こたつねこカフェ

癖のある俳優さん、悪役さんが大好きです。時代劇、ドラマ、映画、俳優さんのことを好きに書いています。
2017年07月 ≪  12345678910111213141516171819202122232425262728293031 ≫ 2017年09月
TOP横溝正史 ≫ 犬神家の一族は、なぜ

犬神家の一族は、なぜ

犬神家の一族はなぜ、おもしろいのか。
これほど、犯人がわかって、トリックがわかっているのに何度見てもおもしろい謎解きミステリー、推理小説の映像化の映画ってないです。
この手の映画は、犯人がわかってトリックがわかっていたら、もう二度は見なくても良いや、と思うものが多い。
なのにどうして、市川崑監督が作った横溝正史の映画はそうではないのか。

この疑問、持っていた人も多いでしょう。
私も持っていました。
それに答えてくれたのが、またしても春日太一さんですが、春日さんの「市川崑と『犬神家の一族』」でした。

ヒッチコック監督が言っていた「ミステリーは映画にすると、つまらない」。
「だから自分の映画はミステリーではなく、サスペンスだ」。
「サスペンスのために、ミステリーがある」。

では市川監督は、謎解きが興味の全てになりがちな推理小説、ミステリーをどうやって映画として見せたのでしょう。
どうやって観客の気持ちを、惹き付けたのか。
そのために、いかにたくさんの工夫を凝らせ、計算していたのか。
知って、感動しました。

おもしろさの理由のひとつ、やはり、金田一耕助に石坂浩二さんを起用したことが大きかったんですね。
石坂さんは声変わりの時、声がうまく出ないことがあったらしい。
それでボイストレーニングに通った。
この時、声にもメジャーな声とマイナーな声があることを知った。

良いナレーションは邪魔にならない。
BGMと合っている。
それでいて、ちゃんと聞いて耳に入らなくてはならない。

音楽が長調なら、ナレーションの声は短調。
音楽が短調なら、ナレーションの声は長調。
こうすれば、ナレーションが邪魔にならず、心地よく聞いてもらえる。
短調、長調の声を使い分けて、石坂さんはナレーションを行っていた。

市川監督には、それがわかっていたんです。
横溝正史の小説は、登場人物が多い。
先代から続く、複雑な人間関係もある。
事件が起きる以上、見ている人にはそれを理解させなくてはいけない。

つまり、事件を解き明かす金田一はナレーション役でもある。
観客に無理なく、退屈させず、それを理解してもらわなければ、訳がわからない。
説明に、そんなに時間をかけるわけにもいかない。
だから名ナレーターの石坂さんに、金田一を演じさせたかった。

また、ビックリしたのは、石坂さんは相手の声に自分の声を合わせていたらしいんですね。
相手の声に応じて、自分の声を作る。
そして耳障りにならないように、見ているこちらに聞いてもらう。

古舘弁護士や警察署長は、ガラガラ声でまくしたてる。
弁護士は犬神家を語り、署長は事件を語る。
だから金田一は高めの抑えたトーンの声で話す。

また、坂口良子さんの旅館の従業員。
彼女とのコミカルなやり取りの中で観客は、犬神御殿を知り、珠代を知り、家系図を見、彼女が報告した毒について知り、金田一の性格も察する。
坂口さんの旅館の娘は、のんびりした声で話す。
だから彼女に対しては金田一は、低めに早い口調で話す。

…すごい。
本当に、本当に石坂さんはすごい俳優さんなんだ。
石坂さんは、そんなことまで計算して演技していた。

これぞインテリジェンス、これぞ知性。
石坂さんは知識も豊富ですが、知識だけではない、それを有効に使うことができて知性なんだと思いました。
本当に頭が良いって、こういうことなんだと思ってしまいました。

前に仲代さんが、「この映画では自分の中で一番低い声で話した」とおっしゃっていました。
本当にプロというものは、そういうことまでするんだ。
できるんだ。

コミカルな坂口良子さんについても、初めてその女優としての才能を知りました。
こういう方たちが集まって、演技しているんです。
それを理解している監督が管理する。
おもしろいものが、できないわけはない。

演技もですが、石坂浩二さんの知性が映画を成功に導き、後の横溝正史の映像化を導いた。
石坂浩二さんという知性を起用した市川監督のすごさ。
改めて石坂さんのすごさと、横溝正史映画のすごさ、市川崑監督のすごさを知りました。
「犬神家の一族」のおもしろさのひとつは、石坂浩二さんの起用だったのですね。


スポンサーサイト

Comment

春日本
編集
この新書、私も読んだばかりです。
春日さんの分析には感心させられました。
石坂さんの声のコントロールは初耳でしたので、それを教えてくれたことだけでも大きな価値がありました。

それにしても石坂氏の繊細なスキルには恐れ入ります。確かに、「仕留人」主役5人の声の重なり合いは耳に心地よかったですものね。

「犬神家の一族」1976で、自分が最も惹きつけられたシーンは金田一と松子の対決シーンのめまぐるしいカットとセリフ回しだったのですが、そこを解析してもらい、市川崑の才覚を再認識できました。まさになるほど!です。

もっとも、こういうアニメーション的な構築は、当時旬だった萩原健一とまったく相性が合わなかったようで、作家と演者の相性というものの不思議さを感じます。
2015年11月23日(Mon) 11:34
kaoru1107さん
編集
>kaoru1107さん

>この新書、私も読んだばかりです。

おおっ、やはり!

>春日さんの分析には感心させられました。

私もです。
おもしろかったですよね~。

>石坂さんの声のコントロールは初耳でしたので、それを教えてくれたことだけでも大きな価値がありました。

ほんとに。
これは価値ある話でしたね。

>それにしても石坂氏の繊細なスキルには恐れ入ります。確かに、「仕留人」主役5人の声の重なり合いは耳に心地よかったですものね。

石坂さんは、ほんとにすごい。
私も「仕留人」の時もそうやって、演じていたんだなと思いました!
おきん、半次、大吉、主水とのハーモニーを考えて話していたんですね。
おきんはキャンキャンしてるし、大吉なんて、貢とはまったく反対ですから。
そうやってまた、仕留人を見たらおもしろいですね。

>「犬神家の一族」1976で、自分が最も惹きつけられたシーンは金田一と松子の対決シーンのめまぐるしいカットとセリフ回しだったのですが、そこを解析してもらい、市川崑の才覚を再認識できました。まさになるほど!です。

ここ!
あのシーンは忘れられません。
淡々と語る金田一、口を挟む松子。
金田一の目が振り向く瞬間のショットが入る。
え?え?と思う間に推理が、事実が明らかになり、進んで行く。
やっぱり、市川監督はここに力を入れていたんですね。

>もっとも、こういうアニメーション的な構築は、当時旬だった萩原健一とまったく相性が合わなかったようで、作家と演者の相性というものの不思議さを感じます。

「股旅」。
寄る辺のない若者の孤独を現代青年に投影するのに、萩原さんは最適に思われたんですが…、小倉一郎さんに力が入ってますもんね。
「木枯し紋次郎」の中村敦夫さんは一大ブームになったくらいですし。
監督と俳優の相性は、わからないものです。

コメントありがとうございました!
2015年11月23日(Mon) 17:19
長野県一泊
編集
本の事は全く知りませんでした。早速手配しようと思います。

怪奇大作戦の熱川ハイツに行きそびれてしまった為なのか、夏に、何故かしら那須ホテルのロケ地
http://www.idenoya.server-shared.com/
に一泊して来ました。
映画のシーンに出てくる場所を探したり推測したりしましたが、階段、玄関はほとんどそのままで、若林さんの死んでいた洗面所もすぐに分かりましたが、廊下の幅や押入れ(?)など、映画と実物とでは辻褄が合わないであろう違いが幾つか見られました。
金田一が窓から湖を眺めて「綺麗だなー。国敗れて山河ありか。」と言ってましたが、恐らく隣の三階建ての電気工事屋の壁面しか見えていなかったんじゃないかと思います。

金田一登場の道、青沼静馬の足が出ていた湖、犬神家、駅など、とても一泊二日ではまわりきれませんでした。

2015年12月13日(Sun) 22:08
シャボテン公園さん
編集
>シャボテン公園さん

お返事が遅くなり、大変申し訳ありませんでした。
コメントありがとうございます。

>本の事は全く知りませんでした。早速手配しようと思います。

なかなか興味深い本です。
作品公開から年月が経っても、こういう本が書かれるってすごいことですよね。

>怪奇大作戦の熱川ハイツに行きそびれてしまった為なのか、夏に、何故かしら那須ホテルのロケ地
http://www.idenoya.server-shared.com/
>に一泊して来ました。

おおっ!
感動!

>映画のシーンに出てくる場所を探したり推測したりしましたが、階段、玄関はほとんどそのままで、若林さんの死んでいた洗面所もすぐに分かりましたが、廊下の幅や押入れ(?)など、映画と実物とでは辻褄が合わないであろう違いが幾つか見られました。

行かないとわからないことですね。
セットなんでしょうね。
私も以前、友人が住んでいるマンションがロケ地になっていましたが、部屋の中は違うと言っていました。
そのため、部屋はセットなんだとわかりましたが、現地を知っていないとわからないことでした。

>金田一が窓から湖を眺めて「綺麗だなー。国敗れて山河ありか。」と言ってましたが、恐らく隣の三階建ての電気工事屋の壁面しか見えていなかったんじゃないかと思います。

あら…!
でもそんなことは微塵も感じさせないって、すごいですね。

>金田一登場の道、青沼静馬の足が出ていた湖、犬神家、駅など、とても一泊二日ではまわりきれませんでした。

映画を見た者として、目の前で見たら感動してしまいますね。
コメントありがとうございました。
こちらこそ、申し訳ありません。
ありがとうございます。
2015年12月20日(Sun) 01:32
横溝モノに中実化を望むものなり
編集
ちゃーすけさん、こんにちは。
僕金田一耕助です…ならぬ拙者ちょんまげ中毒でござる。

どこにレスしようか迷ったのですが、記事がとても興味深いのでこちらへ、あしからず。

先日古谷金田一行(この呼び方良いでしょw)、鶴見辰吾氏が辰彌を演じた「八つ墓村」を漸く初見致しました。何故か再放送の巡り合わせに恵まれなかったので。

いやぁ、思った以上に原作に忠実で、数ある「八つ墓村」実写化としては、かなりの佳作だったのではないでしょうか?

2時間物なので尺を考慮したテンポ、役者さんはやたら早口だし(歯抜けモゴモゴな筈の双子の大叔母様も。石坂さん主演なら喋り方の緩急を付けるでしょうがそれもこの作品では無理)、服毒した直後あっと言う間に絶命(今時最新の毒薬でもあそこまで即効性があるなら、ちょっと口にしただけで違和感があるでしょうにねw)など、失笑も一部ありましたが、各要所を抑えた編集なので納得できました。

八つ墓村実写化を語ると必ず問題になる典子の存在、豊川悦司さん版以外は登場せず辰彌の恋愛相手は美也子が兼任していますよね。まあ豊川版でもせっかく存在した典子は却って無意味でしたが(笑)。喜多嶋さんの素でお口ポカンも序盤こそ適任かもしれませんが、恋に目覚め女性として磨かれる過程はありませんでしたし。

まあ典子とのくだりを入れるなら金田一の腰縄付き鍾乳洞探検や、月足らず生まれで薄ぼんやりだった典子が女性として覚醒、終盤はアクションヒロインのみに活躍する等、描写を加えるととても尺が足りない(特に劇場含め2時間枠なら)ので、美也子に兼任させるのは有りだと今では思っています。

その上で夏木マリさんの美也子、原作を読み返してうん!と思えるドライな雰囲気を演じきっており、後続のシリーズで辰彌とのエロシーン要員にされてしまった女優さん達よりしっかり本来の存在を求められていたな、も好印象でした。彼女にしては抑え目のお芝居もさすが芸達者。どこか「女帝」のオーラが欲しいのです、美也子役には。

同じく古谷金田一行で美也子役の鰐淵晴子さん、壮絶な美貌と妖艶な熟女ぶりは素晴しかったですが、多くの方が仰る「鰐淵なら悪魔が~のアキ子夫人!」ですしね。あの整ったお顔立ちならドライも充分こなせるでしょうが、私個人としては実際ご出演していたよりウェットな乱歩美女シリーズの方が向いていた気がするので。

但し、夏木マリさんの美也子、真犯人判明の際に髪が風にボーとなびき、目が爛々とする特撮は、角川映画by薬師丸さん「里見八犬伝」の悪役まんまで、スリリングな筈のシーンで大笑いしてしまいましたが(笑)。

全体としてきちんと描かれていましたが、市川&石坂版も含め、横溝物の実写化はどこか女性性善説と言うか、「実は可哀想な女」にしたがる傾向が強いですよね。横溝先生は虐げられた立場の女性だからこそ凶悪連続殺人を犯す、を綴り続けたのに。

美也子は本家に借金を断られ自殺した亡夫や病床の舅への思いから犯行に至った(ついでに家族を田治見要蔵に殺されたとか)、被疑者死亡でも情状酌量有り、の作りは昭和ならでは…、いえ、平成でも変わりませんかね。その癖俗世、犯罪レベルでなければ何かと「女は怖い」。勝手な都合です。

はともかく、原作では金田一への依頼主は美也子の舅ですよね。これ、原作を知らずとも映像は見尽くした方々でも意外とご存じ無いかもしれません。亡夫(舅の息子)の死は実は美也子が犯人ではないかという疑心がそもそも金田一介入の機会ですし。

それでも、数ある美也子役で一番スッキリ演じてくれたかな?の夏木ヴァージョンでも、危篤直前で「舅が…」とできた嫁な演出、女性は優しくてく尽くす、性善説!男性が期待する「内」助の何たら(シンディ・ローパーよろしく「女だってお日様の下で「外」に出たい!)があったのですかねぇ?文面からしてかなりの男尊女卑も時代ならではあった横溝先生とは又一線を画したジェンダーゴリ押し(女ってそういうもの!)な当時のドラマ編集にもいろいろとヤレヤレです(笑)。でも面白いけど(笑)。

まぁ定番な美也子の鬼女化は、どの作品でも里村慎太郎が空気扱いなのも要因ですよね。美也子が実は今も慎太郎を愛している、そもそも元々恋仲だった描写もゼロですから。作品によっては慎太郎まで殺してしまいますし。八つ墓村としては数が合わないのに、「八つ馬鹿無駄」(笑)。

何はともあれ、辰彌の実の父である英泉さんが助かったのは何よりです。原作では典子と実父と暫く村に留まる、(名義上)姉の春代さんの想いを汲み、村を離れるまで典子とは夫婦関係を持たなかったという泣かせるエピソードも有りましたが。
お坊さんが毒殺された時「俺を殺そうとした!」と激昂するシーンや根拠もしっかり再現され、伏線がきちんと描かれ回収されました。典子は居ないけれど、その後親子で幸せになれたのだろう、なる横溝ワールドならではの「大団円」も名目躍如。

大判ザックザクが無いのは何で~?でしたが、話に無駄が無かったから許す(笑)。
私が卵の殻に灰を混ぜた目潰し装備の戦うヒロインな典ちゃんなら「え~、何でぇ?結末違う!」ですが(爆笑)。

ただ、一つ思うのですが石坂金田一のスケキヨbyあおい輝彦さん、今回見た田治見の祖先や狂った要蔵、病床の久彌がジョニー大倉さん、何故に設定と正反対なほっぺたふっくらさんを使うのかな、と(笑)。演技で充分カバーできる(逆に昨今の小顔モデル上がりの皆様は演技がトホホ)のですが、当時は外見イメージも含め候補者はよりどりみどりだったのでは…と、今回のジョニーさんの福々しい肺病姿を見て、つい(笑)。

「八つ墓村」、何故寅さん劇場になったのかは不明ですが「悪魔が~」同様、石坂さんで観たかったですね。「悪魔」なら是非石坂と沖様(+鰐淵さん)!と異なり、八つ墓のキャストは石坂さんさえ居れば芸達者と存在感で、意外と誰でも良い気が致します。慎太郎をもっと際立たせるなら博太郎さんとか(美也子絡みなら尚更、曰く付きな存在も演じられる人)。その際、典子はともかく、慎太郎の役割はしっかり設定してほしいです。同時出演で昔の落ち武者もできそうでしょ?

…あ、病床久彌とmad要蔵は岸田森氏が良いかな?頭に懐中電灯、ライフルぶっ放し日本刀振り回す岸田氏、滅茶苦茶役作りに凝って楽しませて(残虐シーン連続ですがw)くれたと思います。現代なら松重さん。ただ、病床の久彌はちょっと違うか…(笑)。

日暮れが随分早くなりましたね。私は時専ch午後五時「必殺アワー」をも見ている最中、「お、だいぶ早く日が暮れるな」と実感するのですが。
日照とは関係無く季節の変わり目は健康に要注意です。ちゃーすけさんもくれぐれもご健勝で。楽しい記事を読ませて下さいね!




2016年09月23日(Fri) 11:09
丁髷中毒さん
編集
>丁髷中毒さん

こんにちは。

>どこにレスしようか迷ったのですが、記事がとても興味深いのでこちらへ、あしからず。

ありがとうございます。

>先日古谷金田一行(この呼び方良いでしょw)、

いいですねえ~!

>鶴見辰吾氏が辰彌を演じた「八つ墓村」を漸く初見致しました。何故か再放送の巡り合わせに恵まれなかったので。
>いやぁ、思った以上に原作に忠実で、数ある「八つ墓村」実写化としては、かなりの佳作だったのではないでしょうか?

おおっ、ご覧になりましたか。

>2時間物なので尺を考慮したテンポ、役者さんはやたら早口だし(歯抜けモゴモゴな筈の双子の大叔母様も。石坂さん主演なら喋り方の緩急を付けるでしょうがそれもこの作品では無理)、服毒した直後あっと言う間に絶命(今時最新の毒薬でもあそこまで即効性があるなら、ちょっと口にしただけで違和感があるでしょうにねw)など、失笑も一部ありましたが、各要所を抑えた編集なので納得できました。

突っ込みどころもあるけれど、それを置いても見るべき価値がある。
そういう映画やドラマは、突っ込みつつも楽しめるものです。

>八つ墓村実写化を語ると必ず問題になる典子の存在、豊川悦司さん版以外は登場せず辰彌の恋愛相手は美也子が兼任していますよね。まあ豊川版でもせっかく存在した典子は却って無意味でしたが(笑)。喜多嶋さんの素でお口ポカンも序盤こそ適任かもしれませんが、恋に目覚め女性として磨かれる過程はありませんでしたし。

美也子の方は実写で描きやすいんでしょうね。
最後に化け物化しますし。

>まあ典子とのくだりを入れるなら金田一の腰縄付き鍾乳洞探検や、月足らず生まれで薄ぼんやりだった典子が女性として覚醒、終盤はアクションヒロインのみに活躍する等、描写を加えるととても尺が足りない(特に劇場含め2時間枠なら)ので、美也子に兼任させるのは有りだと今では思っています。

本当はここは、連続ドラマでじっくり描いてほしいところですね。

>その上で夏木マリさんの美也子、原作を読み返してうん!と思えるドライな雰囲気を演じきっており、後続のシリーズで辰彌とのエロシーン要員にされてしまった女優さん達よりしっかり本来の存在を求められていたな、も好印象でした。彼女にしては抑え目のお芝居もさすが芸達者。どこか「女帝」のオーラが欲しいのです、美也子役には。

渥美金田一では、小川さんは良いけれど、話自体がオカルトになってましたしね。
これはこれでうまくできた因縁話になってましたが。

>同じく古谷金田一行で美也子役の鰐淵晴子さん、壮絶な美貌と妖艶な熟女ぶりは素晴しかったですが、多くの方が仰る「鰐淵なら悪魔が~のアキ子夫人!」ですしね。あの整ったお顔立ちならドライも充分こなせるでしょうが、私個人としては実際ご出演していたよりウェットな乱歩美女シリーズの方が向いていた気がするので。

同意見です!
鰐淵さんは「悪魔が来たりて」が、すばらしい適役でした。
乱歩作品、確かに似合いますね。

>但し、夏木マリさんの美也子、真犯人判明の際に髪が風にボーとなびき、目が爛々とする特撮は、角川映画by薬師丸さん「里見八犬伝」の悪役まんまで、スリリングな筈のシーンで大笑いしてしまいましたが(笑)。

「八犬伝」の夏木さんの怨霊ですが、あれには見とれてしまいますね。
あれ、大好きなんですよ。
完璧じゃないですか、プロポーションまでが(笑)。

>全体としてきちんと描かれていましたが、市川&石坂版も含め、横溝物の実写化はどこか女性性善説と言うか、「実は可哀想な女」にしたがる傾向が強いですよね。横溝先生は虐げられた立場の女性だからこそ凶悪連続殺人を犯す、を綴り続けたのに。

市川作品で最もそれが顕著に出たのは、やはり犯人が変わった「獄門島」でしょうか。
テレビ作品の放送が先立ったから犯人を変えたのかもしれませんが、彼女を犯人にして、ああいう背景を背負わせた。
あれはまさにかわいそうな女性でしたね。

>原作では金田一への依頼主は美也子の舅ですよね。これ、原作を知らずとも映像は見尽くした方々でも意外とご存じ無いかもしれません。亡夫(舅の息子)の死は実は美也子が犯人ではないかという疑心がそもそも金田一介入の機会ですし。

映画ではなかなか描かれないけれど、印象的な描写が原作にありますし、そういうことを確認してもらうためにも横溝作品がこれからも読み継がれると良いなと思います。

>それでも、数ある美也子役で一番スッキリ演じてくれたかな?の夏木ヴァージョンでも、危篤直前で「舅が…」とできた嫁な演出、女性は優しくてく尽くす、性善説!男性が期待する「内」助の何たら(シンディ・ローパーよろしく「女だってお日様の下で「外」に出たい!)があったのですかねぇ?文面からしてかなりの男尊女卑も時代ならではあった横溝先生とは又一線を画したジェンダーゴリ押し(女ってそういうもの!)な当時のドラマ編集にもいろいろとヤレヤレです(笑)。でも面白いけど(笑)。

「犬神家」で、青沼菊乃さんが悪女だった話がありますが、ちょっとしっくり来なかったですね。

>まぁ定番な美也子の鬼女化は、どの作品でも里村慎太郎が空気扱いなのも要因ですよね。美也子が実は今も慎太郎を愛している、そもそも元々恋仲だった描写もゼロですから。作品によっては慎太郎まで殺してしまいますし。八つ墓村としては数が合わないのに、「八つ馬鹿無駄」(笑)。

これですねぇ…、ここを変えたらそれはもう、その作品は別物という部分って絶対あると思うんですが。
それをやっちゃってる作品はちょっと…。

>今回のジョニーさんの福々しい肺病姿を見て、つい(笑)。

確かに!
まるまる同意です。

>「八つ墓村」、何故寅さん劇場になったのかは不明ですが「悪魔が~」同様、石坂さんで観たかったですね。

これ、絶対見たかったです。
作ってほしかったですね。
最初の計画にはあったみたいですが。

>「悪魔」なら是非石坂と沖様(+鰐淵さん)!と異なり、八つ墓のキャストは石坂さんさえ居れば芸達者と存在感で、意外と誰でも良い気が致します。

沖さんは「女王蜂」に出ていますが、テレビ版の「悪魔が来たりて」を鰐淵さん、石坂さんで見てみたいですね。
かなわぬ夢ですが…。

>慎太郎をもっと際立たせるなら博太郎さんとか(美也子絡みなら尚更、曰く付きな存在も演じられる人)。その際、典子はともかく、慎太郎の役割はしっかり設定してほしいです。同時出演で昔の落ち武者もできそうでしょ?

博太郎さん、見たい…(笑)。
石橋蓮司さんと博太郎さんに、燃える多治見家を見下ろして哂ってほしい。l

>…あ、病床久彌とmad要蔵は岸田森氏が良いかな?頭に懐中電灯、ライフルぶっ放し日本刀振り回す岸田氏、滅茶苦茶役作りに凝って楽しませて(残虐シーン連続ですがw)くれたと思います。現代なら松重さん。ただ、病床の久彌はちょっと違うか…(笑)。

ああっ、いいですね!
中村敦夫さんは当時、イメージを壊す大熱演でしたが。
松重さんの要蔵はすごいと思います、怖いですよ、これは…。
岸田さんも松重さんも、子供泣かせますね。
当時、山崎さんに怯えた子供は多かったはず。

>日暮れが随分早くなりましたね。私は時専ch午後五時「必殺アワー」をも見ている最中、「お、だいぶ早く日が暮れるな」と実感するのですが。

5時台で灯りをつけるようになっていますが、これからはどんどん、日が短くなっていくんですよね。
私にはすごく寂しく、早く来る夜になぜか気が急いてしまう季節です。

>日照とは関係無く季節の変わり目は健康に要注意です。ちゃーすけさんもくれぐれもご健勝で。楽しい記事を読ませて下さいね!

ありがとうございます。
丁髷中毒さんも、お体には気をつけて。
いつも楽しいコメントありがとうございます。
2016年10月02日(Sun) 01:12












非公開コメントにする
Trackback

Trackback URL