こたつねこカフェ

癖のある俳優さん、悪役さんが大好きです。時代劇、ドラマ、映画、俳優さんのことを好きに書いています。
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人生を変えるきんぴらごぼう 「深夜食堂」第28話

深夜食堂で、ゲンが食べている。
ゲンは剣崎竜、常連客の竜ちゃんの子分だ。
竜ちゃんはこの辺りでは、マスター曰く「イイ顔の兄さんだ」。
大きな組織の、幹部である。

ゲンが食べていると、1人の女性が入ってきた。
女性は、きんぴらごぼうを注文した。
その女性を見て、ゲンは固まる。

「きんぴらはささがけにしたんじゃ、良さが出ない」と言うその女性に、ゲンは恐る恐る言う。
「やっぱり、きんぴらは千切り…ですよね」。
それを聞いた女性は「お兄さんも好きなんだ、きんぴら」と笑った。

突然、ゲンは立ち上がって最敬礼した。
「ご無沙汰してます、市川先生!」
「林ゲンです!」

「ケンカばっかりしてた、あのゲンちゃん?」
「見違えたわね~!良い男になったわね、何年ぶり?!」
「10年ぶりに帰ってきて、まさか君に最初に再会するとはね、何か縁があるのかしら」。

女性は市川千鶴。
ゲンの中学時代の部活の顧問で、英語の教師だった。
ニューヨークで暮らしていて、10年ぶりに帰国したのだと言う。

「向こうで一緒に暮らしている人って、旦那さんですか」。
「同じ職場のルームメイトよ」。
この年齢で結婚していないなんて、みじめ?と千鶴が聞くと、ゲンは慌てて否定する。
「先生はあの頃と、全然変わってないです」。

ゲンは、千鶴と飲みに行く。
下戸なのに飲んで酔っぱらったゲンは、小寿々のゲイバーで「先生、愛してる!」と叫ぶ。
千鶴は、ニューヨークへのみやげを買う。

ゲンは、それに付き合った。
千鶴が、手ぬぐいを手にする。
花火の模様の手ぬぐい。

深夜食堂で、忠さんがその手ぬぐいを広げて「良いねえ」と言う。
小寿々もそれを見て、「どれどれ、アタシにも見せてよ」と言って近づく。
隅で食べているゲンが「汚すんじゃねーぞ」と注意する。

「あら、カワイイじゃない」と小寿々が言う。
「ゲンちゃんに似合ってるかどうかは、別として」。
小寿々が手ぬぐいを折って、自分の肩にかける。
「アタシには似合うでしょ」。

ゲンが猛然と立ち上がり、奪い取っていく。
小寿々が「先生、ゲンちゃんの仕事知ってんの」と聞く。
「自由業だって伝えてあるよ」。

忠さんが「まあ、やくざも自由業だから嘘じゃねえけど」と言う。
「なあ」。
小寿々は「女が一番嫌いなのは、隠し事する男よ」と言った。

「わかってるよ!」
「今、その、頃合いを見計らってるんだよ」。
マスターが小寿々に酒を運んできて「先生、いつ帰るんだい」とゲンに聞いた。

「2週間こっちにいるって言ってたから、あと…、4,5日会えると思う」。
「今から寄れば?」と小寿々が言う。
「忙しんだよ。毎晩、昔の仲間や、世話になった人と飲み明かしてっから」。
それを聞いた忠さんが、ポツリと言った。

「なんだか…、お別れ言いに来たみてえだなあ」。
マスターも、ゲンも一瞬、沈黙する。
「どういう意味だよ」。
「どっちみち、自分の番が来るまで待つしかないってわけね」と小寿々が言う。

その3日後、ついにゲンちゃんの番がやってきた。
ゲンは深夜食堂に、千鶴と来た。
この前の小寿々の店で酔っぱらったことをゲンは、詫びる。

携帯電話の振動の音がする。
千鶴が、自分の携帯をひっくり返す。
しかし、近くの席の男が自分の携帯を取り、話し始めた。
千鶴の携帯は、鳴っていなかった。

「俺なら、良いっすよ、さっと食って帰りますから」とゲンは言う。
「違うの。明日から熱海に行く予定だったんだけど、全然連絡なくって。やんなっちゃう」。
「彼氏…、さん、ですか」。
ゲンが視線を落としながら、聞いた。

「昔の男」と、千鶴が言った。
「女房が怖いんでしょ」。
「あー、どうしようかな」。
千鶴は、きんぴらごぼうを食べていた。

「あの…」。
思いつめたように、ゲンが言う。
「俺じゃダメかな」。
「あ、熱海」。

「え?」
千鶴がビックリする。
「ゲン、くんと?」

うつむくゲン。
黙って、うなづく。
「良いの?こんなおばあちゃんで」。
「いいっす、いいっす!」

ゲンは立ち上がる。
「おばあちゃんなんて、とんでもないっす!」
「そんなこと言うやつ、俺、ぶっ殺してやりますから!」

ゲンはそう言って、ドスを構えるポーズをする。
「大変ね、マスターも」。
微笑む千鶴。

千鶴が滞在しているホテルまで、ゲンは送って行った。
「明日、遅刻しちゃダメよ」。
「俺、もうガキじゃないっすから」と、ゲンが笑う。

「ごめん」。
ホテルのガラスドアーが開いて、男性が近づいて来る。
「ちょっと職場でごたごたあって」。

千鶴が約束していた男性だった。
「でも大丈夫。明日一緒に行けるから」。
そう言ってゲンをちらりと見て、「知り合い?」と聞く。

「昔の教え子」。
「そう。部屋まで送ってくよ」。
そう言うと、男性は千鶴の荷物を持とうとする。

千鶴は身をよじって、拒否した。
「怒ってんの」。
「そりゃ怒りますって、先輩」。

ゲンが口を出した。
「先輩からの電話、先生がどれだけ、待ちわびてたか。だからもっと、大事にしてあげてください」。
腰を落として、両足を開き、ゲンは首を垂れる。
「お願いします」。

「ゲンくん…」。
「先生も意地はんないでさあ、気持ち良く2人で行って来なよ!」
「みやげは、干物で良いっすから!」

そう言うとゲンは、「お先に失礼します」と言って去って行こうとした。
「行かないで!」
千鶴が叫んだ。

ゲンの手を引いてホテルに入っていく。
フロントを通り過ぎる。
「何!」
驚いたゲンが言う。

「イイの!」
ゲンの手を引きながら、千鶴は言った。
「お互い、とっくに賞味期限切れてんのに…。バカよね」。

ゲンはためらいながら「俺、先生に隠してたんすけど、実は…」と言った。
「やくざなんでしょ?」
千鶴は、ゲンがやくざであることに気付いていた。

「どう見たって、堅気には見えないもん」。
「ほんとに、俺なんかで良いんすか」。
「その代わり、ちゃんと抱いてね」。

「え?」
ゲンは驚く。
「明日まで取っとくつもりだったけど、残ってる時間は少ないんだから!」

「目いっぱい楽しもう?」
千鶴は笑顔だった。
「はい」とゲンは言う。

深夜食堂で、ゲンは千鶴を待っている。
ゲンが高校止めて上京する時だった。
「先生は『良い男になって戻っておいで』と言って餞別をくれた」。

そして、自分のお弁当をくれた。
「汽車の中で食べなさい、って」。
マスターは「良い先生じゃないか」と言った。

ゲンの前には、きんぴらごぼうが置いてあった。
「他にも、具は入っていたんだけど…」。
ゲンは遠い目をする。
「そんな中で、こいつの甘じょっぱさが体に沁みてよ」。

「…」。
ゲンが沈黙する。
「俺、…足を洗って、先生幸せにしたいと思ってる」。

「アニキにそのこと打ち明けたら、逆だって殴られた」。
アニキとは剣崎、常連の竜ちゃんのことだった。
「女がお前を幸せにしてくれるんだよって」。

マスターが「先生、明日帰るんだろう」と聞いた。
「伝えたのか?」
「また思い出にしちまいたくねえから」。

その時、深夜食堂の戸が開いて、千鶴がやって来た。
2人の様子に「何なに、何の話?」と聞く。
「それより先生、具合どうだったんですか」。

ケンの質問に千鶴が「え?」と言う。
「今日、入院してる友達の見舞い行くって言ってたじゃないですか。元気だったんすか」。
「うん。ビックリするぐらい元気だった。来月退院できるって」。

「良かったじゃないすか!」
ケンはビールを頼んだ。
めでたい時は、乾杯だと言って頼んだが、下戸のゲンはビール一杯で眠ってしまった。

隣でカウンターに顔を押し付けて、ゲンは眠っていた。
マスターが千鶴に「次はいつ帰って来るんだい」と聞く。
「わかんない」。

「ゲンちゃん、さびしがんだろうな」。
マスターがタバコをふかす。
それを見ていた千鶴が「一本もらっていい?」と聞いた。

マスターがタバコの箱を千鶴に向け、千鶴が一本、抜き取る。
千鶴のタバコに、マスターが火をつける。
「向こうじゃ愛煙家は肩身が狭いって聞くけど」。
「行ってから止めてたけど、もういいの」。

ふーっと、千鶴は大きく煙を吐いた。
マスターが灰皿を、千鶴の前に置く。
「あたしはもう、思い出さない」。

千鶴はなぜか、キッパリ言った。
「ここで会った時も、ゲン君に言われなきゃ思い出さなかったしね」。
千鶴が煙を吐く。

「ずっとアメリカに、いるつもりかい」。
「ううん」。
「今度はもっと、遠くに行くの」。
「だからゲンくんも、あたしのこと、忘れてほしい」。

ボーン、ボーン。
時計が鳴る。
カチコチと、時計の音がする。

「こらっ、ゲンくん、行くよ!」
千鶴は帰ろうとするが、ゲンは朦朧としている。
ゲンは、ホテルのベッドの上でも寝ていた。

すーすーと、寝息が聞こえる。
千鶴は、ゲンの傍らに腰を下ろす。
そっと、ゲンの顔に自分の顔を寄せる。

「せんせい…」と、ゲンが寝言を言う。
「バイバイ」。
そう言うと、千鶴はスーツケースを転がし、バッグを肩にかけて出て行った。

深夜食堂。
常連客のカメラマンが「今日ものぞいたらちゃんと働いてましたよ」と言う。
忠さんが言う。
「ほんとに。足を洗って堅気になるとはな」。

「そろそろ、ひと月になるんじゃないか」。
「あたしも、人生変えるような恋がしたいなあ」。
常連のサヤが言う。

「これ食べないと!」
そう言うと、忠さんが自分の前にあった皿を置く。
「ご利益あると良いけど」。
その深夜食堂には、エアメールが置かれている。

ゲンはパチンコ屋で、働いていた。
頭には、千鶴にもらった手ぬぐいをバンダナにして巻いている。
一人の客が、ゲンを呼び止める。

帰るので、いっぱいになったパチンコの玉を持ってくるように言ったのだ。
パチンコ玉でいっぱいになったいくつもの箱を、ゲンは引きずっていく。
目の前に、兄貴分だった竜ちゃんが立っていた。
黒ずくめにサングラス。

ゲンが気づいて、立ち上がる。
竜ちゃんがスーツの内ポケットから、エアメールを出す。
ゲンに渡す。
きょとんとして、ゲンはエアメールをながめる。

中を開ける。
手紙を出す。
字面を追う。

もう一枚、折りたたまれた手紙を開ける。
ゲンが、呆然自失といった表情で固まる。
目が泳ぐ。
竜を見て、何か言う。

そのまま、固まっている。
突然、ゲンはいっぱいにパチンコ玉が詰まった箱を蹴る。
蹴り飛ばす。

力いっぱい、箱を踏み潰す。
パチンコ玉が床に飛び散る。
さらに箱を蹴り飛ばす。
ひっくり返った箱を手に、今度は床にたたきつける。

座っている客が、何事かとゲンを見る。
ゲンは床に膝を着く。
号泣していた。

向こう側、ゲンがパチンコ玉を持っていくはずの方向に向かって、剣崎が何か言う。
丁寧に頭を下げる。
ゲンが床に座り込み、前のめりになっていく。
落ちているパチンコ玉を握りしめる。

肩を震わせ、ゲンは泣く。
頭に巻いていた、バンダナにしていた手ぬぐいをはぎ取り、ゲンは泣く。
ひたすら、泣いている。

セピア色の風景。
ベンチに座る千鶴と、ゲン。
ゲンの横には、千鶴が買ったいくつものショッピングバッグがある。

上着が、千鶴の膝にかかっている。
千鶴が、コーヒーの紙コップを持っている。
ゲンが同じ紙コップを持ち、飲む。

そよそよと、風が吹く。
緑のイチョウの葉が、揺れている。
千鶴は静かに満足そうな顔をしている。

視線が、上の方に向いている。
ゲンもまた、静かに満足そうな顔をして上を向く。
千鶴は、前を向いている。

ゲンが千鶴をちらりと見て、幸福そうに視線を前に向ける。
静かな時間。
幸せそうな2人。
…。



いきなり、深夜食堂です。
しかも28話。
すみません。

深夜食堂、第2シーズンになって存在感が増してきたゲン。
山中崇さんが演じてます。
千鶴は、つみきみほさん。
美少女アクションでデビューしたつみきさんですが、しっとりとした大人の女性役が似合っていました。

千鶴が滞在しているニューヨークのことをゲンが、「アメリカの首都だよ!」と言う。
こんなところでくすぶってる自分なんかとは、世界が違うとはしゃぐ。
常連客が「アメリカの首都はワシントン…」と言いかける。
ゲンの睨みで「ニューヨークです」と言う。

そう、常連客とは親しくなったけど、ゲンちゃんはやくざ。
兄貴分の竜ちゃんも、深夜食堂の常連だけど、大組織の幹部。
竜ちゃんは、松重豊さん。
こういう役やると、シャレにならないほどハマる。

最初の時、ゲンがやってきて、マスターに絡む。
その時、食べていたホストはまず、ゲンを見てひるむ。
ゲンの後に入って来た竜ちゃんを見て、「お、俺、もう行かなくちゃ」って逃げていく。

「ビッグマネー!」というドラマで、松重さんは総会屋の小日向さんの用心棒というか、右腕を演じていました。
そこでも主演の長瀬さんが、松重さんの演じるマッキーを見ると、飛びのいてましたもん。
最初にやって来るのを見た時は、「うわああ…」って言ってましたし。

その松重さんの竜ちゃんの子分が、ゲンちゃん。
最初こそ、感じ悪かったゲンちゃんだけど、この後、竜ちゃんが刺客に襲われます。
その時、最初に手を切られたのはゲンちゃん。
ゲンちゃんが転げまわって悲鳴を上げていて、竜ちゃんはゲンちゃんをいたわりつつ、刺客を蹴散らした。

その後、ゲンちゃんに「大丈夫か」と声をかけていた時、道の端にいたホームレスが突然、竜ちゃんを刺した。
最初にゲンちゃんを襲って、竜ちゃんに隙が出るのを待っていたんですね。
この後、ゲンちゃんは竜ちゃんを襲った相手の組の幹部を刺して、追われる身になりました。

小寿々さんの店にいたゲンちゃんにマスターが「兄貴分に迷惑かけて」って怒りました。
出頭していくゲンちゃんを待っていたのは、竜ちゃんでした。
「逃げませんから…」と頭を下げるゲンちゃんに竜ちゃんが「付き合わせろよ」と言う。
そして、付き添って行く。

この話はまた、別の機会に書きたいと思います。
12話ではゲンちゃんは、女の子に貢がせて、乱暴な扱いをしている男に腹を立てて、思い知らせてました。
ゲンちゃんって、結構なドラマがある登場人物なんです。

そして竜ちゃんが、すごく良い兄貴分なんです。
ゲンちゃんは、竜ちゃんを「アニキ!」と慕っていた。
そのゲンちゃんが、足を洗うと言うんだから、大変なこと。

足を洗う自体、大変なこと。
おそらく、竜ちゃんがかなり、動いてくれたんでしょう。
ゲンちゃんは五体満足で、ちゃんと働いていました。

山中崇さんが、実にうまくゲンちゃんを演じています。
やくざのゲンちゃんの、純情が切ないぐらいに伝わってきます。
高校を辞めて上京して、やくざになったゲンちゃんのおそらく初恋だったのでしょう。

千鶴のために頭を下げるゲンちゃん、まんま「お控えなすって」の世界なんです。
あの時、ホテルの前で千鶴が昔の彼氏を選ばなくて、本当に良かった。
そして千鶴は、全部わかっていた。

最後、エアメールが深夜食堂でアップになってからは、無音です。
テーマソングが流れるだけ。
だから最後、竜ちゃんがゲンちゃんに何を言ったのかはわかりません。

ゲンちゃんが何を言われたのか、何の手紙だったのか、はっきりと描写はされていません。
すごく悲しく、良い演出です。
そして、セリフがなくても伝わって来る山中さん、松重さんの演技が素晴らしいです。
竜ちゃんのお詫びの言葉、きっちりとしたお辞儀なので、聞きたかった。

忠さんの「お別れみたい」という言葉。
やめていたタバコを、吸っていること。
入院していた友達の見舞いに行っていたと言いながら、それを聞かれると「えっ?」と戸惑っていたこと。

マスターに「あたしはもう、思い出さない」と言った時の口調、
「今度はもっと遠くに行くの」。
「ゲンくんもあたしのこと、忘れてほしい」と言う言葉。

そこからの想像されること。
千鶴が日本に帰って来た理由は…。
不治の病だったから。
千鶴は、自分の余命を知って、日本にいる人たちにお別れを言いに帰って来た。

入院している友達の見舞いというのは、自分の診察だった。
もうすぐ退院というのは、余命いくばくもないということだった。
今度はもっと遠くに行く、というのはこの世を去るという意味。
最後のエアメールは、千鶴のニューヨークのルームメイトから。

ゲンちゃんに伝えてほしいと言われたルームメイトが、深夜食堂に送って来た。
そしてマスターは、誰にも言わずに竜ちゃんにだけは話して、エアメールを託した。
でなければ、堅気になったゲンちゃんに竜ちゃんが会いに来るわけがない。

そして最後の、ゲンちゃんのあの嘆き。
あの手紙は、千鶴の死の知らせだったのでしょう。
何もはっきり、言われていないけど、この想像は切なく、胸を打つ。

幸せそうな2人の、最後のシーン。
ゲンちゃんの幸福そうな顔と、その心の中。
隣で幸せそうに、それでも宙を仰ぐ千鶴。
その心中を思うと、とても哀しく切ない…。

手紙を持ってきた竜ちゃんが、赤いウインナーを食べる理由を描いた第11話があります。
まだ純情だった竜ちゃんの、少年時代。
その想い出の人。
竜もその思い出の大事な人を、病で亡くしている。

たまに登場する野口刑事と竜ちゃんには、個人的な関係があったことがもわかる。
この話もまた、書きたいと思いますが、かなり切ないお話でした。
あれを思い出すと、この時の竜ちゃんもかなり切ない。

あの丁寧なお辞儀は、「筋を通す人」という性格だけじゃない。
ゲンちゃんへの寄り添う気持ちの表れだと思いました。
竜ちゃんは自分のつらい経験を、ゲンへの思いやりにしているのでしょう。

知る人ぞ知る、深夜ドラマなんでしょうが、「深夜食堂」。
俳優も演出もとても、良い。
ドラマに一番あってほしい、人間を描いているドラマ。
心に響く、良作だと思います。


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