こたつねこカフェ

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名作ホラー「チェンジリング」

1968年。
アメリカのコロラド州デンバーで、作曲家は格安の豪邸に入居。
しかし屋敷には毎日、何かを叩くような音が響き、ドアが勝手に開閉する。

2階の衣装部屋の壁がおかしい。
壁を壊すと、階段が現れた。
その先の部屋には、9歳の少年の日記があった。

障害を持っていた少年は、この部屋に閉じ込められボールで遊んでいたらしい。
友人に勧められ、降霊術をすると少年の霊が現れる。
映画同様、少年の霊は自分が殺された経緯を語り、自分が埋められている場所を教え、メダルが埋められていることを伝えた。

しかし怪奇現象は収まらず、家を解体しようとしたブルドーザーは突然の爆発で崩れた壁に押し潰された。
作曲家は引っ越し先でも霊現象に悩み、お祓いしてやっと落ち着いた。
この話が元になって作られたのが「チェンジリング」だそうです。

いや、怖い。
スプラッタなシーンはなくても、すごく怖い。
気配の怖さでしょうか。
ジワジワ来て、姿を見せて、現象の理由がわかった時は、たまらなく怖い。

「リング」の監督、これ見てると思いました。
同じ監督が作った「幻想ミッドナイト」の「破壊する男」のワンシーンにも、階段から誰もいないのにボールが落ちて来る。
「ほの暗い水の底から」も思い出します。
というより、原作者が見てるのかな。

井戸に埋められている遺体。
アピールの仕方。
這い出てくる幽霊。

あれ?蛇口閉め忘れた?みたいなところから始まるところがうまい。
ドア開いた?風かな?たてつけ悪いのかしら?
そう思うような現象から始まる。
ジワジワ来る。

音に至って、住んでる人にはわかる。
おかしい。
でも外部の人には、そういうこともありますよ、ってところ。
そしてついに視覚に現れる。
水から浮かび上がる子供の、哀れにして無気味な姿。

音の正体が判明した時なんか、鳥肌もの。
あれは苦しがる少年がもがいて叩いた浴槽の壁の音。
殺された時間に始まり、苦しんだ間続いて、息絶えた時間で終了する。
怖い前半から、謎解きを経て、亡霊に同情する後半。

妻子をなくした心の痛みに、少年の幽霊が呼応する。
追い払っているのではない。
ちゃんと何かを伝えて来るんだ。
ラッセルがわかってやれるということは、彼の心が傷ついているから。

どれひとつとっても、普通なら、いや、自分なら震え上がって逃げる。
助けにならない。
音だけでも、ドアだけでもダメ。
水道なんてもっとダメ。

浴槽のシーンなんて、気絶する。
寝込む。
ボールは、その場で逃げる。

このボール、娘のボールなんですよね。
それを捨てる。
すると戻って来る。

怖いけど、後から考えると少年の「そんな風に忘れてしまわないで!」という叫びみたいですね。
考えてみたら、そういう方法で訴えるしかない。
議員にアプローチできなかったラッセルに、今や全力で文句を言う少年の霊。

ラッセルは、「ワガママ言うなー!」って怒りまで表す。
この霊は少年らしく、筋の通らない八つ当たりみたいなことをするから。
父親らしく。

でも少年の霊は、ラッセルに大ケガはさせない。
邪魔する警部には容赦ない。
霊は、明らかにラッセルの悲しみに呼応し力を増幅させて行く。

後半はホラーというより謎解きミステリー。
早く見つけてやれ。
復讐もやむなしという気持ちになる。

考えたら、取り替えられた議員もかわいそうなんだけど、自分を見つけるのを権力使って握りつぶそうとするからしかたない。
彼の魂が、館に呼ばれて焼かれるのがわかるクライマックス。
でもきっと、父親にも何か起きてたと思うよ、あれは。

主演は名優・ジョージ・C・スコット。
妻子をなくした心の痛み、寂寥を感じさせてくれます。
幽霊に同情する日本的な展開。

ホラーの枠に収まらない名作。
ラッセルみたいな、お父さんがほしかったよね。
こんなお父さんなら、良かったよね。

ラスト、燃えたチェスマンハウスで残っていた車椅子。
オルゴール。
寂しい。

少年の魂は、慰められたのだろうか。
彼は天国に行けるのだろうか。
ラッセルは何を思うのだろうか。


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