おはなが本格加入する第7話。
そして、直次郎がお兄ちゃん?になってるみたいな話。
京都の宮津。

今回、駆け込み寺に依頼をしたのはお初という娘。
中間奉公していたたった1人の兄が、奥方と不義密通したかどで、2人とも主人に斬り殺された。
絶対に無実。

お初は女郎に身を売って兄の仇を討ってくれるよう、金を作った。
主人の名前は、宮津藩・勘定方、本庄弥平次。
事の真相を探る為、晋松が女郎屋で情報収集するも、頼み人本人が見つからず、資金が尽きて京山のところに帰って来たところを、直次郎が遊んでいていいねえと冷やかす。

しかし、ある日、新入りでお初という娘がいると女郎が言う。
兄の留吉とは昔馴染みだと言った晋松はむごい死に方をした経緯を聞いたが、お初は今さら同情してもらってもしょうがないし、話したくないと口を閉ざす。
墓参りしてやりたいと寺を聞いたが、罪人の為、どこの寺も埋めてくれず、岬の無縁墓地に埋まっていると言う。
その頃、お初を身請けしたいと言って、本庄弥平次が女郎屋に来ていた。

坂田を追っていた直次郎と、女郎屋を出たところでばったり会った晋松。
妙な話だと後をつけていた時、本庄に「姉の仇」と斬りかかる若侍がいた。
ちょうど京山一座は、風呂屋の帰り。
刀を振り回しての騒動は、一座の側までやってきた。

娘たちにケガをさせないよう、京山は避けるが、若侍が倒れて咳き込んだ。
それを見たおはなが持っていた桶を本庄に投げて、若侍を助ける。
おはなの行動に目を丸くする京山。
その隙に直次郎が防火桶を倒し、晋松も手を貸して若侍を連れて行く。

一座の楽屋に若侍を連れてきたおはなは、寝込んでしまった侍を介抱する。
京山はおはなの行動に驚いたと言い、これからは慎むように注意したが、若侍の熱は胸の病だと晋松と直次郎に言う。
お初の依頼と関係がある人間だろうが、肝心のお初が何も言わないので、調べが進まない。
明日は無縁墓地に行ってみる、と晋松。

「おいらがやってやるから、休めよ」と若侍の看病を変わろうとする直次郎に「いいんだってば」と言うおはな。
翌日、晋松が無縁墓地に行くと、店を抜け出したお初が墓参りしていた。
そこに夕べの若侍がやってくると、おはなも若侍を追って来ている。
若侍は坂田の妻の弟で、大阪勤番の友田新助だった。

姉の不義の為、職も解かれて返って来た新助は、不義の相手の妹であるお初が供えた花も捨てようとしたが、お初はこれは罠だと言う。
兄は前から、奥方が殺されるのではないかと心配していた。
宮津は昔から港が多く、船の運上金を誤魔化して着服する仕組みができていた。
算盤の達者な本庄は一味に加わり、それを知った奥方は何度もやめるよう、いさめた。

だが、本庄は奥方の口からばれるのを恐れて奥方を土蔵に閉じ込めていた。
新助も姉からの手紙で、大切な相談があると書かれているのを見た。
その手紙を預かったのは兄の留吉であり、2人は信頼関係があったので、不義密通の罪を着せて本庄が殺したのだ。
しかし証拠がない。

中間の妹が訴えても、藩の家老・坂田喜兵衛のお気に入りで、現在は娘婿になっている本庄には何もできない。
新助は姉とお初の兄の仇は、必ず自分が討つと言った。
晋松はこの話を京山に伝えるよう、おはなに言うが、おはなは新助を放っておけないと言う。
少し泳がせると言う晋松は、お初が身請けされるのは狙われているからだとお初を見張る。

坂田と本庄、そして配下の林左内と早川久蔵は、お初と新助を会わせてはならないと話し合う。
お初を身請けして追放するか、事の次第を知っているようなら殺す。
早速、林が10両でお初を身請けした。

新助は本庄を付け狙い、それを直次郎は見守る。
身請けされる支度をしていたお初は、外から話しかけた晋松に宮津から出たくないので、助けてくれと訴える。
本庄をつけている新助の横をカゴが通り、カゴから直次郎が新助は既に尾行されていることを告げる。

身の危険を感じた新助は逃げ、本庄たちは新助を討ち損なった。
お初は身請けされる途中、逃げ出し、それを晋松がサポートする。
間一髪、お初は駆け込み寺に走りこんでしまった。
男の新助は駆け込めない。

京山一座に目をつけた坂田だが、勧進興行の一座に踏み込むわけに行かない。
これでお初と新助を外には出せない。
新助が仇討ちを言い出さなければいいが、と晋松は危惧し、直次郎は新助を縛っておこうかと言うが京山は止める。
お初と顔を見せずに面会した京山は、必ず仇は自分が討つので新助は仇討ちで動かないようにしてくれと言い、だが自分たちに頼んだことは口止めする。

京山が戻ると、おはながいない。
新助のところだと言う。
だいぶ、新助が気になるようだと飯炊きのおばさんは言い、京山はハッとする。

おはなは新助が刀を振るっているのに、付き合う。
影から見ていた直次郎は、新助の決意を知る。
お前たちに武士の意地がわかるかと咳き込んだ新助はおはなを突き放す。
それを見た直次郎は、おはなをかばって怒るが、「新助は「助けてくれと頼んだ覚えはない。以後、余計な真似はするな」と言う。

「武士の意地だけじゃ、仇は討てねえんだよ。わかっちゃいねえな」と言った直次郎と新助はケンカになりそうになる。
京山が直次郎は「気が荒くて」と笑いながらケンカを止めるが、新助には「犬死になさるおつもりですか、あなたを案じているものたちの気持ちを、踏みにじっちゃいけませんよ」と諭す。
素直に謝ったかに見えた新助だったが、みんなが去った後、全てを見ていたお初が近寄ると、「死んでもいい。相打ちを覚悟で本庄を討つ。それが俺の意地だ。姉への供養だ」と言った。

「それさえできない俺の弱い体。無念でならない」と新助が言うと、お初は自分も同じ、無力さを嘆いている。
だから身を売って、願をかけた、仏にすがった、と言う。
無茶なと言う新助にお初は、新助も同じだと言い、2人は手を取り合った。

楽屋に戻ったおはなに京山は「私たちの稼業に、色恋はご法度だよ」と言う。
おはながうつむく。
直次郎がおはなを見て、それから京山を見る。
そして顔を伏せる。

本庄たちは何としても寺から2人を誘い出そうとしていた。
お膳立ては坂田がすると言う。
呼ばれて座敷に行く京山と、供をする直次郎。
京山はお初と新助をしっかり見張るように言う。
だが、新助の身支度を整えるお初を見たおはなは、2人の様子に思わず表に出て行ってしまう。

途中、晋松と合流した京山は相手は本庄1人ではないと言い、晋松も同様の考えだった。
興行前の小屋に、坂田が新助に会いたいと訪ねて来た。
その頃、坂田は本庄の正体を知り、娘とは離縁させると新助たちに話を持ちかけていた。
本庄は切腹させてもいいが、それでは新助の気持ちがすまないだろうから、仇討ちの手続きを取らせると言った。

京山と戻った直次郎がおはなを見つけると、一座の娘の1人が、立派な侍が来て新助とお初は出て行ったがいいのか、と聞きに来た。
おはなが顔色を変える。
京山と直次郎が顔を見合わせる。

騙されたことを知った新助とお初は、ここで仇を討てと坂田に言われ、本庄と斬りあった。
逃げろといわれたお初は、背後から林に刺された。
新助は本庄と、林、早川に斬られてしまった。

一座の娘たちを一足早く旅立たせた京山は、2人を弔っていた。
「俺たちの言うこと聞かねえから、返り討ちにあっちまったんだよ。助けがいのねえ野郎だ!」と直次郎は怒りをあらわにしたが、おはなはショックを受けていた。
京山はおはなに一座と一緒に旅立つように言うが、おはなは「手伝わせてください!」と言う。

おはなは、一座の総領娘。
京山は自分に代わって無事に全員、国越えさせるのが仕事だと行くように言うが、おはなは「私の手落ちで2人を死なせてしまいました!」と叫ぶ。
晋松と直次郎に向かって、「お願いします!」とおはなは頭を下げ、「手伝わせてください!」と言う。
「仕事の上での手落ちは、命がいくらあったって足りやしないんだよ」と京山。

「晋さんや、直の身にもなってごらんな。もしそんなことにでもなったら、あたしの手でお前を始末しなきゃならない。そんなつらい思いをさせないでおくれ」。
それでもおはなは「お願いします!」と泣きながら、頭を下げる。
座敷の向こうにいる直次郎が言う。

「手伝わせてやってくんねえか。このままじゃおはなちゃん、生き地獄だよ。頼むよ師匠!」
京山が晋松を見る。
晋松が京山を見る。

仕事料を晋松が取る。
直次郎も取って、一枚の小判を座っているおはなの帯にいれる。
京山は前を向いていた。

坂田の家で、琴を弾いていた妻の織江が見に行く。
次に悲鳴が上げたのは、織江だった。
急いで見に行った坂田たちの目に映ったのは、新助とお初に見えた直次郎とおはなだった。

2人を追って坂田たちは、京山一座がいた小屋にやってくる。
誰もいない舞台に、京山の声が響く。
晋松が縄の用意をする。

袖から姿をちらりと見せた京山を追って、本庄と林がやってくる。
1人になった坂田の背後から晋松が縄を投げて、坂田の首にかけ、坂田を引き寄せる。
林の背後から縄で上から下りてきた直次郎が、勢いをつけて林をすれ違いざま、斬る。
向こう側に渡った直次郎が、林を見る。

晋松が坂田の首に巻いた縄から、金具を引き抜く。
京山がかんざしを抜く。
斬りかかってきた本庄の手を捕え、引きずり込んで投げ飛ばす。

京山に早川が斬りかかるが、京山は交わして投げ飛ばす。
舞台の袖から転がった早川が起き上がる間もなく、直次郎が走ってくる。
早川を斬り、直次郎が長ドスを震える手で収める。
京山は本庄が仰向けに倒れたところを、長かんざしで額を刺した。

全ての仕置きを、おはなは見て息を呑む。
翌日、晋松はまた1人、旅立つ。
一座が焼き芋を焼いているところに、京山と直次郎、おはなが合流した。
にぎやかにはしゃぐ直次郎、晋松が一足早く発ったことを娘たちが報告し、京山はにこやかに先乗りしてもらったと話す。



前回、晋松に向かってかんざしを投げ、それが晋松の手にぐっさり刺さるという技を見せたおはな。
今回はピンチの新助を助けようと、本庄に手桶を投げるという技を見せて、京山の目を丸くさせる。
結構、戦闘能力あり?
仕舞人に参加する資格、十分?と思ったら、この稼業、そんなに甘くはなかった。

おはなは新助に、淡い恋心を抱いたのか。
直次郎の、この回のおはなへの気持ちは何なんでしょうね?
最初、裏の稼業をおはなが知ったことで、直次郎には事情を知る妹ができたみたいたと思ったんですけど。

看病するおはなに、「俺がやってやるよ」とか言って、おはなが「いいわよ」と断る。
「疲れてんだろ、やってやるよ」。
「直さんにはできないわよ、看病は」。
「いいわよ」。

ここ、兄弟のように微笑ましくて、京山も晋松もそんな目で2人を微笑ましく見ていたように思えたんですけど。
心配するおはなを突き飛ばす新助にも直次郎は「何しやがんだよ。おはなちゃんはおめえのこと、心配してんだろうが、よお。助けられてばっかりいるくせに、偉そうに言うなよ!」とものすごく怒る。
まあ、おはなには新助に既に気持ちがあったんですけど、そんなこと直次郎はわからなかったみたいで。

でもおはなの思いとは別に、新助は同じ思いつめた仇討ちを覚悟したお初と、心が通じ合っている様子。
女性なら気になる相手の心の動きは、敏感に察知するもの。
思わず伸介とお初を見ていられなくて、見ていたくなくて、おはなはその場から離れてしまう。
まさか、それが致命的なミスになるとは!

こうなるから、この稼業に色恋はご法度なんですね。
京山に「この稼業に色恋沙汰はご法度だよ」と言われて、うろたえるおはな。
その言葉を聞いた直次郎はハッとした顔をしておはなを見て、次に京山を見て、そして顔を伏せる。

ここが、おはなの恋心に気づいて、かわいそうに思ったのか。
自分のほのかな思いに気づいて、「そうか、いけないんだ」とハッとしたのか。
どっちか、正直、わからない。
たぶん、どっちにも思えるように演技したんだと思います。

以後、直次郎がおはなに対して何か思うところありの言動があったかどうか、記憶にない。
そういえば、直次郎って女好きではないんですよね。
惚れっぽいようだけど、惚れちゃうっていうより、思いっきり同情しちゃってるし。

探索の為に女郎屋で女郎に接触するのは、晋松。
晋松は我を失うことがない大人のプロフェッショナルだから、危なっかしいことがない。
直次郎は「遊んでていいねえ」なんて冷やかすけど、晋松は今回、お初が部屋にやってきて帯を解こうとすると「寝なくていいんだ」って言ってる。

そこのところのけじめもしっかりつけてるみたいで、もしかしたら直次郎が言うように毎回、遊んではいないのかもしれない。
いっぱいいっぱいの直次郎と、いい対比です。

泣いて詫びるおはなの為、京山を説得する。
京山は、おはなを仕事に関わらせたくない。
でも直次郎の、このままじゃ身の置き場がない、生き地獄という嘆願もあってか、おはな参加。

直次郎、しっかりおはなに仕事料を渡してやる。
仕事料の意味を思い知らせるように、帯に入れてやる。
ぼうぜんとしつつ、小判を見て、その重みを感じたようなおはな。

直次郎とおはなが誘導し、4人をおびき出すんですが、あれ、心にやましいことがあるから暗いところで新助とお初に見えたんでしょうか。
もし、本当に新助とお初に見えていたなら…、コワイ。
芝居小屋まで誘い出された4人。

直次郎はターザンのように、空中を飛んでくる体制で仕置き。
坂田こと、須賀不二男さんは晋松が仕留めます。
京山と直次郎のコンビネーション技も、今回おもしろい。
直次郎、慣れてきたというか、プロだ!お兄ちゃんだ!と思ったら、やっぱり手が震えてる。

でも見ていたおはなも、おののいている。
普段明るくて優しい3人の、まさに裏の顔ですもんねー。
怖いでしょうねー、悪党とはいえ、人を殺してるのを目の前で見るんですから。
それも、普段一緒にいる優しいおっかさんと、大人な晋松と、能天気なアンちゃんが。

「うらごろし」もそうなんですが、「仕舞人」も擬似家族みたいです。
身寄りのない直次郎とおはなにとって、京山が母親。
晋松はオヤジさん的存在か、ちょっと言い切れませんが、調子がいいけど家族思いの兄ちゃん直次郎と妹・おはな。
今回、おはな加入で、ちょっとお兄ちゃんしてるように見えた直次郎でした。


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2011.02.04 / Top↑
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