こたつねこカフェ

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明治直前の裏世界 「必殺からくり人 血風編」

時代劇専門チャンネルで始まった「必殺からくり人血風編」。
これ、テレビで放送されているのを見るのは、初めてです。
ものすごく知られてない作品じゃないですか?

徳川幕府最後の年になる慶応4年。
つまり、明治元年。
日々、官軍の足音が近づいてくる品川宿。

ここで官軍の密偵の主人公・土左エ門は、潜伏する先として、江戸の闇の住人だった「からくり人」の一員になることを選ぶ。
幕府崩壊目前、権力者たちは腐敗しきっている。
新しい時代に期待した庶民もいた。
明治がやってくる。

新しい時代を信じて働いていた土左エ門は、暗殺も請け負う。
そこから、否応なしに官軍の闇の部分を知ることになる。
理想が絡むが、結局は権力闘争でもある世界に身を置いている土左エ門にとって、からくり人は金を貰って許せぬ人でなしを殺すという筋が一本通っているだけの稼業。

幕府は、政府は、庶民を守ってはくれない。
土左エ門はそうした時代の人々の恨みを知り、それを晴らすうち、次第にからくり人として行動するようになる。
密偵であった土左エ門にとって信じられるものは命のやり取りに居合わせる、からくり人たちとなっていく。
上野に立てこもった彰義隊と、官軍の最後の血戦が迫る。

そんな時、土左エ門は明治政府が幕府に取って代わっただけで、権力者と言うものはあまり変わらないことを知る。
江戸最後の裏稼業は、崩壊した。
維新の為、働いた土左エ門にも、新しい時代は来たはずだった。
だが、土左エ門はもう、官軍には戻らなかった…。

これがシリーズ全体を通した物語ですが、「必殺」シリーズの中でも最も動乱の時代。
「暗闇仕留人」よりも激動の時。
入り込んでくる土左エ門は、密偵と言うことを見抜かれている。
あんた、どっちの密偵?天朝様?公方様?

女郎は官軍の通貨と幕府の通貨、両方を貯める。
こっちは天朝様、こっちは公方様。
あんた、天朝様っているの、知ってた?私は初めて聞いたよ。

殺伐とした、終末感溢れる雰囲気がすごい。
品川宿の人たちは、本当にどうなるかわからない、どうしたらいいかわからなかったのではないか。
改めて見ると、幕末を庶民目線で描いているという点で珍しく、優れた時代劇。
密偵と殺し屋という、明治直前の裏世界に身を置いた男の物語でもあります。


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