時代劇専門チャンネルでは現在、「新・仕事人」を放送していますが、テレビ埼玉も同じです。
そのちょっと前は、テレビ神奈川で「新・仕事人」が放送されていました。
時代劇専門チャンネルが、いち早く終わりそう。
今度は何だろう、テレビ埼玉が次はおそらく、「仕事人III」だろうからさすがに別のも見たいなあと、わがままなことを思っていたところです。

そうしたら、次は「翔べ!必殺うらごろし」だそうです。
うわ~、私、これがテレビで再放送されるの見るの、初めてですよ。
中村敦夫さんと市原悦子さん、和田アキ子さん、そして火野正平さんの一行に、鮎川いづみさん。
この5人がレギュラー。

旅の修業を重ねる行者である「先生」(中村敦夫)が、死者の訴えがいろんな超常現象として現れるのを見て、その声を聞き、恨みを晴らしてやる。
先生は朝日を浴びるとパワーを得、超人的な跳躍力や走る力を発揮する。

先生に従うのは、記憶喪失の行商の女性で、どうやら殺し屋だったような「おばさん」(市原悦子)。
まったくどこにでもいる「おばさん」なので、誰も警戒していないところを匕首で刺して仕留める。

体が大きく、優しく細やかな心遣いとは別に、女性として扱われなかった為、今では故郷を出て、男の姿で当てのない旅をする怪力の「若」(和田アキ子)。
殴り、蹴り、怪力で相手の息の根を止める。

素性ははっきりしないながらも、裏の社会に通じ、口八丁手八丁で世間を渡ってきた男、正十(火野正平)。
ちゃっかりはしているが、人懐こく、情に篤く、どうも「新・仕置人」「商売人」の正八ではないか、と思われるところがいくつかあるも全く不明。

旅先でいつも合流するのは、腹いっぱい食べて眠ることしか考えていない、いつも眠そうで信仰心はあまり感じられない、巫女のおねむ(鮎川いづみ)。
たまに正十がちょっかい出すも、全く興味なし。

中村敦夫さんの俗世間とは全く関係のない行者もおもしろいですが、市原悦子さんがすごい。
一度見たら忘れられない。
殺す相手に、直前にかける声もセリフも全く日常会話っぽい。
刺されてきょとんとする相手に一言残す言葉が、おもしろおかしく怖く、強烈。

声の口調が、「まんが日本むかしばなし」の語り手のよう。
時にねっとりと、時に軽やかに、時に怒りを、時に笑いを含む。
外見は、誰もが見過ごしてしまうような「家政婦さん」。

侮っている相手を匕首を閃かせ、あっという間に刺すわけですから、やられた方もきょとんとしている。
逃げるとか、悲鳴をあげるとかではなくて、今、自分にこの人が何をしているか、現実が認識できない。
ぐりぐりと匕首をねじ込まれて、初めて悲鳴をあげる、または声もなく、または口をふさがれて倒れる。
刺された相手がそうなんですから、周りも現場を目撃しない限り、容疑者から外すこと間違いなし。

怖いですよ~。
その外見で侮っていると痛い目を見るのは、家政婦さんも同じ。
もう、話がオカルトですけど、おばさんの殺しはほとんど、ホラーです。
外国で言えば、キャシー・ベイツの「ミザリー」が怖かったのと同じです。

日常に突然紛れ込んでくる狂気の刃…、といった怖さがあります。
隣にいる普通に見える人が実は狂っていて、刃物を隠し持っていた…、というような。
でも大丈夫。

おばさんは、普通の人、被害者にはとても優しく、こぼれた水槽から金魚は拾ってやるような暖かい心を持っているのです。
その前に、グッサリ人は刺してますけど、刺されるのはとんでもない悪党だけです。

市原悦子さんばっかり取り上げてしまいましたが、物語全体を安定して締めているのは、やっぱり中村敦夫さん。
火野正平さんもいてくれて、楽しいです。
笑いながら、ちょっと背筋を寒くしながら見て、はまる。

このシリーズ、視聴率的には低迷していたようですが、意外なキャスティングといい、キャラクターといい、型にはまらない「必殺」の力が感じられます。


スポンサーサイト
2010.12.07 / Top↑
Secret

TrackBackURL
→http://kotatuneco.blog59.fc2.com/tb.php/1522-181f8bca