こたつねこカフェ

癖のある俳優さん、悪役さんが大好きです。時代劇、ドラマ、映画、俳優さんのことを好きに書いています。
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ほいさっさー 苦いラスト 「必殺仕舞人」第11話 秋田

も~、今さら書くなんて、と自分でもあきれるほど、「必殺仕舞人」です。
第10話です。
秋田です。


今回、秀逸なのは直次郎の表情。
怒りから悲しみ。
そして、「必殺」らしい、事件の結末はつけたけど人の心が救えたわけじゃないことを思い知る苦いラスト。

前回、沖縄から今度は秋田へ。
津軽から秋田へ、じゃないんですね、すごい移動ですね。
日本中、飛び回ってますね。
これ、見ている方は1週間だけど、何か月もかけてるんでしょうね。


山中、農民が数人、斬り捨てられている。
村人たちが走って行く。
その中に夫の遺体にすがって泣く村娘・さとの姿があった。

さとの夫は直訴状を握り締めており、兄の冶三郎がその遺体から血に染まった直訴状を取る。
その様子を一座より一足早く寺に向かう為、通りかかったおはなが見ていた。
兄が止めるのも聞かず、さとは寺に駆け込む。

夫の仇を討ってほしい、誰が村人を殺しているのか突き止めてほしいと訴える。
寺にやってきた川越藩の侍は、庵主に何を訴えてきたのか話せとせまる。
しかし庵主は、それは殿の命令と言えど話すわけにいかないと突っぱねる。

夜道を行く一座の前に、行庵寺という提灯を持ったおはなが迎えに来る。
おはなは晋松からの伝言だと言って、京山に行庵寺でひとつ舞うことになったのを知らせた。
が、しかし寺に庵主がいない。
直次郎がおはなに合図すると、鎌倉から早飛脚で来た文を持って晋松がやってくる。

用心深く見張りをする直次郎。
文には秋田の行庵寺に立ち寄って、訴えを聞いてほしいとあったのだが、今、庵主がいないことにはどうにもならない。
おはなはここに来る途中、直訴に出た者たちがむごい殺され方をしたのを目撃したと話す。

秋田藩は、長岡にお国替えになる。
代わりにやってくるのは、川越藩。
秋田の佐竹の殿様は、名君。

百姓は国替えだからといって、殿についていかれない。
国替えを嫌がった百姓たちが佐竹様に秋田を去らないでくれ、直訴しようと騒いでいる。
直訴と言っても、窮状を訴えるだけではない。
「ふむ、そういう直訴もあんのか」と、つぶやく直次郎。

だがこれが、将軍の耳にでも入れば、今度やってくる川越殿や藩の立場がなくなる。
くれぐれも騒ぐ女たちに同調したりしないよう、庵主は川越藩の侍に釘を刺されていた。
一方、秋田に国替えになる川越藩の殿は喜び、森藤左エ門に国替えの件を一任した。
森は「何としても自分は秋田へ行かねば、もうすぐこの川越にもいられなくなる」と、よねという女と竹田、儀右衛門を秋田の百姓たちに潜入させる。

京山は晋松に誰がこの直訴状を書いたのか、誰が百姓を殺しているのか調べて欲しいと言う。
その夜、寺におさとがやってきた。
直次郎は夜道、確かに誰かが自分たちにくっついてきたと言い、「男の癖にと言われるかもしれないけど、ほんと、俺、怖いの」と言う。

「こういうのが出てくんじゃねえかなあ」と、直次郎がおどけて着物をかぶった時だった。
そのシルエットが、外から見てまるで庵主のように見えた。
「庵主さま」と、おさとが話しかける。
京山は直次郎にそのままでいるよう指示し、自分はさとの姿を見る為に庭にこっそり出た。

おさとは「直訴人の夫を殺された、さとです」と言い、「誰が殺したのかまだわからないのでしょうか」と聞いた。
庵主がいなかったのは「江戸に訴えに行ってくれたからですか」と言い、兄がまだ江戸にいる殿に直訴状を出すと言っていると話す。
何度でも、何人殺されても。

殿に自分たちの気持ちをわかってもらえるまで、決してあきらめない。
「お願いです。助けてください」。
寺の明かりが消え、庵主の姿が見えなくなると、おさとは出て行く。
「おいらを庵主と間違えてやんの」と言う直次郎に「あれじゃあ、庵主が逃げ出すわけだ」と京山は言う。

直次郎は何だかこの土地は験が悪いから早く江戸に行こうと言うが、京山は放置できない。
晋松が宿場町にいると、2人の男女が顔を見合わせながら一軒の宿に入って行った。
森から命令を受けたよねと竹田であり、他所の土地から逃げ出してきた逃散者として2人は百姓たちの中に入り込んだ。
いわば、民衆を惑わす為の工作員。

盛りに2人は見て来たことを報告する。
報告によると、百姓たちは直訴はあきらめない。
森は不穏な噂を振りまいて、彼らを疑心暗鬼にさせろと命令した。

中から瓦解させる、仲間割れをさせる。
そして山越えするものは、絶対に叩き斬って直訴を阻止する。
京山一座は町で興行のチラシを配るが、土地の者はまったく相手にしてくれない。

誰も来ない舞台では、一座の娘たちもやる気が出ない。
京山はおさとが気になるので、おはなを様子見にやった。
墓参りをしているおさとに、よねと竹田が逃散者と言って近づき、ここに来る途中、侍が百姓を斬るのを見たと話した。

その侍は城に入って行った。
つまり、秋田藩、佐竹の殿様が斬らせているのではないか。
「城の侍に斬られたのか」とおさとは夫の墓に話しかけ、兄の冶三郎にこのことを話した。

信じられないと言う兄だが、逃散者の夫婦が見ないことを言うはずはないとおさとは主張する。
佐竹の殿様たちは自分たち百姓は一揆を起こそうとしている、と思っているのだろうか。
このことをおはなが京山に報告すると、晋松はこの逃散者は、おそらく川越藩の者とつるんでいるのだろうと言う。
晋松は一軒の宿屋に川越藩の侍が何人も出入りしているのを見ていたが、その中に逃散者を名乗っている2人がいるのも見ていた。

秋田は豊かな土地だ。
川越藩としては、無理してもほしいのだろう。
今度の仕事、藩が相手では、娘たちは一足先に発たせた方がいい。

だが、おはなには残って手伝ってもらわなければならない。
直次郎は、一座がおはなを残して旅立たせるように娘たちを言いくるめるように言われる。
京山は直次郎と一緒に、娘たちを秋田から出したら戻ってくる。

直次郎と京山は山を越えて、秋田を出ようとするが、鋤や鍬を持った百姓たちに途中で囲まれる。
京山は、自分たちは手踊り一座のものと紹介したが、百姓たちは一座を連れて行ってしまった。
閉じ込められた家に、無愛想ながらも、おさとがちゃんと握り飯を持ってくる。

森の命令を受けた竹田たちは領内で、あることないこと、不穏な噂や佐竹の殿様の中傷をふれあるいた。
おはなは、それを聞いていた。
佐竹の殿が、城から金を運び出すという噂を聞いた百姓たちは、一座を装った娘たちがそれを隠して持ち出しているのではないかと京山一座の荷物を改め始める。

娘たちの荷物を調べていた冶三郎が手にしたものを見て、直次郎が目を見開き「やめろ、この野郎。さわるな!」と詰め寄る。
丁寧に巻かれて包まれ、赤いヒモで結ばれた長細いものを、冶三郎はまじまじと見る。
それは直次郎の長ドスだった。

詰め寄ろうとした直次郎は京山に「ケンカはおよし」と頬を張られ、渋々と引き下がった。
直次郎の長ドスを見つめた冶三郎は、「これは…、俺が預かっておく」と言った。
その夜、直次郎はこっそり小屋を抜け出そうとしたが、見つかった。

直次郎が連れて行かれそうになった時、「勝手なことをするんじゃないよ」と京山が出て来て直次郎を叱った。
その時、城に詰め切りになっていた庄屋が帰って来た。
庄屋は京山に非礼を詫び、しかし今は物騒なので領内で成り行きを見た方が良い、と忠告し、京山はそうしますと応えた。
一座はまた寺に戻ってきたことをぼやいたが、直次郎は娘たちに何か買ってくると言って、影に潜んでいるおはなのところに行く。

おはなが庄屋の家に百姓が集まっていると言うと、直次郎はそのまま走る。
庄屋の家には、逃散者を装った2人もいた。
冶三郎は「もう一度、直訴する、誰か一緒についてくるものはいないか」と聞くが、茂吉たちを斬ったのも誰かはっきりしないうちに無茶だと言われる。

だが、冶三郎は佐竹の殿を信じる。
みんなも信じないことには、この先、何もできないのではないか。
いっそのこと、長岡についていくというのはどうだろうと提案した。

しかし、おさとは長岡にも自分たちのような百姓がいる、と言う。
第一、10人が行くと言えば、みんな行くと言うだろう、百姓全部の移動はできないと答える。
その時、逃散者を装った2人が口を挟んだ。

みんなはちょっと、人が良すぎるのではないか。
城にいる人間は、ここにいる人間とは違う。
腹の中はよくわからない。
だから、自分たちは逃げ出してきたのだ、と。

庄屋は自分も直訴に行くと言った。
佐竹の殿に、どうしても国替えしてほしくない。
今の暮らしを壊したくない者は、ついて来いと言った。
その会話を、直次郎は床下に忍び込んで聞いていた。

よねと竹田は、早速、森に庄屋が直訴に江戸に行くと報告する。
百姓たちの代表であるこの集団を殺せば、しばらく直訴はあるまいと森は踏んだ。
早く秋田へ行かねば。
川越で自分がやってきたことがばれたら、森は切腹だ。

その日、庄屋と冶三郎を含む集団が山を越えようとしていた。
冶三郎の手には、直次郎の長ドスがしっかり握られていた。
直次郎は京山にこのことを話し、「一揆だ直訴だと騒ぐ割りには、コロッと心変わりしやがって、よう」と寝転がる。
「人間だもの。迷わないほうがおかしいよ」と、京山は百姓たちに理解を示す。

「あいつら、ちゃんと行けんのかな」。
つぶやく直次郎に「心配ならひと走り、様子を見ておいでな」と囲炉裏の前の京山は言う。
直次郎は起き上がり、走っていく。

よね、竹田、儀右衛門の3人が峠で、刀を抜いて待っている。
庄屋たちがやってくる。
道の下に潜んでいた3人が、庄屋たちを挟み撃ちにして、次々斬り殺す。
直次郎の長ドスを抱えて、冶三郎は1人、道をはずれて山中に逃げ込む。

振り返り、振り返り、冶三郎は逃げる。
だが、竹林で儀右衛門に追い詰められた。
刃から逃げながら、冶三郎は手にしている長ドスを見つめる。

冶三郎は切羽詰って、長ドスを抜く。
悲鳴をあげながら、長ドスを手に儀右衛門に向かっていく。
だが、振り上げたドスは儀右衛門にかすりもせず、冶三郎は斬られる。
仰向けに倒れた冶三郎に、儀右衛門がトドメを刺す。

冶三郎が悶絶して、長ドスを握り締める。
辺りを見回して、儀右衛門が去っていく。
少し遅れて、直次郎が走ってくる。
竹林を降りて、まだわずかに唇が動いている冶三郎に近寄る。

長ドスを握り締めている冶三郎の手を取ると、直次郎は丁寧に冶三郎の手をはがしていく。
なかなか手が離れない。
直次郎は顔をゆがめて、1本1本指を開かせる。

今度は直次郎が、長ドスを握り締める。
ギリギリと言う音をさせて握り締めて、目を閉じる。
目を開けると長ドスの刃を見上げて、小さく「ちきしょう…」と目を血走らせる。

庄屋の家に、直訴の集団の遺体が運び込まれる。
おさとが「ひどい!」と悲鳴をあげる。
百姓たちは背を向け、うつむいていた。

日が沈む中、京山が戸を閉める。
真っ赤な日が刺している中、京山が仕事料を置く。
立っている晋松が拝むようにして、それを受け取り、出て行く。

晋松が出て行くと、直次郎が動く。
腰を低くして小判を受け取ると、手の中に入れて何かを決心したように出て行く。
おはなも一枚、京山に手渡される。
京山の顔を見て、おはなは両手で受ける。

夜、黒尽くめの京山が3人が潜んでいる小屋に向かって、細い渡しを歩いていく。
闇に紛れて、屋根の上を直次郎が動く。
口元を隠し、道中合羽の中に顔を隠す。

戸が開き、よねが水汲みにやってくる。
水の向こうに京山がいる。
よねの桶の水面に京山が映った瞬間、よねが刺される。
声も出さず、よねが倒れ、水桶が引っくり返って音を立てる。

「おい」。
異変に気づいた竹田が出てくる。
戸口の上の直次郎が、ゆっくりと立ち上がる。
竹田が刃を抜いて、辺りを見回す。

直次郎が一気に道中合羽を翻して、飛び降りてくる。
真上に構えた長ドスを、竹田に向かって振り下ろす。
竹田が倒れる。
直次郎が長ドスを収めた時、背後から儀右衛門が襲いかかってくる。

刃をかわしながら、直次郎は姿勢を低くして小屋の中に逃げる。
囲炉裏の鍋が揺れ、煙が立ち昇る。
儀右衛門が気合とともに直次郎に刃を振り下ろし、直次郎がさらに奥に姿勢を低くして走りこむ。
長ドスに手をやり、儀右衛門と向き合って直次郎も構える。

少しずつ、直次郎が横に握ったドスを頭上に上げていく。
儀右衛門の背後で、京山が長かんざしを手にする。
掛け声とともに直次郎が斬り付け、避けた儀右衛門がかわす。

儀右衛門が刀を振り回し、直次郎が再び姿勢を低くして避ける。
仰向けになった直次郎が、長ドスを横にして儀右衛門の刀を受ける。
じりじりと儀右衛門が直次郎に刃をつけようとする。

直次郎が、儀右衛門を蹴飛ばす。
障子まではじかれた儀右衛門の背後から、京山が首を刺す。
ふらふらと歩き出した儀右衛門を、直次郎が横に払って斬る。
儀右衛門が倒れる。

晋松は1人、眠っている森の寝所に忍び込む。
静かに戸を開け、眠っている森の横で縄を用意する。
縄を手繰り寄せるように構えると、森の呼吸を手をかざして確かめる。

突然、晋松が布団の上から森に当身を食らわせる。
おどろいた森が跳ね起きると、その首に縄がかけられる。
一気に縄をまわすと、金具を引き抜く。
倒れた森に、晋松が布団をかける。

翌日、やっと江戸に帰れるよと一座の娘たちが弾んでいる。
そして、一度で良いから地元で踊っていこうとおはなが言う。
「そうだねえ」と京山が同意すると、一座は町に出る。

1人、うつむいて歩くおさとの耳に秋田音頭の旋律が入ってくる。
町の者が走っていくのを見て、おさとも広い通りに出て行く。
京山たちが踊っている。
「みなさんもご一緒に。嫌なことは忘れて」という京山の声で、群集が踊りに加わる。

音頭を取っていた直次郎が、おさとに気づき、手を引いて踊りの輪に連れてくる。
だが、輪の中でおさとは耳を塞いでしゃがんでしまう。
踊る輪の中でおさとは立ち上がると、直次郎を見る。
後ずさりしながら、輪の外に出て行く。

うつむいて背を向けるおさとを、直次郎が見ている。
おさとが直次郎を振り返って見る。
唇を噛み締め、怒りと悲しみの表情のおさとが背を向けて走り去る。
直次郎は、おさとの背を見ている。
去って行ったおさとの後を数歩、追いかけようとしたが、そのまま音頭を取って踊りの輪に戻っていく。



いや~、ラスト、やるせない。
このやるせなさが、必殺!
それで、私、なぜかこのシーン、昔に見たのを覚えている。

夜道を行く直次郎は、娘たちに「出るよ。確か2年前も出たんだよ」と言う。
なのに、おはなが迎えに来た提灯見て一番怯えてる。
そして、庵主がいない寺で鍋作りながらまた、「花の都お江戸で2年ほど板前をしてたことがあんのよーん」と言ってみる。
殺しの時と、ギャップが大きい。
なのに、不自然さがない。

おはなは残らなきゃいけなくなって、案の定、娘たちは何故おはながいないのか、一緒に旅立たないで残るのか、直次郎に聞いて来る。
上手い理由が見つからず、「違うのよ、コレなのよ、コレ!」と直次郎は苦し紛れに、親指を立ててみる。
一座の娘たちは「え~!う~そぉ!」と騒いだけど、京山が「ほんとだよ。直の言う通り」と言う。
「こちとらフラレちゃったよ」と出て行く直次郎を引っ張った京山は「下手な言い訳だねえ」と呆れる。

「だってすぐに考えつかねえもんよ」。
あの後、おはなは相当、娘たちに問い詰められたと見た。
直次郎の言い訳の下手さは、百姓たちに捕えられて、抜け出そうとした時も同じ。

「どこへ行く!」
「いや、おいらずっと、旅してきたわけだよね」。
「旅がどうした」。
「だから…、わかんねえかな」と言って小指を立てた直次郎は「コレ買いに行きたいの、たのんます」と言った。

理由は「コレ」しか、思い浮かばないらしい。
「女なら小屋にいんじゃねえか!」と言われて、「身内は気が乗らねえの」と答える。
これは何となくわかるんだけど、やっぱり、「何だか、くせえな」と言われてしまう。
「よし、連れて行くか」と言われて、京山が助けに入る。

だけどお百姓たちが、娘たちの荷物を引っ掻き回した時は怒った。
そして、自分の長ドスを持った時はもっと怒った。
3話で京山に長ドスがないと何もできないんだろと言われて、まるで子供の毛布みたいにうろたえて取り戻して抱きしめてたけど。
あの時は臆病な直次郎の、いわば毛布みたいなお守りみたいなものだと思ったけど。

考えてみると、命を預け、人様の命をいただく長ドスなんだから安易に触れて欲しくない気持ちはわかる。
そんな軋轢があっても、彼らが無事か気にかかってしかたがない。
前回の琉球を同じく、百姓たちに理解を示すのは京山。

そしてちょっとひと走り行って見つけたのは、自分の長ドスを握り締めている冶三郎の死体。
ふと思い出したのが、包丁を洗っていて、指を傷つけたこと。
感覚的にわかる人には、嫌な話でしょう。
前、「切っちゃったー!」と写メ送ってきて、私を「ギャー」と言わせた人がいましたしね。

フードプロセッサーかなんか洗っていて、手を切って、出血が止まらないので救急車呼んじゃったのもいた。
病院行くまでもなく、救急隊員には「止まりますよ」と言われたそうですが。
こういう人間がいるからいけないんだよねと、しょんぼりしてました。
いや、とっても常識的な人なので、ビックリするほど出血したんだろうと思いましたけどね。

自分もドラマでは物騒なもの見るし、書くけど、実際には指切っただけで「ギャー、コワイ」とか言ってる。
包丁でもこれなんだから、日本刀とか長ドスとか匕首とか、ほんとーに!すごい殺傷能力あると思う。
武器だ、危ないよ、痛いよ。
当たり前?

だから長ドスを持ったものの、何も出来ない冶三郎がよくわかる。
怖くて震えて、一気に自分を追い込むしかない直次郎の気持ちもわかる、ような、気がする。
ドスなんかと縁がない生活をしていた冶三郎がおそらく、追い詰められて必死に抜いたであろう直次郎の長ドス。
何度も自分を守ってくれたドスを握り締めて、虫の息の冶三郎。

これを見た時の、直次郎の表情がすさまじい。
閉じた目を開くと、一気に目が血走っている。
ドスの刃を見上げて歯を食いしばり、震える。
怒りが抑えられない。

仕事料を受け取るシーンの、夕焼けに照らされ、オレンジに染まる部屋が美しい。
殺しの時、静かに怒りを充満させている直次郎。
冶三郎が斬られたのと同じ、真上から振り下ろした刃で相手を斬る。
相手は3人、1人は京山に始末されたが、残る1人が直次郎の背後から襲いかかる。

一発勝負の直次郎の殺し。
斬った後は、もう一度、長ドスは収めて仕切り直し。
奥に、奥に逃げ込んでいきながら、相手と対峙し、長ドスを構えなおす。
ちゃんとした剣術を習ったであろう相手の刃を受け止めて、京山との連携プレー。

晋松の殺しも相手の眠っている息遣いを確かめて、当身を食らわせて起こして縄をかけるなんて凝ってる。
そして、ラスト。
夫を失い、兄を失ったおさとには、事件が解決しても笑顔がない。
直次郎が輪に誘うが、楽しそうな群集の輪には入れない。

悲しみと怒りの表情で直次郎を見て、おさとは逃げて行く。
おさとの気持ちを晴らそうとした直次郎が、それを見送る。
数歩、追いそうになる。

だけど、しかたない。
救えないのだと悟ったように、笑顔で音頭を取り続ける。
このラストの苦さ。

「水戸黄門」などにはないラスト。
仕舞の仕事の、これがやるせなさなのだと悟ったように明るく振る舞う直次郎。
この仕事を重ねていくと、段々わかってきてしまう。

確かに自分たちは恨みを晴らす。
そうしないと浮かばれない人たちがいる。
でもそれだから、救えるというものではないのだと。

こういう苦さが、自分が必殺が好きの理由の一つかも。
そういえば味覚で、苦さをうまいと思えるのは大人。
子供は苦さをうまさとは、認識しないと言われたことがあります。

自分でいえばコーヒーをうまいと思ったのは、学生ではなくなってからでした。
それが今では、ブラックですから。
エスプレッソ大好きだったりしますから。
大人になったどころか、人生後半のことを真剣に考えなくてはいけない年齢ですけど。

さて、やっと江戸に帰れる!
そう言ってますけど、次回は江戸ではなく、紀伊なのだった。
何故。


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Comment

本田博太郎さんは良いねぇ~。
編集
こんばんは、おじゃまします。
『仕舞人』記事読ませて頂きました。
直次郎…好きなキャラクターなんですよね。
その若さ、熱さ、明るさ、怒り、切なさが、受け手(視聴者)に親近感を呼び、ドラマに流れる熱(ねつ)と情(じょう)を担う…そう『新仕置人』の正八に、キャラクターのイメージがどこか重なります。
殺しは長ドスで気合一閃の一発勝負!
殺しの玄人(くろうと)の見せる“仕事”ではない、激情と切迫感が表れていて、これが実にいい。
そして、お互いに馴れ合いと深入りをしない“大人の女と男”である京山と晋松の二人に、若き直次郎が加わるキャラクターシフトが尚良し…!
『仕事人』シリーズに比べれば、知名度は低いし地味かも知れませんが、ひっそりこっそりお気に入り(笑)それが『必殺仕舞人』です。



2016年12月03日(Sat) 23:36
キラさん
編集
>キラさん

こんばんは。
コメントありがとうございます!

>『仕舞人』記事読ませて頂きました。

ありがとうございます~!

>直次郎…好きなキャラクターなんですよね。
>その若さ、熱さ、明るさ、怒り、切なさが、受け手(視聴者)に親近感を呼び、ドラマに流れる熱(ねつ)と情(じょう)を担う…そう『新仕置人』の正八に、キャラクターのイメージがどこか重なります。

私も直次郎、大好きです。
そうですよね!
ご指摘の通りだと思います!

以前、今の時代劇には火野正平さんがいないと書かれていたことについて、記事を書きました。
そこでは、火野正平さんが演じる人物、正八に見る方は共感する。
だから火野さんが演じたような人物がいないのは、大きいと指摘されていました。

「仕舞人」の直次郎はまだまだ若く、青く、そして被害者に思い切り感情を移入してしまう。
結果、京山や晋松にぶっ飛ばされたりしています。
でも見ているこちらは、直次郎に共感し、入り込むんです。
火野さんの正八と同じ。

「新仕置人」で正八が大店の主人のカムフラージュのため、結婚させられたカップルに対して感情を爆発させる話がありました。
「仕舞人」では同じようなシチュエーションの話が直次郎メインで繰り広げられていますね。
そうですね、直次郎は正八ポジジョンなんですね。

>殺しは長ドスで気合一閃の一発勝負!
>殺しの玄人(くろうと)の見せる“仕事”ではない、激情と切迫感が表れていて、これが実にいい。

刀、刺す、斬る「仕事」は主水のような鮮やかなプロの手口を見ていました。
ここで臆病な直次郎が自己防衛本能による腕と、怒りを原動力に、ギリギリの「仕事」を見せるというのがとても新鮮でした。
ブルブル震え、水に落ち、歯を食いしばって硬直寸前になりながら、体当たりしていく。
あの必死さにまた、こちらは感情が入るんです。

>そして、お互いに馴れ合いと深入りをしない“大人の女と男”である京山と晋松の二人に、若き直次郎が加わるキャラクターシフトが尚良し…!

これ、見ているとすごくバランスが良いんですよね。
直次郎の知らないところで、瞽女だった娘をちゃんと見守っている晋松とか。
お花に殺しを見られた時の京山と晋松の様子を見ている直次郎の心の動きなんか、本当に良いです。

>『仕事人』シリーズに比べれば、知名度は低いし地味かも知れませんが、ひっそりこっそりお気に入り(笑)それが『必殺仕舞人』です。

仕事人の合間に挟まれたミニシリーズみたいな感じで、注目されることがないのかもしれませんが、俳優さんたちの演技がすごく良い作品だと思います。
コメントしていただいて、うれしいです。
ありがとうございます。
2016年12月04日(Sun) 23:46












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