時代劇専門チャンネルで放送している「必殺仕事人V 風雲竜虎編」が最終回でした。
三浦友和さんの演じる、飄々とした影太郎。
彼が捕り方に囲まれ、四方から飛んできた縄に絡め取られた時の「ああ、ダメだ」という感覚。
レギュラー仕事人が死ななくなってからのシリーズにはない、それ以前の最終回の感覚がありました。

政が助けに入って、脱出しましたけどね。
影太郎も政も何とか逃げて、江戸を出ました。
政は旅支度していたからいいんですが、影太郎とお玉は、ちょっと外に出ただけ。
それでそのまま逃げてきたので、当然、旅支度も何もしてません。

主水に逃がしてもらったお玉と、政に逃がしてもらった影太郎は、政と3人で橋の下にいる。
影太郎が主水に送ってほしいと言うので、主水は旅立つ3人を見送る。
政は1人、行く。
影太郎とお玉は連れ立って街道に差し掛かると、影太郎がお玉にこれからどうするのか聞く。

するとお玉は「影太郎さん次第」と、ちょっと甘い声で言う。
ところが影太郎は「縁があったら」と言う。
それだけで別れを察したお玉は、「そうか」と少し笑みを浮かべて歩いて行く。

玉すだれでコンビ、裏稼業でコンビだったのに、ここで別れてしまうのか。
潮時で、ともに新しい道を歩むべき。
だから、一緒にいないほうがいいという影太郎の冷静な判断なんでしょう。

しかし、お玉にしてみれば切ない。
寂しい。
なのに見事にアッサリ、別れていくお玉。

お玉にも、別れた方がいい意味がわかるから。
影太郎みたいな男が別れを告げたら、それはもうどうにもならないとわかってもいるから。
だけど手ぶらで、1人去っていくお玉の姿が心もとないのは、いつもやたらに荷物が多い私だからでしょうか。

コンタクトレンズのケースもない、洗浄液も保存液もない、メガネもない。
お財布もカードも、パスモもスイカもない。
携帯電話もないし、充電器もない。
ハンカチもティッシュもないし、ウエットティッシュもないし、ハンドクリームもない…、っていい加減にしなさいって。

いつもそうだったように、主水は1人、奉行所に戻る。
何もなかったように、伸びをして自分の場所に戻っていく。
後には日常が待っているラスト。

この後に「愛は別離」の曲とともに、海辺と岩場が映るんですが、あの風景はどこでしょうね。
かもめは一杯いるんですけど、その他には何にもない静かな寂しい風景。
曲もですが、映る岩場が人影に見えるところが、余計に寂しい。

ドラマが終わって、夜の11時ごろにあの曲を聴いて、あの映像を見ていたら、寂しくなっただろうなあ。
今だって寂しいんですから。
それが最終回なら、なおさら。
「必殺」の最後は、自分はいつも寂しいんだということを認識した「風雲竜虎編」最終回でした。


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2013.05.14 / Top↑
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