時代劇専門チャンネルの「仕置人」が、「閉じたまなこに深い闇」「力をかわす露の草」「利用する奴される奴」まで来ました。
聞いた話ですが、「閉じたまなこに深い闇」を見て荒い気持ちになり、殺人まで行ってしまった…と証言した犯罪者がいたとか。
後には否定したらしいですけど、それでこの後、「仕置人」はややソフトな路線になったそうです。

必殺に出てくる悪の検校は目が見えている、という印象は「閉じたまなこに深い闇」から来たんでしょうか。
「必殺仕置人」第7話、「閉じたまなこに深い闇」。
転機だったのかな?

ある三味線弾きの女性が「両親の仇、あにさんの仇」と斬りかかり、主水に取り押さえられた。
主水は錠に娘を預けたが、娘は鉄が連れて行った。
検校から金を借りている奉行の命令で、主水は娘を検校にひったてていかなければならない。

鉄は主水が娘を迎えに来た際、検校に斬りかかった理由を教えてみろ、と言う。
救えない者に話させたって、しょうがないじゃねえか!と怒る錠。
いいじゃねえか、木戸銭払うわけじゃねんだから!と言う鉄の言い分がおもしろい。
娘を差し出さなければならない主水も、そっぽを向いて娘の話を促す。

検校を襲った娘から聞いた話は、こうだった。
生まれつき目の見えない弟に店を閉めて検校ができるよう、お金を持って京に上っていた両親と弟を使用人の弁蔵が殺した。
その金で弁蔵は検校になった…と思った娘は、斬りかかったのだった。

検校の屋敷の門の前で「悪いが、縄をかけさせてもらうぜ」と言う。
素直にうなづいた娘に縄をかけ、娘が検校の屋敷の者に引き渡されていくのを見ても、何もできない。
思わず、無力な十手で検校の看板をパン!と割る。

半次とおきんは、娘に渡された金で、自分たちでお念仏をあげてやろっか?と言う。
鉄たちはまず、弁蔵が検校かどうかを調べることにする。
目が見えるかどうか。
鉄が按摩を装って潜入するが、わからない。

助けられない者はほっておけ!と怒鳴った錠なのに落ち着かず、屋敷に娘の遺体を引き取りに行ってやる。
屋敷内にある遺体を、安値で引き取って葬ってやると錠は言ったが、屋敷内でお手討ちになった者はいないと言われる。
娘はなぜか、生かされていた。
閉じ込められていた娘を鉄と錠が助け出す。

しかし、娘は検校の用心棒に殺されてしまった。
おきんは検校に金を借りに行き、借金のかたに検校に召し上げられることになり、さらわれてしまった。
そして、検校の目が見えることを突き止めた。

鉄と錠と半次は仕置きを決意、鉄が娘を背負い、検校屋敷に連れてきた。
屋敷に乱入した錠の空手の構え。
娘を直接殺害した用心棒を見つけると、槍を叩き込む。

逃げ出した検校の寝所に、娘が横たわっている。
検校を目潰しし、断末魔をあげるうち、娘の三味線のバチで首を切り裂く。
鉄は娘のあわせた手に、バチを置いてやる。

今回は主水は仕置きは休み。
でも、釣りを見物していた主水の前に、橋の上から紙包みが投げられる。
橋の上には、おきん。

おきんが主水に向けて「し、お、き、りょ、う」と口真似をする。
手を振って、ひらひらと去っていくおきんに向かって、「ちょっと待ってくれ、今回俺は何もしてねえんだ。これを貰うわけにいかねえよ」と叫ぶ主水。
長屋に戻ったおきん。

検校から取った証文を、錠と半次が燃やしている。
鉄は洗濯をしている。
おきんは検校から借りた金を、追加の仕置料と言って配る。

ちょうど「仕事人III」では仕事に不満を言う主水が、しっかり仕事料を貰っていくのに加代や秀が文句を言っていた回。
無力な十手、それでも召し上げられるとまずい主水。
そんな気持ちからか、ここでは主水が仕事はしていないから、とおきんに仕置料を返そうとする。
「仕置人」から放送が始まって、ずいぶん時間がたって、主水も変わりました。

娘から検校を狙ったわけを聞いて、ムカムカしてキセルをふかす鉄。
口元がワナワナしている。
助けられないことがわかっているんだから、同情なんかするな!と怒鳴っておきながらいてもたってもいられない錠。
シィッという声とともに、構える錠のアクションがカッコイイ。

怒りの鉄のすさまじい仕置き。
誰の、何の恨みか、というのがはっきりしてる。
世間的には無力な、仕置人たちのそれぞれの行動とか、表情が魅力的。

みんな悪で、情け深くて、すごい魅力的なキャラ。
でもこれ、今じゃ到底、作れない話なんでしょうね。
この回が転機になったとしても、悪の上を行く悪、と自分たちを称する仕置人たちのどうしようもない怒りと悲しみが良く出ている回でした。



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2011.02.20 / Top↑
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