明け方見た夢のような 「千と千尋の神隠し」

金曜日、一週間の疲れでぐったりして帰ったら、「千と千尋の神隠し」をテレビで放送していました。
もうずいぶん前に見たなあと思いながらも見ていました。
あの、千が「カオナシ」を連れて電車に乗るシーンはすごく惹きつけられます。

水の上を走る電車。
電車から見える水の風景。
乗客たち。

外にいる、黒いシルエットの人。
駅にいる少女。
戻ってこない人を見送ったのか。
帰ってこない人を待っているのか。

そんな気持ちにさせる、どこか物悲しい人たち。
なぜ透けているのか。
降りようとする乗客が荷物を持つと、その荷物までが透ける。

劇中でも言っていましたが、この電車、帰りの電車がある気がしないんですよね。
疲れた頭と目が、ボーっとしながらでも、画面に釘付け。
それで、この電車って、何を表しているのかなあと考えてました。

不思議な電車は「銀河鉄道の夜」という名作が、ベースにあるんでしょうね。
「千と千尋の神隠し」のこの電車の乗客たちって、もう、この世にいない人なのかな。
だから戻って来られる気がしないのか。

すごく素敵で、不思議。
綺麗で、それでいてどこか不安になる。
明け方に見た夢のよう。

それなのに、これで映画作ってほしいぐらい惹きつけられる。
このシーンで、宮崎監督ってやっぱりすごいんだなと思ってしまう。
宮崎映画には明確に意味を示さないシーンがありますが、こういうシーンの解釈は人それぞれに任せてるんでしょうね。

最後、戻ってきた父親と母親と、車に戻ると、木々がうっそうとしている。
あの世界にいたのは、あの世界では少しの間なんでしょう。
でも千尋の世界の世界では、相当の時間が経っているんですね。

現実の世界を考えると、千尋たちがいなくなった世界では、大騒ぎ。
引越し中に一家が消えたミステリーとして、取り上げられる事件になっているのか。
「この人たち、どこに行ったんだろう」と言われているのか。
戻ってきた人たちには、時間が経過していることを知らない。

私は、千尋たちのその後を想像してました。
昔からいう、神隠しとは、こういうことなのかも。
疲れた頭で見たけど、この映画って、あの電車のシーンだけでも見入ってしまうんだな。


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