あのマンガの結末って、どうなったのかな?
ふと、そんな風に思い出すマンガがあります。
だから「いきなり最終回」なんて本が出版されたんでしょうが。

「ガラスの仮面」ってどうなったんだろう?と思ったら、まだ完結してなかったんですね。
結末が気になるマンガのひとつに、ずーっと昔に読んだ一条ゆかりさんの「5(ファイブ)愛のルール」というマンガがありました。
以下、それはこんな話でした。

生真面目な麻保は、デザイン学校を出て、新宿の片隅にある社員数人の小さな広告代理店に勤めていた。
仕事と言えば、雑用ばかり。
いつになったら仕事ができるのか。

そう思いつつ、昼は会社、夜は近所の喫茶店でバイトをし、歌手を夢見る華やかな姉・理恵と都会でひっそりと暮らしていた。
理恵はチャンスを狙っているが、スカウトはいつも空振り。
今度こそは絶対と思い、麻保に給料の前借りまでさせて臨んだスカウトも水に流れ、やけになって酒を煽っていた。

その時、ふと隣に座った男に歌手を狙っていること、妹に顔向けができないことをこぼした。
男は別れ際に身の上話は楽しかったと言うと、サイフを渡してタクシーに乗って去ってしまった。
サイフには10万円以上の現金と、名刺があった。
麻保が名刺を見ると、男は鷹見耕一という名前で、日本で一番大きな広告代理店・報通で若くして課長であった。

サイフを返しに行くという麻保に、理恵はもらっておけばと言うが、その途端、麻保は理恵を叩いた。
「恥かしくないの!お姉ちゃんは恵んでもらったのよ!」
その言葉に理恵はいつのまにか、そんなことをされても喜んでしまう自分を恥じる。

翌日、麻保は鷹見にサイフを返しに行く。
鷹見はボディミルクのCMのモデルのオーディション中で、案内の男は垢抜けない娘だと思いながら、麻保もオーディションに来たモデルだと思い込む。
オーディションに紛れ込み、あやうく上半身を脱がされそうになった麻保はカメラマンの立原を思わずひっかいてしまう。
事情がわかった鷹見は大笑いするが、麻保はサイフを突き返す。

しかし鷹見は一度出したものは受け取れないと言い、2人は揉め始めるが、その時、麻保は鷹見が立原と作ったポスターに目を止める。
いいポスターだが、コピーが味気ないと思った麻保は、自分が思い浮かべたコピーを口にする。
すると、鷹見はそのコピーをこの金で買ったと言う。

仰天する麻保に、鷹見は今、何をしているかと尋ねた。
ほとんど雑用と使い走りだと答える麻保に鷹見は、自分の元で仕事をするように勧める。
鷹見は立原と共に独立をする決意を固めており、スタッフの一員として麻保を引き抜こうと考えたのだ。
「才能、あたしに才能が…?」

驚く麻保だったが、雨の日、スーパーで粗品だけをもらって来いと社長に言われて、吹っ切った。
麻保は退社を申し出、その足で鷹見に連絡を取る。
そして鷹見は、理恵を化粧品会社のCMモデルにすることに成功した。

鷹見には報通の社長令嬢で、トップモデルのユリアという恋人がいた。
理恵を売り出す化粧品会社のCMを成功させた鷹見は、報通を辞めて独立する。
だが、社長の水野は才能ある鷹見をユリアを使って政略結婚させることをもくろんでいた。

そして、理恵は鷹見を恋人にしてみせると決心した。
着々とモデルとして売れていく理恵にとって鷹見の恋人になることは、恋とモデルの両方でユリアに勝ち、追い越すことを意味していた。
そんな理恵を見て、不安になる麻保だったが、立原は鷹見には惚れるなと忠告する。
あいつは誰も愛さない。

そんなことはない、現にユリアという恋人がいると言う麻保に立原は、鷹見はユリアも愛してはいない、優しくしながら目がまるで白けていると言う。
鷹見のことは自分には関係ない。
麻保はそう言う。
そして自分の才能を見込んで拾ってくれた鷹見の為、麻保は仕事をこなす。

そんな麻保を鷹見は、自分の思った通りの才能を持っていると確信。
鷹見は麻保と立原を使って、着実に広告界で成功していく。
姉と鷹見を複雑な思いで見守りながら、麻保もまた、いつしか鷹見に惹かれていた。

仕事の合間、鷹見の家の主宰で行われた茶会に麻保は鷹見と共に向かう。
茶会には遅刻したが、そこにいたのは、鷹見の義母だった。
義母は鷹見の父の再婚相手で、母というより姉といった方が良いほど若く、美しく、暖かい思いやりを持っている女性だった。

そんなある日、立原が大きな仕事の話を耳にした。
東邦自動車の新車・レオパードの広告の話で、報通に話が決まっているらしい。
モデルはユリアだった。

仕事がまとまったある夜、鷹見に食事を誘われた麻保は鷹見に姉を愛しているのかと聞いてみた。
鷹見の返事は、理恵は一緒にいて楽しいが、愛してはいないと言う。
では、ユリアと…。

だが、鷹見はユリアとも結婚する気はないと言った。
理恵もユリアも自分を最大限に評価してもらいたい女だ。
男に安らぎを与えられる女ではない。
自分は、ふるさとになれるような女を妻にしたいと鷹見は言う。

東京でやるファッションショーに出るモデルの1人に、理恵が選ばれた。
ユリアももちろん、出演する。
ある夜、理恵は鷹見に、ユリアと結婚するつもりなのか聞いた。
自分は必死に鷹見に愛してもらいたくて、ここまでやってきたと言う理恵に鷹見は理恵を愛していると言う。

だが、ユリアとのことは親同士が決めたことだ。
自分は本当は養子で、ユリアのことは愛してはいないが、結婚することはもう決定事項だと。
それを聞いた理恵は、ショーの楽屋でユリアの化粧品にある細工をする。

前日、立原の暗室で手に入れた現像剤。
肌につくとただれるので、触らないようにと立原が言った。
ショーが進むにつれ、ユリアの顔に異変が起きていく。
顔が焼けるように熱いと言って、ユリアは倒れた。

ユリアの化粧品から、劇薬が検出された。
顔に包帯を巻かれたユリアの叫びが、病院の廊下にこだまする。
「私の顔を見せて!」
その叫びを聞いた鷹見は、「ばいばい、美しかったお姫様」と心の中でつぶやいて去って行った。

ユリアがいなくなり、レオパードの仕事は理恵に決まる。
理恵は鷹見の会社の専属だった為、宣伝は鷹見の会社と報通の共同となる。
報通からはユリアの兄で、鷹見の大学時代の同級生である次期社長が参加するが、鷹見のアイデアに押されっぱなしだった。

レオパードの広告は鷹見主導で行われ、レオパードは大ヒット。
理恵もトップスターとなった。
鷹見は広告界にセンセーションを巻き起こす一方で、報通の評判はがた落ちとなり、ユリアの兄も社長である父に叱責され、精神的に追い詰められていく。

一方、ユリアの顔は、皮膚の移植でケロイドは消えるが、縫い跡は顔中に残ると言われる。
顔は凹凸が激しいので、何枚もの皮膚を縫い合わせなければならないからだった。
ユリアは鷹見が見舞いに来るのを待つが、鷹見は麻保の勧めも連日の徹夜を理由に断る。

あのヒステリックな声は勘弁してくれ、そうでなくても連日徹夜で忙しいと言う言葉に、麻保は衝撃を受ける。
この前まで恋人のように振る舞っていた人なのに…、みんな、嘘なのか。
心は痛まないのだろうか。

代わりに花を届けに来た麻保と、やってきた立原に包帯をした顔のユリアが「耕一さんは?」と聞く。
忙しくて、それで自分が代わりに…と麻保が言いかけた時、立原は「鷹見は来ない」と答える。
自分がこんなになったからなのか、手術すれば治る、元の顔にもどると叫ぶユリアだが、立原はそうじゃないと言う。
鷹見にはもう、ユリアは必要ないのだと。

立原の言葉を「やめて!」と遮ろうとした麻保だが、立原は「来る望みのない鷹見を待たせてどうする。来るはずのない男を待ち続けて、後で絶望するのはユリアなんだ!」と言う。
あれほど気の強いユリアが「諦めるなんて、できない。愛しているわ、愛している」としのびなく。
ユリアの様子に、麻保も涙を流す。

鷹見だけが人生の全てじゃないと言ってくれる立原だが、麻保はこの人が人生の全てだと思う時もあると心の中でつぶやく。
その頃、理恵はトップスタートして忙しい日々を送っていた。
浮かれて酔っ払ってもどってきた理恵は、麻保に介抱されながら、これで地位も名誉も恋も、全て自分のものだと笑う。


スポンサーサイト
2012.11.12 / Top↑
Secret

TrackBackURL
→http://kotatuneco.blog59.fc2.com/tb.php/2439-9bb41013