こたつねこカフェ

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見所は個人的に本田博太郎さん 「必殺仕舞人」

「うらごろし」終了の翌日から始まる「必殺仕舞人」。
ええ、聞いた話ですが、「仕舞人」で手配書が出るシーンがあるそうです。
主人公の京山率いる「娘手踊り一座」が関所を越える時、お尋ね者の人相書きがある。

その中に「仕業人」の「赤井剣之介」、本名「真野森之助」の人相書きがあるとか。
こんなところで、物語世界を繋げているとは!
いや~、「必殺」世界の奥行きみたいなものを感じます。


個人的に「仕舞人」の見所は、若き日の本田博太郎氏!
さまよう若い渡世人・直次郎は食い詰めていて、街道を通りかかった国定忠治親分に弟子入りを願うも一蹴される。
そんな、まあ、渡世人としても一人前ではない直次郎。

無銭飲食になるところを、娘手踊り一座を率いる坂東京山に拾われ、荷物を積んだ車引きになる。
非常に臆病で調子が良く、「俺は佐渡で金を掘っていたのよーん」と言ったかと思うと「車引きを2年ほどやってたのよーん」と言う。

人が良い。
ひらひらと軽い身のこなし。
そんな彼の武器は、京山が言うには「一発勝負」の居合い。

臆病さゆえに、爆発的に機能する自己防衛本能。
殺しの前は標的を狙いながら、緊張感を高める。
ヒューッヒューッと音を立てて息をし、手がぶるぶると震えるほどの極度の緊張に、自分を追い詰める。

しかし、「必殺」は女性を綺麗に撮りますねえ。
草笛光子さん、山田五十鈴さんは言うまでもなく、京マチ子さんも、高峰三枝子さんも、すごく綺麗!
「仕事屋」の中尾ミエさんとか、「仕置屋」の中村玉緒さんはまた、すごくかわいらしかった。
和田アキ子さんもそれで出演依頼が来た時、相当期待していたら男のような役でガッカリしたそうです。

坂東京山を演じる京マチ子さんの妖艶なこと。
京山一座は、どんな民謡もこなすが、襦袢が見える踊りは不届きであるとお上に目をつけられてしまう。
そこで、坂東を呼び寄せたのは駆け込み寺の庵主・善行尼さま。
演じるは、原泉さん。

この方のお婆さんの迫力のあることと言ったらなくて、菅井きんさんなんか、かわいい。
「からくり人」ではマザコン息子だが家には跡取りが必要なので、次々子供を誘拐してくる鬼婆のような武家のお婆さん。
しかし、この役は情け深い庵主さま。
なぜかこんな役も無理なく自然に感じさせるなんて、不思議。

この庵主さまから京山は全国を旅しながら、駆け込み寺にも行けない弱い女性の恨みを晴らしてやって欲しいと殺し旅の依頼をされる。
表向きは、寺の普請の為の興行。
京山自体、かつてある与力に騙され、ひどい目に遇って庵主さまの世話になった経験があった。

そして、殺し屋としてやっていくようになったが、人を殺す恐ろしさと悲しさに一度は引退した。
しかし、庵主さまの申し出に、京山は再び、殺しの旅に出ることを決意する。
最初のターゲットは、京山を騙した、今は出世して名前も変えた与力の男だった。
途中、同じ男に妻をひどい目に遇わされた晋松という男と出会い、同じ稼業同士とわかった晋松は一座に加わる。


郡上八幡でのこと。
妻の父親の病気の借金の為、新婚夫婦であるにも関わらず、妻を機織りの織り元・天満屋に差し出されている、若い音松という男。
表面上、夫婦を装わせ、毎晩通って若い妻のおかよを自分の囲いものにする話は、「新・必殺仕置人」の17話、「代役無用」とシチュエーションは同じ。

直次郎は花嫁行列を見かけ、その花婿の音松が毎晩飲んだくれて夜を過ごすのを見る。
やがて仲人のはずの天満屋が、我が物顔で夫婦の家から出て来る。
寒い表でうずくまっている音松に、天満屋はまるで犬に餌を投げるように金を与えて帰って行く。
それを見た直次郎。

夫が毎晩荒れる事情を知った直次郎は若い夫婦に同情し、激情に走って目立ってはいけないと言われたのに、夜道で天満屋を殴り倒す。
ここは奉公先の主人が、実は夫婦を装わせて友人の妻を囲いものにしているのを知った正八が主人を殴り飛ばすのと同じ。

正八の場合は鉄が目撃して、「ケンカかぁ?もっとやれやれ!」と煽ってる。
こちらの場合は知らない土地でケンカをするな、目立ったことをするなと言った晋松が直次郎をぶっ飛ばす。
…という違った展開で、これはまた「新・仕置人」とは別物として見られました。

今度はこの話をこの人で見てみたい、とか、この人だったらどうなっただろう?と考えると、ドラマって違った楽しみがありますね。
これ、それぞれのキャラクターが良いから「焼き直し」とか「二番煎じ」に見えないんでしょう。
それぞれのキャラクターに好感を持たせているっていうのが、一番大きい。

まともに反発できずに直次郎は思わず舞台道具を手に、ケンカしようとする。
京山師匠が間に入り、子供に言って聞かせられるように、「お前さん、これがないと何もできないんだろ?」と言って着物にくるんだ長ドスを見せる。
直次郎は急いで着物にくるんだ長ドスを抱えながら、悪戯を見つかった子供が逃げるように「あー、痛ってー!」と言いながら身を翻して逃げていく。

直次郎を叱った京山だけど、夫婦の為に、一晩、今夜は天満屋を引き止めてやると言う。
「無理!」と言う直次郎に対し、京山は見事、天満屋を酔い潰すことに成功。
今夜は天満屋は来なかったと言う直次郎は、いたずらっ子のように笑い、「おっしょさん。ありがとね」と言って走っていく。
音松は、天満屋が機織りに関して行っている悪事を暴く覚悟で、天満屋におかよにもう関わらないという約束をさせた。

承知したと見せ掛けた天満屋は、おかよのもとに急ぐ音松を用心棒に殺させた。
幸せそうなおかよの為、音松を迎えに行った直次郎はわき道から出て来る天満屋の用心棒と音松の死体を発見し、うずくまる。
音松の死体をおかよのいる家の玄関先まで運び、おかよの嘆きを影で見ていた直次郎は顔を伏せて涙する。
顔を上げた時、直次郎の目が怒りに燃えていた。

仕置きでは、音松が1人を見事に誰にも気づかれずに引っ張り、仕留める。
はたを追っている女たちは、誰一人気づかない。
戻ってきた用心棒が1人がいないのに気づき、外に出る。
小雪が舞う中、直次郎が間合いを計りながら、緊張の中、狙いをつける。

音松を斬った用心棒が刀を抜いて立っているところに、直次郎が走ってくる。
一気に爆発的な力で長ドスを横に払い、用心棒を斬る。
「ぎゃーあーあ」と言う声とともに脇の堀池に落ちたのは、直次郎の方。

構えたまま、長ドスが手から離れない。
硬直し、震える直次郎の手。
刀を振り上げたまま、用心棒もまた、絶命して堀池に落ちる。
ぎこちないながら、相手が事切れているのを確認した直次郎は、硬直し、正面を向いたまま、ずぶずぶと堀池を渡っていく。

こういう、かっこ悪・良い、必死な直次郎の演出がいいですね。
また、こういうところが直次郎のおもしろさだし、こういう演出をするところが「必殺」のおもしろいところだと思います。

天満屋を合気道と黒装束も艶やかに、雪の中仕留めるのは、京山。
郡上八幡を荷物を引いて去る中、しょんぼりとしているのは直次郎。
おかよたちを思っているに違いない。

「泣けてくらぃ、ちくしょー!」
様子がおかしい直次郎の為、好きな女性でもできたのに別れたのだと思った一座の女の子たち。
ぐずぐず袖で涙を拭く直次郎に、歌を歌ってやる。


ほんと、直次郎が、なかなか、おもしろいキャラクターです。
本田さんという俳優さんのうまさも、再確認してます。
今のあやし~い本田さんとはまた違う、かる~い若者を演じている若き日の本田さんがいい!

主題歌も本田さんが歌っていて、「ちょんまげ天国」というCDにも収録されているかな。
解説のペリー荻野さんも言うように、生真面目さが出ている歌声です。
考えてみると、昔なら直次郎は最後、悲壮な死を迎えたようなキャラかも。

再放送も見られた記憶がないし、見直したことなかったけれど、これもおもしろい。
「うらごろし」の後だし、「仕事人」と「新・仕事人」の間の13回の作品なので、弱いかなと思ったら大間違い。
十分、楽しめます。

駆け込み寺の庵主さまの依頼だけあって、弱い立場の女性の恨みがメイン。
それに感情移入する、人が良くて調子が良くて臆病なキャラ、直次郎を楽しみに見られる。
「本日の直次郎」でいけるほどです。


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Comment

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なんと言っても、仕事人のスペシャルでデビューを飾った仕舞人ですからね。スタッフもかなり力を入れて作っていたのだと思います。

直次郎のかっこよさ・・・軽いようで妙にきまじめで、無茶苦茶な強さは持ち合わせていないのに、修羅場に身を投じて、かっこわるいんだけど、そのかっこ悪さがかっこいい・・・なんかね、「傷だらけの天使」の修ちゃんに通じるモノがあるように思います。

気のせい?^^;
2011年01月24日(Mon) 16:30
オギャンさん
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>オギャンさん

>なんと言っても、仕事人のスペシャルでデビューを飾った仕舞人ですからね。スタッフもかなり力を入れて作っていたのだと思います。

あっ、そうでしたね。
「恐怖の大仕事」でしたっけ、京山が協力したのは。
力作だったんですね。

>直次郎のかっこよさ・・・軽いようで妙にきまじめで、

そうなんです!
正反対がバランス良く混ざってる性格が魅力的というか。

>無茶苦茶な強さは持ち合わせていないのに、修羅場に身を投じて、かっこわるいんだけど、そのかっこ悪さがかっこいい・・・なんかね、「傷だらけの天使」の修ちゃんに通じるモノがあるように思います。

すごい納得。
何で直次郎がお気に入りキャラクターなのか、わかりました。
スーパーヒーローでもなければ、万能プロでもない。
なのに被害者に肩入れし、関わらずにいられない。
そこで必死に、ギリギリのところで奮闘する姿がカッコ悪くもカッコイイ。
見ていて応援したくなる。
修ちゃんに通じるものがあったんですね。

>気のせい?^^;

いえ、すごい納得しました。
好きなはずです。
2011年01月24日(Mon) 19:58
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DVDマガジン、発売された順之助号によると、次回は「仕舞人」の直次郎のようですね!

今では「怪優」の域に達っしていられますが、この頃はまだ「純朴な青年」のイメージでした(笑)。
2011年01月27日(Thu) 02:03
都の商売人さん
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>都の商売人さん

>DVDマガジン、発売された順之助号によると、次回は「仕舞人」の直次郎のようですね!

ほんとですかー?!
直次郎?!
赤井剣之助と糸井貢が出たのも、びっくりしたんですよ。

マニアックだなあ、と思いながら感激したんです。
必殺ファン網羅してくれてる!って。
まさか、直次郎を出してくれるとは!
うれしい~。

>今では「怪優」の域に達っしていられますが、この頃はまだ「純朴な青年」のイメージでした(笑)。

まったく!
今の本田さんしか知らない人が見たら、どういう反応することか。
今、私はあらためて見て、本田さんって良い俳優さんだと認識しているところなんですよー。

「仕舞人」、あなどれませんね。
直次郎だけでもいけそうです。
2011年01月27日(Thu) 21:01
直次郎VS唐十郎(笑)
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DVDマガジンで、この回を見ました。

やっぱり本田博太郎さん演じる直次郎が良いですね~~!相手をぶっ倒した後も、怒りと武者震いと寒さから、凄まじい気迫で震えている描写が凄いです。

確か、相手の浪人者の名前が「唐十郎」でしたので、何となく沖雅也を連想してしまいました(笑)。
2011年02月27日(Sun) 00:23
都の商売人さん
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>都の商売人さん

ご覧になりましたか~!
私もDVDマガジンを買ってしまいました。
この趣味、理解してくれる人がどれぐらいいるのかとか思いながら。
でも買って良かった~。

>やっぱり本田博太郎さん演じる直次郎が良いですね~~!相手をぶっ倒した後も、怒りと武者震いと寒さから、凄まじい気迫で震えている描写が凄いです。

最初見た時、「げっ、落ちた!」って。
冷たい水に落ちるのは直次郎の方なのか~!ってビックリしました。
直次郎の描写、すごいですよね。

知らない人も多かったのかもしれませんが、やっぱりピックアップされるはずですよ。
直次郎、良いですもん。

>確か、相手の浪人者の名前が「唐十郎」でしたので、何となく沖雅也を連想してしまいました(笑)。

あの釣竿も遠近問わず、活躍する武器でしたね~!
2011年02月27日(Sun) 00:38












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