こたつねこカフェ

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せんた、むじつ 「影同心II」第2話

第2話、「つぼみで落ちた白い菊」。


陽炎が揺らめく昼さなか。
一人の若い娘が、男たちに追われている。
娘はそのまま、殺されてしまった…。

その夜。
なんと、香泉寺では留吉が仕切って、賭場が開催されている。
売上金の一部は、もちろん、香泉寺へ。
奉行所に踏み込まれる恐れのない賭場は、大盛況であった。

しかし源八郎と、平七は負けてオケラ状態。
留吉が掃除を始めても、帰ろうとしない。
そんな源八郎に、良い儲け口があると近づいてきた男がいた。

留吉に借金を申し込むが断られた源八郎は、香月尼に借金を申し込む。
「今月分はもう、お渡ししました」と冷たく返事をする香月尼だったが、源八郎は「私が目こぼししているからこそ、賭場の上がりで施しができるんですよ」と食い下がる。
「しようのない人ですねえ」と言って、香月尼は手文庫から小判を出して渡す。

その頃、表では若い男と女が、捕り方たちから必死に逃げていた。
男は留吉の友人の千太だった。
千太は、留吉を頼って飛び込んでくる。
若い女性は千太の恋人の、おしんだった。

先頭に立って追ってきたのは、南町奉行所の同心・河野と岡引の半次だった。
千太とおしんの引渡しを要求する河野と半次だが、香月尼は、「ここは男子禁制。何人たりとも、入れることはできない」と言って、戸を閉めた。
寺の中は寺社奉行の管轄のため、門の戸の外で歯軋りするしかない。

留吉は悪事を働いたのかと千太を責めるが、千太は違うと言う。
飾り職人の娘が、届け物をしに出たきり帰ってこなかった。
娘は死体となって見つかったのだが、千太が容疑者になっているのだ。
しかしその時間、千太はおしんと会っていた。

千太もおしんも、絶対に千太は娘を殺害していないと香月尼に訴える。
役人である源八郎は、奉行所に事情を話して疑いを解けと言う。
だが香月尼は先ほどの河野と半次の目の色に不穏なものを感じ、千太とおしんをかくまうことにする。

次の日、河野は寺社奉行所の稲葉に千太の引渡しを要求。
香泉寺は、源八郎の管轄であるため、稲葉は源八郎に千太の引渡しを命じる。
しかたなく、河野たちを連れて源八郎は香泉寺に向かう。

源八郎の懇願にも応じない香月尼に、源八郎は実力行使するしかなかった。
なだれこむ捕り方によって、千太は捕らえられてしまう。
奉行所では河野と半次による、過酷な拷問が始まった。
断固として無実を訴える千太だが、河野と半次によって娘殺しの罪を着せられ、斬首となる。

夕暮れの小塚原に、千太の首がさらされている。
おしんは千太の首をとり、墓地で手首を切って、その血で砂に「せんた むじつ」と書いて絶命してしまう。
それを見た香月尼は、2人をともに葬る。

源八郎は、自分に儲けを持ちかけてきた男たちのことを思い出した。
伊三郎と亀松というならず者だた、数日前、伊三郎は辻斬りに殺されていた。
2人の仲間のとっつぁんも源八郎同様、儲け話を持ちかけられていたらしい。

その帰り、源八郎を怪しい男たちが追ってくる。
身の危険を感じた源八郎は、橋の上から川に飛び込んで難を逃れた。
源八郎を追ってきた男たちの先頭に、見覚えのある顔があった。
半次だった。

とっつぁんによると、2人は千太が罪を着せられた娘殺しの真犯人を知っていた。
あの時、源八郎が持ちかけられたのは、その犯人たちの脅迫だったのだ。
源八郎は河野に再吟味を要求するが、河野は応じない。
そして亀吉もまた、辻斬りに斬り殺されてしまった。

源八郎は、半次を拉致し、千太がされたように拷問する。
口を割らない半次だったが、香月尼はおしんが血文字を残して息絶えた墓地の砂利を持ってくる。
砂利を口に入れられた半次は、ついに口を割る。

飾り職人の娘を殺したのは、旗本の息子の3人だった。
半次は現場に落ちていた印籠を拾ったが、河野はそれを隠蔽した。
河野は家紋から、娘殺しの旗本の家を突き止めた。
口止め料をもらった河野は、千太に罪をかぶせることにしたのだ。

源八郎は稲葉に、この話をする。
だが寺社奉行所で、旗本の取調べはできない。
香泉寺に踏み込むことはできても、真犯人を前にしては何もできないのだ。
源八郎は、おいねの前で愚痴愚痴と管を巻くしかできない。

千太とおしんの墓の前で、香月尼が告白する。
貧しかった家に生まれた姉と自分は、売られてしまった。
香月尼はやがて、ある男と恋仲になったが、男は騙しただけだった。
苦界に身を落とし、香月尼は絶望した。

香月尼の手首には、くっきりと傷が残っていた。
「一殺多生。浮かばれぬ哀れな人たちを成仏させるためなら、私は喜んで地獄に堕ちます」。
香月尼の一言で、3人も動く。

色町の道端で、女を押し倒す野獣のような旗本の若君。
その横を通った留吉は、すばやく釘を打ち込んだ。
絶命した若君から、女が逃げ出す。
もう1人、飲み屋で酌婦に絡み、のしかかる若君は平七がすばやく首に縄をかけ、絞め殺す。

最後の1人はなじみの女といちゃついていたところを、ふすまから香月尼がぐさりと白い菊の花の茎で刺し貫く。
白い菊が赤い血で染まっていく。
そして源八郎は、河野に会う。

金目当てと思った源八郎に向かって、河野は小判を投げてよこした。
源八郎は、自分に向かってきた河野を一刀のもとに斬る。
倒れた河野の周りに飛び散った小判を源八郎は拾い、立ち去る。
こうして事件は終わった。



いきなり、罪もない娘がなぶり殺しにされるという、ひじょ~に嫌な始まり方をします。
拷問シーンも残酷ですし、首がさらされているシーンも残酷。
「必殺」シリーズでもお見かけした女優さん演じるおしんが、さらし首を取っていくシーンもショッキング。
とどめはおしんが血文字を残して、絶命する。

ああ、残酷だ。
それを救うのは、博打に負けてすってんてんになった源八郎と平七に留吉のシーンといった、軽快なシーンですね。
香月尼は冷たく借金を断るけど、源八郎は食い下がる。
自分がいるから、賭場が開けるのだと主張した源八郎に小判を渡す香月尼。

無表情なんですが、源八郎に負けたというより、ダメ男の源八郎の様子に苦笑しているよう。
しかし源八郎はその香月尼が千太をかばったのに対して、奉行所を踏み込ませてしまう。
これだけでも源八郎は、かなり自己嫌悪に陥っている。

千太には出頭を勧め、さらには本当はやったんじゃないかと疑う源八郎。
奉行所なんかまったく信じていない留吉にはバカ扱いされ、キレてケンカになる。
もちろん、ケンカと言っても、一方的に留吉がぽこぽこ、ぽこぽこされているだけですけど。
ケンカになりながらも、源八郎は役所やお上なんか信じられない留吉にも理解を示している。

留吉が生きてきた道を考えれば、お上なんか信じられなくても当たり前。
どっちの立場もわかる平七が、止めに入る。
こんな経緯があったのに結局、千太は冤罪で殺され、おしんも後を追ってしまう。
さらには真犯人には手も足も出ず、完全に自分の役職に絶望する源八郎。

多少なりとも信じていた、役職の正義が完全に打ち砕かれた。
中村主水がたどった道を、源八郎もたどっていく。
そして影同心として、正義を遂行するしかないのだと悟ったようなラストの源八郎。
サクサクと仕事を終えて去る姿に、悟りが感じられました。

香月尼の過去がチラッと出てきました。
かなりハードな過去。
苦界に落ちて死に切れなかった香月尼は、先代の住職に救われたようです。

4人の殺しは、早くもプロ。
人が一杯いる歓楽街の中、すばやく仕事を終える留吉。
ケンカは弱いけど、殺しはプロだなあ。
同じく、店でさっと仕留める平七。

それにしても人が一杯いる前でも全然かまわないで襲い掛かるこの旗本の若君は、かなりおかしいんじゃないだろうか。
見ていて、ケダモノだなあと思いました。
いや、ケダモノは実はそういうことはしないで、ひたすら自分の優秀さをメスにアピールして選んでもらうから、獣以下なんでしょうね。
こんなのほっとけば、お家は近いうちにお咎め受けそう。

香月尼の殺しは、美しく彩られてます。
使うのが白い菊っていうところからしてもう、血の色が引き立ちます。
それにしても、あんなふうに刺さって血を吸うって、あの菊には針でも仕込んであるんでしょうか。

河野は、睦五郎さん。
半次は、江幡高志さん。
この小悪党振りがたまりません。
おしんの血がしみこんだ砂利を食わされ、罪を白状。

この後、登場しませんが、これやっぱり無事に開放されたわけじゃないですよね。
同心の河野が殺されて、旗本の若君が殺されて、それでお上の追及はなかったんだろうか。
追及すれば殺された側の悪事が露見することがわかって、うやむやにされたんだろうか。

「影同心」は、ちょっと、そういうところが気になっちゃうんですけど、そんなこと気にするのは録画もできちゃう現在だからでしょうか。
でもおもしろいですよ。
話がどんどん、回って来ました。


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