こたつねこカフェ

癖のある俳優さん、悪役さんが大好きです。時代劇、ドラマ、映画、俳優さんのことを好きに書いています。
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それはない 「ジーパン シンコ その愛と死」

「太陽にほえろ」のハイビジョン放送を見ていて、「ジーパン刑事っていつまでだったかなあ」と思っていました。
たぶん、100回ぐらいで殉職だったんじゃないかなと。
そうしたら第110回が「ジーパンシンコ その愛と死」でした。
この回で、シンコとの結婚目前でジーパン刑事が殉職。

俳優・松田優作氏が、初のレギュラードラマ「太陽にほえろ」を「卒業」する。
そして前進する。
しかし1年という時間をかけて、若い刑事の成長を見ていた方にはショッキングな最期。

役柄としては、刑事として、犯人の心情に寄り添い、かつ、肩入れしないで任務は遂行するという、最大の成長を遂げた直後。
彼を愛するシンコ、母親を残しての、悲劇的な殉職。
嫌でも鮮烈な印象を残します。

ということは、俳優としてはこれで次へのステップを踏むのには十分。
それは、わかってる。
しかし、役柄としては「そりゃないでしょ!」と言いたくなるようなタイミングで死んじゃう。

今まで彼の成長や、それを見てきた人たち、彼と絆を築いてきた人たち。
この人たちの気持ちは、どうなっちゃうの。
いきなりそれが切られて、それでどうやって気持ちをつないでいけというのだ。

だからこそ、鮮烈な印象を残すことは、わかる。
わかっていて言ってしまう。
あんまりだー!と。
それはない!


このひとつ前の回では、ジーパンはシンコとまず、射撃場で反発しあう。
そして2人で組んで車にいる時、シンコは様子がおかしい銀行に目を留める。
これがきっかけで、ジーパンは犯人たちに拉致される。
一味の1人が、刑事にふさわしくない風貌のジーパンを覚えていたからだった。

スナックの奥にとらえられたジーパンを助けるため、シンコはホステス募集の張り紙を見てやってきた振りをする。
だが痛めつけられるジーパンを、シンコは見ていられなかった。
結果、刑事と言うことがバレて2人してとらわれてしまう。
ジーパンはシンコに、なぜ知らん振りしていなかったのかと言う。

するとシンコは、「じゃあ、あなたならできるの…?あなたが私なら、平気だった?」とつらそうに言う。
押し黙るジーパン。
やがて2人は始末されることになり、ブレーキが利かないトラックに載せられる。
トラックは山道を下っていく。

ジーパンの手はハンドルに固定され、動けない。
「シンコ、今ならまだ降りられる!お前だけでも逃げろ!」
ジーパンは叫ぶが、シンコは「嫌よ!」と言って必死にジーパンの手を固定したテープをはがそうとする。

「ばかやろう!」
「死ぬ時は一緒よ!」
もう、ジーパンも降りろとは言わなかった。
言ってもシンコは、降りないだろう。

間一髪、2人はトラックを飛び出す。
衝撃で2人は、地面に横たわる。
シンコの腕は動かないし、立ちあがることもできない。

2人が降りたのを見て、2人組の犯人が走ってやってくる。
今度はシンコが「逃げて!」とジーパンに叫ぶ。
「死ぬ時は一緒だろう?」
ジーパンはそう言って、シンコに寄り添う。

犯人たちが近寄ってきて、ジーパンを撃とうとした。
その瞬間、ジーパンの持っていた拳銃が男の手の拳銃をはじき飛ばした。
まさか、拳銃は持っていないはず!

驚いた男が拳銃を拾おうとするが、それもジーパンの撃った弾丸がはじく。
拳銃を男に向かって構えるジーパンの前に、2人は手を上げた。
この犯人の男、今井健二さんです。
いい味出してます。

事件は解決。
手を三角巾で吊ったシンコと、絆創膏だらけの顔のジーパンが七曲署で冷やかされる。
ゴリさんがシンコに、「どこに拳銃隠してたんだって~?はずかしいな~」とからかう。
シンコが顔を赤くして、怒る。

山さんが「これが内助の功ってやつだな」と言う。
殿下が「ジーパン、これで当分頭があがらないぞ」と言う。
ジーパンが「冗談じゃない、俺1人ならもっと簡単に…」と言いかける。
すると、シンコが「あたしがいなかったら今頃は…」と言う。

みんながほほえんで、2人を見ている。
そこにボスが花束を2人に持たせて、被害者の初七日だから2人で行って来いと言う。
一瞬、神妙な顔をしてそれでも出て行くときは小突き合いながら出て行く2人。
2人の気持ちを知っている七曲署の全員が、笑って見送る。


…ひとつ前は、こんな展開の話だったんですよ。
続けて見ると、本当に悲劇的。
最後の回も、シンコを婚約指輪を買いに連れて行って、指輪の値段を間違えたり、母親にシンコの話をしたり。
シンコの父親も刑事は絶対にダメだと言っていたのが、ボスに説得されて許したり。

さらに、刑事として通る道、犯人の気持ちに寄り添い、なおかつ情に流されないという難しい難関を突破した。
その直後、寄り添ったはずの犯人が錯乱し、発砲した弾丸によりジーパンは死んでいく。
血の色を鮮やかに見せるためなんだと思わせる白い生地のジャケットとジーンズはいてて、これがほんとに最初から哀しいったら。

だから、へたれで、製作者側の心意気を読まないで私は勝手に話を作った。
ジーパンシンコは、このひとつ前の話で終わり!
いや、最後のエピソードの、殉職に至る前で終わり!

2人は一緒になって、そして七曲署をそれぞれ去ったの!
ジーパンの母親も、殉職した父親のお位牌に2人の結婚を報告してそれで終わり!
反対していたオヤジさんも、ボスから聞いてしんみり納得して終わり!

うわ~、バカだな~、自分。
自分の見たいものしか、見ない。
信じたいものしか、信じない。
こういう愚か者が人に迷惑をかけ、世の中を悪くするのだ。

わかってるの。
これが俳優・松田優作氏への最高の卒業だったの。
そういうの、無視したら意味がないの!
だけど許して、耐えられなかった~!

これを見ていて、ドラマや映画、マンガの2次製作を趣味でする人の気持ちがわかった。
終わり方が自分にはあまりに悲劇的だった場合、違った世界を用意して自分の気持ちを静めさせたいと思う。
彼らがまだ、生きている世界を作る。
幸せな未来を作る。

そうやって、癒す。
これ、前に聞いた意見なんですけど、身を持ってわかった。
製作者側の心意気を無にする、愚か者かもしれない。
でも同じ気持ちの人とそういうの、やってもいいんじゃないかと思ってしまった。

だけど乱暴に起こした母親に抗議して、母親から「嫁さんもらってから言え」と言われたジーパンが「もらうことにした」と答えて、シンコのことを告げるシーン。
「あんまり美人じゃないし、いろいろ問題はあるけど、あいつなんだ」と言う。
あんまり、美人じゃない?
ええ~?!

いや、ものすごい美人だから。
若き日の関根恵子さん。
照れにしても、自分の彼女を誉めることはしないからの言葉にしても、それはない、ない。
ワタクシ、テレビに向かって手を横に振ってしまったです、はい。


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