第8話「闇に光る女吹き針無想剣 沼津の巻」

にわか雨で狂四郎は、お堂の下で雨宿りをした。
同じお堂の下で雨宿りをする、足袋職人に話しかけられた。
気の良さそうな男であった。

夜半過ぎ、狂四郎は沼津の宿に差し掛かった時、一軒の商家が盗賊に襲われて助けを求めているのに遭遇した。
中では女将が、盗賊たちに組み伏せられていた。
狂四郎が盗賊を追い払い、女将の縄を切って、猿轡をはずした。

猿轡から現れた女将の口に、針が含まれていた。
女将は狂四郎のまぶたに向かって、針を吹き付けた。
両まぶたに針が2本、刺さった。

先ほど助けを求めた使用人の男女が、刀を抜いて襲い掛かる。
男の槍を叩き切り、女の刃を交わし、上から下に無想正宗を振り下ろす。
女の着物が真っ二つに斬られ、肌があらわになった女は胸を隠して逃げた。

男が持っていた槍を正宗がはじくと、女将の顔すれすれのところで、柱に刺さった。
女将の顔色が青くなる。
狂四郎がまぶたの針を抜いて、うずくまると、薩摩の刺客が現れた。

吹き針で目を射られていてもなお、剣勢は衰えない…。
たちまち2人が斬られると、狂四郎は正宗を行灯に突き刺し、灯りを消した。
逃げながら1人を斬る。
暗闇の中、刺客は狂四郎を見失った。

夜の街に、お蘭が歩いていく。
薩摩の刺客が狂四郎を追うのを見たお蘭は、漁師の網が下がっている縄を切り、刺客の行く手を阻んだ。
橋下の舟の筵の下に狂四郎を匿い、お蘭は舟を操る。

沼津の宿・駿河屋の主人の仁兵衛が、先ほどの女将に化けた女性・千佐に約束の小判を出した。
千佐がすぐには小判を受け取らないので、仁兵衛が「どうしました?」と聞く。
「怖ろしい男だと…」。
先ほど、顔のすぐ横に槍が突き刺さったのを思い出したのか、千佐の顔が青い。

「吹き針に目を射られても、少しもたじろがずに、まるで目が見えるような鋭い剣。侍衆があの男を眠狂四郎と呼んでおりましたが、いったいあの男は何者なのでございましょう?」
「余計な詮索はせぬことでございますな。約束どおり、わたくしはあなたの吹き針の特技を3両で利用させていただく。その交換条件として、私はご主人源之助様のご仕官の口ぞえをする。それが千佐さんとの商取引でございましたな」。
仁兵衛は、そう言って、仕官の手は打ってあると言った。
「商人が商取引に偽りを申したら、潰れてしまいます。心配なさいますな」。

「なにとぞ、よろしくお願いいたします」。
千佐は、頭を下げて出て行く。
隣の部屋から、蔵人が入ってくる。
「女は怖ろしいのう。虫も殺さぬ優しい顔をしていて吹き針の特技とは。一寸の針が、槍よりも怖ろしいと言われる武器だ」。

その時、薩摩隠密の弥十郎が狂四郎を見失い、2人の男女の隠密が追っていると告げた。
吹き針に両目を刺されたので、遠くには行っていまい。
しかし、この状態でまだ逃げられるとは…。

だが眠狂四郎といえど、鬼神ではない。
今、包み込んで討てば討てるだろう。
その頃、お蘭は狂四郎の手を引いて、逃げていた。

千佐は家に戻る。
家には先ほど、雨宿りの時に狂四郎と言葉を交わした男がいた。
狂四郎と雨宿りした男が、千佐の夫だったのだ。

男の名は倉本源之助といい、元は奥義まで修めた剣の使い手であったが、今は足袋職人として暮らしている。
そこまで極めた男が足袋作りなどしているのが、千佐には悔しくてたまらない。
しかし源之助は自ら、3年前に武士を捨てた。

その話は二度とするなと言う源之助に千佐は、「でも子供には侍の家を継がせとうございます」と言う。
千佐に子供ができたのだ。
これには源之助も「めでたい。でかしたぞ」と大喜びした。

お蘭はどこかの小屋で、狂四郎の目を手当てする。
「狂四郎のだんなともあろうお方が、吹き針なんかで目をやられるとはね…」。
「場所に死角があるように、人間にも盲点がある。それが心の隙というものだ」。
「おや、だんなにも心の隙なんてもんがあるんですか」。

お蘭がそう言った時、狂四郎が戸に向かって小刀を投げた。
戸が倒れ、黒装束の忍びが倒れる。
お蘭を突き飛ばし、自らは身をよけると手裏剣が刺さる。

「お蘭、火を消せ」。
言うとおりにお蘭が火を消すと、あたりは闇になった。
狂四郎が手探りで立ち上がり、進む。
3人の刺客がやってくるが、狂四郎は一刀で斬り捨てた。

続いて2人が戸口で待ち受けているが、これも斬った。
くの一が離れたところから手裏剣を構えていたが、あきらめて去る。
「心配するな。暗闇ならばこちらに七分の利がある」。
だがお蘭は「ここも危なくなってきたねえ」とつぶやく。

お蘭は狂四郎を医師の玄庵に見せるが、玄庵は灯りを目の前にかざしてこれがわかるか聞く。
幸いにも傷は、眼球まで達していなかった。
だがだいぶ腫れているので、それが引くまではまぶたは開けられないだろう。
お蘭が玄庵にそう言われて戸を明けると、外はすっかり明るくなっていた。

狂四郎が見つからず、追っ手がすべて斬られたので、蔵人はいらだっていた。
仁兵衛の命令で、再び追っ手がかかる。
「今のうちなのだ。やつを討つのは…、今のうちなのだ!」
蔵人があせる。

お蘭が目を包帯に覆われた狂四郎に、薬を持ってくる。
「毒が入っているのではないだろうな」。
「だんなったら!」

「お蘭とて、油断はならん」。
「ええ、ええ、毒もしびれ薬もたんと入ってますともさ」。
お蘭が茶碗を狂四郎の手に持たせると、狂四郎が薬を飲む。

「でもね、だんな。あたしゃ何も好き好んで、だんなの面倒を見ているわけじゃないんですよ」。
「誰も面倒を見てくれとは言っていない」。
「おや、言ってくれるじゃございませんか。もっともだんなには人の親切なんかわからないでしょうけどね」。

「情けに振り向けば、危険に陥るのみだ。何も背中の死神を喜ばすことはあるまい」。
「そこまで言われちゃ腹立ちも足踏みですよ」と、お蘭は笑う。
その時、玄関で「ごめんください、玄庵先生は…」と言う声が聞こえた。

お蘭が応対に出ると、そこには千佐がいた。
玄庵が留守だと知って帰る千佐だが、窓から狂四郎の姿を見て顔色を変える。
お蘭はその様子を見逃さなかった。
狂四郎に吹き針の相手が女だったと言うことを確認し、千佐の後をつける。

千佐の家では源之助が道具を探して壷に行き当たり、小判を発見した。
まさか…。
千佐が吹き針の芸を披露して、座敷で拍手喝さいを浴びている様子が思い出される。

その時、千佐が帰ってくる。
源之助は千佐に、何か隠し事があるのではないかと聞いた。
この大金は、駿河屋に言われて、吹き針を座敷の座興として見せたのではないか。

だが千佐は駿河屋が足袋の前金と、問屋筋への卸業者を辞めて、一手に足袋を引き受ける仕度金にくれたと嘘を言う。
「私はまた、お前が吹き針を…」。
「それはあの時、一度きりでございます!」と千佐が叫ぶ。

源之助が病に倒れた時、千佐は駿河屋に頼んで吹き針を使って見せたのだ。
言いかけた千佐をつわりが襲い、源之助はそこで千佐を問い詰めるのをやめた。
「すまん。疑ったりして。私はのう、千佐。その日その日をお前と2人で静かに暮らせればそれでいいと思っているのだ。決して、多くを望んではいない。そうか、これからは2人ではなく、3人だったな」。

玄庵医師が、狂四郎の包帯を取ろうとしていた。
腫れが引いていればいいのだが、と言った時、狂四郎が「迎えが来たようだ」と立ち上がる。
「世話になった」。

玄庵に治療代を渡すと、「こんなに、たくさん?!」と玄庵が驚く。
「私にはもう、必要なくなるかもしれん。とっておいてもらおう」。
「しかし!まだ目が!」

狂四郎は包帯をしたまま、外に出て行く。
無想正宗を、帯同する。
玄関を出たところで、無想正宗をいきなり抜き、背後に振る。
「ぐうっ」と声がして、黒装束のくの一が落ちてくる。

倒れたくの一を背に、狂四郎が前に進む。
行く手の玄関を出た道に、3人の刺客が現れる。
奥から出てきた玄庵がくの一の死体を見て、「おお」と驚く。

狂四郎は走り、医師の家の前から消えた。
道の途中で、塀を背にして狂四郎は立ち止まり、包帯を取った。
向こうからも、刺客がやってくる。
目を開いた狂四郎の視界はまだぼんやりと、白くぼやけてはいるが人の姿が確認できた。

塀を背に狂四郎は、手探りで進む。
ぼんやりとした視界の中で、白羽の刃を手に刺客が襲い掛かってくるのが見えた。
あっという間に1人、2人…、5人まで斬られた。

狂四郎は手探りながら、前に進む。
お蘭が帰ってきて、くの一の死体を見て、「だんな!」と叫びながら家に入る。
玄庵から大勢の人間がいきなり襲ってきたと聞いてお蘭は、狂四郎の名を呼びながら探しに行く。

夜になっていた。
狂四郎が居酒屋で、酒を飲んでいた。
その居酒屋に、源之助が来た。
店のオヤジに子供ができたことを報告した源之助は、狂四郎に気づいた。

雨宿りの時に会った武士だとわかって、源之助は話しかけてくるが、狂四郎の目の異変にも気づいた。
狂四郎は、虫に刺されただけだと言う。
「災難でしたな」。
源之助が帰った後、店のオヤジが源之助がうれしそうだ、あんなに夫婦仲が良いのだからと言うのを狂四郎は聞いていた。

弥十郎は、蔵人に叱咤されていた。
だが弥十郎は、狂四郎の目が見えるようになっていると言った。
しかし何とかして、この沼津で狂四郎を討っておきたい。

弥十郎は「もう一度吹き針の女を差し向けたら」と言うが、蔵人は「おろかなことだ。眠狂四郎、二度と同じ轍は踏まぬ!」と怒る。
そこで仁兵衛が千佐の夫の源之助が、心形刀流の使い手だと教えた。
心形刀流は、心の剣である。

円月殺法もまた、心の剣である。
心と心をぶつける。
狂四郎を心形刀流なら敗れるかもしれないと、蔵人は考えた。

家に戻った源之助は、居酒屋で目を腫らしていた武士に出会ったと話す。
千佐の顔色が変わる。
源之助は、千佐の様子に気がついた。

鋭い目で千佐を見て、駿河屋と縁を切ったほうが良いと言った。
だが千佐は、今、駿河屋と手を切れば、仕官がかなわなくなると反論した。
蔵元家は、勘定方150石の由緒ある家柄。
いつか、きっと再び源之助が仕官することを千佐はひたすら思い続けてきた。

それを聞いた源之助は、言った。
「私はのう、千佐。つくづく侍の世界がバカらしくなったんだ。常に上司の機嫌を伺い、同僚といえば微笑の裏に針をもつごとし。すきあらば仲間を蹴落として出世をと、あることないことの告げ口。おまけに二言目には命をとして殿に忠義だ」。
そして源之助は、3年前、勘定方に出入り商人との不正事件があったことを語る。

だがそれで罰せられたのは、当の本人の上司ではなく、平役の源之助だった。
「そんなことが平気でまかり通る世界に、ほとほと愛想が尽きた」。
「侍を捨てて、本当に芯から幸せだとおっしゃるのですか」。

「今の私には自由がある。誰にも拘束されず、この命は私自身が握っているんだ。侍になることだけがすべてではあるまい」。
「この世のなかにしっかりと生きていくためには、誰にも頼らず、己の力で、己の腕で大地に立たねばならんのだ。それが本当の生き方だと思う」。
だが千佐は言う。

「このような貧しさに耐えるだけの生活が、本当の人間の生き方だと申されるのですか。病気になっても薬代もなく、そんなみじめな暮らしをすることが人間の生き方だと言うのですか」。
「生まれての町人暮らしならば、何も申しません。でもあなたは侍です。もしご仕官なされば、あなたの剣法とご器量をもってすれば、立派なご奉公ができるに違いありません。それをあなたは、捨てると申されるのですか」。

「わたくしには納得が行きません。いいえ、耐えられません」。
その時、表の戸が叩かれる。
叩いた者は、駿河屋の使いと名乗った。

「ほっとけ!」」と源之助は言うが、千佐は立ち上がり、戸を開けた。
だが辺りを見回しても、誰もいない。
千佐が不審に思った時、千佐の口がふさがれ、当て身をされて連れ去られる。

「千佐?」と表に出た源之助の前に、手紙が着いた手裏剣が刺さる。
手紙には「千差は預かった。命を助けたかったら受け取りに参れ」と書いてあった。
差出人は、駿河屋仁兵衛だった。

お蘭が、宿屋にやってくる。
向かいの部屋が戸を開けると、狂四郎がいるのが見えた。
「だんな!」

お蘭が叫び、目の具合を心配する。
そしてお蘭は玄庵のところに来た千佐が吹き針の女で、駿河屋仁兵衛が使った女だと教える。
駿河屋は薩摩の隠れ宿。

この沼津中が敵ばかりだと言うと、狂四郎は「いまさら惜しい命でもない」と言った。
お蘭は絶句する。
「人がこんなに心配しているのに!憎たらしい!」

駿河屋はやってきた源之助に、狂四郎を討つのに、剣の腕を借りたいという。
「断ったら?_」
すると駿河屋は、千佐を連れてきた。

千佐に、四方八方から刃が突き出される。
源之助は、うなづくしかなかった。
「そうですか。それは良かった」。

翌朝、お蘭が向かいの部屋の狂四郎に声をかけると、狂四郎はもういなかった。
女中に聞くともう発ったと言われる。
狂四郎が一人、竹林の中を歩く。
まだ目は閉じている。

行く手に、源之助が現れる。
「やはりおぬしだったか」と源之助が言い、自分の名を名乗る。
「お手前とは縁も所縁もない。まして恨みなどない。だがおぬしを斬らねばならぬ」。
「侍を捨てた男が、なにゆえ刀を手にした。おろかなことだ」。

狂四郎は、そのまま歩く。
源之助は刀を抜く。
「何も好んで、命を捨てることはあるまい」。
「妻の命を救うために、おぬしを斬らねばならん!」と源之助が叫ぶ。

千佐を連れた弥十郎たちが近くで、見ている。
「眠どの!参るがいいか!」
狂四郎も源之助の刀をひらりとかわし、正宗を抜く。

蔵人たちも近くで、見ている。
狂四郎が、うっすらと目を開ける。
ぼんやりとした視界に、刀を構えた源之助が見える。

狂四郎は、再び目を閉じる。
大きく手を振りかざし、刃を下ろす。
刀の先が、狂四郎の足元に向く。

つま先で、刀が裏返る。
源之助もまた、同じように刀を下を向ける。
狂四郎の正宗が、弧を描いていく。

源之助は刀を、上に上げていく。
千佐も息を呑んで、見守っている。
狂四郎の動きが止まった。

源之助が斬り込んでくる。
2人は斬りあった。
狂四郎が源之助の刀を、交わす。
次に狂四郎が正宗を横に払った時、源之助の腕から血が流れた。

源之助が、刀を落とす。
千佐が「あっ」と言う。
仁兵衛と蔵人が、うなづいて去る。

「これで二度と刀を握ることはできまい。薩摩のご一党、この男、もはやおぬしたちの役にはたたん。妻女を人質に取っておく必要はなくなったはずだ。離してやったらどうだ」。
「あなた!」
千佐が、駆けていく。

その時、千佐の動きが止まった。
千佐が倒れ、源之助が斬られる。
続いて、刺客たちが狂四郎に向かってくる。

弥十郎が、狂四郎に斬りかかってくる。
狂四郎が弥十郎を斬り、倒れた。
千佐と源之助の2人は、並んで倒れていた。
うっすらと開けた目で、狂四郎は2人を見た。

狂四郎は去っていく。
そして、橋を渡っていく。
向かいから、巡礼がやってくる。

巡礼はすれ違いざま、狂四郎に向かって刃を抜いた。
狂四郎が振り向きもせず、斬る。
仁兵衛だった。

「眠…、狂四郎…!」
それだけ言うと、仁兵衛は倒れた。
顔を狂四郎に向け、仁兵衛は恨みの形相で息絶えた。
狂四郎は正宗を納めると、静々と歩いていく。



千佐は、岡まゆみさん。
仁兵衛は、田口計さん。
源之助は、原口剛さんです。

冒頭から、感じの良い源之助。
次には加勢した狂四郎が、目を射られる。
ふっつり、まぶたに刺さった針の映像が、生理的に怖い。

これでも敵を撃退し、千佐の横を狙って刃物を刺す狂四郎、強すぎ。
鬼神じゃないって言うけど、鬼神ですよ。
まぶただけで傷が済んでいるというのも、反射神経の良さか。
千佐の攻撃は、そこまで強力じゃなかったということか。

その後も刺客が襲うが、敵ではない。
蔵人が今やらなくてはできないと言うが、それは正解。
直後も、玄庵のところで襲撃するのも、全部失敗。
あれだけのハンディをもらって討てないんだから、討てないでしょう。

千佐の、最初から町人なら平気だが、という言葉。
源之助の立派な姿を知っている千佐には、今の姿が屈辱的でしかないのだな。
どうしても、武家のプライドが捨てられない。
でも狂四郎に話しかけた様子からしても、源之助は今の生活が楽しい。

確かに病気になって医者に見せる金もないというのは、困る。
武家の嫌な部分を直接体験している源之助と、今の生活の困る部分を直接体験している千佐。
どっちの言い分もわかる。
間違っていないと思う。

だからこそこれは、埋められない溝。
この2人の会話って、現代にも通じる会話だなあと思う。
そして千佐の武士復帰への執念が、悲劇を呼んでしまう。

狂四郎の「場所に死角があるように人間にも盲点がある。それが心の隙というものだ」と言う言葉は、ああいう弱者がやられそうなシチュエーションに自分は弱いと自覚している言葉。
「情けに振り向けば、危険に陥るのみだ」と言う言葉は、そういうのを放置できない自分の甘さ、隙を自覚して自嘲し、戒めている言葉。
「何も背中の死神を喜ばすことはあるまい」という言葉には、自分に関わったために死ぬことになった人々を思い出した痛みが感じられる。

お蘭は憎たらしいと思いながらも、絶対放置できない。
むしろ、狂四郎がおとなしく自分の目の届く範囲にいてくれてうれしそう。
でも狂四郎はお蘭も死なせたくなくて、冷たくしているのだと思う…。

玄庵のところで、表に刺客が来たのを気配で察知する狂四郎。
お金をたくさん置いて「自分には必要なくなるかも」などと言うことは、今回はかなり覚悟していたんですね。
帰ってきたお蘭が血相を変えて探すも、その後は描かれていない。
しかし夜になって居酒屋で酒を飲んでいるところを見ると、撃退し、相手をまいてきたんですね。

狂四郎が「侍を捨てた男が、なにゆえ刀を手にした。おろかなことだ」と言うのは、居酒屋での話から子供ができたのを知ったから。
そして捕らえられた千佐を見て、自分を襲った女が源之助の妻であることも、子供がいるのもわかった。
だから狂四郎は、源之助を斬らなかった。

二度と刀を握れなくなれば、彼の剣を目当ての者が付きまとうこともないし、千佐の執念も終わる。
ところが!
それが仇となって、彼らは斬り捨てられてしまう。
狂四郎の目は、立会いを終えて、橋の上でやっと開いている。

向こうから来る巡礼を装った仁兵衛を、振り向きもせず斬り捨てている。
倒れて、狂四郎の方を悔しそうに見る仁兵衛。
だが、狂四郎は最初から最後まで歯牙にもかけていない。
しかし、千佐の中には子供がいると言うのに、容赦ない展開です。


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2014.01.21 / Top↑
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