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出会いは罪なもの 鬼平犯科帳スペシャル「密告」
2015/02/03(Tue)
鬼平犯科帳スペシャル「密告」。
珊瑚玉のお百を、高島礼子さんが演じました。
さすがです。
今回の主演ですね。

そして息子の紋蔵役の、高橋光臣さんが良かった。
この俳優さんが活かせるような時代劇が、できると良いと思いました。
蟹江一平さんが出ていたのも、うれしい。
粂八がいなくて、寂しかったですから。

スタッフさん、素敵なキャスティング、ありがとう。
鬼平はいつも、丁寧に作られていますね。
セットも、音楽も良い。
こんな時代劇が毎週見られたんですよね。
幸せな時代だったんだと思いました。

いつもお百が身に付けている、紅い珊瑚玉のかんざし。
彼女の通り名にもなった、赤いかんざし。
それには、鬼平への思いが込められていた。

茶店のかわいい看板娘だったお百。
不良旗本のために父親のいない子を生み、鬼平が持たせた持参金だけ奪われ、子供と放り出された。
そんなお百の中で、平蔵だけが輝いていたのでしょう。

自分の父親が、くだらない旗本の男だと思っていたお百の息子・紋蔵。
母親を恨み、世間を恨む。
急ぎ働きをする盗賊となった紋蔵を、お百は鬼平に密告する。

捕らえられた紋蔵への、鬼平のお前の本当の父親は自分だと言う言葉。
嘘だとわかるからこそ、うれしい。
ありがたい。

情けが身にしみる。
鬼平の情けに触れて、紋蔵は嘘のようにきちんとした態度に変わる。
しかし、もう遅かった…。
彼を待っているのは、処刑のみ。

少し前、ペルーの日本大使館人質事件の詳細についてのドキュメントを見ました。
若いテロリストが、日本人の人質との交流を持つうち、夢を持ち、希望を語るようになる。
この青年たちは、「ちゃんとした」「本当の」大人に会ってなかったんだろう。
彼らが会った日本人が、「本当の」大人だったのも良かった。

そういう大人は未成年に対して、やはり影響力があると思う。
「ちゃんとした」「本当の」大人に初めて会って、彼らは変わった。
しかし、もう遅かった…。

紋蔵も、鬼平のような大人に会えば、急ぎ働きをする盗賊にはならなかった。
出会いは時に罪なものに思える。
そういえば、鬼平って「理想の上司ナンバーワン」でしたね。
やっぱり魅力的で、影響力大でしょう。

今回の「密告」は、哀しい話だった。
その哀しみが中和されるような、笑いで締めるラストまで、堪能できました。
確かにレギュラー出演者は、お年を召された。

今回のスペシャルではあんまり動きがない人物もいて、体調を心配してしまうこともありましたが、出演俳優さんたちはやっぱりすばらしい。
あの味わいはやはり、この俳優さんたちが出せる味かと思いながら、見てました。
蟹江さんの姿は、やっぱり、もっと見たかった。
息子さん、がんばってね!


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