森村誠一シリーズ、確か第1弾「腐食の構造」。
途中から松田優作氏が出てくるので、当時、ファンだった友達は喜んで見てました。
小説まで読んでました。

しかし、この小説はまだお子さまには難しかった。
私もちょこっと読んでみましたが、飛行機事故の現場の描写の凄惨さが子供には衝撃でした。
後に現実で、もっと衝撃の事故を知ることになりますが(合掌)。





正直、子供にはなかなか難しいドラマで、わかんないわぁ…と思っていたところに松田優作氏が登場。
突き飛ばされたヒロイン・島田陽子さんのピンチを救います。
ここで確かに、空気が変わりました。
子供も集中させる魅力があった。

小説と合わせて覚えているんですが、島田陽子さんの旦那さん役が、「ウルトラマンタロウ」こと、篠田三郎さん。
なんかの研究員だった。
実は彼には島田さんではなくて、好きな女性がいて、島田さんを酔っ払って間違ってその女性の名前「冬子」と呼んだりしてしまう。
彼の完成した発明が悪用されると、大変なことになるらしい。

そして彼はその、冬子という女性と飛行機に乗っていて、その飛行機が自衛隊機と衝突。
飛行機は、大破してしまう。
今考えたら、何て設定なの!

しかし研究が悪用されることを恐れていた彼は、死んだことにして生きていると妻の島田さんは確信。
夫を探すことにするが、彼の研究を狙った人たちによって島田さんは家捜しされたり、突き飛ばされたりと大変な目にあう。
小説では家捜しがプロによって徹底していて、冷凍庫の中まで暴かれてた。
ドラマではアルミフォイルに包んで冷凍庫に入れてた研究資料は、無事でした。

そして島田さんを救う、松田優作氏演じる大町という男が登場。
頼もしい彼に、島田さんは惹かれていく。
夫が冬子を好きなら、もうそれでいい。
島田さんは夫に再会したら別れを告げ、大町と一緒になる決意をする。

だけど、よくわかんないけど、理由は覚えてないけど。
大町は最終回に、冬子を助けて雪山で遭難するハメになる。
穴掘ってか、洞窟でか、わからないけど冬子と並んで吹雪をしのいでいた大町。

だが彼は救助の幻覚を見て、雪山にダイビング。
あんなにかっこよく、頼もしかった大町さんが、「奥さ~ん!」とか絶叫してあっさり雪山で死んじゃうのにはビックリ。
「どうしたの~?!」と目が開けられず、叫んでいる冬子。

梶芽衣子さんだった。
島田さんは清楚な感じで、梶さんは妖艶だった。
小説では、2人はとてもよく似ていて、どちらかというと島田さんの奥さんのほうがオリジナルで、冬子がコピーみたいな印象さえあったはず。

だから、旦那さんは自分と結婚したんだ、と小説で奥さんはショックを受けていた。
ドラマでは2人は、似てない。
それで篠田三郎さんも、結局、飛行機には乗っていなかったけど亡くなっていた。

やがてわかったのは大町の正体。
大町は、偽名だった。
彼は、あの飛行機と衝突した自衛隊機のパイロット・町田龍一だった。

罪滅ぼしにまだ遺体が見つからない島田さんの旦那さんを探そうとしていた。
そこで、この陰謀に巻き込まれたのでした。
ほら、友達が松田優作氏のファンだったせいか、こういうところはすごい覚えている。

小説では確か、冬子から謝罪の手紙が来る。
でも旦那さんのことについて謝っているけど、大町のことには全然触れてなくて、旦那さんより大町がかわいそうで奥さんは泣く。
一体、大町って何のために!みたいな感じで。

小説のラストはヒロインが、大町の死んだ山に一人登る。
あそこに大町が待っているとか、書いてあった気がする。
ということはこの人大町の後を追っちゃうのかなあ、と思いました。

ドラマのラストは、島田さんが梶さんに会いに行って、非難する。
旦那さんについて妻として怒ったというより、多くの人を狂わせた陰謀を冬子が黙認し、その結果、大町まで死なせたことにだった。
梶さんは遭難の後遺症で、ほとんど目が見えなくなっている設定だった。
非難された梶さんは、静かに反論してくる。

梶さんの冬子も、徹底して権力の道具扱いされていた女性。
いろいろとしょうがない事情があって、しょうがない事情というか、巨大な権力の前にはどうしようもないというか。
淡々と語る梶さんは、迫力があった。

巨大な悪、権力の中枢は、腐食している。
腐食の構造。
警察の捜査も、権力の中枢には及ばない。
真相が闇に葬られ、刑事は島田さんに詫びる。

この話は主要な登場人物は島田さんと梶さん以外がみんな死んじゃったり、殺されちゃったりして、それで巨大な悪はなんともないんです。
さらには小説もドラマも、必死に悪用されまいと守った研究も、すぐに別の人によって完成させられ、実用化されちゃう。
結局、篠田さんの必死の努力も何にもならなかったのである…と結んで、小説は終わっていたはず。
ドラマは、これ、動画見て思い出したけど、島田さんのアップで終わっていたんですね。

毎回、毎回、重い、爽快感はまったくないエンディング。
これに重なる、これまた憂鬱な切ないメロディーと歌詞の曲。
歌うのは、小椋桂さん。

曲は「心のひだ」。
最終回は「げっ、これで終わり?!」という救いのなさと驚きでビックリしていると、間髪いれずにこれが流れた。
暗い。
正直、明るい気持ちの時に見たほうが良いと思うような、救いのなさ。

でも、わからないながらも、良くできたドラマだったような気がする。
あれから一度も再放送見ていないけど、今見たら感動するのだろうか。
キャスティング見ると、私にはすごい豪華な出演者。
もう一度見たいと思ってしまっても無理はない。

藤あや子さんがこの「心のひだ」を歌っていました。
しっとりした恋の歌。
しかし聴きながら、いやいや、これ暗くて後味悪くてね…と思ってしまったのは「腐食の構造」のテーマ曲だったからです。
70年代だから作った、作れた、救いのないドラマだったかもしれません。



スポンサーサイト
2014.06.29 / Top↑
Secret

TrackBackURL
→http://kotatuneco.blog59.fc2.com/tb.php/2906-4ebca6e9