こたつねこカフェ

癖のある俳優さん、悪役さんが大好きです。時代劇、ドラマ、映画、俳優さんのことを好きに書いています。
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TOP必殺シリーズ ≫ 中村主水 鬼神のごとく阿修羅のごとく

中村主水 鬼神のごとく阿修羅のごとく

中村主水が、どれだけすごいか。
彼は闇にまぎれて不意打ちをする殺し屋というだけでは、ないんです。
剣豪なんです。
それをわかってもらうために人に主水の殺陣を見せるとしたら、どれを選ぶだろう?

最も有名なのは、やはり「新・仕置人」最終回でしょう。
正体のわかっていない3人目の殺し屋。
誰もそれが主水であることを、知らない。
昼行灯の主水を侮っていた諸岡は、主水に斬り刻まれる。

巳代松の痛みを思い知らせるかのように、主水は諸岡に止めを刺さない。
諸岡はもがきながら主水の刃に刺し貫かれ、辰蔵の屋敷に放り込まれる。
次に主水は辰蔵の配下の者を、鉄の痛みを思い知らせるかのように次々に斬っていく。

殺気全開。
持てる能力の全てを開放。
この主水に、殺し屋たちもなすすべがない。

まさに鬼神。
阿修羅。
辰蔵は、匕首を持ったまま、逃げるしかない。
「茜雲」の音楽と共に斬りまくる主水の、しびれるようなかっこ良さ。


「暗闇仕留人」第17話、「仕上げて候」。
仕上屋の本拠地に乗り込んだ主水は刀を抜くと、構えていた1人を斬る。
襲い掛かってきた1人の刀を受け止めると、胴を斬る。
斬りかかって来た1人を斬り、もう1人も斬る。

最後の1人も刺す。
5人全てが斬られ、残るは元締1人。
まったくの形勢逆転。
余裕で笑っていた元締めの顔色が、蒼白になる。

まさか。
まさか、こんな化け物だったなんて。
わかっていたら、用心棒たちに襲わせるなんて、そんなことはしなかった。


「必殺商売人」第8話、「夢売ります 手折れ花」。
おせいを見て、仇敵を前に殺された北岡菊と思った女が悲鳴を上げる。
座敷におせいが走りこむ。
用心棒たちが走ってくる。

その先に現れたのは、主水。
八丁堀だって構わない用心棒たちが、刀を振り上げる。
燃える「修羅雪姫」のようなお菊を描いた絵。
流れる殺しのテーマ曲。

剣を抜いた主水が、横になぎ払って1人を倒す。
今度は刀を振り下ろして、そしてすれ違いざまに2人、3人と倒す。
斬り合いにもならない。

4人目を払う刀で斬り、5人目は抜いた刀で刺し貫く。
勝負は、ほとんど瞬間で終わった。
この主水はぜひ見てほしいと思うぐらい、カッコいい。
そして、この時の草笛光子さんのおせいさんは確かに、獲物を仕留める時の猫の目をしている。


ちょっと話がずれますが、「新・仕置人」第8話で主水は鉄に関節を決められ、無力化します。
無力化され、誤解した仲間に殺されそうになる。
これは鉄たちに対して、主水がどれほど無防備であったかを語るエピソードだと思いました。

口で何を言っても、主水は鉄を信頼しているんですね。
鉄もまた、そうだったと思います。
だからこそ、あの時の鉄は主水を自分が殺さなければいけないと思いつめていた。
復活し、悪態をつく主水を見て、鉄はうれしそうにニヤニヤしている。


さて、話は戻ります。
先にあげた話の主水が、どれほどすごいか。
主水がいるから、圧倒的に不利な状況から逆転できる。
数を覆す強さ。

主水がいるから、無理が通る。
どれほど凄みがあるか。
しかしあの凄みはただ、強いだけじゃ、殺陣ができるだけじゃ出ない。
中村主水という人物は、非常に難しい。

主水という男は並々ならぬ剣の才能を持ちながら、それを生かす境遇にない。
そんな時代でもない。
実現したい正義はもはや、どこにも存在しない。

あるのは汚い世の中への絶望。
無力感。
そして、無力な自分への怒り。

だけどどこかに持っている。
捨てきれない。
諦めきれない希望と、正義。

そして彼は類まれな剣の腕も、正義も生かせる世界を得た。
ただ、それは闇の稼業という世界だった。
ここなら、思っていた正義が遂行できる。

主水は悪への怒りと、かすかに信じている正義のために剣を抜く。
中村主水の凄みは、まさにこういう心理から出ていると思うんです。
仲間を失い、背負っているものの重さが増すごとに、彼はますます、凄みを増していく。
これはやはり、藤田まことさんという人が背負ってきた人生も関係しているんでしょう。

本当に、表ではとことん冴えなくて、裏では壮絶に腕が立つ。
その落差が強烈なキャラクター。
これが藤田さんに、似合いすぎるほどハマった。
山崎さんに鉄が、似合いすぎるほどハマったように。

今思うと「必殺」というのは、キャラクターと俳優の奇跡のような融合だった。
もちろん、これを生み出したスタッフさんたちもすごい。
いろんな奇跡が起きた「必殺」。
道理で今見ても、満足できるわけです。


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Comment

奇跡
編集
ちゃーすけさん、こんにちは。
ゾクゾクする文章をありがとうございます。
すっごくインスパイアされます。

仰る通り”剣豪”主水の存在感は素晴らしいですよね。
仕置屋稼業「一筆啓上業苦が見えた」に象徴的ですが、彼は求道者にもなり得た男です。
昼行燈の意外な正体という造形は、実は二段構えになっていて、「闇の暗殺者」の下地に「剣豪」が潜んでいるんですよね、そこが主水の奥深さ。

いや、この構造はちゃーすけさんの文章できちんと認識できました。
なんとなく感じていたことを構造化された快感。ありがとうございます。

私が仕事人以降に入り込めない理由のひとつが、主水の太刀さばきの減少なんです。
隙をついて脇差で突く殺陣は、説得力はありますが、主水の奥深い凄みを表現しきれないんですよね。

主水自身は自覚してなかったとしても、剣を極めた者の誇りや謙虚さが根付いていたはずです。
それが精神の根っこにあるからこそ、彼は権威主義や階層意識にとらわれず、あらゆる階層、立場の人間の話を素直に聴けたし、理解することができたのだと思います。
インテリの貢とも庶民派の大吉とも対等に議論していた仕留人の頃を視るとよくわかります。

いやはや、ちゃーすけさんの筆の冴えも素晴らしいです。
2016年05月21日(Sat) 11:41
台詞ではなく、剣で伝える。
編集
おはようございます。
鬼神のごとく、阿修羅のごとく…凄み、無念、怒りを込めた主水の殺陣…本当に強烈ですよね。

『解散無用』終盤…主水は諸岡や辰蔵に、怒りの啖呵も、長々しい台詞も吐かない。
己の思いは“太刀”に込める…!
諸岡の腹に刃を食い込ませ、戸口に放り込み、辰蔵の「三人目の仕置人か」の問いには応えず、瞬時に手下たちを斬り、刺す!
最終回まで『新仕置人』を見続けてきた視聴者の思いも“あの太刀”には仮託出来る。

分かりやすい台詞ではなく、キャラクターの描写が視聴者の胸に深い感慨を残す。
こんなことを言ってはナンですが『仕事人』以前は、主水の殺陣描写(太刀筋)にキャラクターの情感を込めた演出が、もっと感じられた気がします。






2016年05月22日(Sun) 10:49
kaoru1107さん
編集
>kaoru1107さん

こんばんは。

こちらこそ、いつもありがとうございます。
そう言っていただけてうれしいです。

>仰る通り”剣豪”主水の存在感は素晴らしいですよね。

殺し屋でなければ、相当の剣豪ですよね。

>仕置屋稼業「一筆啓上業苦が見えた」に象徴的ですが、彼は求道者にもなり得た男です。

これ、これです!
剣豪としての主水が描かれた1本。
最初から最後まで異様な雰囲気。

全覚の堕ちた剣が強いゆえに陥った地獄は、主水の地獄でもある。
剣の道とは何か。
数多い「必殺」シリーズの中でも、主水を主役にした屈指の名作だと思います。

>昼行燈の意外な正体という造形は、実は二段構えになっていて、「闇の暗殺者」の下地に「剣豪」が潜んでいるんですよね、そこが主水の奥深さ。

実は主水はとても複雑な男なんですよね。

>いや、この構造はちゃーすけさんの文章できちんと認識できました。
>なんとなく感じていたことを構造化された快感。ありがとうございます。

そんな風に言っていただけて、ありがとうございます。

>私が仕事人以降に入り込めない理由のひとつが、主水の太刀さばきの減少なんです。
>隙をついて脇差で突く殺陣は、説得力はありますが、主水の奥深い凄みを表現しきれないんですよね。

主水は単なる暗殺者じゃない。
いろんな意味で、才能に恵まれながらそれを生かせない運命を抱え、暗殺者になった男だと思います。
それを解放するためには、あの太刀さばきが必要だったのではないかと思うんです。

>主水自身は自覚してなかったとしても、剣を極めた者の誇りや謙虚さが根付いていたはずです。
>それが精神の根っこにあるからこそ、彼は権威主義や階層意識にとらわれず、あらゆる階層、立場の人間の話を素直に聴けたし、理解することができたのだと思います。

鋭いご指摘です。
確かにそうだと思います。

>インテリの貢とも庶民派の大吉とも対等に議論していた仕留人の頃を視るとよくわかります。

貢と対等ですもんね。
半次が「あんたはいつも横丁のご隠居のように」どちらもわかる、という意見だと非難していますが、主水はどちらもわかる。
だから剣之介の気持ちも、わかったんですね。
相当の腕を持ちながら、竹光を抜いて大道芸をする剣之介の心のうちを最もわかっていたのは、主水だったのではないか。
そう思います。

>いやはや、ちゃーすけさんの筆の冴えも素晴らしいです。

ありがとうございます。
読んでいただいて、そんな風に言っていただけてうれしいです。
コメントありがとうございました。
2016年05月22日(Sun) 19:53
キラさん
編集
>キラさん

こんばんは。
コメントありがとうございます。

>鬼神のごとく、阿修羅のごとく…凄み、無念、怒りを込めた主水の殺陣…本当に強烈ですよね。

不意打ちもすごいですが、あの殺陣が見られないのは寂しい。
中村主水の、剣豪としての腕がありながら、剣豪としては生きられなかったいろんな思いが出る殺陣なので。

>『解散無用』終盤…主水は諸岡や辰蔵に、怒りの啖呵も、長々しい台詞も吐かない。
>己の思いは“太刀”に込める…!
>諸岡の腹に刃を食い込ませ、戸口に放り込み、辰蔵の「三人目の仕置人か」の問いには応えず、瞬時に手下たちを斬り、刺す!

「仕業人」の時は「中村主水だ」と名乗ります。
暗殺者としてではなく、1人の武士として勝負に来た。
その後の「新・仕置人」では一切名乗りません。
口も利かない。
「おめえが3人目の仕置人か!」

「中村主水だ!」とは言わないですから。
諸岡さまには、巳代松の痛みを。
辰蔵たちには、鉄の痛みを。
仕置人として外道を、鉄と巳代松の戦友として恨みを。
そんな風に見えます。

>最終回まで『新仕置人』を見続けてきた視聴者の思いも“あの太刀”には仮託出来る。

積み重ねを見てきた方としては、主水の気持ちに同化してしまいますよね。

>分かりやすい台詞ではなく、キャラクターの描写が視聴者の胸に深い感慨を残す。

いつも思うんですが、言葉で説明しない演技って難しいですよね。
この時の主水の気持ちが、痛いほど伝わってくるってすごいです。

>こんなことを言ってはナンですが『仕事人』以前は、主水の殺陣描写(太刀筋)にキャラクターの情感を込めた演出が、もっと感じられた気がします。

必要最低限の力で確実に仕留める暗殺のプロなんでしょうが、荒々しくも依頼人の恨みと痛みを叩き込むような剣が見られないのは寂しいです。
錠といい、主水といい、人の痛みを思い知らせるという感じがしたものですから。
おっしゃるとおり、まさに剣で知らせる、ですよね。

素敵なコメントありがとうございました。
また良ければ来てくださいね。
2016年05月22日(Sun) 20:14
No title
編集
主水の剣の実力という意味では、私は「必殺仕業人」の最終回「あんた この結果をどう思う」も上げたいですね。

仕業人(仕置人でも仕事人でもいいんですが)として、不意を付いたり、侍崩れの用心棒との乱戦ではなく、正々堂々と名乗りを上げての「武士」同士の果し合い。

その場でも、ほぼ一瞬で切捨て、何も無かったかのように引き上げる主水。

たぶん、土屋小十郎とて修行を剣の積んだ猛者のはず。
義父の名誉という意味もあるけど、侍としての意地と誇りを賭けて臨んだ決闘だったというのに、刃を合わせた瞬間に切り捨てられてしまった。

やいと屋の「恐ろしい男だ・・・」の声を待つまでもなく、死ぬかもしれない決闘を終えた後、脱ぎ捨てた羽織をちゃんと拾って帰る主水の冷静さに戦慄を覚えずにはいられませんでしたね。

決闘に望む前、上方へずらかるという、やいと屋に「それは掟に反するんじゃねえか」と声をかけた際、「じゃあお前はどうなんだ! 個人的に決闘をやるのは掟に反していないのか」と詰め寄られてもなお、小杉との決闘に臨んだ主水の心中はどういうものだったのか。

仕業人としてのケジメだったのか、剣之介とお歌の敵討ちだったのか。
たぶん、日ごろ“昼行灯”と白い目で見られている主水だからこそ、今後の小杉の行く末(義父の恒常が暴かれ、妻は自害。藩に戻っても居場所が無い)を理解し、仲間を殺された怒りではなく、武士としての同情があったのでしょう。

ただ、主水はそうであっても、小杉からすれば相手は誰でも構わない。たとえ殺し屋でも、武士でも、ヤクザ崩れでも、何の関係もありませんよね。
黙って藩に帰ることも、脱藩してどこへ行くこともできず、汚名をそそぐというよりは、自分の中にある憤りを解消するために闘うしかない。勝つため、ではなく、自らの気持ちに整理を付けるためだけに刀を取った小杉。

その気持ちに応えようとは思っても、おそらく「負ける」とは一片も考えていない中村主水。そう、本当に恐ろしいのは、主水にまったく「負けるかも」「死ぬかも」という悲壮感が感じられないんですよ。

新・仕置人の最終回では、せんとりつに白装束で別れを告げているというのに。
どれだけ、剣の腕に自信を持っていたのか。
ケジメを付けるために決闘を行ったのではなく、哀れな武士の気持ちに応えるために果し合いの場に赴くというのですから、恐ろしいにも程がありますね。

晩年の姿しか知らない後期必殺ファンにこそ見て欲しい作品です。
2016年05月23日(Mon) 17:20
剣豪と剣鬼
編集
中村主水の剣技を語るならば、私個人としては先ず以下の2本を薦めたいです。

必殺仕置屋稼業
「一筆啓上 業苦が見えた」
必殺仕事人
「主水は葵の紋を斬れるか?」

養子として中村家に入って、紆余曲折の末に闇で剣を揮うようになった主水と
嘗て同門だった全覚。
佐渡金山奉行所勤めの経験や中村家からの養子の口の話が無ければ、その場の全覚の
姿は或いは主水のそれだったかも知れません。

剣のみを極める事に没入して、結果剣鬼と化した全覚と最後対峙した際に、主水は
間合いに踏み込む事すら出来ませんでした。
それのみか対峙しているだけで圧力で脂汗すらかいています。
(それでも間合いに踏み込まず対峙し続ける、という事はそれ自体主水の剣の力量の
高さも同時に描写しています。((だから嘗ての同門の弟子は全覚の挑発に乗せられて
文字通り一蹴されているのです)))

最期、対峙しても全覚の圧力に負けず待ち続ける主水に絶望して、全覚は自裁して
果てます。
市松の言う、
「俺が殺せるのは人間だけだ。鬼は殺せねぇ」という台詞が全覚の凄まじさ
を十二分に示していますが、その部分を最後まで良く描写していると思います。
待ち続けた印玄の存在が無かったら、主水も剣鬼への途から戻れなかったかも、
と考えさせる余韻の有る終わり方です。

そして松平聖二郎。
「居るけど居ない将軍家御弟君」

葵の紋を背負っているか否かの違いは有りますが、これまた或る意味主水がなっていた
かも知れない姿でも有ります
(判りにくいですが、聖二郎も「捨扶持三十俵で二人扶持」扱いです)。
聖二郎と主水が対峙する直前の聖二郎の母親の懇願が無かったら、主水と聖二郎は
相討ちとなり両者死亡していたでしょう
(主水の「後味の悪いのはお互い様だ」というのはその意味を含んでいます)

中盤、稲葉様の甥を公道上で圧倒的剣技で返り討ちにし、その場を収めた主水に
股くぐりをさせている聖二郎ですが、股くぐりをさせている時ですら全く油断して
いなかったりもします。

主水が苦戦した描写は何件かありますが、対峙する前から剣士としての主水が死を
覚悟したのは、全覚と松平聖二郎の二人だけだと思いますね。
2016年05月28日(Sat) 22:43
OZZYさん
編集
>OZZYさん

こんばんは。
コメントありがとうございます。

>主水の剣の実力という意味では、私は「必殺仕業人」の最終回「あんた この結果をどう思う」も上げたいですね。

これも裏稼業の人間としてではなくて、剣士・主水としてのたちあいでしたね。
「中村主水だ」と名乗ってますし。

>仕業人(仕置人でも仕事人でもいいんですが)として、不意を付いたり、侍崩れの用心棒との乱戦ではなく、正々堂々と名乗りを上げての「武士」同士の果し合い。
>その場でも、ほぼ一瞬で切捨て、何も無かったかのように引き上げる主水。

この最後の対決も、名シーンだと思います!

>たぶん、土屋小十郎とて修行を剣の積んだ猛者のはず。

この方は武士としてのプライドも高く、仕業人を追い詰めることは正義だと信じていたでしょうね。
剣術にもまじめに取り組み、相当の腕だったと私も思います。

>義父の名誉という意味もあるけど、侍としての意地と誇りを賭けて臨んだ決闘だったというのに、刃を合わせた瞬間に切り捨てられてしまった。

主水のすごさですね。
ほとんど相手にならなかった…。

>やいと屋の「恐ろしい男だ・・・」の声を待つまでもなく、死ぬかもしれない決闘を終えた後、脱ぎ捨てた羽織をちゃんと拾って帰る主水の冷静さに戦慄を覚えずにはいられませんでしたね。

捨三も息を呑んで、無言で見送っていました。

>決闘に望む前、上方へずらかるという、やいと屋に「それは掟に反するんじゃねえか」と声をかけた際、「じゃあお前はどうなんだ! 個人的に決闘をやるのは掟に反していないのか」と詰め寄られてもなお、小杉との決闘に臨んだ主水の心中はどういうものだったのか。
>仕業人としてのケジメだったのか、剣之介とお歌の敵討ちだったのか。

考えると、剣之介への鎮魂、本当は武士だった剣之介への鎮魂もあったと思います。
そして武士であることを認めた自分と、武士でありながら仕業人として斬り捨てられた剣之介に自分を投影した主水の仕業人との決別。
こんな感じに自分は思っています。

>たぶん、日ごろ“昼行灯”と白い目で見られている主水だからこそ、今後の小杉の行く末(義父の恒常が暴かれ、妻は自害。藩に戻っても居場所が無い)を理解し、仲間を殺された怒りではなく、武士としての同情があったのでしょう。

彼ももう、武士としての道は閉ざされた。
妻も自害した。
何もかも失った。
そのつらさに自分を置き換えつつ、それでも一太刀で斬ってしまう主水。

>ただ、主水はそうであっても、小杉からすれば相手は誰でも構わない。たとえ殺し屋でも、武士でも、ヤクザ崩れでも、何の関係もありませんよね。
>黙って藩に帰ることも、脱藩してどこへ行くこともできず、汚名をそそぐというよりは、自分の中にある憤りを解消するために闘うしかない。勝つため、ではなく、自らの気持ちに整理を付けるためだけに刀を取った小杉。

彼としてももう、こうするしかなかった。
斬られて彼もホッとした。

>その気持ちに応えようとは思っても、おそらく「負ける」とは一片も考えていない中村主水。そう、本当に恐ろしいのは、主水にまったく「負けるかも」「死ぬかも」という悲壮感が感じられないんですよ。

本当ですね。
主水は自分が帰れないと思ってない。
だから羽織を着てきたし、最後にちゃんと拾って帰っている。
この後、何事もなかったように昼行灯として仕事をし、せんとりつにいびられていたでしょう。

>新・仕置人の最終回では、せんとりつに白装束で別れを告げているというのに。
>どれだけ、剣の腕に自信を持っていたのか。
>ケジメを付けるために決闘を行ったのではなく、哀れな武士の気持ちに応えるために果し合いの場に赴くというのですから、恐ろしいにも程がありますね。

誰よりも小十郎を理解している主水が彼を斬ることしか考えていないし、あっさりと斬ってしまった。
斬ってやるために来たのか。
主水は自分の反対と嘲笑を押し切って武士としてやってきたのに、彼をあっさりと斬ったこと。
彼を斬りに来たこと、日常に戻っていくこと。
それほどの腕を持つ主水。
全てを見たやいとやは、主水に底知れぬものを感じたんでしょうね。

>晩年の姿しか知らない後期必殺ファンにこそ見て欲しい作品です。

本当にそう思います。
コメントありがとうございます。
「仕業人」の「怖ろしい男だ…」と、主水の気持ちにいろいろと思いをはせることができました。
ありがとうございました。
2016年05月29日(Sun) 00:58
別スレ6124さん
編集
>別スレ6124 さん

こんばんは。
はじめまして。
コメントありがとうございます。

>中村主水の剣技を語るならば、私個人としては先ず以下の2本を薦めたいです。

>必殺仕置屋稼業 「一筆啓上 業苦が見えた」
>必殺仕事人 「主水は葵の紋を斬れるか?」

これは…、「業苦」は「必殺」の長い歴史の中で、主水について描いた話として5本の指に入るのではないかと思います。
裏稼業の中村主水ではなく、中村主水の生き様に関わる話ですね。
優れた剣客が陥る地獄を描いて、「必殺」の中でも異色の名作。

>養子として中村家に入って、紆余曲折の末に闇で剣を揮うようになった主水と
>嘗て同門だった全覚。
>佐渡金山奉行所勤めの経験や中村家からの養子の口の話が無ければ、その場の全覚の
>姿は或いは主水のそれだったかも知れません。

全覚が主水を「うらやましい…」と言いますね。
自分の腕を生かす道を見つけて、そして生きていけている主水がうらやましいと。

>剣のみを極める事に没入して、結果剣鬼と化した全覚と最後対峙した際に、主水は
>間合いに踏み込む事すら出来ませんでした。
>それのみか対峙しているだけで圧力で脂汗すらかいています。

地獄が主水にも見える。
この地獄に陥らないという確信がない主水は、全覚を地獄から救ってやるすべを持たないんだと思いました。
剣の腕というより、あの生き様に勝てないと主水も言っている。

>(それでも間合いに踏み込まず対峙し続ける、という事はそれ自体主水の剣の力量の
>高さも同時に描写しています。((だから嘗ての同門の弟子は全覚の挑発に乗せられて
>文字通り一蹴されているのです)))

市松も踏み込まなかったからこそ、生還したんでしょうね。
そしてその判断は、市松を救った。
市松の殺し屋としての判断は、正しかった。

>最期、対峙しても全覚の圧力に負けず待ち続ける主水に絶望して、全覚は自裁して
>果てます。

あの時の主水には、全覚を斬るイメージがわかなかった。
どうやっても斬るシミュレーションができなかった。
ならばできるまで、待つしかない。

今まで全覚は自分で死ぬことはできなかった。
それが自分で死んだということは、最後の最後の希望まで失ってしまったんでしょうね。
希望は主水が自分を斬ってくれること。

この男も自分を斬ってはくれないという絶望もあったと思いますが、全覚には主水が自分とは違ってギリギリのところだろうと、持ちこたえていることがわかったんでしょうね。
そして主水は自分の腕を生かす道を、裏稼業であっても持っている。
全覚は地獄は自分だけだと絶望したんだと思いました。
自分を斬ったとしても、この男は自分のところには来ない…。

>市松の言う、 「俺が殺せるのは人間だけだ。鬼は殺せねぇ」という台詞が全覚の凄まじさ
>を十二分に示していますが、その部分を最後まで良く描写していると思います。

佐藤慶さんの名演ですね。
生きた人間の目つきではないですもん。

>待ち続けた印玄の存在が無かったら、主水も剣鬼への途から戻れなかったかも、
>と考えさせる余韻の有る終わり方です。

印玄の存在って大きいです。
彼は仕置屋全員にとてもポジティブな気持ちを抱かせている。

>そして松平聖二郎。
>「居るけど居ない将軍家御弟君」

この話、もう何十年と言う単位になると思いますが、見てないんです!
見たいんですけど、なぜか見逃してしまう。
すごく見たいのに。

見たらお話ができると思うんですが、これだけの話は見ていなくてお話ができません。
なので、こちらについては大変な失礼をしています。
ごめんなさい。
見たらコメントさせていただきたいと思います。

>主水が苦戦した描写は何件かありますが、対峙する前から剣士としての主水が死を
>覚悟したのは、全覚と松平聖二郎の二人だけだと思いますね。

間違いがなければですが、聖二郎は主水に斬られて、まるで全覚のように「俺を斬ってくれる男を待っていた」と言いますよね。
「業苦」のアンサーのようです。

コメントありがとうございました。
ぜひまた、来てくださいね。
2016年05月29日(Sun) 02:04
No title
編集
ちゃーすけさん、お返事ありがとうございます。

>>印玄の存在って大きいです。
>>彼は仕置屋全員にとてもポジティブな気持ちを抱かせている。
印玄も壮絶な生まれ育ちをしていますが、実はあの3人の中では一番常識人に
近かったりします。「崩壊」で市松を単なる「殺し屋」に堕するのを救ったのは、
私は印玄だと思っています。
やや躁鬱気質ではありますがねw

>>見たらお話ができると思うんですが、これだけの話は見ていなくてお話ができません。
テレ玉視聴可能域であれば、ですがテレ玉の午前9時代の再放送枠が、
現在「飛べ!必殺うらごろし」ですので、もしかしたら次が無印仕事人かもしれません。

後の拡大枠を取れるようになっていた頃ならば、間違いなく拡大枠で話を作っても
収まりきれないほどの広がりを持つ可能性の有るお話でした。
目黒氏の親譲りの殺陣と、均整な顔立ちとが相俟って、殺陣の切れ味が凄まじいです。
必殺作劇陣の「貴種流離譚」への回答も含んでいると思いますし。

>>間違いがなければですが、聖二郎は主水に斬られて、まるで全覚のように「俺を斬ってくれる男を待っていた」と言いますよね。
大筋で正しいです。殺陣をご覧になられたら、また色々と感慨が深いと思います
(ネタバレになるので、これ以上は触れない事にします)。

仕業人の最後、土屋小十郎との対峙では、主水はいささかも負けるとは思っていなかったと思います。
それでも彼の「若者らしい」果し合いの申し出を受けたのは、土屋小十郎が嘗ての主水、
中村家に婿入りする前後の頃の主水を思わせたからでしょう
(やいとやに例のおみくじを突きつけたのは、やいとやに責任を判らせる為と、主水の
調査網が江戸屋に届いて、土屋の身柄を主水が理解した事も暗示しています)。

嘗ての主水を思わせるような器量で仕業人一党を追い詰めてゆく土屋の頭脳のキレ、
中村家の家付き娘よりは良さそうな土屋家の娘への婿入り。
それは嘗て理想に燃えていたであろう主水のありようそのものでした。

一方、最後に失った剣之介夫婦は、嘗て鉄と一緒に江戸を売ろうとした主水が、仮に
江戸を売って流れ者になっていたとしたら、有り得たかも知れない主水の姿だった
かも知れません。

ゆえに、武士の果し合いのルールからは少し外れた名乗りを上げ(果し合いのルール
では「自身の所属」も名乗るのがルールです。浪人ならば、出生した国(例えば
武蔵国生まれなら「武州浪人」と名乗る))、所属を示す羽織も脱ぎ捨てて果し合いに
臨んでいます。
(着流しの羽織は奉行所の所属を示すので。また武器にもなりますし)

結果土屋の挑戦は一蹴しましたが、「有り得たかも知れない自分」を喪い「嘗ての自分」を一蹴した主水の絶望は限りなく深くて、裏の世界に引き戻せるのはあの場には
誰も居ませんでした。

ちゃーすけさんの前エントリにも絡みますが、単なる「仲間」ではなく「親友」「戦友」に
近い鉄の再登場は不可欠だった事が判ります。
2016年05月29日(Sun) 11:14
別スレ6124さん
編集
>別スレ6124さん

こんばんは。
コメントありがとうございます。

>印玄も壮絶な生まれ育ちをしていますが、実はあの3人の中では一番常識人に
>近かったりします。「崩壊」で市松を単なる「殺し屋」に堕するのを救ったのは、
>私は印玄だと思っています。
>やや躁鬱気質ではありますがねw

印玄もまた、語れるキャラクターなんですよね。
私も最後に市松を救い、主水と捨三に市松を救う行動を取らせたのは印玄だと思っています。
彼が仕置屋を救った。

>テレ玉視聴可能域であれば、ですがテレ玉の午前9時代の再放送枠が、
>現在「飛べ!必殺うらごろし」ですので、もしかしたら次が無印仕事人かもしれません。

テレ玉、万歳です。
ありがとうございます。
注意してみます。

>後の拡大枠を取れるようになっていた頃ならば、間違いなく拡大枠で話を作っても
>収まりきれないほどの広がりを持つ可能性の有るお話でした。

当時は1時間に収めてますから、密度が濃い。

>目黒氏の親譲りの殺陣と、均整な顔立ちとが相俟って、殺陣の切れ味が凄まじいです。
>必殺作劇陣の「貴種流離譚」への回答も含んでいると思いますし。

目黒さんは「激突!」で意味深な役でしたね。
結局、何でもなかったんですが(笑)。
殺陣もすごいですし、これは期待です。

>大筋で正しいです。殺陣をご覧になられたら、また色々と感慨が深いと思います
>(ネタバレになるので、これ以上は触れない事にします)。

主水がこれも、剣客として対峙していたような…。

>仕業人の最後、土屋小十郎との対峙では、主水はいささかも負けるとは思っていなかったと思います。

勝負から帰ってこられないと思っていたら、取る行動が違っているでしょうしね。

>それでも彼の「若者らしい」果し合いの申し出を受けたのは、土屋小十郎が嘗ての主水、
>中村家に婿入りする前後の頃の主水を思わせたからでしょう

自分の信じるところが正義であると疑わなかった青年の哀れさ。
全てに裏切られたところに、主水はかつての自分も見たのかもしれません。

>(やいとやに例のおみくじを突きつけたのは、やいとやに責任を判らせる為と、主水の
>調査網が江戸屋に届いて、土屋の身柄を主水が理解した事も暗示しています)。

やいとやのいつもの験かつぎが、ついに「凶」となった時でした。
最終回のやいとやの言い分が、まるで悪党なんですよね。
この人はとことん、本当は裏稼業の人なんだなあと思いました。

>嘗ての主水を思わせるような器量で仕業人一党を追い詰めてゆく土屋の頭脳のキレ、
>中村家の家付き娘よりは良さそうな土屋家の娘への婿入り。
>それは嘗て理想に燃えていたであろう主水のありようそのものでした。

最後は全てに裏切られ、去られたわけですから。
その点は主水の方がマシでした。
彼には主水のような選択肢はなかった。

>一方、最後に失った剣之介夫婦は、嘗て鉄と一緒に江戸を売ろうとした主水が、仮に
>江戸を売って流れ者になっていたとしたら、有り得たかも知れない主水の姿だった
>かも知れません。

「仕置屋」で、おこうと旅立っていたら、主水も剣之介とお歌のような夫婦だったかもしれません。
何もないけど、互いの存在が相手を幸せにしているという確信がある。
主水はおこうと一緒にはなれませんでしたから、剣之介とお歌にはいつまでも一緒にいてほしいと思っていたかも。
「仕置人」で江戸を出なかった時、主水は永遠に奉行所と中村家から離れる機会を失ったんじゃないかと思っています。
主水もそれを感じていたのではないかと。

>ゆえに、武士の果し合いのルールからは少し外れた名乗りを上げ(果し合いのルール
>では「自身の所属」も名乗るのがルールです。浪人ならば、出生した国(例えば
>武蔵国生まれなら「武州浪人」と名乗る))、所属を示す羽織も脱ぎ捨てて果し合いに
>臨んでいます。
>(着流しの羽織は奉行所の所属を示すので。また武器にもなりますし)

なるほど。

>結果土屋の挑戦は一蹴しましたが、「有り得たかも知れない自分」を喪い「嘗ての自分」を一蹴した主水の絶望は限りなく深くて、裏の世界に引き戻せるのはあの場には 誰も居ませんでした。

捨三も呆然として見送るだけ。
主水はもう、何も省みない。
牢屋見回り同心の、最低の日常に戻っていくだけ。

前期の「必殺」の最終回は組織の崩壊だけではなく、彼らの生き様に落とし前をつけるようなものになっていますね。
だからちょっと江戸を離れていようとか、そういうのではなく、徹底して崩壊する。
もう2度と帰ってこられないまでに壊れるんですね。

>ちゃーすけさんの前エントリにも絡みますが、単なる「仲間」ではなく「親友」「戦友」に
>近い鉄の再登場は不可欠だった事が判ります。

鉄しか戻せなかったと思います。
鉄に対してだって、躊躇していましたから。
主水は鉄がうらやましかっただろうなあと思うんです。
理由とか理想とか、言葉にできるものがなくても平気。
同じ道を行く者としては、うらやましい人です。

深いコメントを、ありがとうございました。
よろしければまた読んでくださいね。
2016年05月29日(Sun) 20:55
No title
編集
ちゃーすけさん、スレ違い失礼いたします。
皆さんのコメントにも挙がっております、コメントタイトル欄の2話以外にも、
各必殺シリーズはじめ、たくさんの時代劇作品を手掛けられた氏が、
今年2月にお亡くなりになっておられたとの事。
ご冥福をお祈りいたします。
2016年06月01日(Wed) 01:22
編集
鬼神の如く 阿修羅の如くを見て熱くなってしまいました
最近ひかりTVのビデオ見放題で昔見た必殺シリーズを見返してます
自分はかなりマイルドになったシリーズですが必殺仕事人Ⅴ風雲竜虎編第七話「主水の刀を研ぐ男」が好きです
自分の刀を折られて仕事を失敗する夢を見る主水
それを払拭するかの様に刀を研ぎに出す
刀を見ながらにやりとする馴染みの研師のとっつぁん
主水「刃こぼれなんてしてねぇぞ使う機会なんてありゃしねぇ」
とっつぁん「いくら拭っても私にはわかるんでさぁ黒く鈍く光るのが」
出来上がった刀を受け取りに行った時
「人には其々使う癖があるあんたは柔らかい腹を突くそう言う刃の付け方にしやしたいいですね」
このやり取り痺れます 研師の辰のおっさんに研ぎを頼んで15年
主水の刀が吸った悪党たちの血を全て見てきた男
その仕事に絶大な信頼を寄せて相手の刀を叩き折る主水 珍しく主水の腕でなくその道具にスポットを当てた作品に痺れました
長々とすいませんでした
2016年06月03日(Fri) 17:05
まっきーさん
編集
>まっきーさん

こんばんは。

>ちゃーすけさん、スレ違い失礼いたします。

いえいえ。
コメントありがとうございます。

>皆さんのコメントにも挙がっております、コメントタイトル欄の2話以外にも、
>各必殺シリーズはじめ、たくさんの時代劇作品を手掛けられた氏が、
>今年2月にお亡くなりになっておられたとの事。

そうだったんですね…。
最近はシリーズのタイトルクレジットを見て、鬼籍に入られた方が多くて本当に寂しいです。
本当に楽しませていただいた。

ありがとうございますの感謝の言葉が言いたいです。
これからもずっと、ずっと楽しませていただくと思います。
氏のご冥福をお祈りします。
2016年06月05日(Sun) 21:10
副水さん
編集
>副水さん

はじめまして。
コメントありがとうございます。

>鬼神の如く 阿修羅の如くを見て熱くなってしまいました

ありがとうございます。

>最近ひかりTVのビデオ見放題で昔見た必殺シリーズを見返してます

いいですね。
最近はDVDも出ているし、以前のシリーズを見る機会が増えました。

>自分はかなりマイルドになったシリーズですが必殺仕事人Ⅴ風雲竜虎編第七話「主水の刀を研ぐ男」が好きです

風雲竜虎編ですか。
後期のシリーズはいろいろ言われることもありますが、終わる時、やはり寂しかったです。

>自分の刀を折られて仕事を失敗する夢を見る主水
>それを払拭するかの様に刀を研ぎに出す
>刀を見ながらにやりとする馴染みの研師のとっつぁん
>主水「刃こぼれなんてしてねぇぞ使う機会なんてありゃしねぇ」
>とっつぁん「いくら拭っても私にはわかるんでさぁ黒く鈍く光るのが」

主水の刀はどなたが研いでいるのか、気になったことがありました。
こんな夢見たら、気になってしかたなくなります。
それに、研ぎ師にはわかりますよね。

>出来上がった刀を受け取りに行った時
>「人には其々使う癖があるあんたは柔らかい腹を突くそう言う刃の付け方にしやしたいいですね」

さすがですね。
多くは語らないけど、ちゃんとわかっている。

>このやり取り痺れます 研師の辰のおっさんに研ぎを頼んで15年
>主水の刀が吸った悪党たちの血を全て見てきた男

「仕業人」で、妻を身請けするために名刀を売る男。
その刀を見る男がちゃんと、刀に息が掛からないようにしている。
人を斬る道具でもある刀に対して、「必殺」はちゃんとこだわった描写をしているのだと聞いたことがあります。

>その仕事に絶大な信頼を寄せて相手の刀を叩き折る主水 珍しく主水の腕でなくその道具にスポットを当てた作品に痺れました

ああ、こういうドラマができるところが良いんですよね。

>長々とすいませんでした

いえいえ、コメントありがとうございます。
良かったらまた、お寄りくださいね。
2016年06月05日(Sun) 21:24
まもなくみたいです
編集
ちゃーすけさん、こんばんは。

タイトルどおり、恐らく6/12週にテレ玉にて
「主水は葵の紋を斬れるか?」
が上映されると思われます。

で、話を「業苦」に戻しますが、考えてみると本作はコメディリリーフの場面が
一箇所もありませんでしたね。
冒頭で汐路氏を打ち首にした際に、奉行所から支給された「研ぎ料」をいつもの
伝で召し上げようとしたせんりつコンビに、家庭では珍しく裂帛の気合を込めたりも
しています(熟練の剣士としての主水の一面をせんりつコンビの前で見せたのは
あのシーン位かも知れません)。

「業苦」を撮り終わった時、山内Pは「こういったものは二度と撮ってくれるな」
という意味の事を言っていたそうですが、仮にちゃーすけさんが「葵の紋を~」を
ご覧になったならば、恐らく山内Pの言わんとしていた事が少し伝わるのでは、
という気がします。
2016年06月11日(Sat) 05:17
別スレ6124さん
編集
>別スレ6124さん

こんにちは。

>タイトルどおり、恐らく6/12週にテレ玉にて
>「主水は葵の紋を斬れるか?」
>が上映されると思われます。

ありがとうございます。
火曜日の放送ですね。
しっかり録画して見ます。

>で、話を「業苦」に戻しますが、考えてみると本作はコメディリリーフの場面が
>一箇所もありませんでしたね。

これは終始、重かったです。

>冒頭で汐路氏を打ち首にした際に、奉行所から支給された「研ぎ料」をいつもの
>伝で召し上げようとしたせんりつコンビに、家庭では珍しく裂帛の気合を込めたりも
>しています(熟練の剣士としての主水の一面をせんりつコンビの前で見せたのは
>あのシーン位かも知れません)。

あの回の主水には、いつもある余裕とか、ユーモアがありませんでした。
もう1人の自分を目の前に出されて、その地獄を見せ付けられた。
剣の道とは何か。
常に考え、そして明確な答えが出ない問題を突きつけられていたせいでしょうか。
もしかしたら、この日常には戻ってこられないかもしれない。
それは斬られるということ以外に、精神が戻って来ないかもしれないという危機感があったように思います。

>「業苦」を撮り終わった時、山内Pは「こういったものは二度と撮ってくれるな」
>という意味の事を言っていたそうですが、仮にちゃーすけさんが「葵の紋を~」を
>ご覧になったならば、恐らく山内Pの言わんとしていた事が少し伝わるのでは、
>という気がします。

そんなことをおっしゃっていたんですか。
確かにあの話は終始、緊張が続き、重苦しい。
そして、暗殺者の話ではありません。
「葵の紋」も楽しみに見ます。

ありがとうございました。
2016年06月12日(Sun) 11:49
剣技の冴え
編集
ちゃーすけさん、こんにちは。

「葵の紋」もご覧になられたので、少し話を続けます
(「もうちょっとだけ続くんじゃ」みたいなもんです)

ここまで、剣士としての中村主水を語るために、
・剣鬼と化した相手(しかも同門で相手を「理解」している)との対峙
・剣士としての格上の相手
との対峙について書いてきました。
格上の相手と闘わざるを得ない時に、少しでも優位に戦える場所を選択して
行動を起こす、という作戦能力の高さ、そして実際に相手の出方を伺いつつ
相手の剣圧に負けずに待てる、というのが主水の強さの源泉である、とは
言っていいと思います
(それでも対聖二郎戦では相討ち必至まで追い詰められましたが。あれは
 それ程までに聖二郎が強かった、という現れでもあります)。

次に挙げるならば、
 必殺仕業人
 「あんた、この親子をどう思う」
あたりが該当するかな、と思います。

主水が想定していたよりも相手が強かった場合であっても、一瞬のスキをついて
勝ち残った姿がそこにはある、と思っています。
2016年09月26日(Mon) 00:03
別スレ6124さん
編集
>別スレ6124さん

こんにちは。

>ここまで、剣士としての中村主水を語るために、
>・剣鬼と化した相手(しかも同門で相手を「理解」している)との対峙
>・剣士としての格上の相手
>との対峙について書いてきました。

当たり前かもしれませんが、主水を剣客として描いた話は名作になりますね。
中村主水と言うキャラクターの奥深さを感じます。

>格上の相手と闘わざるを得ない時に、少しでも優位に戦える場所を選択して
>行動を起こす、という作戦能力の高さ、そして実際に相手の出方を伺いつつ
>相手の剣圧に負けずに待てる、というのが主水の強さの源泉である、とは
>言っていいと思います

本当ですね。
暗殺者として生きていく上の判断力の確かさ。
主水の勝負強さ、サバイバル能力の高さを感じます。

>(それでも対聖二郎戦では相討ち必至まで追い詰められましたが。あれは
>それ程までに聖二郎が強かった、という現れでもあります)。

左門さんは恐れていましたよね。
その時点でもう、左門さんでは勝てなかったと思います。

>次に挙げるならば、
>必殺仕業人 「あんた、この親子をどう思う」
>あたりが該当するかな、と思います。

これ、意外でした。
「え~え、あんたが~ぁ?」「はははは」と言っていた相手が主水の刃を交わす。
元武士でしたが、主水をバカにしてました。
あれ、主水の殺気を読んでいたんでしょうか。
かなり強い、印象的なキャラクターでした。

>主水が想定していたよりも相手が強かった場合であっても、一瞬のスキをついて
>勝ち残った姿がそこにはある、と思っています。

主水には剣士として、暗殺者として、両方の強さがある。
この両方の強さと魅力を出す、「必殺」の演出も藤田さんの演技も本当にすばらしかった。

コメントありがとうございました。
2016年10月02日(Sun) 02:19












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