こたつねこカフェ

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「道義などない。あるのは弱肉強食」 坂の上の雲 第6話「日英同盟」

今年は2年目、「坂の上の雲」。
昨日は第6回、「日英同盟」。


1900年(明治33年)5月。
真之(本木雅弘)と広瀬武夫(藤本隆宏)は、イギリス・ポーツマス港で再会。
日本がイギリスに依頼した戦艦・朝日を見学する。
この頃、日本は独自に戦艦を作ることができず、全てイギリスに依頼していた。

当時の金額で5千万以上。
日本でも作れるようになりたい。
しかし、イギリス海軍の人間は日本は生糸を売った金で、イギリスの船を買ってくれなければイギリスが儲からないと冗談を飛ばす。
だが、広瀬は言う。

これは生糸を売って作った船では、ない。
日本は、圧倒的に貧乏だ。
その貧乏な国の貧乏な国民が、爪に火をともすようにして税金を払い、それで買った船なのだ。
聞いていた海軍の人間は冷笑するばかりだった。

真之も言う。
日本は他国に食い荒らされてはならない。
植民地を多く持つイギリス海軍の人間は一様に不愉快そうな表情を浮かべる。

真之と広瀬は、40日間、ともにヨーロッパを旅行をする。
その頃、清国では義和団が蜂起、各地で外国人や鉄道や外国商社、電信所が襲われる。
北清事変のぼっ発だった。
8か国が連合軍を組織し、北京在住の外国人救援に向かった。

騎兵大佐の好古(阿部寛)もまた、北京に出征する。
そこで見たのは、逃げ惑う一般市民。
助けてください、同じ東洋人でしょうと好古に懇願する人々。
好古の目に入ったのは、略奪と破壊、そして殺戮を繰り返すロシア兵たちだった。

子供を抱いた好古は、この子も義和団か?と問うと、ロシア兵は引っ込んだ。
だが、家は爆破され、人々は殺害され、財産になるようなものは運び込まれ、上官がそれを吟味する。
市民を蹂躙しつくす、ロシア兵。

その年の秋、真之は帰国して、根岸にいる子規(香川照之)を見舞う。
子規は既に結核菌が脊髄を冒し、カリエスの激痛と戦っていた。
りつ(菅野美穂)は、献身的に兄を看護している。
真之が来たので身を清めると言う子規だが、カリエスの傷が化膿している。

やつれ、激痛に声をあげる子規に真之もいたたまれない。
そんな状態でも、子規は給料を貰っているのだからと、新聞「日本」に俳句と短歌を書き続ける。
高浜虚子などが、子規の家に遊びに来る。

痛みにも負けない、文学への子規の思い。
はるか、かなたへも向かう想像。
その情熱に、真之は共感を感じる。

やがて、連合国と清国との間で北清事変の講和条約が調印される。
出席した小村寿太郎(竹中直人)は、発足した桂内閣の外務大臣に就任する為、巡洋艦「千歳」に乗船し、真之と再会する。
欧米列強に侵されつつある、清国のことを食事しながら、小村は語る。

ロシアによって戦争で勝ち取ったはずの日本の領土も、事実上の支配を受けている。
小村が後始末をつけたはずの義和団事件以降もロシアは満州に居座り、現地の人間を安く使って奉天にロシア風の大都市を建設しているという。
真之に小村が言う。
「秋山くん、帝国主義に道義などありゃせんよ。あるのは弱肉強食の掟だけだ」。

ロシアに戻った広瀬は、貴族の娘・アリアズナにあなたの国の言葉を教えて、と言われる。
それを嫉妬の目で見つめ、鴨を撃つふりをして銃声を轟かせたのはボリスだった。
だが、その後、広瀬に街で会ったボリスは、令嬢の心は完全に君のものだと言って、アリアズナを諦めることを伝えた。

桂内閣は既に、ロシアとの戦争は避けられないと考えていた。
伊藤博文、井上馨(大和田伸也)などを集め、桂総理はそれぞれの意見を聞いていた。
桂内閣は、日英同盟を成立させることを模索し始めていたのだった。

だが伊藤博文(加藤剛)だけは日英同盟ではなく、当のロシアと同盟を結ぶことを提案。
「伊藤さんの恐露病も困ったものだ」と閣僚たちは、伊藤を影で笑う。
「隣の家に入ってきた賊に、うちには入らないでくださいと頭を下げるのですかか?」と伊藤は言われるが、とにかく日露戦争を避けたいと思っていた。

伊藤はその為、単独でロシアの首都・サンクトペテルブルクを訪問する。
意外にもロシアは、伊藤を国賓待遇で迎える。
伊藤が滞在するホテルを訪ねてきたのは、大蔵大臣・ウィッテだった。
ウィッテは戦争を望まず、日本とロシアはともに手を携えてやっていけると思えた。

そして、伊藤はエカテリーナ宮殿で、皇帝ニコライ二世に謁見できた。
日本を皇太子時代に訪問し、大津事件でケガをおったことがあるニコライ。
しかし、ニコライは日本の旅行は全て楽しかったと言い、伊藤に英語で語りかける。
ともに英語で話した伊藤は、聖アレクサンドル・ネフスキー勲章まで授けられ、日露同盟の成立に自信を持った。

だが、その夜、伊藤を訪ねてきた広瀬は、ウィッテは既に皇帝の信を失っており、皇帝には好戦的な閣僚が取り入っていると言う。
ロシアとの戦争は避けられない、と進言する広瀬。
広瀬の言葉を信じない伊藤は、ウィッテが信を失う時はロシアが滅亡する時だと激怒。
だが、広瀬の言う通りだった。

皇帝はウィッテに向かって、なぜ、朝鮮における日本の利権を認め、多額の融資などと日本を助けることを提案したのだと尋ねた。
ウィッテは決して豊かではない日本において軍事費は国の予算の半分を占めており、既に日本は青息吐息だと言う。
そんな日本を刺激するのはかえって危険であり、逆に恩を売って軍備を拡張させないことが必要だとウィッテは言った。

しかし、皇帝はウィッテに「いつからそんな敗北主義者になった?なぜあんなちっぽけな島国を恐れる?」と言い放つ。
皇帝を迎えに来た皇后を見たニコライは煩わしそうに、日本をどう刺激しようと戦争はありえないと言う。
「なぜでございますか?」と聞くウィッテに、ニコライは「朕が戦争を欲しないからだ」とだけ言って去っていく。

ロシアが欲しいのはシベリア鉄道が完成するまでの時間であり、日本など戦争するまでもなく、威圧するだけでどうにでもなるのだ。
戦争するかどうかは、ロシアが決めることで、皇帝の自分が欲しなければ戦争にはならないとニコライは言うのだ。
その認識に、愕然とするウィッテ。

伊藤はドイツのベルリンでロシア側からの返事の文書を見て、膝をつく。
満州におけるロシアの行動は自由、朝鮮における日本の利権も制限するとそこにはあった。
なぜ、なぜロシアはこんなことを。
日露の衝突はもはや、目前に迫っていた。

広瀬に、帰国命令が下った。
教会の帰り、広瀬がアリアズナに帰国を伝えると、アリアズナは広瀬の国、日本に自分を連れて行って欲しいと願う。
「もし、日本とロシアが戦争になるなら、私は銃を持って祖国と戦います」とアリアズナは言った
それほどに広瀬を愛してしまったとアリアズナは言い、アリアズナを抱きしめながら広瀬は「私もです」と言った。

しかし、それはできないことだった。
サンクトペテルブルクを離れる広瀬の送迎会が行われ、アリアズナがピアノを弾き、ボリスがバイオリンで「荒城の月」を演奏する。
猿に作曲などできるものか、盗作に決まっていると吐き捨てる貴族もいたが、2人は美しいメロディーを奏で、喝采を受ける。
広瀬は桜の咲く季節の日本で、子供たちに囲まれ、アリアズナがパラソルの下、自分に微笑みかける光景を目に浮かべる。

決して、現実になることはない幸せな光景。
かつての恋敵・ボリスは広瀬に言う。
「ロシアと日本の上に、砲火を交えるような不幸が来るかもしれない。だが、その時は祖国の為に戦おう」。
広瀬も軍人として、「正々堂々と戦おう」と言う。

そして向かい合ったボリスは、「だが我々の友情は、生涯のものです」と言って広瀬と固い握手をする。
そして、2人は抱きあい、「逢えてよかった」とボリスはつぶやく。
夜が明けた。

アリアズナは広瀬に、今日は駅に見送りに行かないと言う。
そして広瀬に手紙を書いてくれと、懐中時計を渡す。
「A」と刻まれた時計を見た広瀬が、アリアズナの「A」ですね、と言うと、「アモール、愛のAでもあります」とアリアズナは言う。

手紙を書いて、短い手紙でいい、いいえ、やはりだめ、あなたの見たもの、感じたものをきるだけたくさん、私に伝えて、とアリアズナは言った。
広瀬にとっても、ロシアはもう、第2の故郷であった。
そんなロシアから、広瀬は帰国した。

真之が読んだ広瀬からのはがきによると、広瀬はロシアを出て、犬ぞりでシベリアの雪原を横断した。
アリアズナの懐中時計は、広瀬が大切にしている。
そしてついに、日英同盟が結ばれた。

提灯行列で日本中が祝う中、小村は厳しい表情だった。
日英同盟は、ロシアによる軍事的報復を招くかもしれない。
爵位を与えられるというのに、小村は1人、厳しい表情を崩さなかった。
これからが本当の戦いだ…。



今回は広瀬武夫の回だった…といってもいいんじゃないでしょうか。
主人公の出番が少なくとも、十分、見せる。
いいドラマの条件だと思います。

戦艦の装備に驚く真之ですが、餅食い競争で話したように、おばあちゃんに育てられ、貧しい国民が日本の為と思って出してくれたお金で買ったことを、広瀬は忘れない。
だから日本は贅沢品のシルクを売った金で買ったわけじゃない、爪に火をともすようにしてためた金で買ったんだと一言言う。

でも微妙に、それをイギリス人がバカにしている。
とりあえず、日本にまだ力がないことを、思い知らされる。
つくづく、ご先祖様たちは頑張った…と思いました。

当時の日本はスパイ活動を軍人にやらせていたということで、真之は遼東半島へ現地人の扮装をしていってます。
一方、好古兄さんもまた、ロシアの横暴を目にします。
そして、小村が真之に言う。

帝国主義に大義なんかない、弱肉強食なんだ、と。
この言葉が、真之の、いえこちらの身に沁みてきます。
当時は軍事力というか、いや、やっぱり経済かもしれない。

そういう力がない外交なんて、何の裏づけもないものだと実感できます。
イギリスにしても、ロシアにしても、日本なんて、日本人なんて猿みたいな扱いしかしてなかったんです。
広瀬は個人的に好かれ、信頼を勝ち取っていましたけど、それでも日本をおおっぴらに蔑む人はいた。

小村の言葉に、かつて白人に味方した「イロコア族」という言葉が出てきます。
「日本はイロコア族にならないといけない」と。
そんな悲壮とも思える決意の時、あの、おいしそうなカレーと一緒に手づかみで食べているのは、あれ、ラッキョウですか?
ポリポリ食べて、小村さんったら真之さんにも勧めてるんですけど。

しかし、すごいですね~、ロシアの宮殿。
皇帝のいる宮殿っていうのは、ほんとにすごいもんです。
だけど、労働者は冷たい雪の上を裸足で歩いてます。
宮殿とか見て、これを見ると、そりゃ革命も起きるよ!と言いたくなります。

花を買ってください、と街で広瀬に花を売る少女。
広瀬は一輪、花を買ってやるんですが、その態度も男らしい思いやりに満ちています。
ボリスはそんな広瀬に、アリアズナの心は広瀬のものだといわざるを得ない。

その前はメイドがボリスの不穏な様子に、恐る恐る、雰囲気を和ませようとしてか、「お茶はいかがですか」と顔色を伺いながら尋ねるほど。
銃声を響かせ、広瀬とアリアズナの逢瀬を邪魔するボリス。
だけど、意外にも広瀬とはしっかりと友情で結ばれたようです。

「硫黄島からの手紙」でも「アメリカと日本が戦ったら、どうする?」とアメリカで栗林中将が聞かれます。
栗林は、「祖国の為に戦います」と言うと、ご婦人は眉をひそめますがアメリカ軍人は「立派な軍人だ」と褒め称えるんですね。
そして、友情の証に、銃をプレゼントする。

ここは史実というより、渡辺謙さんの提案により作られたシーンのようですが、これを思い出しました。
軍人同士の友情って、例え敵同士になってもそういう祖国の為にお互い戦火を交え、戦う誇りと尊敬の上に成り立つものなんだなあと。
誇り高い友情だと。

そして、とにかく皇帝のいる宮殿は豪華絢爛。
あの、ロシアの皇后と血友病の皇太子の写真とか見ると、ほんと、「ベルサイユのバラ」「オルフェウスの窓」の世界ですね。
美しい。
「オルフェウスの窓」じゃないですけど、ラスプーチンは出てきますか?

このニコライを演じた俳優さん、うまいですね~。
尊大というか、まるで施しを与えるように、人に接する。
この後の皇帝の運命を思うと、なかなか悲しいですね。
そこで歓待された伊藤は感激ですが、鎖国していた日本は、なかなか太刀打ちできないんですね。

こんな荒波の中、広瀬とアリアズナは引き裂かれる。
「オルフェウスの窓」だ。
ちょっと違うけど。
革命とか戦争とか、そういう大きな歴史のうねりの前に、恋など無力というか、どうにもできない時代ってあるんですね。

だからこそ、2人の恋は永遠のきらめきを放つのかもしれない。
荒々しく、ダーティーな時代だからこそ、2人の恋は実に美しい。
朝日、村雨。

日本の軍艦の名をアリアズナに教えた広瀬は、全て日本の自然を表した言葉だと言った。
軍艦にしてはたおやか過ぎるとアリアズナは言うが、広瀬は強いだけではいけない。
思いやりの心が大切なのだと、侍の魂を語る。

日英同盟については、ちょっとあっさり描きすぎたかもしれませんねー。
伊藤が日露同盟に動いた為に、日英同盟が為された…という描写もなかったですし。
でも、NHKさんには珍しく、日本は先進国の仲間だと思わせる為に、軍は律儀なほど紳士的に振る舞ったと言ってます。
実はこういう規律の高さとか、振る舞いが日英同盟に繋がったというのもあるんでしょうが、広瀬を見ていると、この時代にも、日本には武士道は生きていると思わせましたね。

しかし、敵の敵は味方というか、ロシアと言い、イギリスと言い、一筋縄では行かない外交を潜り抜けてきてるなあ。
そこに小村みたいな外交官がいて、本当に良かった…、というか、明治の政治家や外交官はほんと立派だと思ってしまいました。
実際、この同盟がバルチック艦隊の補給とか回り道とかに繋がって日本を助けたんですしね。

他にも、こんな感じでロシアに対して、苦々しい思いをしていた国が、間接的に日本を助けてくれたりしたようです。
今だって、2012年問題とか言われていて、新・帝国主義の危険とか言われてる時代でしょう。
日本、大丈夫ですか。

「国民がこの程度だから、明治政府もこの程度」と、結局政府って言うのは国民の反映と言ったのは福澤諭吉ですけど、それが本当なら今はどうなんでしょう。
それなのにまるで、他人事のように文句ばっかり言ってるね、私たち、と言ったら、友人が「いーんだよ、主権在民だから」と言ってくれました。
そうなのか。

しかし、こんな時代、まだまだ身分とか貧富の差はあれど、日本はみんな、団結していたなあと思います。
それこそ、ウィッテのような人間に危惧させるほど。
やっぱり、私利私欲だけ考えていると、国はどうかなっちゃうんじゃないでしょうか。
ばらまいてくれるからいいってもんじゃ、ないんでしょう。

さて、今回、すごかったのは正岡子規、というか、香川照之さん!
弥太郎の欠片もないですよ。
すごい、やつれてます。
カリエスによる傷もすごく、真之でなくても痛々しくて。

しかし、子規の想像力は衰えていない。
彼はもう、どこにも行けないけれど、外国を見て来た真之に負けないほど、心は自由にどこにでも飛ばせる。
そう、彼らは広い世界を見据えて、できる戦いをしている点で同じなんですね。
この2人もまた、広瀬とボリスのように、誇り高い友情で結ばれている。

次回、そんな子規が最期を迎えてしまいます。
また来週が楽しみですが、来週はりつの嘆きと言い、かなり悲しそうです。
もう一つ、忘れちゃいけないのが、そりでシベリア横断してきた広瀬さん。
たくましすぎる。


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