピーターが発見されて終わる。
ちょっと拍子抜け?
いやいや、本当の恐怖はこの後に来るんです。

エンディングとなっても、解決していない謎。
発見されない死体。
鳴り響く電話。
1人にされたジェス。

表に1人、見張りがいるようだけど。
ジェスはこの後、大丈夫なのか。
どうしてこんな現場に1人にするのか、警察。

なぜ、ちゃんと寮を捜索しないのか。
1人、確実に見つかっていない女性がいるじゃないか!
監督も言うように、この映画、警察が警部以外、本当に役に立っていない。

そしてまた、あの電話が鳴り響く。
事件は解決などしていない。
遺体は見つかっていない。
この結末、見事です。

犯人の動機も、正体も不明。
これは下手をすると、ただ殺しのシーンを描きたかっただけの映画になってしまう。
一体何がしたかったの?という、不満が残ってしまう。

「ストレンジャー・コール」だったか、子守の女子学生が殺人鬼に追い詰められる映画がありました。
犯人は誰かと思ったら、本当に知らない男だった。
何の関係もなく、突然出てきた犯人に「何これ」とルール違反な気分を抱きました。

ところがこの映画は、そうならなかった。
意味もわけもわからないながら、犯人の動機や育ちなどをこちらに想像させる演出があった。
わからないものが、理解を超えたものが一番怖いと感じさせる映画でした。

十分、今も怖いすばらしいホラーサスペンスです。
この後に作られたホラー映画に、影響も与えた映画じゃないかな。
監督はボブ・クラーク監督。
クリスマスの澄んだ空気と寒さ、闇が感じられる映画です。


電話は家の中から掛かっているんです 「暗闇にベルが鳴る」(2)

警部は、外にパトカーと見張りの警官を置いて行った。
車が去っていったのを、暗闇でピーターが寒さに耐えながら、見ていた。
クレアも殺されているのではないか。
フィルはそう言うと泣いて、疲れたので2階の部屋で眠ると言った。

屋根裏部屋では、クレアの腕には古びたぬいぐるみが置かれ、誰かが楽しそうに歌っていた。
そしてまた、その誰かは梯子を降りてくる。
バーバラの部屋のドアが、そっと開く。
酔いつぶれて眠っているバーバラの枕元には、クリスタルの置物があった。

変な大声が聞こえ、驚いたジェスがバーバラの部屋に駆けつける。
バーバラが喘息の発作を起こして、声を上げたのだった。
ジェスは吸入器で手当てした。
「こわいわ。あたし、たぶんね、うなされたのよ。誰か来たような。夢を見たのよ。それでぜんそくの発作が起こったのよ」。

外で賛美歌を歌う子供の声が聞こえた。
ジェスがドアを開けると、子供の聖歌隊が歌っていた。
歌声にジェスが聞き惚れている時、誰かが階段を上がっていく。

荒い息遣い。
廊下を歩き、バーバラの部屋の戸を開ける。
「アグネス、俺だビリーだ。怖がるなよ。アグネス、あのことを話してみろよ!」

声はそう言うと、突然、バーバラの枕もとのペガサスの置物を手にした。
ペガサスの鋭いガラスの角が、バーバラめがけて振り下ろされる。
バーバラの悲鳴が上がる。
その声は、聖歌隊の賛美歌のクライマックスにかき消される。

しかし公園で子供の死体が見つかったことで、聖歌隊は撤収していく。
部屋に戻ったジェスの前で、電話が鳴り響く。
「もしもし」。
ジェスが電話を取ると、あの声が「あああ、うううう」とうめいていた。

「誰なの!」
「やめて、やめてよ、ビリー!」
今度は女性の声が叫んだ。

「こらあっ、やめろ!こら、ビリー!いけない!」
「なぜ、そんなに悪事をするんだよ?!」
「およしよぉ」。
いくつもの声が、互いに支離滅裂な会話をしていた。

ジェスは警部に言われたとおり、電話を引き伸ばすため、耐えていた。
その時だった。
「腫れ物を潰すようなわけには行かないんだからね!」

それはジェスがピーターに言われた言葉だった。
「まさか、そんな、ばかな!」
思わず、ジェスは電話を切ってしまった。

逆探知は時間が足りなくて、できなかった。
「もう少し、引き止めておいてくれないと、無理なんですがね」。
フラー警部は言った。

そして「まさか、ばかなって、何か気が付いたんですね?」と聞いてきた。
「いえ!あんまり気持ちの悪いことを言うから」。
「そうですか。前にも今のように声の種類をいくつも使い分けてしゃべりましたか?」

その会話をしている寮の中、階段に誰かがいる。
ジェスと警部の電話を聞いている。
警部は、先ほどすれ違ったピーターのことを聞いた。
ジェスは「友達で、ちょっとけんかをした」とだけ、話した。

その時、警察署では警察官が畑に入り込み、持ち主に銃をぶっ放されたトラブルが起きた。
警部との電話を終えたジェスは、フィルに今の電話の話をした。
もしかして、電話をして来ているのは、ピーターなのでは。

ジェスは不安を訴えた。
だが、フィルは否定した。
確かにピーターは芸術家らしく、変わり者だとは思うが、そんなことをする人ではない。

フィルは眠ろうとしたが、物音がして眠れなかったと言った。
ジェスは、その物音は、バーバラのぜんそくの発作だと話した。
不安になったフィルは外を見るが、パトカーがいるのを見て、安心した。

その時、電話が鳴り響いた。
「もしもし」。
「ジェス」。
ピーターだった。

「頼む。助けてくれよ」。
「解決がつくことだから…」。
「ねえ、ジェス。赤ん坊は殺せない」。

「今、どこにいるの」。
「頼むよ、ジェス。僕の気持ちを考えてくれよ」。
「どこにいるか、教えて」。
だが電話は切れた。

警察署で寮の電話を聞いていた警部は今の話のことを聞いた。
ジェスはしかたなく、自分の中に子供がいると言った。
「殺すだなんて、怖ろしい言葉を使いましたね?」

「芸術家だから、感じやすいのよ」。
「ジェス、嘘をついちゃいけない。わかりますよ、何か隠しているんでしょう」。
「万一、ピーターが犯人だとしたら助けなくちゃいけない」。

そして警部は、電話がかかってきた時、ピーターがそばにいたことがあるかと聞いた。
ジェスの顔が輝いた。
「いたわ!今夜ここにいたのよ、最初の電話がかかってきた時だから、ピーターじゃないってことだわ。違うのよ、この家にいたんだから!」

しかし、ピーターがひどく興奮していたことから、警部はピーターに会ってくると言った。
ピーターは男子寮にいるが、今夜のように何かあったときはいつも、大学でピアノを弾く。
警部はジェスに、電話が来たら、なるべく長く話すように言った。
「じゃ、がんばって!もう少しの辛抱ですからね」。

電話を切ったジェスはフィルに向かって「良かった」と安堵の声を漏らした。
「そうよ、ピーターじゃないって」。
寝ようとしたフィルが、窓から捜索隊が覗き込んでいるのを見て、悲鳴を上げる事件があったが、これもすぐに笑い話になった。

フィルが眠る仕度をしていた時、屋根裏の四角い出入口の、縁の色が変わる。
誰かが屋根裏にいるのだ。
電気がもれたのだ。

出入口が開いて、光が漏れたのだった。
誰かがいるのだ。
フィルは眠る前に、バーバラの部屋の前に立った。

「バーバラ、起きてる?」と声をかけ、ドアを開けた。
部屋の中は暗く、よく見えなかった。
囁くような「入って…」と言う声がした。
ドアが閉まった。

大学で警部が見たのは、壊されたピアノだった。
ジェスは、すべての戸締りを確認していた。
ドアをきちんと閉め、フィルに声をかけた。
「フィル。そこにいる?」

電話が鳴り響いた。
ダイヤルを回す手が映る。
「はい」。

あの声だった。
「豚め。豚め。腐った豚め。悪い豚だ。これからどうしてやるか、見てな」。
「やめてーっ、やめて、ビリー!」

「ビリー、ビリーッ!どこにいるんだ」。
「雨の中、置いてかれちゃったぞ」。
「赤ん坊はどこにいる。ビリーッ!ビリーッ!」

ジェスは目を閉じ、じっと耐えた。
大学で、壊されたピアノをジッと見ていた警部に、例の電話がかかった知らせが来た。
電話局では、電話がどこからかかっているのか、突き止めていた。

「ビリー!ビリー!」
「どこにいるのか、わかってるんだ」。
今度は哀れそうな声が「かあさん、かあさん、こっちだ、早く」と言った。

「アグネース!」
「うさぎを取りに母さん、狩りに…」。
電話が切れた。

フラー警部に連絡が入った。
電話は、ベルモント通り6番地課からかかっている。
「それはおかしいよ」。
「電話はそこに外からかかってきているんだ」。

「外からじゃなかったんですよ!」
「こりゃいかん」。
「ジェイムズ」と、警部は無線でパトカーの警官を呼んだ。
だが応答はない。

パトカーの中。
運転席の警官の喉は、ぱっくりと裂かれていた。
警官が答えないので、警部はナッシュ警官に連絡をする。
「いいか。ドジッたら承知しないぞ」。

その頃、ジェスは寮でフィルの名を呼んでいた。
「フィル、どこにいるの。返事をしてよ!」
電話が鳴り響く。

「はい」。
「誰ですか」と、電話の声が言った。
ナッシュだった。

「ジェスよ」。
「捕まってよかった。警察のナッシュです。家にはあなただけですか」。
「いいえ。バーバラが上で寝てるけど、なぜ?」
「良いですか。何にも聞かないで、これから私の言うとおり動いてください。わかりましたね。すばやくやるんですよ」。

「話が終わったら、何でも良い。すぐに表の戸をドアを開けて、外に飛び出すんです」。
「どうして?」
「説明している暇がないんです!」

ナッシュが怒鳴った。
「さあ、早くしてください」。
「わかったわ。バーバラとフィルを探してくるわ」。
「いいや、それはいけない!そんな余裕はないんだ!」

ジェスは目を丸くした。
ナッシュは言った。
「ジェス、電話の男がいるんです」。

「うちの中から、かけていたんですよ」。
ジェスの目が階上に向けられる。
誰もいない踊り場。
階段。

「ジェス!」
「2階へ上がっちゃいけません!」
だが、ジェスは聞いていなかった。

「やめてください!行ったら殺されるんだ!」
「ジェス!」
ジェスは電話機を放した。

ブランと、受話器が垂れ下がった。
「…フィル!バーバラ!お願い返事をして!」
だが屋敷は静まり返っていた。
「フィル!バーバラ!何とか言ってよ!」

ジェスの目に、暖炉の火かき棒が入ってきた。
それを手に取り、ゆっくりとジェスは2階へ向かう。
息が荒い。

恐る恐る、階段を見る。
誰もいない。
あたりを見回しながら、ジェスは階段を登る。

2階の廊下にも、誰もいない。
ジェスは目を留める。
バーバラの部屋のドアだ。
「バーバラ!フィル!」

ドアが開いた。
ジェスの目の前で、フィルが、その上にバーバラが重なっていた。
2人からは、血が流れていた。

ジェスは、後ずさりしていく。
ふと、ドアの向こうに目を留めた。
「アグネス」。

あの声だった。
「俺だ。ビリーだ」。
「アグネス、俺がしたことを教えてやろうか」。

ドアの後ろ。
壁との間から、ドアの隙間だった。
大きな目玉が除いていた。

ジェスが思い切り、ドアを閉めた。
走る。
背後で、ドアと壁に挟まれた男の悲鳴が上がった。

男の血にぬれた手が、ドアにかかる。
ジェスは必死に表に出ようと、玄関のドアを開ける。
階上で誰かがやってくる、すごい音がする。

表へのドアは、開かない。
ジェスの髪が、引っ張られる。
悲鳴を上げる。

ジェスは振り切り、地下室へと逃れる。
ドアを閉める。
「うわあああ、うわあああ!」

男がわめく。
ドアの鍵が、男が揺する振動で揺れる。
やがて静かになり、足音が去っていく。

ジェスはドアから離れ、さらに地下室の階段を下りる。
地下室に潜んでいるジェス。
窓を見る。

すると、窓の外を誰かが歩いている。
影が映る。
その影は窓に手を付き、中を覗き込んでいる。

中はそこからは、見えないようだ。
次の窓へ映る。
「ジェス!大丈夫か。どうなんだ」。
ジェスに向かってかけられた声は、電話の声に思えた。

「聞こえるかい?」
汚れたガラスをこする音がする。
そして、ピーターの顔が現れた。

「ジェス」。
ガラスが割られる。
ジェスが奥に引っ込む。

「ジェス?」
それはいつもの、ピーターの声だった。
「ジェス?」
「いるんだろう?」

パトカーが寮に到着した。
寮の中から、悲鳴が聞こえる。
ドアが破られ、地下室に懐中電灯を持った警部たちが降りてくる。

風の音。
悲鳴のようにも聞こえる。
警部たちが駆け込んだ。

暗くて見えない。
懐中電灯で、辺りを照らし、警部たちはジェスを探す。
そして警察が見たのは、目を見開いた血だらけのピーターだった。

ジェスはピーターの後ろで、目を閉じていた。
血の気がなかった。
だが、ジェスは生きていた。

警部は言った。
「わかってたよ。あの男だって。ピンときたんだ」。
「どうして人を殺したんだろうな」。

「それはわからん。、とにかく一人を殺すたびに電話をかけていたんだ」。
「でも、ピーターが犯人だなんて、意外だな」とクリスが言った。
ジェスを見ていた医者は、「4、5時間で目が覚める」と言う。
もうすぐ、ジェスの両親も来る。

医者は、話は明日の午後まで待ったほうがいいと言った。
外には、マスコミが押しかけている。
警部は全員、追い出すように言った。

ハリソンは娘のクレアの身の上を察して、気絶してしまった。
病院へ連れて行かなければならない。
クレアは1人、残される。

「何だ、この人、どうしたんです?」と警官が言う。
「ショックを起こしたんだ。病院へ連れて行く.車を手配してくれ」。
ジェスが寝ている部屋の戸が閉まり、電気が消された。

マスコミも追い払われた。
寮は再び、静かになった。
暗闇だった。

バーバラの部屋には、もうバーバラもフィルもいない。
血のついたマットレスが置かれた、ベッドだけがある。
誰もいない部屋。

1人、1人の部屋。
誰もいない。
カーテン。
消された廊下の電気。

その廊下には、梯子がある。
屋根裏への四角い出入口。
そこから、声が聞こえる。
誰かが低い声で歌っている。

四角い出入口の、縁の色が変わる。
誰かが屋根裏にいるのだ。
電気がもれたのだ。

「アグネス俺だ。ビリーだ」。
マックの死体がある。
窓際に、クレアの死体が見える。

外の人々からは、遠ざかっていく窓。
クレアの死体が窓から見える。
でも、誰も気が付かない。
そしてまた電話が鳴った。


俺だ、ビリーだ 「暗闇にベルが鳴る」(1)

全部、ネタバレしています。
未見の方は、ご注意ください。


きよしこの夜が流れる。
灯りがもれる、大きな屋敷。
外の木には、イルミネーションがきらめく。

ここは女子寮。
クリスマスのパーティが開かれている。
いくつもの中庭に面した窓にも、光る星が飾られている。

荒い息遣いとともに、地面を踏みしめる音が聞こえる。
女子寮からは、笑い声が外に漏れてくる。
何者かの影が、画面を覆う。
影は、窓の中をのぞきこんでいるように見える。

「だあれ、開けっ放しにして。やばいじゃないの」。
寮生の1人、バーバラが階段を下りてきて、ドアの鍵を閉める。
荒い息遣いがする。
影が画面を覆う。

誰かがいる。
ここはダメ。
ここも…。
影は侵入できるところを、探しているようだった。

だが、どこにも侵入できそうな場所はない。
見渡していたその視線は、横にそれる。
手が伸びる。

柵に手がかかり、乗り越える。
はしごを上っていく。
女子寮で、電話が鳴る。

ジェスという長い黒髪の女性が、電話を取る。
電話はバーバラに母親からだった。
その間、はしごを上りきった誰かは、窓にたどり着く。

たどり着いた窓は、開いた。
そこは屋根裏の物置だった。
古い木馬のおもちゃ。
下がっている鳥かご。

床にある、四角い出入口が開く。
暗い部屋と対照的に、その四角から見える隙間には階下の光があった。
誰かが、その四角い出口から下に降りてくる。
笑い声、パーティの喧騒が聞こえる。

「バイバイ」
「おやすみなさい」。
招かれた客たちが、次々帰っていく。

「おやすみなさい」。
「メリークリスマス」。
「おもしろかったわね」。

バーバラという女子学生は、母親と電話で話している。
「ひどいわ。男の人とでしょ。私は邪魔者ってわけね」。
バーバラの会話。

誰かは、はしごから床に降りた。
すると、その視線の先にはもう、階段の手すりのところで電話しているバーバラが見える…。
恋人を明日、父親に会わせるクレアという寮生がいる。
明日の約束の時間を確認し、彼は帰っていく。

母親が旅行に行くため、バーバラはクリスマス休暇に家に帰ることができなくなった。
通りかかる人みんなをスキーに誘うバーバラに、ジェスは「いいわね」と返事をした。
再び、鳴り響く電話。
ジェスが取る。

「もしもし?もしもし?だあれ?」
「ねえ、静かにして、またかかってきたの!あの変なやつ!」と、ジェスがみんなに向かって叫ぶ。
「しーっ」。
女子学生たちが、電話の周りに集まる。

その電話は、最近、頻繁に寮にかかってくるワイセツないたずら電話だった。
「何をするんだ。うるさいぞお、はははは」。
「手が込んできたわね」と、フィルという寮生が言う。
「ひとりでやってるのかしら?」

声は続ける。
「あーっ、あーっ、わかるだろう?あれだよ、あれだ」。
「わははは。ひぃいいいい。はははは。豚のあれさ。豚のあれさ」。
「なめさせろ、なめさせろよお、わかってんだろう。はははは」。

みんな、息を詰めて聞いている。
ついにバーバラが電話に向かって、「いつまでやってるのよ、変態!」と怒鳴った。
「そんなに突っ込みたきゃ、電気のソケットにどう!びりっとするわよ!」
怒った声が「殺してやるやるからな」と言って、電話は切れた。

「今日は強烈だったわね」。
クレアはバーバラに「あんな、相手を煽り立てるようなこと言っちゃ、ダメじゃない」。
するとバーバラは「クレア、あんたも一回、やられてみりゃいいのよ」と言った。

クレアは「私、上で荷造りするわ」と言って去っていく。
ジェスは「あんな内気な子をからかうなんて」と、バーバラをたしなめた。
寮長のマックが、買い物から帰ってきた。

クレアの部屋に、マックの猫のクロードが入り込んでいた。
「あらあ。こんなとこにいたの?クロード。マックさんが心配するじゃないの」。
そう言ってクレアはクロードを抱き上げた後、帰省の支度をし始める。

「そうだわ」。
クレアは、クローゼットから服を取り、持って行く。
トランクに詰める。

クローゼットに残った、服をかけてあったハンガーにはビニールがかかっていた。
そのビニールが、風もないのに揺れた。
ビニール越しの鈍くなった視界で誰かがクレアを見ている。
クレアの後姿が小さくなっていく。

誰かが、クレアの姿を見ている。
クローゼットの中、服にかけるビニール越しに、クレアの姿がゆがんで見える。
ビニールが揺れ、クレアの姿も揺れる。

突然、クロードが鋭い鳴き声をあげた。
鳴き声は、長く尾を引き始める。
「クロード?誰?」
クロードの鳴き声が、威嚇に変わる。

不審に思ったクレアは、恐る恐るクローゼットに近寄っていく。
「誰?」
突然、誰かがクレアの首をつかんだ。
突如、クレアにビニールがかけられる。

クレアが悲鳴を上げる。
階下では女子寮のみんなが、マックにプレゼントしたパジャマを見て、沸き立っていた。
クレアの悲鳴は、笑い声にかき消された。

やがて、ジーンズの足が、階段の踊り場に見える。
壁にだらりと手を伸ばしたクレアを、誰かが担いでいるシルエットが映る。
足は階下に下りていく。
バタン、と音がして、屋根裏に続く四角い小さなドアが閉まった。

寮長は禁止されている酒のボトルを、本をくりぬいた中や、トイレの水槽の中に隠していて飲んでいた。
鳴り響く電話。
どきりとして、ジェスとフィルが顔を見合わせる。

フィルが電話を取った。
そしてほっとした声で「ジェス、電話。ピーター、彼氏からよ」と伝えた。
電話はジェスの恋人、ピアニストを目指している音楽学校生のピーターからだった。

ピーターは4日続けて、試験のための練習をしていたため、パーティにも来られなかった。
「声が変だね。どうかした?」
「ちょっと会いたいの」。
「もう、3日も眠ってないんだ。そんな暇ないよ」。

ジェスは明日、じかに話したいことがあるからどこかで会ってくれと頼んだ。
ピーターは、明日30番教室にずっといると言った。
「ごめんね、きついこと言って。愛してるよ」。
ピーターはそう言って、電話を切った。

ジェスは眠る前、クレアの部屋の前でクレアの名前を呼んだが、返事はなかった。
クレアの死体は、ゆり椅子に乗せられ、窓辺に置かれていた。
ビニールに覆われたクレアの表情は、恐怖に目と口を大きく見開いたままだった。
クレアを座らせた誰かは、屋根裏で楽しそうに歌を歌っていた。

翌日、クレアの父親のハリソンはクレアを待ち合わせの場所で待っていた。
だが、娘は来なかった。
子供に衝突され、よろめいたハロランは、ピーターに助けられた。

クレアの名前を聞いたハリソンは、ピーターに女子寮を教えてもらって訪ねていく。
ハリソンは、女子寮の様子に失望した。
ちっとも学生らしくない。
痛い指摘をされたマックは、何とか愛想笑いで取り繕う。

そしてハリソンに車を出してもらって乗っていくことになったマックは、身支度をしていた。
そこにクロードの鳴き声がしてくる。
「お前、どこにいるの?」
猫の声はするが、だが姿は見えない。

ぶつぶつと怒っているところを、ハリソンに聞かれたマックはあわてて階下に下りる。
寮の外には、車が来ていた。
ハリソンとマックが乗っていく。
それを誰かが、屋根裏の窓から見下ろしている。

窓の脇、クレアのビニールがかかったままの死体は、椅子に座っていた。
翌日、ジェスはピーターに子供ができたことを伝えた。
そして、生むつもりはないことも告白した。

ピーターは生んでくれと頼むが、ジェスは今は生めないと手術を受ける覚悟であると言う。
「自分の都合しか考えないのかい?」
ピーターはいらだった。

「そうじゃなくても今すぐ生むわけにはいかないでしょう」。
「今日、僕の試験があることを知っているだろう」。
「知っているわ」。

「じゃあ出てってくれ」。
ジェスは立ち上がった。
「今夜話そう。9時ごろ行くから」。
ピーターの言葉にジェスは「決心は変えないつもり」と言って出て行った。

帰ったジェスは、鳴り響く電話を取った。
電話の声は「ビリー!」と叫んだ。
「違うわ、間違いよ」。

だが電話の声は、お構いなしに続けた。
「ビリー返事をしろ!」
「違うったら、番号が違うのよ!」
そう言うと、ジェスは電話を切った。

翌日、ハリソンととバーバラは警察に行った。
警官のナッシュはクレアの失踪を、本気では受け取っていなかった。
クリスマスに蒸発する娘の行き先は、恋人の家だと相場が決まっていると言い、ハリソンは憤慨した。

妹の家に帰省するマックが仕度をしている時、ジェスは夕べの電話の話をした。
「気味が悪いの。変な男がわめいたり、怒鳴ったり」。
マックはクレアの父親のハリソンが訪ねてきて、クレアを探していたことを話す。
それを聞いたジェスはクレアの恋人のクリスを訪ね、クリスの行きそうな場所を聞いた。

自分たちは警察にも行ったが、警官は本気にしてくれないことも言った。
ピーターのピアノの実技の試験は、散々な結果だった。
放課後、誰もいない教室でピーターはピアノを椅子で打ち壊した。

その頃、警察には13歳の娘が戻ってこないと、母親が相談に来ていた。
娘が行ったはずの友達の家に、娘は来ていなかった。
その時、クレアの恋人のクリスは、警官のナッシュのところに怒鳴り込んでいた。
様子を見ていたフラー警部が、ナッシュの代わりに訴えを請け負ってくれた。

クレアの父親のハリソンは、家に帰るのをやめたため寮で夕食を振舞われていた。
その最中、バーバラは卑猥な話を持ち出した。
バーバラはしかし、突然、黙ると「あたしのせいなんでしょ?」とつぶやいた。
「そんなこと言ってないわよ」。

「わかってるわよ。すべてあたしがクレアにひどいこと、言ったせいなのよね。みんな心でそう思ってる!」
「バーバラ、飲みすぎよ。上で休んだら?」と、フィルが言った。
「ふん…、そうね。じゃあ」。
クレアが失踪したことで、彼女をからかったバーバラは罪の意識にさいなまれていたのだ。

外から、誰かがその食卓の様子をのぞきこんでいるようだった。
ジェスとクリス、フィルとハリソンが、いなくなった子供の捜索に協力するために公園に出かけた。
警察犬も出ていた。

出掛けるフィルにマックが「戻ってきたら自分はいないかもしれないが、妹の家に行くから」と言った。
子供の捜索が始まった。
そんな中、誰かが女子寮の外に立ち、そして女子寮を見て、そっと道端に座り込んだ。

マックが酔って歌っている間、クレアの遺体をクロードがなめていた。
クロードの声に気づいたマックは、「クロード?何してるの?出ておいで」と声をかけた。
猫の声は一層、高くなり、マックも異常を感じた。

屋敷の中を探していたマックは、梯子の上、屋根裏から声が聞こえることに気が付いた。
「どうしてそんなとこに上がったの…、嫌ね」。
そう言うと、マックは梯子を上り始めた。

外でマックが呼んだタクシーが、待ちきれずにクラクションを鳴らし始めた。
四角い、床にあいた出入口から屋根裏部屋の物置に向かってマックの頭がのぞいた。
マックの頭の後、暗闇の中、誰かが、物を持ち上げるために天井に備え付けられたクレーンの金具を握り締めて待っていた。

屋根裏を覗き込んだマックは「嫌だ、汚い。いつか掃除しなくちゃ」とつぶやいた。
床から頭だけを出した状態で、マックは猫の名を呼んでいた。
中が暗くてよく見えない。
だが、外の明かりで窓の近くがぼんやりと見えた。

何がある。
マックが目を凝らした。
ビニールに頭を覆われ、口を開けて座っているクレアだった。
口の部分のビニールは、クレアが空気を求めて開いた口に吸い込まれるようにへこんでいた。

マックが息を呑んだとき、うめき声がした。
恐る恐る振り返ったマックに向かって、クレーンの金具が飛んでくる。
マック悲鳴が鳴り響く。

梯子から出ていた、マックの足が上に向かって引っ込む。
マックの赤いハイヒールが落ちる。
暗闇の階上にマックの足が上がり、四角い暗い出入口から、マックの悲鳴がほとばしる。

待ちくたびれたタクシーの運転手が、女子寮に歩いてくる。
窓からのぞくが、何も見えない。
「誰もいないのか?」
屋根裏への、四角い出入口が閉まる。

敷地から出て行く運転手と、去っていくタクシーを屋根裏から見ていた誰かが声を上げる。
窓際にはクレアがいる。
その誰かは、大騒ぎをして、屋根裏の中のものを崩した。

子供の捜索をしている公園で、1人の女性の絶叫があがる。
犬のほえる声が集まってくる。
「デニス!」

子供の名を呼び、母親が走ってくる。
そして絶叫する…。
子供は、遺体で見つかった。

捜索から、ジェスが帰ってくる。
電話が鳴り響く。
ジェスが電話を取ると、「ああっ、ああっ!」という声が聞こえてくる。
あの電話だ。

「どういうつもり!どうしてこんなことするの!」
「ビリー!お前がやったんだなビリー!どうしてこんなことするんだ!」
「もう耐えられないわ!」

異様な声の調子に我慢ができなくなったジェスが、電話を切る。
そしてマックを探しに行く。
いない。

ジェスはダイヤルを回し、警察に電話をした。
警官のナッシュは、相変わらずのらりくらりと対応する。
「いつ?電話局に言いましたか?公園で子供が殺されて急がしいんですよ。男の子の嫌がらせじゃないかな?」

再び、ハリソンとクリス、フィルが警察署に行く。
しかし、ナッシュはさっさと引っ込んでしまった。
フラー警部補が、ハリソンたちに応対してくれた。
「子供が殺され、女子学生がいなくなった。そして女子寮に妙な電話がかかってくる。これは関連があるんじゃないか?」とナッシュをにらみつけた。

寮では、電話しているジェスの背後から、ピーターがジェスの肩をつかんだ。
「あたし、息が止まるかと思ったわ!」
驚いたジェスが抗議した。
「上でちょっと眠ってたんだ」。

ピーターは大学を辞めて結婚しようと、ジェスに言った。
「8年間、ピアニストを目指してやってきたが、もううんざりした」。
だがジェスは「夢を捨てるつもりはない、結婚は無理」と言った。

「あなたとは結婚したくないの」。
「わかった。子供は?」
ジェスは手術をするつもりだった。

「いくらなんでも勝手過ぎる!」とピーターは怒った。
「赤ん坊を、腫れ物でも潰すように始末するなんて!」
「子供のことは、黙っていようと思ったのよ…」。

「そんなの、あんまりじゃないか」。
「でもあなたに何ができるの!」
「今に後悔するよ」。
そう言うと、ピーターは出て行った。

出て行くピーターと、フラー警部補がすれ違った。
警部補は、去っていくピーターの後姿をジッと目で追った。
電話機に、逆探知の装置をつける。
この電話を取ると、警察でも会話を聞けるようにする。

警部補は、ジェスとフィルと一緒にクレアの部屋に入った。
クレアのトランクは開けっ放しで、荷作りの途中であることがわかった。
いつも寮には10人がいるが、今はジェスと部屋で寝ているバーバラ、フィルだけだった。


春が来た

春は、かゆい。
かゆい春が、やって来た。
春はムズムズ♪って甜茶のCMがありました。
まさに。

でも最近の花粉症の薬は、進化してる。
眠くならないけど、効く。
昔は眠気が去った途端にクシャミしてましたもん。

私が使っているのは、朝晩2回服用する薬。
アレグラです。
2週間分ずつ買って、シーズン中は結構な出費かもしれない。

でももう、やめられない…。
アレグラ、私には効きました。
おすすめ。

ストイックなスペシャリスト

全然書けないんですが、2月28日放送「スペシャリスト」3作目。
おもしろかった!
今回で解決して終わりかな?と思ったんですが、まだ何かありそう。
続編できそうです。

宅間と綾小路は、実はお互いにないものを持っている良いコンビ。
今回、コンビ解消かと思われた。
綾小路、ちょっと声聞いてるの、つらい時、ありますけどね。

宅間の草なぎさんは、「銭の戦争」を思い出します。
というか、宅間から広がった演技だったのかも。
でも、似ていても、ちゃんと違う人物になっていますね。

次回まで、また1年待つのかな。
この時間経過。
草なぎさんのストイックさを感じます。
また見直そう~。

見逃した…

土曜のNHK、スタジオパークという番組に、ゲストの一人で本田博太郎さんが出ていました。
私が気づいて見た時は、番組は40分ほど過ぎていました。
ガクリ。

最近、本田さん不足だったのに。
本田さんには、ヒゲがなかったです。
NHKで3月17日の午後10時放送の、創作ドラマ大賞作品「佐知とマユ」に出演されるとか。

貴重な本田さんゲストを見逃したけど、これは見逃さなくて済んだ。
そう考えて、気を取り直そう。
そうしよう。

それは確かにいた 「怪談 大奥開かずの間」

日本階段名作劇場。
第2話は「怪談 大奥開かずの間」。

慶応4年5月3日。
江戸城に、官軍の兵士が入ってきた。
隊長を先頭に3名の兵士が、大奥へ通じる廊下を行く。

戸を叩く。
空いた扉の向こうには、大奥総取締の滝山がいた。
「ご検分、ご苦労に存じます」。
かつては通った男は将軍だけの、お鈴廊下を4人が行く。

ひとつの鍵のかかった部屋の前で、隊長が足を止めた。
「なりませぬ!この部屋を開けてはなりませぬ!」
滝山が血相を変えて止める。

5代将軍綱吉の頃から、何があっても開けてはならぬと言われている開かずの間なのだ。
開ければ必ず、たたりがある。
「構わぬ。開けい!」

鍵が壊され、封印が解かれた。
中には豪華絢爛な駕籠。
美しい女性が描かれた掛け軸が、かかっている。
「お雪の方さま」。

滝山が呼びかけた途端に部屋中が揺れ、掛け軸の前に置かれたつづみが転がる。
駕籠が揺れる。
部屋中のものが、鳴動している。

さすがの隊長も、顔色を失った。
内掛けが落ちてくる。
背後から隊長の首を、誰かが絞める。

それは、能面をかぶった女性の手だった。
思わず隊長が、刀を振りかざす。
だが床に落ちた内掛けは、空気が抜けたようにぺしゃんこになる。

滝山は話し出す。
今から2百年前のこと。
綱吉が存命の時。

大奥に、1人の女性が入ってきた。
名はお妙。
綱吉の側室・お雪の方が亡くなって3年が経っていた。

お雪の方は、つづみの名手だった。
綱吉はよく、お雪につづみを打たせ、聴いていた。
お雪の方は、この開かずの間となっている部屋で、亡くなったのだ。

綱吉に無礼討ちにあった、いや、自害したと、奥女中たちはそれぞれ噂していた。
新入りのお妙が、挨拶回りに開かずの間の前を通った時だった。
鍵のかかった扉から、血が滴り落ちてくる。
お妙の管理者である毬乃小路が、衝撃のあまり、胸を押さえる。

その夜、見回りの奥女中たちは、お雪の方についていた尼・浦野が廊下に座り込んでいるのを発見する。
彼女は今は口も利けず、白く濁った目は、見えなくなっていた。
浦野はやって来た毬乃小路の手を引き、開かずの間の前に案内する。

開かずの間から、「出しておくれ」という小さな声がする。
「お雪の方さま!」
毬乃小路は倒れ、その日から高熱にうなされるようになる。

井戸からくみ上げた水の中からも、お雪の方の銀のかんざしが発見される。
お雪の方は生きていると、お妙は言った。
大奥全体が、怯え始める。

正室・信子と総取締役であり側室である右衛門佐は、お雪の墓を掘り返すことにした。
棺桶の中、お雪の方の遺体はなかった。
毬乃小路が倒れ、そのまま息を引き取る。

信子の方が、右衛門佐に心情を吐露する。
自分は右衛門佐を信頼しながらも、嫉妬を抑えることができない。
右衛門佐だけではない。

綱吉の側室、みんなに信子は嫉妬している。
自分にとって、上様は唯一の存在。
だが綱吉にとって、自分はただのお飾りの正室だ。
綱吉に寵愛された、お雪も憎かった。

そんなある日、綱吉がお妙に目を留める。
お妙は、綱吉の側室になった。
だがそれと同時に、大奥には開かずの間から流れるつづみの音が響くようになる。
それを聴いた綱吉は、真っ青になる。

開かずの間に入り、つづみを手にした綱吉は、つづみに残ったぬくもりにおびえる。
誰かが叩いていたのだ。
「お雪、許してくれ…」。

綱吉は、お雪を手討ちにした。
なぜか。
それはお雪が、寺の坊主と密通したためだ。

お雪は何一つ弁解せず、綱吉に討たれた。
綱吉がお妙と寝所にいる時、またしてもつづみの音が響く。
刀を手に、錯乱した綱吉が開かずの間に入る。

お雪は、密通などしていなかった。
将軍の子を身ごもったために嫉妬した信子が、毬乃小路たちとともにお雪を陥れた陰謀だった。
開かずの間で、綱吉が刀を振り回す。
それは信子に刺さった。

驚いた綱吉の腕の中で、信子は上様に刺されて幸せだと言った。
そして、綱吉を刺した。
2人が倒れた。

すると、お妙と浦野が現れた。
お妙は浦野の協力で、呉服問屋の幼女となり、この大奥に入ってきた。
だがお妙は、お雪の妹だったのだ。

浦野の口が利けないのは芝居であり、目も魚のうろこで覆われたために濁っていただけであった。
復讐を終えたと思った浦野とお妙の前に、右衛門佐が現れる。
すべては、右衛門佐の計画通りだったのだ。

それを聞いた綱吉は、力尽きる。
今度はお妙と浦野を、右衛門佐が殺してしまえば終わる。
右衛門佐が襲いかかる。
お妙を浦野が守ろうとする。

懐剣を構え、突進してきた右衛門佐はふいに足元に転がってきたつづみにつまずき、自らを刺した。
信子の方、綱吉、右衛門佐は病死ということになった。
以来、この部屋は開かずの間となったのだ。

滝山が語り終えた。
「怖ろしい話だ」。
官軍の隊長がつぶやく。

「しかし滝山殿、あなたはどうしてその話を?」
「大奥の中で語り継がれてきたとは思えぬ」。
すると、滝山が振り返る。

「わたくしが、そのお妙でございます」。
「バカな。2百年前の話ですぞ」。
隊長が薄く笑う。

雷鳴が轟いた。
滝山の顔が、白く浮かび上がる。
「バカな」。
隊長がもう一度、言う。

次の瞬間、女は消えた。
「滝山殿!」
隊長は、たった今まで目の前にいた滝山の名を呼ぶ。

「滝山殿!」
床に転がっていた能面が、密かに起き上がった。
隊長は、廊下に出た。
誰もいない。

廊下を歩いていく隊長は、気づかない。
足元に、お雪の銀のかんざしが落ちていることを。
そのかんざしに、髪の毛がまとわりついていることを。
大奥は、静まりかえっていた。


官軍隊長は、藤田まことさん!
顔は中村主水ですが、中身は官軍隊長です。
官軍の格好も、お似合い!
お元気な藤田さんの姿が、うれしい。

でも、隊長の部下3人は、どこに行っちゃったの?
最初のポルターガイストで、逃げちゃったの?
隊長も、気にならなかったの?

魚の鱗をコンタクトレンズのようにはめてごまかすのは、「必殺仕置人」で神田隆さんの検校もやってました。
痛そう。
目が乾きそう。

綱吉を信子が刺したとか、二人がほとんど一緒に亡くなってるとか、他の大奥ものにもありましたね。
柳沢に払い下げた染子が生んだ子が、自分の子ではないかと言う綱吉。
それを6代の後の7代将軍にしたい。

世継ぎ問題と、愛憎。
嫉妬と陰謀。
「大奥」の怖さは開かずの間ではなく、人間にあったのだ。

確かに大奥は怖い。
そう思った瞬間に、やって来た恐怖。
大奥に亡霊は、いたのだった。


待ってました

遠藤憲一さんが、仕事人で登場?!
きゃー、待ってました!
絶対、良いよ!

松重さんもお願いします。
目立つか…?
北村一輝さんなんかも期待したいところ。
猫侍があるか。

それと、喜ぶのは、悪役ファンの私ぐらいか。
そんなこと言わないで、誰か深夜枠でお願い。
時代劇専門チャンネルさん、お願い。←勝手