こたつねこカフェ

癖のある俳優さん、悪役さんが大好きです。時代劇、ドラマ、映画、俳優さんのことを好きに書いています。
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星が強かったのはどちらか 「助け人走る」第2話

第2話、「仇討大殺陣」。


江戸では、中山安兵衛の高田馬場の仇討ちが大評判。
瓦版を見たお吉は同じ中山姓なのに、と文十郎を見て嘆くが、文十郎はまったく気にしない。
そこに利助が呼びに来る。
助け人の仕事、しかも裏のだ。

平内も呼ばれたその依頼は、15人の侍を箱根・千石原に着く前に、片付けてほしいというものだった。
この話の元には、何と、お吉も言っていた高田馬場の仇討ちが影にあると言う。
大評判になったこの話を聞いて、1万2千石の小藩・田原藩の藩主・三宅備後守忠康は、自分の藩でも仇討ちで天下に名を知らそうとした。
ちょうどこの前の年、田原藩では元・勘定方組頭の大田原帯刀が、補佐役・稲葉主膳に果し合いで討った事件があった。

忠康は、主膳の息子2人に、父親の仇として帯刀を討たせようと考えた。
だが未熟な息子2人では、帯刀には到底敵わない。
そこで、藩から15人の助太刀が用意された。
しかし、帯刀と主膳の果し合いには、表沙汰にできない事情があったのだ。

補佐役・主膳とその部下15名は密かに藩の公金を横領していた。
それを知った帯刀は、主犯の主膳のみを果し合いの名目で討ち取り、その責任を取って謹慎し、職を退いた。
だから、息子の仇討ちは、完全に逆恨みということになる。
そして、帯刀を狙う15人の助太刀は、主膳の部下で横領に加担した者たちだったのである。

しかも、これは表の話としても、尋常な果し合いの上、主膳は討ち取られたのだ。
それを仇討ちとは、武家諸法度に照らしても筋が通らない。
だが、忠康は浅野が勅使の接待役にまで命ぜられたのも、このような評判が立ったせいだと言う。

忠康は、それなら、自分たちはそれ以上の仇討ちで評判をとれば、上様の目にも留まるのだと言って聞かない。
仇討ちの理由は、何とでも作る。
だから、主膳の息子たちに仇討ちをさせろと忠康は命じた。

仇討ちは、上様が通る仙石原で行う。
忠康自らも、出向く。
殿が自分を対して仇討ちを仕掛けていると知った帯刀は、事の真相を殿に話せという友人たちの勧めを断った。

帯刀は、これが公になれば、15人は断罪。
騒ぎになり公儀の耳にでも入れば、藩にも類が及ぶ。
だからこれも藩の為と、帯刀は、仇討ちされる覚悟を決めてしまった。
しかし殿をそそのかし、息子2人の助太刀を買って出たのは、公金横領の15人のうちの1人でもあった玄斎だった。

帯刀と旧知の仲である清兵衛は、この話に憤慨してしまった。
侍の世界はわからないが、理不尽なことだ。
あちらが助太刀なら、こちらも助太刀。
そこで文十郎と平内に、14両4部で、15人の助太刀を仕留めるように頼んだのだ。

引き受けたはいいが、助太刀を斬ろうにも、相手の顔を2人は知らない。
田原から三島まで、その手前で敵を捕えたい。
しのには、箱根に湯治と言って文十郎は出かけた。

利吉が家に来る。
しのを見ている利吉に、しのはちゃんとしたカタギの男と一緒にさせると文十郎が言う。
利吉だって清兵衛のところの番頭さんなのに、と、しのが言う。

翌朝、旅立つ文十郎は残していくしのに、もし自分が戻らなかったら…と言って湯治に行くのに大げさだとしのに笑われる。
しのはお吉も連れて言ってあげればいいのに、と言う。
いや、お吉を家に入れればいいのに、と言う。
しかし、文十郎はしのが幸せになるまで、嫁は娶らないと決めている。

清兵衛が持って来た縁談に乗ればよかったのに、と文十郎が言うと、しのが呆れる。
あんな呉服屋のなまっちろい男はダメだと言って、ぶち壊したのは文十郎だった。
要するに文十郎は、しのに言い寄る男は茶店に来る男だろうが、利吉だろうが、縁談だろうがすごい勢いで蹴ってしまうのだ。

「兄さんが気に入る人なんて、いるのかしら」と、しのが憂う。
「でも、私、決めたの」。
誰かと付き合っているのかと文十郎が焦った時、しのは「いってらっしゃーい」と明るく手を振って行ってしまった。

やがて、一足先に駕籠に乗った平内と利吉が、沼津に到着した。
宿帳を見た利吉は、侍が3人泊まっているのに目を留める。
田原からだった。
ずいぶん、遠くから客が来ているんだなあと平内は話をそらす。

宿で文十郎と合流した平内と利吉は、文十郎が向かいの宿の部屋の3人の侍がこちらを気にしていることを聞く。
つまり、こちらの宿に仲間がいるのだろう。
あわせて6人、顔を確認できるのは幸いだし、一気にやる時はやらなければダメだろうと言う文十郎の言うことを聞いて、ここは潜んでいることにした。

平内と利吉が、代わりばんこに一晩中、侍を見張った。
利吉が顔を洗っている時、裏口で見回りの岡っ引きに女中が、奇妙な客がいると話していた。
上様がここを通過する為、見回りが厳しくなっているのだ。
侍3人の客はまったく出歩かず、誰かを待っているようだと言う。

しかも別の部屋の客は障子を締め切り、外ばかりのぞいている。
その会話を聞いた利吉が、余計なことを…という表情になった時、侍が来た。
侍もまた、女中と岡っ引きの会話を聞き、自分たちを見張るものがいることを知った。

平内と利吉がいた部屋に、侍たちがやってくる。
だが、部屋には誰もいなかった。
その時、岡っ引きが人の部屋に入っている侍たちを咎める。
岡っ引きは、田原藩の侍があちこちの宿に散らばっているのを不審に思い、部屋にやってきたのだ。

自分たちの部屋で話を、と侍たちは、岡っ引きを部屋に連れて行く。
平内は屋根の上にいた。
その時、雨が降ってくる。

雷鳴が轟く中、3人の侍が部屋に入るなり、岡っ引きを締め殺した。
それを天井裏から利吉が目撃していた。
6人の侍が集まり、バカなことをしたと言いながら、とりあえず押し入れに死体を隠す。

3人は玄斎を待っているのだと言ったが、玄斎は既に来ているらしい。
岡っ引きの死体は、夜に始末するが、騒ぎになる前にここを立ち去ろうと、明日の朝、船で出立することになった。
平内と利吉は焦るが、文十郎がいない。

しかたなく、平内と利吉が船を流して、侍たちを足止めしようと夕立の中、外に向かうと文十郎が帰って来る。
文十郎が2人が急ぐ理由を聞くと、船を流しに行くのだと言う。
だが船は今、文十郎が流してきたところだった。
翌朝、次々と田原藩の侍らしき男たちが、あちこちの宿から出るのが見える。

全部で12人。
あと3人足りない。
だが、仇討ちの兄弟を入れたら、17人いなければならない。
何かある。

しかし、舟が流れてしまった以上、千石原に行くには裏街道の山道を歩くしかないと文十郎は言う。
その時、「わかった」と利吉の声がする。
「どうも宿の勘定が多いと思ったら、文さん、あんた2升も酒飲んだね!」
算盤はじいている利吉に、後にしろと言って文十郎が怒る。

平内と利吉が船着場を探っていると、侍たちが船頭のところにやってきた。
船頭が言うには、船は全部流されてしまった。
1艘だけ残っていたが、雨が上がると5人連れの侍が訪ねてきて、その船を出してしまったという。

玄斎たちは先に向かったのだ、と残りの12人も歩いて箱根に向かう。
途中、薪を拾ってでもいた風の老人に、山道の行き方を聞く。
道を聞き終わった侍は、老人を斬り捨てた。

その後を平内が着いていく。
追いついた平内を、侍たちが待っていた。
平内は、侍たちになぜ後をつけると聞かれた。

「あっしは別に」と言った平内に侍たちは「問答無用!」と斬りかかってくる。
2人を退治した平内が、斬りかかってきた侍の刀を人差し指と親指の間で受け止める。
平内の指には、鉄の板のようなものがはめられ、人差し指と親指で刀を受け止められるようになっていた。
刀を受け止められた侍を、平内が刺す。

平内を侍たちが取り囲む。
背後から1人の侍が、打たれる。
文十郎がやってきたのだ。

「平さん、こいつらここで片付けるか」。
文十郎が鉄心という、鉄でできた刀を振り回す。
1人が足に当たり、足が折れて悲鳴をあげる。
「4人!」

影で見ている利吉は、ヒモに結び目を作って、数を数えていく。
平内が渡り合う。
文十郎の鉄心が当たった侍の、骨が砕ける。
緑深い山の中、逃げる侍を文十郎が追うのが見える。

数を数えていた利吉が襲われ、戻ってきた文十郎が助ける。
「あと何人だ」。
「4人!」と利吉が教える。

4人は河原へ逃げた。
川の中で6人は、団子状態になってもみ合う。
文十郎と平内も疲れてくる。
侍の1人が川に浮いて、流れていく。

逃げる3人と、追う文十郎と平内。
道端にへたり込んで土をつけ、しりもちをつきながら向かい合い、1人をフラフラになった文十郎が鉄心で叩いて倒す。
2人の侍が刀を向けながら、這うようにして逃げていく。

「玄斎どの」と2人が叫ぶ。
千石原で、仇討ちの兄弟が立っていて、傍らに玄斎と呼ばれた男がいた。
「やはり、追っ手がかかっていたか」。
這うようにして逃げていた2人を、文十郎と平内が仕留める。

「行け!」
玄斎の声で、2人が斬りかかってくる。
よれよれになりながらも、文十郎と平内は2人を倒す。
玄斎が刀を抜いて、文十郎に近寄る。

体力の限界に来ていた文十郎だが、玄斎の刀を受け止めて倒れる。
文十郎に斬りかかる玄斎を、背後から平内が止める。
だが、平内も肘うちを食らって倒れる。

平内に向かって振り下ろした玄斎の刀を、文十郎が兜割りで受け止めた。
力任せに玄斎がそのまま、刀を下ろそうとする。
文十郎が必死に食い止める。
その時、キセルに手をやった平内が玄斎の口にキセルを持っていく。

力で押し切ろうと歯を食いしばった玄斎は、キセルの筒を思わずくわえた。
その時、平内が針を抜く。
刀を押し付けようとしている玄斎の首筋に、背後から手を回した平内が針を刺す。

玄斎の力が止まった時、文十郎の兜割りが玄斎を刺す。
結び目を作って数えていた利吉が、「15」と言って、へへへっと笑う。
兄弟がそれを見て、逃げて行く。
その先に、帯刀がいた。

「与一郎殿、与二郎殿も参られたか。この大田原帯刀、仇といわれるいわれはないが、殿のご下命とあればお相手いたそう。参られよ!」
その様子を文十郎と平内が見守る。
帯刀を見つめていた兄弟の元に、忠康がやってくる。
兄弟が、忠康に向かって土下座する。

「殿!我等稲葉兄弟は、帯刀殿に遺恨はなく!」
「何を言う!」
「父は尋常な果し合いにて、討たれたのでございます。なにとぞ仇討ちの儀、なにとぞお取り消しのこと!」
その時、脇に控えていた田島が、昨日、船が流されて上様はここ、千石原を通らないことになったと話す。

「おのれら、兄弟は…!」
殿は憤慨しながら去っていく。
帯刀が立ち上がり、田島が微笑む。

それを見ていた平内が、「くそーっ、もうどこにも行かねえぞ!女もいらねえ!」と言って倒れる。
「しかし安すぎる。これで7両2部の助けは…、安すぎる!」と文十郎も倒れる。
ああーと倒れた2人に、「どうもお疲れさんでございました。どうも。ありがとございやした」と利吉が頭を下げる。
ススキが日に光っていた。



冒頭、中山文十郎演じる田村高廣さんのお父様、大スター・阪妻さんの「血闘・高田馬場」の活動シーンが白黒で流れます。
文士の語りで、中山安兵衛が見事、仇討ちの助っ人で18人を倒し、浅野家の家臣に取り立てられた話が語られます。
すると、それはお吉が持って来た瓦版の話だった。

瓦版には中山安兵衛の似顔絵も書かれていて、それを見た文十郎が「どっかで見た顔だな」とつぶやく。
お父様です。
当時、阪妻さんを知っているファンへの、ニクイ演出。
お吉がこっちの中山さんは見事に出世して、こっちの中山さんが相変わらず。

助け人なんて、大の男がやるような仕事じゃない職についていると嘆く。
くやしくないの?!と言うお吉に、寝っ転がったまま、楊枝を口にした文さん「別に」。
この「別に」が本当に「どーでもいい」感いっぱいで、笑ってしまう。

「中山安兵衛みたいな助太刀を頼む叔父もいないし」、と。
それで「この安兵衛って言うのは強い星を持っているんだ」と言い出す。
同じ浪人で酒ばかり食らっていたが、叔父がいて、助っ人を頼んできて、あわやという時に現れて相手をなぎ倒した。
やんや、やんやの大喝采だ。

「じゃ、自分だったら?」と文十郎は言う。
「仇討ちに遅れたら、遅れっぱなし」。
「叔父はとっくの昔に殺されて、仇の姿も消えている」と。
親父もその親父の親父もれっきとした素浪人だから、と寝っ転がる。

しかし、ひとつだけ、自分はついている。
過ぎた女がいるから…、の言葉にお吉が「ほんと?誰のことか言って」と甘い声を出す。
そこへ利吉が訪ねてきて、「お邪魔かな~?入ろかな?入っちゃダメかな~?でもせっかく来たんだから、は~いろ」と言いながらも入ってくる。
利吉にぺらぺらうるさい!と怒るお吉。

お吉が助け人の仕事なら断ると言うと、お吉が文さんを丸抱えするのはきついと言う。
なんたって、この旦那は酒飲むしか能がない。
お吉は利吉とにらみ合ったまま、「お前みたいなのは豆腐の角に頭ぶつけてお死に!って言うんだ」と言う。
すると利吉も「姐さんみたいなのを、油揚げくわえて、コーンとお鳴きって言うんだ」と返す。

爆笑。
この2人は文十郎も言うように、そりがあわないらしい。
半次とおきんだったのに、まるで関係が違う。

文十郎がお吉に酒を頼むから、お吉はしかたなく出て行く。
すると、文十郎が「何だ?仕事か?」と言う。
利吉から笑顔が消える。

「へい。裏の」。
その一言で、文十郎の目が厳しく変わる。
笑いと緊張の、見事な導入です。

妹思いの文十郎。
利吉が裏の顔を持っているのを知っている。
自分も持っている。
だから妹に、同業者の利吉は近寄らせない。

忠康は、北村総一郎さん。
若い!
この方も、キャリア長いですね。
それで、凶悪じゃないですが、とってもバカ殿らしい。

帯刀は、名優・志村喬さん。
若くて、気が小さそうな殿よりどっしり構えていて、実に武士らしい。
絶対、この人に非はないとわかる。

忠康は、仇討ちがきっかけで、浅野は勅使まで…と運の良さを羨ましがる。
文十郎も、安兵衛は星が強いんだと言う。
しかし、歴史を知る者は知っている。

この後、浅野家に何が起きたか。
安兵衛が、どうなったか。
勅使の接待役が幸運だったと、言い切れたか。

最後はタイトル通り「大殺陣」。
しかし、さすがの文十郎と平内も12人を相手にして疲れてくる。
相手と力の差があっても、数が多い。
それにまがりなりにも相手は武士、刀を持っている。

平内さんは武士だったけど、今は武士じゃないから刀は使わないし。
そうそう、平内さんの指にあった鉄のカバー。
あれが力を発揮した時、ストップモーションでアップになる。
小さいけれど、カッコイイ場面。

河原ではもう、力任せの乱闘。
この辺りが、現実的。
文十郎が刀ではなく、鉄心を使うのも刀が15人も斬れないから?
だとしたら、ここもまた、現実的。

全部で15人、1人7人半倒す。
最後の玄斎が2人がかりだったから、ちょうどいい配分。
本来なら玄斎より、文十郎の方が全然強いはず。
今も強いけど、この先、文さんは暗殺者として磨かれて行きます。

助太刀は倒してどうなるのかと思ったら、兄弟の仇討ち放棄で収まった。
帯刀を前に、怯んだか。
もともと、やる気が無かったのか。
それとも、父親が悪かったのを知っていたのか。

大体、上様に見せる為に仕組まれた仇討ちだから、上様が通らない以上、仇討ちは無用。
そんな仇討ちを命じる殿の、理不尽。
従う家臣の理不尽も感じる。
文十郎が船を流したことが原因だとすると、文十郎ってものすごく貢献してる!

酒を飲むしか能がないとまで言われる文十郎、ものすごく頼りになる。
頭は切れるし、腕は立つ。
要するに、助け仕事なんかの非常事態でこそ、真価を発揮できる男なんですね。

果たして、小さな田原藩に比べて、浅野家は運が強かったのか。
酒を飲むしか能がないと言われる文十郎に比べて、安兵衛は運が強かったのか。
この先、起きる歴史、助け人たちに起きる出来事。

それを知って、この話を思い出した時…。
本当に強い星を持っていたのは、文十郎だったのではないか。
そう思えます。


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Comment

No title
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こんばんは。

「仇討大殺陣」いいですね。このお話も大好きです。

冒頭の映像引用からニヤリとさせられました。

終盤の大活劇、まさに大殺陣ですね。
他のシリーズでは最終回以外で、これほど派手に立ち回り
した例はないのでは、と思います。

「助け人」ならではの一篇ですね。
2012年02月23日(Thu) 01:08
愚夫愚父さん
編集
>愚夫愚父さん

名作ですよね!
とにかく始まりから終わりまで、素晴らしい展開。
冒頭のお遊びにはほんと、ニヤリです。

>終盤の大活劇、まさに大殺陣ですね。

やっぱり、田村高廣さんというキャスティングだからあった大殺陣シーンでしょうか。
ここでまた、剣戟王と呼ばれたお父様の冒頭の仇討ちシーンが生きてくるんですね。

>他のシリーズでは最終回以外で、これほど派手に立ち回りした例はないのでは、と思います。
>「助け人」ならではの一篇ですね。

田村さんというキャスティング、それから「助け人」は人助けをするのが目的。
だから、結果として殺しになる時も乱闘になる時もある。
「助け人」ならではの大殺陣ですね!
見ればみるほど、よくできているお話です。
2012年02月23日(Thu) 09:53
No title
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このお話の肝は、冒頭のチャンバラしーんと、後半の大乱戦にあると思っています。
安兵衛の立ち回りは、いかにも昔のキネマの大立ち回り・・・主人公が走り回って刀を振り回し・・・映画ならではのスケール感も出てますね。
一方文さん&平さんの大立ち回りは、もう、途中からヘトヘトになってフラフラになり得ながらの立ち回り。昔のキネマではあり得ない姿をさらします。
大勢の人を切っても切れ味鈍らない刀を振り回す安兵衛/鉄芯を振り回し、相手を倒していく文さん。
親子の演技を上手く対比させ、キネマの時代とTvの時代の演出の違いを上手く見る人のアピールしているように思えます。
親父さんの時代はあれが正統派で、息子の時代はこれが正当は・・・みたいな。

ところで、堀部安兵衛は運が良かったと思いますよ。一方文さんはある意味雲がないとも思えます。
戦国時代なら槍一本で功を上げ、名を残すことも可能だったけど、太平の世になってしまってはそうもいかない。
そうもいかないはずだったのに、堀部安兵衛は仇討ちのおかげで後世に名を残す武名をあげることが出来たわけです。さらには吉良亭討ち入りで、その名を知らぬ者がないほどの人物になったわけです。47志乃中で名前をちゃんと言える人って何人いますでしょうか?私はほんの数人ですね・・・。
これは武士としては大変すばらしい出来事だったのではないでしょうか?
むろん太平の世になれてしまって、名よりも実を取る方を選んだ者も多くいて、それはもうイクサもない太平な世の中に生まれ育ったらそうなるのも当然泡毛ですけど・・・だからこそ、四十七士は武士の鑑と多当てられたわけです。
一方文さんは、武芸の腕なら誰にも引けをとらない強者ながら、世に出るチャンスに一切恵まれず、裏家業に精を出さなきゃ生きてもいけない。武士としては、この上なく不幸な状況と思われます。
ただ、武士という面目にこだわらなければ、文さんはやはり幸せですよね。すくなくとも、今の我々の価値観で考えれば、安兵衛のような人生よりは、生活に困窮しながらも文さんのような生き方の方が良いなって思いますねぇ。
成功しても失敗しても死があるのみ!そんな討ち入りには、参加したくはありません。^^;
2012年02月24日(Fri) 13:31
オギャンさん
編集
>オギャンさん

オギャンさんが冒頭のシーンと、最後の殺陣について的確にお話してくれました~!
阪妻さんの活動写真の立ち回り、息子の田村さんの殺陣。
活動写真、キネマと、テレビ時代劇の違いが、このリアルの違いなんですね。
その違いに、キネマ全盛の時代と、テレビの時代の時代劇の違いが良く見える、と。
考えがスッキリしました!

>ところで、堀部安兵衛は運が良かったと思いますよ。一方文さんはある意味雲がないとも思えます。

これ、書いてから考えたことでもあるんですよ。
星の数ほどいた武士の中で、浪人から取り立てられ、さらに武士の鑑と歴史に名が残っている。
これは、運が良いというんじゃないか、と。

逆に文さんは、助け仕事で本領を発揮するなど、まさに戦国の世なら名をあげたはず。
しかし、泰平の世では単なる浪人。
うーん…、やっぱり運が悪いのかなあ、と思ったんですね。

>ただ、武士という面目にこだわらなければ、文さんはやはり幸せですよね。すくなくとも、今の我々の価値観で考えれば、安兵衛のような人生よりは、生活に困窮しながらも文さんのような生き方の方が良いなって思いますねぇ。
>成功しても失敗しても死があるのみ!そんな討ち入りには、参加したくはありません。^^;

そこで、そうなんです。
そう考えたんです。
それで、文さんは結局、良かったと思ったんですね。

武士と現在の自分とは違いすぎるので、自分を判断基準にしちゃいけないのはわかっているんですが、安兵衛さんたちだって人としては生きていたかっただろうなと。
家族や愛する者を残して行くというのは、口には出さなかったけれど、相当の無念だっただろうなと思って。
一緒に平穏に暮らしていきたかっただろう、と思いまして。

自分の意思ではなく、お家の大事に巻き込まれ、それが武士とはいえ、浅野家も家臣も、家臣の家族も辛酸をなめたと思うんです。
でも最後にお家は残り、武士の願いは実ったんですから、これもまた、田原藩よりは運が強いのかもしれないんですが。

逆に文さんは、名前こそ残らなかったけれど、あれだけの危機を乗り越え、最後にはお吉と共に無事に旅立って行った。
あの後は知りようはないんですが、幸せの予感で終わった。
お吉がとても幸せそうで、終わった。
あれだけのことがあっても平穏無事に生きていけた文さんは、運が強いんじゃないかと思ったわけです。

…というか、自分は選べるなら、文さんの道がいいからかも(笑)。
出世とか関係ないけど、そういうのから脱しちゃって、自分の価値観で生きられて、楽しそうですし(笑)。

それで、なんかね、オギャンさんが言っていることと似たようなことが、DVD-BOXのブックレットにも書いてあったんですよ。
ということは、オギャンさんの指摘はなかなか鋭いんですね。
2012年02月24日(Fri) 23:04












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