こたつねこカフェ

癖のある俳優さん、悪役さんが大好きです。時代劇、ドラマ、映画、俳優さんのことを好きに書いています。
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恐怖劇場アンバランス

「恐怖劇場 アンバランス」。
初めて見ました。
第12話、墓場から呪いの手。

女性の遺体をバスルームに引きずっていく男。
シャワー。
流れる大量の血。

玄関で、ブザーが鳴った。
男は包丁を手にしたまま、出て行く。
人の気配に怯えた男は、電気を消す。

男は、応答しない。
やがて、ブザーは鳴り止んだ。
人の気配が去る。

再びシャワー。
男は包丁を手にしている。
手が動いている。
先ほどよりもっと大量に、どろどろと排水溝に向かって流れていく血。

トランクを持ってきた男は、小分けにした包みを一つ、二つとその中に放り込んでいく。
そして、トランクを玄関に引きずっていく。
ドアが閉まる。
誰もいない部屋。

シャワーから、もれた水音がする。
風呂場のタイルの床に、外から一筋、灯りがさしている。
灯りの中、手があった。
その指がゆっくりと、動く。

車を運転した男は、トランクの中の包みをひとつ、川に捨てる。
マンホールの蓋を開け、またひとつ放り込む。
すべてを捨て終わると男は、マンションに戻った。

息が荒い。
時計の音が、やけに大きく響く。
ギイイイ。
風呂場のドアが開く。

「はっ!」
男は思わず、声を上げ、ドアを閉める。
気持ちを落ち着かせるため、グラスに酒をつぎ、一気に飲み干す。
男はそのまま、ソファで寝入ってしまった。

朝日の中、男は首を押さえて起き上がる。
不愉快な目覚め。
我に返った男は、風呂場のドアに手をかける。
一瞬ためらい、だがドアを開ける。

鏡を見る。
丁寧に石鹸で手を洗う。
爪の間も、ブラシで洗う。
執拗に洗う。

顔を洗っていると、カチャン!
後ろで音がする。
男は振り返る。
冷蔵庫を開け、牛乳を飲む。

オフィスビルの中に、男はいた。
外を見ている男に、部下が近づいてくる。
「課長、やりましたね、夕べ」。

男はギョッとする。
「また、これでしょ」。
部下の手つきは、マージャンであった。

「何を言ってるんだ」。
「課長、これですが」。
男は部下の持ってきた書類に、印鑑を押した。

夜、バーが立ち並ぶ歓楽街。
「いらっしゃいませ」。
一軒のバーに、男は入った。
タバコに火をつける。

男がくわえたタバコを、やってきた女性が吹き消した。
そして自分がマッチをすり、男のタバコに火をつけた。
「麗子。お前、夕べ…」。
「店?休んだわよ」。

「どこへ行っていた。誰にも言えないところか」。
女性は笑った。
「妬ける?」

そして今度は急に、不機嫌そうになった。
「夕べ、…行ったのよ」。
「俺んとこへ?」

「そうよ。留守してたじゃない」。
女性はすねていた。
「麗子。いいか、夕べお前は俺のマンションへ来た。そして朝まで一緒に酒を飲んだ。いいな」。
「今夜も、でしょ?」

そう言うと、女性は笑った。
誰もいない部屋。
風呂場から、すすり泣く声が聞こえる…。



いやいやいや、子供の頃だったら絶対、見られませんね~!
親も見せないだろう。
トラウマになる。

「怪奇大作戦」も怖かったけど、子供に、子供と見ている大人に、訴えかけるものがあった。
考えてほしいテーマが伝わってきた。
進んでいく科学と、時代。

暴走する科学や、その犠牲になるものを描いた。
科学の裏にある人間の感情を描いていた。
近代都市となっていく日本。
戦前の面影を残している地方。

戦争を引きずっている世代と、知らない世代。
変わるもの、変わらないもの、変われないもの。
その対立とギャップ。
そこから起きる悲劇。

「怪奇大作戦」は、過渡期にある日本を映し出していた。
さらに、未来に来る日本を見せていた。
「アンバランス」はそれに対して、犯罪・心理サスペンスホラーという感じがする。

でも良くできていると思いました。
この話は朝、オフィスビルになるまで、セリフが一切ない。
音のみ。
だから水音が、かなり効果的に響く。

この緊張感。
臨場感。
暗さ。

アップになるのは、手のみ。
手が転がっているわけじゃない。
灯りに照らされて、手が映るだけ。

それでも前後の男の動きと描写で、何が起きたのかわかる。
おおお、何かが起きる。
期待を込めて、見て行きました…。

ネタバレしちゃうと、この男、桑田哲也課長は会社の金を使い込んでいた。
会社の女性、久美子はそれに気づいた。
そこで桑田は彼女に接近し、結婚を匂わせて黙らせた。

久美子は桑田が好きだったのか、好きになっちゃったのかはわからないけど、桑田が好きだった。
そこで久美子は桑田の使い込みの証拠を、隠滅した。
しかし桑田は調子に乗ったのか、久美子に別れを切り出す。

はっきり言うが、他に女性がいると言う桑田。
麗子のことなのか。
最初から麗子がいたのか、麗子と付き合うようになって久美子がうとましくなったのかはわからない。

桑田の部屋で食器を洗っているところから、久美子と桑田は親密だったことが伺える。
すると久美子は会社に辞表を提出し、桑田の罪を告発すると言う。
背後から久美子の首を絞めた桑田は、風呂場に久美子を引きずっていく。

バラバラにしたであろう描写は、流れ出す血や小さな包みをトランクに入れたりして、結構えぐいです。
包みの形態も、足首っぽい形があったりする。
しかし手首忘れるんだね。

この後、残された久美子の手は、埋められた自分の遺体を掘り起こしたりする。
線路を這う久美子の手を見て、保安員さんもビックリ。
さらには川辺に流れ着いた久美子の遺体の一部を、わからないで足で探ったアベックもいた。
この男性は久美子の手によって、死に至らしめられてしまう。

関係ない人たちを巻き込むのはちょっと、どうかと思う。
悪気はないのよ。
殺人事件に発展したため、警察が乗り出し、指紋から久美子が犯人とされる。

そこで行方不明の久美子について、妹が警察に呼び出される。
久美子の手にはまっていた指輪は、妹とおそろいで母親の形見。
妹の指輪を見た被害者の女性は、ひどく怯える。

一方、久美子の手は桑田の家に現れ、110番通報する。
警察がやってきた時、風呂場から水音が響く。
管理人が最近、桑田の部屋から水音がすると言われていたため、風呂場に入ろうとする。
異常な反応を見せる桑田に、管理人も警察官も不審な思いは抱くが、風呂場には何もなかった。

その後も久美子の手は、寝ている桑田の首を絞めたりする。
さらには自分のバラバラになった遺体を集め、桑田の部屋に持ってきたりしている。
遺体を、窓から入ってきた黒猫が食べ散らかしたりして、ぎゃー。

桑田は猫を追い出すため、ガラスに物を投げて叩き割る。
これじゃ、ご近所も夜中に何やってるんだと思うでしょう。
真夜中に久美子の手がブーブー、騒がしいブザーを鳴らしてるし。
うるさい家だな、と。

さてこの猫は、翌日も割れたガラスを覆った絵画の隙間から入ってこようとする。
見ながら、「こらっ、食べてはいけません!」と言ってしまった。
でも、えぐい。
しかし猫によって、桑田はますます恐怖に駆られる。

久美子の手は散らばった自分の遺体をどんどん、集める。
風呂場の浴槽には、遺体のパーツが浮かぶ。
これを久美子の妹がやっていると考えた桑田は、妹を呼び出す。

久美子を殺したことを口走り、妹も手にかけようとした時、久美子の手が桑田を襲う。
指輪を見た妹は、姉だとわかる。
妹は久美子の件で知り合った刑事に連絡を取る。

警察がやってくる。
手に追われ、桑田は非常階段を上へ上へと上って逃げる。
そしてついに久美子の手に捕まり、首を絞められる。

桑田は階下へ転落。
警察官がいる中、桑田はパトカーの上へ落ちた。
その表情は、恐怖にひきつっていた。

桑田の首を絞めていた久美子の手が、離れる。
驚いた妹と刑事が見守る中、久美子の手は萎れていく。
やがて、久美子の手は消滅してしまった。
「お姉さん…」と、妹はつぶやく。

出だしはなかなか、スリリング。
その後はホラーを見慣れた現代では。そんなに怖くはない。
でも子供の頃見たら、相当怖かったと思います。
何だかリアルで、えぐいですし。

全話見たわけじゃないですけど、この12話は1時間、楽しめた。
これって金曜や土曜にミッドナイトドラマとしてやっていた「幻想ミッドナイト」や「ココだけの話」の原型は、この辺りなのかも。
「怪奇大作戦」といい、時代の先駆者ですね。

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