どこまでもどこまでも追ってくる 「悪魔の追跡」

深夜の放送、または昼間の放送で何度か見た覚えがある映画「悪魔の追跡」。
ピーター・フォンダが出ています。
70年代に作られた映画。

ある2組の夫婦が新車の豪華なキャンピングカーを手に入れ、旅行に出る。
そしてある夜、夫たちは山の中の滞在地で妙な儀式を目撃する。
男女が集まり、女性が裸になる。
夫たちは興味深いものが見られる好奇心とスケベ心で、儀式を見続けた。

しかし儀式が佳境に入った時、1人の女性が胸を剣で貫かれて殺された。
殺人の目撃だ。
見たことがわかったら、危ない。

そう思った時、妻の1人が夫たちを呼び戻しに来た。
「まだ帰ってこないの~?」
「声を出すな!」

「灯りを落とせ!」
「何?」
気が付かない妻は、無神経に声を立てる。
灯りも消さない。

イライラするシーンなんだろうけど、これはしかたない。
まさか、そんなことが起きているなんて思わないから。
そもそも、好奇心でのぞいていた夫も悪いんだから。

もう遅い。
相手はこちらに気づいてしまった。
それは悪魔崇拝の儀式であり、女性はいけにえだった。
この時から2組の夫婦の旅は、得体の知れない団体に追いかけられる恐怖の旅行になってしまった。

事件を通報したが、保安官も怪しいと主張する、ピーター・フォンダのロジャー。
だって道を教えないうちから、右に曲がって現場にたどり着いている。
考えすぎだと言われても。

彼の妻はプールで泳いでいても、こちらを見ている人たちの視線が怖ろしくなる。
考えすぎだと思っても、誰も彼もが追跡者に見える。
やがて、ペットの犬のジンジャーが殺され、キャンピングカーのドアに吊るされる。

ロジャーたちが「ドアが壊されている!誰か音を聞かなかったか!」と叫んでも、キャンプ場の人間は反応がない。
誰も彼もが敵に見える。
泣く妻に、「死んだものはしかたがない、明日埋葬しよう」と言うロジャー。
しかしキャビネットを開けると、そこにはガラガラヘビがいる。

ピンチの連続。
しかたがないと言ったロジャーだけど、犬のジンジャーを埋めると、首輪と自分のペンダントを置く。
妻には見せなかった涙を、サングラスを外してぬぐう。
うう、かわいそうだ。

途中のガソリンスタンドで、警察に連絡をしようとするが、電話が通じなくなる。
最後は前と後ろ、横を車で固められて事故を起こさせられそうになる。
そしてカーチェイス。

天窓からガソリンが入れられ、火をつけられたら…という事態にもなる。
最初はためらっていたロジャーにも、火がつく。
ショットガンで撃退しながら、逃げる。

一度目の襲撃を振り切った後、事故かと思って止まろうとするが、日曜日にスクールバスが事故を起こすはずがない。
あれもこれも、全部、敵なのだ!
ボロボロになりながらも、追跡は振り切った。

ほっとした4人は、空腹を抱えながらも乾杯をしようとする。
その時…。
キャンピングカーの外が、炎に包まれる。

近づいてくる人たち。
キャンプ場で陽気に話しかけてきた夫婦が、無表情で近づいてくる。
保安官もいる。
あちこちで見かけた人たち、全部がそこにいた…。


全員が、追跡者だったんだという衝撃。
途中のスタンドで、車の修理を頼んだ男までがカーチェイスの時にいた。
その怖さもあるけど、アメリカの田舎町の怖さも感じました。

よそ者に対して敵意がある。
ここで何かされても、町全部で隠されて、おそらく事件にもならない。
殺されてもわからないかもしれないという恐怖を感じます。

閉鎖的なのは、「八つ墓村」だけじゃないんだな。
アメリカの田舎町もなかなか、怖い舞台になる。
いや、閉鎖的な場所って、心って恐怖の舞台になるんですね。

ロジャーたちはさっさと都会に、家に帰れば良かったのにと思う。
妻はそう主張した。
でも「3万6000ドルしたキャンピングカー」で、「5年モーテル勤めをしてやっともらった休暇」で旅行に出た。
「今さら、引き返せない!」思いがあったんでしょうね。

結局、「道迷い遭難」という本に書かれていたように「窮地に陥らないために、変だと思ったら引き返せ」ができなかった。
それで最悪の結末に至った。
一流俳優のピーター・フォンダも、ウォーレン・オーツが出演している、いわゆるB級ホラー映画。
誰も助からないのが衝撃。

ピーター・フォンダの「イージー・ライダー」は最後、通りかかった田舎町の住民に友人が「おい、髪を切れ」と言われる。
中指を突き立てて返事をした彼に向かって、農民のおっちゃんはショットガンをぶっ放した。
倒れる友人。

驚いたピーター・フォンダがバイクを降りて、彼の最期の言葉を聞く。
友人に革ジャンをかけてやり、おっちゃんたちのトラックを追ってくる。
すると、トラックがUターンして近づいてくる。

そしてピーターに向かって、もう一発、ショットガンが発射される。
ピーターのハーレーが宙を飛び、炎上する。
上空からの映像。
ピーターの姿は見えないが、バイクは炎上し、壊れて道端に転がっていく…。

この時、閉鎖的なアメリカの田舎の怖さを感じました。
地元の人間が全部口裏を合わせるし、保安官も味方なんだろうな。
きっとこれは事件にもならないんだろう。

相手はよそ者だし、ましてや当時のヒッピーなんだから。
そう思って、一層、ゾッとしました。
もちろん、「悪魔」は儀式で崇拝した「悪魔」ではなくて、追ってくる人間ですね。

だってあんなにかわいい、ジンジャーが…。
これで自分は、敵側が嫌いになりました。
「イージー・ライダー」の怖さを倍増したような、ピーター・フォンダの「悪魔の追跡」。
♪すっごいしつこい すっごいしつこい どこまでもどこまでもついてくる あ~♪の「爪水虫」並みのしつこさでした。


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勿体無い

この映画はテレビで見ましたがキャンピングカーがスタントされたときは勿体無いと思いました。
このキャンピングカーで旅行に行ったら最高だと思いますね。
最後はバッドエンドでしたが。

この頃は悪魔シリーズの映画がいくつかありました。
「悪魔の墓場」という映画があって、この映画は超音波で害虫駆除する機械が使われたら、死体がゾンビになって次々と人間を襲うと言う映画でした。
ある男が、その機械を止めないと大変な事になると警察のある警部に言うんですが、取り合ってもらえず、ゾンビたちが人間を襲い始めて、最後は病院で男は警部に射殺されてしまいますが、その警部は射殺した男のゾンビに殺されると言う映画でした。
この映画もバッドエンドでした。ちなみにこのゾンビは火に弱いのが弱点でした。
(違う映画のコメントが長くてすいませんでした)

だめおやじさん

>だめおやじさん

こんにちは。
コメントありがとうございます。

>この映画はテレビで見ましたがキャンピングカーがスタントされたときは勿体無いと思いました。

私も、いや~、豪華キャンピングカーが壊れて行く~!とハラハラしました。

>このキャンピングカーで旅行に行ったら最高だと思いますね。

良いですよね~!

>最後はバッドエンドでしたが。

衝撃のラスト。
この頃の映画のラストで、バッドエンドなものが印象に残ってます。

>この頃は悪魔シリーズの映画がいくつかありました。

「悪魔のいけにえ」とかありましたね。
一度だけ見ましたが、怖かった~。

>「悪魔の墓場」という映画があって、この映画は超音波で害虫駆除する機械が使われたら、死体がゾンビになって次々と人間を襲うと言う映画でした。

ひええ…、おもしろそう。

>ある男が、その機械を止めないと大変な事になると警察のある警部に言うんですが、取り合ってもらえず、ゾンビたちが人間を襲い始めて、最後は病院で男は警部に射殺されてしまいますが、その警部は射殺した男のゾンビに殺されると言う映画でした。
>この映画もバッドエンドでした。ちなみにこのゾンビは火に弱いのが弱点でした。

うまいオチですね!

>(違う映画のコメントが長くてすいませんでした)

いえいえ、おもしろいお話をありがとうございました。
知らなかったです。
おもしろいですね~。
見たくなりましたよ。
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ちゃーすけ

Author:ちゃーすけ
癖の強い俳優さんや悪役さん大好き。
俳優さん、ドラマ、映画、CMその他、懐かしいもの、気になるものについて、長々と語っております。

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