古美門に、テレビのドキュメント番組の取材が入った。
見せたい自分にこだわる古美門は、真知子が持ち込んだ国選弁護にはまったく興味を示さない。
映画「卒業」のような行動をとった青年・榎戸の弁護だった。

だが、花嫁を式場から強奪した行為はまったくの独りよがりの、ストーカー行為だったとする花嫁側。
真知子は榎戸との謁見を重ねるが、もしかしたら榎戸は本当にストーカーだったかもしれないと言う思いが消えず、弁護に身が入らないと古美門に指摘を受ける。
さらに相手側の検事は、真知子の法科大学院時代の先生である相沢秀臣だった。

かつて、真知子は相沢にほのかな思いを寄せていたことがあった。
裁判を進めるうち、真知子は花嫁と榎戸が恋人のように見えていたことがわかってくる。
相沢にほのかに思いを寄せた真知子を、相沢は拒絶はしなかったが、彼にはちゃんとした恋人がいた。

恋人がいながら、自分を決して振り切らず、良い顔をしていた相沢と、思いを寄せ続けた真知子。
真知子の中で、かつての自分と被告の姿が重なってくる。
一方、古美門は野次が汚すぎると、球場から強制退去させられたことに怒る望月ミドリが球団へ賠償請求をした裁判を手がける。
球団側の弁護についたのは、三木長一郎の事務所の若手・井手だった。

最初からミドリの主張には無理があり、とても勝てなさそうな裁判だったが、古美門は鮮やかに予想を覆す主張を展開する。
三木から負けたら命で償えと言われ、余裕だった井出が危うくなると同時に、負けたら首と言われていた真知子も危うくなってくる。
やがて、古美門は鮮やかに勝利。
賠償金を勝ち取った。

しかし、真知子の裁判は榎戸が彼女の結婚生活を思い、罪を認めた為、敗訴となってしまう。
裁判を膨張していた古美門は、真知子を首にしない。
ドキュメント番組も無事放送される。


いや、今回もおもしろかった。
メチャクチャな論理だけどいつのまにか人を納得させ、裁判官を巻き込んで無罪にする古美門。
ミドリさんの野次がないと、球場に行く気がしないという大勢のファンの声を持ってくるとは。

真知子の裁判では相手側は実は心情的には十分、被告に対して恋人だった。
けれど、とても条件の良い男性にプロポーズされてそっちが良くて乗り換えたということ。
しかし、彼女を愛していた男は全て自分が悪いと言って、真知子の追及を止めさせる。
真知子は彼女がすぐに捨てたはずがずっと持っていた、それこそまさしく、榎戸が一方的な思いを募らせたストーカーではなかった証拠の肖像画を持っていたのに。

でもあれ、夫になった男性はわかってた顔してました。
被告の「もういいよ、俺がやりました!」で。
花嫁のあんな醜い、したたかな面を知って、あの結婚生活ってうまく行くんだろうか。
視聴者に花嫁が勝って、全てうまく行く…とは思わせない作りが良かった。

真知子が思いを寄せてチョコレートをプレゼントした相沢が、恋人相手に「出来のよい君と付き合っていると、出来の悪い女でほっとしたくなる」と言っていたこと。
相沢は相手をその気にさせるほどのことはしなかったが、期待を持たせ続けた。
しかしそれは好きな恋人との関係に、スパイスを振る程度の気持ちしかなかった。

真知子に、そんな自分と、被告がダブって見えてくるのが上手い。
最後に真知子は、涙まで流した。
古美門はそんな真知子の心情を見逃さなかった…、というところでしょうか。

さて、負けた井出くんに、ピストルを出し、ロシアンルーレットを迫る沢地さんこと、小池栄子さん。
ミステリアスで良かった。
悲鳴をあげて逃げる井出くん。

その後の三木と沢地さんが笑った。
クールに「楽しめましたか?」
本当にその言葉どおり、「ん、あんまり」と言う三木。
三木も沢地も、古美門も真知子もやり取り、テンポ、口調がピッタリあって上手い。

ドキュメント番組を見て、古美門「テレビは太って見えるなあ」。
真知子、「あんなもんですよ」。
しかし自分が映ったら真知子、「テレビは太って見えますね」。

そして最後、全て持って行ったのは服部さんこと、里見浩太郎さんでした。
時代劇の大物俳優である里美さんが、弁護士にとって自分は「馬の口取り」だと言う。
笑った。

すばらしい、全て服部さんがおいしいところ持って行って、古美門はプロデューサーに電話しようとする。
服部さんは悪くない!を連呼しながら。
「今度の日曜日、競馬場に行って、ゲートで競走馬に1番から順番に頭蹴られて来い」という真知子への古美門の言葉が相変わらずすごい。
こんなセリフが、聞き取りやすいのもすごい。

真知子が首かと思ったら、被告が自ら罪を認めてしまった敗訴なので、セーフ!と言ってくれる。
そして真知子に優等生的な励ましを言って去っていく相沢の後姿に向かって、いつか自分が復讐してやるからと言う。
さらに真知子に、「何が食べたい?」と聞いてやる。

「トムヤンクン!」と答えた真知子に、服部さんの作る絶品のトムヤンクンが出てくる。
食べながら、泣いてしまう真知子。
辛かったんじゃないの~?と言ってやる古美門。
とても良い人に見えて、実はとっても偽善者な相沢と、とてもひどい奴に見えて、実は筋を通してやる古美門の対比が良かった。

いやいや、実はすごく優しいんですね。
優しいというか、自分とちゃんと向き合った人、古美門は仲間、あるいは好敵手と認めた人間には実は寛大なのだった!
好敵手にはどうかわかりませんが、そんな気がする。
このドラマ、堺さんも里美さんも生瀬さんもうまくて新垣さんと小池さんをよく生かしてるし、よく出来てるなあと思います。


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2012.05.01 / Top↑
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