トカゲが聞いたらあきれけえるぞ 「必殺仕事人V 激闘編」第27話

第27話、「主水、トカゲのしっぽ切りに怒る」。


ある雨の日、軒下で雨宿りしている加代は出前で商売繁盛しているお藤を見る。
縄張りを荒らすなと言う加代だが、やがてお藤と組んで仕事を始める。
吟味役の神尾は、奉行から呼び出される。

神尾の賄賂が発覚しそうになったのだ。
そこで神尾は勘定組頭の安藤と部下の村田に命じ、無理やり金を受け取らせた下役の男に罪をなすりつけ、自害に追い込んだ。
病弱の妻も道連れに自害した男の話は広まり、主水たちは上から賄賂はおろか、町で茶の一杯もご馳走になるなときつく言い渡される。

加代とお藤は仕事の帰り、お藤の妹婿の若杉仙太郎とバッタリ会う。
お藤は早くに両親をなくし、親代わりに妹の綾野を育てて来た。
その夫となった仙太郎は成績優秀で、この度、勘定方に迎えられ、出世した。


お藤はこれからは学問が重要と言って綾野を学問所に通わせ、綾野はそこで仙太郎と知り合ったのだった。
仙太郎は旗本の三男坊なので、婿に来てくれた。
お藤は仕事の合間に瓦版屋の朝日堂の倉吉を手伝い、仙太郎と綾野が幸せになるのを、楽しみにしていたのだ。
加代はお藤に触発され、政の姉代わりとして政の世話を焼き始める。

仙太郎は神尾公認で、越後屋から金を受け取り、その金で綾野とお藤に竜の作る組紐を買った。
翌日、仙太郎は越後屋から大奥御用達の許しを貰った祝いの席に呼ばれた。
仙太郎は廊下を歩いている時、高価な買い物をしているのを見た同僚たちが、仙太郎が賄賂を受け取っているのではないかと噂しているのを耳にする。
その夜、仙太郎は心配しながらも神尾も来るという座敷に行き、慣れない酒を飲む。

酔って足元がふらつく仙太郎は駕籠に乗せられ、越後屋から袖の下を渡された。
しかし、仙太郎は何も覚えていなかった。
帰宅した仙太郎を介抱した綾野は、仙太郎が大金を持ち帰ったのを見つける。
仙太郎はこれは料亭の支払いだと言うが、出勤してから越後屋に金を返しに行く。

たかがお駕籠代と越後屋は笑ったが、仙太郎は返してしまった。
このことは、すぐに神尾に報告された。
安藤は、既に仙太郎が賄賂を取っているという噂が流れていると言う。
神尾は奉行に報告し、老中への出世が控えている奉行は神尾に徹底した処分をと、言い渡す。

仙太郎は謹慎を言い渡された挙げ句、夜道で安藤と沼田に斬られてしまう。
夫の帰りを待っていた綾野だが、仙太郎は屋敷前で息絶える。
仙太郎の遺体を見た綾野は号泣。
安藤たちは賄賂の噂を仙太郎に問い詰めたところ、手向かってきたので斬ったと言っていた。

お藤が綾野の家に行くと綾野は自害し、果てるところだった。
妹夫婦の墓参りをしながら、お藤はこの一件を調べると言った。
一年前にも同じようなことがあって調べたのだが、お上から瓦版には書くなとお達しがあったのだった。
だが今度は負けない。

お藤と一緒に墓参りをしていた倉吉は戻ると、過去の瓦版を調べ始める。
瓦版屋の不穏な動きは、安藤の耳に入る。
その夜、瓦版を書いていた倉吉のところに、安藤と沼田が忍び込む。
「やっぱり、あんたたちが仙太郎さんを殺ったんだな!」

倉吉はそう叫ぶが、安藤と沼田に刺し殺されてしまう。
安藤と沼田が朝日堂を出た時、夜道を歩いていた壱が通りかかる。
不穏な空気を察した壱が朝日堂をのぞくと、倉吉が倒れていた。

お藤と加代が戻り、倉吉の遺体を見た。
「遅かったよ。たった今、2人の侍が出てったよ。俺、だいたい見当ついてんだ」。
「倉さん!」

お藤は、倉吉の名前を呼びながら遺体に取りすがる。
「俺、こういうの苦手なんだ」。
お藤を背に、壱は加代の横を通り過ぎて出て行く。

闇の会が開かれ、神尾と安藤、沼田、そして越後屋が仕事に掛けられる。
依頼人の面通しには、やつれきったお藤がいた。
頼み料は10両。
「お引き受けいたします」と加代が言った。

町角で茶を飲んでいた主水に加代が接触し、蕎麦屋に入った加代を主水が追ってくる。
蕎麦を頼む加代の背後の窓に主水が立ち、横に縁日の面を持った壱が立つ。
壱は「奴ら、トカゲのしっぽ切りだと笑ってましたよ」と言った。

主水は「人殺して、何がしっぽ切りだ。トカゲが聞いたら、あきれけえるぞ」と言う。
窓越しに加代が主水と壱に、仕事料を渡す。
政と竜にも、それぞれ仕事料を配って歩く。

その夜、料亭に集まった神尾たちを、壱が庭から伺っている。
越後屋が神尾の屋敷に向かうと、廊下の外に潜んでいた壱が立ち上がる。
沼田が芸者の1人の手を引いて、部屋を出て行く。

廊下を歩く沼田を見ながら、壱がついていくように外を歩いていく。
一つの部屋に潜むと、戸を開け、廊下から沼田に手を引かれた芸者を戸の中に引き入れる。
手を引いて先を歩いていた沼田は、突然芸者の手が外れたので前のめりに転びそうになる。

振り向くと、先ほどまで手を引いていた芸者がいない。
「おい!」
壱は芸者を部屋に引き入れると、気絶させていた。

芸者が引き込まれた戸まで、沼田が戻って来る。
暗い部屋の入り口に立った沼田の前に、無表情の壱が立つ。
沼田が驚いて声をあげる前に、壱の手が沼田の喉をとらえる。

苦しんで口を開けた沼田を、壱が喉をとらえたまま部屋まで引っ張り込む。
グキリ、と音をさせて沼田の喉が砕かれる。
壱が手を離すと、沼田はそのまま座り込む。

もう一つの部屋では障子に安藤の影が映り、隣の部屋では芸者が帯を解いている。
廊下に潜む竜が狙いを定めて紐を投げる。
障子が破れ、安藤の首を紐がとらえ、安藤が杯を落とす。
隣の部屋にいる芸者は、何も気づかない。

庭にいる竜が、紐を締める。
安藤の顔が障子を破る。
竜が締め、安藤が倒れる。
芸者が部屋に入ってくるが、安藤はそのまま崩れ落ちる。

神尾の屋敷では、神尾と越後屋が笑っている。
加代の声が響く。
「トカゲのしっぽ切りと笑った奴…、地獄から命の出前を頼まれました」。

神尾が廊下に出て、加代の後姿を見る。
「何奴!」
加代を追って神尾が走る。
越後屋が部屋から出て、様子を伺う。

その後ろに政が来て、部屋にそっと入る。
怯えきった越後屋は、部屋に戻る。
その越後屋の背後に、政が降りてくる。
気配に振り向いた越後屋を押さえつけ、政が首の後ろを刺す。

加代を追った神尾は、灯りがついている一つの部屋を覗く。
部屋を駆けると、衝立が見える。
神尾は刀を抜き、衝立を横にどける。

だがそこには、誰もいない。
さらに奥の戸を開ける。
横を見て刀を振り上げた神尾は、仰向けに引っくり返る越後屋を見た。
驚く神尾の背後に、刀を抜いた主水がいる。

神尾が気配を察して振り向き、主水に斬りかかる。
主水は神尾の刀を受け、いち早く神尾の腹に刀を突き立てる。
斬られた神尾がよろめくと、主水は廊下から部屋の中に倒れかかった神尾を突き放し、放り込んだ。

自宅に戻った主水は、せんとりつとそうめんを食べる。
これは肥前屋からのそうめんだ。
そうめんの箱を見た主水は、そうめんの間に小判が挟まっているのを見る。

「お返ししましょう」。
「ムコ殿はさっき、いただくものはいただけとおっしゃったじゃありませんか」
「母上のおっしゃるとおり」と、りつは言う。
小判を巡って主水とせんとりつは、もめ始めた。



中村家の庭に、トカゲが現れて、しっぽを切って逃げて行きました。
トカゲのしっぽ切り。
私は猫を相手にこれをやっているのを、見たことがあります。

でも、逃げた先にも猫がいた場合、せっかくしっぽを切ったのに、その猫がつかまえちゃうんですよ。
ああっ、しっぽが切れるのは一度だけ。
残酷う。
見ているこちらは「やめなさいよー」と声をかけることしかできなかった。

しっぽが新しく生えてきたであろう、トカゲも見たことがあります。
真ん中あたりのしっぽから先、色が違うんです。
体の色は灰色っぽいのに、しっぽは鮮やかな緑色だった。
友人に報告したら、「あたし、そういう話ダメ!気持ち悪い!」と逃げられてしまいました。

さて、トカゲのしっぽが切れるのを見て、せんは大騒ぎ。
りつと役所で本物のトカゲのしっぽきりに合わないか心配する。
それで、この話は下っ端に罪をなすりつけて逃げる、「トカゲのしっぽ切り」という行為について展開となります。

「必殺」には、割りとある話ですよね。
しかし、神尾役は「仕置屋稼業」で主水の上司、しかも良い上司だった村野さま役の宗方勝巳さん!
「仕置屋稼業」では主水を叱咤もしましたが、激励もし、主水の手柄に結びついたりもしました。

でもこれ以後は割りと、悪い役やってますね。
主水に刺されると、村野さまが刺されているような妙な気分になります。
お藤役は「助け人」で文さんの妹役がかわいらしかった、佐野アツ子さん。

倉吉とお藤は、憎まれ口を叩き合いながら、この2人、実は好き合っているんだろうなという感じ。
しかし、「必殺」の展開はこの2人を幸せにはしないのであった。
最初は加代はお藤に絡むが、お藤の商才に感嘆し、次には一緒にお仕事をしていました。

加代が始めた美人を酒の席に呼ぶ仕事って、今で言うコンパニオン派遣サービス?
座敷に行くと、壱がいた。
にこやかに手を振る壱に驚いた加代は、女性たちを廊下で待たす。

「何よ、これ!」
「そんなとこ、姐さんが座っちゃいけない。上座へ座らなきゃ。姐さんの席だよ、ここは」と、壱は加代を上座に座らせる。
料理を見た壱、「ちょっと…、贅沢かな?」。

加代は「当たり前じゃないのよ!いつもあたしからふんだくって!こんな豪華なもん頼んで!女、3人も呼んで!」と手を握り締める。
「一体、誰が払うの!」
「いいとこ目をつけてるよ!俺はよ、だから姐さんに来てもらったんだよ」と壱が声を潜める。

つまり、お金はなかったわけですね。
加代を呼んで、助けてもらったわけですね。
「冗談じゃない」と加代は立ち上がる。
すると加代の扱いが上手い壱。

「姐さんよ、評判良いんだぜ。何でもうまくやってくれる、って世間じゃ評判だよ。美しくて綺麗で、な!」とおだてる。
なぜか、加代、「う、生まれつきだからね」と受けてしまう。
「パッと行くってよ!」と廊下にいた女性3人を壱が呼ぶ。
つまり、加代は壱のお金を払うはめになったようで。

夜の町を遊びから帰る壱は、倉吉殺害に遭遇。
ただ遊んでいるわけじゃなくて、壱は夜、出歩くことによって、こういうことに出くわすわけですね。
嘆くお藤を見て、壱は「俺、こういうの苦手なんだ」と背を向けて出て行く。

仕事人だけど、罪もない人が殺されて、罪もない人が嘆き悲しむのは見ていられない。
こういうところが、壱の憎めないところ。
なぜか壱を許してしまう加代の気持ちが、わかる。

しかし、妹さん、お姉さんが苦労して育てたんでしょう。
気持ちはわかるし、立場もあるだろうけど後追いなんかしないで、もうちょっとがんばって生きていってほしかった。
あの後、お藤さんはどうなったんでしょう。
気丈だから大丈夫だとは思いますが、気になります。

奉行所では賄賂に関する取締りが厳しくなり、主水もいつものように小銭を差し出されるのを断って歩く。
断られたほうが、ちょっと笑っている。
しかし、最後におそうめんから小判が…。
サブタイトルが、「主水とせんりつ、そうめんでもめる」じゃなくて、良かった。


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Author:ちゃーすけ
癖の強い俳優さんや悪役さん大好き。
俳優さん、ドラマ、映画、CMその他、懐かしいもの、気になるものについて、長々と語っております。

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