あんな悪党、生かしておきません 「暗闇仕留め人」第21話

第22話、「怖れて候」。
ホラー並み。
ジェイソンかと思うくらい、怖い男が出て来ます。


秩父の山奥まで墓石の買い付けに来た大吉は、駕籠屋と競争しながら道を行く。
駕籠に乗っていたのは材木問屋「檜屋」の主人・喜三郎だった。
大吉が見ている目の前で、喜三郎はこれ以上山奥にはいけないと言われ、歩いて自分の店の材木の伐採場所まで行った。
喜三郎は、娘の櫛が上流から流れてきたと人足たちから聞いてやってきたのだ。

その頃、金を採掘しに来た3人組の首領・熊蔵から隙を見て逃げ出した娘のちよと喜三郎は、偶然出会った。
大吉を見つけた喜三郎は、大吉の引いている車にぐったりしたちよと、ちよの抱いている子供を乗せてくれるよう頼む。
ちよを預けた人足たちは、ちよを攫った熊蔵を探しに行く。

大吉は座ってタバコを吸っていたのだが、間もなく1人の男が大吉の前で背中に手斧を刺されて死んだ。
驚いた大吉が見に行くと、熊蔵を探しに行った者たちは1人残らず、手斧を打ち込まれて殺されていた。
ふもとの町まで降りた大吉に、喜三郎は引き続き、江戸まで連れて行ってくれと頼む。
大吉は代官所に行けば良いと言うが、こんなところに代官所はないし、第一、山の奥のことまでは関知しないだろう。

熊蔵は虎次と丑松という男たちとともにいたが、丑松はちよなど放っておいて、お上の目をかいくぐって掘った金を使おうと言う。
その途端、熊蔵は丑松を刺し殺した。
丑松の背中を通って、刃が戸を貫くほどの力だった。
仰天した虎次は、熊蔵が江戸に行ってちよを連れ帰るまで待っていると約束した。

喜三郎は奉行所に駆け込み、熊蔵がちよを取り戻しに来ると訴えた。
だが、奉行所は忙しいので、わけのわからない仕事はやりたくないと主水を寄越した。
主水が檜屋に行くと、ちよは黙り込み、喜三郎と喜三郎の死んだ女房の弟で、店のことを任せている儀助が応対に出た。

喜三郎の話はこうだった。
3年前、ちよに婿養子を取り、夫の仕事を知らなければ良い女将にはなれないと言って、婿養子と一緒に材木の買い付けに行かせた。
そこでちよの夫は熊蔵に殺され、ちよは熊蔵にさらわれたのだ。

ちよの抱いている子供の三吉は熊蔵の子供ではなく、夫の子供だ。
だが熊蔵はちよと暮らしているうち、いよいよ、三吉が邪魔になってきた。
ちよは三吉を殺されるくらいなら、山で一緒に死んだほうがましだと思い、逃げてきたのだ。

喜三郎は、奉行所に守ってほしいと頼む。
主水はそんな山奥に引っ込んでいる悪党なら、何かやましいことがあるに違いないと言う。
だから、山に逃げ込んでいたはずだ。
それがノコノコ、江戸に来るとは思えないが、気が休まるというのなら、奉行所とは別に、内密で主水が用心棒を用意すると言った。

話を終えた主水が夕焼けの中、大吉の家に行くと、貢が鍋を作っていた。
「やあ、どうしました。そんな冴えない顔をして」。
「今夜、寝ずの張り番、頼まれてな」。

その頃、大吉は浮気の疑惑をかけられ、妙心尼に責められていた。
しかし、大吉が秩父での事情を話すと妙心尼は、檜屋の先代の女将の墓がこの寺にあると言う。
妙心尼によると、若夫婦がいたが、夫は若いのに死んでしまい、若女将は2年前に行方不明になっていたということだった。
だから大吉がその若女将を見つけて連れてきたのだと言うと、妙心尼の誤解はやっと解けた。

大吉の家で、主水と貢と、寺から帰ってきた大吉が鍋を囲む。
主水は大吉が3両も貰ったのに、自分は寝ずの番で、一文にもならないと愚痴る。
「当然じゃないか、八丁堀は仕事なんだからさあ」と貢が言うが、大吉は「この3両は貰いすぎだと思う」と言った。

よほど、娘が帰ってきたのがうれしかったのか。
はたまた、怖ろしかったのか。
主水が暇なら化け物見物に来ないかと誘うが、主水は来ないと思っていた。

その夜、主水は檜屋の縁側で見張りをしていた。
夜半、うとうととした主水だが、喜三郎もちよも、儀助も一睡もできずに起きていた。
パキン、という音がして、緊張が走るが、主水が冷えたので厠を貸してくれと入ってきた。
何事もなく、夜が明けた。

取り越し苦労と言って主水は帰るが、喜三郎は今夜もお願いしたいと言う。
主水はあくまで、何もいただかずに好意で行ったことだと言って、何かあれば奉行所に来てくれと言う。
だが、ちよは熊蔵は必ず来ると断言する。

喜三郎は思いあまって、店の金子を持ち出そうとしていた。
2年前から店のことは全て預かっているという儀助が止めようとするが、喜三郎はこの金でちよを守る人を探すのだと言う。
理由を聞いた儀助は、それならと言う。

ちよは、たった一人の姪だし、自分はちよがいなくなってから体調を崩した喜三郎に代わって、仮に店を預かっているだけだ。
みんなで助け合って行こうと言う儀助に、ちよも喜三郎も涙する。
ちよは自分のことを「帰ってこなければ良かったのでは」と言うが、喜三郎はちよをもう、誰にも渡さないと決心していた。

喜三郎は道場から用心棒の武士を2名雇ったが、その夜、手斧や小刀が用心棒の目の前に打ち込まれる。
用心棒が外に出るが、夜の闇の中、相手の姿が見えない。
だが相手は確実に、自分たちに向かって刃物を打ち込んでくる。

闇の中にいて出てこないのでは、自分たちの腕も役に立たないと言って、用心棒は儀助に金を返した。
喜三郎は頼み込むが、用心棒は出て行ってしまう。
打ち込まれた手斧を取り、喜三郎は表に出て、「ちよは誰にも渡さない。出て来い、熊蔵!」と叫ぶ。

奥の部屋では赤ん坊の三吉が泣いていると、かけていたちよの着物が落ちる。
何にもいないことを確かめたちよが、ホッとした時、「わしからは逃げられねえんだ」と熊蔵の声がする。
「例え、地獄の果てまで逃げようとも、必ず連れ戻すと言っておいたはず。どんな手ぇ使っても誰もわしを捕まえたり、殺したりできん。山へ帰れ。1人でな。これ以上、手をかけさせるとそのガキも親父も叩き殺してやる」。

ちよが立ち上がり、背後の戸を凝視する。
「大人しく江戸を離れるんだ。いいか、あすび谷の小屋で待ってるからな。このことをしゃべったら、聞いた野郎が殺されることになる。いつでもお前を見張ってるからな」。
背後の戸が開き、熊蔵の顔が見えた。

喜三郎は「出て来い、熊蔵!」と叫んで、店の外で座り込んでしまい、儀助が運んでいた。
儀助は固い表情で座っているちよを見ると、儀助は喜三郎は気が張り詰めて倒れてしまったのだろうと、医者を呼んでくると言い、出て行く。
ちよは自分の為にと言って、泣いた。

儀助は外に出ると、「いるんだろう?」とささやいた。
「いるんだろう?儀助だよ」。
すると、背後からいきなり、熊蔵が現れた。

「よう、しばらくだな」。
儀助は熊蔵の口を押さえると、「約束が違うじゃないか!」と言った。
儀助と熊蔵の話からすると、人を殺して檜屋の木場に逃げ込んだ熊蔵を見逃す代わりに、儀助はちよの夫を殺してもらった。

そして、檜屋を乗っ取ったのだ。
儀助が店を手に入れたなら、熊蔵がちよを手に入れて何が悪い。
ちよを手に入れたら、もう2度と顔を見せないと熊蔵は言う。
「そう願いたいよ」と儀助は言った。

貢が居候している茶屋で、1人の女が腹を立てながら人を待っていた。
女将は留守で、女は貢に目を留める。
「あんた、いい男ね。ここの旦那?」
「いや、とんでもない」。

「あたし、乗り換えようかしら」と女は言う。
「そんなこと言って、旦那に叱られますよ」と貢が言うと、女は「ちょっと聞いてくださいよ!」と愚痴をこぼす。
女によると、男が自分を嫁にしてやると約束したのに、もう2年も放置しているらしい。
「もっとも、深川の檜屋へは、あたしのような水茶屋女が、そう簡単には入れるとは思ってませんでしたけどね!」上

女の言葉に、貢の筆を持つ手が止まる。
その時、女の待ち人がやってきたと女将が知らせに来る。
貢が立ち上がり、出て行く。
先ほどの女が会っていたのは、儀助だった。

本当の娘が戻ってきたなら、儀助、そして自分はどうなるのだとなじる女に儀助は「心配するなよ。ちよはほどなく、この江戸から出て行く」と言って酒を飲み干した。「熊蔵と言うならず者が連れて行き、2度と帰ってこない。おいぼれの方がそれを苦にしてあの世に行くのは、そう遠くはない。そうなりゃ、お前、誰に遠慮がいるもんかい」。
女は「うれしい」と儀助に抱きついた。
その話を、廊下に立っている貢は聞いていた。

翌朝、ちよが三吉を連れて店を出てしまい、喜三郎がちよの名を呼びながら外に出て行く。
儀助が、ちよは自分が必ず探して来るからと、喜三郎を店に連れ戻す。
三吉を抱いて寺に向かうちよの姿を、目を覚まして家の戸を開けて外に出た大吉が目撃する。
ちよは檜屋の墓に参りながら、自分の行く場所はないと、母親の側に行かせてくださいと言った。

眠っている三吉の首に手をかけた時、墓石の影から見ていた大吉が走ってくる。
その時、三吉が目を覚ます。
思わずちよは三吉の首から手を離すと三吉を抱きしめて、「許して」と泣き始めた。
墓を清めに来た妙心尼の前に、大吉が来る。

その後、墓の前にいるちよに妙心尼が声をかける。
妙心尼を見たちよは、激しく泣き始める。
「おかわいそうに…。さあ、参りましょう」。

妙心尼は三吉をあやしていると、ちよは何事か決心する。
喜三郎は大吉に連れられ、寺にやってくるが、喜三郎は階段で「ちよに会えない。私が何をしてやれましょう。何をしてやることもできないんです」と立ち止まってしまう。
「ちよを、私たちをこんな目にあわせた奴が憎い。なぜ、こんな目にあわなきゃならないんだ。何を私たちが悪いことをしたというんでしょう」。

そして、大吉の袖をつかんで、誰でも良い、婿の恨みを晴らしてほしい。
ちよを苦しめる奴を殺してほしいと言った。
「今はこれだけしかありませんが」と言って、2両を出すと、「たとえ50両、100両とかかろうと、自分も商人です。金で恨みを晴らさせてもらいます」と大吉に2両を握らせた。
「お願いします。私に力を貸してくださる方を、お探しください」。

ちよが妙心尼に連れられて、外に出てくる。
喜三郎と会っているところを、儀助がのぞいている。
「私の戻るところはもう、熊蔵のところしかありません」と言う。

だが喜三郎はちよを置いて、安楽に暮らせることはないと断る。
ちよは夕べ、熊蔵がやってきた、もう逃れることはできないと言って、三吉を喜三郎に託す。
妙心尼は思わず、もらい泣きをしてしまう。

その足で妙心尼は大吉の元に行き、「人が殺され、死ぬほどの苦しみを受けているのに助けてやることができない。そんなこと許されていいんですか」と訴える。
しょうがないと言う大吉に「こちの人のご返事はそれですか。なんと情けない」と言うと、「わたくしが男にうまれていたら、あんな悪党、生かしておきません!」と言って去る。
首をかしげながら、大吉が戸を開けると、座敷には主水と貢がいる。

主水が「おい、仏に仕える身としては、少々乱暴な言葉だったな」と言う。
貢が火鉢で手をかざしている。
大吉がやってきて、「俺の腹はもう、決まってんだがな」と言った。

そして自分は先に3両貰っているからと、先ほど、喜三郎に渡された2両を投げ出す。
主水に「おめえ、どうする?」と聞かれた貢は「私は一緒には行かれないよ。江戸に仕事が残ってるんだ」と言って立ち上がった。
「仕事?」
「ああ、危うく大悪を見落とすところだった。檜屋の儀助な、熊蔵と繋がってることがわかった」。

そう言いながら、貢は笠をかぶる。
「熊蔵と儀助か!」
「そうか」と主水は1両受け取り、「石屋、気をつけて行けよ」と言う。
大吉がうなづく。

ちよが江戸を離れていく。
喜三郎が三吉を抱きながら、人気のない町はずれまで見送る。
その後を儀助が、ついていく。

儀助の手には布に包まれていたが、手斧があった。
だがふと、儀助が立ち止まる。
行く手に貢がいて、絵を描いていたからだ。

儀助は顔をそむけると、貢のいる方向に歩いて行く。
すれ違う時、貢が描いている絵をチラリと見た儀助は、驚いて貢の顔を見る。
貢が描いているのは、自分の似顔絵だったからだ。

矢立を口にくわえ、絵を描く貢を通り過ぎた儀助は見つめる。
後ろを振り返りながら進み、人気のない寺まで来ると喜三郎の後ろに忍び寄ろうとした。
縁側に上がった儀助の前に、貢が座って絵を描いていた。
儀助はギョッとした。

絵には、手斧が描かれていた。
儀助は焦りながら、縁側を降りていく。
貢がチラリと、儀助を見送る。

建物の陰に見えなくなった喜三郎と三吉の後を、儀助が走って追っていく。
だが、すぐに手に手斧を持った儀助が後ろに下がって来る。
行く手に貢がいたからだ。

絵を描いていた貢が、ふと、近づいてくる。
儀助は怯え、手斧を手に襲い掛かってきた。
貢は儀助を抑えると、額に矢立を押し付ける。

矢立の仕掛けが開き、儀助に張りが刺さる。
儀助は座ったまま、息絶えていた。
その少し離れた先に、何も知らない喜三郎と三吉がいた。

山道に向かう茶店で団子を食べながら、大吉はちよを待っていた。
ちよの姿を見た大吉は、ちよの後を追う。
どんどん、ちよは山奥に、獣道に入っていく。
大吉が、ちよを見ている。

ふと、ちよの鼻緒が切れる。
ちよが座り、鼻緒を直す。
大吉がちよを見ながら、小屋に気づく。
小屋には、人のいる気配があった。

大吉が小屋に踏み込む。
頭上に人影があった。
大吉目掛けて、人が降りてくる。
虎次だった。

大吉は虎次の心臓をつかみ、虎次を仕留める。
小屋に入ってきたちよの口を塞ぐと、ちよは大吉を見て「あなたが、どうしてここへ?」と聞く。
「あんたのお父っつあんに頼まれましてね」。
「父に!」

「さあ、そこの隅でじっとしてんだぜ!」
大吉は、胡桃をすり合わせる。
戸が開き、熊蔵が入ってくる。
大吉は熊蔵を殴り、表に出す。

あわてた熊蔵の心臓をつかむが、大吉の手は何もつかめなかった。
驚いて手を抜いた大吉に向かって熊蔵は笑い、大吉を殴り飛ばした。
小屋に逃げた大吉は、手を見つめながら「ひょっとすると、奴の心の臓は右に?」と考える。

手斧を手に、熊蔵が踏み込んできた。
大吉が壁を破って、表に飛び出す。
小屋が傾き、崩れていく。

熊蔵が、手斧を振り回す。
大吉が熊蔵の手斧を叩き落すが、熊蔵は大吉の首に腰紐をかける。
締め付けようとする熊蔵に向かって、大吉は右手を振り上げるが、すぐに左手をあげ、右胸に手をめりこませる。
右胸にあった心臓をつかみ、熊蔵は「あ」というと倒れた。

ちよが走ってくる。
左手を押さえて、大吉がちよを見る。
そして大吉は、秩父に以前いった墓石の買い付けに向かうのだった。



最初、山賊の人攫い話かと思いましたが、すぐに熊蔵がとんでもない怪物であることがわかる。
何人もの人が、凄惨に殺される。
武器が手斧というのが、とっても獣じみているし怖い。
雇った用心棒も、獣じみて夜目がきき、手斧を投げてくる熊蔵に対して逃げ出す。

そこで護衛に来た主水が、「一文も貰っていない」「仕事だから!」と、袖の下アピールがおかしい。
家に戻った主水が、せんとりつに身ぐるみはがれるのもおかしい。
檜屋は金持ちなんだから、袖の下ぐらい貰ってきたと、せんとりつも思ってるんですね。
いかに檜屋が堅実か。

主水が大吉の家に行くと、貢が鍋を作っているのがおかしい。
貢は出会い茶屋と、大吉の家に居候してるのでしょうか。
大吉が感心した、小奇麗な家にいた貢が。
インテリの匂いがして、三味線を弾いていた貢が。

あやさんがいなくなって、本当に居場所がないというか、定めなくなってしまった。
それまで支えてきた生活を、本当になくしてしまった。
主水が「石屋は?」と聞くと、貢が「なりませぬ」と答えるのがおかしい。
妙心尼のところだって言うんですね。

主水が「幸せな野郎だな」と言う。
それで、貢が作った鍋を3人で囲むんですね。
「当然じゃないか、八丁堀は仕事なんだからさあ」とが言う調子も、以前とは違う。
おかしいけど、変貌した貢をうかがわせます。

もぐもぐ、主水と貢が食べているのに、大吉が食べない。
貢が「食わないのかい?」と聞く。
「あのおっかねえ殺しを見た後だ。まだ胸がムズムズする」と大吉が答え、主水に気をつけるように言う。
3人仲良く、鍋をつつくの微笑ましい。

主水は食べる一方。
大吉は飲む一方。
貢は鍋がかかっている火の具合を気にして、吹いたりしてる。

檜屋の寝ずの番から帰ってきた主水を、せんとりつは丁寧に迎える。
と思ったら、主水の着物をはぎ始める。
檜屋といえば、江戸では指折りの金持ちだから、当然、謝礼を貰ってきたと思ったんですね。

しかし、主水は本当に貰っていない。
実はさりげなく、「好意で!」「好意でやってる!」と強調して要求はしてたんですが、檜屋さんはとっても固い人らしい。
全然そんなことには気づかず、主水は手ぶらで帰ってきたんです。
その檜屋が用心棒を雇おうとする、しまいには大吉に商人なら商人の身の守り方があるとお金を出して、熊蔵を殺してくれる人を探す決心をするんだから、追い詰められたのがわかります。

妙心尼が喜三郎とちよの苦境を見て、「人が苦しみ、死ぬほどの思いをしているのに助けてやることができない。そんなこと許されていいんですか」と怒る。
大吉にも「なんと情けない」と怒り、「男にうまれていたら、あんな悪党、生かしておきません!」と言う。
主水も言いますが、仏の道に生きる女性とは思えない。
いろいろな面で仏に仕える身とは思えないことをする妙心尼さんだけど、やっぱり基本、良い人で、大吉と似ている。

儀助は、柳生博さん。
人の良さそうに見えるところを逆に利用して、全ては店を乗っ取るための計画だった。
それが大吉のところから茶屋に帰った貢に、知られてしまう。
この居候先って、案外いろいろと情報が手に入る場所なんですね~。

儀助は喜三郎と、もしかしたら子供も殺すつもりだったのか。
あの子は、跡取りだから。
手斧を持っているところからすると、熊蔵の仕業に見せかけるつもりだったんでしょう。
ここで2人を殺せば、熊蔵の仕業に見える。

その行く手に貢が現れる。
貢が絵を描いているのを見ると、儀助の似顔絵。
儀助にしたら、なかなか不気味だったでしょう。

行く先、行く先に絵を描いている貢がいる。
不気味。
絵には、手斧が描かれているのも怖い。

喜三郎と三吉の後を、儀助が走って追って見えなくなったのに、後ろに下がって来て姿がまた見える。
すると、貢が現れる。
儀助をアッサリと押さえて、貢が額に矢立の針を刺す。

座ったまま、息絶えている儀助の少し先に、何も知らない喜三郎と三吉がいる。
いかにも暗殺者。
誰も知らないけど、さりげない日常を守っていたというのが良いです。

そして最初に関わった大吉は、結局最後まで面倒を見てしまう。
喜三郎は50両でも100両でもと言うのに、2両貰ってそれっきりの大吉がいい。
最後に大吉と怪物・熊蔵。
上から大吉を見ている、虎次。

まず、この虎次を通常の仕留めのように仕留める。
そして、熊蔵が登場。
この怪力同士の対決に、小屋が壊れる!

大吉が熊蔵の心臓をつかもうとして、手が何もない宙をつかみ続けるレントゲン。
そう、熊蔵は全てにおいて、特異体質だったのです!
見抜かれた熊蔵は、大吉に心臓をつかまれる。
この時、大吉が右手をいつものように上げて、ややためらいながら左手を構えるところも細かい。

熊蔵が大吉にやられた時の「あ」という、脱力した顔が見事。
山谷初男さん、最初から最後までお見事です。
武器が手斧というのが、野蛮で怖い。
やっぱり、慣れない左手での仕留め仕事のせいか、大吉はこの後も左手を押さえている細かさ。

この後、大吉は当初の予定の、墓石の買い付けに行っているのが映る。
平穏な日常が、戻ってきた。
こういう、特異体質の男が、山奥なんかで暮らしていて、妖怪にされたのかもしれないなあ。
などと思うのでありました。


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ちゃーすけ

Author:ちゃーすけ
癖の強い俳優さんや悪役さん大好き。
俳優さん、ドラマ、映画、CMその他、懐かしいもの、気になるものについて、長々と語っております。

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