第1部と第2部を同じ日に見るという、暴挙に出ている私。
なので、第1部書いたり、第2部書いたり、似た話まとめてみたりとメチャクチャ。
順番に見ている常識的な方、順番に知りたい当たり前の感覚の方、すみません。

それで休みの本日は、第1部の「可の字(べくのじ)無惨」を見ました。
後の北大路版・柳生烈堂さまの夏八木勲さんが、泣ける役で出演。
しかし、こんな熾烈な日々を生きて行く一刀親子はどんどん、サバイバル能力が高まっていく。

1部でも「半畳壹畳弐合半」では、仇討ちどころか、武士の道も捨てた浪人が出てきます。
自分で「乞食道」という道を歩むが、実は藩の指南役もぶちのめす凄腕。
彼と対決する時、一刀の脳裏には相手も斬るが、自分も斬られて倒れる姿が映る。

そこで一刀は、得意の太刀投げをする。
倒れる相手に向かって一刀は、「下から斬れば斬れたはず」と言う。
一刀は相打ちになるかもしれないと思っていた。
だがこの浪人は自分の命をかけて、一刀に刺客の道の空しさを教えようとしたのか、それをしなかった。


「首斬り朝右衛門」では、一刀が唯一、恐れる相手として首斬り役人・山田朝右衛門が一刀を追う刺客として登場。
しかし朝右衛門は敵対するどころか一刀の教えを心に置いていて、尊敬もしている。
この思いは出世のチャンスと浮かれる奥方を、「耐え難い軽薄」と離縁して里に返すほど。
なので、2人の対決は、お互いを認め合った相手同士の悲壮な対決になる。

この時、朝右衛門は、一刀に出会う前、最初の方に柳生の襲撃で深手を負っている。
烈堂は一刀と朝右衛門のどちらもうとましいので、相打ちになってくれると結構。
または片方が残ったら、面倒な片方がいなくなったところで、片方だけ始末すれば良いと思っている。
だから、烈堂は柳生の女性を朝右衛門の傷を治すよう、使う。

立ち合いは石の地蔵を3体ずつ、斬った後に行う。
こらー!お地蔵さんにいけません!ですよねー。
石は普通は斬れない。
刀が折れる。

ですが、腕もあって一刀の胴太貫、朝右衛門の鬼包丁ともに石も斬れる。
そこで烈堂は地蔵の中に一体だけ、刀を傷める金属を仕込む。
これで刀は折れる。
どちらがこれにあたるか、それは運。

6体の地蔵を斬った後、2人は立ち会う。
だが斬り結んだ時、朝右衛門の刀は折れた。
「鬼包丁が…」と言うと、朝右衛門は倒れる。
一刀が地蔵を見ると、烈堂の仕込んだ金属が真っ二つになっているのが見える。

この為に朝右衛門の刀は、折れたのだ。
もし、折れていなければ勝負はどうだったのだろう。
神聖な勝負を汚され、卑怯なやり方に一刀は怒る。
遠くから見ていた烈堂は、一刀が残ったのを見て、悪運の強い奴…と言う。

このように、一刀と相打ちになりそうな相手はいる。
でもそういう相手が、一刀のように生き残っていけるかと言うと、そうは思わない。
乞食道の浪人さんが一刀のように、柳生の襲撃に耐えて生き残るかと聞かれたら、到底無理だと言うと思う。

朝右衛門だって最初に、一刀が襲われているように襲われて深手を負っている。
だからやっぱり、一刀みたいな旅は、腕が良いだけじゃ無理なんだと思う。
それにこの時、生き残ったのが一刀だったから、烈堂も襲ってこなかったのではないか。
一刀は、怖い相手なんだと思う。


武士道じゃなくて、一刀親子の歩む道は冥府魔道。
とにかく生き残っていれば良い、生き残らなくてはならない。
だから、自分たち親子を殺そうとする相手には、とにかくギョッとするような手を使うことがある。
太刀投げはもちろん、大五郎投げ!もやる。

烈堂が言うように、一刀は悪運が強いのかもしれない。
でもそれだけじゃない。
1部より2部の方が、一刀が、大五郎がすごくなっている。
一刀はそういうピンチを切り抜けていき、パワーアップしていくのだ!

つまり一刀は、一刀親子はものすごくサバイバル能力が高い。
「可の字無惨」を見たら、そう思わずにはいられませんでした。
いや、ものすごくサバイバル能力高い。
そうじゃなくてはお話が終わっちゃいますけど、高い。

でもこのお話のキモは、そこじゃない。
このお話は、「べくのじ」という「草の者」の哀しい話。
そして、一刀と「可の字」が刺客依頼を通して「約束を守る」話。
さらに敵であっても約束を守ってくれた相手には全力で報いるという姿に泣ける、そういうお話なのでした。


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2012.10.15 / Top↑
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