こたつねこカフェ

癖のある俳優さん、悪役さんが大好きです。時代劇、ドラマ、映画、俳優さんのことを好きに書いています。
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本田博太郎さんの目力 「必殺仕舞人」第6話 山形

「仕舞人」の何が見ものかって、個人的に直次郎の事件への関り方と言動、そして最後の仕置きなんですが、今回、直次郎の目の表情にぶっ飛んでしまいました、私。


第6話、山形。

尼寺から観音様を盗み、金に換えて米やかんざしを買ってきた村の若い男3人。
腹いっぱい食べられると、それぞれに贈る相手のことを話したり、胸弾ませて戻る途中だった。
3人は殺しの現場を目撃してしまった。

それは代官の吉津典膳からの命令で、配下の小野田が指揮をとり、江戸からの巡察士を殺害したところだった。
目撃した3人は追われ、2人は殺されてしまったが、1人、彦市だけは逃げ延びた。
代官所の役人たちは彦市を尼寺まで追いかけたが、庵主は何人たりとも男性は入ってはならぬと役人を追い返し、彦市を助けてやった。

庵主は彦市が観音様を盗んだ相手と知っていたが、母親や妹に腹いっぱい食べさせたかったと謝る彦市を見て、許してやった。
だが、彦市はもう家には帰れないと言う。
おそろしいものを見たせいで、追われている、と。

山形に京山一座が入ってくる。
京山は一足早く、目的地に向かった晋松からの伝言を地蔵に見る。
その京山の様子を、おはなが振り返って見ていた。

代官の吉津は、嫌がる女を無理やり手篭めにしながら、小野田からの報告を受けていた。
小野田は殺しを目撃され、彦市を1人だけとり逃がしたことを咎められた。
だが、小野田はちょうど、巡察士の事件の犯人を彦市たちに着せたし、殺人の犯人として捜索しているので、すぐに見つかるだろう、と言う。

罪をなすりつけられた彦市は山の中を逃げたが、彦市の母親と娘の家にも役人が押しかけ、彦市が犯した罪の代わりだと妹が連行された。
彦市が名乗り出ないなら、妹を死罪にする。
思わず飛び出そうとした彦市を、晋松が止めた。
庵主から彦市の話を聞いていたのだ。

どうしても出て行こうとする彦市を、晋松が気絶させた時だった。
晋松は彦市を隠したが、晋松はうさんくさい男として、代官所に連行される。
連行された代官所の牢は、2年続きの凶作で食べるものが何もなくなってしまった為、食い詰めて犯罪を犯した者でいっぱいだった。
ここにいれば、一応食べられる。
代官たちは、種まで根こそぎ持って行ってしまったと、牢にいる男たちは言う。

峠の茶屋に寄った京山一座だが、茶屋にもやはり何もなかった。
これから山を越えるという京山に、茶店の者は、2日前に江戸の巡察士が村の飢えた若者に強盗にあって殺されたので、夜道は危険だと注意した。
だが、自分たちは金も持っていないし、襲われそうな娘はいないからと直次郎は言い、一座は山へ向かった。
途中、京山が風邪気味なことにおはなが気づき、直次郎は荷物を降ろして京山を車に乗せる。

しかし、車は途中で心棒が折れるハプニングにあった。
直次郎は代わりの車を見つけてくると言って、すまながる京山を置いて村に走って行った。
ちょうど良い大八車を見つけて、それを借りようと家の中に入って行った直次郎だが、誰もいない。
廃墟と思われた家の中で、直次郎は何者かに背後から頭を殴られ、気を失う。

山の中、一夜を過ごそうとしていた京山一座の前に、「飯だ」と言ってフラフラになった彦市が現れる。
飯を食べようとした彦市から鍋を奪い、おはなは「これは風引いたおっかさんの為だ」と怒る。
彦市の様子を見た京山は、「食べさせておやり」と言い、彦市は鍋に顔をつっこまんばかりにして夢中で平らげる。

時間が経ち、再び彦市が京山たちの前に現れる。
今度は何かと言うおはなに、彦市は京山が風邪気味だと聞いたので、薬草を持って来たと言った。
これを煎じて飲めば、風邪はすぐ良くなる。
そこに大八車を持って来た直次郎が走ってきて、自分の頭を叩いた彦市を殴る。
京山は彦市が薬草を持って来てくれたと言って、直次郎を止める。

その夜、彦市の妹のおちさは吉津から、庄内屋がおちさを引き取りたいと言っているので一緒に江戸に行くよう言い渡された。
庄内屋は、江戸一番の米問屋。
江戸に行けば綺麗な着物も着られるし、飯も腹いっぱい食べられる。
庄内屋は、江戸でどうやって稼ぐか、今から吉津様が教えてくださると言って、おちさを吉津に差し出した。
泣き叫ぶおちさ。

男子禁制の尼寺の門で直次郎は1人、「春はまだかよ、春は」と寒さに縮こまっていた。
尼寺でもろくなものが出ず、一座の娘たちはがっかりしていたが、おはなはこんな状態でいる村の子供たちがかわいそうだと言った。
庵主は、寺の観音像も飢えた若者たちに盗まれたことを京山に話した。

そしてその犯人のうち、2人は殺され、残った彦市が山の中、逃げているのだ、と。
晋松が2日前に現れて、庵主は彦市の話をした。
彦市を晋松は気にしていたが、それきり晋松も現れないと言った。

さらに、庄内屋の手によって江戸に行った娘は50人をくだらないこと、その娘たちはみんな女郎に売られたこと。
何とか女郎屋を抜け出した1人が手紙を持って、本然時に駆け込んだことを話した。
手紙はたどたどしい字で、庄内屋の言ったことは全て嘘で、ろくな食事も与えられず、骨と皮になって死んだ娘は後をたたない。

死ぬ前に生まれた村へ帰りたいと言って死んで行った娘たちのことが書いてあり、名前が羅列され、庵主さまにおすがりしたい、と書いてあった。
体を売りながら覚えた文字を一字一字、血の涙を流しながらしたためた手紙だと、庵主は言う。

庵主から頼み料を握り締めた京山は、代官所に興行の許可を取りに行った。
その時、小野田は京山一座のものがいる、と牢に連れて行くと、晋松がいた。
晋松と歩く京山は手配書を見て、夕べ、山で現れた若者が彦市だと知る。

興行には、代官所の役人ばかりが来ていた。
娘たちは「なあに、あのスケベヅラ」と陰口を叩く。
吉津はえらく京山が気に入り、庄内屋は一席設けようかと小野田に持ちかける。

代官所に忍び込んだ晋松は、米倉におちさ他、数名の娘が閉じ込められているのを見る。
一方、直次郎は彦市の家で、ひたすら彦市とおちさを待つ母親を見て、胸を痛める。
庄内屋は代官と組み、横流しした米を自分の蔵に送り、ついでに娘たちも送って売り飛ばしていた。

そのからくりがばれるのを防ぐ為、江戸からの巡察士を殺したのだ。
彦市たちの見た殺しは、それだった。
京山の一言で、直次郎は彦市を探しに行く。

暗い山の中、怯えながら彦市を探す直次郎。
直次郎の後ろに彦市が立っていた。
既に彦市には10両の懸賞金がかかっており、直次郎をその懸賞金目当ての男と勘違いしたのだ。

匿うと言う直次郎を彦市は信用しない。
京山の気持ちと、母親のいる彦市がうらやましいと言う直次郎。
その言葉に涙ぐんだ彦市だが、たいまつの灯りが見え、逃げ出す。

翌朝、彦市が出頭しなければ母親と妹の首をはねるとのお達しがあり、彦市は家に急ぐ。
家には誰もおらず、彦市は走る。
引き立てられていく母親を見て、彦市は思わず走り出ようとするが、直次郎が横から出て止める。

必死の彦市は直次郎を振り切り、「おっかあが何したっていうんだよ」と走っていく。
まむし谷で侍を斬ったのは、お前だと小野田に向かって彦市は叫んだが、その途端、小野田に斬られてしまった。
息子の名を読んだ母親も小野田に斬られ、代官一行はあっさり去って行った。
直次郎は土手から飛び降り、走り寄るが2人はもう既に死んでいた。

2人を前に唇を噛み締める直次郎。
その日、京山は庄内屋の座敷に招待されたので、出かけていく。
夜道で仕事料を受け取りながら、金を握り締めた直次郎の顔が歪む。
吉津が到着するまで、京山は庄内屋と2人、座敷で待っていた。

庄内屋の座敷へ、吉津と小野田が夜道を歩いていると大八車が突っ込んできた。
風が強い。
ず2人は避ける為、バラバラになる。
大八車を見送っていた吉津の首に、晋松の縄がかかる。
右に、左に、吉津を引っ張りまわした晋松は、縄の金具に手をかけてそれを引っ張ると、吉津は絶命する。

大八車を避けた小野田の正面に、荒い息遣いの直次郎がいた。
直次郎はまっすぐ、小野田に向かって長ドスに手をかけて走ってくる。
小野田に向かって長ドスを抜いた直次郎だが、小野田はその刃を受け止める。

そのまま小野田とすれ違った直次郎は、長ドスを構えたまま、振り返る。
小野田が今度は直次郎に向かって、刀を振り下ろす。
身をかわし、わき道に向かって、直次郎は横向きに置いてあったはしごを飛び越す。

はしごの向こうの直次郎に対して、小野田が刀を振り下ろしたが、直次郎ははしごの隙間から長ドスを払う。
小野田が、がくりと倒れる。
直次郎は長ドスを手にしたまま、震えている。

吉津が来ないので、京山は花笠音頭でも、と支度をする為に席を外した。
衝立の影から現れた京山の黒尽くめの衣装を見て、庄内屋は驚いた。
「花笠音頭は地獄で踊っていただきましょう」。

逃げる庄内屋の手を取り、投げ飛ばした京山は長かんざしで庄内屋の首筋を刺す。
振り向いた京山の目には、庭で立ち尽くすおはなの姿が入ってきた。
京山が立ち上がる。
おはなと黒ずくめから目だけ出した京山が向かい合う。

後ずさりしながらおはなが「お師匠さんが、心配だったから…!」と叫ぶ。
京山の目が、おはなを捕える。
じりじりと近づいていく京山、後ずさりしていくおはな。
「見たものは殺す」と、晋松の声がする。

「ひっ!」と声を出して振り返ったおはなに、晋松が「掟だ」と言って、縄を投げる。
とっさに投げたおはなのかんざしが、晋松の腕に刺さる。
だが、晋松の縄はおはなの首に巻きつき、おはなは後ろから晋松の元に引き寄せられる。

口元を隠したままの直次郎が、目を見開いて晋松を見、振り返って京山を見る。
京山が近づく。
おはなの首に巻きついた縄の、金具に晋松の手がかかる。
直次郎は悲壮な目つきで晋松と京山、2人を交互に見る。

晋松の手が少しずつ、金具を抜き始める。
その手を京山が押しとめる。
晋松が驚いて、京山を見る。
直次郎は目をぎらぎらさせて、2人を交互に見ている。

「晋松さん」。
京山の視線が落ちる。
視線を落とした京山が、晋松の前に膝をつく。
直次郎が走って晋松と京山の後ろに移動する。
顔を見せた京山は、「この子の命は私に預からせてください」と言った。

晋松は京山を見ている。
「雪の中で倒れたこの子を助けた時、私は自分の娘の生まれ変わりだと思ったんです。
晋松を見て、「この子を生かすも殺すも、私の手で…」
京山を見ていた直次郎が柱のこちら側に回り、晋松を見る。

晋松の手は、おはなの首にかけた縄の金具を持っている。
直次郎が晋松を見つめる。
晋松は正面を向いたままだった。
京山も晋松を見つめる。
晋松の視線が落ち、金具から手が離れる。

息を詰めて見ていた直次郎の目が安堵する。
肩に張り詰めていた緊張がとける。
柱の向こうに回った時、京山を見ている直次郎の目が優しくなる。
優しい目つきで、京山を見守る。

晋松がおはなを離し、首にかかっていた縄がとける。
おはなが京山に向かって泣き崩れると、晋松も直次郎もそっといなくなる。
翌日、興行の最中、次の土地に向かって晋松は旅立った。
すすきの荒野の中、墓に向かって泣いているおちさを見る。
声もかけずに晋松は去っていく。

舞台の袖では直次郎がおにぎりを配っている。
「とって、とって。食べて、食べて」。
踊りながら、やっと食べるものにありつけた子供たちもおにぎりを頬張っていた。



冒頭から、風邪気味の京山。
これが京山を心配して、殺しを目撃してしまうラストに繋がる。
風邪気味の京山に向かって、おかゆを出す時、おはなはつい、「はい、おっかさん」と言ってしまう。
すると、他の娘が「おっかさん?」と怪訝そうに聞く。

京山はおはなにとって、母親同然だとわかる。
最後の京山がおはなの命を助けてくれという母の娘を思うような嘆願に繋がり、京山とおはなの絆が明らかになる。
さらに、直次郎の京山への思いもわかる。

風邪気味の京山を車に乗せる時、遠慮する京山に直次郎は「だって心配なんだもんよ。親孝行、親孝行」と言う。
彦市が追われている理由を知ると「彦市、やべえな。あのバカ、だから師匠の言うこと聞いたらいいんだよ。今頃、山ん中でピーピー泣いてんだろ」とか言ってます。

それで一言、京山が「直」と言っただけで、「へいっ」と飛び出していく。
ツーカーです。
山の中で見つけた彦市ともみ合いになって、彦市も相手を信用してないからなんだけど、何で直次郎、ケンカしてるんだか。

「大きな声出すなよ!役人に見つかるじゃねえかよ!10両欲しかったらな、てめえなんかに言われる前にとっくに役人に最初から突き出してるよ!」と言う。
「じゃあ、何しに来たんだよ!」

叫ぶ彦市を引っ張りながら、直次郎は「おいらの一座に匿ってやるからよ、来い」と言った。
彦市の顔を見た直次郎は彦市をつかみ「何なんだよ、その目は」と詰め寄る。
「信じてねえんだろ。俺はいいんだよ。お師匠さんがそう言ってんの!」
すると彦市、「ほっとけ!何でいちいち、俺のこと世話焼くんだよ!」

それを聞いた直次郎、彦市の手を振り切って背中を向けて言う。
「おっかあのいるおめえが、うらやましいからだ!」
ヤクザに志願する流れ者だから家庭に何かあるとは思いましたが、直次郎には母親がいなかったらしい。
そういえば、直次郎の過去って、まるで謎。

今度は彦市の肩を抱くと、「会いてえんだろう、よ?お前ね、おっかあ泣いてたよ。泣いてたんだよ、おっかさん」。
直次郎は母親という存在に、非常に気持ちが入るらしい。
彦市が呆然としていると懐に手をやって、「おめえ、腹減ってんだろ。な?」

懐から何か出すと「これ、食えよ、な?」
それで、持っていたおにぎりか何かを、「食えよ!な!」と、彦市の前にそれをたたきつける。
そっと彦市が拾うと、「ばかたれ!」と寝転がってしまう。
この辺り、直次郎の心情のみならず、背景も感じさせました。

仕置きのシーンでは、一度目の突撃は交わされて、一発勝負の居合い、直次郎どうする!って思いました。
彼の仕置きは度胸と狂気の一発勝負、それが決まらないとどうしたらいいのか。
振り向いて、もう一度、体勢を取り直して行くかと思ったら、わき道に逃げる。
それで相手のガードが甘いところを斬るとか、直次郎、結構慣れてきた!と思ったら、やっぱり震えてる。

そして、おはなが京山を心配して迎えに来てしまい、殺しを目撃。
見たものは殺す。
おはなのの首に非情なプロフェッショナル・晋松の縄がかかる。

直次郎は晋松を凝視し、どうするか息を詰めて見ている。
京山と晋松を代わる代わる見て、どうしたらいいか固まっている。
見られたのが直次郎だったら、殺せない。
でも晋松は冷徹なプロ。

京山が晋松を止めた時から、直次郎の目つきが用心深くなる。
今度はひたすら、京山を凝視している。
京山が膝を折って晋松に助命を願い出た後は、晋松の出方を祈るような目で凝視している。

晋松の出方によっては、晋松に斬りつけたかもしれない。
それほどの緊張が伝わってくる。
おはなを捕えている晋松の手が止まり、それを直次郎が見ている。
やがて、晋松が金具をはじき、手を離す。

途端、直次郎の緊張が解けて行くのが、わかる。
安堵する。
そして柱の影から京山を見る時の目!

何て優しい目なのか。
慈悲の目というか、こんな目をする殺し屋がいるのか、と。
そっと、見守るような、「お師匠さん、よかったね」と言う声がきこえるよう。

いや、すごい。
これで魅力を感じないわけがない!
やられたー。

次回、おはな加入で仕舞人たちがどう変わるか。
楽しみです。


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