第7話、「主水、正月もまたイジメられる」。


3人組の少女が美人局をしている。
最近、勢力を強めている入船屋は自分たちの縄張りで断りもなく荒稼ぎをする3人を追う。
3人のリーダーはお蝶といって、実は梅若組の頭だった。
しかし、小娘のお蝶が頭ということでわかるように、梅若組はほとんど組織として機能していなかった。

お蝶の所業を心配し、やめるように諭すのは、梅若組の佐吉。
「カタギの衆の為、世間の汚え部分を引き受けるのがヤクザ」。
佐吉はお蝶にそう諭すが、お蝶と2人の娘は取り合わない。

その佐吉も年老いて、背中の彫り物にシワが寄る。
佐吉と仲良くなった参。
闇の会に入船屋の仕事を持ち込んだ佐吉だが、仕事料の安さから加代さえも手を出さない。

ある日、入船屋の配下に追われたお蝶は政の家に飛び込んでしまう。
政の機転で入船屋たちを追い返したが、お蝶の仲間2人は捕まってしまった。
お蝶の正体を吐けと言われても拒否していた娘たちだが、入船屋は指を詰めてもらうと言った。
娘たちは悲鳴をあげる。

お蝶は1人で入船屋に行こうとする。
その前に自分を助けてくれた政のところに行き、ドスを研いでもらった。
そんなものを持って行けば、無事にはすまないと危惧する政に、お蝶は、自分はまだ恋を知らない、だけど、政のことを少し好きになったみたいだ。
ちょっとだけ、抱きしめてくれと政に言う。

最後の仕事だ。
これが終わったら、静かな余生を送る。
佐吉は女房にそう言って、出て行く。
1人、殴り込みをかけようとしているお蝶を、佐吉は叱り飛ばす。

実はお蝶の荒稼ぎは、老いた佐吉に安泰な老後を過ごしてもらう30両の為だった。
2人は実の親子のように、互いを思っていたことがわかる。
佐吉の後を追いかけようとしたお蝶。
その時、参が現れ、お蝶を「行くな」と止める。

佐吉が老後を過ごす為の30両で、闇の会に再び、仕事が持ち込まれる。
入船屋に向かう佐吉の前に、主水が現れる。
「運のない時は、ムカデでも転ぶと言いますからね」と自嘲気味に話す佐吉。
だが主水は「いくら風の強い時でも、田んぼのカカシは一本足で立ってらあな」と返す。

入船屋に向かった佐吉は、娘たちを返してくれと言う。
だが入船屋は昨今の娘たちはヤワで、死んでしまったと2人の遺体を運んでくる。
怒った佐吉だが、入船屋たちに返り討ちにされてしまった。

主水は正月ということで、入船屋にうまく潜入する方法を考えた。
仕事の当日、加代は下働きをし、参も正月の宴会に紛れ込んだ。
そこに政と竜が、獅子舞を装って入ってきた。
目障りな梅若組も壊滅させて、上機嫌の入船屋は獅子舞を囲んで宴会。

竜と政、そして参は巧みに入れ替わりながら、それぞれの仕事を遂行。
宴会の中、竜に首を絞められても、政に刺されても、誰も気づかない。
そして参がポッペンで仕置き。
殺された入船屋の配下は、傍目にはだらしなく酔い潰れたようにしか見えない。

入船屋の親分に、主水が新年の挨拶にやって来る。
主水が深々とお辞儀をし、いつまでも頭を上げないので、入船屋は恐れ入ってしまう。
同じく平身低頭している入船屋を、主水は上からグサリと刀を突き刺す。
仕事を終えて帰った主水だが、せんとりつは正月草々、主水につらく当たるのだった。



新春第一弾ですが、壱も弐もお休み。
代わりに、というと、何ですが、参が良く動いてくれます。
愛嬌たっぷりで、佐吉と仲良くなる。
しかし、そこは殺し屋。

佐吉の意思を汲んで、お蝶を止める時の凄み。
思わずお蝶の足も止まる迫力。
参と佐吉に男気を感じます。
古くから顔見知りであろう主水と佐吉の会話も、しみじみしてます。

佐吉とお蝶が、実の親子のようにお互いを思いやっていたというのも泣けます。
2人ともが死ななくて、お蝶だけでも生き残って良かった。
お蝶の佐吉への退職金を稼ぐ行為が、佐吉を死なせてしまう皮肉さ。
その退職金が、仕事料になるのもまた、皮肉なもんです。

参と同じく、お蝶に関わるのが政。
追われてきたお蝶を隠す間もないと思うと、布団の中で絡み合っているように見せかける。
「けっ」と去っていく入船屋の手下に、これならお蝶は顔を見せないでしょう。

政はさらに謝っていけと怒り、手下たちと争いになって、追い払う。
ドスを研いでもらいにお蝶が後で来ますが、政のこの優しさにお蝶は既に惹かれていた。
そこで美人局など蓮っ葉なことをしていても、恋を知らないと告白し、政に抱きしめてもらうお蝶がかわいらしく、いじらしい。

仕事のシーンは、出陣の音楽と共に緊張感たっぷり。
獅子舞に隠れながら、次々と入れ替わり、相手を仕留めていく巧みさ。
誘導する加代。

何度言ってもポッペンと言えない入船屋の若頭に、「ポッペン!」と怒る参の垣間見せる表情がやっぱり凄みがある。
仕事の時、ポッペンを吹いてその相手の額に突き刺す。
「これがポッペンやで」。
壱と弐はいないけど、参と政の好漢ぶりでなかなか見応えある新春第一弾でした。


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2011.09.09 / Top↑
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