「美しい隣人」、第2回。

単身赴任中の絵里子の夫・慎二が行くバーに、再び現れた沙希。
1人、静かに赤いカクテルをかたむける美しい沙希に、慎二も目を留めた。
沙希はバーテンダーに「いいお店ね」と話しかけた。
それをきっかけに、沙希は慎二と話を始める。

沙希は自分を未婚、と言った。
恋はするけど、結婚はしないだろうとも言う。
カッコよすぎるなあと慎二が笑うと、沙希は結婚は楽しい?と聞く。
バーテンダーが楽しさ半分、と答えると、慎二は「ともかく一度、してみることですよ」と言う。

「結婚を勧めるということは、幸せなのね」と沙希は言う。
沙希と慎二の話がはずんだ頃、沙希はそろそろ最終の新幹線の時間だと言って、たちあがる。
「来週の今日も、またここに来ますね」とバーテンダーにさりげなく言う沙希。

その夜、絵里子は夢を見た。
嫌な夢だった。
水の中で子供が手足をばたつかせ、そして動かなくなった。

不吉な夢に、思わず絵里子は寝室の駿の下へ急ぐ。
そして、思わず、朝に慎二に電話を入れてしまう。
何事かと思った慎二は、駿に何もないとわかると、遅刻するから、と早々に電話を切った。

翌日、沙希は絵里子の家を訪ねた。
大阪のみやげと言って、沙希はロールケーキを差し出した。
ロールケーキはこれがいい、と勧めてくれた人がいるのだ、と。
それは、絵里子も大好きな店のもので、慎二が帰って来る時、必ず持って来てくれるものだ。

沙希は絵里子に、単身赴任の夫のことは心配ではないのか、と言い、アメリカにいる夫に付き合っている女性がいると打ち明ける。
だから夫は、日本に戻ってくる気はないのかもしれない、距離にはやはり意味があると沙希は言う。
「同じ町内に住む恋人同士と、北海道と沖縄にいる恋人同士と、どちらが浮気しやすいと思う?」と沙希は言った。
沙希の問いに、絵里子は内心、不安になる。

義母の美津子のを見舞いに病院へ出かけた絵里子は、美津子の「駿に会いたい、自分にはもう時間がない」という言葉を誤解してしまう。
美津子の具合のことだと思った絵里子だが、美津子は絵里子と駿が大阪に行くまで時間がないという意味で言葉を使ったのだった。
あわてて謝る絵里子だったが、美津子は気分を害してしまった。
義父の敏郎は気にしないように、「すぐに元に戻れる、なぜなら家族だから」と言ってくれた。

駿を迎えに行った幼稚園で、絵里子は真由美と会う。
真由美は未央と一緒に駿をスイミングスクールに連れて行く、帰りは自分のところで待っていれば良いと言うが、絵里子は今日はスクールを休ませると言った。
何故、と言う真由美に絵里子は、今朝の悪夢を話した。

真由美は憤慨して、経営する喫茶店にやってきた。
悪夢を見たぐらいで怯えるなんて、あんな風では駿も神経質になってしまうと言う真由美。
その話をしている時、真由美たちに背を向けて長い髪の女性が座っていた。

真由美の娘の未央の髪留めが、壊れてしまった。
すぐには直せず、未央がむくれた時だった。
座っていた女性が振り向いた。
沙希だった。

自分にはかわいらしすぎたから、と沙希は髪留めを差し出した。
恐縮する真由美に、沙希は未央の髪をまとめる。
笑顔になり、「ありがとう」と言う未央。
沙希は真由美たちに、絵里子の隣人と名乗り、自己紹介をした。

この店も今度、絵里子と一緒に来る予定だったが、通りかかったので1人で来てしまった。
とてもおいしいし、いい店だと絵里子が言っていたと沙希は言う。
その言葉に喜んだ真由美と和史の夫婦は、今度、絵里子にも何かしなくちゃと顔を見合わせる。

理生だけはその様子をじっと、見ていた。
沙希と理生の視線が合う。
笑顔だったが、沙希の理生を見る視線は鋭かった。

次の日、「ホタルの会」にいた絵里子のもとに、真由美と沙希が現れた。
真由美に誘われたという沙希を見た絵里子は、「すごく感じのいい人でしょ?」と言い、真由美も同意する。
順調にホタルは育っていた。
ホタルのいる水辺の水源を尋ねた沙希に、この先の池…と言って、絵里子も真由美も押し黙った。

真由美が小声で沙希に、1年前の話をする。
ちょうど1年前の今頃、絵里子の子供が行方不明になり、誰もが事故に遭ったのではと思い始めた。
その時、喫茶店にいたあの、理生という青年が駿が木の上で下りられなくなっているのを発見した。
「理生くんって、あの男の子でしょう?」と沙希は言った。

真由美の夫が、面倒を見ると言っているし、動物や子供には優しいし、笑顔を見せる。
だが、真由美は理生を暗い子だと言う。
そして、駿が行方不明になっていたのと同じ時間、この水源となっている池で、子供が溺死していたのだ、と真由美は話した。
詳しいことは、後で絵里子に聞いてみて、と言う。

理生は野良猫に餌をやりに、あの木の下の草原にやってきていた。
猫と理生の背後から、沙希が近づく。
沙希を見た理生は、「あんた、池で死んだ子の母親だろ?」と言った。
返事の代わりに、「君って、本当に失礼ね」と沙希は言った。

そして餌を食べている猫を見下ろして、言った。
猫は井戸の中が気になって仕方なく、結局、溺れて死んでしまうのだ、と。
好奇心が猫を殺す。
「バカよね」と言った沙希は、猫が食べている餌をひっくり返した。

絵里子は美津子の見舞いに駿を連れて行き、美津子の機嫌は直った。
敏郎は絵里子に、美津子が退院するまでは大阪に越さないで欲しいと頼む。
その夜、駿の乳歯が、初めて抜けた。
駿はもう、赤ちゃんじゃないよと絵里子が言うと、駿自身も自分は赤ちゃんではないと言った。

そして、ホタルの幼虫を駿が怪獣と言った。
絵里子は、「美しいものが良いものとは限らない。醜いものが悪いものとは限らない」と駿に話した。
駿はまだ良くわからないながらも、話を聞いていた。
そして絵里子が、幼稚園の友達とも別れて、大阪のパパのところに行く?と聞くと、「えー」と言って考えていた。

駿の言葉をブログに載せていた絵里子も、考える。
その時、マリネを作りすぎてしまったと言って、沙希が訪ねて来る。
絵里子は沙希にあがっていかない?と言うと、沙希はもう遅いのに、と躊躇した。

だが、自分たちは夫が遠くにいるのだから、何時にお茶しようと構わないでしょ?と絵里子は言う。
沙希とも親しくなった。
今までここで培ってきた人間関係を思い、絵里子は改めて、大阪行きを取り止めた。

慎二は会社で仕事をしながら、今夜が沙希がバーに来ると言った日であることにこだわっていた。
得意先との打ち合わせが8時過ぎになると言われた慎二は、ふっと笑って諦めた。
だが、部下の真下亜美が打ち合わせのキャンセルの連絡を告げると、すぐに立ち上がった。
亜美が見つめるのに目もくれず、慎二はタクシーを走らせる。

バーに着いた慎二だが、誰もいない。
ドアが開き、女性が座ったのを見て、思わずそちらを振り返るが、沙希ではなかった。
時間が経ち、慎二は自分に苦笑し、立ち上がって帰ろうとした。

その時、沙希が入ってきた。
「また、お会いしましたね」と沙希が慎二に笑いかける。
「もう、お帰りですか?」と言われ、慎二は「いえ」と座りなおす。
沙希は大阪での仕事が終わるので、バーに来るのも今夜が最後、と言う。

だから、今夜は飲み明かすつもりだと言って、膝を密着させる沙希。
内心の動揺を隠しながら、慎二は「酔っているんですね」と言った。
打ち上げでちょっと飲んだ、と沙希は言う。
「いろんな顔を持ってるんですね」と言った慎二に、沙希は「そうね…」と相槌を打つ。

慎二は、この前、沙希に勧めた大阪のみやげだが、相手を女性と設定して勧めてしまったと詫びた。
男性だと、ちょっとはずしたのではないか。
慎二の、沙希の相手は男性かどうかのさりげない探りに、沙希は相手は女性だと言った。
「大好きな人なの。良い人で1人、男の子がいて」。

沙希の言葉に、思わず慎二は駿を思い出してしまうが、慎二は沙希に「名前、聞いていいですか」と言う。
その問いに、沙希は黙って自分の携帯の電話番号を書いたメモを渡した。
翌日、真由美の喫茶店で喋っている絵里子と真由美のもとに、沙希がやってくる。
未央はすっかり、沙希になついていたが、駿はやっぱりよそよそしい。

「おばちゃん」と駆け寄る未央だったが、「いけない」と言って「お姉ちゃん」と言いなおした。
「沙希さんは子供がいないんだから、おばちゃんではなくて、お姉ちゃんと呼ばなければいけないのよ」。
真由美の言葉に、沙希が一瞬、動きを止めた。
沙希の表情は、光に遮られてわからない。

絵里子は、1年前の明日という日だ、と言った。
駿が行方不明になった日。
「何もなかったんだから、もう良いじゃない」と言う真由美に、絵里子は「良くないわ」と言った。
「1人、違う子が死んだわ」。

しかし、真由美は池に花やお菓子が供えられたが、それが全部、めちゃくちゃになっていた…という話をした。
「悪戯かしら?」と絵里子が顔を曇らせた時、「母親かもしれないわ」と沙希がつぶやいた。
「どうして?母親が?」
「わからないけど…、その立場にならないとわからないことってあると思う」。

沙希はそう言うと、仕事で疲れたから、と席を立った。
絵里子はふと、その母親とは沙希ではないかと思った。
その翌日、花を持って池に絵里子は向かった。
池のほとりには、喪服姿の男女がいた。

絵里子を見た男性(高知東生)は、隼人を知っているのですか、と聞いた。
「そうではないんですが、同じ年齢の子供がいるのでたまらなくて」と絵里子が言うと、男性は頭を下げた。
駿と同じ年齢の子だったと思うと、絵里子はたまらなくなった。

「これから法事がありますので」と礼を言って、男性は座り込んでいる妻をうながす。
立ち上がり、女性が振り向く。
それは、当たり前?だが、沙希ではなかった。

その夜、12時近く。
絵里子が窓辺に立つと、隣の家の窓から沙希が手を振っていた。
奇異に思った絵里子だが、手を振り返す。
しかし、沙希はそのまま、手招きしていた。

沙希の顔は見えない。
見えるのは、沙希の手だけだ。
手招きしている部屋は、真っ暗だ。

あんな中、何をしているのだろう。
こんな夜中に、何だろう?
いぶかしげに思いながら、絵里子は家の外に出た。
沙希は窓の向こうで、道路に出てきた絵里子を見下ろしていた。



「好奇心は猫を殺す」。
Curiosity Killed The Cat(キュリオシティ・キルド・ザ・キャット)というグループが「ミスフィット」という曲で、マクセルのCMに出てました。
「好奇心は猫を殺す」って、すごいグループ名。
沙希が理生に言ってた言葉ですね。

しかし、これ、ジワジワ心理的に怖くなる演出がいっぱい。
絵里子の家から、隣の家の窓が見える。
いつも、いつも見ているのじゃないかと思う。
それで、ラスト、絵里子が窓を見ると、いつもいるんじゃないかという感じに沙希がいる。

最後の、暗い部屋から顔も見せずに手だけでおいで、おいでしているのって怖かった。
あれ、知っている人が相手でも怖い。
こういうところから、「素敵なお隣さんだけど、でもなんかちょっと変」って思い始めるんでしょうね。

さて、第1話で、沙希は溺死した子供の母親で、絵里子の家族と駿には復讐の為、近づいているんじゃないか…と思いました。
理生も沙希に「あんた、母親だろう」って言ってました。
でも、池にいた溺死した子供、隼人くんって言うのでしょうか、隼人君の両親はマイヤー夫妻ではありませんでした。

池に向かってうつむいていた後姿の女性、髪の長さや身長、予告では「沙希」と思わせるほど、そっくり。
でも沙希じゃなかった。
隼人君の母親は、沙希じゃないの?
それとも、離婚したとか、実の母だけど母として名乗っていなかったとか、そんな事情があって、やっぱり母親?

あの両親は、本当の隼人君の両親なのだろうか?
「あなたの隣に誰かいる」で北村一輝さんの妻役を演じた白石美帆さんのように、偽物じゃないんだろうか?
ふと思ったのは、沙希は実は復讐とかではなくて、単に幸せそうな家族を壊していきたい異常者じゃないか、ということ。
これまで生きてきた過程で、絵里子みたいな家族に対して憎悪を持っている。

それで、まず、夫に近づき、最終的に子供をどうにかして家庭を崩壊させて終わらせる。
…書いていて、あんまりだ、と思いましたけど。
もし、そうだったら、このドラマのコピーが「女は、苦しむ女を見るのが好き」なのが納得なんですよね。

すると、もしかしたら、あの、溺死した隼人君は沙希がやったのではないか?
そして、次に目をつけたのが、絵里子家族。
来週、出てくるみたいですけど、マイヤーさんは夫ではないとか。

一応、夫婦を名乗っているが、実は沙希の主治医とか、沙希の行動を監視する為に病院から来た人。
沙希は実は病院内で監視が必要とされるほど、危険な患者。
または、マイヤーさんは沙希の犯罪を追っている誰か。
以前にも同じような事件を起こしたが、証拠がない為、追っている。

彼が現れた時、彼を遠ざけられるように、沙希はあらかじめ浮気しているとか、不仲の伏線を張っていた…とか。
沙希は入院していた、あるいは事件を起こしたが、うまく日本に帰ってきてしまった。
関彰宏・加奈(小林正寛・鈴木砂羽)夫婦が、「そんな人に家、貸してない」って言って、家に入っていったら、壁一面に絵里子家族の写真が張ってあって、それがグサグサ刺されていたり、殺害方法で塗りつぶされたいたら怖い。

理生だけが、沙希の本性に気づいているから、沙希の計略で理生は追い出されそう。
でも、頑張って真由美夫婦と未央をを助けるのは、真由美にイマイチ信用がないみたいな理生じゃないかな。
野良猫にご飯をあげていたら、その器をひっくり返すって、野良猫ちゃんは食事続行してましたけど、ヒドイ。
「井戸に落ちた猫、好奇心が猫を殺す」って話は、理生に対して「これ以上、詮索するな」という圧力と脅しでしょうね。

あの程度の行為が脅しになるのかって話ですけど、人が、いや、猫だけど、食べてるところをひっくり返すって悪意でしょう。
だって、何かしているところをひっくり返されたら、嫌でしょう。
つまり、「私には悪意があって、あなたのかわいがっている猫や、子供に何かしてやる気、十分よ」ということ。
「感じの良い」沙希がやりそうもないことをしてるって、理生は十分「仮面」を感じましたよね。

でも猫のご飯蹴っ飛ばしたりしないところが、品があって良い。
あくまで、美しく。
まあ、猫に何かしたら、もう沙希、嫌いになる!って私のようなしょうもない視聴者がいますしね。

真由美の何気ない無神経さも見ていて、ハラハラします。
子供がいないから「お姉ちゃん」、と言われたというところ、沙希の表情は見えないから余計怖い。
これ、沙希に何か事情があって子供が現在、いないんだったら、こんな無神経はない。

でも、指摘されても、真由美にはわかんないんでしょうね。
真由美はスイミングスクールを休ませる理由を、神経質すぎるって文句言ってたような性格。
だから、自分の思い通りにならないことは、ヒガミだの妄想だのって、相手の心が悪いって判断下しちゃうんでしょうね。
こういう人、いるなあ…。

無事だったんだから、いいじゃなーい、って言っちゃうし。
そんな真由美より、絵里子の方がずっとずっと良心的。
もしかしたらあの時、安心のあまり「良かった」とつぶやいてしまったかもしれないけど、それは我が子が無事であったことに対して。
決して、「うちの子じゃなくて良かった」って意味じゃない。

それどころか、「あの時の心労を考えたら、とても他人事じゃない」って思ってる。
だけど、そこがまた、沙希が絵里子が憎いところなのかも。
これ、沙希視線だと、さりげなくみんな、イライラさせる人間に描いてる。

そして、沙希の罠にかかった慎二。
ミステリアスな、そしてさりげなく、スマートな関係が築けるわよアピールの沙希に、惹かれていく。
気になってしょうがない、亜美なんて眼中にないぐらい、気になってる。
諦めかけたけど、やっぱり行ける!となって駆けつけ、来ない沙希を俺ってバカだな、と自嘲して去ろうとした時、現れる。

ちらっと自分の家庭を思い出させ、それでも携帯番号を渡して惑わせる。
しかし、携帯番号だけで、名前は教えないところが、お隣さんの罠。
何と言う駆け引き上手。
沙希の計略に、こちらも引っかかって夢中で、また来週。


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2011.01.20 / Top↑
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