戦争映画続き。
日曜に見たのは「ヒットラー」。
無名のヒトラーが、演説のうまさを武器に権力を掌握するまでが描かれています。

2003年アメリカ・カナダ製作。
2部門で、エミー賞獲得しています。
エミー賞には、作品賞でノミネートもされています。


ヒトラーは若い頃は、路上生活をするほど貧しかった。
絵は売れず、次第にユダヤ人が資本家として労働者から搾取しているとユダヤ人への憎悪を募らせて行く。
ミュンヘンのビアホールでの演説が注目されたヒトラーは、やがて労働党の目に止まる。

最初は、おどおど演説していたヒトラーだが、自信をつけてくる。
この時の表情の変化!
自分の才を見つけた、自分の売りに気付いた人間の輝きです。

ビアホールは、この前、池上彰氏の番組で見たビアホールです。
ナチス本部、総統官邸。
今の市庁舎だと紹介されていた建物。

人を集めることができるヒトラーは、労働党の中で重用されるようになる。
ヒトラーが自己中心的、過激で狂っていると感じる者はいるが、ヒトラーは人を熱狂させる演説力で地位を確保。
すると、今度は策謀で敵対者を駆逐していく。

第一次世界大戦で、敗戦したドイツ。
多額の賠償金。
ベルサイユ条約は、ドイツに対して一方的な条約だった。
不満を抱く人々は、ヒトラーの演説に酔う。

ヒトラーは、党には何かシンボルマークが必要だと思う。
旗も必要だ。
ヒトラーは、ハーケンクロイツを描いて来る。

斬新なメディア戦略。
集団催眠状態。
ハーケンクロイツが広場いっぱいになっていく。
歴史を知る人には、戦慄そのものです。

ヒトラーのことを、あれは悪魔だと言ったジャーナリストのフリッツ。
人に化け、人の悪意と憎悪を利用して破滅させる悪魔。
あの悪魔、ヒトラーは、実に巧みに人を操る。
さぞかし、人の研究をしたことだろうな、と。

いや、ヒトラーは人間。
怯えもする、弱さもある人間。
だから怖い。

大統領ヒンデンブルグはヒトラーに政権を奪われたらドイツは大変なことになると思い、ヒトラーを抑えようとする。
党に分裂工作を仕掛けたり、ヒトラーを裏切らせようとする。
しかし全てはヒトラーに逆転され、逆に裏切り者はヒトラーに粛正されてしまう。
ナチス将校が似合った青い目のピーター・オトゥールが、今度はヒンデンブルグ大統領を演じる。

映画「地獄に墜ちた勇者ども」でクライマックスになった突撃隊への襲撃。
逮捕された突撃隊のヒムラー隊長。
裏切者にヒトラーは「私がどういう男か、わかっているな?」と言う。

ナチスの大行進。
ハーケンクロイツ。
ジークハイル、ジークハイル!

それを見ているヒンデンブルグ大統領。
窓を閉じ、目を閉じる。
ドイツは破滅すると言わんばかりに…。

ヒンデンブルグ大統領の死後、ヒトラーは大統領と首相を兼ねる総統となり、国家権力のすべてを掌握。
するとヒトラーは出版、報道の自由を規制すると宣言。

新聞社を首になってもヒトラーと戦うジャーナリスト・フリッツ。
家には、手紙と石が投げ込まれる。
「豚のように殺す」。

やがて、フリッツは行方不明になる。
妻に、小包が届く。
中には、血のついた夫のメガネが…。

もはや誰もヒトラーに反対できず、SSを従えたヒトラーはドイツを支配。
ユダヤ人の商店が窓を割られる。
出て行けユダヤ人!と叫ぶ人々。

夜のドイツの道路を埋め尽くすナチの行進。
掲げられたハーケンクロイツの旗。
建物にかかるハーケンクロイツの幕。

バルコニーにいるヒトラーに、ライトが当たる。
隣には宣伝大臣のゲッベルス。
右手をあげて兵士たちが敬礼する。

ジークハイルのこだま。
建物が、ドイツが、ハーケンクロイツの一色になっていく。
実際、ああだったんだろうと思う迫力です。

ドラマは、1935年で終わり。
その後のドイツは、写真とナレーションで紹介。
ボロボロになったヨーロッパ。
ズタズタに引き裂かれるドイツ。

ヨーロッパの歴史の勉強にもなる映画でした。
ロバート・カーライルが、ヒトラーを熱演。
残念なのは、英語であること。
ドイツ語だったら、さらにリアルに迫力が出たことでしょう。


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2015.08.05 / Top↑
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