こたつねこカフェ

癖のある俳優さん、悪役さんが大好きです。時代劇、ドラマ、映画、俳優さんのことを好きに書いています。
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許せない 「スペシャリスト」

土曜ワイド劇場枠で放送された草なぎ剛さん主演「スペシャリスト」。
草なぎさん演じる宅間は、10年前、京都府警の広報部にいた。
その時知り合った男が殺人未遂の被害者になり、宅間は被害者の近くの階段下で、凶器を持って気絶していた。

被害者は意識不明の状態となり、宅間は容疑者として逮捕された。
そして宅間の無実の訴えは届かず、刑は確定。
滋賀刑務所で、現在10年目の服役中であった。

ある日、宅間は所長に呼ばれる。
所長は宅間に、犯罪の内容を記した書類を見せるが、犯罪を犯した者が判明する部分は黒く塗りつぶされていた。
宅間は所長から、この書類を見て、誰がこの犯罪を犯したかわかるか質問した。

書類を読んだ宅間は、次々、これは何号房の何番がやった犯罪…と次々当てていく。
ひとつ、わからないというものがあった。
宅間の声に、所長の顔が青ざめる。
所長の手元にある書類には、その事件は「未解決」とあった…。

うわさは本当だった。
宅間は、「犯罪を読める」のだ。
犯罪心理の、プロファイリングの、いや、犯罪のスペシャリスト。
それが今の宅間だった。

今、刑務所内ではある男が、自分ではなく、人を使って暴れさせていた。
彼に、刑務所内は、きりきり舞いをさせられていた。
数人が暴れだし、看守たちも収束がつけられず、混乱していた時だった。

宅間が男の横に座り、薄笑いを浮かべてささやく。
未解決となっているあの事件、あなたがやったんでしょう…。
残忍な笑いを浮かべていた男の表情が、凍りつく。

驚愕に満ちた目で、男は宅間を見た。
宅間は男に圧力を加えるわけでもなく、ただ事実を告げているといった風だった。
だが男は、暴れている男たちを制した。
その表情からはさきほどの余裕の笑みは消え去り、怯えきっていた…。

ある病院内で、男が目を覚ます。
10年間も、目を覚まさなかった男が目を覚ます。
宅間が呼ばれる。

目を覚ましたのは、宅間の事件の被害者だった。
男は、自分を襲ったのは、宅間ではないと証言した。
宅間の冤罪は、晴れたのだ。
こうして宅間は、刑務所から歩いて去っていく。

京都府警から、次々と「問題児」が、しかしある分野での「スペシャリスト」たちが集められている。
捜査一課から、姉小路という女性刑事。
元鑑識だった、猪熊。

SPだった堀川。
捜査二課だった、松原という女性刑事。
サイバー対策班から、北本。
彼らが集まったのが、特別捜査係だった。

京都府警の副本部長の高倉は言う。
宅間のために、特別捜査係を用意した。
今の宅間は、警察にとって「爆弾」だ。
冤罪で10年服役していた宅間が口を開けば、警察に対するバッシングは猛烈なものとなろう。

宅間の担当だった元検事で今は弁護士の日暮の勧めで、高倉は宅間のために、ある部署を用意した。
話を宅間は、やはり薄く笑って言う。
要するに、飼い殺しでしょう?

宅間が特別捜査係にやってくるが、途中だろうがなんだろうが、宅間は「時間ですから」と言ってあっさりと帰宅する。
熱血だが、一課では女性であることを理由に居場所が与えられなかった姉小路は反発する。
しかし、ある夜、姉小路は宅間を見かけた。

宅間は、妻と息子と再会を果たしているところだった。
だが、妻にはもう、好きな男性ができていた。
息子は、宅間のことを覚えていない。

10年の冤罪での服役の日々は、長かった。
宅間の周りの人間関係は、変わってしまっていた。
そして宅間の時計は、10年前で止まっていた。
まるで浦島太郎だった。

宅間にイラついていた姉小路の心情が変わる。
やはり、捜査特別係とは全くの閑職で、宅間の指摘どおりの飼い殺しの部署だった。
その頃、京都府警の管轄では4つの殺人事件が起きていた。
意欲に燃える姉小路は、この見解決事件を特別係に持ち込んできた。

1番目の被害者は小学校教師。
消しゴムを握っていた。
2番目は、主婦。
遺体の上には、保険証が置かれていた。

3番目は、整形外科医。
内ポケットに、宛名も何も書いていない切手を貼っただけの白い封筒が入っていた。
4番目は、ホステス。
凶器の「はかり」が近くに落ちていた。

まったくつながりのないと思われた、4つの未解決事件。
だが宅間は、その事件に共通するものを見つける。
事件はこれで終わりではない…。

4つの事件は、実は被害者に残されていたのは、次の殺人へのヒントだったんですね。
ネタバレになってしまいますが、小学校教師は消しゴムを万引きして、主婦に捕まって通報されていた。
つまり、消しゴムが関わっている。
そして、自分を通報した主婦を恨んでいた。

次の被害者がこの、最初の被害者に恨まれた主婦。
この主婦が恨んでいたのは、自分の整形手術に失敗した整形外科医。
恨みのヒントは、保険証だった。

次の被害者が、主婦に恨まれた整形外科医。
彼は浮気相手のホステスが手紙を書き妻に送ったため、浮気がばれて資産家の妻に愛想をつかされて将来が閉ざされたため、ホステスを恨んでいた。
恨みのヒントは、手紙だった。

次の被害者が、整形外科医に恨まれたホステス。
ではホステスが恨んでいたのは、誰だろう?
宅間は、次にまた、被害者が出ると指摘する。

ホステスの近くに落ちていたはかり。
それは、弁護士を意味する。
殺人は、まだ続くのだ。

10年ぶりに世間に出てきた宅間にとって世の中は、10年前とはガラリと変わっているものだった。
進化したものもあり、変化したものもあった。
マイペースな宅間に姉小路はイライラさせられる。

最悪なことに、宅間は姉小路の家に下宿することになっていた。
下宿人の世話を焼くのが好きな姉小路の夫の母、義母は宅間を歓迎。
調子よく宅間は、義母にも姉小路の娘にも気に入られている。
ますますイライラする姉小路だが、ある夜、妻と子供に再会する宅間を見かける。

宅間は、今の電化製品や世の中を知らないだけじゃなかった。
一見、マイペースでやっているように見えるが、彼は前に踏み出せず、過去にとらわれて生きている。
彼が冤罪で服役した事件の、真犯人はまだ判明していないのだから。

プレゼントを用意して妻と子供と再会した宅間だが、妻はもう、宅間のことはあきらめるしかなかった。
事件を起こした警察官の妻という時間は、つらかったに違いない。
だから妻に好きな男性がいると別れを告げられても、良かったねとしか言えない。

宅間は黙って、去った。
妻と子供に渡そうとしたプレゼントを、ぐしゃぐしゃにして捨てるしかできない。
10年の空白は、あまりに長かった。
姉小路は、それを見ていた。

実は熱血女性刑事・姉小路の時計もまた、時間が止まっていた。
夫を刺殺して逃げた犯人が、捕まっていない。
前に踏み出せない。

何事にも関心を見せないようだった宅間が、人を殺して逮捕もされないなんて、許せないと言う。
淡々と言うから、かえって、彼の背負わされた重い荷物を感じてしまう。
その10年で特殊能力を身につけた宅間が、連続殺人事件の真相を見抜く。

宅間は、この犯人は連鎖の五角形を作っていると見抜いた。
しかし、宅間はさらに考える。
いや、五角形ではない。

5人目の被害者の上に、まだ被害者を作る。
その被害者は、犯人自身だ。
つまり、犯人は自殺する。
犯人は、意外な人物だった。

そして、その犯人の時間も止まっていたのだ。
彼は一家斬殺事件の、唯一の生き残りだった。
憎むべき犯人は、灯油をかぶって焼身自殺してしまっていた。

罪を背負わせる憎い犯人が、この世にもういない。
人を殺しておいて、逮捕もされない。
罪も償わない。
憎むべき対象が、いないなんて、許せない。

自分の憎悪は、どこに向かったらいい?
どうやってはけ口を得たらいい?
そう思った時、彼の「仕事」で見ていたインターネットには、同じように憎悪が書き込まれていた。
犯人は、サイバー対策の北本だった。

自分の身内全てが殺された彼から見たら、実にくだらなかった。
くだらないことで、こいつらは人を憎んで悪意をむけている。
ではこの悪意、自分が実行してやろうか…。

最初の被害者は、いじめを受けているから、林間学校には行きたくないと訴えたのに、行かせた担任教師だった。
彼は子供の北本に、消しゴムを握らせた。
林間学校にさえ行かなければ、自分ひとり生き残ることはなかったのに。

そして北本の最後の犯罪は、自分を焼くこと。
事件のあった家で、自分の身内を殺した犯人と同じように。
灯油を家中にまき、ライターを手にした北本がそのライターを落とす前に、さらわれ、囚われていた松原刑事を見つけなければならない。

宅間が言う。
子供だった北本には、わからない犯人がいたのだ。
犯人は、2人いた。
考えてみたら、わからないか?

襲った一家には、男が2人いたのだ。
1人では反撃される可能性もあっただろう。
殺しの手口が、撲殺と刺殺、2通りあったのは、犯人が2人いた証だ。

そのもう1人の犯人は、当時、未成年だった。
だから生きて、この世にいる。
宅間が、その犯人の名前を告げた。

ここで焼身自殺しても北本の復讐は、終わったことにならない。
「人を殺して逮捕もされない。のうのうと生きてるなんて、許せない」。
宅間の言葉に、北本が絶望した。
北本から、宅間はライターを取り上げる。

松原刑事は、発見された。
事件は解決した。
後日、姉小路が見たポスターには、一日所長の俳優が写っていた。

その俳優の名前は、宅間が北本に告げた、犯人の名前だった。
姉小路は思わず、笑い出す。
宅間が捨てたプレゼントを姉小路が拾って、最後に渡す。
その時、2人には信頼関係が生まれていた。

日暮の勧めで作った、厄介者の墓場の特別係。
だが高倉には、誰にも知らせていないある目的があるようだった。
真犯人が、のうのうと生きているなんて、許せない。
何事にもこだわらないように見えた宅間が、ポツリと言う。


草なぎさん不足解消。
おもしろかったのは、さっさと帰ろうとする宅間の「公務員ですし」という主張に「公務員にはサービス残業がある」と答えて、引っ張っていく姉小路とのシーン。
宅間の困惑したような、ちょっと楽しそうな笑顔。
思わず、こっちも笑ってしまった。

もともとは、宅間はこんな笑顔を浮かべる、広報部のお兄さんだったんでしょう。
それが今は、何も顧みない。
何にも深い執着も、関心も示さない。
人を食ったようなマイペースで、何を考えているかつかめないような人物になってしまった。

やっぱり冤罪が晴れない。
それでそのまま服役しているというのは、宅間の人格を変えるに十分すぎるほどだったんだと思います。
全てを顧みず、執着をしなくならなければ、生きてはいけなかったんでしょう。

そうでなければ、彼は世の中を憎悪して生きるしかない。
恨み、後悔し、地獄のような日々を送るしかない。
だから彼は、あきらめた。
執着も、希望も捨てた。

今の宅間は、プロファイリングマシーンみたい。
だけど、一皮向けば、彼の正義感はふつふつと熱く、たぎっている。
自分を嵌めた者への、怒りは秘めて、それでも継続している。
あきらめてなんか、いない。

草なぎさんの宅間は、私にはそんな風に見えました。
最後に姉小路の娘さんが、宅間の部屋に入っちゃったんですね。
そして、部屋一面に張られた宅間の冤罪事件の記事を見て呆然としてました。

草なぎさんの宅間が飄々としているから、かえって空恐ろしかった。
彼の心の傷。
怒りが感じられた。

だからこれから宅間は、かつての宅間に戻っていくんじゃないか。
秘めた情熱や怒りが、ちらちら見えてくる。
もしそうなら、このへんがまた草なぎさんの演技の見せ所ですね。

さて、宅間の事件の真犯人はいまだ不明。
姉小路の事件の方も、犯人はまだ捕まっていない。
これはシリーズ化か、連続ドラマか、期待して良いんでしょうね?

勝手な予測だけど、実は宅間の事件は単純な事件じゃないんじゃないかな。
真犯人はトラブルから事件を起こし、宅間に罪を着せて逃げているだけの単純な事件じゃないんじゃないかな。
もっと何か、巨大な陰謀がある。
巨悪に宅間は、嵌められていたのではないか。

高倉は、大杉漣さん。
何か目的を秘めて、宅間たちを集めた。
そんな気がするんですね。
「JOKER」を思い出すような、何か策略を秘めた警察幹部です。

それで笑ってしまったのが、宅間がもう1人の犯人として名前を出した、ポスターの1日所長の俳優さん!
この俳優さんが「福本清三」さんじゃなかったですか。
時代劇好きならご存知。

「暴れん坊将軍」なんか見ていると、よく上様に斬られてのけぞって倒れてます。
いいな、福本さんの1日所長さん。
私ならきっと、見に行ってしまう。

それと結局、北本の一家の事件の犯人は複数ではなくて、単独犯なんですよね。
凶器は、2種類用意しただけだった。
口からでまかせを言って、相手を動揺させて放火を阻止したのは、やっぱり宅間の洞察力でしょうね。
「時間が止まっている」者だけにわかる、北本の行動を止めるツボを知っている。

考えたら、やったことは理解できないけど、北本もかわいそうなんですよね。
北本の事件を見て、実際のある事件も思い出してしまったし。
一歩間違えたら、北本になりかねない危うさを、宅間も持っているからわかったんじゃないかな。
「10年入ってたんで」というセリフもそれだけ聞くとおかしいんだけど、実はいろんな感情が入ってそう。

おかしかったのは、かつての刑務所仲間?との再会。
相手は、うさんくさ~いスタイル。
普通の人じゃないな、って思った瞬間、宅間が「てっちゃん!」
相手が、「たくちゃん!」

「出所したの?今、何してんの?」
「うん、刑事」。
脱兎のごとく、逃げようとするてっちゃん。
何か、情がある「たくちゃん」。

姉小路は、南果歩さん。
草なぎさんとの、今後のかかわりが楽しみ。
北本は、斉藤工さんでした。

なかなか気合が入っていそうなドラマ。
続きがあれば、当然見ますよ~というか、やってくれないと困る!
草なぎさんの楽しみがひとつ、増えた気分です。


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Comment

クサナギツヨシ不足は、体に良くないですよ。
編集
「スペシャリスト」を取り上げてくださって、ありがとうございます。
終わり方が、“今後続きます、、”と、思わせてくれた感じですね。
南果歩さんとクサナギツヨシのコンビは、本当に新鮮だし、
ヌボ~とした係長さん、京大卒のクールな美人刑事、SP出身の若いイケメン刑事、
このチームが一度で終わったら本当にもったいないですよね!
きっと、昏睡状態から覚めた新聞記者・徳井さんが鍵を握ってこれから
重要な事を話し始めるのでしょう。多分、、、。
最近クサナギツヨシは不気味な面を出しつつあり、ファンとしてもとってもうれしいです。
影から受刑者たちを動かす9号棟の56番とのやり取りは、見応えがありました。
クサナギツヨシの薄笑い。なかなか気味悪かったです。嫌いじゃないです。
クサナギツヨシ不足は、解消されましたか?
時々は思い出して、サプリのように摂取してくださいね。
この男、ビタミンCのような軽い爽やかに見せているようで、
すっぽんエキスのように結構強力ですから!
これからもクサナギツヨシをどうぞよろしくお願いします。
2013年05月19日(Sun) 19:21
パイナップルさん
編集
>パイナップルさん

>「スペシャリスト」を取り上げてくださって、ありがとうございます。

こちらこそ、見ていただいてありがとうございます。
再放送は次の新作が放送される前だろうなと思ったので、しっかり録画したのですが、見直す前に書いてしまいました。

>終わり方が、“今後続きます、、”と、思わせてくれた感じですね。

あれ、これ、続けてくれるんだ?!とうれしくなりました。

>南果歩さんとクサナギツヨシのコンビは、本当に新鮮だし、
>ヌボ~とした係長さん、京大卒のクールな美人刑事、SP出身の若いイケメン刑事、
>このチームが一度で終わったら本当にもったいないですよね!

みんな、各部署のお荷物のようでいて、「スペシャリスト」なんですよね。
だから絶対、高倉が何かの目的で集めたチームなんだと思います。

>きっと、昏睡状態から覚めた新聞記者・徳井さんが鍵を握ってこれから
>重要な事を話し始めるのでしょう。多分、、、。

彼は何か、知ってはいけないことを知ってしまってるんでしょうね。
もしかしたら、彼はその意味に気づいていないけど、気づかれると非常にまずいことを知っているとか、見たとか。
宅間をはめた人たちは、まさか、彼が目を覚ますとは思わなかったんでしょう。

>最近クサナギツヨシは不気味な面を出しつつあり、ファンとしてもとってもうれしいです。

得体の知れない男をうまく演じてました。

>影から受刑者たちを動かす9号棟の56番とのやり取りは、見応えがありました。

すごむより怖かったですよ、あの薄笑い。
相手が震え上がったのも無理はない。

>クサナギツヨシの薄笑い。なかなか気味悪かったです。嫌いじゃないです。

いわゆる「かっこいい」悪党じゃなくて、不気味な男を演じる。
それを怖れない。
良いですね~。

>クサナギツヨシ不足は、解消されましたか?

はい、週末に解消されました。

>時々は思い出して、サプリのように摂取してくださいね。

あ~、最近、草なぎさんのドラマ見てないじゃないか…と思ってしまったのが、我ながらすごい。

>この男、ビタミンCのような軽い爽やかに見せているようで、
>すっぽんエキスのように結構強力ですから!

彼は「草食系」なんて言われてましたが、薄いなんてこと、絶対ない。
徐々にいろんな面を見せてくれるように、なってきてますね。

>これからもクサナギツヨシをどうぞよろしくお願いします。

こちらこそ。
いろいろな草なぎさんを、見せてほしいです。
これまでも思ったんですが、草なぎさんって、いいファンを持ってますよね。
2013年05月20日(Mon) 00:17












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