今、毎週日本映画専門チャンネルで「ゴジラ」シリーズが見られるんです。
「ラドン」では炭鉱で、1人の坑夫が殺されて浮いているところから話が進む。
仲が悪かった男に疑いがかかり、その妹のキヨは、つらい思いをする。
その男が見つからないため、2人の道案内を連れて警官が坑にはいると怪しい物音がする。

道案内の1人が水の中に引きずり込まれ、続いて警官も引きずり込まれる。
逃げた1人も、電話をかけようとしたところで、何かに捕まった。
4人も男があっという間に、殺されている。

しかも日本刀でも使ったかのような、鋭利な刃物でスッパリ切られていた。
とても、1人の男にできるようなことではない。
一体何が起きているのか。

キヨの家に、殺された男の妻が怒鳴り込もうとして、みんなに止められる。
心配してきた川村技師とキヨの前に、怪物が現れた。

警官たちもやってきて、怪物に発砲するが、犠牲者が増える。
この怪物は古代にいた、巨大トンボ・メガヌロンの幼虫だった。
今、そのメガヌロンが蘇ったのだ。
しかしそれは、更なる脅威が目覚める予兆でしかなかった…。

やがて地震が起きる。
火山と坑山の中間地点の地表付近で、地殻変動していることがわかる。
震度的には1だが、破壊力はすさまじかった。

そしてメガヌロンの復活は、ラドンの復活の前触れだったことがわかった。
ラドンは、プテラノドンが核実験の影響により巨大化したものだった。
巨大にして敏捷、ハイスピードなラドンの飛行能力に航空自衛隊も苦戦する。

地上に降り立ったラドンを陸上自衛隊が攻撃するが、通用しない。
翼が起こす風により、建物も人間も車も、戦車も吹き飛ばされ、崩れた建物の下敷きになり、火災が発生する。
あまりにも圧倒的な力。
炎上する街から、ラドンは飛び立って行く。

ラドンはもう、どこかに行ったのではないかと言われた。
だがラドンは必ず阿蘇に戻る。
動物の帰巣本能で、ラドンは巣のある阿蘇に戻るはずなのだ。

もうもうと、噴煙が上がる阿蘇。
ヘリコプターが調査に行くと、やはりラドンはいた。
阿蘇の火口に火力を集結し、ラドンを封じ込める作戦が提案される。
そんなことをすれば阿蘇は噴火し、被害は甚大になるという主張もされるが、現在の被害の前にはこの作戦しかない。

攻撃が開始された。
阿蘇に撃たれるミサイル。
大噴火の予兆が報告され、作戦本部も草千里の尾根までの退避を余儀なくされた。
第2攻撃が開始され、容赦なく、阿蘇山にミサイルが撃ち込まれる。

山が崩れていくと、ラドンが現れる。
飛び立つラドン。
その時、阿蘇が大噴火した。

火柱が高く上がり、溶岩流が流れる。
ラドンの1頭が、噴火にあおられ、落下した。
溶岩流の中に落ちたラドンが燃える。

見ていた1頭だが、やはり噴火に巻き込まれる。
落ちていくラドン。
鳴き声があがる。

翼を大きく動かしてラドンが、落ちていく。
ラドンが燃えていく。
鳴き声が響く。

もちろん、映画自体もおもしろいですけど、その時の日本が見られて楽しい。
ネオンサイン一杯の街とか。

「空の大怪獣ラドン」は、九州・阿蘇の炭鉱の町が舞台。
この風景。
家。

人々の服装。
炭鉱。
田舎。

自分の記憶にも少しある、というか、バブル前は残っていた。
垢抜けない、ちょっと貧乏、まさに昭和、でも懐かしい日本が見える。

坑の暗闇で何かがうごめき、人がいなくなっていく様子はなかなかの恐怖。
人の家の座敷、庭から畳にメガヌロンがキュキュキュキュキュと言いながら上がってくる恐怖。
昔はもっと、家にいたはずの人がいなくなったとか、サスペンス部分が多かったような記憶があります。

炭鉱町を襲う、姿なき殺人犯。
そんな印象があったんですが、それだけ怖かったんでしょうね。
メガヌロンの怖さは引き付けられましたが、その後の川上技師が記憶喪失になって見つかって、キヨが一生懸命看病する辺りは、子供には退屈な恋愛パートでした。
ラドンが出てくるまでが長かった。

ラドンが現れてからは、この2人の主人公の影は全然薄くなります。
ラドン対自衛隊の空中戦。
最初はラドンは飛んでいる姿を現さず、飛行機雲がラドンを連想させる作り。
ラドンが出てくるまでが長かった。

退避を余儀なくされた時は、攻撃しているみなさんも、退避させてください!って思ってしまった。
でも大丈夫です。
退避しながら、攻撃したみたいです。

ラドンは巨大なので、飛んでいるだけで被害甚大なんですが、もともと人間を狙ってやってきたわけでもない。
その点で明確な人間の敵、脅威となるギャオスとラドンは違うんです。
だけど、人間とは共存できない。
その1点で、ラドンは排除するべき存在。

ただ、人間の核実験の影響で巨大化したものを、一方的に排除するというのは心が痛む。
人間との共存は無理かもしれない。
だが、ラドンは人間を滅ぼすためにやってきたわけじゃない。
ただ、現代に蘇ってしまっただけ。

ラドンがいなくなり、喜ぶはずの人間。
だが、みな、悲痛な面持ちとなった。
誰も歓声を上げる者は、いなかった…。
みんな、ただ、後味が悪かったと思います。
私も見ていて、飛べ飛べラドン、と思ってしまった。

今見ると、特撮の粗が見えたりするんですが、やはりこの頃の特撮映画にこめられたメッセージには考えさせられるところがあります。
この頃にもう、夏が暑くなったねなんて会話がある。
地球の温暖化か?
北極と南極の氷が解けると、水浸しになるんだよ。

この頃から、言われてたんですね。
今、まさにリアル。
地球温暖化の話が現実になっている今こそ、人間界のあり方について考えさせられるところがあります。

クライマックスが、実は何かの失敗でこんな風に撮られたと聞いたことがありますが、かえってその失敗で、ラドンに悲哀が出たとか。
落ちて炎上するラドン。
確かに悲しいです。


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2014.09.20 / Top↑
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