こたつねこカフェ

癖のある俳優さん、悪役さんが大好きです。時代劇、ドラマ、映画、俳優さんのことを好きに書いています。
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私は仏像を愛した女なんです 「怪奇大作戦」第25話

25話「京都買います」。


京都の町。
仏像が次々消えていく。
SRIが捜査に乗り出す。

消えた仏像は全て、藤森教授が研究していた。
牧に藤森教授は、仏像が消えたことを残念だと思う一方、ホッとしていると言う。
理由を尋ねた牧に藤森教授は言う。

教授は「考えても御覧なさい。近頃の京都の変わりよう」とため息をつく。
「古代の仏像が、安心して住めるところでは、あらしまへん」。
「科学者の先生にしては珍しいご意見ですね」。

研究室にあった仏像の一部を手にした牧は、「それ触ったらあかん!」と言われてあわてた。
その時、1人の女性が入ってきた。
「いらっしゃいませ」。
「お邪魔してます」。

教授は彼女を助手の須藤美弥子と、紹介した。
「彼女も仏像の美しさに心を奪われた1人です」。
仏像を教授に言われて運び、丁寧に扱い、微笑む美弥子を見ていた牧に思わず笑みが浮かぶ。

その日、さおりに誘われたディスコで、牧は踊りにも加わらず、うんざりしていた。
牧がフロアを見ると、美弥子が踊っていた。
美弥子は1人の青年に、「ねえ、あなたたち、京の都を売らない?京の都を売ってくださいな」と話しかけていた。
「俺の町やあれへんもんな」と笑う青年に「京都の市民なら売る権利があるわ。どお?ねえ、思い切って売らない?」

「姉ちゃん、一体どないすんのや」。
「ほんまやな」。
だが若者は笑って、「ようし決まった、京の町売ろう!」と言う。
「じゃ、これにサインして」と、美弥子は若者達に署名をさせた。

牧はディスコの入り口で美弥子に声をかけると、美弥子は外へ走り出した。
「君!京都の町を買うって一体?」
質問する牧に、「誰も京都なんか愛してないって証拠です。それだけのことです」と言うと、美弥子は走り出した。
「待ってくれ!」

美弥子を追う牧だが、雲水たちの中に入った美弥子を見失いかける。
雲水の持つ鈴の音が響く。
やっと美弥子に追いついた牧は「京都の町を買おうとおっしゃてましたね。あれはどういう意味なんですか」と聞く。
「買ってしまいたいんです。仏像の美しさをわからない人たちから、京の都を」。

歩きながら牧は聞く。
「買ってどうなさるんです」。
「仏像の美しさをわかる人たちだけの都を作りたい」。

「何ですって?」
「そんな気持ち、あなたにおわかりになりまして?」
「いや、僕は」。

「おわかりにならないでしょうね。それでいいんです」。
「それでいい?」
「ええ。仏像は私だけのもの。そう思いたいからです」。

京都の町を見下ろしながら美弥子は牧に言う。
「御覧なさい、この風景を」。
「誰がこの都会を、1千年前、美しい文化の栄えた町だと信じられましょう」。

「大学の藤森先生の影響ですか」。
「牧さん。あなたご自身はどうお考えですか」。
牧はふと笑いながら、「僕は、仏像より現実に生きた人間の方が好きかもしれない」と言った。

茶店に行った美弥子は牧に、「初めてですわ、わたくし。男の方とこんなところへ来たのは」と言う。
「大学の研究室で、仏像ばかりながめていないで、たまにはこんなところに来るのもいいもんでしょう?」
「でも私、それで幸せなんです…」。
しかし美弥子は微笑んで「わたくし、生きている男の方と話をするのも悪くない…、今はそう思っていますわ」と牧を見つめて言った。

そしてまた、事件は起きた。
町田警部は、仏像が消えた寺には、人が入った気配はないと説明を受けていた。
まさか仏像が1人で歩き出すわけはない。
牧の耳に、僧侶が持って歩きながら鳴らす鈴の音が入ってくる。

思わず走り出した牧は、雲水の後を追う。
雲水は門から出て行き、後から違う雲水も歩いていく。
「雲水…。そういえば、美弥子さんの周りにもいたな」。

野村が来て、「牧さん、何考えてるんですか」と聞く。
「仏像が恋人だと言った女のことさ」。
牧の動かない視点に、驚いた野村が牧の前に手をかざす。

三沢が奇妙な機械を見つけた。
それは発信器だった。
防犯設備じゃないのかと言う町田警部だが、的矢所長は大阪大の山崎教授の所に行って、カドニューム光線について聞いてくるように言う。
カドニューム光線とは、物質を伝送させることができると言われている光線だった。

牧と美弥子は、連れ立って歩いていた。
「理由を話してほしいんだ。君が京都の町を買おうと言う理由を」。
「申し上げたはずです。私は古いまんまの京都を、そこに生きる仏像を愛していると」
「昨日の夜、また一つ仏像が消えた。あれはどういうわけなんです」。

美弥子は立ち止まると、表情をこわばらせる。
「美弥子さん。話してください」。
しかし美弥子は「知りません。私、何も」と言うばかりだった。

歩き出した美弥子に牧は「待ってください」と言う。
「さよなら」と駆け出す美弥子を、牧は追って止める。
牧と見詰め合った美弥子は目を伏せ、牧は美弥子を捕まえた手を離す。
「美弥子さん…」。

「許してください。私は仏像を愛した女なんです」。
美弥子はそう言うと、牧の前から走っていく。
牧は美弥子の後姿を見ていた。
遠ざかる美弥子の後ろに、雲水たちが歩いていく。

その夜、三沢はSRIで食事している中、カドニューム光線の原理を説明していた。
様子がおかしい牧に、三沢がどうしたのか尋ねる。
するとさおりが「牧さんは恋をしている。あの京都の町を買って歩いている人に」と言う。
「うるさい!」

牧は怒鳴ると、ばたりと後ろに倒れる。
SRI全員が驚く。
的や所長が京都府警が調べたところ、どうも仏像が消えた寺に必ず美弥子が訪れていたと話す。
では美弥子が発信器をとりつけたのか。

だがそういう証拠もないらしい。
牧の頭の中に、美弥子の姿が浮かぶ。
同時に雲水の鈴の音が響いた。

美弥子はまた、法性寺で仏像を見ていた。
仏像を見上げる美弥子の目から、涙が流れる。
牧はそれを外から見ていた。

美弥子は立ち上がると、部屋の隅に歩いて行く。
外に出た美弥子に見つからないよう、牧は身を翻す。
すぐに寺の中に入り、美弥子が何かをした柱をさぐると、機械が取り付けられていた。

牧は京都府警に行く。
「どうしたんですか。まるで恋人にでも振られでもしたような顔してますね」。
牧はその言葉には応えず、機械を地図の上に出した。
「これは…、どこで見つけたんだ!京都府警が手分けして朝から探していたものを!」と町田警部が驚く。

牧は哀しそうな笑みを浮かべた。
「すごい!いやあ、さすがに牧くんだ」。
「美弥子さんが、法性寺に取り付けたんです」。
「じゃあ、やっぱり彼女が」。

「そうか。早速手配しよう」。
「待ってください。そんなことをしたって、彼女が自白するかどうかわかりませんよ。それより…」。
「今夜の発信を待ってみる?」
「そうすれば、受信装置のある場所が突き止められます」と牧は言った。

通信は夜の12時らしかった。
12時。
藤森教授と美弥子が並んでいた。
その後ろには、経を唱える雲水たちがいる。

やがて目の前が光り、仏像が転送されてきた。
藤森教授は「見てごらん」とかたわらの署名のことを話す。
「京の町を売ってもええという市民たちのサインや」。

「売っちゃおう、こんな町」という若者たちの声が蘇ってくる。
「こんだけ仰山の人たちが、この町の持つ文化に関心がない」。
「先生、作りましょう」と美弥子が言う。
「1日も早く、この仏像たちの町を」。

「この仏像たちが生まれた場所に、仏像たちを帰してやりましょう」と藤森教授が言った時、町田警部たちが踏み込んだ。
警察の背後にいた牧を見た美弥子の唇が震える。
「牧さん…、あなた…」。

藤森教授は「さあ、逮捕してください」と言った。
美弥子は牧から目をそらす。
藤森教授に手錠がかかる。

「先生!」と美弥子が呼ぶ。
「かわいそうに仏像たちはまた、騒音とスモッグの町で観光客の目にさらされて…。運命。運命かも知れんな、それが」。
教授の声は笑っていた。

駆け出した美弥子を、牧は追った。
「美弥子さん!」
牧は美弥子の肩をつかんで、止める。
「美弥子さん」。

美弥子の前で、藤森教授がパトカーに乗せられる。
「美弥子さん!」
「仏像以外のものを信じようとした…、私が間違っていた。それだけのことです」。

美弥子はそう言うと、牧から目をそらし歩き出す。
夜の中、美弥子が遠ざかっていく。
牧はじっとそれを見ている。

1人、京都の町を歩く牧。
美弥子と行った茶店に行き、ふと後ろを振り返る。
雪がちらつくが、誰もいない。
牧は1人、京都の町を歩き、寺を巡る。

ある寺に入った牧は、庭に1人、尼僧がたたずんでいるのを見た。
「ちょっとお尋ねしますが」。
牧の言葉に尼僧が振り向く。
尼僧の顔は、美弥子だった。

牧の口が開き、「美弥子さん…」と言った。
尼僧は目を伏せた。
牧はそれ以上、近づけなかった。
「正連尼と申します」。

立ち尽くす牧に尼僧は言う。
「須藤美弥子は、一生、仏像とともに暮らすとお伝えしてくれとのことでした」。
牧は視線を落とす。

「きっと、その方がお幸せだと思います。どうぞ、貴方様もお忘れになって下さいませ」。
何も言えず、牧の指が唇をなぞる。
牧はコートの前を合わせて、立ち去ろうとした。

振り向いた牧の口が、あんぐりと開く。
はらり、と尼僧の頭巾が落ちる。
頭巾の落ちた尼僧の姿は、仏像だった。

牧が思わず、額に手を当てる。
雲水の鈴が響く。
仏像の目から涙がこぼれる。

牧が顔を覆う。
都会の喧騒が戻って来る。
牧は耐え切れず、走って、寺から出て行く。

工場の吐く煙。
車の音。風にはためくビニール。
塔の横に立つ、塔より高い建物。
淀んで流れる川。

雪が降っていく。
新幹線がけたたましく走る。
空に伸びる煙突。
だが、そこは確かに京都の町だった。



これは、完全に牧さんと仏像を愛した女性との、実らなかった恋物語。
子供向けじゃないというよりも、完全に大人に向けて作ってるのでは。
いや、これ、大人の恋愛ドラマじゃないですか。

30分に、事件とこの悲恋物語が、不自然でなくちゃんと収まっているのにも驚き。
研究室で美弥子の微笑に目が留まり、次に出会った時、美弥子に惹かれていく牧の表情。
ここの岸田さんの演技が実に自然で見事だから、牧の心の動きが手に取るようにわかって、30分枠でも不自然じゃなくしているのかも。

恋する牧さんは、さおりの言葉に、珍しく余裕がなく怒ってます。
そして牧さんは美弥子の犯罪を目にすると、まるで失恋したかのような、雨にぬれた犬のような表情になります。
警察の後ろにいるところを美弥子に目撃されると、哀しそうなやり場のない顔。
岸田森さんの繊細な演技が堪能できます。

雲水は、藤森教授の考えに共鳴していた人たちなんですね。
この雲水の演出も美弥子が歩くと、雲水に囲まれて牧が美弥子を見失うなど、幻想的です。
鈴の音が効果的に、あちこちの場面で流れます。

美弥子の心が仏像以外にも、牧という生きた男性に開いたのもつかの間。
仏像以外を信じた自分が悪いと言われ、止める術がない牧。
ここでひっかかるのは、仏像を盗む為の、機械を取り付けた美弥子はパトカーに乗せられないのか、ということ。

心情的には、犯罪を犯している気など、全然なかったでしょうが。
美弥子は無罪放免?
その後、1人で美弥子と巡った京都を巡る牧の姿は傷心旅行といったところ。
ところが…。

美弥子だった尼僧に出会い、驚き、そして言葉を失う牧。
以前にしたように今度は手を引いて、引き止めることさえできない。
すると、もう一つ、最後にどんでん返し?がありました。

はらりと落ちた頭巾から現れたのは、美弥子ではなく青銅の仏像だった。
それだけじゃない。
仏像は涙を流す。

あの仏像は美弥子?
美弥子は死んじゃったんでしょうか?
だけど仏像になって、最後に牧にだけは会いに来たのでしょうか。

それとも愛した仏像に、美弥子の心が乗り移って、牧に別れを告げた?
いや、全ては美弥子を失った牧が見た哀しい幻影?
わからない。
ひとつ、わかっているのは、2度と会えないということ。

それを悟った牧の、絶望のポーズ。
自分がそうしてしまった、身を切るような哀しさに走り去るしかない牧。
ここで、町の喧騒が戻ってきます。

それまでは、静けさの中にいたことがわかります。
あまりに静かだったことが、喧騒が戻ってわかる。
もしかして、牧は現実とは違う別世界にいたのではないか?と思ってしまう。

そして、京都の町とは思えない工場、道路、建物が映る。
美弥子の嘆きが、響いてくる。
科学者として先端を行く牧と、取り残されたもので町をひっそりと作ろうとする古きものを愛した女性。
2人は正反対ゆえに惹かれあい、正反対ゆえに結ばれない。

もう戻らない古都。
こうして日本は進んでいく。
古都・京都を舞台に高度成長期に製作された、古い伝統が失われる代わりに近代化する日本を表現した、まさに「怪奇大作戦」といった作品。

牧さんにとって、京都は切ない思い出の町になってしまった。
生涯、足を踏み入れないかもしれないほどの。
鈴の音、降る雪。
まるで、一編の映画のような、美しく哀しい牧の恋の話でした。


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Comment

本当に大人向け・・・
編集
「呪いの壺」に続く京都編第二弾ですが死傷者はゼロだし、
子供の視聴者には全く刺激が無い話でしょうなぁ。
共犯で逮捕されないの?というツッコミはやはりありますが、
教授と牧が口を拭って警察が見落としたというオチでしょうか?

なおアニメ監督の今川氏が「鉄人28号」(2004年)で
京都編の二編をパロディしまくっています。
(元々、この「鉄人」は「怪奇」とテーマがかなり被るのですが)
敷島博士が戦前に生き別れになった挙句、尼になった前妻と
京都の街並みを歩いていくカットが今回と全く同じ(17話)。
鉄人と敵ロボットの戦闘で炎上する寺のカット(18話)が
これまた「呪いの壺」のラストと全く同じだったりします。
2012年02月14日(Tue) 09:24
No title
編集
今、文章を読んでいてふと思ったのですが・・・このシナリオは佐々木守さんですが、「ウルトラマン」で金城哲夫さんが書かれた「禁じられた言葉」へのオマージュなのかな・・・。
片や、宇宙人から地球をあげると言えと脅されてもその言葉を言わなかった少年、片や、あっさりと京都売ってしまう若者達・・・それがそのまま「ウルトラマン」という作品と、「怪奇大作品」という作品のスタンスの違いになっているのかな?
でも、その根底に流れるもの=「大切なもの」への想いみたいなモノは共通している・・・そんな気がしました。

でも、だったら、金城さんご自身が書かれるかなぁ・・・。

「怪奇大作戦」でNo.1の作品を挙げろと言われれば、私は「京都買います」か「霧の童話」かで悩みつつ、結局「京都買います」を選ぶと思いますね。それほど完成度が高い作品ですよね。
これほどのお話が、たった30分に収まっているというのは・・・実に脅威です!

美弥子さんの仏像化・・・「アmルセリーノ」という映画(昔は「汚れなき悪戯」という邦題が付けられていました)のラストシーン・・・悪童丸瀬リーのが天に召される時に、動くはずのないキリストの像に抱かれていたという奇跡・・・あれを思い出していました。
美弥子さんは、牧さんに別れを告げる事=人としての心を解脱する=仏様になられた。あの涙は人としてあったモノの名残か、はたまた心から愛し続けていた仏様と一体化した事による喜びの表れか?
子供の頃はwけが分からず見ていましたが、LDになったのを見た時には、こんな風に思ったものでした。
2012年02月14日(Tue) 16:48
巨炎さん
編集
>巨炎さん

>「呪いの壺」に続く京都編第二弾ですが死傷者はゼロだし、
>子供の視聴者には全く刺激が無い話でしょうなぁ。

つまんない!と思いそうですよね。
盗まれるのも仏像だし、子供にはわからない世界ばかり…。
幻想的な雲水のシーンはありますが。

>共犯で逮捕されないの?というツッコミはやはりありますが、
>教授と牧が口を拭って警察が見落としたというオチでしょうか?

もうちょっと時間があれば、そういう描写もできたのかもしれないですね。

>なおアニメ監督の今川氏が「鉄人28号」(2004年)で
>京都編の二編をパロディしまくっています。
>(元々、この「鉄人」は「怪奇」とテーマがかなり被るのですが)

おーっ、そうなんですか!
この印象的な回は、現在現役のクリエイターさんたちの心にも残ったんですね。

>敷島博士が戦前に生き別れになった挙句、尼になった前妻と
>京都の街並みを歩いていくカットが今回と全く同じ(17話)。

それを現在も撮影できるほど残っている、京都もやっぱりすごいですね。
この当時は、京都もかつての京都ではなくなっていくという思いが強かったのかもしれませんが。

>鉄人と敵ロボットの戦闘で炎上する寺のカット(18話)が
>これまた「呪いの壺」のラストと全く同じだったりします。

あれはすごかったですもんねー。
やってみたいと思うのも無理ないかもしれません。
「鉄人28号」にむくむくと興味がわいてきました。
2012年02月15日(Wed) 00:10
オギャンさん
編集
>オギャンさん

>今、文章を読んでいてふと思ったのですが・・・このシナリオは佐々木守さんですが、「ウルトラマン」で金城哲夫さんが書かれた「禁じられた言葉」へのオマージュなのかな・・・。

あ、あの話ですか!
うわ~、私もこの話とは何の関係もないのかなあと、ふと思いました。
あの子供は、地球をあげますとは言わなかったんだけどなあと。

メフィラス星人、ウルトラマンと互角に渡り合い、勝負をつけずに去った知的な宇宙人ですよね。
「地球を差し上げますとなぜ言えない!」って言ってませんでしたか?
子供たちがそう言えば、地球が手に入る。
ウルトラマンとは光線を撃ち合った後、また来る、その時、子供たちが地球を差し上げますと言えば、その時はウルトラマンと戦わなくても地球が手に入ると言っていたのでは。
子供心に、この宇宙人が一番手強い…と思いました。

>片や、宇宙人から地球をあげると言えと脅されてもその言葉を言わなかった少年、片や、あっさりと京都売ってしまう若者達・・・それがそのまま「ウルトラマン」という作品と、「怪奇大作品」という作品のスタンスの違いになっているのかな?

ああ、なるほど…。

>でも、その根底に流れるもの=「大切なもの」への想いみたいなモノは共通している・・・そんな気がしました。

決して売り渡せないもの。
そうですね…。
この話をしたら、「今、大人に聞いたら『一億くれたらあげる~』とか言うのがいそうだね…」なんて話が出ました。
「そんなのばっかだったら宇宙人が来なくても、地球、滅びるよ…」と。

>でも、だったら、金城さんご自身が書かれるかなぁ・・・。

守らなくてはいけないものについて、この作品が考えさせた。
結果、子供に向けてのメッセージを作ったということはないんでしょうか?

>「怪奇大作戦」でNo.1の作品を挙げろと言われれば、私は「京都買います」か「霧の童話」かで悩みつつ、結局「京都買います」を選ぶと思いますね。それほど完成度が高い作品ですよね。

いや、お見事でした。
岸田森さんの演技といい、映画にしてもいいぐらいです。

>これほどのお話が、たった30分に収まっているというのは・・・実に脅威です!

よくこれ、30分に収めたなあと感心します。
凝縮して、凝縮して、削れないシーンだけを入れたんでしょうね。

>美弥子さんの仏像化・・・「アmルセリーノ」という映画(昔は「汚れなき悪戯」という邦題が付けられていました)のラストシーン・・・悪童丸瀬リーのが天に召される時に、動くはずのないキリストの像に抱かれていたという奇跡・・・あれを思い出していました。

あー、ありましたね。
関係ないですが、あの邦題、すごくいいのに。
それを思い出させるほど、この作品はすばらしいですね。

>美弥子さんは、牧さんに別れを告げる事=人としての心を解脱する=仏様になられた。あの涙は人としてあったモノの名残か、はたまた心から愛し続けていた仏様と一体化した事による喜びの表れか?

仏像の都を作れなかった美弥子は、仏になってしまった。
しかし、唯一愛した仏像以外の人・牧に別れを告げる時、涙が流れてしまった。
そういう解釈もできますね。

>子供の頃はwけが分からず見ていましたが、LDになったのを見た時には、こんな風に思ったものでした。

こんな風にいろいろと解釈をされる、まさに心に残る名作ですね。
製作した方たちに聞いてみたいです。
2012年02月15日(Wed) 00:36
「京都買います」
編集
「京都買います」は、芸術祭参加作品として企画された「あをによし」というドラマのプロットを使って書かれたものです。ですから、もう完全に大人向けですよね。

京都編の「呪いの壺」はラストの寺炎上というスペクタクルで子どもも楽しめますが、「京都買います」はそういった要素がありません。そんなわけで、リアルタイム(小学3年生)のときはどこが面白いのかわかりませんでした。あのラストが妙にひっかかるだけで。

再放送で観るたびに面白くなっていく、そんなエピソードの代表でした。こちらの年齢があがっていき、ストーリーが理解できるようになるわけですね。あるいは凝った映像を堪能できるようになる。まあ、実相寺昭雄監督のエピソードは「ウルトラマン」「ウルトラセブン」を含めてどれもそうなのですけどね。

「怪奇大作戦こそ、私の花の時じゃなかったか」とかつて実相寺監督はエッセイに書いていて、確かに監督作品の4本はどれも秀逸。
昔、この4本をまとめたビデオが出ていて、ダビングしたものを、定期的に視聴してました。
ですから、私にとって、「怪奇大作戦」=実相寺昭雄監督作品になってしまい、完全に大人向けなんです。何かの機会に、他のエピソードを観て、怪奇大作戦ってこんな世界だっけとちょっとショック受けたことがあります。
2012年02月15日(Wed) 11:19
keiさん
編集
>keiさん

>「京都買います」は、芸術祭参加作品として企画された「あをによし」というドラマのプロットを使って書かれたものです。ですから、もう完全に大人向けですよね。

そんな作品だったんですか。
それが「怪奇大作戦」に。

>京都編の「呪いの壺」はラストの寺炎上というスペクタクルで子どもも楽しめますが、「京都買います」はそういった要素がありません。そんなわけで、リアルタイム(小学3年生)のときはどこが面白いのかわかりませんでした。あのラストが妙にひっかかるだけで。

リアルタイムで見た小学生の貴重な感想、ありがとうございます。
普通は低学年なら、やっぱり「よくわからない」とか「ピンと来ない」ですよね。
製作者側もそれはわかって作っていたんでしょうから、すごい勇気!

>再放送で観るたびに面白くなっていく、そんなエピソードの代表でした。こちらの年齢があがっていき、ストーリーが理解できるようになるわけですね。あるいは凝った映像を堪能できるようになる。まあ、実相寺昭雄監督のエピソードは「ウルトラマン」「ウルトラセブン」を含めてどれもそうなのですけどね。

子供の頃見ていた作品だから子供向けだろう、なんて思って見ると、これが侮れないんですよね。
えっ、こんなの放送していたの?って驚きます。
話をすると、今こそ見たい!という人がいます。
ここまで製作者側がわかって作ってたとしたら、すごいです。

>「怪奇大作戦こそ、私の花の時じゃなかったか」とかつて実相寺監督はエッセイに書いていて、確かに監督作品の4本はどれも秀逸。
>昔、この4本をまとめたビデオが出ていて、ダビングしたものを、定期的に視聴してました。

もう…、納得です。

>ですから、私にとって、「怪奇大作戦」=実相寺昭雄監督作品になってしまい、完全に大人向けなんです。何かの機会に、他のエピソードを観て、怪奇大作戦ってこんな世界だっけとちょっとショック受けたことがあります。

子供にもわかるように作られている回もありますが、全体として、すごいものを子供が見る時間帯に放送していたんだなあ…と思いましたが、「霧の童話」ではショックを受けました。
大人こそ、楽しめる作品ですね。
2012年02月15日(Wed) 18:11












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