時代劇専門チャンネルで、里見浩太朗さん主演の「松平右近事件帳」も見てます。
第11代将軍・徳川家斉の弟、松平右近。
つまり、将軍の御落胤です。
これが里見浩太朗さん。

ところがこの右近、将軍の弟という身分を捨てて、浮世小路の藪太郎と名乗る、町医者となった。
奉行所の捜査だけでは解決できない事件が起きると、右近が活躍。
右近の右腕は、老中・青山下野守の隠密で、よろずやを営む清太郎。

老中・青山は、芦田伸介さん。
清太郎は、松山英太郎さん。
悪党と対峙した時の決めセリフは、「俺は殺生はきれえだ。だが、はむかう奴ぁ容赦しねえ!」です。

なかなかこれはこれで、楽しく見てます。
そこで先日見た、第19話「生きていた夫」。
話は、お盆。
ある大店の主人は、弟と商売での旅先で死んだ。

だが、迎え火の焚かれる中、この未亡人は死んだはずの夫の存在をあちこちで感じるようになる。
もしかして、夫は生きているのでは?
やがてこの話には右近が関わって、怖ろしい事実が発覚していく。

結論から言うと、この夫は弟に殺されていたんですね。
弟はお店の跡継ぎの座もほしかったけど、兄嫁が好きだったんです。
兄を殺したのは、弟の雇った浪人たち。
この浪人たちが弟から金を手に入れるために、兄が生きているように見せかけ、みんなを怯えさせていたわけです。

さらにこの浪人たちは、兄の子を誘拐。
荒れ寺に呼び出します。
そこで弟は自業自得のように、浪人たちの刃にかかって落命します。
でもこのあとは右近が、浪人たちを始末します。

この回、見ていて、あれ?と思いました。
旅先で殺された大店の主人。
殺したのは、弟。
弟は跡継ぎの座も手に入れたかったが、何よりも兄嫁が好きだった。

時は、お盆。
位牌を前に、弟が兄嫁に「姉さん!好きなんだよ!」と迫る。
あれ、これ、「仕置屋稼業」の6話「一筆啓上怨霊が見えた」を思い出すな、と思いました。

さて、弟に迫られた兄嫁ですが、松平右近はお女中が呼びに来て、危機一髪、逃れる。
しかし、「仕置屋稼業」はダメ。
この辺りは「必殺」の特長が出ますね。

そして一味の浪人に誘拐される、兄の子供。
場所は荒れた寺。
助けに走るのは、町医者右近を慕う梅吉、演じるは渡辺篤史さん。
何と、「仕置屋」では子供の元へ走るのは、同じ渡辺さん演じる捨三。

クライマックス、松平右近は浪人たちを斬り、弟は浪人に斬られて死んでしまう。
「仕置屋稼業」のクライマックスは当然、弟と浪人の仕置。
人殺しが出た店とあっては、兄嫁もその子も路頭に迷うはめになる。
傷ひとつつけずに、自然死のように見せかけて葬るのは、市松にしかできない。

そこで、弟を葬るのは市松の竹串の鮮やかな技。
この後は精霊流しにその竹串を乗せて送る、粋な場面があります。
「仕置屋稼業」は父親の供養を1人、竹串を削って供える市松とか、それぞれのお盆も描かれ、季節感満点の回でもあります。

ラストは、送り火を焚いて、涙で見送る兄嫁。
子供は無邪気に、父親が帰ってくるのかと聞くところも似ている。
違う場面もたくさんあるんですけどね。

渡辺篤史さんは、「仕置屋」を思い出したりしなかったのかなと思いました。
それとも、これはちょっとした遊びで、渡辺さんも楽しくやったのかな、とか。
でも松平右近は1982年、「仕置屋稼業」は1976年なので忘れていたかもしれませんね。
見ている作品に、自分が知っている別の作品の影みたいなものを感じるのもまた、楽しいものです。


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2013.04.30 / Top↑
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