こたつねこカフェ

癖のある俳優さん、悪役さんが大好きです。時代劇、ドラマ、映画、俳優さんのことを好きに書いています。
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彼女は毎朝、東西線で

もうずいぶんと前だけど、覚えていたマンガ。
作者が江口寿史さんだというのは、覚えていました。
でも、タイトルがわからなかった。
手元に本もないので、時刻など細かいところは間違っていますが、こんな話でした。


主人公は男子高校生。
毎朝、8時15分到着の東西線に乗っている。
ある朝、主人公は窓際を見た。
そこには1人の髪の長い女子高校生が立っている。

一目見て、電流が体に走るとはこのことだと思った。
主人公は彼女に一目ぼれしてしまった。
以来、ずっとその電車に乗っては彼女の姿を見る毎日が続いた。

ある日、主人公は電車を降りた彼女の姿を目で追っていたが、駅で見失った。
「あれ…」。
主人公の前には、地下鉄が進んでいく先の暗い道と、ぽつんとついている灯りだけが見えた。

それを友達に話すと、友達は毎日、毎日、彼女を見ているだけの主人公を「おめでたい奴!」と言った。
声をかけろと言うが、主人公にはそんなことはできない。
すると友達は、自分が話しかけてやると言った。

翌朝、主人公は友達と一緒に、いつもの8時15分の東西線に乗った。
「どこ?」と聞かれて、「あの窓際の娘だよ」と言う。
主人公は緊張のあまり、今日は窓際を見られなかった。

そこにはいつもの髪の長い彼女と並んで、ギャグマンガ風のごつい、ゴリラのような女子高校生がいた。
友達は主人公に「お前、趣味いーね…」とやや、引き気味の顔をして言った。
当然、主人公は髪の長い彼女のことだと思って「だろ?」と顔を赤くしながら答えた。

「まあ、いいや。人の趣味はそれぞれだからな」と言って、友達は駅で降りた際、ごつい女子高校生に声をかけ、主人公を指差した。
女性高校生が頬を染めながら、「まあ」と言ったのを見て、主人公は「わあっ、何やってんだよ、その娘じゃないよ!」と叫んだ。
人違いと知って、女子高校生は「失礼ね」と怒って去っていった。
主人公と友達は頭を下げた。

「あの娘じゃないよ。その横の髪の長い…」と主人公は言った。
だが友達は「何言ってんの、お前。あの娘、ずっと1人だったじゃんかよ」と言う。
「え?」

主人公はホームを見る。
目に入ってきたのは、地下鉄が進んでいく暗い道と、ぽつんとついている灯りだった。
主人公は、ゾクッとした。

あれから時間が経ち、主人公はスーツを着て、毎朝、通勤するようになった。
「相変わらず、僕は8時15分の東西線」と心の中でつぶやく。
主人公は、窓際を見る。
「そして窓際には、どこにも行けない彼女が、永遠に女子高校生の姿のまま、そこにいるんだ」。


これ、何と言うマンガだったかな~と思って、調べました。
そうしたら、「なんとかなるでショ!」の中の一編でした。
他は全部、「エルム街の悪夢」やらのパロディだったり、実在の人物をうまく切り取って笑いにしているマンガでした。

「俺は風だ、風になるんだ!」と言って、すばらしいフォームで駆け抜ける青年。
しかしその後にパタパタ、食堂の親父さんらしき人が走ってきて「食い逃げだああ」と叫ぶ。
そして、青年が「お父さん、お母さん、すばらしい脚力をありがとう!」と言っている。
「早見順(よく覚えてないです、適当)、オリンピック級の脚力を自分の為にしか使わない男」とあって、終わる。

こういうマンガが、何編もあった。
その中で、しかも唯一シリアスな一編の、「彼女は毎朝、東西線で」というものでした。
彼女が「どこにもいけない永遠の女子高校生」だとわかってから見ると、地下鉄の暗い線路と灯りが不気味なんです。

いつから彼女は、いるのか。
なぜ、そこにいるのか。
何があったのか。
そして、なぜ、彼には見えるのか。

あれから主人公にも、いろいろな成長の過程があったと思う。
大人になった主人公の目に映る、うつむいた永遠の女子高生の彼女。
全て謎のまま。

こちらに、いろんな想像をさせる。
怖いけど、哀しい。
短編で、うまくまとめてるなあ、上手いなあと思いました。


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